JPH10199367A - ホーンスイッチ - Google Patents

ホーンスイッチ

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JPH10199367A
JPH10199367A JP9017298A JP1729897A JPH10199367A JP H10199367 A JPH10199367 A JP H10199367A JP 9017298 A JP9017298 A JP 9017298A JP 1729897 A JP1729897 A JP 1729897A JP H10199367 A JPH10199367 A JP H10199367A
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JP
Japan
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film
spacer
electrode
switch
adhesive
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JP9017298A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Sakai
洋和 酒井
Takafumi Morishima
啓文 森島
Takayuki Shimizu
孝行 志水
Noboru Tadokoro
昇 田所
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れ、かつスイッチ動作性も良好
なホーンスイッチを提供すること。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレート(PET)
の絶縁フィルム12に銅(Cu)電極箔14を貼り合わ
せたものを互いに向い合わせに重ね合わせ、両電極箔1
4a,14b間にはドットスペーサ18が介在されるが
両電極箔14a,14bの周縁には同じく絶縁性のPE
T樹脂によるスペーサフィルム20が介在され、このス
ペーサフィルム20と両面の絶縁フィルム12a,12
bとが互いにスペーサ用接着剤22を介して一体的に貼
り合わされたホーンスイッチ10において、電極箔材料
の弾性率が2,500〜20,000kg/mm2 の範
囲にあり、スペーサフィルムの厚みが25〜500μm
であってかつその弾性率が40〜600kg/mm2
範囲にあるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ装備の
自動車のステアリングホイール等に装着されるホーンス
イッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の運転に際して衝突事故等
から人命を守るためエアバッグ装備の自動車が既に市販
されているが、このエアバッグ装備の自動車は、一般に
運転席のステアリングホイールの前面に設けられるホー
ン部の裏側にエアバッグが折り畳んで収納され、そのホ
ーン部の前面にいわゆるホーンスイッチが備えられてい
る。そして自動車の衝突事故等が生じたときには、その
衝撃によってエアバッグが展開(膨張)されると同時に
そのホーンスイッチが手前(運転席側)へ押し倒される
ように構成されている。
【0003】ところでこのホーンスイッチは、図5に示
した外観構成のものが、従来一般的な形態として知られ
ている。すなわち、図5に示したホーンスイッチ50
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィル
ムのような絶縁フィルム52(52a、52b)に銅
(Cu)材料による電極箔54(54a、54b)を熱
硬化性接着剤により貼り合わせたものを、両電極箔54
a、54bが互いに向い合わせとなるように重ね合わせ
る。
【0004】そして両電極箔54a、54b間にはドッ
トスペーサ56が介在されるが、両電極箔54a、54
bの周縁には同じくPET樹脂フィルムによる絶縁性の
スペーサフィルム58が介在され、このスペーサフィル
ム58と両面の絶縁フィルム52a、52bとが互いに
スペーサ用粘着剤により一体的に貼り合わされている。
両絶縁フィルム52a、52bの電極箔54a、54b
の端子には夫々プラス極側のリード線60aと、マイナ
ス極側のリード線60bとが接続された構成とされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の、従来一般的に知られるホーンスイッチは、
実際に自動車のステアリングホイールに装着されて使用
された場合、運転者がクラクションを鳴らすたびにホー
ンスイッチ面に衝撃が加えられ、使い始めの段階ではホ
ーンスイッチ面に衝撃が加わっても絶縁フィルムや電極
箔の弾性復元力によって両電極箔が常時は離間した状態
が維持されるが、繰り返して使用しているとその弾性復
元力が弱まり、ホーンスイッチに衝撃を加えたときにク
ラクションが鳴りっぱなしになるというような事態が生
じることになる。
【0006】そこでこのような問題を回避するため、耐
衝撃性テスト、あるいはスイッチ作動性のテストにより
ホーンスイッチの品質チェックが行われている。耐衝撃
性テストは、ステアリングの中央部にホーンスイッチを
組み込んでステアリングの中央部に500gの鋼球を規
定高さから落とし、スイッチの導通不良が起きないかを
テストするものである。またスイッチ動作性テストは、
ストログラフ(引張試験機)を用い、スイッチ面の任意
ポイントで圧縮試験(圧縮速度5mm/min)を行
い、スイッチが導通した際の荷重を読み取ることにより
スイッチ作動性を評価するものである。
【0007】これらのテストによれば、従来のものは耐
衝撃性に問題があり、スイッチ作動性も悪いという結果
であった。そこでよく調べてみると、絶縁フィルムに貼
着される電極箔の硬さや、両電極箔の周縁に介設される
スペーサフィルムの厚みや弾性、あるいはスペーサフィ
ルムと両絶縁フィルムとの貼り合わせに使用されるスペ
ーサ用接着剤の特性等が、耐衝撃性あるいはスイッチ作
動性に影響していることが判明した。
【0008】本発明の解決しようとする課題は、これら
の電極箔材料やスペーサフィルム、あるいはスペーサ用
接着剤の材料特性や物性として適正なもの(条件)を選
定することにより、耐衝撃性に優れた、かつスイッチ動
作性も良好なホーンスイッチを提供することにある。こ
れによりエアバッグ装備の自動車の操縦性の一層の快適
さと安全性を高めんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、絶縁フィルムに電極箔を貼り合わせたもの
を互いに向かい合せに重ね合わせ、両電極箔間にはドッ
トスペーサが介在されると共に該両電極箔の周縁部には
同じく絶縁性のスペーサフィルムが介在され、該スペー
サフィルムと両面の絶縁フィルムとが互いにスペーサ用
接着剤を介して一体的に貼り合わされてなるホーンスイ
ッチにおいて、前記電極箔材料はその弾性率が2,50
0〜20,000kg/mm2 の範囲にあり、前記スペ
ーサフィルムはその厚みが25〜500μmの範囲であ
ってかつその弾性率が40〜600kg/mm2 の範囲
にあることを要旨とするものである。
【0010】上記構成を有するホーンスイッチによれ
ば、ステアリングホイールに組み込まれて使用される際
にそのスイッチ面に運転手によって繰り返しの衝撃が加
えられても電極箔の弾性復元力とスペーサフィルムによ
る両電極箔間の周縁間隔の保持によって、クラクション
が鳴りっぱなしになったりその応答性が悪くなるという
事態が回避される。したがってこのホーンスイッチのス
テアリングホイールへの恒久的使用が期待されるもので
ある。
【0011】この場合電極箔材料の弾性率が2,500
kg/mm2 以下になると鋼球落下テストで不良とな
り、20,000kg/mm2 以上になるとスイッチ動
作力が低下することになる。この電極箔材料としては、
軟質アルミ、硬質アルミ、電解銅箔、圧延銅箔、リン青
銅箔、ニッケル等が好適なものとして挙げられるが、特
に電解銅箔、圧延銅箔、リン青銅箔が弾性率が比較的高
目であり導電性にも優れるという点で望ましい。
【0012】またスペーサフィルムの厚みは25μm以
下になると薄過ぎて鋼球落下テストで不良となり、50
0μm以上になると厚過ぎてスイッチ操作力が悪くな
る。より好ましいスペーサフィルムの厚みは、25〜2
50μmの範囲である。さらにスペーサフィルムの弾性
率も40kg/mm2 以下であると鋼球落下テストで不
良となり、600kg/mm2 以上になるスイッチ動作
力が悪くなる。より好ましい範囲は100〜600kg
/mm2 の範囲である。
【0013】尚、スペーサフィルムの材料としては、適
度の弾性が要求されることから電極箔が貼り合わされる
ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムと
同一の材料が好適であるが、上述の規格に合うものであ
れば、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム等の他の絶
縁性樹脂フィルムでも適用可能である。そして最後にス
ペーサ用接着剤の弾性率は200kg/mm2 を越えな
いことが望ましい。200kg/mm2 を越えると接着
剤としての柔軟性が低下し、衝撃に弱くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施の形態に係るホーンスイッチの断面構成を示したも
のである。図示されるようにこのホーンスイッチ10
は、125μm厚さのポリエチレンテレフタレート(P
ET)樹脂材料等による絶縁フィルム12(12a、1
2b)に35μm厚さの銅(Cu)材料による電極箔1
4(14a、14b)が熱硬化性接着剤16により貼着
されている。一方の電極箔の上面には、両電極箔14
a、14bが向かい合わせに重ね合わされたときに所定
の小間隔が保持されるよう絶縁樹脂材料による無数の点
状のドットスペーサ18が印刷により施されている。
【0015】そして両電極箔14a、14bが向かい合
わせに重ね合わされたときに、両電極箔14a、14b
の周縁部には同じくPET樹脂フィルムによるスペーサ
フィルム20が介在され、該スペーサフィルム20と両
面の絶縁フィルム12a、12bとはホットメルト型接
着剤(又は粘着剤)22により貼り合わせた構成とされ
ている。このスペーサフィルムの厚さは後述の試験結果
で詳しく説明するが、25〜500μmの範囲で適正な
厚み条件が選択される。
【0016】尚、前述の電極箔14b表面に印刷される
ドットスペーサ18には、一般に紫外線(UV)硬化型
の樹脂材料が用いられ、例えば、アクリレート系、チオ
ール系、エポキシ系、シリコン系などの光重合性単量体
を基本成分とし、これに光重合開始剤、顔料、重合禁止
剤、ワックスなどが配合される。ドットスペーサ18に
もホーンスイッチを作動させるときの繰返し外圧に対す
る復元性が要求されるものである。
【0017】またスペーサフィルム用ホットメルト型接
着剤としては、ポリエステル系接着剤、ポリオレフィン
系接着剤などが好適なものとして挙げられる。尚、絶縁
フィルム12(12a、12b)と電極箔14(14
a、14b)との接着に用いられる熱硬化性接着剤16
としては熱硬化型のウレタン系接着剤、エポキシ系接着
剤などが用いられる。
【0018】次にこのホーンスイッチ10の製造方法を
図2に示した製造工程図に基づいて説明する。この実施
例の主な工程は、絶縁フィルム12(12a又は12
b)面に貼着される銅箔14(14a又は14b)のハ
ーフカット工程、絶縁フィルム12上の電極以外の領域
の銅箔14の剥離工程、ドットスペーサ18の印刷工
程、スペーサフィルム20の重合接着工程等から構成さ
れる。
【0019】初めに銅箔のハーフカット工程について説
明すると、絶縁フィルム12に銅箔14を予め接着した
ものをダイカット刃24を用いて電極の輪郭に治って銅
箔14のみをカットするものである。これにより絶縁フ
ィルム面に銅箔によるプラス(+)極の電極とマイナス
(−)極の電極とが形成される。そして電極14(14
a、14b)以外の領域の銅箔は剥離する。
【0020】次のドットスペーサの印刷工程では、紫外
線(UV)硬化型の絶縁性樹脂材料によりスクリーン印
刷した後、紫外線(UV)照射キュアで硬化させる。一
方の電極面に印刷されるドットスペーサ18のドットの
大きさ(最大長さ)は 0.1〜15mm、高さ2〜20
0μm、各ドット間のピッチは0.5〜10 mmとして
いる。
【0021】最後にスペーサフィルムの重合接着工程で
は、予め電極の輪郭形状に打抜き形成したスペーサフィ
ルム20の周縁部にホットメルト型接着剤22を塗布し
たものを、プラス電極側絶縁フィルム12aとマイナス
電極側絶縁フィルム12bとの間に挟み込んで重ね合わ
せる。そしてホットメルト型接着剤を加熱溶融させて熱
圧着によりスペーサフィルム20と両面の絶縁フィルム
12a、12bとが一体的に貼り合わされる。
【0022】次に各種の特性試験を行ったのでその結果
を表1及び表2に示して説明する。表1は、スペーサフ
ィルムの材料特性やスペーサ用接着剤が鋼球落下テスト
やスイッチ動作力にどのように影響するかをテストした
ものである。また表2は、電極となり得る金属箔の材料
特性が鋼球落下テストやスイッチ動作力にどのように影
響するかをテストしたものである。初めに表1の試験結
果について説明する。
【0023】
【表1】
【0024】供試試料としては、スペーサフィルム無し
のもの(比較例1)とスペーサフィルム有りのものとに
分けられる。またスペーサフィルム有りのものでもPE
Tフィルムを用いたものとポリプロピレン(PP)フィ
ルムを用いたもの(参考例)とに分けられる。
【0025】PETフィルムをスペーサフィルムとして
用いた供試試料は、さらにそのスペーサフィルムの厚み
をいろいろと変えたもの(比較例2、本発明の実施例1
〜5)と、スペーサフィルムの厚みは一定でスペーサ用
接着剤の弾性率をいろいろと変えたもの(実施例6〜
8)、さらにスペーサ用接着剤の厚みをいろいろと変え
たもの(実施例9〜12)とに分けられる。
【0026】いずれの供試試料も、電極箔が貼着される
絶縁フィルムには125μm厚さのPETフィルムが用
いられ、また電極箔は35μm厚さの電解銅箔が用いら
れている。さらに両電極間周縁部に介在されるスペーサ
フィルムのうち、PETフィルムは弾性率400kg/
mm2 のものを用い、PPフィルムは弾性率200kg
/mm2 のものを用いている。
【0027】試験項目である鋼球落下テストは、ステア
リングの中央部に各供試試料のホーンスイッチを組み込
んでステアリングの中央部に500gの鋼球を規定高さ
から落とし、スイッチの導通不良が起きないかをテスト
するものである。導通不良が生じなかった場合の評価は
「○印」、導通不良が生じた場合の評価は「×印」とす
る。
【0028】またスイッチ動作力テストは、ストログラ
フ(引張試験機)を用い、スイッチ面の任意のポイント
で圧縮試験(圧縮速度5mm/min)を行い、スイッ
チが導通した際の荷重を読み取ることによりスイッチ作
動性を評価するものである。荷重が500g以下の場合
には良好「○印」、500g以上の場合は問題あり「△
印」の評価を行っている。
【0029】この表1の結果から判るように、スペーサ
フィルムを両電極間周縁部に介在させない供試試料(比
較例1)の場合は、鋼球落下テストで導通不良が生じ、
不良(×印)と判定された。これに対してPETフィル
ムを両電極間周縁部に介在させた供試試料の場合には、
次のような結果が得られた。
【0030】すなわち、初めにPETフィルムの厚みを
変えていったもの(比較例2、実施例1〜5)について
の結果より、PETフィルムの厚みが12μmと薄い供
試試料(比較例2)については鋼球落下テストで導通不
良が生じ、「×印」と判定された。そしてPETフィル
ムの厚みが25μm〜250μmの供試試料(実施例1
〜5)については鋼球落下テストで導通不良が生じるこ
とはなく、良好(○印)と判定された。
【0031】しかしPETフィルムの厚みが250μm
の供試試料(実施例5)の場合はスイッチ動作力に問題
がある「△印」と評価され、スペーサフィルムの厚みを
余り増すことはできないことが確認された。スペーサフ
ィルムの厚みは25μm〜500μmの範囲、その弾性
率は40kg/mm2〜600kg/mm2の範囲にある
ことが望まれる。スペーサフィルムの弾性率が低い場合
はフィルム厚みを厚くしなければならず、外周部近傍の
スイッチ動作荷重が高くなってしまう。また600kg
/mm2 以上だと外周部分が硬くなり過ぎてスイッチ全
体の柔軟性が減少し、スイッチ動作力が増加してしまう
ことが確認された。
【0032】次にスペーサフィルム(PETフィルム)
の厚みを一定(125μm)とし、そのスペーサフィル
ム用接着剤の弾性率やその厚みを変えた供試試料(実施
例6〜12)の場合について説明すると、スペーサフィ
ルム用接着剤の弾性率が5kg/mm2〜200kg/
mm2まで(実施例6〜8)は、鋼球落下テスト及びス
イッチ動作力テストともに良好「○印」と評価された。
【0033】そしてスペーサフィルム用接着剤の弾性率
が200kg/mm2 を越えると柔軟性が低下し、衝撃
に弱くなることが確認された。またスペーサフィルム用
接着剤の厚みが20μm〜100μmまで(実施例9〜
11)は鋼球落下テスト及びスイッチ動作力テストとも
に良好「○印」と評価され、接着剤の厚みが250μm
(実施例12)の場合には、鋼球落下テストは良好(○
印)なるもスイッチ動作力の評価が悪くなる(△印)こ
とが確認された。
【0034】尚、PPフィルムをスペーサフィルムとし
て用いたもの(参考例)は、PETフィルムの適正条件
に合わせたので鋼球落下テスト及びスイッチ動作力テス
トともに良好(○印)との評価であった。結局スペーサ
フィルム材料としてはPETフィルムでもPPフィルム
でも良く、問題はそのフィルム材料の弾性率や厚み、あ
るいはスペーサフィルム用接着剤の弾性率や厚みが適正
条件になっていることが要求されるものである。
【0035】次に表2の試験結果について説明する。供
試試料としては、電極材料に鉛箔を用いたもの(比較例
1)から、軟質アルミ箔、硬質アルミ箔、電解銅箔、圧
延銅箔、リン青銅箔、及びニッケル箔を用いたもの(実
施例1〜6)まで7種類を用意した。各種電極箔の弾性
率(kg/mm2 )及び厚み(μm)は表2に示した通
りである。
【0036】電極箔が貼着される絶縁フィルムは125
μmの厚みのPETフィルムを使用し、またスペーサフ
ィルムには125μmの厚みの同じPETフィルムを使
用した。さらにスペーサ用接着剤は弾性率30kg/m
2 のポリエステル系接着剤を使用し、その接着剤層の
厚みは片側30μmとした。
【0037】
【表2】
【0038】試験項目としては、表1の場合と同様、鋼
球落下テストとスイッチ動作力テストを挙げた。そのテ
スト内容も、表1について説明したのと同様であるので
重ねて説明することを割愛する。
【0039】かくしてこの表2の結果から判るように、
電極材料に鉛箔を用いた供試試料(比較例1)の場合
は、鋼球落下テストで導通不良が生じ、不良(×印)と
判定された。これに対して本発明に作る実施例1〜6ま
での供試試料はいずれも鋼球落下テストで導通不良が生
じることはなく、良好(○印)と判定された。但し、電
極箔にニッケル材料を用いた供試試料(実施例6)の場
合にはスイッチ動作力にやや問題がある(△印)と評価
された。
【0040】この表2の結果を考察するに、電極箔材料
の弾性率(kg/mm2 )が鋼球落下テストやスイッチ
動作力テストの結果に反映されていると思われ、電極箔
材料の弾性率が低ければ繰返し使用に対する耐久性が悪
くなり、逆に弾性率が高ければスイッチ動作力が悪い傾
向にある。そして電極箔材料の弾性率(kg/mm2
の適正範囲は、2,500〜20,000kg/mm2
の範囲であることが確認された。
【0041】以上説明したことをまとめると、絶縁フィ
ルムに貼着される電極箔は、弾性率2,500〜20,
000kg/mm2 の範囲にある材料を選択することが
望まれ、そして両電極箔周縁部間に介在されるスペーサ
フィルムは、PETフィルム材料であってその厚みが2
5〜250μm(好ましくは25〜188μm)の範囲
にあることが望ましいと言える。そしてスペーサ用接着
剤も200kg/mm2 を越えない材料が選択されれ
ば、さらにスイッチ動作力も良くなるということが明確
にされた。
【0042】本発明は上記した実施の形態に何ら限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々の改変が可能である。例えば、上記実施例に加えて、
図3に示したように片側の面をフィルム26で裏打ちし
て剛性を高めたり、あるいは図4に示したように片側の
面の絶縁フィルム12b’の厚みを厚くして全体の剛性
を高めたりする等の設計を採用することも勿論本発明の
適用の範囲内である。
【0043】
【発明の効果】本発明のホーンスイッチによれば、絶縁
フィルムに貼着される両電極箔の弾性率、及び両電極箔
の周縁部間に介在されるスペーサフィルムの厚みとその
弾性率とが適正条件とされることにより使用に際して繰
返し衝撃が加えられても弾性復元力が継続的に維持さ
れ、また適度の衝撃抵抗性によってスイッチ動作力も良
好に発揮される。したがって本発明のホーンスイッチは
品質面での信頼性も得られ、エアバッグ装備の自動車へ
の適用に極めて有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るホーンスイッチの
断面構成図である。
【図2】図1に示したホーンスイッチの製造工程図であ
る。
【図3】本発明の他の実施の形態に係るホーンスイッチ
の断面構成図である。
【図4】さらに本発明の他の実施の形態に係るホーンス
イッチの断面構成図である。
【図5】従来一般に知られるこの種ホーンスイッチの外
観構成図である。
【符号の説明】
10 ホーンスイッチ 12(12a、12b、12b’) 絶縁フィルム 14(14a、14b)電極箔 16 接着剤 18 ドットスペーサ 20 スペーサフィルム 22 接着剤(又は粘着剤) 26 裏打ちフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田所 昇 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁フィルムに電極箔を貼り合わせたも
    のを互いに向かい合せに重ね合わせ、両電極箔間にはド
    ットスペーサが介在されると共に該両電極箔の周縁部に
    は同じく絶縁性のスペーサフィルムが介在され、該スペ
    ーサフィルムと両面の絶縁フィルムとが互いにスペーサ
    用接着剤を介して一体的に貼り合わされてなるホーンス
    イッチにおいて、前記電極箔材料はその弾性率が2,5
    00〜20,000kg/mm2 の範囲にあり、前記ス
    ペーサフィルムはその厚みが25〜500μmの範囲で
    あってかつその弾性率が40〜600kg/mm2 の範
    囲にあることを特徴とするホーンスイッチ。
  2. 【請求項2】 前記電極箔材料が、軟質アルミ、硬質ア
    ルミ、電解銅箔、圧延銅箔、リン青銅箔、ニッケルのう
    ちから選ばれた一種の材料であることを特徴とする請求
    項1に記載のホーンスイッチ。
  3. 【請求項3】 前記スペーサフィルムがポリエチレンテ
    レフタレート樹脂フィルムであることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のホーンスイッチ。
  4. 【請求項4】 前記スペーサ用接着剤はその弾性率が2
    00kg/mm2 を越えないことを特徴とする請求項1
    ないし3に記載のホーンスイッチ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003005390A1 (fr) * 2001-07-06 2003-01-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Commutateur d'ecran tactile
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