JPH11231163A - 光ファイバコネクタおよびその製造方法 - Google Patents

光ファイバコネクタおよびその製造方法

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JPH11231163A
JPH11231163A JP2843898A JP2843898A JPH11231163A JP H11231163 A JPH11231163 A JP H11231163A JP 2843898 A JP2843898 A JP 2843898A JP 2843898 A JP2843898 A JP 2843898A JP H11231163 A JPH11231163 A JP H11231163A
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JP
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optical fiber
adhesive
pressing member
groove
substrate
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JP2843898A
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Inventor
Masahide Saito
眞秀 斉藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温時における温度特性が良好な光ファイバ
コネクタの製造方法を提供する。 【解決手段】 光ファイバ先端部の被覆を除去して、裸
光ファイバ3aを露出させて(A)、基板1のV溝内に
整列させる(B)。V溝状の裸光ファイバを押圧部材2
で押圧し(C)、接着剤4を注入する(D)。接着剤を
硬化をさせる過程において、硬化時に発生する収縮によ
り、押圧部材は容易に剥がれ、除去することができる
(D)。押圧部材を接着剤で固定した構造における低温
での損失増加を抑えることができるとともに、接着の際
に押圧部材で押圧するから、軸ずれを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路等の光デ
バイスに光ファイバを接続するために用いられる、光フ
ァイバを固定した光ファイバコネクタおよびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特許第2557164号公報には、前方
にV溝を有し、後方にV溝から段差をもって形成された
被覆載置部が設けられた基板を用いて、被覆光ファイバ
の被覆を除去して露出させた裸光ファイバをV溝に整列
させ、被覆部分を被覆載置部に載置して、裸光ファイバ
を押圧部材によってV溝に押しつけ、接着剤によって光
ファイバを固定した光ファイバコネクタが記載されてい
る。被覆載置部の段差は、光ファイバの被覆部の直径の
約1/2であり、光ファイバを被覆載置部に載置したと
きに、光ファイバがV溝の中心に位置するようになされ
ている。
【0003】図8は、このような光ファイバコネクタを
説明するためのもので、図8(A)は光ファイバを配置
する前の斜視図、図8(B)は光ファイバを把持した状
態の斜視図、図8(C)は光ファイバの中心をとおる縦
断面図である。図中、1は基板、1aはV溝、1bは被
覆載置部、2は押圧部材、3は被覆光ファイバ、3aは
裸光ファイバ、3bは被覆部、4は接着剤である。な
お、図8(B)では接着剤の図示を省略した。
【0004】図8(A)に示すように、基板1の前方に
は、上面にV溝1aが形成され、後方に段差をもって被
覆載置部1bが形成されている。被覆光ファイバ3の被
覆を除去して露出させた裸光ファイバ3aをV溝1aに
配列させて、図8(B)に示すように、上から押圧部材
2によって押さえつけた状態で、V溝1aと押圧部材2
との間の裸光ファイバ3aの周囲、ならびに、被覆載置
部1bに載置された光ファイバの周囲に、接着剤4を塗
布して、光ファイバ3を固定する。例えば、裸光ファイ
バ3aの外径は125μm、被覆部3bの外径は250
μmである。V溝1aに載置されている裸光ファイバ3
aの中心と被覆載置部1bの上面との段差は125μm
であり、V溝1aに載置された裸光ファイバ3aから被
覆部3bにかけて、光ファイバコネクタ内においては、
図8(C)に示すように、光ファイバの中心はほぼ直線
となるように位置されている。なお、前端の端面は、導
波路等と接続するために研磨される。通常は、反射戻り
光を低減させるため8゜に斜め研磨される。
【0005】光ファイバコネクタと、導波路との接続例
について説明しておく。図9は、光ファイバコネクタの
使用状態の一例を説明するためのものであり、図9
(A)は側面図、図9(B)は平面図である。なお、内
部を見易くするために、細線で図示した。図中、11,
11’は光ファイバコネクタ、12,12’は8心のテ
ープ状光ファイバ心線、13は導波路チップ、14は導
波路である。導波路チップ13の両端面は、8゜の傾斜
角度に研磨され、両側から調心されて光ファイバコネク
タ11,11’が接着される。導波路チップ13には、
導波路14で4組のカプラが形成されており、両側の8
つのポートがそれぞれ両側の光ファイバコネクタ11,
11’のテープ状光ファイバ心線12,12’に結合さ
れており、合波・分波を行なう。
【0006】図8に戻って説明する。図8(C)に示す
ように、光ファイバコネクタの各部材と光ファイバが接
着剤で固定された状態においては、光ファイバの中心が
ほぼ直線状であると説明したが、実際は、接着剤を硬化
させるときに接着剤が収縮する。また、使用環境温度が
変化すると接着剤の膨張収縮が生じる。このような接着
剤の体積変化は、光ファイバコネクタの各構成部材の変
形を引き起こし、光ファイバに応力を与え、光ファイバ
コネクタが接続された光導波路などのデバイスの温度特
性を劣化させる。図8(B),(C)に示すように、被
覆載置部の段差部分と押圧部材2の後端面とがほぼ一致
しているから、接着剤4は、押圧部材2の後端面に沿っ
て上方に這いあがり、V溝後部の接着剤の量が多くな
る。
【0007】図10に低温時と高温時における光ファイ
バコネクタの変形の様子を模式図で示す。低温時には、
接着剤4が収縮し、図10(A)に示すように、押圧部
材2の後方の角部であるA部において、裸光ファイバ3
aに局所的な応力が加えられる。また、高温時には、図
10(B)に示すように、V溝の角部であるB部におい
て、裸光ファイバ3aに局所的な応力が加わられる。こ
のような応力は、V溝後部の接着剤の量が多いと大きく
なる。モデル計算によると、室温から60℃の温度変化
があるとA部またはB部で約2kg/mm2 の応力が裸
光ファイバ3aに加わることが分かった。実際には、接
着剤の一般的な特性から、低温になるほどヤング率は大
きくなるので、低温時と高温時とでは発生する応力は、
ヤング率が大きい低温時の方が、裸光ファイバに加えら
れる応力が大きくなる。さらに、接着剤の硬化による収
縮は常に伴うので、A部に加わる応力を減らすことが重
要となる。
【0008】この問題を解決するために、押圧部材の後
方の接着剤の量を適量にするために、図11に示すよう
に、第2の押圧部材を固定する方法を試みた。図11
(A)は光ファイバを把持した状態の斜視図、図11
(B)は第2の押圧部材の斜視図、図11(C)は光フ
ァイバの中心をとおる縦断面図、図11(D)は要部を
拡大した説明図である。図中、図8と同様の部分には同
じ符号を付して説明を省略する。4aは剥離、4bはク
ラック、8は押圧部材である。押圧部材2の後方に第2
の押圧部材8を配置した。図11(C)に示すように、
押圧部材8によって、押圧部材2の後面での接着剤の這
い上がりを抑えることができるとともに、押圧部材2の
後方での接着剤の量を制限することができる。
【0009】しかしながら、この方法も、問題があるこ
とが分かった。接着剤4が硬化の際に収縮し、収縮応力
が接着剤の界面の接着力を上回ることによって、図11
(D)に示すように、接着剤界面での剥離4aや、接着
剤内部でクラック4bの発生があることが分かった。こ
の接着剤界面での剥離4aや、接着剤内部でクラック4
bの発生は、光ファイバに局部的な応力を及ぼして損失
の増加が生じたり、光ファイバを断線させることがあ
る。また、第2の押圧部材を用いることによる材料費や
加工費も増大する。したがって、第2の押圧部材を用い
て、接着剤の量を制限する方法にも問題がある。
【0010】図12は、特開昭63−311212号公
報に記載された光導波路の実装方法の説明図である。図
中、21は基板、21a,21b,21cはV溝、21
dは凹部、22a,22b,22cは光ファイバ、23
は導波路チップ、23aは導波路である。基板21に、
凹部21dを形成し、凹部21dに導波路チップ23を
設置した状態において、導波路チップ23に形成された
導波路23aに合致するV溝21a,21b,21cを
形成し、導波路チップ23を凹部21dに設置し、基板
21に形成したV溝21a,21b,21cに、光ファ
イバ22a,22b,22cを接着剤で固定して、光導
波路を実装した光ファイバコネクタを作製することがで
きる。光ファイバの固定に際しては、押圧部材を用いて
いないから、上述したような問題は生じない。
【0011】図13は、特開昭64−65514号公報
に記載された光導波路と光ファイバの結合構造である。
図中、24は基板、25は光ファイバ、26は基台、2
7は光回路基板、28は光導波路である。基台26に載
置された光回路基板27に対して、V溝が形成された基
板24に光ファイバ25を接着した光ファイバアレイを
位置合わせして接着したものである。V溝が形成された
基板24に接着される光ファイバ25は、押圧部材を用
いていないから、上記特開昭63−311212号公報
記載のものと同様に、上述したような問題は生じない。
【0012】しかしながら、特開昭63−311212
号公報や特開昭64−65514号公報に記載された光
ファイバの固定構造では、図2(B)に示すように、光
ファイバの被覆を除去して露出させた裸光ファイバ1a
が接着剤4で基板1のV溝1aに接着された状態におい
て、V溝1aの側壁に必ずしも密着されるものではな
く、基板に対する光ファイバの固定位置にずれが生じ、
光軸ずれが発生しやすいという新たな問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、温度特性、特に低温時にお
ける温度特性が良好な光ファイバコネクタおよびその製
造方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、光ファイバコネクタの製造方法において、光ファイ
バをV溝を有する基板に配列させ、前記V溝に配列され
た光ファイバを押圧する押圧部材を配設した後、前記光
ファイバを前記基板に接着させる接着剤を塗布し、前記
押圧部材により前記光ファイバを押圧した状態で前記接
着剤を硬化させ、硬化過程において前記押圧部材を除去
することを特徴とするものである。
【0015】請求項2に記載の発明は、光ファイバコネ
クタの製造方法において、光ファイバをV溝を有する基
板に配列させ、前記光ファイバを前記基板に接着させる
接着剤を塗布した後、前記V溝に配列された光ファイバ
を押圧部材により押圧して前記接着剤を硬化させ、硬化
過程において前記押圧部材を除去することを特徴とする
ものである。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の光ファイバコネクタの製造方法において、前
記押圧部材の少なくとも接着剤に接する面がテフロンで
構成されていることを特徴とするものである。
【0017】請求項4に記載の発明は、光ファイバコネ
クタにおいて、請求項1または2の光ファイバコネクタ
の製造方法により製造されたことを特徴とするものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ファイバコネ
クタの製造方法の第1の実施の形態を説明するための工
程図である。図中、図8と同様の部分には同じ符号を付
して説明を省略する。
【0019】基板1は、シリコン製基板に1本または複
数本のV溝を形成されたものであり、図1(A)に示す
ように、V溝1aの後方に、段差をもって被覆載置部1
bが設けられている。V溝はダイサーにより加工すると
容易に精度良く作製できる。被覆載置部1bに段差を設
けたことによって、光ファイバに大きな曲げを与えるこ
とがない。単心の被覆光ファイバの1本または複数本の
先端部の被覆を除去して、裸光ファイバ3aを露出させ
て、V溝1aに整列させる。
【0020】図1(B)は、基板1に光ファイバを配列
させた状態である。被覆が除去された裸光ファイバ3a
の一部分は、V溝1aから後方の被覆載置部1bの一部
にまで延びていてもよい。
【0021】図1(C)に示すように、押圧部材2によ
り裸光ファイバ3aを押圧する。押圧部材2の押圧によ
って、裸光ファイバ3aはV溝1aの側壁に密着され
る。押圧部材2の長さは、V溝1aの長さとほぼ等しく
して、V溝1aの後端面と押圧部材2の後端面とがほぼ
同一面となるようにしたが、押圧部材2の後端面がV溝
1aの後端面に対して、多少の前後があってもよい。V
溝1aのピッチは、整列された裸光ファイバ3aのピッ
チにほぼ等しくなるように形成される。V溝の形状は、
裸光ファイバ3aがV溝1aの両側面に接して配置され
たときに、裸光ファイバの頂部がV溝形成面より突出す
るように選定する。
【0022】図1(D)は、接着剤の塗布・硬化工程で
ある。基板1と押圧部材2とに間、および、後方の被覆
載置部1bの上に接着剤4が注入されて、塗布される。
塗布された接着剤4は硬化される。接着剤4として、紫
外線硬化型接着剤を用いる場合は、硬化工程において、
紫外線が照射される。
【0023】図1(E)は、押圧部材の除去工程であ
る。押圧部材2の接着剤4に接する面は、接着されにく
い材質のものとするのが望ましい。接着剤4の硬化時に
発生する収縮により、押圧部材2は容易に剥がれ、除去
することができる。したがって、接着剤4の収縮時に、
押圧部材2の後面に接着剤4が這いあがっていても、押
圧部材2が接着剤4に接着されることはないから、図1
0(A)で説明したような基板1に曲げを与えるような
力は生じない。また、第2の押圧部材を用いないから、
図11(D)で説明したような剥離やクラックの発生も
ない。硬化がさらに進行しても、押圧部材2がすでに除
去されているから、問題は生じない。なお、接着剤4の
硬化が進行する過程において、押圧部材8を除去して
も、裸光ファイバの位置ずれが生じない状態となれば、
接着剤4から押圧部材2を剥がすようにして除去をして
もよい。
【0024】なお、図1(D),(E)では、V溝の後
方の接着剤4を見やすくするために、接着剤4を厚く盛
ったように図示した。しかし、実際は、接着剤4は必要
最小限となるように、薄く塗布するのが好ましい。
【0025】押圧部材2の材質は、上述したように、少
なくとも、接着剤に接する面に接着されにくい材料の層
を設けてもよく、押圧部材全体を接着されにくい材料と
してもよい。また、グリース等、接着剤に接着されにく
い塗布層を設けてもよい。接着されにくい材料としてテ
フロンは好適である。
【0026】なお、光ファイバコネクタに把持される光
ファイバは、上述したような単心の光ファイバに限られ
るものではなく、複数本の光ファイバを並行してならべ
て共通被覆を施したテープ状光ファイバを用いることも
できる。
【0027】接着剤4により各部材と光ファイバが固定
された基板1の前端は、押圧部材2の前面とともに、導
波路等と接続するために研磨される。通常は、反射戻り
光を低減させるため8゜に斜め研磨される。
【0028】図2は、本発明の光ファイバコネクタの製
造方法の第2の実施の形態を説明するための工程図であ
る。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。
【0029】この実施の形態では、図2(B)に示すよ
うに、光ファイバを基板1に載置した状態において、図
2(C)に示すように、接着剤4を塗布し、ついで、接
着剤4の上から、図2(D)に示すように、押圧部材2
で押圧して、接着剤4を硬化させる。硬化過程におい
て、押圧部材2を除去することは、第1の実施の形態と
同様である。
【0030】本発明によれば、接着剤で光ファイバが固
定されるまでは、押圧部材によって光ファイバが押圧力
を受けてV溝に位置されるから、図3(A)に示すよう
に、光ファイバは、正確にV溝に位置され、図3(B)
に示すような光軸ずれの発生を防止できる。
【0031】このようにして製造された光ファイバコネ
クタの使用の態様の一例を図6に示す。図中、5,5’
は光ファイバコネクタ、6,6’はテープ状光ファイ
バ、7は導波路チップである。テープ状光ファイバ6,
6’はこの例では、8心のテープ状光ファイバを用い
た。導波路チップ7は、1×8分岐導波路とした。テー
プ状光ファイバ6の1心の光ファイバから光を入れ、導
波路チップ7の分岐導波路を通った光を8心の光ファイ
バコネクタ5’で受光し、導波路と光ファイバの光軸を
調整して最大パワーが得られるように調心する。調心
後、導波路チップ7と光ファイバコネクタ5,5’の接
続部に屈折率整合の取れた接着剤を流し込み硬化させ固
定して、導波路モジュールが作製できる。
【0032】上記のように作製された導波路モジュール
の温度特性を図7に示す。図には、比較例として、従来
構造の光ファイバコネクタで作製された導波路モジュー
ルの結果も示してある。従来構造の光ファイバコネクタ
は、第2の押圧部材として、シリコンで製造されもので
あり、接着剤の硬化後も固定したままとしたものであ
る。温度を変化させた場合の損失変動の8心の平均値で
ある。温度を滑らかに変化させた図7(A)の場合も、
温度を急激に変化させた図7(B)の場合も、従来構造
の光ファイバコネクタによる導波路モジュールでは、特
に低温側で接着剤の収縮により応力を受け、0.3〜
0.4dBの損失変動が見られるが、本発明の光ファイ
バコネクタによる導波路モジュールでは、損失変動は約
0.1dBに低減されている。なお、高温の時には、接
着剤の上面が開放されていることと、接着剤のヤング率
が低くなるため、大きな損失増加は起こらない。
【0033】図4は、光ファイバコネクタと導波路チッ
プを接続する方法の説明図である。図中、図1,図2と
同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。9は
光導波路基板、10は接着剤である。この実施の形態で
は、基板1には、光ファイバのみが固定されている。固
定方法は、図1または図2で説明した方法を用いる。基
板1と裸光ファイバの端面を研磨した後、光導波路基板
9と突き合わせて調心し、接着剤10で接着する。接着
剤10は、導波路と光ファイバとで屈折率整合が取れた
ものを用いることができるが、他の接着剤を用いてもよ
い。
【0034】図5は、本発明の光ファイバコネクタの製
造方法の第3の実施の形態により作製した光ファイバコ
ネクタの斜視図である。図中、図4と同様の部分には同
じ符号を付して説明を省略する。この実施の形態では、
基板1のV溝部の前方に、光導波路が形成された光導波
路基板9を取り付けることができるようにした。光導波
路基板9を基板1上に載置するとともに、光ファイバの
裸光ファイバ3aをV溝に載置して、図示しない押圧部
材で押圧した状態で、光導波路基板9を調心し、接着剤
を塗布して、これらを接着する。硬化過程において押圧
部材を除去して、光ファイバコネクタが作製される。押
圧部材で接着剤を塗布してから押圧部材で押圧してもよ
い。
【0035】なお、基板の材料としては、上述したシリ
コンの他に、ガラス、成形樹脂体、セラミックなどV溝
が加工できる材料であれば、適当なものを用いることが
できる。シリコンを用いた場合には、KOH等でウェッ
トエッチング加工で基板を作製してもよい。しかし、基
板の材料は、光ファイバの材料であるガラスの膨張係数
に近い膨張係数をもつ材料が望ましい。導波路には石英
系導波路の他に、高分子導波路、半導体導波路などを適
用してもよい。
【0036】基板に対して、光ファイバを固定する接着
剤には、すばやく硬化できる紫外線硬化型接着剤のほ
か、熱硬化型接着剤やホットメルトなども使用できる。
光ファイバへ応力を与えることを考えると、ヤング率、
膨張係数、硬化収縮率はできるだけ小さい方が好まし
い。導波路との接続に用いる接着剤は、導波路と光ファ
イバとで屈折率整合が取れた紫外線硬化型接着剤が望ま
しいが、熱硬化型接着剤も使用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、V溝上に裸光ファイバを接着剤で固定する際
に押圧部材で押圧するから、裸光ファイバをV溝の側壁
に密着させることができ、軸ずれを防止できる。さら
に、押圧部材は、接着剤の硬化過程において除去される
から、従来の押圧部材を用いた光ファイバコネクタにお
ける押圧部材び後部に這い上がった接着剤による温度特
性への影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバコネクタの製造方法の第1
の実施の形態を説明するための工程図である。
【図2】本発明の光ファイバコネクタの製造方法の第2
の実施の形態を説明するための工程図である。
【図3】光ファイバの軸ずれの説明図である。
【図4】光ファイバコネクタと導波路チップを接続する
方法の説明図である。
【図5】本発明の光ファイバコネクタの製造方法の第3
の実施の形態により作製した光ファイバコネクタの斜視
図である。
【図6】本発明の光ファイバコネクタの使用の態様の一
例の説明図である。
【図7】図6の導波路モジュールの温度特性を示す線図
である。
【図8】従来の光ファイバコネクタを説明するためのも
ので、(A)は光ファイバを配置する前の斜視図、
(B)は光ファイバを把持した状態の斜視図、(C)は
光ファイバの中心をとおる縦断面図である。
【図9】光ファイバコネクタの使用状態の一例を説明す
るためのものであり、(A)は側面図、(B)は平面図
である。
【図10】低温時と高温時における光ファイバコネクタ
の変形の様子を示す模式図である。
【図11】第2の押圧部材を用いた光ファイバコネクタ
の一例を説明するためのもので、図11(A)は光ファ
イバを把持した状態の斜視図、図11(B)は第2の押
圧部材の斜視図、図11(C)は光ファイバの中心をと
おる縦断面図、図11(D)は要部を拡大した説明図で
ある。
【図12】従来の光導波路の実装方法の一例の説明図で
ある。
【図13】従来の光導波路と光ファイバの結合構造の一
例の説明図である。
【符号の説明】
1…基板、1a…V溝、1b…被覆載置部、2…押圧部
材、3…被覆光ファイバ、3a…裸ファイバ、3b…被
覆部、4…接着剤、4a…剥離、4b…クラック、5,
5’…光ファイバコネクタ、6,6’…テープ状光ファ
イバ、7…導波路チップ、8…押圧部材、9…光導波路
基板、10…接着剤。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバをV溝を有する基板に配列さ
    せ、前記V溝に配列された光ファイバを押圧する押圧部
    材を配設した後、前記光ファイバを前記基板に接着させ
    る接着剤を塗布し、前記押圧部材により前記光ファイバ
    を押圧した状態で前記接着剤を硬化させ、硬化過程にお
    いて前記押圧部材を除去することを特徴とする光ファイ
    バコネクタの製造方法。
  2. 【請求項2】 光ファイバをV溝を有する基板に配列さ
    せ、前記光ファイバを前記基板に接着させる接着剤を塗
    布した後、前記V溝に配列された光ファイバを押圧部材
    により押圧して前記接着剤を硬化させ、硬化過程におい
    て前記押圧部材を除去することを特徴とする光ファイバ
    コネクタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記押圧部材の少なくとも接着剤に接す
    る面がテフロンで構成されていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の光ファイバコネクタの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の光ファイバコネクタ
    の製造方法により製造されたことを特徴とする光ファイ
    バコネクタ。
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