JPH1019836A - 酸素センサおよびその製造方法 - Google Patents

酸素センサおよびその製造方法

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JPH1019836A
JPH1019836A JP8169270A JP16927096A JPH1019836A JP H1019836 A JPH1019836 A JP H1019836A JP 8169270 A JP8169270 A JP 8169270A JP 16927096 A JP16927096 A JP 16927096A JP H1019836 A JPH1019836 A JP H1019836A
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JP
Japan
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oxygen sensor
electrode
spinel
outside
heater
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JP8169270A
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English (en)
Inventor
Mikio Yamada
幹雄 山田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素センサの構成要素だけでなく低温の排気
ガスをも加熱することにより活性化時間を一層短縮する
ことの可能な酸素センサを提供する。 【解決手段】 酸素センサは、ジルコニア固体電解質の
基材11の内表面および外表面にそれぞれ内側電極12
および外側電極13が設置され、外側電極は絶縁物質の
溶射層14によって保護されている。さらに溶射層の外
側にヒータ層15が形成される。ヒータ層は、酸素セン
サをスピネルとヒータを形成する貴金属粒子とを含有す
る有機溶媒31中に浸漬し、スピネルおよび貴金属粒子
が剥離しないように加圧しつつ焼成し、スピネルと密着
させると同時にスピネルの周囲に金属網状に形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸素センサおよびそ
の製造方法に係わり、特に活性化時間を短縮することの
可能な酸素センサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用内燃機関から排出される排気ガ
ス中に含まれる窒素酸化物、炭化水素および一酸化炭素
が大気中に排出されることを抑制するために触媒コンバ
ータを使用することは公知であるが、高い浄化率を維持
するには内燃機関に供給される混合気をほぼ理論空燃比
に制御することが必要となる。
【0003】混合気を理論空燃比に制御するために内燃
機関に供給される混合気の空燃比と相関を有する排気ガ
ス中に残留する酸素濃度を検出し、吸入空気量に応じて
燃料供給量を制御することが一般的である。現在広く使
用されている酸素センサはジルコニア酸素センサであっ
て、先端が閉塞された円筒形状のジルコニア固体電解質
(Zr 2 )の内外表面に白金電極がコーティングされ
た構成を有する。
【0004】この酸素センサを排気管に挿入して外表面
を酸素分圧の低い排気ガスにさらすとともに内面に酸素
分圧の高い大気を導入することによってジルコニア固体
電解質内を酸素イオンが流れ内外表面の白金電極間に残
留酸素濃度に応じた電圧が発生するが、酸素センサと濃
度検出センサとして機能するためにはジルコニア固体電
解質および内外表面の白金電極が所定温度(300°
C)以上となる活性化状態を維持する必要がある。
【0005】そこで内燃機関始動後に酸素センサが活性
化するのに要する時間を短縮するために酸素センサ内側
の中空部に電気ヒータを挿入し、ジルコニア固体電解質
および内外表面の白金電極を加熱することが普通である
(特開平4−370758公報参照)。図2は従来の酸
素センサの外形図であって、円筒形状の酸素センサ21
の中空部に電気ヒータ22が挿入されている。
【0006】酸素センサ21は数ミリメートルの厚さの
ジルコニア固体電解質で形成され、その内外表面に白金
電極がコーティングされている。そして外側電極を保護
するために、外側電極の外側に約500マイクロメート
ルの溶射層およびコーティング層が形成される。なお酸
素センサ21は、インナーカバー23およびアウターカ
バー24によって物理的に保護されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記構成
に係る酸素センサは、酸素センサ内側から加熱されるた
め外側電極および絶縁性電極保護層が所定温度となるま
でに時間がかかるだけでなく、内燃機関始動直後は低温
の排気ガスが直接外側電極に当たるためおよび排気ガス
が外側電極へ到達するまでに絶縁性保護層で冷却される
ため、酸素センサの活性化時間の短縮には限界があっ
た。
【0008】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
って、酸素センサの構成要素だけでなく低温の排気ガス
をも加熱することにより活性化時間を一層短縮すること
の可能な酸素センサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る酸素センサ
は、接触するガス中の酸素濃度に応じた特性変化を示す
基材と、基材の内表面に設けられた内側電極と、基材の
外表面に設けられた外側電極と、外側電極の外側に設け
られた通気性、絶縁性を有する電極保護層と、絶縁性溶
融層の外側に絶縁物質粒子と導電性金属粒子の混合物を
焼成することにより形成されたヒータ層と、を具備す
る。
【0010】本発明に係る酸素センサの製造方法は、接
触するガス中の酸素濃度に応じた特性変化を示す基材と
基材の内表面および外表面に設けられた電極と外表面に
設けられた電極の外側に設けられた通気性、絶縁性を有
する電極保護層とから構成される酸素センサを絶縁物質
粒子と導電性金属粒子とを含有する溶媒に浸漬する浸漬
段階と、浸漬工程において酸素センサの外側に付着した
絶縁物質粒子と導電性金属粒子と焼成する焼成段階と、
からなる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る酸素センサの
外形図および部分拡大図であって、基材11はジルコニ
ア固体電解質を一端が閉塞した円筒形状に焼成したもの
である。この基材11の内表面および外表面にはそれぞ
れ内側電極12および外側電極13が設置されている。
そして外側電極13は絶縁物質の溶射層14によって保
護されている。
【0012】本発明に係る酸素センサは溶射層14の外
側にさらにヒータ層15が形成される。図3はヒータ層
の製造方法の説明図であって、溶射層14の形成された
酸素センサ30は、図3(イ)に示すようにコーティン
グ材であるスピネル(Al2MgO4 )とヒータを形成す
る貴金属粒子(Pt 、Rh 、Pd 等)とを含有する有機
溶媒31中に浸漬される。
【0013】すると酸素センサは、図3(ロ)に示すよ
うにスピネル32および貴金属粒子33が外側周囲に付
着した状態となる。そして、スピネルおよび貴金属粒子
が剥離しないように加圧しつつ焼成すると、図3(ハ)
に示すように貴金属粒子33は溶融してスピネル32と
密着すると同時にスピネル22の周囲に金属網34を形
成する。
【0014】即ちヒータ層15はスピネル32と金属網
とから構成され、金属網34に電流を流すことによりヒ
ータとして機能する。図4は酸素センサの活性化時間の
グラフであって、横軸に時間、縦軸に酸素センサの温度
をとる。実線で示すように本発明に係る酸素センサは1
0〜15秒で活性化温度である650°Cに到達するの
に対し、図2の従来の酸素センサは活性化するのに約3
0秒を要する。即ち本発明に係る酸素センサの活性化時
間は従来の1/2〜1/3に短縮される。
【0015】図5はヒータへの通電開始15秒後の酸素
センサの半径方向の温度分布グラフであって、横軸に半
径方向の距離をとり左側は酸素センサの外側を、右側は
酸素センサの内側を表す。即ち本発明に係る酸素センサ
は通電開始15秒後には酸素センサの全域で活性化温度
650°Cを越えているのに対し、従来の酸素センサの
コーティング層および溶射層は活性化温度650°Cを
大幅に下回っている。
【0016】また、活性化温度650°Cを維持するた
めに、従来の酸素センサは25ワットの電力を必要とし
たのに対し、本発明に係る酸素センサは12ワットの電
力ですむため消費電力を1/2に低減することが可能で
ある。これは従来の酸素センサにおいては、ヒータの抵
抗が許容範囲でばらつくだけでなくヒータの挿入精度に
よって外側電極の温度が約±25°Cの範囲でばらつく
おそれがあり、最も低温部分をも活性化温度650°C
以上に維持することが必要となるために消費電力は大き
くなる。
【0017】これに対して、本発明に係る酸素センサに
おいては、ヒータの抵抗のばらつき自体が少なくなるだ
けでなくヒータの取り付け誤差は本質的に除去されるた
め、の外側電極の温度のばらつきは約±10°Cに抑制
され、消費電力は少なくなる。ヒータの抵抗のばらつき
自体が少なくなるという本発明に係る酸素センサの特徴
はヒータの過昇温を防止するための制御装置をなくすこ
とも可能であることを意味し、経済的な利点をも有す
る。
【0018】さらに、従来の酸素センサにあっては、排
気ガス中の有毒物質(鉛、イオウ、炭素、ナトリウム、
リン、亜鉛、マンガン、カリュウム等)が外側電極まで
侵入することを防止するために最も外側のコーティング
層のさらに外側に有毒物質をトラップするための多孔質
層を形成する必要があった。これに対し本発明に係る酸
素センサにおいてはヒータ層に含まれるスピネルがトラ
ップとして作用するだけでなく、ヒータ層が発熱により
有毒物質の侵入がさらに抑制されるため、多孔質層の形
成が不要となる。
【0019】さらに、ヒータはスピネルの周囲に網状に
形成されるため外側電極への排気ガスの流入が阻止され
ることがなく迅速な応答時間を維持することもできる。
上記実施例は基材としてジルコニア固体電解質を使用し
ているが、チタニア等の半導体を使用した酸素センサに
も本発明を使用することも可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明にかかる酸素センサによれば、最
外層に設置される金属網状のヒータ層により電極および
固体電解質・絶縁性・電極保護層だけでなく始動直後の
低温の排気ガスも加熱されるため、酸素センサの活性化
時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸素センサの外形図および部分拡
大図である。
【図2】従来の酸素センサの外形図である。
【図3】ヒータ層の製造方法の説明図である。
【図4】酸素センサの活性化時間のグラフである。
【図5】酸素センサの半径方向の温度分布グラフであ
る。
【符号の説明】
11…固体電解質 12…内側電極 13…外側電極 14…溶射層 15…ヒータ層 32…スピネル 34…金属網

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接触するガス中の酸素濃度に応じた特性
    変化を示す基材と、 前記基材の内表面に設けられた内側電極と、 前記基材の外表面に設けられた外側電極と、 前記外側電極の外側に設けられた通気性、絶縁性を有す
    る電極保護層と、 前記絶縁性溶融層の外側に、絶縁物質粒子と導電性金属
    粒子の混合物を焼成することにより形成されたヒータ層
    と、を具備する酸素センサ。
  2. 【請求項2】 接触するガス中の酸素濃度に応じた特性
    変化を示す基材と、基材の内表面および外表面に設けら
    れた電極と、外表面に設けられた電極の外側に設けられ
    た通気性、絶縁性を有する電極保護層と、から構成され
    る酸素センサを絶縁物質粒子と導電性金属粒子とを含有
    する溶媒に浸漬する浸漬段階と、 前記浸漬工程において酸素センサの外側に付着した絶縁
    物質粒子と導電性金属粒子と焼成する焼成段階と、から
    なる酸素センサの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2480862B (en) * 2010-06-03 2013-02-13 Kidde Tech Inc Smoke detection system
KR101328777B1 (ko) * 2012-10-31 2013-11-13 주식회사 현대케피코 다공성의 세라믹 코팅층이 형성된 산소센서 및 다공성의 세라믹 코팅층을 형성하는 방법

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WO2014069915A1 (ko) * 2012-10-31 2014-05-08 주식회사 현대케피코 다공성의 세라믹 코팅층이 형성된 산소센서 및 다공성의 세라믹 코팅층을 형성하는 방법

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