JPH10205571A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JPH10205571A
JPH10205571A JP2096097A JP2096097A JPH10205571A JP H10205571 A JPH10205571 A JP H10205571A JP 2096097 A JP2096097 A JP 2096097A JP 2096097 A JP2096097 A JP 2096097A JP H10205571 A JPH10205571 A JP H10205571A
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reservoir
oil
cylinder
oil liquid
passage
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JP2096097A
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Takashi Nezu
隆 根津
Akira Kashiwagi
明 柏木
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Tokico Ltd
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧緩衝器において、リザーバでの油液の気
液分離を促進し、キャビテーションを抑制して安定した
減衰力特性を得る。 【解決手段】 シリンダ2内にピストン5を嵌装する。
シリンダ上下室2a,2b間を逆止弁10を介して連通させ、
シリンダ下室2bとリザーバ4とを逆止弁12を介して連通
させる。また、シリンダ上下室2a,2b間を伸び側減衰弁
29を介して連通させ、シリンダ下室2bとリザーバ4とを
縮み側減衰弁30を介して連通させて、ピストンロッド6
の伸びおよび縮み行程時に、伸び側および縮み側減衰弁
29,30によって減衰力を発生させる。リザーバ4内の接
続孔23にパイプ部材37を接続し、その先端部を液面Sの
上方に開口させる。パイプ部材37からリザーバ4内に流
入する油液は、リザーバ4内のガス中に飛散して微細な
飛沫となり、気液分離が促進されるので、キャビテーシ
ョンの発生を抑制して安定した減衰力特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
懸架装置等に装着される油圧緩衝器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車両の懸架装置に装
着される油圧緩衝器は、油液が封入されたシリンダと、
シリンダ内に摺動可能に嵌装されてシリンダ内を2つの
シリンダ室に画成するピストンと、一端がピストンに連
結され他端がシリンダの外部へ延出されたピストンロッ
ドと、油液およびガスが封入されたリザーバと、2つの
シリンダ室およびリザーバ間を連通させる油液通路と、
この油液通路の油液の流動を制御して減衰力を発生させ
るオリフィスおよびディスクバルブ等からなる減衰力発
生機構とを備えている。
【0003】この構成により、ピストンロッドのストロ
ークにともなうピストンの移動によって油液通路に生じ
る油液の流動を減衰力発生機構によって制御して減衰力
を発生させ、また、ピストンロッドの伸縮によるシリン
ダ内の容積変化をリザーバの内のガスの膨張、圧縮によ
って補償している。
【0004】なお、従来の油圧緩衝器では、例えば図5
に示すように、リザーバaに接続する油液通路bの開口
部は、リザーバa内の油液の液面Sの下方すなわち油液
中に配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧緩衝器では、次のような問題がある。一般に、
油圧緩衝器の油液中には、僅かなガスが混入、溶解して
いる。また、油圧緩衝器では、ピストンの移動によっ
て、油液が高圧側の油室から、減衰力調整機構を通っ
て、低圧側の油室またはリザーバへ流れる際に、減衰力
発生機構の絞りによる流通抵抗によって減衰力を発生さ
せているため、減衰力発生機構を通過する油液の流速が
上昇してベルヌーイの式に示されるように圧力の低下が
生じる。このとき、高減衰力特性が設定されているか
(絞りがきつい)、あるいは、ピストン速度が高速であ
ると、圧力の低下が大きくなり、キャビテーションが発
生して、油液中のガスが気泡となりやすくなる。このよ
うに、キャビテーションが生じると、油液は、著しく白
濁し、その体積弾性係数が低下して、減衰力が不安定と
なり、減衰力波形が乱れることになる。
【0006】なお、上記のような圧力の低下によるキャ
ビテーションは、減衰力発生機構等から高速で流出する
油液の噴流の下流側に生じる渦によっても発生すること
が知られている。
【0007】ここで、上記従来の油圧緩衝器では、リザ
ーバaに接続する油液通路bがリザーバa内の油液中に
開口しているが、一般にリザーバaは上下方向に細長い
形状であり、また、油液中の微細な気泡に作用する浮力
が小さいため、リザーバaに流入した油液中の気泡が液
面Sに到達するまでに時間がかかるので、油圧緩衝器が
激しく作動している(ピストンロッドが高速でストロー
クしている)場合には、リザーバa内での油液の気液分
離が充分に行われなくなり、キャビテーションが発生し
やすくなるという問題がある。
【0008】また、上記従来の油圧緩衝器では、図5に
示すように、リザーバaに連通する油液通路bは、リザ
ーバaへの入口部cで流路断面積が急激に大きくなるた
め、ピストンロッドの縮み行程時にピストン速度が高速
になって油液通路bからリザーバaへの油液の流速が高
速になると、流れは壁面eから剥離して噴流となり、そ
のまわりに強い渦dを発生させる。リザーバa内の油液
中に渦dが発生すると、渦dの中心付近の低圧部に気泡
が発生しやすくなり、キャビテーションの原因となると
いう問題がある。
【0009】なお、減衰力発生機構の下流側に絞りを設
けて、下流側の圧力を高めることによって、キャビテー
ションの発生を抑制することができるが、このようにし
た場合、ピストン速度の高速域において、減衰力が過度
に上昇してしまうという問題を生じる。
【0010】また、リザーバの容積を大きくして、油液
の気液分離を充分に行うことにより、キャビテーション
の発生を抑制することができるが、この場合、油圧緩衝
器の寸法が大きくなってしまい、実際には、取付スペー
ス上の制約から、リザーバの容積を充分大きくとること
は非常に困難である。
【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、リザーバに流入した油液の気液分離を充分に行
うことにより、キャビテーションの発生を抑制して安定
した減衰力特性を得ることができる油圧緩衝器を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係る油圧緩衝器は、油液が封入された
シリンダと、油液およびガスが封入されたリザーバと、
前記シリンダに摺動可能に嵌装されて該シリンダ内を2
つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が前記ピス
トンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出された
ピストンロッドと、前記2つのシリンダ室間を連通させ
る第1油液通路と、前記シリンダ室と前記リザーバとを
連通させて前記リザーバ側から前記シリンダ室側への油
液の流通を許容する第2油液通路と、前記シリンダ室と
前記リザーバ室とを連通させて前記シリンダ室側から前
記リザーバ側への油液の流通のみを許容する第3油液通
路と、前記第1油液通路および第3油液通路に設けら
れ、これらの油液の流動を制御して減衰力を発生させる
減衰力発生手段とを備え、前記第2油液通路が前記リザ
ーバ内の油液の液面の下方に開口され、かつ、前記第3
油液通路が前記リザーバ内の油液の液面の上方に開口さ
れていることを特徴とする。
【0013】このように構成したことにより、ピストン
ロッドのストロークにともなうピストンの移動によっ
て、2つのシリンダ室およびリザーバ間で生じる油液の
流動を減衰力発生手段で制御して減衰力を発生させる。
また、第3油液通路からリザーバに流入する油液は、リ
ザーバ内のガス中に飛散して、微細な飛沫となるので、
気液分離しやすくなる。
【0014】また、請求項2に係る油圧緩衝器は、上記
請求項1の構成に加えて、リザーバ内に、第3油液通路
の開口部から噴出する油液を衝突させて微細化する微細
化手段を設けたことを特徴とする。
【0015】このように構成したことにより、第3油液
通路からリザーバ内のガス中に噴出する油液の微細化が
促進される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態では、一例
として本発明を減衰力調整式油圧緩衝器に適用した場合
について説明する。
【0017】本発明の第1実施形態について図1、図2
および図4を参照して説明する。図1および図2に示す
ように、減衰力調整式油圧緩衝器1は、シリンダ2の外
側に外筒3が設けられた二重筒構造になっており、シリ
ンダ2と外筒3との間にリザーバ4が形成されている。
シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装されて
おり、このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ
上室2aとシリンダ下室2bとの2つのシリンダ室に画成さ
れている。ピストン5には、ピストンロッド6の一端が
ナット7によって連結されており、ピストンロッド6の
他端側は、シリンダ上室2aを通り、シリンダ2および外
筒3の上端部に装着されたロッドガイド6Aおよびシール
部材6Bに挿通されてシリンダ2の外部へ延出されてい
る。シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2bとリザー
バ4とを区画するベースバルブ8が設けられている。そ
して、シリンダ2内には油液が封入されており、リザー
バ4内には油液およびガスが封入されている。
【0018】ピストン5には、シリンダ上下室2a,2b間
を連通させる油路9およびこの油路9のシリンダ下室2b
側からシリンダ上室2a側への油液の流通を許容する逆止
弁10が設けられている。また、ベースバルブ8には、シ
リンダ下室2bとリザーバ4とを連通させる油路11(第2
油液通路)およびこの油路11のリザーバ4側からシリン
ダ下室2b側への油液の流通を許容する逆止弁12が設けら
れている。油路11は、リザーバ4内の油液の液面Sの下
方すなわち油液中に開口されている。
【0019】シリンダ2の中央部外周には、略円筒状の
通路部材13が嵌合されている。シリンダ2の上部外周に
は、アッパチューブ14が嵌合されて通路部材13に結合さ
れており、シリンダ2との間に環状油路15を形成してい
る。環状油路15は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設
けられた油路16を介してシリンダ上室2aに連通されてい
る。また、シリンダ2の下部外周には、ロワチューブ17
が嵌合されて通路部材13に結合されており、シリンダ2
との間に環状油路18を形成している。環状油路18は、シ
リンダ2の下端部付近の側壁に設けられた油路19を介し
てシリンダ下室2bに連通されている。外筒3には、通路
部材13に対向させて接続プレート20が取付けられてい
る。接続プレート20および通路部材13には、環状油路1
5,18にそれぞれ連通する接続管21,22が挿通、嵌合さ
れている。さらに、接続プレート20には、リザーバ4に
連通する接続孔23が設けられている。そして、接続プレ
ート20には、減衰力発生機構24が取付けられている。
【0020】減衰力発生機構24のケース25には、接続管
21,22および接続孔23にそれぞれ連通する油路26,27,
28が設けられており、ケース25内に油路26,27間の油液
の流動を制御して減衰力を発生させる伸び側減衰弁29
(減衰力発生手段)および油路27,28間の油液の流動を
制御して減衰力を発生させる縮み側減衰弁30(減衰力発
生手段)が設けられている。そして、油路9、並びに、
油路16、環状油路15、接続管21、油路26、油路27、接続
管22、環状油路18および油路19によってシリンダ上下室
2a,2b間を連通させる第1油液通路を構成している。ま
た、油路19、環状油路18、接続管22、油路27、油路28、
接続孔23および接続孔23に取付けられたパイプ部材37
(後述)によってシリンダ下室2bとリザーバ4とを連通
させる第3油液通路を構成している。なお、縮み側主減
衰弁30は、第3油液通路のシリンダ下室2b側からリザー
バ4側への油液の流通のみを許容する逆止弁としても作
用するようになっている。
【0021】伸び側減衰弁29は、パイロット型圧力制御
弁であるメインバルブ31と、圧力制御弁であるサブバル
ブ32と、可変流量制御弁であるパイロット弁33(スプー
ル弁)とから構成されている。そして、比例ソレノイド
アクチュエータ34(以下、アクチュエータ34という)に
よってパイロット弁33を操作して油路26,27間の流路面
積を変化させてオリフィス特性(減衰力がピストン速度
の2乗にほぼ比例する)を直接調整するとともに、パイ
ロット圧を変化させてメインバルブ31の開弁圧力を変化
させることによってバルブ特性(減衰力がピストン速度
にほぼ比例する)を調整できるようになっている。な
お、サブバルブ32は、ピストン速度の低速域、すなわ
ち、オリフィス特性域において、バルブ特性を付加して
減衰力特性の適正化を図るためのものである。
【0022】縮み側減衰弁30は、パイロット型圧力制御
弁であるメインバルブ35と、圧力制御弁であるサブバル
ブ36と、伸び側減衰弁29と共用のパイロット弁33とから
構成されている。そして、伸び側減衰弁29と同様、アク
チュエータ34によってパイロット弁33を操作して油路2
7,28間の流路面積を変化させてオリフィス特性を直接
調整するとともに、パイロット圧を変化させてメインバ
ルブ35の開弁圧力を変化させることによってバルブ特性
を調整できるようになっている。なお、サブバルブ36
は、ピストン速度の低速域、すなわち、オリフィス特性
域において、バルブ特性を付加して減衰力特性の適正化
を図るためのものである。
【0023】リザーバ4内には、一端部が接続プレート
20の接続孔23に接続され、屈曲され、他端部がリザーバ
4内の油液の液面Sの上方まで延ばされて、リザーバ4
内のガス中に上方に向かって開口するパイプ部材37が設
けられている。
【0024】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。
【0025】ピストンロッド6の伸び行程時には、ピス
トン5の移動にともないピストン5の逆止弁10が閉じて
シリンダ上室2a側の油液が加圧され、油路16、環状油路
15、接続管21を通って減衰力発生機構24の油路26へ流
れ、さらに、油路26からサブバルブ32、パイロット弁3
3、油路27、接続管22、環状油路18および油路19を通っ
てシリンダ下室2bへ流れる。このとき、シリンダ上室2a
側の圧力がメインバルブ31の開弁圧力に達すると、メイ
ンバルブ31が開いて油液がサブバルブ32から油路27へ直
接流れる。一方、ピストンロッド6がシリンダ2内から
退出した分の油液がリザーバ4からベースバルブ8の逆
止弁12を開いてシリンダ下室2bへ流れる。
【0026】よって、伸び行程時には、ピストン速度が
低くメインバルブ31の開弁前には、パイロット弁33の流
路面積に応じてオリフィス特性の減衰力が発生し、ピス
トン速度が高くなり、シリンダ上室2a側の圧力が上昇し
てメインバルブ31が開くと、その開度に応じてバルブ特
性の減衰力が発生する。そして、アクチュエータ34によ
ってパイロット弁33の流路面積を調整することによっ
て、オリフィス特性を直接調整するとともに、メインバ
ルブ31のパイロット圧を変化させてバルブ特性を調整す
ることができる。
【0027】また、縮み行程時には、ピストン5の移動
にともない、ピストン5の逆止弁10が開いてシリンダ下
室2bの油液が油路9を通ってシリンダ上室2aに直接流入
することによってシリンダ上下室2a,2bがほぼ同圧力と
なるので、減衰力発生機構24の油路26,27間では油液の
流れが生じない。一方、ピストンロッド6のシリンダ2
内への侵入にともなってベースバルブ8の逆止弁12が閉
じ、ピストンロッド6が侵入した分、シリンダ2内の油
液が加圧されて、シリンダ下室2bから油路19、環状油路
18および接続管22を通って減衰力発生機構24の油路27へ
流れ、さらに、油路27からサブバルブ36、パイロット弁
33、油路28、接続孔23およびパイプ部材37を通ってリザ
ーバ4へ流れる。このとき、シリンダ上下室2a,2b側の
圧力がメインバルブ35の開弁圧力に達すると、メインバ
ルブ35が開いて油液がサブバルブ36から油路28へ直接流
れる。
【0028】よって、縮み行程時には、ピストン速度が
低くメインバルブ35の開弁前には、パイロット弁33の流
路面積に応じてオリフィス特性の減衰力が発生し、ピス
トン速度が高くなり、シリンダ上下室2a,2b側の圧力が
上昇してメインバルブ35が開くと、その開度に応じてバ
ルブ特性の減衰力が発生する。そして、アクチュエータ
34によってパイロット弁33の流路面積を調整することに
よって、オリフィス特性を直接調整するとともに、メイ
ンバルブ35のパイロット圧を変化させてバルブ特性を調
整することができる。
【0029】また、ピストンロッド6の縮み行程時に接
続孔23からリザーバ4内に流入する油液は、パイプ部材
37によってリザーバ4内の油液の液面Sの上方に導かれ
て、ガス中に上方へ向かって噴出される。図4に示すよ
うに、パイプ部材37から噴出される気泡を含む油液は、
微細な飛沫Eとなってリザーバ4内のガス中に飛散さ
れ、その一部は、リザーバ4の内壁に付着して重力によ
って液面Sへ流れ落ちる。このとき、壁面に付着した気
泡を含む微細な油滴は、流れ落ちる間に気泡の膜が徐々
に薄くなり、液面Sに到達する前に破裂して気液分離が
行われる。また、パイプ部材37の先端から飛散した油液
の飛沫の一部は、液面Sに直接落下するが、飛沫が微細
であるため、液面Sを泡立たせることはなく、また、液
面Sに残る気泡を破裂させて消失させることができる。
【0030】一方、リザーバ4から流出する油液は、リ
ザーバ4の底部に配置されたベースバルブ8の油路11に
よってシリンダ下室2bへ流れるため、気泡の含有量の比
較的少ないリザーバ4の底部付近の油液がシリンダ下室
2b側へ供給されるので、伸び側および縮み側減衰力調整
弁29,30に、ガスの含有量の少ない油液を供給すること
ができ、キャビテーションの発生を抑制することができ
る。このようにして、リザーバ4内での油液の気液分離
を促進することにより、キャビテーションの発生を抑制
して安定した減衰力特性を得ることができる。
【0031】本発明の第2実施形態として、図3に示す
ように、リザーバ4内に、パイプ部材37の先端開口部に
対向させてテーパ状の金網38(微細化手段)を設けるよ
うにすることもできる。金網38は、大径の上端部が外筒
3の内周面に当接し、小径の下端部がアッパチューブ14
の外周面に嵌合されて、その側面部がパイプ部材37の先
端開口部に対向するように配置されており、パイプ部材
37から噴出する油液を衝突させて微細化するようになっ
ている。
【0032】このように構成したことにより、パイプ部
材37からリザーバ4のガス中に噴出された油液が金網38
に衝突して微細化されることにより、気液分離が促進さ
れて、キャビテーションの抑制を効果的に行うことがで
きる。なお、本実施形態では、油液の微細化手段の一例
として金網38を用いているが、本発明は、これに限ら
ず、油液を衝突させて微細化できるものであれば他のも
のを用いることもできる。
【0033】上記第1および2実施形態では、リザーバ
4内に設けたパイプ部材37によって、リザーバに接続す
る油液通路の開口部を液面の上方に配置するようにして
いるが、これに限らず、油液通路の配置は、液面の上方
のガス中に開口するものであればよい。また、本発明
は、上記第1および第2実施形態に示す形式の油圧緩衝
器に限らず、その他の形式のものであっても、油液およ
びガスが封入されたリザーバを含むものであれば、同様
に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る油
圧緩衝器によれば、第3油液通路からリザーバに流入す
る油液は、リザーバ内のガス中に飛散して、微細な飛沫
となるため、気液分離しやすくなるので、リザーバ内で
の油液の気液分離を促進することがき、キャビテーショ
ンの発生を抑制して安定した減衰力特性を得ることがで
きる。
【0035】また、請求項2に係る油圧緩衝器によれ
ば、微細化促進手段によって、第3油液通路からリザー
バ内のガス中に噴出する油液の微細化が促進されるの
で、気液分離を促進して、キャビテーションの抑制を効
果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の油圧緩衝器の縦断面図
である。
【図2】図1の装置をA−A線によって一部破断して示
す図である。
【図3】本発明の第2実施形態の油圧緩衝器の要部を一
部破断して示す図である。
【図4】図1の装置のリザーバ内のパイプ部材の先端部
を拡大して示す概略図である。
【図5】従来の油圧緩衝器の油液通路のリザーバへの入
口部分の概略図である。
【符号の説明】
1 減衰力調整式油圧緩衝器(油圧緩衝器) 2 シリンダ 2a シリンダ上室(シリンダ室) 2a シリンダ下室(シリンダ室) 4 リザーバ 5 ピストン 6 ピストンロッド 9,16,26 油路(第1油液通路) 11 油路(第2油液通路) 15 環状油路(第1油液通路) 18 環状油路(第1油液通路、第3油液通路) 19,27 油路(第1油液通路、第3油液通路) 28 油路(第3油液通路) 21 接続管(第1油液通路) 22 接続管(第1油液通路、第3油液通路) 23 接続孔(第3油液通路) 29 伸び側減衰弁(減衰力発生手段) 30 縮み側減衰弁(減衰力発生手段) 37 パイプ部材(第3油液通路) 38 金網(微細化手段) S 液面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油液が封入されたシリンダと、油液およ
    びガスが封入されたリザーバと、前記シリンダに摺動可
    能に嵌装されて該シリンダ内を2つのシリンダ室に画成
    するピストンと、一端が前記ピストンに連結され他端が
    前記シリンダの外部へ延出されたピストンロッドと、前
    記2つのシリンダ室間を連通させる第1油液通路と、前
    記シリンダ室と前記リザーバとを連通させて前記リザー
    バ側から前記シリンダ室側への油液の流通を許容する第
    2油液通路と、前記シリンダ室と前記リザーバ室とを連
    通させて前記シリンダ室側から前記リザーバ側への油液
    の流通のみを許容する第3油液通路と、前記第1油液通
    路および第3油液通路に設けられ、これらの油液の流動
    を制御して減衰力を発生させる減衰力発生手段とを備
    え、前記第2油液通路が前記リザーバ内の油液の液面の
    下方に開口され、かつ、前記第3油液通路が前記リザー
    バ内の油液の液面の上方に開口されていることを特徴と
    する油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 リザーバ内に、第3油液通路の開口部か
    ら噴出する油液を衝突させて微細化する微細化手段を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器。
JP2096097A 1997-01-20 1997-01-20 油圧緩衝器 Pending JPH10205571A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010060082A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Kayaba Ind Co Ltd 液圧緩衝器
JP2013015157A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Hitachi Automotive Systems Ltd 流体圧緩衝器
CN103423362A (zh) * 2013-08-12 2013-12-04 江苏大学 一种阻尼可调的节能减振器
CN105765262A (zh) * 2013-12-20 2016-07-13 Kyb株式会社 缓冲器

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