JPH10205819A - 空調機及び空調システム - Google Patents

空調機及び空調システム

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JPH10205819A
JPH10205819A JP2198097A JP2198097A JPH10205819A JP H10205819 A JPH10205819 A JP H10205819A JP 2198097 A JP2198097 A JP 2198097A JP 2198097 A JP2198097 A JP 2198097A JP H10205819 A JPH10205819 A JP H10205819A
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air
desiccant
path
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air conditioner
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JP2198097A
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Kensaku Maeda
健作 前田
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一の空気の流通経路による冷暖房のための
空気系統入れ替え用ダンパが不要となり設備が簡素化で
き、各々の運転条件に即したデシカントの選定と使用で
運転特性を最適化できる空調機を提供する。 【解決手段】 第1の空気経路及び第2の空気経路の空
気の間で全熱交換を行なう全熱交換器と、空気経路の一
方の前記全熱交換器より下流側の空気を加熱する高熱源
と、他方の前記全熱交換器より下流側の空気を冷却する
低熱源とを供給するヒートポンプと、高熱源側の空気経
路の全熱交換器より上流側流路と高熱源より下流側の流
路に交互に接触可能に配置されたデシカントとを備えた
空調機において、第1の空気経路及び第2の空気経路の
双方に、それぞれデシカントを収容するデシカント収容
部と空気を該デシカント収容部の再生側及び吸着側に導
く再生経路及び吸着経路が設けられ、ヒートポンプは、
高熱源と低熱源の動作を切り替え可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調システムに係
り、特に室内空気を循環させて処理する空調機と、外気
を処理して室内に導く空調機(外調機)とを併用する空
調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の空調システムの例を示
すもので、これは、室内空気を循環させて処理する空調
機(ヒートポンプを用いるエアコン)3と、外気を処理
して室内に導く空調機(外調機)11とを併用する空調
システムである。この外調機11は、全熱交換器(エン
タルピ熱交換器)であり、外気と室内空気の湿度分と顕
熱を同時に熱交換する。一方、空調空間の内部で発生す
る空調負荷は室内の空調機3が取り出して室外に捨てて
いる。
【0003】前記のような全熱交換器の動作は、図12
に示す湿り空気線図で説明すると、冷房時において外気
(状態K)と室内空気(状態Q)がエンタルピ交換してそ
れぞれ処理外気が状態L、室内排気が状態Tとなって、各
々室内への給気、屋外への排気となる。この際のエンタ
ルピ交換の効率は、現状の製品では実用上60〜70%
と低いので、給気(状態L)と室内(状態Q)の間にはエ
ンタルピ差ΔHが生じ、結果的に空気の絶対湿度に差
(水分差ΔX)がある空気が室内に供給され、未処理外
気と室内の水分差の30〜40%の湿気が室内に入って
くる。この水分はエアコンで除湿しなければならないの
で、エアコンでは室内空気を露点温度(15〜16℃)
以下のおよそ5〜10℃に冷却して除湿する必要があ
る。
【0004】空調負荷の内、除湿に要する潜熱負荷は全
熱交換器を用いた場合で全空調負荷の10〜15%を占
め、残りの85〜90%は顕熱負荷である。この顕熱空
調負荷は、露点まで冷却する必要がなく、15〜20℃
程度に冷却すれば十分な空調負荷である。しかしなが
ら、前記のこれまでの空調システムでは、導入外気を室
内空気と混ぜて顕熱と潜熱を一括で処理するので、全て
の熱を10℃程度の露点温度以下の温度レベルで冷却し
てしまうため、エアコンの蒸発温度と凝縮温度の差(温
度ヘッド)を全熱交換器を用いない時と同じに設定する
必要があり、空調負荷は減少させることができるが、熱
を汲み上げる温度ヘッドは減少できない。
【0005】このように、従来の技術では、高い温度ヘ
ッドを汲み上げて外部に捨てるため、顕熱負荷処理分の
ヒートポンプの駆動エネルギーが無駄に消費されてお
り、エネルギ消費率が大きかった。また、エアコンでは
除湿のための結露を処理するためにドレンを設ける必要
があり、設備の複雑化を招いていた。
【0006】そこで、図2に示すように、外調機1を用
いて外気中の水分を除去し、空調における潜熱負荷を賄
うとともに、顕熱処理用の空調機(エアコン)3を用い
る空調システムが考えられる。
【0007】このような場合に用いる外調機1として、
図13に示すような空気中の水分を吸着するデシカント
103と全熱交換器153とヒートポンプ200と2系
統の空気流通系統A,Bとを有する空調機であって、第1
の空間から該空調機に導入した第1の空気系統の空気と
デシカントとを接触させて除湿したのち、第2の空間か
ら該空調機に導入した第2の空気系統の空気と全熱交換
させ、さらに全熱交換後の前記第2の空気系統の空気を
ヒートポンプの低熱源によって冷却したのち該空調機か
ら第1の空間に放出し、さらに全熱交換後の前記第1の
空気系統の空気を前記ヒートポンプの高熱源によって加
熱したのち前記デシカントを通過させてデシカントの脱
湿再生を行って該空調機から第2の空間に放出する空調
機が考えられる。これは、冷房時において、第1の空気
系統を室内からの排気とし、第2の空気系統を外気とし
て、さらに暖房時において、第1の空気系統を外気と
し、第2の空気系統を室内からの排気として用いること
ができる。
【0008】このような空調機の空気調和の部分の冷房
時の作動状態を、湿り空気線図である図3を参照して説
明すると、室内からの放出空気(RA:状態Q)は経路1
24を経て送風機140に吸引され、昇圧されてデシカ
ントロータ103に流入し、等エンタルピ過程で水分を
吸着され絶対湿度が低下する(状態R)。湿度が低下し
た放出空気は全熱交換器153に至り、ここで外気(状
態K)と全熱交換して、全熱交換器の公知の状態変化過
程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿って状態変化し
て、エンタルピが上昇し温度および絶対湿度が増加する
(状態S)。全熱交換器153を出た放出空気はヒート
ポンプの加熱器(高熱源)220に送られ45〜60℃
まで加熱され、相対湿度が低下する(状態U)。相対湿
度が低下した放出空気はデシカントロータ103の再生
空気側に流入してデシカントロータの水分を除去する
(脱湿再生:状態V)。デシカントロータ103を通過
した放出空気は経路130を経て、排気として外部に捨
てられる。
【0009】一方、導入される外気(導入空気OA:状態
K)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇圧
されて経路108を経て全熱交換器153に至り、ここ
で放出空気(状態R)と全熱交換して、全熱交換器の公
知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿
って状態変化して、エンタルピが減少し温度および絶対
湿度が低下する(状態L)。エンタルピが減少し除湿冷
却された空気(状態L)はヒートポンプの冷却器(低熱
源)210に送られ15〜20℃まで冷却される(状態
M)。冷却された放出空気は経路110を経て室内空間
に供給される。このようにして得られる導入空気(給
気:状態M)はエンタルピ及び絶対湿度を室内空間より
も低くすることができる。即ち導入空気(給気:状態
M)と室内空間(状態Q)との間にエンタルピ差Δhおよ
び絶対湿度差Δxが生じさせることが可能で、これによ
って室内空間に水分を持ち込むことが防止されるととも
に、エンタルピ差Δhによって冷房効果を発揮すること
もできる。
【0010】また、このように構成されたデシカント外
調機のヒートポンプの作用について説明すると、ヒート
ポンプによって冷却器210では、導入空気を冷却し顕
熱を除去してエンタルピを低下させる作用をなし、さら
に加熱器220では、放出空気を加熱して相対湿度を低
下させデシカント103を脱湿再生する作用をなす。こ
の脱湿再生作用によってデシカントは吸湿能力を回復
し、室内から取り出した状態Qの放出空気を状態Rまで除
湿する作用をひきおこし、前記の顕熱除去作用と併せ
て、給気の状態(状態M)を室内(状態L)よりも低温低
湿に変化させることができる。
【0011】このようにヒートポンプの作用によって、
導入空気を冷却し除去した熱を昇温して再びデシカント
の再生に用いるため、別々の冷却熱源と加熱源を用いる
場合よりも大幅な省エネルギ効果が得られる。本発明の
外調機1では、状態Lと状態Qのエンタルピ差に空気流量
を乗じた熱量の冷凍効果を持ったヒートポンプで、室内
への外気負荷を全て除去することができるが、本発明の
外調機1を用いずに外気を導入した場合には状態Kと状
態Qのエンタルピ差に空気流量を乗じた熱量の冷凍効果
を持った冷凍機が必要になるため、その場合と比べても
大幅な省エネルギ効果が得られる。また、エアコン3で
除湿する必要がなくなり、これにドレンが不要となるの
で、設備コストや操作の手間を削減することができる。
【0012】また暖房運転においては、図4に示すよう
に、室内の状態と外気の状態が入れ替わり、外気が低温
低湿で室内が高温高湿となる。従って暖房の場合には第
1の空気系統を外気(導入空気)とし、第2の空気系統
を室内からの排気(放出空気)とすることによって、状
態Vが室内への給気となり、状態Lが室外への排気とな
り、外気の水分を回収して室内に加湿することができ、
空調機3の暖房負荷を軽減することができる。また外気
の水分を回収し露点温度を下げたのちヒートポンプで冷
却するので、デフロストの必要もなくなる。
【0013】このように、冷房時および暖房時におい
て、外気処理が大幅に省エネになり、ランニングコスト
を低下させた空調システムが提供されるとともに、組合
せて用いるエアコン等のドレンを不要としてその面から
もコストを低減させることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな外調機1では、冷房時において、第1の空気系統が
室内からを排気とし、第2の空気系統を外気とし、一方
暖房時においては、第1の空気系統を外気とし、第2の
空気系統を室内からの排気として切り換える必要があ
り、冷房暖房の切り換えのため、建物の空調ダクト経路
又は空調機の給気、排気、換気、外気導入の各ダクトに
切り換えダンパを備える必要があり、設備を複雑にする
欠点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、第1の空間から第2の空間に向かう第1の空気経路
及び第2の空間から第1の空間に向かう第2の空気経路
と、前記第1の空気経路及び第2の空気経路の空気の間
で全熱交換を行なう全熱交換器と、前記第1又は第2の
空気経路の一方の前記全熱交換器より下流側の空気を加
熱する高熱源と、他方の前記全熱交換器より下流側の空
気を冷却する低熱源とを供給するヒートポンプと、前記
高熱源側の空気経路の前記全熱交換器より上流側流路と
前記高熱源より下流側の流路に交互に接触可能に配置さ
れて、全熱交換器より上流側流路を流通する空気中の水
分の吸着と高熱源より下流側の流路の空気による再生を
繰り返すデシカントとを備えた空調機において、前記第
1の空気経路及び第2の空気経路の双方に、それぞれ前
記デシカントを収容するデシカント収容部と空気を該デ
シカント収容部の再生側及び吸着側に導く再生経路及び
吸着経路が設けられ、前記ヒートポンプは、高熱源と低
熱源の動作を切り替え可能に構成され、これにより前記
第1又は第2の空気経路のいずれを前記ヒートポンプの
高熱源及び低熱源と接触させるかを切り替えられるよう
にしたことを特徴とするデシカント空調機である。
【0016】このような構成においては、冷房時におい
て、第1の空間を空調空間として室内空気を第1の空気
系統とし第2の空間を屋外空間として外気を第2の空気
系統として運転する場合に運転する場合と、暖房時にお
いて、第1の空間を屋外空間として第1の空気系統が外
気とし第2の空間を空調空間として排気を第2の空気系
統として運転する場合のいずれにおいても、第1若くは
第2のデシカントを停止又は除去し、ヒートポンプの高
低熱源の入れ替えることによって、同一の空気の流通経
路で冷暖房に対応することができて、冷暖房のための空
気系統入れ替え用ダンパが不要となり設備が簡素化でき
る。また各々冷暖房で水分の吸着条件や吸着量が異なる
ため、各々の運転条件に即したデシカントの選定と使用
が可能となり、運転特性を最適化できる。
【0017】請求項2に記載の発明は、前記第1及び第
2の空気経路に、前記全熱交換器を出て前記高低の熱源
に至る前の空気を前記デシカントに導いて第2の吸着工
程を行なう追加の吸着経路を設けたことを特徴とする請
求項1に記載のデシカント空調機である。これにより、
一層のエネルギー効率の向上が図られる。
【0018】請求項3に記載の発明は、前記デシカント
収容部の双方にデシカントが収容され、ヒートポンプの
高熱源と接触させられる側のデシカントが前記吸着経路
及び再生経路の間で交互に移動させられるようになって
いることを特徴とする請求項1に記載のデシカント空調
機である。
【0019】請求項4に記載の発明は、ヒートポンプの
低熱源と接触させられる側のデシカントを前記デシカン
ト収容部から除去可能になっていることを特徴とする請
求項1に記載のデシカント空調機である。
【0020】請求項5に記載の発明は、デシカントがロ
ーター状をしており、ローターを回転することによって
前記吸着経路及び再生経路間を移動するよう構成したこ
とを特徴とする請求項1に記載の空調機である。
【0021】請求項6に記載の発明は、前記第1の空間
が室内空間であり、前記第2の空間が室外空間であり、
冷房時には第1の空気経路を高熱源と接触させ、暖房時
には第2の空気経路を高熱源と接触させるようにしてい
る請求項1に記載の空調機である。
【0022】請求項7に記載の発明は、ヒートポンプに
蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたことを特徴とする請求
項1に記載の空調機である。
【0023】請求項8に記載の発明は、ヒートポンプに
吸収式ヒートポンプを用いたことを特徴とする請求項1
に記載の空調機である。
【0024】請求項9に記載の発明は、前記デシカント
収容部と前記ヒートポンプの高低熱源を内蔵する集合組
立体と、全熱交換器を内蔵する集合組立体を各々別個の
組立体としたことを特徴とする請求項1に記載の空調機
である。
【0025】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれかに記載の空調機を外調機とし、顕熱処理用
の空調機を併設したことを特徴とする空調システムであ
る。
【0026】このような構成においては、冷房時に外調
機により、外気を導入して第2の空気系統から室内に供
給する空気を放出する室内空気より低い絶対湿度にする
ことができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。
従って、空調システムとして空調機で除湿する必要がな
くなり、空調機の動作温度ヘッドを低下させることがで
き、大幅な省エネが達成される。また、空調機で除湿す
る必要がないので、結露処理のためのドレンが不要とな
る。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る空調システムの実施例を
図面を参照して説明する。図1は本発明のデシカント空
調機の構成を示す第1の実施例である。これは、図2に
示したような空調システムの外調機として用いられる。
図2の空調システムは、空調すべき室内2の空気を循環
させて処理する空調機3と、外気を処理して室内に導く
空調機(外調機)1とを併用するものである。空調機3
としては、冷凍機とヒートポンプを切り換えて用いる通
常のものでよいが、これ以外の任意のものを採用するこ
とができる。
【0028】空調機1は、水分の吸着と放出(再生)を
繰り返すデシカントロータ103A、103Bと全熱交換
器153とヒートポンプ200を用いるデシカント外調
機である。すなわち、このデシカント外調機1には、室
内(第1の空間)の空気を室外(第2の空間)に放出す
る放出経路A(第1の空気系統)と、外気を室内に導入
する導入経路B(第2の空気系統)とが交差して設けら
れている。そして、これらの室内空気放出経路A及び外
気導入経路Bの間には、両方の経路にまたがって全熱交
換器153とデシカントロータ103A、103Bを収容
する空間が設けられ、さらにこのデシカント外調機1の
熱源となるヒートポンプ200が設けられている。ヒー
トポンプとしては、任意のものを採用して良いが、ここ
では、出願人が先に特願平8ー22133において提案
した蒸気圧縮式ヒートポンプを用いるものとする。
【0029】この空調機は、室内(第1の空間)の空気
を室外(第2の空間)に放出する放出経路A(第1の空
気系統)と、室外(第2の空間)の空気を室内(第1の
空間)に導入する導入経路B(第2の空気系統)とを備
えており、これら第1及び第2の空気系統は、互いに同
じ構成要素を持ち、それらを同じように接続して、互い
に対称に構成されている。
【0030】すなわち、室内空気を室外に放出する放出
経路A(第1の空気系統)は、室内空間(第1の空間)
の排気取り出し口324J(記号RAとして図示)と送風
機140の吸込口とを経路124を介して接続し、送風
機140の吐出口は経路125を介して第1のデシカン
トロータ103Aを収容する空間の除湿空気(処理空
気)側に接続し、放出経路Aのデシカントロータ103A
を収容する空間の除湿空気(処理空気)側出口は、経路
126を介して全熱交換器153と接続し、放出経路A
の全熱交換器153出口は、経路127を介してヒート
ポンプの第1の熱交換器220と接続し、放出経路Aの
第1の熱交換器220出口は経路128を介してデシカ
ントロータ103Aを収容する空間の再生空気側に接続
し、放出経路Aのデシカントロータ103Aを収容する空
間の再生空気側出口は経路129を介して、外部空間
(第2の空間)への排気口329J(記号EXとして図
示)に接続して形成されている。これにより、室内空気
を取り入れて、外部に排気するサイクルを形成する。そ
してデシカントロータ103Aは冷房時には回転し、暖
房時には停止し、又は除去する様構成する。
【0031】一方、外気導入経路Bは、外部空間(第2
の空間)との接続口307J(記号OAとして図示)と外
気導入用の送風機102の吸込口とを経路107を介し
て接続し、送風機102の吐出口を経路108Aを介し
て第2のデシカントロータ103Bを収容する空間の除
湿空気(処理空気)側に接続し、外気導入経路Bのデシ
カントロータ103Bの除湿空気(処理空気)側出口
は、全熱交換器153と経路108Bを介して接続し、
導入経路Bの全熱交換器153の出口を経路109を介
してヒートポンプの第2の熱交換器210と接続し、外
気導入経路Bのヒートポンプの第2の熱交換器210の
出口は経路110Aを介して、第2のデシカントロータ
103Bを収容する空間の再生空気側に接続し、外気導
入経路Bの第2のデシカントロータ103Bを収容する空
間の出口を経路110Bを介して、室内空間(第1の空
間)への給気口310J(記号SAとして図示)と接続し
て形成されている。これにより、外気を取り入れて処理
して室内に導入するサイクルを形成する。そしてデシカ
ントロータ103Bは冷房時には停止し、又は除去し、
暖房時には回転する様構成する。
【0032】前記ヒートポンプ200は、圧縮機230
と、第1の熱交換器220と、第2の熱交換器210
と、冷房暖房でサイクルを可逆的に切り換える4方弁2
40と、冷房用膨張弁260Aと、暖房用膨張弁260B
と、冷房時開の逆止弁250Aと、暖房時開の逆止弁2
50Bと、冷媒経路271〜276で構成されている。
このヒートポンプ200は、冷房運転時は図1に示す通
り、圧縮機230の入口につながる経路272と第2の
熱交換器210につながる経路277が連通する方向に
4方弁240が切り換えられ、第1の熱交換器220が
凝縮器として作用してヒートポンプの高熱源となり、第
2の熱交換器210が蒸発器として作用してヒートポン
プの低熱源となるように、また、暖房運転時は経路27
2と第1の熱交換器220につながる経路273が連通
する方向に4方弁240が切り換えられ、第1の熱交換
器220が蒸発器として作用してヒートポンプの低熱源
となり、第2の熱交換器210が凝縮器として作用して
ヒートポンプの高熱源となるように構成されている。な
お、図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、図3と対
応する冷房時の空気の状態を示す記号であり、SAは給気
(処理された外気)を、RAは還気(排出される室内空
気)を、OAは外気を、EXは排気を表わす。
【0033】次に、前述のように構成されたヒートポン
プを熱源とするデシカント外調機の冷房時の動作を、図
1の実施例の空気調和の部分の作動状態を示す湿り空気
線図である図3を参照して説明する。
【0034】室内からの放出空気(RA:状態Q)は経路
124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて第1
のデシカントロータ103Aに流入し、等エンタルピ過
程で水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態R)。湿
度が低下した放出空気は全熱交換器153に至り、ここ
で外気(状態K)と全熱交換して、全熱交換器の公知の
状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿って
状態変化して、エンタルピが上昇し温度および絶対湿度
が増加する(状態S)。全熱交換器153を出た放出空
気はヒートポンプの第1の熱交換器(冷房時は高熱源と
して作用する)220に送られ45〜60℃まで加熱さ
れ、相対湿度が低下する(状態U)。相対湿度が低下し
た放出空気は第1のデシカントロータ103Aの再生空
気側に流入してデシカントロータの水分を除去する(脱
湿再生:状態V)。デシカントロータ103Aを通過した
放出空気は経路129を経て、排気(EX)として外部に
捨てられる。
【0035】導入される外気(導入空気OA:状態K)は
経路107を経て送風機102に吸引され、昇圧されて
経路108Aを経て、第2のデシカントロータ103Bを
収容する空間の吸着側に流入するが、前記の通り、冷房
時には停止し、又は除去しているため空気は状態変化せ
ず(状態K=k)そのまま通過し、経路108Bを経て全
熱交換器153に至り、ここで放出空気(状態R)と全
熱交換して、全熱交換器の公知の状態変化過程の通り状
態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿って状態変化して、エンタ
ルピが減少し、温度および絶対湿度が低下する(状態
L)。エンタルピが減少して除湿冷却された空気(状態
L)はヒートポンプの第2の熱交換器(冷房時には低熱
源として作用する)210に送られ、15〜20℃まで
冷却される(状態M)。冷却された放出空気は経路11
0Aを経て第2のデシカントロータ103Bを収容する空
間の再生空気側に流入するが、冷房時には停止し、又は
除去しているため空気は状態変化せず(状態M=m)その
まま通過し、経路110Bを経て室内空間に供給され
る。
【0036】このようにして得られる導入空気(給気:
状態M)はエンタルピ及び絶対湿度を室内空間よりも低
くすることができる。即ち導入空気(給気:状態M)と
室内空間(状態Q)との間にエンタルピ差Δhおよび絶対
湿度差Δxが生じさせることが可能で、これによって室
内空間に水分を持ち込むことが防止されるとともに、エ
ンタルピ差Δhによって冷房効果を発揮することもでき
る。
【0037】このように構成されたデシカント外調機の
ヒートポンプの作用について説明すると、ヒートポンプ
によって第2の熱交換器210では、導入空気を冷却し
顕熱を除去してエンタルピを低下させる作用をなし、さ
らに第1の熱交換器220では、放出空気を加熱して相
対湿度を低下させデシカント103Aを脱湿再生する作
用をなす。この脱湿再生作用によってデシカントは吸湿
能力を回復し、室内から取り出した状態Qの放出空気を
状態Rまで除湿する作用をひきおこし、前記の顕熱除去
作用と併せて、給気の状態(状態M)を室内(状態L)よ
りも低温低湿に変化させることができる。このようにヒ
ートポンプの作用によって、導入空気を冷却し除去した
熱を昇温して再びデシカントの再生に用いるため、別々
の冷却熱源と加熱源を用いる場合よりも大幅な省エネル
ギ効果が得られる。本発明の外調機1では、状態Lと状
態Mのエンタルピ差に空気流量を乗じた熱量の冷凍効果
を持ったヒートポンプで、室内への外気負荷を全て除去
することができるが、本発明の外調機1を用いずに外気
を導入した場合には状態Kと状態Mのエンタルピ差に空気
流量を乗じた熱量の冷凍効果を持った冷凍機が必要にな
るため、その場合と比べても大幅な省エネルギ効果が得
られる。
【0038】今、状態Mを状態Qに等しくなるように設計
し、全熱交換器の効率を70%とすると、線分QRは等エ
ンタルピ線に並行になる。従って点Qのエンタルピは点R
のエンタルピに置き換えることができるため、エンタル
ピ差K〜Qはエンタルピ差K〜Rに、エンタルピ差L〜Mはエ
ンタルピ差L〜Rに置き換えることができる。従って、 エンタルピ差(K〜Q):エンタルピ差(L〜M) =エンタルピ差(K〜R):エンタルピ差(L〜R) =10:3となる。 即ち、ヒートポンプの冷凍容量は、外調機1を用いない
場合の外気負荷分を賄う冷凍容量に比べ、3/10にな
り、70%省エネルギとなる。
【0039】一方、エアコン3においても省エネルギ効
果が得られる。つまり、デシカント外調機1により、室
内に供給する空気SAは還気RAより低い絶対湿度にするこ
とができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。従
って、エアコン3で除湿する必要がなくなり、空気の顕
熱処理をするだけで良くなる。従って、エアコン3は、
空気を20℃程度に冷却すればよく、蒸発温度がおよそ
10℃高くとれる。これにより、温度ヘッドが小さくな
る(例えば、40℃から30℃)。これによる省エネ率
は、 ΔT1/ΔT2=30/40=0.75 であるから約25%省エネルギとなる。従って、システ
ム全体としての省エネルギ率は、平均的な空調負荷の外
気負荷の割合が30%程度であることを勘案すると、 0.3×0.3+0.7×0.75=0.615 であるから、約38%省エネルギとなる。また、エアコ
ン3で除湿する必要がなくなり、これにドレンが不要と
なるので、設備コストや操作の手間を削減することがで
きる。
【0040】なお、本実施例では、ヒートポンプ200
として蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたが、前述した内
容によれば、ヒートポンプ作用のある熱源機であれば何
でもよく、例えば、特願平7ー333053に提案した
ような吸収式ヒートポンプを採用しても差し支えなく、
同様の効果を得ることができる。また熱移送媒体として
本実施例ではヒートポンプの冷媒を直接用いる事例を示
したが、代りに間接的に冷温水を用いる方法を利用して
も差し支えない。
【0041】また、蒸気圧縮式ヒートポンプの圧縮機の
騒音振動を室内に伝達させないため、例えば、発明者が
特願平8ー195732に提案したように、デシカント
およびヒートポンプの熱交換器を収容する集合組立体と
ヒートポンプの圧縮機を収納する集合組立体とを分離し
ても差し支えない。
【0042】次に、この実施例の空調システムの暖房運
転の際の作用を説明する。暖房運転においては、室内の
状態と外気の状態が入れ替わり、図4に示す様に外気が
低温低湿で室内が高温高湿となる。従って、暖房の場合
には第1の空気系統を外気(導入空気)とし、第2の空
気系統を室内からの排気(放出空気)とする。この暖房
時の作用について、作動状態を示す湿り空気線図である
図4を参照して説明する。図4は、冬季における暖房時
の作用を示す湿り空気線図である。この事例では一般的
な設定と同じく室内を乾球温度22℃、相対湿度40%
とし、外気を降雪時を想定して乾球温度0℃相対湿度9
0%とした場合の作用を示す。なお、図4中の状態を示
すアルファベットK〜Qは冷房時の状態との相似性を示す
ため、図4のみに適用する記号であって、図1に示す冷
房時の状態を示すアルファベットとは異なる。
【0043】室内からの放出空気(RA:状態K)は経路
124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて第1
のデシカントロータ103Aを収容する空間に流入する
が、前記の通り、暖房時には停止し又は除去されている
ため空気は状態変化せずそのまま通過し、全熱交換器1
53に至り、ここで第2のデシカントロータ103Bで
除湿された外気(状態R)と全熱交換して、全熱交換器
の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上
に沿って状態変化して、エンタルピが低下し、温度およ
び絶対湿度が低下する(状態L)。全熱交換器153を
出た放出空気はヒートポンプの第1の熱交換器(暖房時
は低熱源として作用する)220に送られて0℃以下ま
で冷却される(状態M)。冷却された放出空気は第1の
デシカントロータ103Aを収容する空間の再生空気側
に流入するが、前記の通り、暖房時には停止し又は除去
されているため空気は状態変化せずそのまま通過し、経
路129を経て、排気(EX)として外部に捨てられる。
【0044】この過程では、放出空気(状態L)がヒー
トポンプの低熱源となる冷却器220と接する際、工程
K〜Lの過程で空気の湿度が低下するため露点温度が低下
し、そのため冷却器210の伝熱面に着霜しにくくな
る。とくに降雪時のように状態Qの相対湿度が80〜9
0%程度まで高くなっても、露点温度をマイナス3℃以
下に下げることができるとともに、状態Lの温度を導入
空気の気温より10℃以上高くできるため、ヒートポン
プで熱回収する際の利用温度差を13℃程度取ってもデ
フロストの必要がなく安定した作動を継続することがで
きる。
【0045】一方、導入される外気(導入空気OA:状態
Q)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇圧
されて経路108Aを経て、第2のデシカントロータ1
03Bの吸着側に流入し、等エンタルピ過程で水分を吸
着され、絶対湿度が低下する(状態R)。湿度が低下し
た導入空気は、経路108Bを経て全熱交換器153に
至り、ここで放出空気(状態K)と全熱交換して、全熱
交換器の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ
直線上に沿って状態変化して、エンタルピが上昇し温度
および絶対湿度が上昇する(状態S)。エンタルピが上
昇し加湿加熱された空気(状態S)はヒートポンプの第
2の熱交換器(暖房時には高熱源として作用する)21
0に送られ、40〜50℃まで加熱される(状態U)。
加熱された放出空気は経路110Aを経て第2のデシカ
ントロータ103Bの再生空気側に流入してデシカント
ロータの水分を除去する(脱湿再生:状態V)。第2の
デシカントロータ103Bを通過した導入空気は経路1
10Bを経て室内空間に供給される。このようにして得
られる導入空気(給気:状態V)はエンタルピ及び絶対
湿度を室内空間よりも高くすることができる。即ち、導
入空気(給気:状態V)と室内空間(状態K)との間にエ
ンタルピ差および絶対湿度差を生じさせることが可能
で、これによって外気から水分を吸湿して室内空間の加
湿に利用できるとともに、エンタルピ差によって暖房効
果を発揮することもできる。
【0046】このように構成されたデシカント外調機の
ヒートポンプの作用について説明すると、ヒートポンプ
によって第1の熱交換器220では、放出空気を冷却し
て顕熱を回収する作用をなし、さらに第2の熱交換器2
10では、導入空気を加熱して相対湿度を低下させ、デ
シカント103Bを脱湿再生する作用をなす。この脱湿
再生作用によってデシカントは吸湿能力を回復し、外部
空間から取り出した状態Qの導入空気を状態Rまで除湿す
る作用をひきおこし、前記の顕熱回収作用と併せて、給
気の状態(状態V)を室内(状態K)よりも高温高湿度に
変化させることができる。尚、ヒートポンプの第2の熱
交換器210で導入空気を加熱する際、加熱量が不足す
る場合には補助的手段としてホットガスバイパスや補助
ヒータを用いても差し支えない。
【0047】このように構成した空調機によれば、第1
のデシカントロータまたは第2のデシカントロータのい
ずれかの選択と、それに連動してヒートポンプのサイク
ル切り換えによって、冷暖房の運転モードの切り換えが
可能で、切り換えダンパを必要としない。
【0048】また、このように構成した空調機では、第
1のデシカントロータと第2のデシカントロータはそれ
ぞれ冷房専用、暖房専用となり、作動に際しての作動条
件が異なり、従って水分吸着量や湿度の条件が異なるた
め、各々の運転条件に即した別々のデシカントを選定し
使用することも可能となり、各々最適な条件で設計する
ことができ、運転特性を最適化できる。
【0049】図5は、本発明の空調機部分の構成を示す
第2の実施例である。本実施例では、少なくとも第1の
デシカント103Aおよび第2のデシカント103Bとヒ
ートポンプ200の第1の熱交換器220および第2の
熱交換器210を内蔵する集合組立体1Aと、少なくと
も全熱交換器153を内蔵する集合組立体1Bを各々別
個の組立体としたことを特徴とする空調機であって、集
合組立体1Aと集合組立体1Bを、ダクト経路108C、
109B、126B、127Bで接続し構成したものであ
る。
【0050】この実施例を図1と対照すると、図1の経
路108Bを図5では経路108B、108C、108Dで
構成し、図1の経路109を図5では経路109A、1
09B、109Cで構成し、図1の経路126を図5では
経路126A、126B、126Cで構成し、図1の経路
127を図5では経路127A、127B、127Cで構
成し、さらに各々の組立体1A、1Bの接続部には接続口
308J、308K、309J、309K、326J、32
6K、327J、327Kを設けて、各々の組立体1A、1
Bを接続するよう構成している。このように構成するこ
とによって、組立体1Bとして既存の全熱交換器ユニッ
トを利用し、それに組立体1Aを接続することによって
本発明の請求項1乃至9のいずれかに記載の空調機の構
成を実現することができ、既設の空調システムではコス
トを下げることができる。本実施例の作用については、
第1の実施例と同様であるため省略する。
【0051】図6(a)は本発明の外調機部分の構成を
示す第3の実施例である。この実施例においても、空調
機は、室内(第1の空間)の空気を室外(第2の空間)
に放出する放出経路A(第1の空気系統)と、室外(第
2の空間)の空気を室内(第1の空気)に導入する導入
経路B(第2の空気系統)とを備えており、これら第1
及び第2の空気系統は、互いに同じ構成要素を持ち、そ
れらを同じように接続して、互いに対称に構成されてい
る。この実施例が先の実施例と異なる点は、全熱交換器
153を出てヒートポンプ200の低熱源に至る前の空
気をデシカントに導いて第2の吸着工程を行なう追加の
吸着経路が設けられている点である。すなわち、図6
(b)のデシカントロータ詳細図に示すように、デシカ
ント収容部は、3つの空気の流通経路を有しており、放
出経路Aにおいては、全熱交換器153出口は、経路1
27Aを介して第2のデシカントロータ103Bの除湿空
気(処理空気)の第2の吸着過程側に接続し、放出経路
Aのデシカントロータ103B出口は、経路127Bを介
してヒートポンプの第1の熱交換器220と接続し、放
出経路Aの第1の熱交換器220出口は経路128を介
してデシカントロータ103Aの再生過程側に接続し、
放出経路Aのデシカントロータ103Aの再生空気側出口
は経路129を介して、外部空間(第2の空間)への排
気口(記号EXとして図示)に接続して形成されている。
一方、導入経路Bの全熱交換器153の出口は、経路1
09を介して第1のデシカントロータ103Aの第2の
吸着過程側に接続し、導入経路Bのデシカントロータ1
03Aの出口は経路110を介してヒートポンプ200
の第2の熱交換器210と接続し、外気導入経路Bの第
2の熱交換器210の出口は経路111Aを介してデシ
カントロータ103Bの再生過程側に接続している。
【0052】また、ヒートポンプ200は、圧縮機23
0と、第1の熱交換器220と、第2の熱交換器210
と、冷房暖房でサイクルを可逆的に切り換える4方弁2
40と、冷房用膨張弁260Aと、暖房用膨張弁260B
と、冷房時開の逆止弁250Aと、暖房時開の逆止弁2
50Bと、冷媒経路271〜276で構成されており、
冷房運転時は図6に示す通り経路272と経路277が
連通する方向に4方弁240が切り換えられ、第1の熱
交換器が凝縮器として作用してヒートポンプの高熱源と
なり、第2の熱交換器が蒸発器として作用してヒートポ
ンプの低熱源となり、暖房運転時は経路272と経路2
73が連通する方向に4方弁240が切り換えられ、第
1の熱交換器が蒸発器として作用してヒートポンプの低
熱源となり、第2の熱交換器が凝縮器として作用してヒ
ートポンプの高熱源となるよう構成されている。なお図
中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、図7と対応する
冷房時の空気の状態を示す記号であり、SAは給気(処理
された外気)を、RAは還気(排出される室内空気)を、
OAは外気を、EXは排気を表わす。
【0053】次に、前述のように構成されたヒートポン
プを熱源とするデシカント外調機の冷房時の動作を、図
6の実施例の空気調和の部分の作動状態を示す湿り空気
線図である図7を参照して説明する。
【0054】室内からの放出空気(RA:状態Q)は経路
124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて第1
のデシカントロータ103Aに流入し、等エンタルピ過
程で水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態R)。湿
度が低下した放出空気は全熱交換器153に至り、ここ
で外気(状態K)と全熱交換して、全熱交換器の公知の
状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿って
状態変化して、エンタルピが上昇し温度および絶対湿度
が増加する(状態S)。全熱交換器153を出た放出空
気は第2のデシカントロータ103Bの第2の吸着過程
に流入するが、冷房時には停止しているため空気は状態
変化せず(状態S=s)そのまま通過し、経路127Bを
経てヒートポンプの第1の熱交換器(冷房時には高熱源
として作用する)220に送られ45〜60℃まで加熱
され、相対湿度が低下する(状態U)。相対湿度が低下
した放出空気は第1のデシカントロータ103Aの再生
空気側に流入してデシカントロータ103Aの水分を除
去する(脱湿再生:状態V)。デシカントロータ103A
を通過した放出空気は経路129を経て、排気として外
部に捨てられる。
【0055】導入される外気(導入空気:OA:状態K)
は経路107を経て送風機102に吸引され、昇圧され
て経路108Aを経て第2のデシカントロータ103Bの
第1の吸着過程に流入するが、冷房時には停止している
ため空気は状態変化せず(状態K=k)そのまま通過し、
全熱交換器153に至り、ここで放出空気(状態R)と
全熱交換して、全熱交換器の公知の状態変化過程の通り
状態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿って状態変化して、エン
タルピが減少し温度および絶対湿度が低下する(状態
L)。エンタルピが減少し除湿冷却された空気(状態L)
は第1のデシカントロータ103Aの第2の吸着過程に
流入する。デシカントロータ103Aはデシカントロー
タ詳細図に示す通り、この前の工程(第1の吸着過程)
で放出空気(状態R)と接触して水分を吸着している
が、放出空気の状態Rに比べて導入空気の状態Lは全熱交
換器153の作用によって相対湿度が高くなるため、再
度水分吸着が行われ、導入空気は等エンタルピ過程で水
分を吸着され絶対湿度が低下する(状態M)。デシカン
トロータ103Aで除湿された導入空気(状態M)はヒー
トポンプの第2の熱交換器(冷房時には低熱源として作
用する)210に送られ15〜20℃まで冷却される
(状態N)。冷却された放出空気は経路111Aを経て第
2のデシカントロータ103Bの再生過程に流入する
が、冷房時には停止しているため空気は状態変化せず
(状態N=n)そのまま通過し、経路111Bを経て、室
内空間に供給される。このようにして得られる導入空気
(給気:状態N)は除湿冷却されて、エンタルピ及び絶
対湿度を室内空間よりも低くすることができる。即ち導
入空気(給気:状態N)と室内空間(状態Q)との間にエ
ンタルピ差Δhおよび絶対湿度差Δxが生じさせることが
可能で、これによって室内空間に水分を持ち込むことが
防止されるとともに、エンタルピ差Δhによって冷房効
果を発揮することもできる。
【0056】このように構成されたデシカント外調機の
ヒートポンプの作用について説明すると、ヒートポンプ
によって第2の熱交換器210では、導入空気を冷却し
顕熱を除去してエンタルピを低下させる作用をなし、さ
らに第1の熱交換器220では、放出空気を加熱して相
対湿度を低下させ第1のデシカント103Aを脱湿再生
する作用をなす。この脱湿再生作用によってデシカント
は吸湿能力を回復し、室内から取り出した状態Qの放出
空気を状態Rまで除湿する作用をひきおこし、前記の顕
熱除去作用と併せて、給気の状態(状態N)を室内(状
態Q)よりも低温低湿に変化させることができる。この
ようにヒートポンプの作用によって、導入空気を冷却し
除去した熱を昇温して再びデシカントの再生に用いるた
め、別々の冷却熱源と加熱源を用いる場合よりも大幅な
省エネルギ効果が得られる。この実施例の外調機1で
は、状態Lと状態Nのエンタルピ差に空気流量を乗じた熱
量の冷凍効果を持ったヒートポンプで、室内への外気負
荷を全て除去することができるが、この実施例の外調機
1を用いずに外気を導入した場合には状態Kと状態Nのエ
ンタルピ差に空気流量を乗じた熱量の冷凍効果を持った
冷凍機が必要になるため、その場合と比べても大幅な省
エネルギ効果が得られる。
【0057】今、状態Nを状態Qに等しくなるように状態
Rの相対湿度状態を設定して設計し、全熱交換器の効率
を70%とした事例について図8の湿り空気線図を参照
して説明すると、水分吸着過程を示す線分QR、LMは等エ
ンタルピ線に並行になる。従って点Qのエンタルピは点R
のエンタルピに、点Mのエンタルピは点Lのエンタルピに
置き換えることができるため、外気負荷を示すエンタル
ピ差K〜Qはエンタルピ差K〜Rに、本発明のヒートポンプ
により同じ除湿効果を発揮する際の冷凍容量を示すエン
タルピ差M〜Nはエンタルピ差L〜Rに置き換えることがで
きる。従って、 エンタルピ差(K〜Q):エンタルピ差(M〜N) =エンタルピ差(K〜R):エンタルピ差(L〜R) =10:3となる。 即ち、ヒートポンプの冷凍容量は、外調機1を用いない
場合の外気負荷分を賄う冷凍容量に比べ、3/10にな
り、70%省エネルギとなる。
【0058】一方、エアコン3においても省エネルギ効
果が得られる。つまり、デシカント外調機1により、室
内に供給する空気SAは還気RAより低い絶対湿度にするこ
とができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。従
って、エアコン3で除湿する必要がなくなり、空気の顕
熱処理をするだけで良くなる。従って、エアコン3は、
空気を20℃程度に冷却すればよく、蒸発温度がおよそ
10℃高くとれる。これにより、温度ヘッドが小さくな
る(例えば、40℃から30℃)。これによる省エネル
ギ率は、 ΔT1/ΔT2=30/40=0.75 であるから約25%省エネルギとなる。従って、システ
ム全体としての省エネルギ率は、平均的な空調負荷の外
気負荷の割合が30%程度であることを勘案すると、 0.3×0.3+0.7×0.75=0.615 であるから、約38%省エネルギとなる。また、エアコ
ン3で除湿する必要がなくなり、これにドレンが不要と
なるので、設備コストや操作の手間を削減することがで
きる。
【0059】また図8において点線で示すような導入空
気系統に吸着工程L〜Mがない類似の空調機と比較する
と、吸着工程L〜Mがない類似の空調機では、状態Nを状
態Qに等しくなるように状態Rの相対湿度状態を設定して
設計すると、点Mの状態に全熱交換後の導入空気の状態
(l)を設定する必要があり、従ってデシカントと接触
後の空気の状態は点rで示す点になる。即ち放出空気の
水分吸着後の状態(R)は本方式の方が相対湿度が高く
て済むため、デシカントの再生温度も低くて済み、その
ためヒートポンプの温度ヘッドが低くなって、圧縮仕事
が小さくなり、ヒートポンプを省エネルギ化できる効果
が得られる。
【0060】なお、本実施例では、ヒートポンプ200
として蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたが、前述した内
容によれば、ヒートポンプ作用のある熱源機であれば何
でもよく、例えば、特願平7ー333053に提案した
ような吸収式ヒートポンプを採用しても差し支えなく、
同様の効果を得ることができる。また熱移送媒体として
本実施例では冷温水を用いる事例を示したが、冷温水の
代りに直接冷媒の蒸発、凝縮作用を利用しても差し支え
ない。
【0061】また、蒸気圧縮式ヒートポンプの圧縮機の
騒音振動を室内に伝達させないため、例えば、発明者が
特願平8ー195732に提案したように、デシカント
およびヒートポンプの熱交換器を収容する集合組立体と
ヒートポンプの圧縮機を収納する集合組立体とを分離し
ても差し支えない。
【0062】次に、暖房運転においては、図8において
室内の状態(RA)と外気の状態(OA)が入れ替わり、図
9に示すように外気が低温低湿で室内が高温高湿とな
る。従って暖房の場合には第1の空気系統を外気(導入
空気)とし、第2の空気系統を室内からの排気(放出空
気)とする。この暖房時の作用について、作動状態を示
す図9を参照して説明する。図9は冬季における暖房時
の作用を示す湿り空気線図である。この事例では一般的
な設定と同じく室内を乾球温度22℃、相対湿度40%
とし、外気を降雪時を想定して乾球温度0℃相対湿度9
0%とした場合の作用を示す。なお図9中の状態を示す
アルファベットK〜Qは冷房時の状態との相似性を示すた
め、図9のみに適用する記号であって、図6(a)に示
す冷房時の状態を示すアルファベットとは異なる。
【0063】室内からの放出空気(RA:状態K)は経路
124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて第1
のデシカントロータ103Aに流入しするが、前記の通
り、暖房時には停止しているため空気は状態変化せずそ
のまま通過し、全熱交換器153に至り、ここで第2の
デシカントロータ103Bで除湿された外気(状態R)と
全熱交換して、全熱交換器の公知の状態変化過程の通り
状態Kと状態Rを結ぶ直線上に沿って状態変化して、エン
タルピが低下し温度および絶対湿度が低下する(状態
L)。全熱交換器153を出た放出空気は、第2のデシ
カントロータ103Bの第2の吸着過程に流入する。デ
シカントロータ103Bはデシカントロータ詳細図に示
す通り、この前の工程(第1の吸着過程)で導入空気
(状態R)と接触して水分を吸着しているが、導入空気
の状態Rに比べて放出空気の状態Lは全熱交換器153の
作用によって相対湿度が高くなるため、再度水分吸着が
行われ、放出空気は等エンタルピ過程で水分を吸着され
絶対湿度が低下する(状態M)。デシカントロータ10
3Bを出た放出空気はヒートポンプの第1の熱交換器
(暖房時には低熱源として作用する)220に送られ0
℃以下まで冷却される(状態N)。冷却された放出空気
は第1のデシカントロータ103Aの再生空気側に流入
するが、前記の通り、暖房時には停止しているため空気
は状態変化せずそのまま通過し、経路129を経て排気
(EX)として外部に捨てられる。この過程では、放出空
気(状態M)がヒートポンプの低熱源となる第2の熱交
換器210と接する際、工程L〜Mの過程で空気の湿度が
低下するため露点温度が低下し、そのため熱交換器21
0の伝熱面に着霜しにくくなる。とくに降雪時のように
状態Qの相対湿度が80〜90%程度まで高くなって
も、露点温度をマイナス9℃程度に下げることができる
とともに、状態Mの温度を導入空気の気温より10℃以
上高くできるため、ヒートポンプで熱回収する際の利用
温度差を20℃程度取ってもデフロストの必要がなく安
定した作動を継続することができる。
【0064】一方導入される外気(導入空気:OA:状態
Q)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇圧
されて経路108Aを経て第2のデシカントロータ10
3Bの第1の吸着過程に流入し、等エンタルピ過程で水
分を吸着され絶対湿度が低下する(状態R)。湿度が低
下した導入空気は、経路108Bを経て全熱交換器15
3に至り、ここで放出空気(状態K)と全熱交換して、
全熱交換器の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを
結ぶ直線上に沿って状態変化して、エンタルピが増加し
温度および絶対湿度が増加する(状態S)。エンタルピ
が減少し除湿冷却された空気(状態S)は第1のデシカ
ントロータ103Aの第2の吸着過程に流入するが、前
記の通り、暖房時には停止しているため空気は状態変化
せずそのまま通過し、ヒートポンプの第2の熱交換器
(暖房時には高熱源として作用する)210に送られ、
45〜60℃まで加熱され、相対湿度が低下する(状態
U)。相対湿度が低下した導入空気は第2のデシカント
ロータ103Bの再生空気側に流入してデシカントロー
タ103Bの水分を除去する(脱湿再生:状態V)。デシ
カントロータ103Bを通過した導入空気は経路111B
を経て、給気(SA)として室内空間に供給される。この
ようにして得られる導入空気(給気:状態V)は加熱加
湿されて、エンタルピ及び絶対湿度を室内空間よりも高
くすることができる。即ち導入空気(給気:状態V)と
室内空間(状態K)との間にエンタルピ差および絶対湿
度差を生じさせることが可能で、これによって外気から
水分を吸湿して室内空間の加湿に利用することができる
とともに、エンタルピ差によって暖房効果を発揮するこ
ともできる。
【0065】このように構成されたデシカント外調機の
ヒートポンプの作用について説明すると、ヒートポンプ
によって第1の熱交換器220では、放出空気を冷却し
顕熱を回収する作用をなし、さらに第2の熱交換器21
0では、導入空気を加熱して相対湿度を低下させデシカ
ント103Bを脱湿再生する作用をなす。この脱湿再生
作用によってデシカントは吸湿能力を回復し、外部空間
から取り出した状態Qの導入空気を状態Rまで除湿する作
用をひきおこし、前記の顕熱回収作用と併せて、給気の
状態(状態V)を室内(状態K)よりも高温高湿度に変化
させることができる。尚、ヒートポンプの第2の熱交換
器210で導入空気を加熱する際、加熱量が不足する場
合には補助的手段としてホットガスバイパスや補助ヒー
タを用いても差し支えない。
【0066】このように構成した空調機によれば、第1
のデシカントロータまたは第2のデシカントロータのい
ずれかの選択と、それに連動してヒートポンプのサイク
ル切り換えによって、冷暖房の運転モードの切り換えが
可能で、切り換えダンパを必要としない。
【0067】また、このように構成した空調機では、第
1のデシカントロータと第2のデシカントロータはそれ
ぞれ冷房専用、暖房専用となり、作動に際しての作動条
件が異なり、従って水分吸着量や湿度の条件が異なるた
め、各々の運転条件に即した別々のデシカントを選定し
使用することも可能となり、各々最適な条件で設計でき
運転特性を最適化できる。
【0068】図10は本発明の空調機部分の構成を示す
第4の実施例である。本実施例では、少なくとも第1の
デシカント103Aおよび第2のデシカント103Bとヒ
ートポンプ200の第1の熱交換器220および第2の
熱交換器210を内蔵する集合組立体1Aと少なくとも
全熱交換器153を内蔵する集合組立体1Bを各々別個
の組立体としたことを特徴とする空調機であって、集合
組立体1Aと集合組立体1Bを、ダクト経路108C、1
09B、126B、127Bで接続し構成したものであ
る。図6と対照すると図6の経路108Bを図10では
経路108B、108C、108Dで構成し、図6の経路
109を図10では経路109A、109B、109Cで
構成し、図6の経路126を図10では経路126A、
126B、126Cで構成し、図6の経路127Aを図1
0では経路127A、127B、127Cで構成し、さら
に各々の組立体1A、1Bの接続部には接続口308J、
308K、309J、309K、326J、326K、32
7J、327Kを設けて、各々の組立体1A、1Bを接続す
るよう構成している。このように構成することによっ
て、組立体1Bとして既存の全熱交換器ユニットを利用
し、それに組立体1Aを接続することによって本発明の
空調機の構成を実現することができ、既設の空調システ
ムではコストを下げることができる。本実施例の作用に
ついては、第1の実施例と同様なため省略する。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷房時において、室内からの放出空気とデシカントとを
接触させたのち、外気導入空気と全熱交換させ、さらに
全熱交換後の前記導入空気をヒートポンプの低熱源によ
って冷却して室内に放出するとともに、全熱交換後の前
記放出空気を前記ヒートポンプの高熱源によって加熱し
たのち前記デシカントを通過させてデシカントの脱湿再
生を行う様構成したヒートポンプとデシカントと全熱交
換器を有するハイブリッドな空調機と、暖房時におい
て、外気からの導入空気とデシカントとを接触させたの
ち、放出空気と全熱交換させ、さらに全熱交換後の前記
放出空気をヒートポンプの低熱源によって冷却して外気
に放出するとともに、全熱交換後の前記導入空気を前記
ヒートポンプの高熱源によって加熱したのち前記デシカ
ントを通過させてデシカントの脱湿再生を行って導入空
気の加湿加熱を行う様構成したヒートポンプとデシカン
トと全熱交換器を有するハイブリッドな空調機とを、第
1のデシカントロータまたは第2のデシカントロータの
いずれかの選択と、それに連動してヒートポンプのサイ
クル切り換えによって、冷暖房の運転モードの切り換え
が可能に構成したことにより、冷房暖房の切り換えのた
め、建物の空調ダクト経路又は空調機の給気、排気、換
気、外気導入の各ダクトに切り換えダンパを備える必要
がなくなり、設備を簡単にしてコストを下げることがで
きるとともに、一部既存の全熱交換器を利用したコスト
ダウンも可能になり、更にこのように構成した空調機を
外調機として空調システムに用いることにより、外気処
理が大幅に省エネになり、ランニングコストを低下させ
た空調システムが提供されるとともに、組合せて用いる
エアコン等のドレンを不要としてその面からもコストを
低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調システムの外調機の第1の実
施例の基本構成を示す説明図である。
【図2】本発明の空調システムの全体構成を示す説明図
である。
【図3】図1の外調機の冷房時のデシカント空調サイク
ルを湿り空気線図で示す説明図である。
【図4】図1の外調機の空気調和の部分の暖房時のデシ
カント空調サイクルを湿り空気線図で示す説明図であ
る。
【図5】本発明に係る空調システムの外調機の第2の実
施例の基本構成を示す説明図である。
【図6】(a)は本発明に係る空調システムの外調機の
第3の実施例の基本構成を示す説明図、(b)はデシカ
ントロータの詳細を示す図である。
【図7】図6の外調機の冷房時のデシカント空調サイク
ルを湿り空気線図で示す説明図である。
【図8】同じく、図6の外調機の効率を説明するために
冷房時のデシカント空調サイクルを湿り空気線図で示す
説明図である。
【図9】図6の外調機の空気調和の部分の暖房時のデシ
カント空調サイクルを湿り空気線図で示す説明図であ
る。
【図10】(a)は本発明に係る空調システムの外調機
の第4の実施例の基本構成を示す説明図、(b)はデシ
カントロータの詳細を示す図である。
【図11】従来の空調システムの基本構成を示す説明図
である。
【図12】従来の空調システムの空調サイクルを湿り空
気線図で示す説明図である。
【図13】従来の空調システムを改良した空調システム
の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 デシカント外調機 2 室内空間 3 空調機(エアコン) 102,140 送風機 103 デシカントロータ 153 全熱交換器 200 ヒートポンプ 210 冷却器(低熱源) 220 加熱器(高熱源) A 放出経路 B 導入経路 SA 給気 RA 還気 EX 排気 OA 外気 Δx 水分差 Δh エンタルピ差

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の空間から第2の空間に向かう第1
    の空気経路及び第2の空間から第1の空間に向かう第2
    の空気経路と、 前記第1の空気経路及び第2の空気経路の空気の間で全
    熱交換を行なう全熱交換器と、 前記第1又は第2の空気経路の一方の前記全熱交換器よ
    り下流側の空気を加熱する高熱源と、他方の前記全熱交
    換器より下流側の空気を冷却する低熱源とを供給するヒ
    ートポンプと、 前記高熱源側の空気経路の前記全熱交換器より上流側流
    路と前記高熱源より下流側の流路に交互に接触可能に配
    置されて、全熱交換器より上流側流路を流通する空気中
    の水分の吸着と高熱源より下流側の流路の空気による再
    生を繰り返すデシカントとを備えた空調機において、 前記第1の空気経路及び第2の空気経路の双方に、それ
    ぞれ前記デシカントを収容するデシカント収容部と空気
    を該デシカント収容部の再生側及び吸着側に導く再生経
    路及び吸着経路が設けられ、 前記ヒートポンプは、高熱源と低熱源の動作を切り替え
    可能に構成され、これにより前記第1又は第2の空気経
    路のいずれを前記ヒートポンプの高熱源及び低熱源と接
    触させるかを切り替えられるようにしたことを特徴とす
    るデシカント空調機。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の空気経路に、前記全
    熱交換器を出て前記高低の熱源に至る前の空気を前記デ
    シカントに導いて第2の吸着工程を行なう追加の吸着経
    路を設けたことを特徴とする請求項1に記載のデシカン
    ト空調機。
  3. 【請求項3】 前記デシカント収容部の双方にデシカン
    トが収容され、ヒートポンプの高熱源と接触させられる
    側のデシカントが前記吸着経路及び再生経路の間で交互
    に移動させられるようになっていることを特徴とする請
    求項1に記載のデシカント空調機。
  4. 【請求項4】 ヒートポンプの低熱源と接触させられる
    側のデシカントを前記デシカント収容部から除去可能に
    なっていることを特徴とする請求項1に記載のデシカン
    ト空調機。
  5. 【請求項5】 デシカントがローター状をしており、ロ
    ーターを回転することによって前記吸着経路及び再生経
    路間を移動するよう構成したことを特徴とする請求項1
    に記載の空調機。
  6. 【請求項6】 前記第1の空間が室内空間であり、前記
    第2の空間が室外空間であり、冷房時には第1の空気経
    路を高熱源と接触させ、暖房時には第2の空気経路を高
    熱源と接触させるようにしている請求項1に記載の空調
    機。
  7. 【請求項7】 ヒートポンプに蒸気圧縮式ヒートポンプ
    を用いたことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
  8. 【請求項8】 ヒートポンプに吸収式ヒートポンプを用
    いたことを特徴とする請求項1に記載の空調機。
  9. 【請求項9】 前記デシカント収容部と前記ヒートポン
    プの高低熱源を内蔵する集合組立体と、全熱交換器を内
    蔵する集合組立体を各々別個の組立体としたことを特徴
    とする請求項1に記載の空調機。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の空
    調機を外調機とし、顕熱処理用の空調機を併設したこと
    を特徴とする空調システム。
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