JPH10205818A - 空調機及び空調システム - Google Patents
空調機及び空調システムInfo
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- JPH10205818A JPH10205818A JP2197997A JP2197997A JPH10205818A JP H10205818 A JPH10205818 A JP H10205818A JP 2197997 A JP2197997 A JP 2197997A JP 2197997 A JP2197997 A JP 2197997A JP H10205818 A JPH10205818 A JP H10205818A
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- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24F—AIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
- F24F3/00—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
- F24F3/12—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
- F24F3/14—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
- F24F3/1411—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant
- F24F3/1423—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant with a moving bed of solid desiccants, e.g. a rotary wheel supporting solid desiccants
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- F24F—AIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
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- F24F2203/10—Rotary wheel
- F24F2203/1092—Rotary wheel comprising four flow rotor segments
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Central Air Conditioning (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ヒートポンプのエネルギーを効率良く用いて
省エネルギー性が高く、かつ構成が簡単な空調システム
を構築することができる空調機を提供する。 【解決手段】 第1の空間から該空調機に導入した第
1の空気系統の空気とデシカントとを接触させて除湿し
たのち、第2の空間から該空調機に導入した第2の空気
系統の空気と全熱交換させ、さらに全熱交換後の第1の
空気系統の空気をヒートポンプの高熱源によって加熱し
たのちデシカントを通過させてデシカントの脱湿再生を
行って該空調機から第2の空間に放出し、さらに全熱交
換後の第2の空気系統の空気は、デシカントと接触させ
除湿し更に冷却する除湿と冷却の連続した工程を少なく
とも2回以上行った後、該空調機から第1の空間に放出
するように構成されている。
省エネルギー性が高く、かつ構成が簡単な空調システム
を構築することができる空調機を提供する。 【解決手段】 第1の空間から該空調機に導入した第
1の空気系統の空気とデシカントとを接触させて除湿し
たのち、第2の空間から該空調機に導入した第2の空気
系統の空気と全熱交換させ、さらに全熱交換後の第1の
空気系統の空気をヒートポンプの高熱源によって加熱し
たのちデシカントを通過させてデシカントの脱湿再生を
行って該空調機から第2の空間に放出し、さらに全熱交
換後の第2の空気系統の空気は、デシカントと接触させ
除湿し更に冷却する除湿と冷却の連続した工程を少なく
とも2回以上行った後、該空調機から第1の空間に放出
するように構成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調システムに係
り、特に室内空気を循環させて処理する空調機と、外気
を処理して室内に導く空調機(外調機)とを併用する空
調システムに関する。
り、特に室内空気を循環させて処理する空調機と、外気
を処理して室内に導く空調機(外調機)とを併用する空
調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の空調システムの例を示す
もので、これは、室内空気を循環させて処理する空調機
(ヒートポンプを用いるエアコン)3と、外気を処理し
て室内に導く空調機(外調機)11とを併用する空調シ
ステムである。この外調機11は、全熱交換器(エンタ
ルピ熱交換器)であり、外気と室内空気の湿度分と顕熱
を同時に熱交換する。一方、空調空間の内部で発生する
空調負荷は室内の空調機3が取り出して室外に捨ててい
る。
もので、これは、室内空気を循環させて処理する空調機
(ヒートポンプを用いるエアコン)3と、外気を処理し
て室内に導く空調機(外調機)11とを併用する空調シ
ステムである。この外調機11は、全熱交換器(エンタ
ルピ熱交換器)であり、外気と室内空気の湿度分と顕熱
を同時に熱交換する。一方、空調空間の内部で発生する
空調負荷は室内の空調機3が取り出して室外に捨ててい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような全熱交換
器の動作は、図9に示す湿り空気線図で説明すると、冷
房時において外気(状態K)と室内空気(状態Q)がエン
タルピ交換してそれぞれ処理外気が状態L、室内排気が
状態Tとなって、各々室内への給気、屋外への排気とな
る。この際のエンタルピ交換の効率は、現状の製品では
実用上60〜70%と低いので、給気(状態L)と室内
(状態Q)の間にはエンタルピ差ΔHが生じ、結果的に空
気の絶対湿度に差(水分差ΔX)がある空気が室内に供
給され、未処理外気と室内の水分差の30〜40%の湿
気が室内に入ってくる。この水分はエアコンで除湿しな
ければならないので、エアコンでは室内空気を露点温度
(15〜16℃)以下のおよそ5〜10℃に冷却して除
湿する必要がある。
器の動作は、図9に示す湿り空気線図で説明すると、冷
房時において外気(状態K)と室内空気(状態Q)がエン
タルピ交換してそれぞれ処理外気が状態L、室内排気が
状態Tとなって、各々室内への給気、屋外への排気とな
る。この際のエンタルピ交換の効率は、現状の製品では
実用上60〜70%と低いので、給気(状態L)と室内
(状態Q)の間にはエンタルピ差ΔHが生じ、結果的に空
気の絶対湿度に差(水分差ΔX)がある空気が室内に供
給され、未処理外気と室内の水分差の30〜40%の湿
気が室内に入ってくる。この水分はエアコンで除湿しな
ければならないので、エアコンでは室内空気を露点温度
(15〜16℃)以下のおよそ5〜10℃に冷却して除
湿する必要がある。
【0004】空調負荷の内、除湿に要する潜熱負荷は全
熱交換器を用いた場合で全空調負荷の10〜15%を占
め、残りの85〜90%は顕熱負荷である。この顕熱空
調負荷は、露点まで冷却する必要がなく、15〜20℃
程度に冷却すれば十分な空調負荷である。しかしなが
ら、上記のこれまでの空調システムでは、導入外気を室
内空気と混ぜて顕熱と潜熱を一括で処理するので、全て
の熱を10℃程度の露点温度以下の温度レベルで冷却し
てしまうため、エアコンの蒸発温度と凝縮温度の差(温
度ヘッド)を全熱交換器を用いない時と同じに設定する
必要があり、空調負荷は減少させることができるが、熱
を汲み上げる温度ヘッドは減少できない。
熱交換器を用いた場合で全空調負荷の10〜15%を占
め、残りの85〜90%は顕熱負荷である。この顕熱空
調負荷は、露点まで冷却する必要がなく、15〜20℃
程度に冷却すれば十分な空調負荷である。しかしなが
ら、上記のこれまでの空調システムでは、導入外気を室
内空気と混ぜて顕熱と潜熱を一括で処理するので、全て
の熱を10℃程度の露点温度以下の温度レベルで冷却し
てしまうため、エアコンの蒸発温度と凝縮温度の差(温
度ヘッド)を全熱交換器を用いない時と同じに設定する
必要があり、空調負荷は減少させることができるが、熱
を汲み上げる温度ヘッドは減少できない。
【0005】このように、従来の技術では、高い温度ヘ
ッドを汲み上げて外部に捨てるため、顕熱負荷処理分の
ヒートポンプの駆動エネルギーが無駄に消費されてお
り、エネルギ消費率が大きかった。また、エアコンでは
除湿のための結露を処理するためにドレンを設ける必要
があり、設備の複雑化を招いていた。
ッドを汲み上げて外部に捨てるため、顕熱負荷処理分の
ヒートポンプの駆動エネルギーが無駄に消費されてお
り、エネルギ消費率が大きかった。また、エアコンでは
除湿のための結露を処理するためにドレンを設ける必要
があり、設備の複雑化を招いていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、空気中の水分を吸着するデシカントと全熱交換器と
ヒートポンプと2系統の空気流通系統とを有する空調機
であって、第1の空間から該空調機に導入した第1の空
気系統の空気とデシカントとを接触させて除湿したの
ち、第2の空間から該空調機に導入した第2の空気系統
の空気と全熱交換させ、さらに全熱交換後の前記第1の
空気系統の空気を前記ヒートポンプの高熱源によって加
熱したのち前記デシカントを通過させてデシカントの脱
湿再生を行って該空調機から第2の空間に放出し、さら
に全熱交換後の前記第2の空気系統の空気は、デシカン
トと接触させ除湿し更に冷却する除湿と冷却の連続した
工程を少なくとも2回以上行った後、該空調機から第1
の空間に放出することを特徴とする空調機である。
決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、空気中の水分を吸着するデシカントと全熱交換器と
ヒートポンプと2系統の空気流通系統とを有する空調機
であって、第1の空間から該空調機に導入した第1の空
気系統の空気とデシカントとを接触させて除湿したの
ち、第2の空間から該空調機に導入した第2の空気系統
の空気と全熱交換させ、さらに全熱交換後の前記第1の
空気系統の空気を前記ヒートポンプの高熱源によって加
熱したのち前記デシカントを通過させてデシカントの脱
湿再生を行って該空調機から第2の空間に放出し、さら
に全熱交換後の前記第2の空気系統の空気は、デシカン
トと接触させ除湿し更に冷却する除湿と冷却の連続した
工程を少なくとも2回以上行った後、該空調機から第1
の空間に放出することを特徴とする空調機である。
【0007】このような構成においては、冷房時におい
て、第1の空間を空調空間として室内空気を第1の空気
系統とし、第2の空間を屋外空間として外気を第2の空
気系統として運転する際、第2の空気系統から室内に供
給する空気(処理した外気)を、室内空気より低い絶対
湿度にすることができるから、水分を室内に持ち込まな
いで済む。従って、空調機で除湿する必要がなくなり、
空調機(エアコン)の熱源冷凍サイクルの動作温度ヘッ
ドを低下させることができ、大幅な省エネが達成され
る。また、空調機で除湿する必要がないので、結露処理
のためのドレンが不要となる。さらに暖房時において、
ヒートポンプの低熱源と接触する空気の湿度が下がるの
で熱交換器に着霜せず、安定した運転が継続できる。
て、第1の空間を空調空間として室内空気を第1の空気
系統とし、第2の空間を屋外空間として外気を第2の空
気系統として運転する際、第2の空気系統から室内に供
給する空気(処理した外気)を、室内空気より低い絶対
湿度にすることができるから、水分を室内に持ち込まな
いで済む。従って、空調機で除湿する必要がなくなり、
空調機(エアコン)の熱源冷凍サイクルの動作温度ヘッ
ドを低下させることができ、大幅な省エネが達成され
る。また、空調機で除湿する必要がないので、結露処理
のためのドレンが不要となる。さらに暖房時において、
ヒートポンプの低熱源と接触する空気の湿度が下がるの
で熱交換器に着霜せず、安定した運転が継続できる。
【0008】請求項2に記載の発明は、前記除湿と冷却
の連続した工程中の冷却工程を、ヒートポンプの低熱源
によって行うことを特徴とする請求項1に記載の空調機
である。
の連続した工程中の冷却工程を、ヒートポンプの低熱源
によって行うことを特徴とする請求項1に記載の空調機
である。
【0009】請求項3に記載の発明は、前記除湿と冷却
の連続した工程中の内少なくとも1回の冷却工程を、全
熱交換後の第1の空気系統の空気と熱交換することによ
って行うことを特徴とする請求項1に記載の空調機であ
る。
の連続した工程中の内少なくとも1回の冷却工程を、全
熱交換後の第1の空気系統の空気と熱交換することによ
って行うことを特徴とする請求項1に記載の空調機であ
る。
【0010】このような構成においては、請求項1、2
に記載の発明と同様な効果の他に、冷房時において、第
2の空気系統の顕熱を回収してデシカント再生のための
第1の空気系統の加熱に用いることができるから、ヒー
トポンプの動力節約と冷房効果の増加が図れる。
に記載の発明と同様な効果の他に、冷房時において、第
2の空気系統の顕熱を回収してデシカント再生のための
第1の空気系統の加熱に用いることができるから、ヒー
トポンプの動力節約と冷房効果の増加が図れる。
【0011】請求項4に記載の発明は、空気中の水分を
吸着するデシカントと全熱交換器と顕熱交換器とヒート
ポンプと2系統の空気流通系統とを有する空調機であっ
て、第1の空間から該空調機に導入した第1の空気系統
の空気とデシカントとを接触させて除湿したのち、第2
の空間から該空調機に導入した第2の空気系統の空気と
全熱交換させ、さらに全熱交換後の前記第2の空気系統
の空気は、デシカントと接触させ除湿したのち、前記全
熱交換後の前記第1の空気系統の空気と顕熱交換させ、
さらに顕熱交換後の前記第1の空気系統の空気を前記ヒ
ートポンプの高熱源によって加熱したのち前記デシカン
トを通過させてデシカントの脱湿再生を行って該空調機
から第2の空間に放出し、さらに顕熱交換後の前記第2
の空気系統の空気は、デシカントと接触させ除湿し更に
ヒートポンプの低熱源によって冷却する除湿と冷却の連
続した工程を少なくとも1回以上行った後、該空調機か
ら第1の空間に放出することを特徴とする空調機であ
る。
吸着するデシカントと全熱交換器と顕熱交換器とヒート
ポンプと2系統の空気流通系統とを有する空調機であっ
て、第1の空間から該空調機に導入した第1の空気系統
の空気とデシカントとを接触させて除湿したのち、第2
の空間から該空調機に導入した第2の空気系統の空気と
全熱交換させ、さらに全熱交換後の前記第2の空気系統
の空気は、デシカントと接触させ除湿したのち、前記全
熱交換後の前記第1の空気系統の空気と顕熱交換させ、
さらに顕熱交換後の前記第1の空気系統の空気を前記ヒ
ートポンプの高熱源によって加熱したのち前記デシカン
トを通過させてデシカントの脱湿再生を行って該空調機
から第2の空間に放出し、さらに顕熱交換後の前記第2
の空気系統の空気は、デシカントと接触させ除湿し更に
ヒートポンプの低熱源によって冷却する除湿と冷却の連
続した工程を少なくとも1回以上行った後、該空調機か
ら第1の空間に放出することを特徴とする空調機であ
る。
【0012】このような構成においても、請求項1、2
に記載の発明と同様な効果の他に、冷房時において、第
2の空気系統の顕熱を回収してデシカント再生のための
第1の空気系統の加熱に用いることができるから、ヒー
トポンプの動力節約と冷房効果の増加が図れる。
に記載の発明と同様な効果の他に、冷房時において、第
2の空気系統の顕熱を回収してデシカント再生のための
第1の空気系統の加熱に用いることができるから、ヒー
トポンプの動力節約と冷房効果の増加が図れる。
【0013】請求項5に記載の発明は、ヒートポンプに
蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたことを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の空調機である。
蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたことを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載の空調機である。
【0014】請求項6に記載の発明は、ヒートポンプに
吸収式ヒートポンプを用いたことを特徴とする請求項1
乃至4のいずれかに記載の空調機である。
吸収式ヒートポンプを用いたことを特徴とする請求項1
乃至4のいずれかに記載の空調機である。
【0015】請求項7に記載の発明は、冷房時におい
て、第1の空気系統が室内からの排気であり、第2の空
気系統が外気であることを特徴とする請求項1乃至6の
いずれかに記載の空調機である。
て、第1の空気系統が室内からの排気であり、第2の空
気系統が外気であることを特徴とする請求項1乃至6の
いずれかに記載の空調機である。
【0016】請求項8に記載の発明は、暖房時におい
て、第1の空気系統が外気であり、第2の空気系統が室
内からの排気であることを特徴とする請求項1乃至6の
いずれかに記載の空調機である。
て、第1の空気系統が外気であり、第2の空気系統が室
内からの排気であることを特徴とする請求項1乃至6の
いずれかに記載の空調機である。
【0017】このような構成においては、外気から水分
を吸湿して室内空間の加湿に利用することができ、さら
にエンタルピ差によって暖房効果を発揮することがで
き、さらに降雪時のように外気の相対湿度が高くなって
も、デフロストの必要がなく安定した作動を継続するこ
とができる。
を吸湿して室内空間の加湿に利用することができ、さら
にエンタルピ差によって暖房効果を発揮することがで
き、さらに降雪時のように外気の相対湿度が高くなって
も、デフロストの必要がなく安定した作動を継続するこ
とができる。
【0018】請求項9に記載の発明は、ヒートポンプが
空調空間の顕熱負荷を冷却する作用を有していることを
特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の空調機で
ある。
空調空間の顕熱負荷を冷却する作用を有していることを
特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の空調機で
ある。
【0019】このような構成においては、冷房時に空調
空間の顕熱負荷を熱回収してデシカントの脱湿再生を行
って、デシカントの除湿作用を高め潜熱処理をするた
め、省エネルギで高い冷房効果が得られる。
空間の顕熱負荷を熱回収してデシカントの脱湿再生を行
って、デシカントの除湿作用を高め潜熱処理をするた
め、省エネルギで高い冷房効果が得られる。
【0020】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれかに記載の空調機を外調機とし、顕熱処理用
の空調機を併設したことを特徴とする空調システムであ
る。
9のいずれかに記載の空調機を外調機とし、顕熱処理用
の空調機を併設したことを特徴とする空調システムであ
る。
【0021】このような構成においては、冷房時に外調
機により、外気を導入して第2の空気系統から室内に供
給する空気を放出する室内空気より低い絶対湿度にする
ことができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。
従って、空調システムとして空調機で除湿する必要がな
くなり、空調機の動作温度ヘッドを低下させることがで
き、大幅な省エネが達成される。また、空調機で除湿す
る必要がないので、結露処理のためのドレンが不要とな
る。
機により、外気を導入して第2の空気系統から室内に供
給する空気を放出する室内空気より低い絶対湿度にする
ことができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。
従って、空調システムとして空調機で除湿する必要がな
くなり、空調機の動作温度ヘッドを低下させることがで
き、大幅な省エネが達成される。また、空調機で除湿す
る必要がないので、結露処理のためのドレンが不要とな
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る空調システムの一実施例
を図1乃至図7を参照して説明する。
を図1乃至図7を参照して説明する。
【0023】図1は本発明に係る空調システムの基本構
成を示すもので、空調すべき室内2の空気を循環させて
処理する空調機3と、外気を処理して室内に導く空調機
(外調機)1とを併用する空調システムである。空調機
3としては、冷凍機とヒートポンプを切り換えて用いる
通常のものでよいが、これ以外の任意のものを採用する
ことができる。
成を示すもので、空調すべき室内2の空気を循環させて
処理する空調機3と、外気を処理して室内に導く空調機
(外調機)1とを併用する空調システムである。空調機
3としては、冷凍機とヒートポンプを切り換えて用いる
通常のものでよいが、これ以外の任意のものを採用する
ことができる。
【0024】図2(a)は本発明の外調機部分の構成を
示す第1の実施例である。空調機1は、水分の吸着と放
出(再生)を繰り返すデシカントロータ103と全熱交
換器153とヒートポンプ200を用いるデシカント外
調機である。すなわち、このデシカント外調機1には、
室内空気を室外に放出する放出経路A(第1の空気系
統)と、外気を室内に導入する導入経路B(第2の空気
系統)とが交差して設けられている。そして、これらの
室内空気放出経路A及び外気導入経路Bの間には、両方の
経路にまたがって全熱交換器153とデシカントロータ
103が設けられ、さらにこのデシカント外調機1の熱
源となるヒートポンプ200が設けられている。ヒート
ポンプとしては、任意のものを採用して良いが、ここで
は、出願人が先に特願平8ー22133において提案し
た蒸気圧縮式ヒートポンプを用いるものとする。また理
解を容易にするため、ここではまず冷房時の運転形態に
ついて説明する。
示す第1の実施例である。空調機1は、水分の吸着と放
出(再生)を繰り返すデシカントロータ103と全熱交
換器153とヒートポンプ200を用いるデシカント外
調機である。すなわち、このデシカント外調機1には、
室内空気を室外に放出する放出経路A(第1の空気系
統)と、外気を室内に導入する導入経路B(第2の空気
系統)とが交差して設けられている。そして、これらの
室内空気放出経路A及び外気導入経路Bの間には、両方の
経路にまたがって全熱交換器153とデシカントロータ
103が設けられ、さらにこのデシカント外調機1の熱
源となるヒートポンプ200が設けられている。ヒート
ポンプとしては、任意のものを採用して良いが、ここで
は、出願人が先に特願平8ー22133において提案し
た蒸気圧縮式ヒートポンプを用いるものとする。また理
解を容易にするため、ここではまず冷房時の運転形態に
ついて説明する。
【0025】室内空気を室外に放出する放出経路A(第
1の空気系統)は、室内空間(第1の空間)の排気取り
出し口(記号RAとして図示)とを送風機140の吸込口
と経路124を介して接続し、送風機140の吐出口は
経路125を介して、図2(b)のデシカントロータ詳
細図に示すように、デシカントロータ103の第1の吸
着工程(処理空気)側に接続し、放出経路Aのデシカン
トロータ103の第1の吸着工程(処理空気)側出口
は、経路126を介して全熱交換器153と接続し、放
出経路Aの全熱交換器153出口は、経路127を介し
てヒートポンプの加熱器(高熱源)220と接続し、放
出経路Aの加熱器(高熱源)220出口は経路128を
介してデシカントロータ103の再生空気側に接続し、
放出経路Aのデシカントロータ103の再生空気側出口
は経路129を介して、外部空間(第2の空間)への排
気口(記号EXとして図示)に接続して形成されている。
これにより、室内空気を取り入れて、外部に排気するサ
イクルを形成する。
1の空気系統)は、室内空間(第1の空間)の排気取り
出し口(記号RAとして図示)とを送風機140の吸込口
と経路124を介して接続し、送風機140の吐出口は
経路125を介して、図2(b)のデシカントロータ詳
細図に示すように、デシカントロータ103の第1の吸
着工程(処理空気)側に接続し、放出経路Aのデシカン
トロータ103の第1の吸着工程(処理空気)側出口
は、経路126を介して全熱交換器153と接続し、放
出経路Aの全熱交換器153出口は、経路127を介し
てヒートポンプの加熱器(高熱源)220と接続し、放
出経路Aの加熱器(高熱源)220出口は経路128を
介してデシカントロータ103の再生空気側に接続し、
放出経路Aのデシカントロータ103の再生空気側出口
は経路129を介して、外部空間(第2の空間)への排
気口(記号EXとして図示)に接続して形成されている。
これにより、室内空気を取り入れて、外部に排気するサ
イクルを形成する。
【0026】一方、外気導入経路Bは、外部空間(第2
の空間)からの外気導入口(OA)と外気導入用の送風機
102の吸込口とを経路107を介して接続し、送風機
102の吐出口を全熱交換器153と経路108を介し
て接続し、導入経路Bの全熱交換器153の出口を経路
109を介して、図2のデシカントロータ詳細図に示す
ように、デシカントロータ103の第2の吸着工程(処
理空気)側に接続し、導入経路Bのデシカントロータ1
03の第2の吸着工程出口を経路110を介してヒート
ポンプの第1の冷却器(低熱源)210Aと接続し、外
気導入経路Bの第1の冷却器(低熱源)210Aの出口は
経路111を介して、図2のデシカントロータ詳細図に
示すように、デシカントロータ103の第3の吸着工程
(処理空気)側に接続し、導入経路Bのデシカントロー
タ103の第3の吸着工程出口を経路112を介して、
ヒートポンプの第2の冷却器(低熱源)210Bと接続
し、外気導入経路Bの第2の冷却器(低熱源)210Bの
出口は経路113を介して、室内空間(第1の空間)へ
の給気口(記号SAとして図示)と接続して形成されてい
る。これにより、外気を取り入れて処理して室内に導入
するサイクルを形成する。
の空間)からの外気導入口(OA)と外気導入用の送風機
102の吸込口とを経路107を介して接続し、送風機
102の吐出口を全熱交換器153と経路108を介し
て接続し、導入経路Bの全熱交換器153の出口を経路
109を介して、図2のデシカントロータ詳細図に示す
ように、デシカントロータ103の第2の吸着工程(処
理空気)側に接続し、導入経路Bのデシカントロータ1
03の第2の吸着工程出口を経路110を介してヒート
ポンプの第1の冷却器(低熱源)210Aと接続し、外
気導入経路Bの第1の冷却器(低熱源)210Aの出口は
経路111を介して、図2のデシカントロータ詳細図に
示すように、デシカントロータ103の第3の吸着工程
(処理空気)側に接続し、導入経路Bのデシカントロー
タ103の第3の吸着工程出口を経路112を介して、
ヒートポンプの第2の冷却器(低熱源)210Bと接続
し、外気導入経路Bの第2の冷却器(低熱源)210Bの
出口は経路113を介して、室内空間(第1の空間)へ
の給気口(記号SAとして図示)と接続して形成されてい
る。これにより、外気を取り入れて処理して室内に導入
するサイクルを形成する。
【0027】前記加熱器220の熱媒体(温水または冷
媒)入口は経路221を介してヒートポンプ200の熱
媒体経路出口に接続し、加熱器220の温水出口は経路
222を介してヒートポンプの熱媒体経路入口に接続す
る。また、前記冷却器210Bの熱媒体経路入口は経路
211を介してヒートポンプの熱媒体経路出口に接続
し、冷却器210Bの冷水出口は経路212を介して、
前記冷却器210Aの熱媒体経路入口に接続し、冷却器
210Aの冷水出口は経路213を介して、ヒートポン
プの熱媒体経路入口に接続する。なお図中、丸で囲った
アルファベットK〜Vは、図3と対応する空気の状態を示
す記号であり、SAは給気(処理された外気)を、RAは還
気(排出される室内空気)を、OAは外気を、EXは排気を
表わす。
媒)入口は経路221を介してヒートポンプ200の熱
媒体経路出口に接続し、加熱器220の温水出口は経路
222を介してヒートポンプの熱媒体経路入口に接続す
る。また、前記冷却器210Bの熱媒体経路入口は経路
211を介してヒートポンプの熱媒体経路出口に接続
し、冷却器210Bの冷水出口は経路212を介して、
前記冷却器210Aの熱媒体経路入口に接続し、冷却器
210Aの冷水出口は経路213を介して、ヒートポン
プの熱媒体経路入口に接続する。なお図中、丸で囲った
アルファベットK〜Vは、図3と対応する空気の状態を示
す記号であり、SAは給気(処理された外気)を、RAは還
気(排出される室内空気)を、OAは外気を、EXは排気を
表わす。
【0028】次に、前述のように構成されたヒートポン
プを熱源とするデシカント外調機の冷房時の動作を、図
2の実施例の空気調和の部分の作動状態を示す湿り空気
線図である図3を参照して説明する。
プを熱源とするデシカント外調機の冷房時の動作を、図
2の実施例の空気調和の部分の作動状態を示す湿り空気
線図である図3を参照して説明する。
【0029】放出経路Aの室内からの放出空気(RA:状
態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇
圧されてデシカントロータ103に流入し、等エンタル
ピ過程で水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態
R)。湿度が低下した放出空気は全熱交換器153に至
り、ここで外気(状態K)と全熱交換して、全熱交換器
の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上
に沿って状態変化して、エンタルピが上昇し温度および
絶対湿度が増加する(状態S)。全熱交換器153を出
た放出空気はヒートポンプの加熱器(高熱源)220に
送られ45〜60℃まで加熱され、相対湿度が低下する
(状態U)。相対湿度が低下した放出空気はデシカント
ロータ103の再生空気側に流入してデシカントロータ
の水分を除去する(脱湿再生:状態V)。デシカントロ
ータ103を通過した放出空気は経路129を経て、排
気として外部に捨てられる。
態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇
圧されてデシカントロータ103に流入し、等エンタル
ピ過程で水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態
R)。湿度が低下した放出空気は全熱交換器153に至
り、ここで外気(状態K)と全熱交換して、全熱交換器
の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上
に沿って状態変化して、エンタルピが上昇し温度および
絶対湿度が増加する(状態S)。全熱交換器153を出
た放出空気はヒートポンプの加熱器(高熱源)220に
送られ45〜60℃まで加熱され、相対湿度が低下する
(状態U)。相対湿度が低下した放出空気はデシカント
ロータ103の再生空気側に流入してデシカントロータ
の水分を除去する(脱湿再生:状態V)。デシカントロ
ータ103を通過した放出空気は経路129を経て、排
気として外部に捨てられる。
【0030】外気導入経路Bの導入される外気(OA:状
態K)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇
圧されて経路108を経て全熱交換器153に至り、こ
こで放出空気(状態R)と全熱交換して、全熱交換器の
公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に
沿って状態変化して、エンタルピが減少し温度および絶
対湿度が低下する(状態L)。エンタルピが減少し除湿
冷却された空気(状態L)はデシカントロータ103の
第1の除湿吸着工程に流入する。デシカントロータ10
3はデシカントロータ詳細図に示す通り、この前の工程
で放出空気(状態R)と接触して水分を吸着している
が、放出空気の状態Rに比べて導入空気の状態Lは全熱交
換器153の作用によって相対湿度が高くなるため、再
度水分吸着が行われ、導入空気は等エンタルピ過程で水
分を吸着され絶対湿度が低下する(状態M)。デシカン
トロータ103の第1の除湿吸着工程で除湿された導入
空気(状態M)はヒートポンプの第1の冷却器(低熱
源)210Aに送られ30〜35℃まで冷却される(状
態N)。状態Nまで冷却された放出空気は状態Mに比べて
相対湿度が増加するため再びデシカントロータで除湿吸
着することができる。すなわち経路111を経てデシカ
ントロータ103の第2の除湿吸着工程に流入し、状態
Mに等しい相対湿度になるまで等エンタルピ過程で水分
を吸着され絶対湿度が低下する(状態O)。このように
して再び相対湿度が低下した導入空気はヒートポンプの
第2の冷却器(低熱源)210Bに送られ15〜20℃
まで冷却された(状態P)のち、室内空間に供給され
る。このようにして得られる導入空気(給気:状態P)
は除湿冷却されて、エンタルピ及び絶対湿度を室内空間
よりも低くすることができ、特に、状態Nから状態Oにか
けて、デシカントによって再度除湿吸着する工程を設け
たため、この工程を用いない場合よりもさらに湿度を下
げることができる。即ち導入空気(給気:状態P)と室
内空間(状態Q)との間にエンタルピ差Δhおよび絶対湿
度差Δxが生じさせることが可能で、これによって室内
空間に水分を持ち込むことが防止されるとともに、エン
タルピ差Δhによって冷房効果を発揮することもでき
る。
態K)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇
圧されて経路108を経て全熱交換器153に至り、こ
こで放出空気(状態R)と全熱交換して、全熱交換器の
公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に
沿って状態変化して、エンタルピが減少し温度および絶
対湿度が低下する(状態L)。エンタルピが減少し除湿
冷却された空気(状態L)はデシカントロータ103の
第1の除湿吸着工程に流入する。デシカントロータ10
3はデシカントロータ詳細図に示す通り、この前の工程
で放出空気(状態R)と接触して水分を吸着している
が、放出空気の状態Rに比べて導入空気の状態Lは全熱交
換器153の作用によって相対湿度が高くなるため、再
度水分吸着が行われ、導入空気は等エンタルピ過程で水
分を吸着され絶対湿度が低下する(状態M)。デシカン
トロータ103の第1の除湿吸着工程で除湿された導入
空気(状態M)はヒートポンプの第1の冷却器(低熱
源)210Aに送られ30〜35℃まで冷却される(状
態N)。状態Nまで冷却された放出空気は状態Mに比べて
相対湿度が増加するため再びデシカントロータで除湿吸
着することができる。すなわち経路111を経てデシカ
ントロータ103の第2の除湿吸着工程に流入し、状態
Mに等しい相対湿度になるまで等エンタルピ過程で水分
を吸着され絶対湿度が低下する(状態O)。このように
して再び相対湿度が低下した導入空気はヒートポンプの
第2の冷却器(低熱源)210Bに送られ15〜20℃
まで冷却された(状態P)のち、室内空間に供給され
る。このようにして得られる導入空気(給気:状態P)
は除湿冷却されて、エンタルピ及び絶対湿度を室内空間
よりも低くすることができ、特に、状態Nから状態Oにか
けて、デシカントによって再度除湿吸着する工程を設け
たため、この工程を用いない場合よりもさらに湿度を下
げることができる。即ち導入空気(給気:状態P)と室
内空間(状態Q)との間にエンタルピ差Δhおよび絶対湿
度差Δxが生じさせることが可能で、これによって室内
空間に水分を持ち込むことが防止されるとともに、エン
タルピ差Δhによって冷房効果を発揮することもでき
る。
【0031】このように構成されたデシカント外調機の
ヒートポンプの作用について説明すると、ヒートポンプ
によって冷却器210A、Bでは、放出空気を冷却し導入
空気の顕熱を除去してエンタルピを低下させる作用をな
し、さらに加熱器220では、放出空気を加熱して相対
湿度を低下させデシカント103を脱湿再生する作用を
なす。この脱湿再生作用によってデシカントは吸湿能力
を回復し、室内から取り出した状態Qの放出空気を状態R
まで除湿する作用をひきおこし、前記の顕熱除去作用と
併せて、給気の状態(状態P)を室内(状態Q)よりも低
温低湿に変化させることができる。
ヒートポンプの作用について説明すると、ヒートポンプ
によって冷却器210A、Bでは、放出空気を冷却し導入
空気の顕熱を除去してエンタルピを低下させる作用をな
し、さらに加熱器220では、放出空気を加熱して相対
湿度を低下させデシカント103を脱湿再生する作用を
なす。この脱湿再生作用によってデシカントは吸湿能力
を回復し、室内から取り出した状態Qの放出空気を状態R
まで除湿する作用をひきおこし、前記の顕熱除去作用と
併せて、給気の状態(状態P)を室内(状態Q)よりも低
温低湿に変化させることができる。
【0032】このようにヒートポンプの作用によって、
導入空気を冷却し除去した熱を昇温して再びデシカント
の再生に用いるため、別々の冷却熱源と加熱源を用いる
場合よりも大幅な省エネルギ効果が得られる。本発明の
外調機1では、状態Lと状態Pのエンタルピ差に空気流量
を乗じた熱量の冷凍効果を持ったヒートポンプで、室内
への外気負荷を全て除去することができるが、本発明の
外調機1を用いずに外気を導入した場合には状態Kと状
態Qのエンタルピ差に空気流量を乗じた熱量の冷凍効果
を持った冷凍機が必要になるため、その場合と比べても
大幅な省エネルギ効果が得られる。
導入空気を冷却し除去した熱を昇温して再びデシカント
の再生に用いるため、別々の冷却熱源と加熱源を用いる
場合よりも大幅な省エネルギ効果が得られる。本発明の
外調機1では、状態Lと状態Pのエンタルピ差に空気流量
を乗じた熱量の冷凍効果を持ったヒートポンプで、室内
への外気負荷を全て除去することができるが、本発明の
外調機1を用いずに外気を導入した場合には状態Kと状
態Qのエンタルピ差に空気流量を乗じた熱量の冷凍効果
を持った冷凍機が必要になるため、その場合と比べても
大幅な省エネルギ効果が得られる。
【0033】今、状態P(給気)を状態Q(室内)に等し
くなるように状態Rの相対湿度状態を設定して設計し、
全熱交換器の効率を70%とした事例について図4の湿
り空気線図を参照して説明すると、水分吸着過程を示す
線分QR、LM、NOは等エンタルピ線に平行になる。従って
点Qのエンタルピは点Rのエンタルピに、点Mのエンタル
ピは点Lのエンタルピに置き換えることができるため、
外気負荷を示すエンタルピ差K〜Qはエンタルピ差K〜R
に、本発明のヒートポンプにより同じ除湿効果を発揮す
る際の冷凍容量を示すエンタルピ差M〜Pはエンタルピ差
L〜Rに置き換えることができる。従って、 エンタルピ差(K〜Q):エンタルピ差(M〜P) =エンタルピ差(K〜R):エンタルピ差(L〜R) =10:3となる。 即ち、ヒートポンプの冷凍容量は、外調機1を用いない
場合の外気負荷分を賄う冷凍容量に比べ、3/10にな
り、70%省エネルギとなる。
くなるように状態Rの相対湿度状態を設定して設計し、
全熱交換器の効率を70%とした事例について図4の湿
り空気線図を参照して説明すると、水分吸着過程を示す
線分QR、LM、NOは等エンタルピ線に平行になる。従って
点Qのエンタルピは点Rのエンタルピに、点Mのエンタル
ピは点Lのエンタルピに置き換えることができるため、
外気負荷を示すエンタルピ差K〜Qはエンタルピ差K〜R
に、本発明のヒートポンプにより同じ除湿効果を発揮す
る際の冷凍容量を示すエンタルピ差M〜Pはエンタルピ差
L〜Rに置き換えることができる。従って、 エンタルピ差(K〜Q):エンタルピ差(M〜P) =エンタルピ差(K〜R):エンタルピ差(L〜R) =10:3となる。 即ち、ヒートポンプの冷凍容量は、外調機1を用いない
場合の外気負荷分を賄う冷凍容量に比べ、3/10にな
り、70%省エネルギとなる。
【0034】一方、エアコン3においても省エネルギ効
果が得られる。つまり、デシカント外調機1により、室
内に供給する空気SAは還気RAより低い絶対湿度にするこ
とができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。従
って、エアコン3で除湿する必要がなくなり、空気の顕
熱処理をするだけで良くなる。従って、エアコン3は、
空気を20℃程度に冷却すればよく、蒸発温度がおよそ
10℃高くとれる。これにより、温度ヘッドが小さくな
る(例えば、40℃から30℃)。
果が得られる。つまり、デシカント外調機1により、室
内に供給する空気SAは還気RAより低い絶対湿度にするこ
とができるから、水分を室内に持ち込まないで済む。従
って、エアコン3で除湿する必要がなくなり、空気の顕
熱処理をするだけで良くなる。従って、エアコン3は、
空気を20℃程度に冷却すればよく、蒸発温度がおよそ
10℃高くとれる。これにより、温度ヘッドが小さくな
る(例えば、40℃から30℃)。
【0035】これによる省エネルギ率は、 ΔT1/ΔT2=30/40=0.75 であるから約25%省エネルギとなる。従って、システ
ム全体としての省エネルギ率は、平均的な空調負荷の外
気負荷の割合が30%程度であることを勘案すると、 0.3×0.3+0.7×0.75=0.615 であるから、約38%省エネルギとなる。
ム全体としての省エネルギ率は、平均的な空調負荷の外
気負荷の割合が30%程度であることを勘案すると、 0.3×0.3+0.7×0.75=0.615 であるから、約38%省エネルギとなる。
【0036】また、エアコン3で除湿する必要がなくな
り、これにドレンが不要となるので、設備コストや操作
の手間を削減することができる。
り、これにドレンが不要となるので、設備コストや操作
の手間を削減することができる。
【0037】なお、本実施例では、ヒートポンプ200
として蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたが、前述した内
容によれば、ヒートポンプ作用のある熱源機であれば何
でもよく、例えば、特願平7ー333053に提案した
ような吸収式ヒートポンプを採用しても差し支えなく、
同様の効果を得ることができる。また熱移送媒体として
本実施例では冷温水を用いる事例を示したが、冷温水の
代りに直接冷媒の蒸発、凝縮作用を利用しても差し支え
ない。
として蒸気圧縮式ヒートポンプを用いたが、前述した内
容によれば、ヒートポンプ作用のある熱源機であれば何
でもよく、例えば、特願平7ー333053に提案した
ような吸収式ヒートポンプを採用しても差し支えなく、
同様の効果を得ることができる。また熱移送媒体として
本実施例では冷温水を用いる事例を示したが、冷温水の
代りに直接冷媒の蒸発、凝縮作用を利用しても差し支え
ない。
【0038】また、蒸気圧縮式ヒートポンプの圧縮機の
騒音振動を室内に伝達させないため、例えば、発明者が
特願平8ー195732に提案したように、デシカント
およびヒートポンプの熱交換器を収容する集合組立体と
ヒートポンプの圧縮機を収納する集合組立体とを分離し
ても差し支えない。
騒音振動を室内に伝達させないため、例えば、発明者が
特願平8ー195732に提案したように、デシカント
およびヒートポンプの熱交換器を収容する集合組立体と
ヒートポンプの圧縮機を収納する集合組立体とを分離し
ても差し支えない。
【0039】また、この実施例では冷房運転の作用につ
いて説明したが、暖房運転においては、図2において室
内の状態(RA)と外気の状態(OA)が入れ替わり、外気
が低温低湿で室内が高温高湿となる。従って暖房の場合
には第1の空気系統を外気(導入空気)とし、第2の空
気系統を室内からの排気(放出空気)とすることによっ
て、状態Vが室内への給気となり、状態Pが室外への排気
となる。この場合、外気から水分を吸湿して室内空間の
加湿に利用することができるとともに、外気と室内のエ
ンタルピ差によって暖房効果を発揮することができ、さ
らに降雪時のように外気が低温で相対湿度が高くなって
も、デシカントの作用によって図3の水分差Δxだけ放
出空気(排気:状態P)の絶対湿度が外気(状態Q)より
も下がり、ヒートポンプの低熱源と接する空気の露点温
度を大幅に低くできる。(0℃近辺では湿り空気線図に
おいて飽和蒸気線の勾配が緩やかになるため、わずかな
絶対湿度の減少でも大きく露点温度をさげることができ
る。)従って、ヒートポンプ運転中もデフロストの必要
がなく安定した作動を継続することができる。
いて説明したが、暖房運転においては、図2において室
内の状態(RA)と外気の状態(OA)が入れ替わり、外気
が低温低湿で室内が高温高湿となる。従って暖房の場合
には第1の空気系統を外気(導入空気)とし、第2の空
気系統を室内からの排気(放出空気)とすることによっ
て、状態Vが室内への給気となり、状態Pが室外への排気
となる。この場合、外気から水分を吸湿して室内空間の
加湿に利用することができるとともに、外気と室内のエ
ンタルピ差によって暖房効果を発揮することができ、さ
らに降雪時のように外気が低温で相対湿度が高くなって
も、デシカントの作用によって図3の水分差Δxだけ放
出空気(排気:状態P)の絶対湿度が外気(状態Q)より
も下がり、ヒートポンプの低熱源と接する空気の露点温
度を大幅に低くできる。(0℃近辺では湿り空気線図に
おいて飽和蒸気線の勾配が緩やかになるため、わずかな
絶対湿度の減少でも大きく露点温度をさげることができ
る。)従って、ヒートポンプ運転中もデフロストの必要
がなく安定した作動を継続することができる。
【0040】図5(a)は本発明の空調機部分の構成を
示す第2の実施例である。この実施例では、室内空気を
室外に放出する放出経路A(第1の空気系統)は、室内
空間(第1の空間)の排気取り出し口(RA)とを送風機
140の吸込口と経路124を介して接続し、送風機1
40の吐出口は経路125を介して、図5(b)のデシ
カントロータ詳細図に示すように、デシカントロータ1
03の第1の吸着工程(処理空気)側に接続し、放出経
路Aのデシカントロータ103の第1の吸着工程(処理
空気)側出口は、経路126を介して全熱交換器153
と接続し、放出経路Aの全熱交換器153出口は、経路
127を介して導入空気経路Bとの間の顕熱交換器23
0と接続し、放出経路Aの顕熱交換器230出口は経路
128を介して、ヒートポンプの加熱器(高熱源)22
0と接続し、放出経路Aの加熱器(高熱源)220出口
は経路129を介してデシカントロータ103の再生空
気側に接続し、放出経路Aのデシカントロータ103の
再生空気側出口は経路130を介して、外部空間(第2
の空間)への排気口(記号EXとして図示)に接続して形
成されている。これにより、室内空気を取り入れて、外
部に排気するサイクルを形成する。
示す第2の実施例である。この実施例では、室内空気を
室外に放出する放出経路A(第1の空気系統)は、室内
空間(第1の空間)の排気取り出し口(RA)とを送風機
140の吸込口と経路124を介して接続し、送風機1
40の吐出口は経路125を介して、図5(b)のデシ
カントロータ詳細図に示すように、デシカントロータ1
03の第1の吸着工程(処理空気)側に接続し、放出経
路Aのデシカントロータ103の第1の吸着工程(処理
空気)側出口は、経路126を介して全熱交換器153
と接続し、放出経路Aの全熱交換器153出口は、経路
127を介して導入空気経路Bとの間の顕熱交換器23
0と接続し、放出経路Aの顕熱交換器230出口は経路
128を介して、ヒートポンプの加熱器(高熱源)22
0と接続し、放出経路Aの加熱器(高熱源)220出口
は経路129を介してデシカントロータ103の再生空
気側に接続し、放出経路Aのデシカントロータ103の
再生空気側出口は経路130を介して、外部空間(第2
の空間)への排気口(記号EXとして図示)に接続して形
成されている。これにより、室内空気を取り入れて、外
部に排気するサイクルを形成する。
【0041】一方、外気導入経路Bは、外部空間(第2
の空間:OA)と外気導入用の送風機102の吸込口とを
経路107を介して接続し、送風機102の吐出口を全
熱交換器153と経路108を介して接続し、導入経路
Bの全熱交換器153の出口を経路109を介して、図
2のデシカントロータ詳細図に示すように、デシカント
ロータ103の第2の吸着工程(処理空気)側に接続
し、導入経路Bのデシカントロータ103の第2の吸着
工程出口を経路110を介して放出経路Aとの間の顕熱
交換器230と接続し、導入経路Bの顕熱交換器230
出口は111を介して、図2のデシカントロータ詳細図
に示すように、デシカントロータ103の第3の吸着工
程(処理空気)側に接続し、導入経路Bのデシカントロ
ータ103の第3の吸着工程出口を経路112を介し
て、ヒートポンプの冷却器(低熱源)210と接続し、
外気導入経路Bの冷却器(低熱源)210の出口は経路
113を介して、室内空間(第1の空間)への給気口
(記号SAとして図示)と接続して形成されている。これ
により、外気を取り入れて処理して室内に導入するサイ
クルを形成する。
の空間:OA)と外気導入用の送風機102の吸込口とを
経路107を介して接続し、送風機102の吐出口を全
熱交換器153と経路108を介して接続し、導入経路
Bの全熱交換器153の出口を経路109を介して、図
2のデシカントロータ詳細図に示すように、デシカント
ロータ103の第2の吸着工程(処理空気)側に接続
し、導入経路Bのデシカントロータ103の第2の吸着
工程出口を経路110を介して放出経路Aとの間の顕熱
交換器230と接続し、導入経路Bの顕熱交換器230
出口は111を介して、図2のデシカントロータ詳細図
に示すように、デシカントロータ103の第3の吸着工
程(処理空気)側に接続し、導入経路Bのデシカントロ
ータ103の第3の吸着工程出口を経路112を介し
て、ヒートポンプの冷却器(低熱源)210と接続し、
外気導入経路Bの冷却器(低熱源)210の出口は経路
113を介して、室内空間(第1の空間)への給気口
(記号SAとして図示)と接続して形成されている。これ
により、外気を取り入れて処理して室内に導入するサイ
クルを形成する。
【0042】次に、前述のように構成されたヒートポン
プを熱源とするデシカント空調機の冷房時の動作を、図
5の実施例の空気調和の部分の作動状態を示す湿り空気
線図である図6を参照して説明する。この事例では第1
の実施例と比較して特に梅雨時のように気温が低く湿度
が高い状態で冷房が必要な場合を想定している。
プを熱源とするデシカント空調機の冷房時の動作を、図
5の実施例の空気調和の部分の作動状態を示す湿り空気
線図である図6を参照して説明する。この事例では第1
の実施例と比較して特に梅雨時のように気温が低く湿度
が高い状態で冷房が必要な場合を想定している。
【0043】放出経路Aの室内からの放出空気(RA:状
態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇
圧されてデシカントロータ103に流入し、等エンタル
ピ過程で水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態
R)。湿度が低下した放出空気は全熱交換器153に至
り、ここで外気(状態K)と全熱交換して、全熱交換器
の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上
に沿って状態変化して、エンタルピが上昇し温度および
絶対湿度が増加する(状態S)。全熱交換器153を出
た放出空気(状態S)は顕熱交換器230に流入するが
導入空気(状態M)と比べて温度が低いため加熱されて
温度が上昇する(状態Y)。顕熱交換器230を出た放
出空気はヒートポンプの加熱器(高熱源)220に送ら
れ45〜60℃まで加熱され、相対湿度が低下する(状
態U)。相対湿度が低下した放出空気はデシカントロー
タ103の再生空気側に流入してデシカントロータの水
分を除去する(脱湿再生:状態V)。デシカントロータ
103を通過した放出空気は経路129を経て、排気と
して外部に捨てられる。
態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇
圧されてデシカントロータ103に流入し、等エンタル
ピ過程で水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態
R)。湿度が低下した放出空気は全熱交換器153に至
り、ここで外気(状態K)と全熱交換して、全熱交換器
の公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上
に沿って状態変化して、エンタルピが上昇し温度および
絶対湿度が増加する(状態S)。全熱交換器153を出
た放出空気(状態S)は顕熱交換器230に流入するが
導入空気(状態M)と比べて温度が低いため加熱されて
温度が上昇する(状態Y)。顕熱交換器230を出た放
出空気はヒートポンプの加熱器(高熱源)220に送ら
れ45〜60℃まで加熱され、相対湿度が低下する(状
態U)。相対湿度が低下した放出空気はデシカントロー
タ103の再生空気側に流入してデシカントロータの水
分を除去する(脱湿再生:状態V)。デシカントロータ
103を通過した放出空気は経路129を経て、排気と
して外部に捨てられる。
【0044】外気導入経路Bの導入される外気(OA:状
態K)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇
圧されて経路108を経て全熱交換器153に至り、こ
こで放出空気(状態R)と全熱交換して、全熱交換器の
公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に
沿って状態変化して、エンタルピが減少し温度および絶
対湿度が低下する(状態L)。エンタルピが減少し除湿
冷却された空気(状態L)はデシカントロータ103の
第1の除湿吸着工程に流入する。デシカントロータ10
3はデシカントロータ詳細図に示す通り、この前の工程
で放出空気(状態R)と接触して水分を吸着している
が、放出空気の状態Rに比べて導入空気の状態Lは全熱交
換器153の作用によって相対湿度が高くなるため、再
度水分吸着が行われ、導入空気は等エンタルピ過程で水
分を吸着され絶対湿度が低下する(状態M)。デシカン
トロータ103の第1の除湿吸着工程で除湿された導入
空気(状態M)は状態Sに比べて高くなるため、放出空気
との間の顕熱交換器230に流入し状態Sの放出空気に
よって冷却されて温度が低下する(状態N)。
態K)は経路107を経て送風機102に吸引され、昇
圧されて経路108を経て全熱交換器153に至り、こ
こで放出空気(状態R)と全熱交換して、全熱交換器の
公知の状態変化過程の通り状態Kと状態Rを結ぶ直線上に
沿って状態変化して、エンタルピが減少し温度および絶
対湿度が低下する(状態L)。エンタルピが減少し除湿
冷却された空気(状態L)はデシカントロータ103の
第1の除湿吸着工程に流入する。デシカントロータ10
3はデシカントロータ詳細図に示す通り、この前の工程
で放出空気(状態R)と接触して水分を吸着している
が、放出空気の状態Rに比べて導入空気の状態Lは全熱交
換器153の作用によって相対湿度が高くなるため、再
度水分吸着が行われ、導入空気は等エンタルピ過程で水
分を吸着され絶対湿度が低下する(状態M)。デシカン
トロータ103の第1の除湿吸着工程で除湿された導入
空気(状態M)は状態Sに比べて高くなるため、放出空気
との間の顕熱交換器230に流入し状態Sの放出空気に
よって冷却されて温度が低下する(状態N)。
【0045】状態Nまで冷却された放出空気は状態Mに比
べて相対湿度が増加するため再びデシカントロータで除
湿吸着することができる。すなわち経路111を経てデ
シカントロータ103の第2の除湿吸着工程に流入し、
状態Mに等しい相対湿度になるまで等エンタルピ過程で
水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態O)。このよ
うにして再び相対湿度が低下した導入空気はヒートポン
プの冷却器(低熱源)210に送られ15〜20℃まで
冷却された(状態P)のち、室内空間に供給される。こ
のようにして得られる導入空気(給気:状態P)は除湿
冷却されて、エンタルピ及び絶対湿度を室内空間よりも
低くすることができ、特に、状態Nから状態Oにかけて、
デシカントによって再度除湿吸着する工程を設けたた
め、この工程を用いない場合よりもさらに湿度を下げる
ことができる。即ち導入空気(給気:状態P)と室内空
間(状態Q)との間にエンタルピ差Δhおよび絶対湿度差
Δxが生じさせることが可能で、これによって室内空間
に水分を持ち込むことが防止されるとともに、エンタル
ピ差Δhによって冷房効果を発揮することもできる。
べて相対湿度が増加するため再びデシカントロータで除
湿吸着することができる。すなわち経路111を経てデ
シカントロータ103の第2の除湿吸着工程に流入し、
状態Mに等しい相対湿度になるまで等エンタルピ過程で
水分を吸着され絶対湿度が低下する(状態O)。このよ
うにして再び相対湿度が低下した導入空気はヒートポン
プの冷却器(低熱源)210に送られ15〜20℃まで
冷却された(状態P)のち、室内空間に供給される。こ
のようにして得られる導入空気(給気:状態P)は除湿
冷却されて、エンタルピ及び絶対湿度を室内空間よりも
低くすることができ、特に、状態Nから状態Oにかけて、
デシカントによって再度除湿吸着する工程を設けたた
め、この工程を用いない場合よりもさらに湿度を下げる
ことができる。即ち導入空気(給気:状態P)と室内空
間(状態Q)との間にエンタルピ差Δhおよび絶対湿度差
Δxが生じさせることが可能で、これによって室内空間
に水分を持ち込むことが防止されるとともに、エンタル
ピ差Δhによって冷房効果を発揮することもできる。
【0046】このような実施例によれば、冷房時におい
て、第2の空気系統の顕熱を回収してデシカント再生の
ための第1の空気系統の加熱に用いることができるか
ら、ヒートポンプの動力節約と冷房効果の増加が図れ
る。
て、第2の空気系統の顕熱を回収してデシカント再生の
ための第1の空気系統の加熱に用いることができるか
ら、ヒートポンプの動力節約と冷房効果の増加が図れ
る。
【0047】なお、全熱交換後の第2の空気系統の空気
(冷房時は導入空気)について、デシカントとを接触さ
せ除湿したのち冷却する工程の途中に、デシカントによ
る再吸着の工程、即ち、状態Nから状態Oにかけての工程
を設けることによって、この工程を用いない場合よりも
さらに湿度を下げることができるが、このような除湿効
果は冷却工程を複数に分割し、各冷却工程の後再吸着さ
せさらに冷却する除湿と冷却の連続した工程を繰り返す
ことによって一層高めることができるため、このような
工程を2回以上繰り返しても差し支えない。
(冷房時は導入空気)について、デシカントとを接触さ
せ除湿したのち冷却する工程の途中に、デシカントによ
る再吸着の工程、即ち、状態Nから状態Oにかけての工程
を設けることによって、この工程を用いない場合よりも
さらに湿度を下げることができるが、このような除湿効
果は冷却工程を複数に分割し、各冷却工程の後再吸着さ
せさらに冷却する除湿と冷却の連続した工程を繰り返す
ことによって一層高めることができるため、このような
工程を2回以上繰り返しても差し支えない。
【0048】図7は本発明の空調システムの構成を示す
第2の実施例である。空調機(外調機)1に接続したヒ
ートポンプ200は経路41、42を介して空調空間の
空調機(顕熱処理機)4と接続されている。本システム
では、外調機1のヒートポンプが空調機4の熱源機を兼
ねており、従って、空調空間で回収した顕熱を昇温して
ヒートポンプの加熱に用いることができる。そのためデ
シカントの脱湿再生に用いる熱量が増加してデシカント
の除湿作用が高くなり、室内への給気の湿度が低くなっ
て、顕熱負荷ひいては冷房負荷の処理能力が高くなるた
め、ヒートポンプ全体の消費動力を抑制し省エネルギ効
果が得られる。また相対的にヒートポンプの容量を小さ
くすることもできる。
第2の実施例である。空調機(外調機)1に接続したヒ
ートポンプ200は経路41、42を介して空調空間の
空調機(顕熱処理機)4と接続されている。本システム
では、外調機1のヒートポンプが空調機4の熱源機を兼
ねており、従って、空調空間で回収した顕熱を昇温して
ヒートポンプの加熱に用いることができる。そのためデ
シカントの脱湿再生に用いる熱量が増加してデシカント
の除湿作用が高くなり、室内への給気の湿度が低くなっ
て、顕熱負荷ひいては冷房負荷の処理能力が高くなるた
め、ヒートポンプ全体の消費動力を抑制し省エネルギ効
果が得られる。また相対的にヒートポンプの容量を小さ
くすることもできる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷房時において、室内からの放出空気とデシカントとを
接触させたのち、外気導入空気と全熱交換させ、全熱交
換後の前記放出空気を前記ヒートポンプの高熱源によっ
て加熱したのち前記デシカントを通過させてデシカント
の脱湿再生を行うとともに、さらに全熱交換後の前記導
入空気は、デシカントと接触させ除湿し更に冷却する除
湿と冷却の連続した工程を少なくとも2回以上行った
後、該空調機から空調空間に放出するよう構成したヒー
トポンプとデシカントと全熱交換器を有するハイブリッ
ドな外調機を空調システムに用いたことにより、冷房時
においては、外気処理が大幅に省エネになり、ランニン
グコストを低下させた空調システムが提供されるととも
に、組合せて用いるエアコン等のドレンを不要としてそ
の面からもコストを低減させることができ、また暖房時
においては、冷房時と反対に外気から水分を吸湿して室
内空間の加湿に利用することができるとともに、外気と
室内のエンタルピ差によって暖房効果を発揮することが
できるため同様に外気処理が大幅に省エネになり、ラン
ニングコストを低下させた空調システムを提供でき、さ
らに降雪時のように外気が低温高湿度となっても、デフ
ロストの必要がなく安定した作動を継続することができ
るため信頼性が高い空調システムを提供することができ
る。
冷房時において、室内からの放出空気とデシカントとを
接触させたのち、外気導入空気と全熱交換させ、全熱交
換後の前記放出空気を前記ヒートポンプの高熱源によっ
て加熱したのち前記デシカントを通過させてデシカント
の脱湿再生を行うとともに、さらに全熱交換後の前記導
入空気は、デシカントと接触させ除湿し更に冷却する除
湿と冷却の連続した工程を少なくとも2回以上行った
後、該空調機から空調空間に放出するよう構成したヒー
トポンプとデシカントと全熱交換器を有するハイブリッ
ドな外調機を空調システムに用いたことにより、冷房時
においては、外気処理が大幅に省エネになり、ランニン
グコストを低下させた空調システムが提供されるととも
に、組合せて用いるエアコン等のドレンを不要としてそ
の面からもコストを低減させることができ、また暖房時
においては、冷房時と反対に外気から水分を吸湿して室
内空間の加湿に利用することができるとともに、外気と
室内のエンタルピ差によって暖房効果を発揮することが
できるため同様に外気処理が大幅に省エネになり、ラン
ニングコストを低下させた空調システムを提供でき、さ
らに降雪時のように外気が低温高湿度となっても、デフ
ロストの必要がなく安定した作動を継続することができ
るため信頼性が高い空調システムを提供することができ
る。
【図1】本発明に係る空調システムの第1の実施例の基
本構成を示す説明図である。
本構成を示す説明図である。
【図2】図1の実施例の(a)は空調機の第2の実施例
の基本構成を示す説明図、(b)はデシカントロータの
詳細を示す図である。
の基本構成を示す説明図、(b)はデシカントロータの
詳細を示す図である。
【図3】図2の空調機の空気のデシカント空調サイクル
を湿り空気線図で示す説明図である。
を湿り空気線図で示す説明図である。
【図4】同じく、図2の空調機の空気のデシカント空調
サイクルを湿り空気線図で示す説明図である。
サイクルを湿り空気線図で示す説明図である。
【図5】(a)は本発明に係る空調システムの空調機の
第2の実施例の基本構成を示す説明図、(b)はデシカ
ントロータの詳細を示す図である。
第2の実施例の基本構成を示す説明図、(b)はデシカ
ントロータの詳細を示す図である。
【図6】図2の空調機の空気のデシカント空調サイクル
を湿り空気線図で示す説明図である。
を湿り空気線図で示す説明図である。
【図7】本発明に係る空調システムの第2の実施例の基
本構成を示す説明図である。
本構成を示す説明図である。
【図8】従来の空調システムの基本構成を示す説明図で
ある。
ある。
【図9】従来のデシカント空調の空気のデシカント空調
サイクルを湿り空気線図で示す説明図である。
サイクルを湿り空気線図で示す説明図である。
1 デシカント外調機 2 室内空間 3 空調機(エアコン) 200 ヒートポンプ 102,140 送風機 103 デシカントロータ 153 全熱交換器 210 冷却器(低熱源) 220 加熱器(高熱源) 230 顕熱交換器 A 放出経路 B 導入経路 SA 給気 RA 還気 EX 排気 OA 外気 Δx 水分差 Δh エンタルピ差
Claims (10)
- 【請求項1】 空気中の水分を吸着するデシカントと全
熱交換器とヒートポンプと2系統の空気流通系統とを有
する空調機であって、 第1の空間から該空調機に導入した第1の空気系統の空
気とデシカントとを接触させて除湿したのち、第2の空
間から該空調機に導入した第2の空気系統の空気と全熱
交換させ、さらに全熱交換後の前記第1の空気系統の空
気を前記ヒートポンプの高熱源によって加熱したのち前
記デシカントを通過させてデシカントの脱湿再生を行っ
て該空調機から第2の空間に放出し、さらに全熱交換後
の前記第2の空気系統の空気は、デシカントと接触させ
除湿し更に冷却する除湿と冷却の連続した工程を少なく
とも2回以上行った後、該空調機から第1の空間に放出
することを特徴とする空調機。 - 【請求項2】 前記除湿と冷却の連続した工程中の冷却
工程を、ヒートポンプの低熱源によって行うことを特徴
とする請求項1に記載の空調機。 - 【請求項3】 前記除湿と冷却の連続した工程中の内少
なくとも1回の冷却工程を、全熱交換後の第1の空気系
統の空気と熱交換することによって行うことを特徴とす
る請求項1に記載の空調機。 - 【請求項4】 空気中の水分を吸着するデシカントと全
熱交換器と顕熱交換器とヒートポンプと2系統の空気流
通系統とを有する空調機であって、 第1の空間から該空調機に導入した第1の空気系統の空
気とデシカントとを接触させて除湿したのち、第2の空
間から該空調機に導入した第2の空気系統の空気と全熱
交換させ、さらに全熱交換後の前記第2の空気系統の空
気は、デシカントと接触させ除湿したのち、前記全熱交
換後の前記第1の空気系統の空気と顕熱交換させ、さら
に顕熱交換後の前記第1の空気系統の空気を前記ヒート
ポンプの高熱源によって加熱したのち前記デシカントを
通過させてデシカントの脱湿再生を行って該空調機から
第2の空間に放出し、さらに顕熱交換後の前記第2の空
気系統の空気は、デシカントと接触させ除湿し更にヒー
トポンプの低熱源によって冷却する除湿と冷却の連続し
た工程を少なくとも1回以上行った後、該空調機から第
1の空間に放出することを特徴とする空調機。 - 【請求項5】 ヒートポンプに蒸気圧縮式ヒートポンプ
を用いたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
記載の空調機。 - 【請求項6】 ヒートポンプに吸収式ヒートポンプを用
いたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
の空調機。 - 【請求項7】 冷房時において、第1の空気系統が室内
からの排気経路であり、第2の空気系統が外気の導入経
路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
記載の空調機。 - 【請求項8】 暖房時において、第1の空気系統が外気
の導入経路であり、第2の空気系統が室内からの排気経
路であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに
記載の空調システム。 - 【請求項9】 ヒートポンプが空調空間の顕熱負荷を冷
却する作用を有していることを特徴とする請求項1乃至
8のいずれかに記載の空調機。 - 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の空
調機を外調機とし、顕熱処理用の空調機を併設したこと
を特徴とする空調システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2197997A JPH10205818A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | 空調機及び空調システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2197997A JPH10205818A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | 空調機及び空調システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10205818A true JPH10205818A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=12070150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2197997A Pending JPH10205818A (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | 空調機及び空調システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10205818A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102197265A (zh) * | 2008-11-07 | 2011-09-21 | 洋马株式会社 | 除湿空调装置 |
-
1997
- 1997-01-21 JP JP2197997A patent/JPH10205818A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102197265A (zh) * | 2008-11-07 | 2011-09-21 | 洋马株式会社 | 除湿空调装置 |
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