JP3585308B2 - デシカント空調装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デシカント空調装置に係り、特にデシカントの再生及び処理空気の冷却用に蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機を組み合わせたデシカント式空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デシカント式空調装置は、1955年の米国特許USP−2,700,537に記載された公知例がある。これらの公知例に示された初期のデシカント式空調装置では、デシカント(吸湿剤)の再生のための熱源として、100〜150℃程度の温度の熱源を必要とし、もっぱら電気ヒータやボイラが熱源として用いられていた。最近になってデシカントの改良により、60〜80℃の温度でもデシカントの再生ができるデシカント空調装置が開発され、温度の低い熱源で運転が可能になって、デシカントの再生及び処理空気の冷却用に電動式の蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機を組み合わせたデシカント式空調装置が開発されるようになった。
【0003】
図3は、公知の電動式の蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機を組み合わせたデシカント式空調装置例で、図4は図3の実施例の空調機の運転状態を示したモリエル線図である。図3の符号101は空調空間、102は送風機、103は処理空気及び再生空気と選択的に接することができるデシカント材を内包したデシカントロータ、104は顕熱熱交換器、105は加湿器、106は加湿器の給水配管、107〜113は処理空気の空気通路、140は再生空気の送風機、220は凝縮器で冷媒と再生空気の熱交換器(加熱器)、121は顕熱熱交換器、124〜130は再生空気の空気通路、201〜204は冷媒経路である。240は蒸発器であり、冷媒と再生空気の熱交換器(冷却器)として働く。また、250は膨張弁、260は圧縮機である。そして、図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、図4と対応する空気の状態を示す記号であり、SAは給気を、RAは還気を、OAは外気を、EXは排気を表す。
【0004】
従来例の作用について説明すると、図3において、空調される室内101の空気(処理空気)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下する。また、吸着の際、吸着熱によって空気は温度上昇する。湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される。冷却された空気は経路110を経て冷却器240に送られ、冷凍機の作用によって冷却され、経路112を経て加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し、経路113を経て空調空間101に戻される。デシカントはこの過程で水分を吸着したため、再生が必要で、この従来例では外気を用いて次のように行われる。
【0005】
外気(OA)は経路124を経て送風機140に吸引されて昇圧され、顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する。さらに、顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て加熱器220に流入し、冷凍機の凝縮熱によって加熱されて60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去する。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、再生前の再生空気の余熱を行ったのち経路130を経て排気として外部に捨てられる。
【0006】
これまでの過程をモリエル線図を用いて説明すると、図4において、空調される室内101の空気(処理空気:状態K)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下するとともに、吸着熱によって空気は温度上昇する(状態L)。湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される(状態M)。冷却された空気は経路110を経て冷却器240に送られ、冷凍機の作用によって冷却され(状態N)、経路112を経て加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し(状態P)、経路113を経て空調空間101に戻される。このようにして室内の還気(K)と給気(P)との間にはエンタルピ差が生じ、これによって空調空間101の冷房が行われる。
【0007】
デシカントの再生は次のように行われる。
外気(OA:状態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し(状態:R)、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する(状態S)。さらに顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て加熱器220に流入し、冷凍機の凝縮熱によって加熱されて60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する(状態T)。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去する(状態U)。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、再生前の再生空気の余熱を行って自らは温度低下した(状態V)のち、経路130を経て排気として外部に捨てられる。このようにして、デシカントの再生と処理空気の除湿、冷却をくりかえし行うことによってデシカントによる空調が行われていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成されたデシカント空調では、図4において、組み合わされた蒸気圧縮冷凍サイクルの凝縮温度は再生空気の状態Tよりも高くなくてはならず、また、蒸発温度は処理空気の状態Nよりも低くなくてはならず、そのため圧縮機の圧縮比は状態Tと状態Nの温度差ΔTを達成しうるものでなくてはならなかった。デシカント空調ではこの温度差が通常のルームエアコンなどと比べて大きく、そのため汎用性のある圧縮機が使えず、特別な対策が必要となり、製造コストがかさむとともに、大きな圧縮比のため運転動力がかさみ、運転経費が高くなる欠点があった。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みなされたもので、蒸気圧縮冷凍サイクルを2つのサイクルで構成し、第1のサイクルの凝縮器を再生空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置し、かつ第1のサイクルの蒸発器を処理空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置し、各々のサイクルの凝縮器と蒸発器の温度差を低減することによって、デシカント空調のエネルギ効率を高めるとともに、汎用性がある圧縮機を使用可能にして安価で信頼性が高いデシカント空調装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明のデシカント空調装置は、少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器として蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第1のサイクルと、少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器として、前記第1のサイクルよりも低圧で作動する第2の蒸気圧縮式冷凍サイクルを有し、第1のサイクルの凝縮器をデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置し、かつ第1のサイクルの蒸発器をデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置し、第1のサイクルの蒸発器と第2のサイクルの蒸発器とを処理空気の通路におけるデシカント空調機の下流に配置し、第1のサイクル及び第2のサイクルの凝縮熱を加熱源としてデシカントの再生を行うとともに第1のサイクル及び第2のサイクルの蒸発熱を冷却熱源として処理空気の冷却を行うことを特徴とするものである。
【0011】
前述のように構成した本発明の蒸気圧縮式冷凍機を組み合わせたデシカント空調装置によって、第1のサイクル及び第2のサイクルの蒸発温度と凝縮温度の温度差を共に減少させることができ、そのため第1のサイクル及び第2のサイクルの圧縮機の圧縮比が減少して市販のルームエアコン等と同等となるため、汎用性がある圧縮機の採用が可能になるとともに、所要圧縮動力が減少するため、安価で信頼性が高く、かつエネルギ効率が高いデシカント空調装置を提供することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明に係るデシカント空調装置の一実施例を図1乃至図2を参照して説明する。
図1は本発明に係るデシカント空調装置の基本構成を示す図であり、このうち蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機の部分は、蒸発器(冷却器)340、凝縮器(加熱器)320、圧縮機360、および膨張弁350を主な構成機器として経路301,302,303,304を冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第1のサイクルと、蒸発器(冷却器)240、凝縮器(加熱器)220、圧縮機260、および膨張弁250を主な構成機器として経路201,202,203,204を冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第2のサイクルとからなり、第2の蒸気圧縮式冷凍サイクルは、第1のサイクルの凝縮器(加熱器)320をデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器(加熱器)220よりも下流側に設置し、かつ第1のサイクルの蒸発器(冷却器)340をデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器(冷却器)240よりも上流側に設置し、第1のサイクルおよび第2のサイクルの凝縮熱を加熱源としてデシカントの再生を行うとともに第1のサイクルおよび第2のサイクルの蒸発熱を冷却熱源として処理空気の冷却を行うよう構成する。
【0013】
図1のデシカント空調装置の空調機の部分は以下に示すように構成されている。
空調空間101は処理空気の送風機102の吸込口と経路107を介して接続し、送風機102の吐出口はデシカントロータ103と経路108を介して接続し、デシカントロータ103の処理空気の出口は再生空気と熱交換関係にある顕熱熱交換器104と経路109を介して接続し、顕熱熱交換器104の処理空気の出口は蒸発器(冷却器)340と経路110を介して接続し、冷却器340の処理空気の出口は蒸発器(冷却器)240と経路111を介して接続し、冷却器240の処理空気の出口は加湿器105と経路112を介して接続し、加湿器105の処理空気の出口は空調空間101と経路113を介して接続して処理空気のサイクルを形成する。
【0014】
一方、再生用の空気経路は、外気を再生空気用の送風機140の吸込口と経路124を介して接続し、送風機140の吐出口は処理空気と熱交換関係にある顕熱熱交換器104と接続し、顕熱熱交換器104の再生空気の出口は別の顕熱熱交換器121の低温側入口と経路125を介して接続し、顕熱熱交換器121の低温側出口は凝縮器(加熱器)220と経路126を介して接続し、加熱器220の再生空気の出口は凝縮器(加熱器)320と経路127を介して接続し、加熱器320の再生空気の出口はデシカントロータ103の再生空気入口と経路128を介して接続し、デシカントロータ103の再生空気の出口は顕熱熱交換器121の高温側入口と経路129を介して接続し、顕熱熱交換器121の高温側出口は外部空間と経路130を介して接続しており、これにより、再生空気を外部から取り入れて外部に排気するサイクルを形成する。なお、図中、丸で囲ったアルファベットK〜Yは、図2と対応する空気の状態を示す記号であり、SAは給気を、RAは還気を、OAは外気を、EXは排気を表す。
【0015】
上述のように構成されたデシカント空調装置の蒸気圧縮式冷凍サイクル部分のサイクルを次に説明する。
第1のサイクルの冷媒は蒸発器(冷却器)340で空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路304を経て圧縮機360に吸引され、圧縮されたのち、経路301を経て凝縮器(加熱器)320に流入し、凝縮熱を再生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路302を経て膨張弁350に至り、そこで減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)340に還流する。第2のサイクルでは、冷媒は蒸発器(冷却器)240で空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路204を経て圧縮機260に吸引されて圧縮されたのち、経路201を経て凝縮器(加熱器)220に流入し、凝縮熱を再生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202を経て膨張弁250に至り、そこで減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)240に還流する。
【0016】
次に、前述のように構成された蒸気圧縮式冷凍サイクルをデシカント空調に組み合わせた際の動作を説明する。図2は図1の実施例の空気調和の部分の作動状態を示すモリエル線図である。本実施例のデシカント空調機部分の作用について説明すると、図1において、空調される室内101の空気(処理空気)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下する。また、吸着の際、吸着熱によって空気は温度上昇する。
【0017】
湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される。冷却された空気は経路110を経て蒸発器(冷却器)340、経路111、蒸発器(冷却器)240の順に通過してさらに冷却される。この過程は処理空気の顕熱変化であり、温度変化が10〜15℃と大きいため、第1のサイクルの蒸発温度は処理空気の温度の影響を受けて第2のサイクルの蒸発温度に比べて5〜7℃高くなる。冷却された処理空気は加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し、経路113を経て空調空間101に戻される。
【0018】
デシカントロータはこの過程で水分を吸着したため、再生が必要で、この実施例では外気を再生用空気として用いて次のように行われる。外気(OA)は経路124を経て送風機140に吸引され昇圧されて顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する。さらに顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て凝縮器(加熱器)220、経路127、凝縮器(加熱器)320の順に通過して60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する。この過程は再生空気の顕熱変化であり、温度変化が20〜30℃と大きいため、第2のサイクルの凝縮温度は再生空気の温度の影響を受けて第1のサイクルの凝縮温度に比べて10〜15℃低くなる。凝縮器(加熱器)320を出て相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去し、再生作用をする。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、再生前の再生空気の余熱を行ったのち、経路130を経て排気として外部に捨てられる。
【0019】
これまでの過程をモリエル線図を用いて説明すると、図2において、空調される室内101の空気(処理空気:状態K)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下するとともに吸着熱によって空気は温度上昇する(状態L)。湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される(状態M)。冷却された空気は経路110を経て冷却器340に送られ、さらに冷却される(状態Y)。蒸発器(冷却器)340で冷却された空気は経路111を経て蒸発器(冷却器)240に送られ、さらに冷却される(状態N)。このようにして冷却された空気は経路112を経て加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し(状態P)、経路113を経て空調空間101に戻される。このようにして室内の還気(状態K)と給気(状態P)との間にはエンタルピ差が生じ、これによって空調空間101の冷房が行われる。
【0020】
デシカントの再生は次のように行われる。
再生用の外気(OA:状態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し(状態:R)、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する(状態S)。さらに顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て凝縮器(加熱器)220に流入し、加熱される(状態X)。凝縮器(加熱器)220を出た空気は経路127を経て凝縮器(加熱器)320に流入し、加熱されて最終的に60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する(状態T)。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去する(状態U)。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、顕熱熱交換器104を出た再生前の再生空気の余熱を行って自らは温度低下した(状態V)のち、経路130を経て排気として外部に捨てられる。このようにしてデシカントの再生と処理空気の除湿、冷却をくりかえし行うことによってデシカントによる空調を行う。
【0021】
なお、再生用空気として室内換気にともなう排気を用いる方法も従来からデシカント空調では広く行われているが、本発明においても室内からの排気を再生用空気として使用しても差し支えなく、本実施例と同様の効果が得られる。
【0022】
このように構成されたデシカント空調装置では、前述したように第1のサイクルの蒸発器と接する処理空気の温度は顕熱変化の途中で熱交換を終了するため、図2における従来の空調システムにおける処理空気の加湿器入口の状態Nよりも5〜7℃高くなり、また第2のサイクルの凝縮器と接する再生空気の温度も顕熱変化の途中で熱交換を終了するため、図2における従来の空調システムにおけるデシカントの入口の状態Tよりも10〜15℃低くなる。
【0023】
従って、第2のサイクルは第1のサイクルよりも低圧で作動し、かつ図2において示すように第1のサイクルに必要な最低限の蒸発温度と凝縮温度の差は温度差ΔT1 となり、図4の従来例に示す温度差ΔTよりも大略6℃程度軽減され、一方、第2のサイクルに必要な最低限の蒸発温度と凝縮温度の差は温度差ΔT2 となり、図4の従来例に示す温度差ΔTよりも大略7.5℃程度軽減される。このように、いずれのサイクルにおいても圧縮機の圧力比が下がって、通常のルームエアコン等で採用している圧縮機の圧力比で対応できるようになるとともに、圧縮動力が10〜13%軽減され、動力エネルギの節約が図れる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1のサイクルの凝縮器を再生空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置することにより、凝縮温度を低く押さえることができ、かつ第1のサイクルの凝縮器を処理空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置することによって凝縮温度を高めることができ、かくして各々のサイクルの凝縮器と蒸発器の温度差を低減することができるため、エネルギ効率が高く、しかも汎用性がある圧縮機を使用可能にして安価で信頼性が高いデシカント空調装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデシカント空調装置の一実施例の基本構成を示す説明図である。
【図2】図1の実施例に係る空気のデシカント空調サイクルをモリエル線図で示す説明図である。
【図3】従来のデシカント空調装置の基本構成を示す説明図である。
【図4】従来のデシカント空調の空気のデシカント空調サイクルをモリエル線図で示す説明図である。
【符号の説明】
101 空調空間
102 送風機
103 デシカントロータ
104 顕熱熱交換器
105 加湿器
106 給水管
107,108,109,110,111,112,113,124,125,126,127,128,129,130 空気経路
201,202,203,204,301,302,303,304 冷媒経路
220,320 凝縮器(加熱器)
240,340 蒸発器(冷却器)
250,350 膨張弁
260,360 圧縮機
K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,X,Y デシカント空調の空気の状態点
SA 給気
RA 還気
EX 排気
OA 外気
ΔT 従来のデシカント空調における温度差
ΔT1 本発明の第1のサイクルにおける温度差
ΔT2 本発明の第2のサイクルにおける温度差
【発明の属する技術分野】
本発明は、デシカント空調装置に係り、特にデシカントの再生及び処理空気の冷却用に蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機を組み合わせたデシカント式空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デシカント式空調装置は、1955年の米国特許USP−2,700,537に記載された公知例がある。これらの公知例に示された初期のデシカント式空調装置では、デシカント(吸湿剤)の再生のための熱源として、100〜150℃程度の温度の熱源を必要とし、もっぱら電気ヒータやボイラが熱源として用いられていた。最近になってデシカントの改良により、60〜80℃の温度でもデシカントの再生ができるデシカント空調装置が開発され、温度の低い熱源で運転が可能になって、デシカントの再生及び処理空気の冷却用に電動式の蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機を組み合わせたデシカント式空調装置が開発されるようになった。
【0003】
図3は、公知の電動式の蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機を組み合わせたデシカント式空調装置例で、図4は図3の実施例の空調機の運転状態を示したモリエル線図である。図3の符号101は空調空間、102は送風機、103は処理空気及び再生空気と選択的に接することができるデシカント材を内包したデシカントロータ、104は顕熱熱交換器、105は加湿器、106は加湿器の給水配管、107〜113は処理空気の空気通路、140は再生空気の送風機、220は凝縮器で冷媒と再生空気の熱交換器(加熱器)、121は顕熱熱交換器、124〜130は再生空気の空気通路、201〜204は冷媒経路である。240は蒸発器であり、冷媒と再生空気の熱交換器(冷却器)として働く。また、250は膨張弁、260は圧縮機である。そして、図中、丸で囲ったアルファベットK〜Vは、図4と対応する空気の状態を示す記号であり、SAは給気を、RAは還気を、OAは外気を、EXは排気を表す。
【0004】
従来例の作用について説明すると、図3において、空調される室内101の空気(処理空気)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下する。また、吸着の際、吸着熱によって空気は温度上昇する。湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される。冷却された空気は経路110を経て冷却器240に送られ、冷凍機の作用によって冷却され、経路112を経て加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し、経路113を経て空調空間101に戻される。デシカントはこの過程で水分を吸着したため、再生が必要で、この従来例では外気を用いて次のように行われる。
【0005】
外気(OA)は経路124を経て送風機140に吸引されて昇圧され、顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する。さらに、顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て加熱器220に流入し、冷凍機の凝縮熱によって加熱されて60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去する。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、再生前の再生空気の余熱を行ったのち経路130を経て排気として外部に捨てられる。
【0006】
これまでの過程をモリエル線図を用いて説明すると、図4において、空調される室内101の空気(処理空気:状態K)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下するとともに、吸着熱によって空気は温度上昇する(状態L)。湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される(状態M)。冷却された空気は経路110を経て冷却器240に送られ、冷凍機の作用によって冷却され(状態N)、経路112を経て加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し(状態P)、経路113を経て空調空間101に戻される。このようにして室内の還気(K)と給気(P)との間にはエンタルピ差が生じ、これによって空調空間101の冷房が行われる。
【0007】
デシカントの再生は次のように行われる。
外気(OA:状態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し(状態:R)、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する(状態S)。さらに顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て加熱器220に流入し、冷凍機の凝縮熱によって加熱されて60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する(状態T)。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去する(状態U)。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、再生前の再生空気の余熱を行って自らは温度低下した(状態V)のち、経路130を経て排気として外部に捨てられる。このようにして、デシカントの再生と処理空気の除湿、冷却をくりかえし行うことによってデシカントによる空調が行われていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成されたデシカント空調では、図4において、組み合わされた蒸気圧縮冷凍サイクルの凝縮温度は再生空気の状態Tよりも高くなくてはならず、また、蒸発温度は処理空気の状態Nよりも低くなくてはならず、そのため圧縮機の圧縮比は状態Tと状態Nの温度差ΔTを達成しうるものでなくてはならなかった。デシカント空調ではこの温度差が通常のルームエアコンなどと比べて大きく、そのため汎用性のある圧縮機が使えず、特別な対策が必要となり、製造コストがかさむとともに、大きな圧縮比のため運転動力がかさみ、運転経費が高くなる欠点があった。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みなされたもので、蒸気圧縮冷凍サイクルを2つのサイクルで構成し、第1のサイクルの凝縮器を再生空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置し、かつ第1のサイクルの蒸発器を処理空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置し、各々のサイクルの凝縮器と蒸発器の温度差を低減することによって、デシカント空調のエネルギ効率を高めるとともに、汎用性がある圧縮機を使用可能にして安価で信頼性が高いデシカント空調装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明のデシカント空調装置は、少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器として蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第1のサイクルと、少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器として、前記第1のサイクルよりも低圧で作動する第2の蒸気圧縮式冷凍サイクルを有し、第1のサイクルの凝縮器をデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置し、かつ第1のサイクルの蒸発器をデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置し、第1のサイクルの蒸発器と第2のサイクルの蒸発器とを処理空気の通路におけるデシカント空調機の下流に配置し、第1のサイクル及び第2のサイクルの凝縮熱を加熱源としてデシカントの再生を行うとともに第1のサイクル及び第2のサイクルの蒸発熱を冷却熱源として処理空気の冷却を行うことを特徴とするものである。
【0011】
前述のように構成した本発明の蒸気圧縮式冷凍機を組み合わせたデシカント空調装置によって、第1のサイクル及び第2のサイクルの蒸発温度と凝縮温度の温度差を共に減少させることができ、そのため第1のサイクル及び第2のサイクルの圧縮機の圧縮比が減少して市販のルームエアコン等と同等となるため、汎用性がある圧縮機の採用が可能になるとともに、所要圧縮動力が減少するため、安価で信頼性が高く、かつエネルギ効率が高いデシカント空調装置を提供することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明に係るデシカント空調装置の一実施例を図1乃至図2を参照して説明する。
図1は本発明に係るデシカント空調装置の基本構成を示す図であり、このうち蒸気圧縮式ヒートポンプまたは冷凍機の部分は、蒸発器(冷却器)340、凝縮器(加熱器)320、圧縮機360、および膨張弁350を主な構成機器として経路301,302,303,304を冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第1のサイクルと、蒸発器(冷却器)240、凝縮器(加熱器)220、圧縮機260、および膨張弁250を主な構成機器として経路201,202,203,204を冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第2のサイクルとからなり、第2の蒸気圧縮式冷凍サイクルは、第1のサイクルの凝縮器(加熱器)320をデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器(加熱器)220よりも下流側に設置し、かつ第1のサイクルの蒸発器(冷却器)340をデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器(冷却器)240よりも上流側に設置し、第1のサイクルおよび第2のサイクルの凝縮熱を加熱源としてデシカントの再生を行うとともに第1のサイクルおよび第2のサイクルの蒸発熱を冷却熱源として処理空気の冷却を行うよう構成する。
【0013】
図1のデシカント空調装置の空調機の部分は以下に示すように構成されている。
空調空間101は処理空気の送風機102の吸込口と経路107を介して接続し、送風機102の吐出口はデシカントロータ103と経路108を介して接続し、デシカントロータ103の処理空気の出口は再生空気と熱交換関係にある顕熱熱交換器104と経路109を介して接続し、顕熱熱交換器104の処理空気の出口は蒸発器(冷却器)340と経路110を介して接続し、冷却器340の処理空気の出口は蒸発器(冷却器)240と経路111を介して接続し、冷却器240の処理空気の出口は加湿器105と経路112を介して接続し、加湿器105の処理空気の出口は空調空間101と経路113を介して接続して処理空気のサイクルを形成する。
【0014】
一方、再生用の空気経路は、外気を再生空気用の送風機140の吸込口と経路124を介して接続し、送風機140の吐出口は処理空気と熱交換関係にある顕熱熱交換器104と接続し、顕熱熱交換器104の再生空気の出口は別の顕熱熱交換器121の低温側入口と経路125を介して接続し、顕熱熱交換器121の低温側出口は凝縮器(加熱器)220と経路126を介して接続し、加熱器220の再生空気の出口は凝縮器(加熱器)320と経路127を介して接続し、加熱器320の再生空気の出口はデシカントロータ103の再生空気入口と経路128を介して接続し、デシカントロータ103の再生空気の出口は顕熱熱交換器121の高温側入口と経路129を介して接続し、顕熱熱交換器121の高温側出口は外部空間と経路130を介して接続しており、これにより、再生空気を外部から取り入れて外部に排気するサイクルを形成する。なお、図中、丸で囲ったアルファベットK〜Yは、図2と対応する空気の状態を示す記号であり、SAは給気を、RAは還気を、OAは外気を、EXは排気を表す。
【0015】
上述のように構成されたデシカント空調装置の蒸気圧縮式冷凍サイクル部分のサイクルを次に説明する。
第1のサイクルの冷媒は蒸発器(冷却器)340で空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路304を経て圧縮機360に吸引され、圧縮されたのち、経路301を経て凝縮器(加熱器)320に流入し、凝縮熱を再生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路302を経て膨張弁350に至り、そこで減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)340に還流する。第2のサイクルでは、冷媒は蒸発器(冷却器)240で空気から蒸発潜熱を奪って蒸発し、経路204を経て圧縮機260に吸引されて圧縮されたのち、経路201を経て凝縮器(加熱器)220に流入し、凝縮熱を再生空気に放出して凝縮する。凝縮した冷媒は経路202を経て膨張弁250に至り、そこで減圧膨張した後、蒸発器(冷却器)240に還流する。
【0016】
次に、前述のように構成された蒸気圧縮式冷凍サイクルをデシカント空調に組み合わせた際の動作を説明する。図2は図1の実施例の空気調和の部分の作動状態を示すモリエル線図である。本実施例のデシカント空調機部分の作用について説明すると、図1において、空調される室内101の空気(処理空気)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下する。また、吸着の際、吸着熱によって空気は温度上昇する。
【0017】
湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される。冷却された空気は経路110を経て蒸発器(冷却器)340、経路111、蒸発器(冷却器)240の順に通過してさらに冷却される。この過程は処理空気の顕熱変化であり、温度変化が10〜15℃と大きいため、第1のサイクルの蒸発温度は処理空気の温度の影響を受けて第2のサイクルの蒸発温度に比べて5〜7℃高くなる。冷却された処理空気は加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し、経路113を経て空調空間101に戻される。
【0018】
デシカントロータはこの過程で水分を吸着したため、再生が必要で、この実施例では外気を再生用空気として用いて次のように行われる。外気(OA)は経路124を経て送風機140に吸引され昇圧されて顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する。さらに顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て凝縮器(加熱器)220、経路127、凝縮器(加熱器)320の順に通過して60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する。この過程は再生空気の顕熱変化であり、温度変化が20〜30℃と大きいため、第2のサイクルの凝縮温度は再生空気の温度の影響を受けて第1のサイクルの凝縮温度に比べて10〜15℃低くなる。凝縮器(加熱器)320を出て相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去し、再生作用をする。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、再生前の再生空気の余熱を行ったのち、経路130を経て排気として外部に捨てられる。
【0019】
これまでの過程をモリエル線図を用いて説明すると、図2において、空調される室内101の空気(処理空気:状態K)は経路107を経て送風機102に吸引されて昇圧され、経路108を経てデシカントロータ103に送られ、デシカントロータの吸湿剤で空気中の水分を吸着されて絶対湿度が低下するとともに吸着熱によって空気は温度上昇する(状態L)。湿度が下がり温度が上昇した空気は経路109を経て顕熱熱交換器104に送られ、外気(再生空気)と熱交換して冷却される(状態M)。冷却された空気は経路110を経て冷却器340に送られ、さらに冷却される(状態Y)。蒸発器(冷却器)340で冷却された空気は経路111を経て蒸発器(冷却器)240に送られ、さらに冷却される(状態N)。このようにして冷却された空気は経路112を経て加湿器105に送られ、水噴射または気化式加湿によって等エンタルピ過程で温度低下し(状態P)、経路113を経て空調空間101に戻される。このようにして室内の還気(状態K)と給気(状態P)との間にはエンタルピ差が生じ、これによって空調空間101の冷房が行われる。
【0020】
デシカントの再生は次のように行われる。
再生用の外気(OA:状態Q)は経路124を経て送風機140に吸引され、昇圧されて顕熱熱交換器104に送られ、処理空気を冷却して自らは温度上昇し(状態:R)、経路125を経て次の顕熱熱交換器121に流入し、再生後の高温の空気と熱交換して温度上昇する(状態S)。さらに顕熱熱交換器121を出た再生空気は経路126を経て凝縮器(加熱器)220に流入し、加熱される(状態X)。凝縮器(加熱器)220を出た空気は経路127を経て凝縮器(加熱器)320に流入し、加熱されて最終的に60〜80℃まで温度上昇し、相対湿度が低下する(状態T)。相対湿度が低下した再生空気はデシカントロータ103を通過してデシカントロータの水分を除去する(状態U)。デシカントロータ103を通過した再生空気は経路129を経て顕熱熱交換器121に流入し、顕熱熱交換器104を出た再生前の再生空気の余熱を行って自らは温度低下した(状態V)のち、経路130を経て排気として外部に捨てられる。このようにしてデシカントの再生と処理空気の除湿、冷却をくりかえし行うことによってデシカントによる空調を行う。
【0021】
なお、再生用空気として室内換気にともなう排気を用いる方法も従来からデシカント空調では広く行われているが、本発明においても室内からの排気を再生用空気として使用しても差し支えなく、本実施例と同様の効果が得られる。
【0022】
このように構成されたデシカント空調装置では、前述したように第1のサイクルの蒸発器と接する処理空気の温度は顕熱変化の途中で熱交換を終了するため、図2における従来の空調システムにおける処理空気の加湿器入口の状態Nよりも5〜7℃高くなり、また第2のサイクルの凝縮器と接する再生空気の温度も顕熱変化の途中で熱交換を終了するため、図2における従来の空調システムにおけるデシカントの入口の状態Tよりも10〜15℃低くなる。
【0023】
従って、第2のサイクルは第1のサイクルよりも低圧で作動し、かつ図2において示すように第1のサイクルに必要な最低限の蒸発温度と凝縮温度の差は温度差ΔT1 となり、図4の従来例に示す温度差ΔTよりも大略6℃程度軽減され、一方、第2のサイクルに必要な最低限の蒸発温度と凝縮温度の差は温度差ΔT2 となり、図4の従来例に示す温度差ΔTよりも大略7.5℃程度軽減される。このように、いずれのサイクルにおいても圧縮機の圧力比が下がって、通常のルームエアコン等で採用している圧縮機の圧力比で対応できるようになるとともに、圧縮動力が10〜13%軽減され、動力エネルギの節約が図れる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1のサイクルの凝縮器を再生空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の再生空気の通路内に第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置することにより、凝縮温度を低く押さえることができ、かつ第1のサイクルの凝縮器を処理空気の顕熱変化の過程に合わせてデシカント空調機の処理空気の通路内に第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置することによって凝縮温度を高めることができ、かくして各々のサイクルの凝縮器と蒸発器の温度差を低減することができるため、エネルギ効率が高く、しかも汎用性がある圧縮機を使用可能にして安価で信頼性が高いデシカント空調装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデシカント空調装置の一実施例の基本構成を示す説明図である。
【図2】図1の実施例に係る空気のデシカント空調サイクルをモリエル線図で示す説明図である。
【図3】従来のデシカント空調装置の基本構成を示す説明図である。
【図4】従来のデシカント空調の空気のデシカント空調サイクルをモリエル線図で示す説明図である。
【符号の説明】
101 空調空間
102 送風機
103 デシカントロータ
104 顕熱熱交換器
105 加湿器
106 給水管
107,108,109,110,111,112,113,124,125,126,127,128,129,130 空気経路
201,202,203,204,301,302,303,304 冷媒経路
220,320 凝縮器(加熱器)
240,340 蒸発器(冷却器)
250,350 膨張弁
260,360 圧縮機
K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,X,Y デシカント空調の空気の状態点
SA 給気
RA 還気
EX 排気
OA 外気
ΔT 従来のデシカント空調における温度差
ΔT1 本発明の第1のサイクルにおける温度差
ΔT2 本発明の第2のサイクルにおける温度差
Claims (3)
- 少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器として蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第1のサイクルと、少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器として、前記第1のサイクルよりも低圧で作動する蒸気圧縮式冷凍サイクルをなす第2のサイクルとを有し、
前記第1のサイクルの凝縮器をデシカント空調機の再生空気の通路内に前記第2のサイクルの凝縮器よりも下流側に設置し、かつ前記第1のサイクルの蒸発器を前記デシカント空調機の処理空気の通路内に前記第2のサイクルの蒸発器よりも上流側に設置し、
前記第1のサイクルの蒸発器と前記第2のサイクルの蒸発器とを前記処理空気の通路における前記デシカント空調機の下流に配置し、
前記第1のサイクル及び前記第2のサイクルの凝縮熱を加熱源としてデシカントの再生を行うとともに前記第1のサイクル及び前記第2のサイクルの蒸発熱を冷却熱源として処理空気の冷却を行うことを特徴とするデシカント空調装置。 - 処理空気及び再生空気と選択的に接することができるデシカント材と、これらの処理空気と再生空気とを熱交換媒体とする顕熱熱交換器と、再生空気を加熱する加熱器とを有するデシカント空調装置において、
前記加熱器として通路内の前記顕熱熱交換器からデシカント材に至る再生空気の経路の途中に第1のサイクルの凝縮器と第2のサイクルの凝縮器を第1のサイクルの凝縮器が第2のサイクルの凝縮器よりも下流側になるように設置するとともに、前記顕熱熱交換器から空調空間に至る処理空気の経路の途中に冷却器として、第1のサイクルの蒸発器と第2のサイクルの蒸発器を第1のサイクルの蒸発器が第2のサイクルの蒸発器よりも上流側になるように設置したことを特徴とするデシカント空調装置。 - 少なくとも圧縮機、蒸発器、凝縮器を構成機器とする蒸気圧縮式冷凍サイクルを有し、前記凝縮器をデシカント空調機の再生空気の通路内に設置し、かつ前記蒸発器を前記デシカント空調機の処理空気の通路内に設置し、前記蒸気圧縮式冷凍サイクルの凝縮熱を加熱源としてデシカントの再生を行うとともに前記蒸気圧縮式冷凍サイクルの蒸発熱を冷却熱源として処理空気の冷却を行うデシカント空調装置において、
前記蒸気圧縮式冷凍サイクルを少なくとも2つ以上設け、それぞれの凝縮器及び蒸発器をそれぞれ再生空気通路内及び処理空気通路内において流れ方向に対して逆順となるように配置し、
前記少なくとも2つの蒸気圧縮式冷凍サイクルの蒸発器を前記処理空気通路における前記デシカント空調機の下流に配置したことを特徴とするデシカント空調装置。
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