JPH10206682A - 光学部品の接着方法及び光学部品モジュール - Google Patents

光学部品の接着方法及び光学部品モジュール

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JPH10206682A
JPH10206682A JP567997A JP567997A JPH10206682A JP H10206682 A JPH10206682 A JP H10206682A JP 567997 A JP567997 A JP 567997A JP 567997 A JP567997 A JP 567997A JP H10206682 A JPH10206682 A JP H10206682A
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JP
Japan
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silane coupling
coupling agent
optical
face
optical fiber
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Application number
JP567997A
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English (en)
Inventor
Masahide Saito
眞秀 斉藤
Tomokane Hirose
智財 広瀬
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送損失の増加を防止可能な光導波路モジュ
ールを提供する。 【解決手段】 光導波路モジュールを構成するファイバ
アレイFA1の端面をシランカップリング剤に接触させ
た後、この端面を熱水LQD2で洗浄することにより、
未反応シランカップリング剤を除去し、その端面の接着
強度を向上させ、温度変化による伝送損失の増加が低減
された光導波路モジュールが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバや光導
波路等の光学部品の接着方法及びこれらの光学部品から
なる光学部品モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】シランカップリング剤は、接着剤と被接
着物体間の接着強度を高めるために用いられている。特
開昭54−6006号公報は、このようなシランカップ
リング剤を用いた接着方法を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光導波路に接着剤を用
いて接着された光ファイバを具備する光導波路モジュー
ルを製造する場合においても、接着時にシランカップリ
ング剤を用いることが好ましいと考えられる。しかしな
がら、シランカップリング剤を用いたこれらの部材の接
着強度は、光導波路モジュールにとっては十分ではな
く、モジュールの長時間使用によって、光導波路と光フ
ァイバとの光軸ずれが生じる場合がある。すなわち、接
着剤は、熱サイクルによって膨張及び収縮するため、こ
れらの膨張収縮による応力に接着強度が耐え切れず、接
着剤の剥離によって、光導波路及び光ファイバ間の光軸
ずれ及び剥離界面における光の反射が生じる。このよう
な光軸ずれ及び反射は、光導波路及び光ファイバ間の伝
送損失を増加させる。
【0004】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、長時間の使用における伝送損失の増加を
防止可能な光学部品の接着方法、及び光学部品モジュー
ルを提供することをと目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、光ファイバ又は光導波路を有する第1及
び第2の光学部品を、接着剤を用いて接着する光学部品
の接着方法において、加水分解したシランカップリング
剤を、第1光学部品の端面に接触させ、端面上にシラン
カップリング剤の一部を結合させる工程と、端面上に残
留する未反応シランカップリング剤を除去する工程と、
未反応シランカップリング剤の除去された第1光学部品
の端面と、第2光学部品の端面とを接着剤を用いて接着
する工程と、を備えることを特徴とする。未反応シラン
カップリング剤の除去工程は、有機溶剤又は室温以上の
温度を有する水を含む液体を、前記未反応シランカップ
リング剤に接触させながら、前記液体に超音波を印加す
る工程、又は、この液体を用いて、未反応シランカップ
リング剤を拭き取る工程を含むことが好ましい。本発明
に係る接着方法によれば、光学部品の端面から未反応シ
ランカップリング剤が除去されているので、第1及び第
2光学部品間の接着強度を著しく向上させることができ
る。また、本方法は、加水分解したシランカップリング
剤を、第2光学部品の端面に接触させ、第2光学部品の
端面上にシランカップリング剤の一部を結合させる工程
と、第2光学部品の端面上に残留する未反応シランカッ
プリング剤を除去する工程と、を更に備えることが望ま
しい。この場合、双方の光学部品の端面が上記シランカ
ップリング処理されているので、光学部品間の接着強度
を向上させることができる。
【0006】また、このような方法を用いて製造された
光学部品モジュールは、互いの端面が接着剤によって接
着された第1及び第2光学部品を有する部品を有し、第
1及び第2光学部品間を伝搬する波長1.31μm〜
1.55μmの光が所定の伝送損失を有する光学部品モ
ジュールにおいて、光学部品モジュールを、湿度90
%、温度85°Cの密閉空間内に配置した後、密閉空間
の温度を−45°Cまで冷却し、再び、密閉空間の環境
を湿度90%、温度85°Cにする工程を、8回行った
場合の、伝送損失の増加量が0.3dB以下であること
を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光学部品の接
着方法及び光学部品モジュールの一実施の形態として、
光ファイバアレイと光導波路との接着方法及びこの接着
方法によって製造される光導波路モジュールについて説
明する。なお、同一要素には同一符号を用いるものと
し、重複する説明は省略する。
【0008】図1は光ファイバテープFTを示す。この
光ファイバテープFTは、クラッド2が露出した裸ファ
イバ部分NP1及び被覆4を有する被覆部分CP1を有
する。
【0009】図2は図1の光ファイバテープFTの長手
方向に垂直な断面(A−A矢印断面)を示す。本実施の
形態に係る光ファイバテープFTは、4心テープ心線で
あり、それぞれがコア1、クラッド2、被覆3を有する
光ファイバFを4本と、これらの4本の光ファイバF全
体を覆う被覆4とから構成される。なお、被覆3は、1
又は2層以上の有機材料の樹脂層からなるが、簡単のた
め、図面上は単一の被覆3として示す。また、図1に示
した裸ファイバ部分NP1の各光ファイバFがカーボン
被覆を有する場合は、裸ファイバ部分NP1とは光ファ
イバFの最外層がこのカーボン被覆であるものとする。
【0010】図3は、上記光ファイバテープFTの固定
されるV溝基板5を示す。V溝基板5の上面は、4本の
V溝51〜54の形成された第1領域5aと、V溝51
〜54の端部に連続した凹部55の形成された第2領域
5bとを有する。
【0011】図4は、上記光ファイバテープFT、V溝
基板5及び押さえ板6から構成される光ファイバアレイ
中間体FAM1を示す。光ファイバアレイ中間体FAM
1を製造する際には、まず、同図に示すように、光ファ
イバテープFTの最外被覆4を有する被覆部分CP1が
V溝基板5の凹部55内に位置するように配置するとと
もに、最外層がクラッド2である裸ファイバ部分NP1
のそれぞれが各V溝51〜54内に位置するように配置
する。なお、裸ファイバ部分NP1は、V溝51〜54
と所謂2点接触であっても良いし、3点接触であっても
良い。次に、押さえ板6を第1領域5aの一部に当接さ
せ、裸ファイバ部分NP1の第1領域5aに垂直な方向
の動きを抑制する。なお、V溝基板5及び押さえ板6の
材料は、ガラス(石英を含む)又はSiを用いることが
できる。
【0012】光ファイバアレイを製造するために、押さ
え板6を第1領域5aの一部上に配置した後に、図示し
ないディスペンサから第1接着剤8(図7参照)を第1
領域5aの残りの領域上に供給する。第1接着剤8は、
紫外線を照射することにより硬化するエポキシアクリレ
ート系UV接着剤である。第1接着剤8は、紫外線を照
射する前は、液状であり、押さえ板6とV溝基板5との
間のV溝内、及び露出したV溝内に供給される。なお、
第1接着剤8は、第2領域5b内には殆ど侵入しない。
次に、この第1接着剤8に紫外線を照射して、硬化させ
る。ここで、硬化した第1接着剤8の表面は平坦であ
る。
【0013】第1接着剤8を硬化させた後に、図示しな
いディスペンサを第1領域5aと第2領域5bとの間の
境界上方に配置し、このディスペンサから第2接着剤1
0(図7参照)を第2領域5b上に供給する。第2接着
剤10も、紫外線を照射することにより硬化するウレタ
ンアクリレート系UV接着剤である。第2接着剤10
も、紫外線を照射する前は、液状であり、第2領域5b
の被覆4上及び第1領域5aの第1接着剤8上に広が
る。次に、この第2接着剤10に紫外線を照射して、硬
化させる。なお、第1接着剤8及び第2接着剤10は、
熱硬化樹脂であってもよい。次に光ファイバアレイを製
造するため、光ファイバの先端部分が図示しない研磨盤
の表面に当接するように、光ファイバアレイ中間体FA
M1のV溝基板5及び押さえ板6の表面E1(図7参
照)を研磨盤に押しつけながら、当該研磨盤を回転させ
てこれらの接触部を研磨し、4心光ファイバアレイFA
1が完成する。
【0014】図5は、4心光ファイバアレイFA1及び
ビーカBKを示す。上記4心光ファイバアレイFA1の
ガラス端面E1を、ビーカBK内に満たされた第1液体
LQD1に接触させる。第1液体LQD1は、加水分解
したシランカップリング剤である。第1液体LQD1と
前記端面E1とが接触すると、ガラス端面E1から延び
たOH基とシランカップリング剤のOH基とが引合い、
これらの接触界面は緩やかに結合する。この接触界面の
温度を40〜170°Cに加熱すると、接触界面におい
て脱水反応が生じ、ガラス端面E1と界面付近のシラン
カップリング剤が共有結合によって強固に接着され、界
面にシロキサン層が形成される。しかしながら、このシ
ロキサン層上には、ガラス端面E1と直接共有結合して
いない未反応シランカップリング剤が残留している。こ
の未反応シランカップリング剤上に適用接着剤(樹脂)
を塗布した場合には、接着剤と未反応シランカップリン
グ剤の疎水基は共有結合可能であり、反応したシランカ
ップリング剤(シロキサン層)とガラス端面E1との間
は共有結合しているが、未反応シランカップリング剤と
シロキサン層とは共有結合していないので、この未反応
シランカップリング剤を境界として、接着剤とガラス端
面E1とが剥離しやすくなる。
【0015】図6は、4心光ファイバアレイFA1及び
ビーカBKを示す。上記シランカップリング処理を行っ
た後、未反応シランカップリング剤を除去するため、ガ
ラス端面E1を第2液体LQD2に接触させる。第2液
体LQDは、上記第1液体LQDのシランカップリング
剤が溶解するものであれば良い。この第2液体LQD2
は、未反応シランカップリング剤が水溶性のものであれ
ば、水であり、この水の温度は40〜100°C、好ま
しくは90°Cである。なお、この工程において、第2
液体LQD2には、超音波が約90秒間印加される。ま
た、有機溶剤に溶解するシランカップリング剤の場合
は、第2液体LQD2として有機溶剤を用いても良い。
なお、光導波路基板WGの端面F1,F2及び1心光フ
ァイバアレイFA2の端面E2も、4心光ファイバアレ
イFA1と同じ処理を行う。
【0016】図7は、光学部品組立体PS1の組立工程
を示す組立工程図である。上述の端面E1,E2,F
1,F2の処理を行った後、光導波路基板WGに4心光
ファイバアレイFA1及び1心光ファイバアレイFA2
を接着する。1心光ファイバアレイFA2は、4心光フ
ァイバアレイFA1とファイバの本数のみが異なる光学
部材であり、V溝基板105上と押さえ部材106との
間に位置する単心光ファイバSFを接着剤108及び1
10によって固定して成る。
【0017】光学部品組立体PS1を製造するために
は、まず、4心光ファイバアレイFA1の端面E1を光
導波路基板WGの一方の端面F1に近接させると同時
に、1心光ファイバアレイFA2の端面E2を光導波路
基板WGの他方の端面F2に近接させる。なお、端面F
1、F2及びE2は、端面E1と同様のシランカップリ
ング処理が行われている。次に、ディスペンサ12,1
3から、接着剤14,15を、端面E1及びF1間、端
面E2及びF2間の隙間に、それぞれ滴下注入する。こ
の接着剤14,15の注入の後、光導波路基板WGの位
置を固定したままで、光ファイバアレイFA1及びFA
2を、それぞれ矢印X1及びX2の方向、すなわち、各
端面E1及びE2が、光導波路基板WGに近付く方向に
移動させる。この移動により、接着剤14,15が端面
E1,F1及びE2,F2間の付勢圧力及び毛細管現象
にしたがって、端面E1,F1及びE2,F2全体に接
触するように広がる。接着剤14及び15は、共に、紫
外線を照射することにより硬化するエポキシアクリレー
ト系UV接着剤である。
【0018】光導波路基板WGは、ガラス又はSiから
なる基板(図示せず)、この基板上に形成されたクラッ
ド(図示せず)及びこのクラッド内に埋設されたコア1
6から構成される光導波路17と、このクラッド上に固
定された補助板18とからなる。補助板18は、接着剤
14及び15を滴下する際に、接着剤14及び15が光
導波路17側へ流れないようにするための接着剤流入阻
止手段であり、補助板18の上面と押さえ板6,106
の上面とは、略同一の高さ、すなわち、略同一平面内に
位置する。なお、光導波路17のコア16は、単心光フ
ァイバSFを介して入射した光のパワーを4分割する分
岐構造を有しており、4分割された光は、ぞれぞれ、4
心光ファイバテープFTのコア内に入射する。
【0019】これらの光導波路基板WG、単心光ファイ
バSF及び4心光ファイバテープFTの光軸調整(調
軸)は、以下のようにして行われる。すなわち、接着剤
14及び15が硬化する前に、単心光ファイバSFから
光導波路基板WGに向けて出射された光を、4心光ファ
イバテープFTの出力側でモニタしながら、モニタされ
る光の強度が最大となるように、単心光ファイバSF及
び4心光ファイバテープFTを、その長手方向又はこれ
に直交する方向を回転軸として、回転させる。このよう
にして光軸調整を行った後、光導波路基板WGの上面又
は下面方向から、接着剤14及び15に紫外線を照射し
て、硬化させる。なお、紫外線は、光ファイバアレイF
A1及びFA2方向から、接着剤14及び15に照射し
てもよい。また、接着剤14及び15は、熱硬化樹脂で
あってもよい。また、本実施の形態では、光導波路17
として1×4分岐の分岐導波路について説明したが、光
導波路17として、対称2分岐のY型導波路、非対称2
分岐のY型導波路、N分岐(Nは3以上)の分岐導波路
を用いてもよく、また、光導波路17として、パワー分
配器の代わりに、方向性結合器又はスターカプラ等を用
いてもよい。また、光導波路17の一部を構成する基板
の材料は、Siの他ガラスであっても良いし、また、こ
れらの材料上に適当なガラスを添加したものを用いても
良い。
【0020】図8は、図9に示した接着剤14及び15
を硬化させることにより完成した光学部品組立体PS1
を示す。この組立体PS1は、4心光ファイバアレイF
A1、光導波路基板WG、1心光ファイバアレイFA2
及び接着剤14,15を備えている。
【0021】図9は、図8に示した光学部品組立体PS
1をハウジングHS内に固定してなる光導波路モジュー
ルの長手方向断面図である。ハウジングHSは、断面コ
の字形の上下のハウジングHS1,HS2を組合わせて
なり、ハウジングHSの両端の開口はゴムブーツ22,
23によって封止されている。なお、光学部品組立体P
S1の光導波路基板WGの下面とハウジングHSの内面
底部とは、接着部材24を介して接続されている。
【0022】なお、上述のシランカップリング剤は、こ
のシランカップリング剤の疎水基に結合する適用樹脂が
決まっている。シランカップリング剤としては、ビニル
トリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタアク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及び、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン等を用い得ることが
できる。また、適用接着剤14,15の材料としては、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレ
ン、ジエチレングリコールマリルカーボネイトの半重合
物及びモノマーの共重合物等を用いることができる。
【0023】以上、説明したように、本実施の形態に係
る光学部品の接着方法は、光ファイバFT又は光導波路
17を有する第1及び第2の光学部品FA1,WGを、
接着剤14を用いて接着する光学部品PS1の接着方法
において、加水分解したシランカップリング剤LQD1
を、第1光学部品FA1の端面E1に接触させ、端面E
1上にシランカップリング剤の一部を結合させる工程
と、端面E1上に残留する未反応シランカップリング剤
を除去する工程と、未反応シランカップリング剤の除去
された第1光学部品FA1の端面と、第2光学部品WG
の端面F1とを接着剤14を用いて接着する工程と、を
備えることを特徴とする。また、本方法は、加水分解し
たシランカップリング剤を、第2光学部品WGの端面F
1に接触させ、第2光学部品WGの端面F1上にシラン
カップリング剤の一部を結合させる工程と、第2光学部
品WGの端面F1上に残留する未反応シランカップリン
グ剤を除去する工程と、を更に備えることを特徴とす
る。この場合、双方の光学部品FA1,WGの端面E
1,F1がシランカップリング処理されているので、光
学部品FA1,WG間の接着強度を向上させることがで
きる。未反応シランカップリング剤の除去工程は、有機
溶剤又は室温以上の温度を有する水を含む液体LQD2
を、前記未反応シランカップリング剤に接触させなが
ら、前記液体LQD2に超音波を印加する工程、又は、
この液体LQD2を用いて、未反応シランカップリング
剤を拭き取る工程を含むことが好ましい。この接着方法
によれば、光学部品FA1,WGの端面E1,F1から
未反応シランカップリング剤が除去されているので、第
1及び第2光学部品間FA1,WGの接着強度を著しく
向上させることができる。また、このような方法を用い
て製造された光学部品モジュールPS1は、互いの端面
E1,F1が接着剤14によって接着された第1及び第
2光学部品FA1,WGを有する部品PS1を有し、第
1及び第2光学部品FA1,WG間を伝搬する波長1.
31μm〜1.55μmの光が所定の伝送損失を有する
光学部品モジュールPS1において、光学部品モジュー
ルPS1を、湿度90%、温度85°Cの密閉空間内に
配置した後、密閉空間の温度を−45°Cまで冷却し、
再び、密閉空間の環境を湿度90%、温度85°Cにす
る工程を、8回行った場合の、伝送損失の増加量が0.
3dB以下である。なお、接着剤を除く端面E1,F1
の材料は全て同一の材料、すなわち、ガラスからなるこ
とが好ましい。
【0024】
【実施例】図8に示した光学部品組立体PS1の第1及
び第2光学部品FA1,WG間に波長1.31μm〜
1.55μmの光を伝搬させながら、温度環境試験を行
った。この光学部品モジュールPS1を、湿度90%、
温度85°Cの密閉空間内に配置した後、前記密閉空間
の温度を−45°Cまで冷却し、再び、前記密閉空間の
環境を湿度90%、温度85°Cにする工程を、8回行
った。第1液体LQD1としてのシランカップリング剤
は、エポキシ系のものを用い、未反応シランカップリン
グ剤の除去は、第2液体LQD2として90°Cの水を
用い、この水に90秒間、超音波を印加することにより
行った。また、接着剤14,15としてはエポキシアク
リレート系のものを用いた。上記温度環境試験を行った
後の、接着剤14の剥離は観察されず、また、光学部品
モジュールPS1の伝送損失の増加量は、0.3dB以
下であった。また、未反応シランカップリング剤の除去
を、第2液体として25°Cのエタノール(有機溶剤)
を用い、このエタノールに90秒間、超音波を印加する
ことにより行った場合も、接着剤14の剥離は観察され
ず、光学部品モジュールPS1の伝送損失の増加量は、
0.3dB以下であった。ガラス端面E1に付着した未
反応シランカップリング剤を、エタノールに浸した綿棒
で拭き取ることにより除去した場合、接着剤14の剥離
率は10%程度であって、また、伝送損失の増加量は上
記より若干増えたものの、依然として0.3dB以下に
抑えることができた。比較例とし、上記未反応シランカ
ップリング剤の除去を行わなかった場合、接着剤14の
剥離率は35%を越え、また、伝送損失の増加量は、
0.3dBを越えた。
【0025】
【発明の効果】本発明の接着方法では、光学部品の端面
から未反応シランカップリング剤が除去されているの
で、第1及び第2光学部品間の接着強度を著しく向上さ
せ、伝送損失の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバテープの斜視図。
【図2】図1に示した光ファイバテープのA−A矢印断
面図。
【図3】V溝基板の斜視図。
【図4】光ファイバアレイの組立工程図。
【図5】端面処理を説明するための説明図。
【図6】端面処理を説明するための説明図。
【図7】光学部品組立体の組立工程図。
【図8】光学部品組立体の斜視図。
【図9】図8に示した光学部品組立体を用いた光導波路
モジュールの断面図。
【符号の説明】 FT…光ファイバ、17…光導波路、FA1…第1の光
学部品、WG…第2の光学部品、14…接着剤、PS1
…光学部品、LQD1…シランカップリング剤、E1…
端面、F1…端面、LQD2…水。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ又は光導波路を有する第1及
    び第2の光学部品を、接着剤を用いて接着する光学部品
    の接着方法において、 加水分解したシランカップリング剤を、前記第1光学部
    品の端面に接触させ、前記端面上に前記シランカップリ
    ング剤の一部を結合させる工程と、 前記端面上に残留する未反応シランカップリング剤を除
    去する工程と、 前記未反応シランカップリング剤の除去された前記第1
    光学部品の前記端面と、前記第2光学部品の端面とを前
    記接着剤を用いて接着する工程と、を備えることを特徴
    とする光学部品の接着方法。
  2. 【請求項2】 加水分解したシランカップリング剤を、
    前記第2光学部品の前記端面に接触させ、前記第2光学
    部品の前記端面上に前記シランカップリング剤の一部を
    結合させる工程と、 前記第2光学部品の前記端面上に残留する未反応シラン
    カップリング剤を除去する工程と、を更に備えることを
    特徴とする光学部品の接着方法。
  3. 【請求項3】 前記未反応シランカップリング剤の除去
    工程は、有機溶剤又は室温以上の温度を有する水を含む
    液体を、前記未反応シランカップリング剤に接触させな
    がら、前記液体に超音波を印加する工程を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の光学部品の接着方法。
  4. 【請求項4】 前記未反応シランカップリング剤の除去
    工程は、有機溶剤又は室温以上の温度を有する水を含む
    液体を用いて、前記未反応シランカップリング剤を拭き
    取る工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学
    部品の接着方法。
  5. 【請求項5】 互いの端面が接着剤によって接着された
    第1及び第2光学部品を有する部品を有し、前記第1及
    び第2光学部品間を伝搬する波長1.31μm〜1.5
    5μmの光が所定の伝送損失を有する光学部品モジュー
    ルにおいて、 前記光学部品モジュールを、湿度90%、温度85°C
    の密閉空間内に配置した後、前記密閉空間の温度を−4
    5°Cまで冷却し、再び、前記密閉空間の環境を湿度9
    0%、温度85°Cにする工程を、8回行った場合の、
    前記伝送損失の増加量が0.3dB以下であることを特
    徴とする光学部品モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7968667B2 (en) 2004-09-02 2011-06-28 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Adhesive compositions for optical fibers

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