JP3106054B2 - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工方法

Info

Publication number
JP3106054B2
JP3106054B2 JP06081875A JP8187594A JP3106054B2 JP 3106054 B2 JP3106054 B2 JP 3106054B2 JP 06081875 A JP06081875 A JP 06081875A JP 8187594 A JP8187594 A JP 8187594A JP 3106054 B2 JP3106054 B2 JP 3106054B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
processing
laser
light
workpiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06081875A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07284968A (ja
Inventor
義昭 下村
直毅 三柳
信彦 多田
義也 長野
信也 奥村
茂行 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP06081875A priority Critical patent/JP3106054B2/ja
Priority to PCT/JP1995/000674 priority patent/WO1995029035A1/ja
Priority to KR1019950704435A priority patent/KR0177005B1/ko
Priority to DE19580444T priority patent/DE19580444C2/de
Priority to US08/557,102 priority patent/US5763853A/en
Publication of JPH07284968A publication Critical patent/JPH07284968A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3106054B2 publication Critical patent/JP3106054B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所望の加工位置を高速
で加工することができるレーザ加工装置及びレーザ加工
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パルス状のレーザ光を利用した加工とし
ては、切断、穴あけ、溶接等の加工方法が機械、電子、
半導体装置などの多方面の分野の製造過程で利用されて
いる。従来のレーザ加工装置の構成を図10及び図11
を参照しながら説明する。
【0003】従来のレーザ加工装置は、図10にその一
例を示すように、レーザヘッド31と加工光学系32と
レーザ電源33とから構成されるレーザ発振器30、被
加工物であるワーク40を搭載し水平面内(XY平面
内)に移動可能なXYテーブル41、レーザヘッド31
及び加工光学系32を上下方向(Z軸方向)に移動させ
るZテーブル42、XYテーブル41の水平面内の移動
動作とZテーブル42の上下方向の移動動作とレーザ発
振器30の発振動作とを自動または手動で制御するメイ
ンコントローラ43を備える。
【0004】また、レーザ電源33は、図示しないレー
ザコントローラ、安定化電源、コンデンサ部及びスイッ
チ部から構成される。レーザコントローラから指令され
た電圧値に従って、供給された交流電源が安定化電源に
より直流に変えられ、コンデンサ部に供給され、コンデ
ンサ部に蓄積された電荷がスイッチ部の所定の開閉タイ
ミングに基づきレーザヘッド部の図示しない励起ランプ
に放電される。このスイッチ部の開閉はレーザコントロ
ーラからパルス幅及びパルス周波数を指令するトリガ信
号に従って行われる。以上のようにして、レーザヘッド
31よりパルス状のレーザ光が発振する。
【0005】また、レーザヘッド31には図示しないビ
ームシャッタが内蔵されており、このビームシャッタが
開閉することによってパルス状のレーザ光をON/OF
Fし、ワーク40へのレーザ光の照射を制御する。即ち
ワーク40を加工する場合には上記ビームシャッタを開
き、加工しない場合には上記ビームシャッタを閉じる。
このビームシャッタの開閉動作時間は100〜300ms
ec程度であり、その制御は前述のレーザコントローラか
ら行うが、メインコントローラ43からレーザコントロ
ーラを介して行うことも可能である。
【0006】上記のようなレーザ加工装置を用いて、例
えばICパッケージのダムバー部の除去(切断)を行う
場合を説明する。図11(a)はICパッケージの平面
図、図11(b)は図11(a)のB部の拡大図であ
る。図11(a)及び(b)に示すように、ダムバー部
2はICに使用されるリードフレームのピン(リード)
を連結しており、ICのモールド時にレジンを堰止める
役割と、リードフレームのピンを補強する役割を持ち、
製造過程の最後に除去される部分である。このダムバー
部2をパルス状のレーザ光で除去する加工手順を、図1
1(b)のK点の除去(切断)が終了し、続いてL点の
除去を行う場合を例にとって説明すると、次のようにな
る。
【0007】(1)XYテーブル41により、ワーク4
0上へのレーザ光照射位置を図11(b)中K点からL
点の方向(X軸の正方向)に移動させる。但し、X軸及
びY軸を図11(a)のように定める。 (2)L点で位置決めし、XYテーブル41を停止す
る。 (3)ビームシャッタを開く。 (4)レーザ光を照射してL点のダムバー部2を除去す
る。 (5)ビームシャッタを閉じる。
【0008】以上(1)から(5)の加工手順を繰り返
すことにより、図11(a)に示すICパッケージの4
辺にあるダムバー部2を順次除去していく。このとき、
XYテーブルの移動及び停止、ビームシャッタの開閉
は、メインコントローラ43に予め入力したプログラム
に従って実行される。また、この間レーザ光は常時パル
ス状に発振するか、またはビームシャッタの開いたのと
同期して発振し、これらの制御は前述のレーザコントロ
ーラで行われる。
【0009】なお、上記のようなダムバー部の除去に用
いて好適なレーザ加工装置または方法に関する従来技術
として、例えば特開昭56−9090号公報や特開平4
−41092号公報に記載されたものがある。前者の特
開昭56−9090号公報に記載の方法は、加工速度
(XYテーブルの移動速度)の変化にレーザ光の発振を
対応させ均一にレーザ光を照射させるものであり、後者
の特開平4−41092号公報に記載の装置は、予め記
憶しておいた複数の加工位置情報とXYテーブルの移動
量との比較結果に応じてレーザ光のON/OFFや照射
タイミングを制御するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】通常のICパッケージ
のダムバー部の寸法は幅0.1〜0.3mm程度、厚さ
は0.15mm程度であるので、ダムバー部を除去する
場合にはレーザ光の1パルスで十分除去可能である。従
って、実際の加工に要する時間はレーザ光のパルス幅の
時間に相当し、0.1〜1msec程度である。ところが、
前述の(1)〜(5)の加工方法においてはビームシャ
ッタの開閉動作時間である200〜600msecとテーブ
ルの移動時間により、1つのダムバー部を除去するため
に1sec程度の時間を費やし、ダムバーの個数やICパ
ッケージの製造個数を考慮すると加工時間がかかり過ぎ
ることになる。
【0011】また、一般的にリードフレームのピンのピ
ッチは等ピッチであることが多いが、リードフレームの
製造誤差や、レジンでモールドする時の温度履歴による
歪や、ハンドリングによる外力などで変形し、ダムバー
部の除去時には必ずしも等ピッチになっていない場合が
ある。前述のダムバー部除去方法では、ダムバー部を除
去する箇所をプログラムとして予めメインコントローラ
43に登録しておくが、この方法では上記ピンが等ピッ
チになっていないことには対応できず、さらに製造誤差
や変形が累積して誤差が増大するような最悪の場合に
は、残しておくべきリードフレームのピンの部分にダメ
ージを与える可能性もある。
【0012】また、特開昭56−9090号公報に記載
された従来技術をダムバー部の除去に応用する場合、均
一にレーザ光を照射させるため、ピンが等ピッチでなく
不規則な配列になってしまった時には対応できず、上記
と同様の問題が生じる。さらに、特開平4−41092
号公報に記載された従来技術を応用する場合、予め記憶
(想定)した所定の形状に従う制御しかできないため、
やはりピンが不規則な配列になってしまった時には対応
できず、同様の問題が生じる。
【0013】このような問題点に対し、本件出願人は、
加工位置における被加工物の材料の有無を検出して対応
する検出信号を発生する検出手段と、その検出信号に基
づいて矩形波信号を発生する矩形波信号発生手段と、そ
の矩形波信号に基づいたタイミングでパルスレーザ光が
照射されるようパルスレーザ光の発振を制御する制御手
段とを備えたパルスレーザ加工機及びパルスレーザ加工
方法を発明し、出願している(特願平4−29311
4、出願日平成4年10月30日)。この先願発明によ
れば、加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔で
ない場合にも所望の加工位置を高速で加工することがで
きる。
【0014】しかしながら、この先願発明には、レーザ
加工に伴って生じる光を被加工物の材料の有無に基づく
反射光または通過光であると誤検出してしまうという欠
点があり、この点においてさらに改善の余地があること
がわかった。
【0015】即ち、レーザ光を被加工物に照射して加工
を行う場合、加工位置からはレーザ加工に伴って発光を
伴う。この光は、プラズマと酸化反応による光に起因し
ており、プルームと呼ばれる。従って、検出手段で検出
される光は、検出光が被加工物により反射された反射光
または被加工物を通過した通過光と、上記プルームの2
種類の光となる。その結果、この検出信号に基づいて矩
形波信号発生手段で矩形波信号を発生する時に、上記プ
ルームのレベル(光の強さ)が所定のしきい値より小さ
い場合には問題ないが、それが所定のしきい値より高い
場合には、出力される矩形波信号は、プルームによる信
号をも含むことになり、プルームを被加工物の材料の有
無に基づく反射光または通過光であると誤検出してしま
い、この誤検出した信号によってもレーザ光が発振され
てしまう。従って、所定のレーザ加工位置以外の誤った
位置にもレーザ加工が施されてしまうという不具合が生
じる。
【0016】本発明の目的は、交互に位置するウエブ部
及びスリット部を有しかつ加工位置がスリット部を連結
する部位として位置する被加工物に対し、加工位置が等
間隔である場合のみならず等間隔でない場合にも、被加
工物をウエブ部及びスリット部を横切る方向に移動しな
がらレーザ光を照射して加工位置を高速で加工すること
ができると共に、レーザ加工により生じる光に基づいて
不必要にレーザ加工が施されることがないレーザ加工装
置及びレーザ加工方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、パルス状のレーザ光を発振するレーザ発
振器と、前記レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導す
る加工光学系と、前記被加工物を移動させる搬送手段と
を備え、前記被加工物が交互に位置するウエブ部及びス
リット部を有しかつ前記加工位置が前記スリット部を連
結する部位として位置し、前記被加工物を前記ウエブ部
及びスリット部を横切る方向に移動しながら前記加工位
置にレーザ光を照射し前記被加工物を加工するレーザ加
工装置において、前記移動中の被加工物に対し、前記加
工位置近傍におけるウエブ部またはスリット部の有無を
検出するための検出光を照射する検出光源と、前記加工
位置近傍からの光を検出しその光に対応する検出信号を
発生する検出手段と、前記検出信号を基に矩形波信号を
生成し、この矩形波信号から更に当該矩形波信号に同期
するトリガ信号を生成すると共に、前記矩形波信号及び
トリガ信号の一方に対し、前記ウエブ部またはスリット
部の有無に対応した信号の生成後所定時間信号を取り込
まない処理を行うことで、前記ウエブ部またはスリット
部の有無に対応した信号間のレーザ加工により生じる加
工光の信号成分を除去し、その結果得られた信号を基に
前記矩形波信号に対し所定の遅延時間を持つレーザ光発
振用のトリガ信号を生成するトリガ信号生成手段と、
レーザ光発振用のトリガ信号に基づき前記被加工物
加工位置にレーザ光が照射されるよう前記レーザ光の発
振を制御する制御手段とを備えるものとするまた、上
記目的を達成するために、本発明は、パルス状のレーザ
光を発振するレーザ発振器と、前記レーザ光を被加工物
の加工位置まで誘導する加工光学系と前記被加工物を
移動させる搬送手段とを備え、前記被加工物が交互に位
置するウエブ部及びスリット部を有しかつ前記加工位置
が前記スリット部を連結する部位として位置し、前記被
加工物を前記ウエブ部及びスリット部を横切る方向に移
動しながら前記加工位置にレーザ光を照射し前記被加工
物を加工するレーザ加工装置において、前記移動中の被
加工物に対し、前記加工位置近傍におけるウエブ部また
はスリット部の有無を検出するための検出光を照射する
検出光源と、前記加工位置近傍からの光を検出しその光
に対応する検出信号を発生する検出手段と 、前記検出信
号を基に矩形波信号を生成し、この矩形波信号から更に
当該矩形波信号に同期するトリガ信号を生成すると共
に、前記矩形波信号及びトリガ信号の一方に対し、これ
ら信号を1つおきに取り込む信号処理を行うことで、前
記ウエブ部またはスリット部の有無に対応した信号間の
レーザ加工により生じる加工光の信号成分を除去し、そ
の結果得られた信号を基に前記矩形波信号に対し所定の
遅延時間を持つレーザ光発振用のトリガ信号を生成する
トリガ信号生成手段と、前記レーザ光発振用のトリガ信
号に基づき前記被加工物の加工位置にレーザ光が照射さ
れるよう前記レーザ光の発振を制御する制御手段とを備
えるものとする。
【0018】更に、上記目的を達成するために、本発明
は、交互に位置するウエブ部及びスリット部を有しかつ
加工位置が前記スリット部を連結する部位として位置す
る被加工物を前記ウエブ部及びスリット部を横切る方向
に移動しながら前記加工位置にパルス状のレーザ光を照
射し前記被加工物を加工するレーザ加工方法において、
前記移動中の被加工物に対し、前記加工位置近傍におけ
るウエブ部またはスリット部の有無を検出するための検
出光を前記加工位置近傍に照射し、前記加工位置近傍か
らの光を検出する第1手順と、前記第1手順で検出した
光に対応する検出信号を基に矩形波信号を生成し、この
矩形波信号から更に当該矩形波信号に同期するトリガ信
号を生成すると共に、前記矩形波信号及びトリガ信号の
一方に対し、前記ウエブ部またはスリット部の有無に対
応した信号の生成後所定時間信号を取り込まない信号処
理を行うことで、前記ウエブ部またはスリット部の有無
に対応した信号間のレーザ加工により生じる加工光の信
号成分を除去し、その結果得られた信号を基に前記矩形
波信号に対し所定の遅延時間を持つレーザ光発振用のト
リガ信号を生成する第2手順と、前記第2手順で生成し
レーザ光発振用のトリガ信号に基づいたタイミングで
前記被加工物の加工位置にレーザ光を照射する第3手順
とを有するものとする。更に、上記目的を達成するため
に、本発明は、交互に位置するウエブ部及びスリット部
を有しかつ加工位置が前記スリット部を連結する部位と
して位置する被加工物を前記ウエブ部及びスリット部を
横切る方向に移動しながら前記加工位置にパルス状のレ
ーザ光を照射し前記被加工物を加工するレーザ加工方法
において、前記移動中の被加工物に対し、前記加工位置
近傍におけるウエブ部またはスリット部の有無を検出す
るための検出光を前記加工位置近傍に照射し、前記加工
位置近傍からの光を検出する第1手順と、前記第1手順
で検出した光に対応する検出信号を基に矩形波信号を生
成し、この矩形波信号から更に当該矩形波信号に同期す
るトリガ信号を生成すると共に、前記矩形波信号及びト
リガ信号の一方に対し、これら信号を1つおきに取り込
む信号処理を行うことで、前記ウエブ部またはスリット
部の有無に対応した信号間のレーザ加工により生じる加
工光の信号成分を除去し、その結果得られた信号を基に
前記矩形波信号に対し所定の遅延時間を持つレーザ光発
振用のトリガ信号を生成する第2手順と、前記第2手順
で生成したレーザ光発振用のトリガ信号に基づいたタイ
ミングで前記被加工物の加工位置にレーザ光を照射する
第3手順とを有するものとする。
【0019】
【作用】上記のように構成した本発明においては、移動
中の被加工物に対し、加工位置近傍におけるウエブ部ま
たはスリット部の有無を検出するための検出光を加工位
近傍に照射し、加工位置近傍からの光を検出し、この
光に対応する検出信号を基に矩形波信号を生成し、この
矩形波信号から更に当該矩形波信号に同期するトリガ信
号を生成する。この時、検出光には、加工位置近傍から
の検出光の反射光または通過光に加え、レーザ加工によ
り生じる光(プルーム)も検出される。そこで、矩形波
信号及びトリガ信号の一方に対し、ウエブ部またはスリ
ット部の有無に対応した信号の生成後所定時間信号を取
り込まない信号処理を行うか、あるいはこれら信号を1
つおきに取り込む信号処理を行うことで、ウエブ部また
はスリット部の有無に対応した信号間のレーザ加工によ
り生じる加工光の信号成分を除去し、その結果得られた
信号を基に上記矩形波信号に対し所定の遅延時間を持つ
レーザ光発振用のトリガ信号を生成し、レーザ光発振用
のトリガ信号に基づいたタイミングで被加工物の加工位
置にレーザ光を照射するものとする。これにより被加工
物の加工位置には検出光の反射光または通過光による検
出信号のみに基づいてレーザ光が照射され、所望の加工
位置に確実にレーザ光が照射されて加工が行われ、レー
ザ加工により生じる光の検出信号に基づいてレーザ光が
発振されることがなく、加工位置以外の誤った位置にレ
ーザ光が不必要に照射されることがない。また、ウエブ
部またはスリット部の有無を加工位置近傍で検出するた
加工位置が等間隔である場合のみならず等間隔でな
い場合にでも、ウエブ部またはスリット部の有無に応じ
て切断すべき所望の位置が確実かつ高速に加工される。
【0020】
【実施例】本発明によるレーザ加工装置及びレーザ加工
方法の一実施例について、図1〜図6により説明する。
但し、以下では、おもに等間隔のピンを有するICパッ
ケージのダムバー部の除去について説明する。
【0021】図1に示すように、本実施例のレーザ加工
装置には、レーザヘッド11とレーザ電源13とから構
成されるレーザ発振器10、加工ヘッド12、被加工物
であるワーク1を搭載し水平面内(XY平面内)に移動
させる搬送手段としてのXYテーブル21、レーザヘッ
ド11及び加工ヘッド12を上下方向(Z軸方向)に移
動させるZテーブル22、メインコントローラ23とト
リガユニット24を有するコントロールユニット25が
備えられている。メインコントローラ23は、XYテー
ブル21の水平面内の移動動作とZテーブル22の上下
方向の移動動作とレーザ発振器10の発振動作を自動的
に制御する。
【0022】レーザ電源13は、安定化電源部130、
コンデンサ部131、スイッチ部132、交流電源13
3、及びレーザコントローラ26を有する。このレーザ
電源13では、まず、交流電源133より供給された交
流電流が安定化電源部130に供給され、レーザコント
ローラ26から指令された電圧値に従って直流に変えら
れ、コンデンサ部131に供給される。コンデンサ部1
31に上記電圧値で供給された電荷は、レーザコントロ
ーラ26からのトリガ信号TP2(後述する)に従うス
イッチ部132の開閉動作により、レーザヘッド11に
備えられた励起ランプ110に供給される。このパルス
状の電荷により上記励起ランプが発光し、これによりレ
ーザ媒体が励起されパルス状のレーザ光が射出される。
【0023】また、図1に示すレーザヘッド11には図
示しないビームシャッターが内臓されている。このビー
ムシャッターは、開閉することによってレーザ発振器1
0より放出されるパルス状のレーザ光をON/OFF
し、ワーク1へのレーザ光の照射を制御する。即ちワー
ク1を加工する場合には上記ビームシャッターを開き、
加工しない場合には上記ビームシャッタを閉じる。この
ビームシャッターの動作時間は100〜300msec
程度である。また、ビームシャッタのON/OFFの制
御は、レーザコントローラ26から行うが、メインコン
トローラ23からレーザコントローラ26を介して行う
ことも可能である。尚、このビームシャッターの開閉は
本実施例には直接関係ないので、以下の説明においては
省略する。
【0024】また、図2に示すように、加工ヘッド12
内部には、レーザ光の波長に対し高い反射率特性を持つ
ベンディングミラー120、集光レンズ121が備えら
れており、これは従来のレーザ加工装置の構成と同様で
ある。本実施例では上記構成に検出光としてのレーザ光
を発生する検出光源122、コリメータレンズ123、
ハーフミラー124、結像レンズ125、光検出器12
6から構成される検出光学系127が追加されている。
上記検出光源122としてはレーザダイオード(半導体
レーザ)等のレーザ光源が用いられており、この検出光
学系127は基本的にはCDプレーヤのディスク信号を
読みとる光ピックアップ部の光学系の構成に類似してい
る。勿論、検出光として使用されるレーザ光は、レーザ
加工を行うためのレーザ光とは異なるものであることは
いうまでもない。
【0025】また、図3に示すように、トリガユニット
24には、コンパレータ241、トリガ信号発生回路2
42、ゲート回路245、ディレイ回路243、ゲート
信号発生器244が備えられている。このトリガユニッ
ト24においては、光検出器126からの検出信号がコ
ンパレータ241においてあるしきい値VTHで二値化さ
れて矩形波信号TPが生成され、トリガ信号発生回路2
42においてこの矩形波信号TPの立ち下がりに同期し
たトリガ信号TP0,TP0 *(後述する)が出力され、
このトリガ信号TP0,TP0 *がゲート回路245に入
力される。一方、ゲート信号発生器244は、レーザコ
ントローラ26のトリガ回路262からのトリガ信号T
2(後述する)を入力し、このトリガ信号TP2の立ち
上がりに同期したゲート信号GPを所定のゲート幅WG
でゲート回路245に出力する。ゲート回路245から
は、ゲート信号発生器244からのゲート信号GPがO
FF(=0)の場合にはトリガ信号発生回路242から
入力されるトリガ信号の立ち上がりに同期したトリガ信
号TPGが出力され、GPがON(=1)の場合にはト
リガ信号発生回路242からトリガ信号が入力されても
信号は出力されない。さらにトリガ信号TPGは、ディ
レイ回路243に入力され、ここでメインコントローラ
23から指令された遅延時間TDが与えられTP1として
レーザコントローラ26に出力される。
【0026】また、図4に示すように、レーザコントロ
ーラ26には、入出力部260、中央演算部261、ト
リガ回路262が備えられている。トリガ回路262
は、トリガユニット24からのトリガ信号TP1の立ち
上がりに同期してメインコントローラ23から中央演算
部261に指示されたパルス幅のトリガ信号TP2を生
成し、このトリガ信号TP2がスイッチ部132に入力
される。また、コンデンサ部131に供給される電荷の
電圧値は、入出力部260より中央演算部261に入力
され、中央演算部261から安定電源部130に指示さ
れる。これ以後は、前述したような過程に従ってレーザ
光が発振する。一方、トリガ回路262からのトリガ信
号TP2はトリガユニット24のゲート信号発生器24
4にも入力される(図3参照)。
【0027】図2に戻り、加工ヘッド12及び検出光学
系127の機能を説明する。まずレーザヘッド11から
発振したレーザ光100は、ベンディングミラー120
で方向が変えられ、集光レンズ121で集光されてワー
ク1上に照射される。また、検出光源122から射出さ
れた検出光200は、コリメータレンズ123で平行光
にされ、ハーフミラー124で反射され、ベンディング
ミラー120を通り、集光レンズ121によりワーク1
上に微小なスポットで結像する。但し、検出光学系12
7を調整することにより、上記スポットはレーザヘッド
11から発振するレーザ加工用のレーザ光100の集光
位置から距離δdだけ離れた位置に結像する。そして、
ワーク1表面で反射した検出光200は、集光レンズ1
21、ベンディングミラー120、ハーフミラー124
を通り、結像レンズ125により光検出器126に集め
られ、ワーク1表面の情報が電気信号として検出され
る。本実施例においては、検出光源122としてレーザ
光源を用いるため、そのレーザ光をコリメータレンズ1
23及び結像レンズ125により極めて小さく絞ること
ができ、ワーク1表面の情報(材料の有無)を検出する
際に、信号の立ち上がり(応答)が速くなり、高い分解
能で検出することができる。
【0028】この時、集光レンズ121と結像レンズ1
25の組合わせにより、ワーク1表面上の検出光200
のスポット像が光検出器126の位置で結像するように
しておく。また、図5に示すようにダムバー2よりも少
し外側の部分に検出光200のスポットが当たるよう、
レーザヘッド11からのレーザ加工用のレーザ光100
の集光位置との距離δd(図2参照)が決められる。こ
れにより、光検出器126はピンの有無、つまりピンの
存在する部分(以下、ウエブ部という)4とスリット部
3とを検出することができる。一方、レーザ加工に使用
されるレーザ光100はダムバーのほぼ中央に照射す
る。従って、後述するようにフォトセンサ126からの
検出信号を基にして、切断すべきダムバー2を切断する
ことができる。
【0029】以上の構成を有するレーザ加工装置の動作
を説明する。ICのリードフレームであるワーク1をX
Yテーブル21によって、例えばX軸の正方向(図11
参照)に一定速度で移動させると、微小スポットに絞ら
れた検出光200はワーク1上を図5に示す軌跡5に沿
って移動する。これにより、光検出器126で検出され
る検出信号のうち、検出光源122からの検出光200
に起因するものの変化はウエブ部4で高い出力となり、
スリット部3で低い出力となる。この時、ワーク1のウ
エブ部4とスリット部3が等ピッチで並んでいれば、X
Yテーブルが一定速度で移動する際の検出信号は一定周
期の波形として検出され、ワーク1のウエブ部4とスリ
ット部3が等ピッチで並んでいない場合には、検出信号
はピッチの変化に比例した時間変化を持つ波形として検
出される。
【0030】また、本実施例では後述のようにダムバー
部2の中央部にレーザ光100が照射されてダムバーが
除去されるが、このようにレーザ光をワークに照射して
加工を行う場合、加工位置からはプラズマと酸化反応に
よる光に起因したプルームと呼ばれる発光を伴う。従っ
て、光検出器126で検出される検出信号は、図5に示
すように、ウエブ部4及びスリット部3からの検出光の
反射光による波形に、上記プルームに伴う波形が重ね合
わせられた波形となる。但し、図5において、プルーム
の発光時間はレーザ光の照射時間とほぼ同じでごく短い
ので、プルームの発光に伴う検出信号は線状に表した。
【0031】次に、検出光の反射光にプルームに伴う波
形が重ね合わせられた光検出器126からの検出信号は
トリガユニット24に入力され、図6のタイムチャート
に示すような処理で二値化される。但し、図6では、ワ
ーク1を一定速度で動かした時のウエブ部4とスリット
部3を時間変化として模式的に付記した。光検出器12
6からトリガユニット24のコンパレータ241に入力
された検出信号は、図中破線で示す所定のしきい値VTH
をもとに二値化されて矩形波信号TPとなり、トリガ信
号発生回路242に入力される。この時、上記プルーム
の発光に伴う検出信号のレベル(光の強さ)がVTHより
小さい場合には問題ないが、図5及び図6のようにプル
ームの発光に伴うの検出信号のレベルがVTHより高い場
合には、コンパレータ241からはプルームの発光によ
っても矩形波信号TPが出力されることになる。トリガ
信号発生回路242では矩形波信号TPの立ち下がりを
もとにトリガ信号TP0,TP0 *を出力する。ここでト
リガ信号TP0は検出光の反射光に伴うものであり、T
0 *はプルームの発光に伴うものである。本実施例で
は、プルームの発光に伴う信号(トリガ信号TP0 *)を
削除するためにトリガユニット24にゲート回路245
及びゲート信号発生器244が設けられている。
【0032】トリガ信号TP0,TP0 *はゲート回路2
45に入力されるが、ゲート回路245は、前述のよう
にゲート信号発生器244からのゲート信号GPがOF
F(=0)の場合にはトリガ信号発生回路242からの
トリガ信号の立ち上がりに同期したトリガ信号TPG
出力し、GPがON(=1)の場合にはトリガ信号発生
回路242からのトリガ信号が入力されてもその立ち上
がりに同期した信号を出力しない。トリガ信号TPG
ディレイ回路243に入力され、このトリガ信号TPG
にメインコントローラ23から指令された遅延時間TD
が与えられトリガ信号TP1としてレーザコントーラ2
6に入力される。尚、光検出器126からの検出信号を
トリガユニット24に入力する前にアンプで増幅してお
いてもよい。
【0033】次に、レーザコントローラ26ではトリガ
信号TP1がトリガ回路262に入力され、このトリガ
回路262からは、トリガ信号TP1の立ち上がりに同
期したトリガ信号TP2が出力される。このトリガ信号
TP2のパルス幅は、前述のようにメインコントローラ
23から中央演算部261を介して指示される。さらに
トリガ信号TP2はスイッチ部132に入力され、トリ
ガ信号TP2の立ち上がりに同期してスイッチ部132
がOFFになり、励起ランプ110にコンデンサ部13
1からの電荷が供給され、さらにトリガ信号TP2の立
ち下がりに同期してスイッチ部132がONになり、励
起ランプ110への電荷の供給は停止する。以上のよう
にしてトリガ信号TP2に同期したパルス状のレーザ光
が発振する。なお、図中のトリガ信号TP2及びレーザ
光は実際にはある幅を持ったパルス波形を有するが、他
の信号に比べ非常にそのパルス幅が短いために、図では
線状に示してある。
【0034】さらに、トリガ信号TP2はゲート信号発
生器244にも入力(フィードバック)され、このトリ
ガ信号TP2の立ち上がりに同期したゲート信号GPが
所定のゲート幅WGでゲート回路245に出力される。
つまり、ゲート信号GPはレーザ光発振のためのトリガ
信号TP2の発生と共に出力されることになる。ゲート
信号GPをこのような条件で発生させ、そのゲート幅を
適当な長さに設定することにより、トリガ信号発生回路
242からトリガ信号TP0が出力されている時にはゲ
ート信号GPがOFF(=0)となり、トリガ信号発生
回路242からプルームの発光に伴うトリガ信号TP0 *
が出力されている時にはゲート信号GPがON(=1)
となる。この結果、ゲート回路245ではトリガ信号T
0 *が無視され、トリガ信号TP0のみの立ち上がりに
同期したトリガ信号TPGが出力されることになる。ゲ
ート回路245における具体的な処理としては、ゲート
信号GPを反転し、その反転した信号とトリガ信号発生
回路242からのトリガ信号とのANDをとればよい。
また、ゲート信号GPのゲート幅WGとしては、例え
ば、WG>δt+WPを満たすように設定すればよい。但
し、δtはトリガ回路262での遅れ、スイッチ部13
2での遅れ、及びレーザ発振までの遅れを総合した遅延
時間、WPはトリガ信号発生回路242からのトリガ信
号TP0またはTP0 *のパルス幅である。
【0035】もし、トリガユニット24にゲート回路2
45及びゲート信号発生器244が設けられていない場
合には、トリガ信号発生回路242から出力されるトリ
ガ信号TP1だけでなくプルームの発光に伴うトリガ信
号TP0 *も同様に信号処理され、トリガ信号TP0に基
づくパルス状のレーザ光だけでなく、トリガ信号TP0 *
に基づくパルス状のレーザ光も発振する。これにより、
レーザ光は、目的とするダムバー部2の中央部に加え、
ダムバー部2以外の位置にも不必要に照射されることに
なり、所定のレーザ加工を実現できない。
【0036】本実施例では、レーザ光発振のためのトリ
ガ信号TP2をゲート信号発生器244にフィードバッ
クしてゲート信号GPを発生させ、ゲート回路245に
おいてこのゲート信号GPに基づきトリガ信号発生回路
242からのプルームの発光に伴うトリガ信号TP0 *
削除されるので、検出光に伴うトリガ信号TP0のみが
とり出されてその後の信号処理が行われ、トリガ信号T
0に基づくパルス状のレーザ光のみが発振する。従っ
て、ワーク1の表面の情報に応じて所望の加工位置に確
実にレーザ光が照射されて加工が行われ、所定の加工位
置以外の誤った位置にレーザ光が不必要に照射されるこ
とがない。
【0037】また、図3において、ゲート回路245を
コンパレータ241とトリガ信号発生回路242の間に
配置してもよい。この時には、コンパレータ241から
の矩形波信号TPが直接ゲート回路245に入力されて
処理されることになる。また、この場合、ゲート信号G
Pのゲート幅WGとしては、少なくともトリガ信号TP2
の立ち上がり開始からプルームの発光が終わるまでの時
間よりも長く設定する。このようにゲート信号GPのゲ
ート幅WGを設定することにより、しきい値VTHの変更
によりプルームの発光に伴う矩形波信号の長さが変わっ
たとしても、このプルームの発光に伴う矩形波信号は必
ずゲート回路245で削除され、検出光に伴う矩形波信
号だけがトリガ信号発生回路242に入力されることに
なる。その後は、前述のように、トリガ信号発生回路2
42からのトリガ信号に遅延時間を与え、レーザコント
ローラ26よりトリガ信号を発生させてレーザ光を発振
させる。
【0038】ここでディレイ回路243で与える遅延時
間TDについて説明する。ワーク1の移動速度をv、ワ
ーク1のスリット部3の幅をWsとすると、加工位置が
スリット部3の端部から中央まで移動する時間T1は、 T1=s/2v … (1) となる。また、加工位置がスリット部3に入ってからレ
ーザ光がワークに照射されるまでの時間T2は、ディレ
イ回路243で与えられる遅延時間TD及び前述の遅延
時間δtを用いて、 T2=δt+TD … (2) と表される。
【0039】レーザ光がダムバー部の中央に照射される
べき条件は、 T1=T2 … (3) であるから、式(1)〜(3)より遅延時間TDは、 TD=Ws/2v−δt … (4) に設定されることになる。尚、遅延時間δt、ワーク1
の移動速度v、及びリードフレーム1のスリット部3の
幅Wsは予めメインコントローラ23に入力される。
【0040】以上の動作によって、例えば1辺にダムバ
ー部を有するICのダムバー切断を行う際の、加工手順
について説明する。まず、ダムバーを通る軌跡、検出光
のスポットの結像位置(ダムバー2の端部からの距離δ
dの設定値)、XYテーブル21の移動速度v、ワーク
1のスリット3の幅Ws、遅延時間δt及びトリガ信号T
2のパルス幅をメインコントローラ23に入力してお
く。また、トリガ信号発生回路242で発生させるトリ
ガ信号TP0またはTP0 *のパルス幅WP、ゲート信号発
生器244で発生させるゲート信号GPのゲート幅WG
を設定しておく。以上の設定後に、XYテーブル21を
一定速度vで移動させると、スリット部3のピッチとテ
ーブル21の移動速度vとで決まる周期でレーザ光が発
振し、またプルームの発光による信号は削除され、スリ
ット部3の中央でレーザ光の照射が行われ、ダムバー部
2の切断が実行される。従って、レーザ光の発振周期程
度の短時間でダムバー部を切断することができ、確実か
つ高速な加工ができる。
【0041】以上のような本実施例によれば、レーザ光
発振のためのトリガ信号TP2をゲート信号発生器24
4にフィードバックしてその立ち上がりに同期したゲー
ト信号GPを発生させ、ゲート回路245でゲート信号
GPに基づいてトリガ信号発生回路242からのプルー
ムの発光に伴うトリガ信号TP0 *を削除するので、検出
光に伴うトリガ信号TP0のみをとり出すことができ、
その後のディレイ回路243及びレーザコントローラ2
6における信号処理により検出光に伴うトリガ信号TP
0のみに基づいてパルス状のレーザ光を発振させること
ができる。従って、ワーク1の表面の情報に応じて所望
の加工位置(ピンが等間隔の場合におけるスリット部3
の中央部)にレーザ光が照射されて加工が行われ、所定
の加工位置以外の誤った位置に不必要にレーザ加工が施
されることがない。また、スリット部3のピッチとXY
テーブル21の移動速度vとで決まるレーザ光の発振周
期程度の短時間でダムバー部を切断することができ、確
実かつ高速な加工が可能となる。さらに、ウエブ部4端
部より一定の距離だけ離れた位置にレーザ光が照射され
るため、ピンが等間隔である場合のみならず等間隔でな
い場合にでも、ワーク1の形状に応じて切断すべき所望
の位置を確実かつ高速に加工することができる。
【0042】また、検出光源122としてレーザ光源を
用いるので、そのレーザ光をコリメータレンズ123及
び結像レンズ125により極めて小さく絞ることができ
る。従って、ワーク1表面の情報(材料の有無)が高い
分解能で検出され、正確に精度よくワークの材料の有無
を検出することができる。
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】次に、本発明によるレーザ加工装置及びレ
ーザ加工方法の他の実施例について、図7により説明す
る。
【0047】本実施例では、図7に示すように、トリガ
ユニット24aをコンパレータ241及び演算部(CP
U)242aで構成する。また、トリガユニット24a
以外の構成は図1から図6の実施例と同様とする。そし
て、演算部242aにおいて、コンパレータ241から
順次入力された矩形波信号TPを1つおきに取り込み、
取り込んだ矩形波信号TPにメインコントローラ23か
ら指令された遅延時間TDを与えてTP1としてレーザコ
ントローラ26に出力する。また、取り込まなかった1
つおきの矩形波信号TPは削除する。この時、検出光の
反射光に基づく矩形波信号とプルームの発光に伴う矩形
波信号は図6に示すように交互に出力されるため、検出
光の反射光に基づく矩形波信号TPを取り込むべき信号
とすれば、プルームの発光に伴う矩形波信号TPを削除
することができる。
【0048】また、演算部242aにおいて、1つの矩
形波信号TPが取り込まれたならば、その時より所定時
間だけ矩形波信号TPを取り込まないようにしておいて
もプルームの発光に伴う矩形波信号TPを削除すること
ができる。この場合、上記所定時間としては、前述のゲ
ート信号GPのゲート幅WG程度に設定すればよい。
【0049】本実施例によれば、図3のゲート回路24
5やゲート信号発生器244がなくてもプルームによる
検出信号を削除でき、しかも上記の実施例と同様の効果
が得られる。
【0050】尚、ワーク1表面の情報(材料の有無)の
検出に対してあまり高い分解能が要求されない場合は、
検出光源122としてレーザ光源を用いずに照明光等を
用いてもよい。また、以上の実施例では、ワークからの
検出光の反射光を利用したが、スリット部を通過した通
過光を利用してもよい。また、このレーザ加工装置及び
レーザ加工方法はリードフレームのダムバー部の切断以
外に使用することもできる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、加工位置近傍からの光
に基づく検出信号のうちレーザ加工により生じた光によ
る検出信号を除いて検出光による検出信号のみに対応す
る信号を取り出すので、ウエブ部またはスリット部の有
無に応じた検出信号に基づいて所望の加工位置に確実に
レーザ光を照射して加工を施すことができ、所定の加工
位置以外の誤った位置にレーザ光が不必要に照射される
ことがない。また、加工位置が等間隔である場合のみな
らず等間隔でない場合にも所望の加工位置を高速で加工
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ加工装置の構成
の概略図である。
【図2】図1の加工ヘッド及び検出光学系の構成の概略
図である。
【図3】図1のトリガユニットの構成を示す図である。
【図4】図1のレーザコントローラの構成を示す図であ
る。
【図5】リードフレームのダムバー部と光検出器からの
検出信号との対応関係を表す図である。
【図6】光検出器からの検出信号の出力からレーザ光の
発振までのタイムチャートである。
【図7】本発明の他の実施例によるレーザ加工装置のト
リガユニットの構成を示す図である。
【図8】従来のレーザ加工装置の構成の概略図である。
【図9】(a)はダムバーを有するICパッケージを示
す図であり、(b)は(a)のB部拡大図である。
【符号の説明】
1 ワーク 2 ダムバー 3 スリット部 4 ウエブ部 10 レーザ発振器 11 レーザヘッド 12 加工ヘッド 13 レーザ電源 21 XYテーブル 22 Zテーブル 23 メインコントローラ 24 トリガユニット 24a トリガユニット 25 コントロールユニット 26 レーザコントローラ 120 ベンディングミラー 121 集光レンズ 122 検出光源 123 コリメータレンズ 124 ハーフミラー 125 結像レンズ 126 光検出器 127 検出光学系 13 0 安定化電源部 131 コンデンサ部 132 スイッチ部 133 交流電源 241 コンパレータ 242 トリガ信号発生回路 242a 演算部(CPU) 243 ディレイ回路 244 ゲート信号発生器 245 ゲート回路 261 中央演算部 262 トリガ回路 TP1,TP2 トリガ信号 GP ゲート信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長野 義也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 奥村 信也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (56)参考文献 特開 昭63−194883(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルス状のレーザ光を発振するレーザ発振
    器と、前記レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導する
    加工光学系と、前記被加工物を移動させる搬送手段とを
    備え、前記被加工物が交互に位置するウエブ部及びスリ
    ット部を有しかつ前記加工位置が前記スリット部を連結
    する部位として位置し、前記被加工物を前記ウエブ部及
    びスリット部を横切る方向に移動しながら前記加工位置
    にレーザ光を照射し前記被加工物を加工するレーザ加工
    装置において、 前記移動中の被加工物に対し、前記加工位置近傍におけ
    るウエブ部またはスリット部の有無を検出するための検
    出光を照射する検出光源と、 前記加工位置近傍からの光を検出しその光に対応する検
    出信号を発生する検出手段と、 前記検出信号を基に矩形波信号を生成し、この矩形波信
    号から更に当該矩形波信号に同期するトリガ信号を生成
    すると共に、前記矩形波信号及びトリガ信号の一方に対
    し、前記ウエブ部またはスリット部の有無に対応した信
    号の生成後所定時間信号を取り込まない処理を行うこと
    で、前記ウエブ部またはスリット部の有無に対応した信
    号間のレーザ加工により生じる加工光の信号成分を除去
    し、その結果得られた信号を基に前記矩形波信号に対し
    所定の遅延時間を持つレーザ光発振用のトリガ信号を生
    成するトリガ信号生成手段と、 前記レーザ光発振用のトリガ信号に基づき前記被加工物
    の加工位置にレーザ光が照射されるよう前記レーザ光の
    発振を制御する制御手段とを備えることを特徴とするレ
    ーザ加工装置。
  2. 【請求項2】パルス状のレーザ光を発振するレーザ発振
    器と、前記レーザ光を被加工物の加工位置まで誘導する
    加工光学系と、前記被加工物を移動させる搬送手段とを
    備え、前記被加工物が交互に位置するウエブ部及びスリ
    ット部を有しかつ前記加工位置が前記スリット部を連結
    する部位として位置し、前記被加工物を前記ウエブ部及
    びスリット部を横切る方向に移動しながら前記加工位置
    にレーザ光を照射し前記被加工物を加工するレーザ加工
    装置において、 前記移動中の被加工物に対し、前記加工位置近傍におけ
    るウエブ部またはスリット部の有無を検出するための検
    出光を照射する検出光源と、 前記加工位置近傍からの光を検出しその光に対応する検
    出信号を発生する検出手段と、 前記検出信号を基に矩形波信号を生成し、この矩形波信
    号から更に当該矩形波信号に同期するトリガ信号を生成
    すると共に、前記矩形波信号及びトリガ信号の一方に対
    し、これら信号を1つおきに取り込む信号処理を行うこ
    とで、前記ウエブ部またはスリット部の有無に対応した
    信号間のレーザ加工により生じる加工光の信号成分を除
    去し、その結果得られた信号を基に前記矩形波信号に対
    し所定の遅延時間を持つレーザ光発振用のトリガ信号を
    生成するトリガ信号生成手段と、前記レーザ光発振用の
    トリガ信号に基づき前記被加工物の加工位置にレーザ光
    が照射されるよう前記レーザ光の発振を制御する制御手
    段とを備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】交互に位置するウエブ部及びスリット部を
    有しかつ加工位置が前記スリット部を連結する部位とし
    て位置する被加工物を前記ウエブ部及びスリット部を横
    切る方向に移動しながら前記加工位置にパルス状のレー
    ザ光を照射し前記被加工物を加工するレーザ加工方法に
    おいて、 前記移動中の被加工物に対し、前記加工位置近傍におけ
    るウエブ部またはスリット部の有無を検出するための検
    出光を前記加工位置近傍に照射し、前記加工位置近傍か
    らの光を検出する第1手順と、 前記第1手順で検出した光に対応する検出信号を基に矩
    形波信号を生成し、この矩形波信号から更に当該矩形波
    信号に同期するトリガ信号を生成すると共に、前記矩形
    波信号及びトリガ信号の一方に対し、前記ウエブ部また
    はスリット部の有無に対応した信号の生成後所定時間信
    号を取り込まない信号処理を行うことで、前記ウエブ部
    またはスリット部の有無に対応した信号間のレーザ加工
    により生じる加工光の信号成分を除去し、その結果得ら
    れた信号を基に前記矩形波信号に対し所定の遅延時間を
    持つレーザ光発振用のトリガ信号を生成する第2手順
    、 前記第2手順で生成したレーザ光発振用のトリガ信号に
    基づいたタイミングで前記被加工物の加工位置にレーザ
    光を照射する第3手順とを有することを特徴とするレー
    ザ加工方法。
  4. 【請求項4】交互に位置するウエブ部及びスリット部を
    有しかつ加工位置が前記スリット部を連結する部位とし
    て位置する被加工物を前記ウエブ部及びスリット部を横
    切る方向に移動しながら前記加工位置にパルス状のレー
    ザ光を照射し前記被加工物を加工するレーザ加工方法に
    おいて、 前記移動中の被加工物に対し、前記加工位置近傍におけ
    るウエブ部またはスリット部の有無を検出するための検
    出光を前記加工位置近傍に照射し、前記加工位置近傍か
    らの光を検出する第1手順と、 前記第1手順で検出した光に対応する検出信号を基に矩
    形波信号を生成し、この矩形波信号から更に当該矩形波
    信号に同期するトリガ信号を生成すると共に、前記矩形
    波信号及びトリガ信号の一方に対し、これら信号を1つ
    おきに取り込む信号処理を行うことで、前記ウエブ部ま
    たはスリット部の有無に対応した信号間のレーザ加工に
    より生じる加工光の信号成分を除去し、その結果得られ
    た信号を基に前記矩形波信号に対し所定の遅延時間を持
    つレーザ光発振用のトリガ信号を生成する第2手順と、 前記第2手順で生成したレーザ光発振用のトリガ信号に
    基づいたタイミングで前記被加工物の加工位置にレーザ
    光を照射する第3手順とを有することを特徴とするレー
    ザ加工方法。
JP06081875A 1994-04-20 1994-04-20 レーザ加工装置及びレーザ加工方法 Expired - Fee Related JP3106054B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06081875A JP3106054B2 (ja) 1994-04-20 1994-04-20 レーザ加工装置及びレーザ加工方法
PCT/JP1995/000674 WO1995029035A1 (fr) 1994-04-20 1995-04-06 Appareil et procede d'usinage au faisceau laser et procede d'usinage de barres de retenue
KR1019950704435A KR0177005B1 (ko) 1994-04-20 1995-04-06 레이저 가공장치와 레이저 가공방법 및 댐바 가공방법
DE19580444T DE19580444C2 (de) 1994-04-20 1995-04-06 Laserbearbeitungsvorrichtung, Laserbearbeitungsverfahren und Hemmsteg-Bearbeitungsverfahren
US08/557,102 US5763853A (en) 1994-04-20 1995-04-06 Laser processing apparatus, laser processing method and dam bar processing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06081875A JP3106054B2 (ja) 1994-04-20 1994-04-20 レーザ加工装置及びレーザ加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07284968A JPH07284968A (ja) 1995-10-31
JP3106054B2 true JP3106054B2 (ja) 2000-11-06

Family

ID=13758641

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06081875A Expired - Fee Related JP3106054B2 (ja) 1994-04-20 1994-04-20 レーザ加工装置及びレーザ加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3106054B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07284968A (ja) 1995-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4628129B2 (ja) レーザ加工方法及び装置
KR0177005B1 (ko) 레이저 가공장치와 레이저 가공방법 및 댐바 가공방법
JP2963588B2 (ja) パルスレーザ加工機及びパルスレーザ加工方法
JP3106054B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP2991623B2 (ja) レーザ加工装置及びダムバー加工方法
JP3113804B2 (ja) レーザ加工装置、レーザ加工方法、およびダムバー加工方法
JP2001300755A (ja) レーザ加工方法及び装置
JPH10200028A (ja) ダムバー加工装置
JPH10249558A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP3180033B2 (ja) レーザ加工装置及びダムバー加工方法
JPH09205169A (ja) レーザ加工装置およびダムバー加工装置
JP2004034121A (ja) レーザ加工装置及び加工方法
JPH11221689A (ja) レーザ加工装置
JPH09201685A (ja) レーザ加工装置
JPH0810972A (ja) パルスレーザ加工装置
JP2818092B2 (ja) 半導体装置のダムバー加工装置
JPH08195461A (ja) ダムバー加工方法及びダムバー加工装置
JPH10144843A (ja) ダムバー補修切断方法及びその装置
JPH09201684A (ja) レーザ加工装置
JPH09314363A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JPH1080780A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP3179999B2 (ja) パルスレーザ加工装置およびパルスレーザ加工方法並びにダムバー加工方法
JP4205282B2 (ja) レーザ加工方法及び加工装置
JPH10166169A (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
JP3083448B2 (ja) レーザ加工方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees