JPH10200028A - ダムバー加工装置 - Google Patents

ダムバー加工装置

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JPH10200028A
JPH10200028A JP9002602A JP260297A JPH10200028A JP H10200028 A JPH10200028 A JP H10200028A JP 9002602 A JP9002602 A JP 9002602A JP 260297 A JP260297 A JP 260297A JP H10200028 A JPH10200028 A JP H10200028A
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JP
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processing
laser
laser beam
dam bar
light
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JP9002602A
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English (en)
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Yasushi Minomoto
泰 美野本
Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Takashi Shirai
隆 白井
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
Shinya Okumura
信也 奥村
Shigeyuki Sakurai
茂行 桜井
Takeshi Nishigaki
剛 西垣
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔
でない場合にも対応できると共に、レーザ光の照射位置
にばらつきが生じるような場合にも、オペレータがレー
ザ加工用のプログラムを手動で修正することを必要とせ
ずに、被加工物が存在する所望の加工位置を高速で加工
することができるダムバー加工装置を提供する。 【解決手段】実際のダムバー加工に先立って1ショット
のレーザ光100を照射して予加工を行っておく。この
時のレーザ光照射跡100Bの画像をカメラ29に取り
込み、画像処理装置27で補正値を求め、その補正値を
もとにXYテーブル21でY軸方向のレーザ光照射位置
を補正し、さらに補正量TD1(時間データ)でディレイ
回路243で与えるべき遅延時間TDを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレームに
半導体チップを搭載し樹脂モールドで封止したICパッ
ケージのダムバーを切断するダムバー加工装置に係わ
り、特に、所望の加工位置を高速で加工することが可能
なダムバー加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パルス状のレーザ光を利用した加工とし
ては、切断、穴あけ、溶接等の加工方法が機械、電子、
半導体装置などの多方面の分野の製造過程で利用されて
いる。従来のレーザ光を利用した加工装置の構成を図8
及び図9を参照しながら説明する。
【0003】従来のレーザ加工装置は、図8にその一例
を示すように、レーザヘッド31と加工光学系32とレ
ーザ電源33とから構成されるレーザ発振器30、被加
工物であるワーク40を搭載した水平面内(XY平面
内)に移動可能なXYテーブル41、レーザヘッド31
及び加工光学系32を上下方向(Z軸方向)に移動させ
るZテーブル42、XYテーブル41の水平面内の移動
動作とZテーブル42の上下方向の移動動作とレーザ発
振器30の発振動作を自動又は手動で制御するメインコ
ントローラ43を備える。
【0004】レーザ電源33は、図示しないレーザコン
トローラ、安定化電源部、コンデンサ部及びスイッチ部
等から構成される。レーザコントローラから指令された
電圧値に従って、供給された交流電源を安定化電源部に
より直流に変えられ、コンデンサ部に供給され、コンデ
ンサ部に蓄積された電荷スイッチ部の所定の開閉タイミ
ングに基づきレーザヘッド部の図示しない励起ランプに
放電される。前記スイッチ部の開閉はレーザコントロー
ラからパルス幅及びパルス周波数を指令するトリガ信号
に従って行われる。以上のようにして、レーザヘッド3
1よりパルス状のレーザ光が射出される。
【0005】また、レーザヘッド31には図示しないビ
ームシャッタが内蔵されており、このビームシャッタが
開閉することによってパルス状のレーザ光をON/OF
Fし、ワーク40へのパルスレーザ光の照射を制御す
る。即ちワーク40を加工する場合には上記ビームシャ
ッタを開き、加工しない場合には上記ビームシャッタを
閉じる。このビームシャッタの開閉動作時間は100〜
300msec程度であり、その制御は前述のレーザコ
ントローラから行うが、前記メインコントローラ43か
らレーザコントローラを介して行うことも可能である。
【0006】上記のようなレーザ加工装置を用いて、例
えば4方向にリードが延びるQFP型の半導体装置(以
下、適宜、ICパッケージとも言う)のダムバー部の除
去を行う場合を説明する。図9(a)はICパッケージ
の平面図、図9(b)は図9(a)のB部拡大図であ
る。図9(b)に示すように、ダムバー部2は、ICパ
ッケージに使用されるリードフレームのピン(リード)
を連結しており、ICのモールド時にレジンをせき止め
る役割と、リードフレームのピンを補強する役割を持
ち、製造過程の最後に除去される部分である。前記ダム
バー部2をパルス状のレーザ光で除去する加工手順を、
図9(b)のK点の除去(切断)が終了し、続いてL点
の加工(除去)を行う場合を例に説明すると、以下のよ
うになる。
【0007】(1)XYテーブル41により、ワーク4
0上へのレーザ光照射位置を図9(b)中K点からL点
の方向(x軸の正方向)に移動させる。 (2)L点で位置決めし、XYテーブル41を停止す
る。 (3)ビームシャッタを開く。 (4)パルスレーザ光を照射してL点のダムバー部を除
去する。 (5)ビームシャッタを閉じる。
【0008】以上(1)から(5)の加工手順を繰り返
すことにより、図9(a)に示すICパッケージの4辺
にあるダムバー部2を順次除去していく。このとき、X
Yテーブルの移動及び停止、ビームシャッタの開閉は、
メインコントローラ43に予め入力したプログラムに従
って実行される。また、この間、レーザ光は常時パルス
状に発振するか、またはビームシャッタが開いたのと同
期して発振し、これらの制御は前述のレーザコントロー
ラで行われる。
【0009】なお、上記のようなダムバーの除去に用い
て好適なレーザ加工装置またはレーザ加工方法に関する
従来技術としては、例えば特開平6−142968号公
報に記載のものがある。この従来技術では、加工位置近
傍における被加工物の有無を検出して対応する検出信号
を発生する検出手段と、その検出信号に基づいて矩形波
信号を発生する矩形波信号発生手段と、その矩形波信号
に基づいたタイミングでパルスレーザ光が照射されるよ
うパルスレーザ光の発振を制御する制御手段とを備えた
レーザ加工装置が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記ICパッケージの
ダムバー部の寸法は幅0.1〜0.3mm程度、厚さ
0.15mm程度であるので、ダムバー部を除去する場
合にはレーザ光の1パルスで十分除去可能である。従っ
て、実際の加工に要する時間はレーザ光のパルス幅の時
間に相当し、0.1〜1msec程度である。ところ
が、前述(1)〜(5)で説明した加工手順において
は、ビームシャッターの開閉動作時間である200〜6
00msecとテーブルの移動時間とにより、一つのダ
ムバーを除去するために1sec程度の時間を費やし、
ダムバーの切断個数やICパッケージの製造個数を考慮
すると加工時間がかかり過ぎることになる。
【0011】また、一般的にピン(リード)のピッチは
等ピッチであることが多いが、リードフレームの製造誤
差や、レジンでモールドする時の温度履歴による歪み
や、ハンドリングによる外力や、その他の原因によって
変形し、ダムバーの除去時には必ずしも等ピッチになっ
ていない場合がある。前述の(1)〜(5)で説明した
ダムバーの除去方法では、ダムバーを除去する箇所をプ
ログラムとして予めメインコントローラに登録しておく
が、この方法では上記ピンが等ピッチになっていないこ
とには対応できず、さらに製造誤差や変形が累積して誤
差が増大するような最悪の場合には、残しておくべきリ
ードフレームの部分にダメージを与える可能性もある。
【0012】これに対し、特開平6−142968号公
報に記載の従来技術によれば、加工位置が等間隔である
場合のみならず等間隔でない場合にも所望の加工位置を
高速で加工することができるため、ピンが等ピッチでな
く不規則な配列になった場合でもダムバーの除去にある
程度対応できる。しかしながら、ICパッケージの種類
の違いによってダムバーの材質やピッチが異なり、それ
に応じてレーザ光の発振出力も異なってくるため、光学
部品の設定のばらつきや調整具合によってレーザ光の挙
動が影響を受け、レーザ光の照射位置が変化してしま
う。また、スポットの大きさが変化することもある。さ
らに、ワーク(ICパッケージ)移動時におけるワーク
位置のバラツキやレーザ光発振の時間帯による発振パワ
ーのバラツキによってもレーザ光照射位置が変化してし
まう。このようにレーザ光照射位置が変化すると、レー
ザ加工の精度が多大な影響を受ける。
【0013】このような不具合に対しては、オペレータ
がレーザ加工条件を設定する際に上記のようなバラツキ
を予め検出し、レーザ加工用のプログラムを手動で修正
することで対応することが考えられるが、この修正は特
別の経験と技術を必要とすることであり、そのため装置
の操作が著しく難しいものとなる。
【0014】本発明の目的は、加工位置が等間隔である
場合のみならず等間隔でない場合にも対応できると共
に、レーザ光の照射位置にばらつきが生じるような場合
にも、オペレータがレーザ加工用のプログラムを手動で
修正することを必要とせずに、被加工物が存在する所望
の加工位置を高速で加工することができるダムバー加工
装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するため、本発明によれば、パルス状のレーザ光を発振
するレーザ発振器と、上記レーザ光を被加工物の加工位
置まで誘導する加工光学系と、前記被加工物を移動させ
その加工位置を決定する搬送手段と、検出光を前記加工
位置近傍に照射する検出光発生手段と、上記検出光の反
射光を基に被加工物の有無を検出して対応する検出信号
を発生する検出手段と、その検出手段からの検出信号に
基づき被加工物の所定の加工位置にレーザ光が照射され
るようレーザ光の発振を制御する制御手段とを有し、リ
ードフレームに半導体チップを搭載し樹脂モールドで封
止したICパッケージのダムバーを切断するダムバー加
工装置において、前記ダムバーへのレーザ光照射開始前
に、前記レーザ光照射時と同一パワーの予加工用レーザ
光をリードフレームの所定位置に1ショット照射する予
加工手段と、その予加工手段によるレーザ光照射跡の画
像を取り込んで前記予加工用レーザ光の真の照射位置を
計測する照射位置計測手段と、その照射位置計測手段で
得られた照射位置のデータに基づき、ダムバーに照射す
るレーザ光の照射位置を補正する位置補正手段とを有す
ることを特徴とするダムバー加工装置が提供される。
【0016】上記のように構成した本発明においては、
ダムバーへのレーザ光照射開始前に、レーザ光照射時と
同一パワーの予加工用レーザ光をリードフレームの所定
位置に1ショット照射しておく。この予加工は予加工手
段を用いて行うが、レーザ光を1ショット照射する位置
としては、例えば最終的に廃棄されるリードフレームの
枠部分等を利用するのがよい。そして、予加工によるレ
ーザ光照射跡の画像を照射位置計測手段に取り込み、そ
の予加工用レーザ光の真の照射位置を計測する。さら
に、照射位置計測手段で得られた照射位置のデータに基
づき、位置補正手段においてダムバーに照射するレーザ
光の照射位置を補正する。
【0017】予加工に続くダムバー加工時には、検出光
源から加工位置近傍における被加工物の有無を検出する
ための検出光を発生しておき、検出手段で被加工物から
の光を検出しその光に対応する検出信号を発生させ、制
御手段において上記検出信号に基づいてレーザ光の発振
を制御し、被加工物の表面の情報に応じて所望の加工位
置に確実にレーザ光を照射して加工を行う。
【0018】ここで、レーザ光の発振出力変化、ワーク
位置のバラツキ、発振パワーのバラツキ等に起因するレ
ーザ光照射位置のバラツキがあったとしても、前述のよ
うに実際のダムバー加工に先立ってレーザ光の真の照射
位置が正確に補正されるため、実際のダムバー加工時に
おけるレーザ加工の精度を容易に向上することが可能と
なる。また、被加工物の有無の情報を検出した位置より
一定の距離だけ離れた位置にレーザ光が照射されるた
め、加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔でな
い場合にでも、被加工物の有無の情報に応じて切断すべ
き所望の位置が確実かつ高速に加工される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について、図
1〜図7を参照しながら説明する。但し、以下では、主
に等間隔のピンを有する半導体装置(ICパッケージ)
をワークとし、そのダムバーの切断、除去について説明
する。
【0020】図1に示すように、本実施形態のレーザ加
工装置には、レーザヘッド11とレーザ電源13とから
構成されるレーザ発振器10、加工ヘッド12、被加工
物であるワーク(ICパッケージ)1を治具21a上に
搭載し水平面内(XY平面内)に移動させる搬送手段と
してのXYテーブル21、レーザヘッド11及び加工ヘ
ッド12を上下方向(Z軸方向)に移動させるZテーブ
ル22、メインコントローラ23とトリガユニット24
を有するコントロールユニット25が備えられている。
メインコントローラ23は、XYテーブル21の水平面
内の移動動作とZテーブル22の上下方向の移動動作と
レーザ発振器10の発振動作を自動的に制御する。
【0021】レーザ電源13は、安定化電源部130、
コンデンサ部131、スイッチ部132、及びレーザコ
ントローラ26を有する。このレーザ電源13では、ま
ず、交流電源133より供給された交流電流が安定化電
源部130に供給され、レーザコントローラ26から指
令された電圧値に従って直流に変えられ、コンデンサ部
131に供給される。コンデンサ部131に上記電圧値
で供給された電荷は、レーザコントローラ26からのト
リガ信号TP2(後述する)による所定のパルス幅に従
うスイッチ部132の開閉動作により、レーザヘッド1
1に備えられた励起ランプ110に供給される。このパ
ルス状の電荷により上記励起ランプ110が発光し、こ
れによりレーザ媒体が励起されパルス状のレーザ光が射
出される。
【0022】図1に示すレーザヘッド11にはビームシ
ャッタ111が内蔵されている。このビームシャッタ1
11は、開閉することによってレーザ発振器10より放
出されるパルス状のレーザ光をON/OFFし、ワーク
1へのレーザ光の照射を制御する。即ちワーク1を加工
する場合にはビームシャッタ111を開き、加工しない
場合にはビームシャッタ111を閉じる。このビームシ
ャッタ111の開閉動作時間は100〜300msec
程度である。またビームシャッタ111の開閉動作の制
御は、レーザコントローラ26から行うが、メインコン
トローラ23からレーザコントローラ26を介して行う
ことも可能である。
【0023】また、図2に示すように、加工ヘッド12
内部には、レーザ光の波長に対し高い反射率特性を持つ
ダイクロミラー120、集光レンズ121が備えられて
おり、これらの構成は従来のレーザ加工装置の構成と同
様である。本実施形態では上記構成に検出光としてのレ
ーザ光を発生する検出光源122、コリメータレンズ1
23、ハーフミラー124、結像レンズ125、光検出
器126から構成される検出光学系127が追加されて
いる。上記検出光源122としてはレーザダイオード
(LD)等のレーザ光源を用い、この検出光学系127
は基本的にはCDプレーヤのディスク信号を読みとる光
ピックアップ部の光学系の構成に類似している。検出光
として使用されるレーザ光は、レーザ加工を行うための
レーザ光とは異なるものであることはいうまでもない。
また、検出光としてレーザ光を用いずに照射光を用いて
もよい。
【0024】さらに、ダイクロミラー120とハーフミ
ラー124との間にはハーフミラー128aが取り付け
られ、このハーフミラー128aによる反射光路上にハ
ーフミラー128b、照明光源128、結像レンズ29
a、カメラ29が取り付けられており、ワーク1のダム
バー周辺の画像がカメラ29で取り込みが可能となって
いる。カメラ29では、実際のダムバー加工に先立つ1
ショット分の予加工時のレーザ光照射跡の画像が取り込
まれ、カメラ29からの画像データは画像処理装置27
に送られ、画像処理装置27で画像処理および演算処理
が施され、その処理結果がメインコントローラ23に送
られる。また、画像処理装置27に入力された画像デー
タはモニタ28に表示される(図1参照)。なお、ハー
フミラー128a,128b、照明光源128、結像レ
ンズ29a、カメラ29、画像処理装置27、モニタ2
8は照射位置計測手段を構成する。
【0025】光検出器126からの検出信号はトリガユ
ニット24に入力され、トリガユニット24はメインコ
ントローラ23からの指令により所定のトリガ信号TP
1をレーザ電源13内のレーザコントローラ26に出力
する。トリガユニット24には、図3に示すように、コ
ンパレータ241、トリガ信号発生回路242、ディレ
イ回路243、ゲート回路244が備えられている。こ
のトリガユニット24においては、光検出器126から
の検出信号がコンパレータ241においてあるしきい値
THで二値化されて矩形波信号TPが生成され、トリガ
信号発生回路242においてこの矩形波信号TPの立ち
下がりに同期したトリガ信号TP0が出力される。さら
にトリガ信号TP0は、ディレイ回路243においてメ
インコントローラ23から指令された遅延時間TDが与
えられ、TPDとしてゲート回路244に入力される。
ゲート回路244ではメインコントローラ23から入力
されたゲート信号TW(図7参照)で処理されてトリガ
信号TP1としてレーザコントローラ26に出力され
る。
【0026】レーザコントローラ26には、図4に示す
ように、入出力部260、中央演算部261、トリガ回
路262が備えられている。トリガ回路262は、トリ
ガユニット24からのトリガ信号TP1の立ち上がりに
同期してメインコントローラ23から中央演算部261
に指示されたパルス幅のトリガ信号TP2を生成し、こ
のトリガ信号TP2がスイッチ部132に入力される。
また、コンデンサ部131に供給される電荷の電圧値
は、入出力部260より中央演算部261に入力され、
中央演算部261から安定化電源部130に指示され
る。これ以降は、前述したような過程に従ってレーザ光
が発振する。
【0027】図2に戻り、加工ヘッド12及び検出光学
系127の機能を説明する。まずレーザヘッド11から
発振したレーザ光100は、ベンディングミラー120
で方向が変えられ、集光レンズ121で集光されてワー
ク1上に照射される。また、検出光源122から射出さ
れた検出光200は、コリメータレンズ123で平行光
にされ、ハーフミラー124で反射され、ベンディング
ミラー120を通り、集光レンズ121によりワーク1
上に微小なスポットで結像する。但し、検出光学系12
7を調整することにより、上記スポットはレーザヘッド
11から発振する加工用のレーザ光100の集光位置か
ら距離δdだけ離れた位置に結像する。そして、ワーク
1表面で反射した検出光200は、集光レンズ121、
ベンディングミラー120、ハーフミラー128a,1
24を通り、結像レンズ125により光検出器126に
集められ、ワーク1表面の情報が電気信号として検出さ
れる。
【0028】この時、集光レンズ121と結像レンズ1
25aの組み合わせにより、ワーク1表面上の検出光2
00のスポット像が光検出器126の位置で結像するよ
うにしておく。また、ダムバー2よりも少し外側の部分
に検出光200のスポットが当たるよう、レーザヘッド
11からの加工用のレーザ光100の集光位置との距離
δdが決められる。これにより、光検出器126はピン
の有無、つまりピンの存在する部分(以下、ウエブ部と
いう)4とスリット部3(図7参照)とを検出すること
ができる。一方、レーザ加工に使用されるレーザ光10
0をダムバーのほぼ中央に照射することにより、後述す
るように光検出器126からの検出信号を基にして、切
断すべきダムバー2を切断することができる。
【0029】以上のような構成を有するダムバー加工装
置の動作を説明する。まず、実際のダムバー加工に先立
って1ショット分のレーザ光(但し、実際のダムバー加
工時と同一パワーのもの)を照射して予加工時を施す。
上記予加工時のレーザ光照射跡の画像はカメラ29に取
り込まれ、カメラ29からの画像データは画像処理装置
27に送られ、画像処理装置27で画像処理および演算
処理が施される。この処理状況はモニタ28上で確認で
きる。
【0030】図5は画像処理装置27及びメインコント
ローラ23における処理手順を示すフローチャートであ
る。まずステップS100において、ディレイ回路24
3で与えるべき遅延時間TDを設定する。次に、ステッ
プS101で1ショットのレーザ光を照射(予加工)す
る。この時の照射位置としては、例えば最終的に廃棄さ
れるリードフレームの枠部分等を利用するのがよい。そ
して、ステップS102において、カメラ29からレー
ザ光照射跡の画像を取り込み、画像処理および演算処理
を行う。
【0031】図6は、上記の画像処理および演算処理の
際に、モニタ28上に示される画像の一例である。但
し、モニタ28の中心点Aが設計上のレーザ光照射位置
に一致しているものとする。図6においては、ステップ
S101のレーザ光照射跡が100B(斜線部)で表さ
れており、その中心(光軸)が点Bである。また、点B
は、X軸方向(実際のダムバー加工時における検出光2
00の走査方向)にDだけずれており、Y軸方向にCだ
けずれている。画像処理装置27では、ずれ量C,Dの
データが求められ、その処理結果がメインコントローラ
23に送られる。
【0032】メインコントローラ23では、図5のステ
ップS103に示すように、Cのデータをもとに補正値
を求め、その補正値に従ってXYテーブル21によりに
Y軸方向のレーザ光照射位置を補正する。また、ステッ
プS104に示すように、Dのデータをもとに補正値を
求め、その補正値に従って補正量TD1(時間データ)に
変換し、その補正量TD1で遅延時間TDを補正する。こ
の補正量TD1は、 TD1=D/加工速度 で求められる。つまり、Y軸方向の補正はXYテーブル
21の微調整により、またX軸方向の補正は遅延時間T
Dの補正により行うこととなる。
【0033】このように実際のダムバー加工に先立って
レーザ光100の真の照射位置が正確に補正されるた
め、レーザ光100の発振出力変化、ワーク1の位置の
バラツキ、発振パワーのバラツキ等に起因するレーザ光
照射位置のバラツキがあったとしても、実際のダムバー
加工時におけるレーザ加工の精度を容易に向上すること
が可能となる。
【0034】以上のような予加工および補正を行った後
に、ステップS105において実際のダムバーの加工を
行う。図7は、実際のダムバー加工時における光検出器
126からの検出信号の出力からレーザ光の発振までの
タイムチャートである。但し、図7では、ワーク1を一
定速度で動かした時のウエブ部(リード部)4とスリッ
ト部3を時間変化として模式的に付記した。
【0035】まず、ワーク1をXYテーブル21によっ
て、例えばX軸方向に一定速度で移動させる。この時、
図中P点が加工用のレーザ光100の光軸の移動開始位
置であり、加工用のレーザ光100の光軸は実線の軌跡
100A上を移動して、Q点で移動を終了する。また、
検出光200の光軸は波線の軌跡200A上を移動す
る。上記移動時において、光検出器126で検出される
検出信号の変化は図7に示すように、ウエブ部4で高い
出力となり、スリット部3で低い出力となる。また同図
7に示すように、ワーク1のウエブ部4とスリット部3
が等ピッチで並んでいれば、XYテーブル21が一定速
度で移動するので検出信号は一定周期の波形として検出
される。一方、ワーク1のウエブ部4とスリット部3が
等ピッチで並んでいない場合には、検出信号はピッチの
変化に比例した時間変化を持つ波形として検出される。
【0036】この検出信号はトリガユニット24に入力
され、図中破線で示す所定のしきい値VTHをもとに二値
化されて矩形波信号TPとなり、トリガ信号発生回路2
42に入力される。トリガ信号発生回路242では矩形
波信号TPの立ち下がりをもとにトリガ信号TP0を出
力し、このトリガ信号TP0がディレイ回路243に入
力される。ディレイ回路243では、トリガ信号TP0
にメインコントローラ23から指令された遅延時間TD
(TD1で補正ずみ)が与えられ、トリガ信号TPDとし
てゲート回路244に入力される。
【0037】図7における軌跡PQの両端の区間Rおよ
びSは本来加工しなくてもよい区間であるため、この区
間に対する光検出信号を捨てる必要がある。ゲート回路
244は、上記区間R,Sに対応する検出信号を除去す
るための回路であって、メインコントローラ23から入
力されたゲート信号TWがONの時、即ち加工を行う範
囲ではディレイ回路243からのトリガ信号TPDをそ
のままトリガ信号TP1として出力するようにし、ゲー
ト信号TWがOFFの時には何も出力しないようにす
る。このゲート信号TWのゲート幅は、あらかじめ加工
範囲(設計値)に基づいてコントローラ23に入力して
おく。
【0038】ゲート回路244からのトリガ信号TP1
はレーザコントローラ26のトリガ回路262に入力さ
れ、このトリガ回路262からは、トリガ信号TP1
立ち上がりに同期したトリガ信号TP2が出力される。
トリガ信号TP2のパルス幅は、前述のようにメインコ
ントローラ23から中央演算部261を介して指示され
る。さらにトリガ信号TP2はスイッチ部132に入力
され、トリガ信号TP2の立ち上がりに同期してスイッ
チ部132がONになって励起ランプ110にコンデン
サ部131からの電荷が供給され、またトリガ信号TP
2の立ち下がりに同期してスイッチ部132がOFFに
なって励起ランプ110への電荷の供給が停止する。以
上のようにしてトリガ信号TP2に同期したパルス状の
レーザ光が発振する。なお、図中のパルスレーザ光は実
際にはある幅を持ったパルス波形を有するが、他の信号
に比べ非常にその幅が非常に短いために、図では線状に
示してある。
【0039】ディレイ回路243で与えるべき遅延時間
Dは、トリガ回路262での遅れ、スイッチ部132
での遅れ、レーザ発振までの遅れ、ワーク1の移動速
度、ワーク1のスリット部3の幅等をもとに、ダムバー
2の所定位置にレーザ光が照射されるように決定され、
さらにT1Dで補正される。通常は、ダムバー2の中央に
レーザ光が照射されるように遅延時間TDが決定され
る。
【0040】以上のような本実施形態によれば、実際の
ダムバー加工に先立ち、実際のダムバー加工時と同一パ
ワーのレーザ光を1ショット照射して予加工を行ってお
き、そのレーザ光照射跡をもとにレーザ光100の真の
照射位置を正確に補正するので、レーザ光100の発振
出力変化、ワーク1の位置のバラツキ、発振パワーのバ
ラツキ等に起因するレーザ光照射位置のバラツキがあっ
たとしても、実際のダムバー加工時には容易にレーザ加
工の精度を向上することができる。勿論、オペレータが
レーザ加工用のプログラムを手動で修正する必要もな
い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、実際のダムバー加工に
先立って、実際のダムバー加工時と同一パワーのレーザ
光を1ショット照射して予加工を行い、、そのレーザ光
照射跡をもとにレーザ光の真の照射位置を正確に補正す
るので、レーザ光照射位置のバラツキがあったとして
も、それを補正して実際のダムバー加工時には、オペレ
ータがレーザ加工用のプログラムを手動で修正すること
なく、容易にレーザ加工の精度を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるダムバー加工装置の
概略構成を示す図である。
【図2】図1のレーザ加工装置における加工ヘッド内
部、検出光学系、及び照射位置計測手段の構成を示す概
略図である。
【図3】図1のトリガユニットの構成を示す図である。
【図4】図1のレーザコントローラの構成を示す図であ
る。
【図5】図1の画像処理装置及びメインコントローラに
おける処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図5の画像処理および演算処理の際に、モニタ
上に示される画像の一例である。
【図7】光検出器からの検出信号の出力からレーザ光の
発振までのタイムチャートである。
【図8】従来のレーザ加工装置の構成の概略図である。
【図9】(a)はダムバーを有するICパッケージを示
す図であり、(b)は(a)のB部拡大図である。
【符号の説明】
1 ワーク(半導体装置またはICパッケージ) 2 ダムバー 3 スリット部 4 ウエブ部 10 レーザ発振器 11 レーザヘッド 12 加工ヘッド 13 レーザ電源 21 XYテーブル 21a 治具 22 Zテーブル 23 メインコントローラ 24 トリガユニット 25 コントロールユニット 26 レーザコントローラ 27 画像処理装置 28 モニタ 29 カメラ 29a 結像レンズ 100 レーザ光 100B (予加工時の)レーザ光照射跡 110 励起ランプ 111 ビームシャッタ 120 ダイクロミラー 121 集光レンズ 122 検出光源 123 コリメータレンズ 124 ハーフミラー 125 結像レンズ 126 光検出器 127 検出光学系 128 照明光源 128a,128b ハーフミラー 130 安定化電源部 131 コンデンサ部 132 スイッチ部 133 交流電源 200 検出光 241 コンパレータ 242 トリガ信号発生回路 243 ディレイ回路 244 ゲート回路 260 入出力部 261 中央演算部 262 トリガ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下村 義昭 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 奥村 信也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 西垣 剛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス状のレーザ光を発振するレーザ発振
    器と、前記レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導する
    加工光学系と、前記被加工物を移動させその加工位置を
    決定する搬送手段と、検出光を前記加工位置近傍に照射
    する検出光発生手段と、前記検出光の反射光を基に前記
    被加工物の有無を検出して対応する検出信号を発生する
    検出手段と、前記検出手段からの検出信号に基づき前記
    被加工物の所定の加工位置にレーザ光が照射されるよう
    前記レーザ光の発振を制御する制御手段とを有し、リー
    ドフレームに半導体チップを搭載し樹脂モールドで封止
    したICパッケージのダムバーを切断するダムバー加工
    装置において、 前記ダムバーへのレーザ光照射開始前に、前記レーザ光
    照射時と同一パワーの予加工用レーザ光を前記リードフ
    レームの所定位置に1ショット照射する予加工手段と、 前記予加工手段によるレーザ光照射跡の画像を取り込ん
    で前記予加工用レーザ光の真の照射位置を計測する照射
    位置計測手段と、 前記照射位置計測手段で得られた照射位置のデータに基
    づき、前記ダムバーに照射するレーザ光の照射位置を補
    正する位置補正手段とを有することを特徴とするダムバ
    ー加工装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006326644A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Sunx Ltd レーザマーキング装置、レーザマーキングシステム並びにガルバノミラーの制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006326644A (ja) * 2005-05-26 2006-12-07 Sunx Ltd レーザマーキング装置、レーザマーキングシステム並びにガルバノミラーの制御方法

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