JPH10203780A - コイルヤードクレーン群制御方法 - Google Patents

コイルヤードクレーン群制御方法

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JPH10203780A
JPH10203780A JP725897A JP725897A JPH10203780A JP H10203780 A JPH10203780 A JP H10203780A JP 725897 A JP725897 A JP 725897A JP 725897 A JP725897 A JP 725897A JP H10203780 A JPH10203780 A JP H10203780A
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JP
Japan
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crane
work
cranes
logic
adjacent
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Withdrawn
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JP725897A
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Osamu Yamaguchi
收 山口
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製鉄業コイルヤードにおける同一走路を共有
する複数台のクレーンを効率的に制御できるコイルヤー
ドクレーン群制御方法を提供する。 【解決手段】 複数台のクレーンの稼働範囲を走路に沿
って重複しないように区切るゾーン管理ロジック、複数
台のクレーンの作業負荷に偏りが生じ、ある1台のクレ
ーンにおいて、そのクレーンでの作業を完遂することが
できないとき、1台又は2台の隣接するクレーンに、あ
る1台のクレーンの作業を割り付るヘルプロジック、複
数台のクレーンの衝突を回避する衝突回避ロジック、複
数台のクレーンの作業リスト内の作業優先順位を決定す
る作業優先順位設定ロジックを用いて、複数台のクレー
ンの競合・干渉を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一走路を共有す
る複数台のクレーンを効率的に運用するためのコイルヤ
ードクレーン群制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、製鉄所等の製品置き場は大きな
面積を持っており搬入・搬出を担う天井クレーンが一つ
の置き場あたりに複数設置されていることが多い。こう
した天井クレーンを自動化する際には、荷振れを抑制し
ながら短時間で搬送する振れ止め・位置決め制御のよう
なクレーン単体の自動化技術と並行して、隣接クレーン
との競合・干渉を回避し搬送効率を上げるクレーン群制
御技術を開発する必要がある。
【0003】そこで、従来、特開昭56−28187号
公報に記載されたような、コイルヤードにおける3台の
クレーンの群制御を以下に示すようなロジックを組み合
わせて効率的に行う手法が提案されていた。 作業予測ロジック、入口・出口コンベアでの作業要求
ピッチを予測する。 置き湯決定ロジック、ヤード内での置き場を決定す
る。 クレーン指定ロジック。 競合判定ロジック。
【0004】また、原料ヤードを対象としたクレーン群
の制御に関しては多数提案されており、例えば、特開平
7−101552号公報には、作業優先度と搬送干渉管
理に基づき、リアルタイムに搬送順を決定する方法、特
開平4−89708号公報には、知識ベースに基づく鉱
石ヤードの搬送能率を最大にするような自動制御方法及
び知識ベースに基づく石炭ヤードの搬送能率を最大とす
るような自動制御方法、特開平3−279124号公報
にはヤード計画を中心とした搬送作業の競合解消方法が
提示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
群制御方法では、搬送スケジューリングの実効性という
観点から観ると、例えば、1日分といった長いスパンで
最適なスケジュールを立案したとしても、実際には設備
のトラブルや、作業時間のバラツキ等によりスケジュー
ル通りに行かないケースが殆どである。スケジュールか
らのズレが生じた時点で再スケジューリングする事が考
えられるが、一般に長期間の最適スケジュールを立案す
るにはかなりの計算時間を要し、またズレの生じる頻度
によってはスケジュール計算ばかり行っていて、一向に
搬送作業に取りかかれないといった状況が生じる可能性
がある。
【0006】したがって、短いスパン例えば1作業毎
に、現在のヤード及び搬送機器状態を取り込み、作業優
先度、搬送機器間の干渉を考慮しながらスケジュールを
立て、実行の指示を出すのが有効かつ現実的であり、こ
のような観点に基づいたいくつかの方法が提案されてい
る。しかし、従来の方法では、以下に示すような形態を
持つ製鉄業コイルヤードにおいて、同一走路を共有する
複数台のクレーンを効率的に制御できるロジックを備え
ていなかった。
【0007】クレーン走路と平行に入庫コンベアが設
置されており、上工程で製造されたコイルは順送りでコ
ンベア上を流れていく。 コイルの到着ピッチは上工程の製造ピッチであり、コ
ンベア終端までにコイルをつり上げないと上工程を停止
させてしまう。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るコイル
ヤードクレーン群制御方法は、コイルの製品置き場の荷
役を担う同一走路を共有する複数台のクレーンの群制御
を行うコイルヤードクレーン群制御方法において、複数
台のクレーンの稼働範囲を走路に沿って重複しないよう
に区切るゾーン管理ロジックを用いて、複数台のクレー
ンの競合・干渉を抑制するものである。第2の発明に係
るコイルヤードクレーン群制御方法は、複数台のクレー
ンの作業負荷に偏りが生じ、ある1台のクレーンにおい
て、そのクレーンでの作業を完遂することができないと
き、1台又は2台の隣接するクレーンに、ある1台のク
レーンの作業を割り付るヘルプロジックを用いて、複数
台のクレーンの作業負荷を平準化するものである。
【0009】第3の発明に係るコイルヤードクレーン群
制御方法は、複数台のクレーンの衝突を回避する衝突回
避ロジックを用いて、ある1台のクレーンが荷掴み又は
荷降ろしのための走行を開始する際に、ある1台のクレ
ーンの移動方向の隣接クレーンが待機中であれば、その
隣接クレーンに対して、ある1台のクレーンと衝突しな
い位置まで待避指令を出し、待避開始したことを確認し
てからある1台のクレーンを走行させ、隣接クレーンが
搬送作業中であれば、その隣接クレーンの搬送作業終了
後、隣接クレーンに次作業がない場合は、その隣接クレ
ーンに対して、待避指令を出し待避開始したことを確認
してから、隣接クレーンに次作業がある場合、その隣接
クレーンの次作業開始によって衝突を回避できる位置ま
で移動するならば次作業開始を確認してから、隣接クレ
ーンの次作業にによっても衝突を回避できる位置まで移
動しないならばその隣接クレーンに対して待避指令を出
し、待避開始したことを確認してから、ある1台のクレ
ーンを走行させ、複数台のクレーンの衝突を回避するも
のである。
【0010】第4の発明に係るコイルヤードクレーン群
制御方法におけるコイルの製品置き場への製品搬入路
は、複数のクレーンの走路と平行に、クレーン走路長と
同じか又はそのクレーン走路長より短い長さにより設置
された入庫コンべアを有し、その入庫コンベアの任意の
位置から入庫品を前記製品置き場へ搬入するものであ
る。
【0011】第5の発明に係るコイルヤードクレーン群
制御方法は、複数台のクレーンの作業リスト内の作業優
先順位を決定する作業優先順位設定ロジックを用いて、
複数台のクレーンの競合・干渉を抑制するこものであ
る。
【0012】第6の発明に係るコイルヤードクレーン群
制御方法における作業優先順位ロジックは、ある1台の
クレーンが1つの搬送作業を終了し次の搬送作業を開始
する際に、ある1台のクレーンの作業リストの中で上流
クレーンから割り付けられた入庫作業、ある1台のクレ
ーン本来の入庫作業、下流クレーンから割り付けられた
入庫作業、ある1台のクレーン本来の出庫作業の順に優
先度を付し、優先度の高い順から次作業とするものであ
る。
【0013】第7の発明に係るコイルヤードクレーン群
制御方法におけるヘルプロジックは、搬入作業におけ
る、ある1台のクレーンによる作業を下流の隣接クレー
ンに割り付ける際には、ある1台のクレーンの搬送対象
品が入庫コンベア上のある1台のクレーンの稼働範囲か
ら逸脱した瞬間に搬送対象品の作業指令をある1台のク
レーンの作業リストから消去し、下流側の隣接クレーン
の作業リストに追加し、搬入作業における、ある1台の
クレーンによる作業を上流のクレーンに割り付ける際に
は、ある1台のクレーンの稼働範囲と上流側隣接クレー
ンの稼働範囲を合わせた範囲にある入庫品のうちある1
台のクレーンの搬送対象品があるしきい値を超えた場
合、上流のクレーンの稼働範囲内にあるある1台のクレ
ーンの搬送対象品の作業指令を、ある1台のクレーンの
作業リストから消去し、上流側の隣接クレーンの作業リ
ストに追加するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施の形態に
係るコイルヤードクレーンの群制御方法を実施するため
のコイルヤードクレーンの制御システムを示すブロック
図である。図において、状態入力装置100は、コイル
ヤードを構成する各要素の現在状態を群制御ロジック部
110へ入力するものであり、入力情報は、上工程から
ヤードヘ製品(ここではコイル)を運ぶ入庫コンベア状
態101と下工程へ製品(コイル)を払い出す払出コン
ベア状態102、及び入庫コンベアからヤード・ヤード
から払い出しコンベアヘの運搬を担う各クレーン状態1
03の3つから成っている。
【0015】群制御ロジック部110は状態入力装置1
00からの情報を受けて、以下に示すような4つのロジ
ックにより各クレーンへの動作指令を生成している。 ゾーン管理ロジック111 他クレーン作業のヘルプロジック112 自クレーン作業の作業優先順位設定ロジック113 各クレーン間の衝突回避ロジック114
【0016】群制御ロジック部110からの制御指令は
クレーン動作部120内の各クレーンの動作制御装置1
21に送られ、各々のクレーンはその制御指令に従い製
品の運搬を行うようになっている。また、各クレーンの
位置情報は、クレーンに取り付けられた位置センサー1
23によって検出され、状態入力装置100へ送られて
いる。
【0017】次に、この実施の形態の動作について説明
する。図2はこの実施の形態で使用されるコイルヤード
の平面図である。まず、本コイルヤードは図2に示すよ
うに、広い面積を持った製品置き場202とその長手方
向に平行して設置されている入庫コンベア201、製品
置き場202の長手方向に平行に設置された同一レール
上を走行する4台の天井クレーン211,212,21
3,214、及び4つの払い出しコンベア221,22
2,223,224から構成されている。
【0018】入庫コンベア201は図面の右から左へコ
イルを流すようになっており、その上流には上工程であ
る熱間圧延機がある。入庫コンベア201は熱間圧延機
での圧延が終了しコイルを載せられた後1コイル分下流
へ動き、次のコイル積載まで停止している。クレーンが
入庫品を吊り取りできるのは入庫コンベアが停止してい
る期間のみである。
【0019】そして、払い出しコンベアはNo.1からNo.4
(221〜224)まであり、それぞれ別の下工程へと
コイルを払い出し、製品であるコイルは、それぞれどの
下工程へ行くか(すなわちどの払い出しコンベアに載せ
られるか)紐付けさており、熱間圧延機で圧延された後
入庫コンベア201に載せられ、クレーンによって製品
置き場へ一旦仮置きされ、冷却期間をおいた後再びクレ
ーンによって払い出しコンベアまで運搬される。
【0020】このとき、入庫に関する強い制約条件とし
て、入庫コンベア201の左端までコイルが流れていっ
てしまうと上工程である熱間圧延機を止めて入庫コンベ
ア201の動きを停止させなくてはならないため、そう
した状況を生じさせず効率的に入庫作業を行うことが要
求されており、この実施の形態では、ゾーン管理ロジッ
ク111、ヘルプロジック112、優先順位設定ロジッ
ク113、衝突回避ロジック114により効率的に入庫
作業を行うようになっている。
【0021】まず、最も基本的なロジックであるゾーン
管理ロジック111について説明する。上述したよう
に、本ヤードにはクレーンが4台、下工程へとつながる
払い出しコンベアが4台ある。したがって、払い出しコ
ンベア別に紐付けられたコイルをそのまま4台のクレー
ンに紐付けることにする。すなわち、払い出しコンベア
No.1(221)へのコイルは1号クレーン211によっ
て運搬し、払い出しコンベアNo.2(222)へのコイル
は2号クレーン212によって運搬される。払い出しコ
ンベアNo.3、No.4(223,224)についても同様で
ある。
【0022】そして、各クレーンの動作範囲を図2に示
すクレーンゾーン231〜234のように他クレーンと
重複しないように設定する。このようにすることによ
り、各クレーンは他クレーンから独立した範囲でコイル
の運搬を行うことになるので、クレーン間の競合・干渉
を生じなくすることができる。
【0023】しかしながら、このようなゾーン管理ロジ
ック111のみで対処できるのは、下工程への向け先配
分が非常にバランスよく(例えばNo.1向け、No.2向け、
No.3向け、No.4向けのようにサイクリックに)なされて
いる場合に限られているが、実際の操業においては、そ
のような状況が生じるは非常にまれであり、大抵は、い
ずれかの向け先に集中し入庫作業の負荷にアンバランス
が生じる。さらに、本ケースでは、クレーンのハードウ
エア上の制約から、入庫作業時間>圧延ピッチという式
が成立しているため、入庫コンベア上にあるクレーンの
入庫品が連続して並んでいる場合には入庫作業毎に吊り
取り位置は1コイル分ずつ下流へずれていき、必然的
に、ある本数以上の連続入庫は1台のクレーンではまか
ないきれない。
【0024】そこで、2番目のロジックであるヘルプロ
ジック112が必要となってくる。次に、このヘルプロ
ジック112について説明する。まず、ヘルプロジック
112には、入庫作業が忙しいクレーンに対して下流側
のクレーンがヘルプする場合と上流側のクレーンがヘル
プする場合とがあり、図3は下流からのヘルプの場合を
示しており、図4に上流からのヘルプを示している。
【0025】ここで、図3を参照しながら下流からの入
庫ヘルプロジックについて説明する。図3は、1号クレ
ーン211の入庫作業が連続して発生し、始めは1号ク
レーン211単独で入庫作業をしていたものの、1コイ
ル分ずつ吊り取り位置が下流へずれていき、遂にメッシ
ュで示したコイルが1号クレーン211のゾーンから外
れてしまった瞬間である。
【0026】このとき、下流側からのヘルプロジック1
12が作用し、メッシュで示したコイルの入庫作業を1
号クレーン211の作業リストから削除し、2号クレー
ン212の作業リストに挿入することによって2号クレ
ーン212による1号クレーン入庫作業のヘルプが行わ
れる。
【0027】その後、2号クレーン212はコイルを吊
り取り1号クレーンゾーン231に侵入し置き場へコイ
ルを吊り降ろすことになる。したがって、1号クレーン
211は2号クレーン212の動きを妨げないために自
分のゾーン内にある最上流のコイルを取りに行くように
作業リスト内の順序を入れ替える。この例では1号クレ
ーン211と2号クレーン212の場合について説明し
たが、2号クレーン212と3号クレーン213、3号
クレーン213と4号クレーン214についても全く同
様である。
【0028】次に、図4を参照しながら上流からの入庫
ヘルプロジックについて説明する。図4は3号クレーン
213と4号クレーン214を例にしたものである。上
流からの入庫ヘルプロジックを働かせる場合、下流から
の入庫ヘルプとは異なり作業負荷過大を予測して自ゾー
ンに入ってくる前に上流側のクレーンに作業を付け替え
なければならない。この実施の形態のロジックでは、自
ゾーンと上流クレーンのゾーンをあわせた範囲に自クレ
ーンの作業がX%(例えば50%)以上ある場合に上流
クレーンへの作業付け替えを行う。
【0029】ここでは、図4に示す7コイル分の作業を
3号クレーン213へ付け替えることにする。このとき
3号クレーン213へ付け替えられたコイルが3号クレ
ーン213のクレーンゾーン233から逸脱した場合に
は、再び4号クレーン214によって入庫されるように
作業の付け替えが行われる。この例では、4号クレーン
214と3号クレーン213を例に取っているが、3号
クレーン213と2号クレーン212、2号クレーン2
12と1号クレーン211についても全く同様にロジッ
クが作用する。
【0030】次に、作業優先順位設定ロジック113に
ついて説明する。まず、上述した2種類のヘルプロジッ
ク112を作用させることによって、各々のクレーンの
作業リスト内には以下の4種類の作業が混在することに
なる。 自分の入庫作業 上流側のクレーンの入庫作業(下流入庫ヘルプによっ
てリストに挿入されたもの) 下流側のクレーンの入庫作業(上流入庫ヘルプによっ
てリストに挿入されたもの) 自分の出庫作業
【0031】そこで、この実施の形態では、上記4種類
の作業に優先順位を付け、その優先順位の最も高いもの
を次の作業とする。この例では、以下に示すように優先
度を設定する。 A :優先度大 >>> 優先度小(1、2、3号クレーン) A’: ==> 優先度小(4号クレーン) B :優先度大 コイル位置が下流>上流 優先度小(全クレーン)
【0032】A、A’の2つは作業内容別の優先度であ
り、Bは作業内容別優先度が等しい入庫作業におけるコ
イル毎の優先度の設定である。1,2,3号クレーン2
11,212,213においては上流クレーンの入庫漏
れにいち早く対処し、これ以上下流へ流さないことを最
優先とし、次に自分の作業をなるべくこなすことで下流
への漏れを防止する。上流でできることは上流で処理す
ることを目的とした優先度設定となっている。4号クレ
ーン214は、最下流に位置するクレーンであるため、
入庫品が入庫コンベア左端に到達してしまわないよう
に、入庫作業間の優先度を等しくしてBの優先度設定に
より最下流の入庫コイルから搬送をするようになってい
る。
【0033】次に、衝突回避ロジック114について説
明する。上述したヘルプロジック112・作業優先順位
設定ロジック113を作用させると、入庫の際に入庫コ
ンベア上での吊り取り位置は元々ゾーン管理で設定した
ゾーン内であり、各クレーン間の競合・干渉はない。し
かしながら、入庫品を置き場へ搬送するときに本来他の
クレーンの入庫品であるため、他のクレーンが担当する
置き場へ侵入することになる。このため衝突回避のロジ
ックが不可欠のものとなる。
【0034】この衝突回避ロジック114を図5を参照
しながら説明する。図5において、2号クレーン212
は1号クレーン211の入庫漏れ品を吊り取りに行こう
としている。1号クレーン211は自ゾーン内で入庫コ
ンべア201からコイルを吊り取っているところであ
る。2号クレーン212が荷を吊ったとき1号クレーン
211が荷を置き場に降ろしている最中だとすると、2
号クレーン212が移動すると1号クレーン211に衝
突してしまう可能性がある。そこで、2号クレーン21
2は1号クレーン211が以下に示すいずれかの動作を
開始するまで荷を吊った状態で待つ。
【0035】衝突しない場所へ移動する次作業を開始
する、例えば、自ゾーンの最上流のコイルを取りに行
く。 衝突しない場所まで待避を開始する。
【0036】また、他の方法としては、衝突する可能性
のあるクレーンと自クレーンの位置を未来にわたり計算
し、衝突しないタイミングでスタートする方法が考えら
れるが、計算と実際の動きの誤差、設備のトラブル等に
より衝突を避け得ないことも考えられ、必ずしも安全な
手法とは言えない。
【0037】この実施の形態の衝突回避ロジック114
では、衝突する可能性のあるクレーンが移動したのを確
認してから移動開始するので確実に衝突を回避すること
ができる。
【0038】次に、実際の操業データを使用したシミュ
レーション結果を図6に示す。図6には、ケースとし
て、以下に示す2つを設定し、双方の入庫漏れ本数をカ
ウントした。 ヘルプロジックがないシミュレーション ヘルプロジックがあるシミュレーション
【0039】図6の上段がヘルプロジックなしの結果で
ある。下段がヘルプロジックを入れた結果であり、上段
の結果から、3,4号クレーン213,214向けは入
庫品がバランスよく到着しているため入庫ミスは発生し
ていないが、1,2号クレーン211,212向けは、
同じクレーンの入庫作業が集中しているため、入庫ミス
が発生している。特に2号クレーン212向けは顕著で
あり、30本、23本、32本の連続入庫があったため
1台では対処しきれず24本もの入庫ミスとなってい
る。
【0040】一方、この実施の形態によるヘルプロジッ
ク112がある場合の結果では、入庫ミスはすべて0本
である。2号クレーン212への入庫作業集中の際に
も、上流からのヘルプによって1号クレーン211が助
け、また下流へ漏らしたものも3号クレーン213によ
って吊り取られている。この結果から、この実施の形態
のヘルプロジック112は1台のクレーンへ作業が集中
したとき、負荷を平準化するために有効に作用したこと
がわかる。
【0041】このことから、この実施の形態では、ゾー
ン管理ロジック111、ヘルプロジック112、作業優
先順位設定ロジック113、衝突回避ロジック114を
用いることにより、入庫品を入庫コンベアの左端までに
確実に吊り取ることができ、上工程である熱間圧延機を
停止させることがなく、同一走路を共有する複数台のク
レーンの作業に偏りが生じた場合でも作業負荷を平準化
し、しかもクレーン間の衝突を回避しながら運搬作業を
するように指令するため、クレーン群の効率的な運用が
でき、製鉄所の製品置き場等のクレーン群の自動化の推
進が可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数台の
クレーンの稼働範囲を走路に沿って重複しないように区
切るゾーン管理ロジック、複数台のクレーンの作業負荷
に偏りが生じ、ある1台のクレーンにおいて、そのクレ
ーンでの作業を完遂することができないとき、1台又は
2台の隣接するクレーンに、ある1台のクレーンの作業
を割り付るヘルプロジック、及び複数台のクレーンの衝
突を回避する衝突回避ロジック、複数台のクレーンの作
業リスト内の作業優先順位を決定する作業優先順位設定
ロジックを用いて、複数台のクレーンの競合・干渉を抑
制するようにしたので、同一走路を共有する複数台のク
レーンの作業に偏りが生じた場合でも作業負荷を平準化
し、しかもクレーン間の衝突を回避しながら運搬作業を
するように指令するため、クレーン群の効率的な運用が
でき、製鉄所の製品置き場等のクレーン群の自動化の推
進ができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の一実施の形態に係るコイルヤードクレー
ンの群制御方法を実施するためのコイルヤードクレーン
の制御システムを示すブロック図である。
【図2】実施の形態で使用されるコイルヤードの平面図
である。
【図3】ヘルプロジック112を説明するための説明図
である。
【図4】ヘルプロジック112を説明するための説明図
である。
【図5】衝突回避ロジック114を説明するための説明
図である。
【図6】実際の操業データを使用したシミュレーション
結果を示す図である。
【符号の説明】
100 状態入力装置 101 入庫コンベア状態 102 払出コンベア状態 103 各クレーン状態 110 群制御ロジック部 111 ゾーン管理ロジック 112 ヘルプロジック 113 作業優先順位設定ロジック 114 衝突回避ロジック 120 クレーン動作部 121 各クレーン動作制御装置 122 クレーン駆動モータ 123 クレーン位置センサー 201 入庫コンベア 202 製品置き場 211 1号クレーン 212 2号クレーン 213 3号クレーン 214 4号クレーン 221 払い出しコンベアNo.1 222 払い出しコンベアNo.2 223 払い出しコンベアNo.3 224 払い出しコンベアNo.4 231 1号クレーンゾーン 232 2号クレーンゾーン 233 3号クレーンゾーン 234 4号クレーンゾーン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルの製品置き場の荷役を担う同一走
    路を共有する複数台のクレーンの群制御を行うコイルヤ
    ードクレーン群制御方法において、 前記複数台のクレーンの稼働範囲を走路に沿って重複し
    ないように区切るゾーン管理ロジックを用いて、前記複
    数台のクレーンの競合・干渉を抑制することを特徴とす
    るコイルヤードクレーン群制御方法。
  2. 【請求項2】 前記複数台のクレーンの作業負荷に偏り
    が生じ、ある1台のクレーンにおいて、そのクレーンで
    の作業を完遂することができないとき、1台又は2台の
    隣接するクレーンに、前記ある1台のクレーンの作業を
    割り付るヘルプロジックを用いて、前記複数台のクレー
    ンの作業負荷を平準化することを特徴とする請求項1記
    載のコイルヤードクレーン群制御方法。
  3. 【請求項3】 前記複数台のクレーンの衝突を回避する
    衝突回避ロジックを用いて、ある1台のクレーンが荷掴
    み又は荷降ろしのための走行を開始する際に、前記ある
    1台のクレーンの移動方向の隣接クレーンが待機中であ
    れば、その隣接クレーンに対して、前記ある1台のクレ
    ーンと衝突しない位置まで待避指令を出し、待避開始し
    たことを確認してから前記ある1台のクレーンを走行さ
    せ、前記隣接クレーンが搬送作業中であれば、その隣接
    クレーンの搬送作業終了後、前記隣接クレーンに次作業
    がない場合は、その隣接クレーンに対して、待避指令を
    出し待避開始したことを確認してから、前記隣接クレー
    ンに次作業がある場合、その隣接クレーンの次作業開始
    によって衝突を回避できる位置まで移動するならば次作
    業開始を確認してから、前記隣接クレーンの次作業にに
    よっても衝突を回避できる位置まで移動しないならばそ
    の隣接クレーンに対して待避指令を出し、待避開始した
    ことを確認してから、前記ある1台のクレーンを走行さ
    せ、前記複数台のクレーンの衝突を回避することを特徴
    とする請求項1、又は2記載のコイルヤードクレーン群
    制御方法。
  4. 【請求項4】 前記コイルの製品置き場への製品搬入路
    は、複数のクレーンの走路と平行に、クレーン走路長と
    同じか又はそのクレーン走路長より短い長さにより設置
    された入庫コンべアを有し、その入庫コンベアの任意の
    位置から入庫品を前記製品置き場へ搬入することを特徴
    とする請求項1、2又は3記載のコイルヤードクレーン
    群制御方法。
  5. 【請求項5】 前記複数台のクレーンの作業リスト内の
    作業優先順位を決定する作業優先順位設定ロジックを用
    いて、前記複数台のクレーンの競合・干渉を抑制するこ
    とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のコイルヤ
    ードクレーン群制御方法。
  6. 【請求項6】 前記作業優先順位ロジックは、ある1台
    のクレーンが1つの搬送作業を終了し次の搬送作業を開
    始する際に、前記ある1台のクレーンの作業リストの中
    で上流クレーンから割り付けられた入庫作業、前記ある
    1台のクレーン本来の入庫作業、下流クレーンから割り
    付けられた入庫作業、前記ある1台のクレーン本来の出
    庫作業の順に優先度を付し、優先度の高い順から次作業
    とするものであることを特徴とする請求項5記載のコイ
    ルヤードクレーン群制御方法。
  7. 【請求項7】 前記ヘルプロジックは、搬入作業におけ
    る、ある1台のクレーンによる作業を下流の隣接クレー
    ンに割り付ける際には、前記ある1台のクレーンの搬送
    対象品が入庫コンベア上の前記ある1台のクレーンの稼
    働範囲から逸脱した瞬間に前記搬送対象品の作業指令を
    前記ある1台のクレーンの作業リストから消去し、下流
    側の隣接クレーンの作業リストに追加し、 搬入作業における、ある1台のクレーンによる作業を上
    流のクレーンに割り付ける際には、前記ある1台のクレ
    ーンの稼働範囲と上流側隣接クレーンの稼働範囲を合わ
    せた範囲にある入庫品のうち前記ある1台のクレーンの
    搬送対象品があるしきい値を超えた場合、上流のクレー
    ンの稼働範囲内にある前記ある1台のクレーンの搬送対
    象品の作業指令を、前記ある1台のクレーンの作業リス
    トから消去し、上流側の隣接クレーンの作業リストに追
    加するものであることを特徴とする請求項4、5又は6
    記載のコイルヤードクレーン群制御方法。
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