JPH10196934A - 給気流予熱装置及び給気流予熱方法 - Google Patents

給気流予熱装置及び給気流予熱方法

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JPH10196934A
JPH10196934A JP9000117A JP11797A JPH10196934A JP H10196934 A JPH10196934 A JP H10196934A JP 9000117 A JP9000117 A JP 9000117A JP 11797 A JP11797 A JP 11797A JP H10196934 A JPH10196934 A JP H10196934A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速切換式蓄熱体を介してなされる石炭燃焼
排ガス流と低温燃焼用空気流との実質的に直接的な熱交
換により、石炭燃焼設備に供給すべき給気流を連続的に
高温に予熱し得る給気流予熱装置及び給気流予熱方法を
提供する。 【解決手段】 給気流予熱装置1は、微粉炭ボイラー本
体5に給送すべき給気流を加熱する第1及び第2熱交換
装置11、12と、微粉炭ボイラー本体の可燃性燃焼排
ガスを導入し、可燃性燃焼排ガスの二次燃焼反応を生起
する第1及び第2燃焼域13、14とを有する。熱交換
装置及び燃焼域は、燃焼域の二次燃焼反応により生成し
た二次燃焼排ガスを熱交換装置を介して排気するように
相互連通する。熱交換装置は、燃焼域の二次燃焼反応に
より生成した二次燃焼排ガスに伝熱接触して蓄熱すると
ともに、低温給気流に伝熱接触して放熱する蓄熱体を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給気流予熱装置及
び給気流予熱方法に関するものであり、より詳細には、
比較的低温の燃焼用空気を高温に加熱し、石炭燃焼装置
に対して高温の予熱給気流を供給する給気流予熱装置及
び給気流予熱方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭火力発電ボイラー、微粉炭ボイラー
又は石炭ガス化装置等の各種石炭燃焼装置、或いは、A
FBC形式、PFBC形式又は加圧CPC形式等の各種
石炭複合発電システムの研究・開発又は実用化研究が、
エネルギー政策又は社会的要求に基づき、近年において
広く実施されている。一般に、この種の石炭燃焼システ
ム又は石炭燃焼設備は、燃焼用空気を石炭燃焼炉に供給
する給気装置又は給気設備を有し、給気装置又は給気設
備は、例えば、燃焼排ガスの廃熱等を利用した熱交換装
置等の給気予熱装置を備える。給気予熱装置は、燃焼炉
の燃焼効率を改善すべく、外気又は外界雰囲気の燃焼用
空気を適当な温度に加熱又は予熱し、所望の温度に昇温
した高温気流又は燃焼用予熱空気を微粉炭バーナ等の燃
焼装置又は火炎帯形成装置に給送する。石炭燃焼設備の
燃焼形式として、例えば、ストーカ燃焼形式、微粉炭燃
焼形式及び流動層燃焼形式などの各種形式が知られてい
る。一般には、負荷変動に対して比較的良好な応答性又
は追従性を有し且つ高燃焼効率を発揮し得る微粉炭燃焼
法を適用した微粉炭燃焼ボイラーが、石炭火力発電ボイ
ラー等の大容量ボイラー又は大型石炭焚ボイラーとして
採用されている。
【0003】この種の微粉炭ボイラーにおいては、石炭
粒子は、一次空気によって燃焼炉に搬送され、微粉炭燃
焼装置又は微粉炭バーナにより急速に加熱される。微粉
炭ボイラーの燃焼排ガスは、比較的多量のフューエル
(FUEL)NOx、サーマル(THERMAL)NOxおよび硫黄
分を含むばかりでなく、多量の煤塵(ダスト、フライア
ッシュ)を含有する。従って、石炭火力発電所等におけ
る燃焼排ガスの排気系は、一般に、排煙脱硫装置、排煙
脱硝装置および電気集塵機(ESP)等を含む一連の排
煙処理システムを所要構成要素として備える。
【0004】図10は、このような石炭燃焼設備の全体
構成を例示する概略フロー図である。石炭燃焼設備を構
成する石炭火力発電ボイラーは、微粉炭バーナ4及び微
粉炭ボイラー本体5を備える。微粉炭バーナ4は、微粉
炭を給送する微粉炭給送路CFに接続される。微粉炭給
送路CFは、微粉炭加圧給送方式の微粉炭供給機(図示
せず)を備えた微粉炭供給系に連結され、所定微粉度の
微粉炭を一次空気流により微粉炭バーナ4に搬送する。
二次空気流を給送する給気給送路CAが、微粉炭バーナ
に接続される。給気給送路CAは、二次空気流を300
℃程度に予熱する回転式空気予熱器APHの加熱部又は
放熱部81を介して強制給気ファン2に連結される。強
制給気ファン2は、外気吸入口29及び外気導入路OA
を介して吸入した外気を空気予熱器APHに圧送し、空
気予熱器APHにて予熱された二次空気流は、給気給送
路CAを介して微粉炭バーナ4に給送される。微粉炭バ
ーナ4において混合した微粉炭、一次空気流及び二次空
気流は、微粉炭ボイラー本体5の炉内燃焼領域50に火
炎帯を形成し、炉内燃焼領域50に配置された過熱器5
1 、再熱器52 及び節炭器53を加熱した後、燃焼排ガ
ス流路E1を介して炉外に排気される。燃焼排ガス流路
E1を含む排気系に配設された排煙処理システムは、電
気集塵機(ESP)71、アンモニア供給源(図示せ
ず) に接続されたアンモニア注入装置72、選択接触型
触媒ユニットを内蔵した選択接触還元装置73、廃熱回
収機能を有する回転式空気予熱器APHの蓄熱部又は冷
却部74、排気誘引ファン75、回転再生式のユングス
トローム型ガス・ガスヒータGGHの蓄熱部76、ブー
スターファン77、排煙脱硫装置78、ガス・ガスヒー
タGGHの放熱部79およびスタック80等の一連の排
ガス処理装置を燃焼排ガス流路E1乃至E10に直列に
配設した構成を有する。なお、図10には、高温下に脱
塵処理可能な高温ESP(電気集塵機)を排気系上流部
分に配置してなる低ダスト方式の排煙処理システムが例
示されているが、脱硝触媒の有効温度範囲を重視し、脱
硝装置を排気系上流部分に配置した構成を有する高ダス
ト方式の排煙処理システムにおいても又、実質的に同様
な排煙処理機能が達成される。
【0005】また、燃焼装置に対する給気流を高温に予
熱し得る高速切換式又は高周期切換式の蓄熱型熱交換シ
ステムが、本願出願人による特願平5─6911号(特
開平6−213585号)に開示されている。本願出願
人の開発に係る切換式蓄熱型熱交換システムは、多数の
狭小流路を備えたハニカム構造の蓄熱体を有し、該蓄熱
体は、極めて高い温度効率及び容積効率を発揮する。高
温の燃焼排ガス及び低温の燃焼用給気流は、ハニカム型
蓄熱体を短時間に交互に流通し、給気流は、ハニカム型
蓄熱体を介してなされる燃焼排ガスとの直接的な熱交換
により、800℃を超える極めて高温に予熱される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、石炭燃
焼設備における大幅な燃焼効率の改善を企図して、石炭
燃焼設備の給気装置に対する上記形式の蓄熱型熱交換シ
ステムの適用可能性又は適応可能性について検討を重ね
た。しかしながら、上記形式の切換式蓄熱型熱交換シス
テムによれば、ハニカム型蓄熱体に熱伝導/熱伝達可能
な顕熱を十分に保有する燃焼排ガス、即ち、燃焼炉を流
出した直後の高温燃焼排ガスをハニカム型蓄熱体に導入
せざるを得ない。他方、石炭燃焼設備の高温燃焼排ガス
は、上記の如く多量の煤塵等を含有しており、上記ハニ
カム型蓄熱体の狭小流路を煤塵により比較的早期に閉塞
してしまう結果、ハニカム流路の早期目詰り現象を生じ
させる。このため、上記構成のハニカム型蓄熱体を石炭
燃焼設備に所望の如く配設し得ず、従って、上記形式の
熱交換システムを石炭燃焼炉の燃焼排ガス排気系に容易
に適用し難い事情がある。かくして、石炭燃焼設備に実
質的ないし実用的に適応し得る新規構成及び新規構造の
熱交換システムの早期開発が、強く要望された。
【0007】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、高速切換式蓄熱体
を介してなされる石炭燃焼排ガス流と低温燃焼用空気流
との実質的に直接的な熱交換により、石炭燃焼設備に供
給すべき給気流を連続的に高温に予熱し得る給気流予熱
装置及び給気流予熱方法を提供することにある。本発明
は又、石炭燃焼設備に供給すべき燃焼用空気の給気流を
800℃以上、望ましくは、1000℃以上の高温に連
続的に予熱又は加熱することができる給気流予熱装置及
び給気流予熱方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明は、石炭燃焼装置に供給すべき比較
的低温の燃焼用空気の給気流を加熱し、石炭燃焼装置に
対して高温の予熱給気流を供給する給気流予熱装置にお
いて、前記低温給気流を流通可能な流路を有し、前記石
炭燃焼装置の燃焼手段に給送すべき前記給気流を加熱す
る熱交換装置と、前記石炭燃焼装置の可燃性燃焼排ガス
の導入により、該可燃性燃焼排ガスの二次燃焼反応を生
起する燃焼域とを有し、前記熱交換装置及び燃焼域は、
前記燃焼域の燃焼反応により生成した二次燃焼排ガスを
前記熱交換装置を介して排気するように相互連通し、前
記熱交換装置は、前記燃焼域の二次燃焼反応により生成
した二次燃焼排ガスに伝熱接触して蓄熱するとともに、
前記低温給気流に伝熱接触して放熱する蓄熱体を備える
ことを特徴とする給気流予熱装置を提供する。
【0009】本発明の上記構成によれば、給気流予熱装
置は、石炭燃焼排ガスの二次燃焼反応を生起する燃焼域
を有し、該燃焼域にて生成した二次燃焼排ガスは、上記
熱交換装置を構成する蓄熱体の流路を通過し、該蓄熱体
を加熱する。低温の燃焼用空気および二次燃焼排ガスを
上記熱交換装置に交互に供給することにより、燃焼域の
二次燃焼排ガスの顕熱を蓄熱体に熱伝導/熱伝達し且つ
蓄熱体にて蓄熱する蓄熱作用と、蓄熱体に蓄熱した顕熱
を低温給気流に対して放熱し且つ該低温給気流を加熱す
る放熱作用とが、比較的短時間に交互に反覆し、この結
果、低温給気流と二次燃焼排ガスとの実質的に直接的な
熱交換作用が、蓄熱体を介して継続的になされ、低温給
気流は、蓄熱体を介してなされる直接的加熱作用によ
り、800℃乃至1000℃以上の高温に加熱ないし予
熱される。ここに、燃焼排ガス系の排煙処理工程により
温度降下した石炭燃焼排ガスは、燃焼域における二次燃
焼反応により高温の二次燃焼排ガスとして蓄熱体に供給
されるので、二次燃焼排ガスは、低温給気流を予熱又は
加熱し得る所望の顕熱を保有し、蓄熱体を高温に加熱す
る。所要の熱量を蓄熱した蓄熱体は、引き続く低温燃焼
用空気流との熱交換作用により放熱し、給気流を800
℃以上、望ましくは、1000℃以上の高温に連続的に
予熱ないし加熱することができる。
【0010】本発明は又、比較的低温の給気流を加熱し
てなる高温の予熱給気流を石炭燃焼装置に対して導入す
る給気流予熱方法において、高温の第1熱交換装置を介
して低温給気流を導入し、該低温給気流と前記第1熱交
換装置との伝熱接触による熱交換により、低温給気流を
高温に加熱し、高温の予熱給気流を第1予熱給気流及び
第2予熱給気流に分流し、該第2予熱給気流を前記石炭
燃焼装置に供給するとともに、前記第1予熱給気流を第
2燃焼域に導入する第1予熱工程と、高温の第2熱交換
装置を介して低温給気流を導入し、該低温給気流と前記
第2熱交換装置との伝熱接触による熱交換により、低温
給気流を高温に加熱し、高温の予熱給気流を第1予熱給
気流及び第2予熱給気流に分流し、該第2予熱給気流を
前記石炭燃焼装置に供給するとともに、前記第1予熱給
気流を第1燃焼域に導入する第2予熱工程とを有し、前
記第1予熱工程において、可燃成分を含む前記石炭燃焼
装置の燃焼排ガスを前記第2燃焼域に導入し、該燃焼排
ガスを前記第1予熱給気流と混合し、該第2燃焼域にて
燃焼排ガスの二次燃焼反応を生起し、第2燃焼域の燃焼
により生成した二次燃焼排ガスを第2熱交換装置を介し
て排気し、二次燃焼排ガスと第2熱交換装置との伝熱接
触による熱交換により、二次燃焼排ガスの顕熱を第2熱
交換装置の蓄熱体に蓄熱し、前記第2予熱工程におい
て、可燃成分を含む前記石炭燃焼装置の燃焼排ガスを前
記第1燃焼域に導入し、該燃焼排ガスを前記第1予熱給
気流と混合し、該第1燃焼域にて燃焼排ガスの二次燃焼
反応を生起し、第1燃焼域の燃焼により生成した二次燃
焼排ガスを第1熱交換装置を介して排気し、二次燃焼排
ガスと第1熱交換装置との伝熱接触による熱交換によ
り、二次燃焼排ガスの顕熱を第1熱交換装置の蓄熱体に
蓄熱し、前記第1予熱工程及び第2予熱工程を所定の時
間間隔にて交互に実行し、前記低温給気流を継続的に高
温加熱することを特徴とする給気流予熱方法を提供す
る。
【0011】上記構成によれば、第1予熱工程及び第2
予熱工程を交互に実行することにより、第1又は第2燃
焼域の二次燃焼排ガスと、低温の給気流との熱交換作用
が連続的に継続し、高温の第2予熱給気流は、燃焼用空
気として連続的に石炭燃焼装置に供給される。他の観点
より、本発明は、上記構成の給気流予熱装置を備えた微
粉炭ボイラーを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態におい
て、給気流予熱装置は、上記熱交換装置を備えた第1加
熱装置及び第2加熱装置を備え、該第1及び第2加熱装
置は、第1給排流路及び第2給排流路を介して流路切換
装置に連結される。流路切換装置は、前記低温給気流を
給気する給気流導入路に連結されるとともに、前記二次
燃焼排ガスを排気する燃焼排ガス導出路に連結される。
給気流予熱装置は、上記第1加熱装置及び第2加熱装置
により加熱された比較的高温の予熱給気流を石炭燃焼装
置に対して供給する予熱給気流給送路と、第1及び第2
加熱装置を相互連通させる分流連通部と、第1及び第2
加熱装置と予熱給気流給送路との間に介装された分流制
御装置とを備える。第1加熱装置は、上記第1給排流路
に連結された第1熱交換装置と、第1熱交換装置に対し
て直列に配置された第1燃焼域とを有し、第1給排流
路、第1熱交換装置及び第1燃焼域は、給気流を分流制
御装置に導出するとともに、第1燃焼域にて生成した二
次燃焼排ガスを燃焼排ガス導出路に送出するように相互
連通し、第2加熱装置は、第2給排流路に連結された第
2熱交換装置と、第2熱交換装置に対して直列に配置さ
れた第2燃焼域とを備え、第2給排流路、第2熱交換装
置及び第2燃焼域は、給気流を分流制御装置に導出する
とともに、第2燃焼域にて生成した二次燃焼排ガスを燃
焼排ガス導出路に送出するように相互連通する。上記分
流連通部は、前記第1及び第2燃焼域を相互連通させる
流体連通路を備え、第1及び第2燃焼域は夫々、燃焼装
置の可燃性燃焼排ガスを該燃焼域に導入可能な排ガス導
入装置を備える。給気流予熱装置は更に、上記流路切換
装置、分流制御装置及び排ガス導入装置を同期切換制御
する制御手段を有し、第1加熱装置及び第2加熱装置
は、該制御手段の制御下に、第1熱交換装置又は第2熱
交換装置により加熱された高温の予熱給気流を第1予熱
給気流及び第2予熱給気流に分流し、第1予熱給気流を
流体連通路に送出するとともに、第2予熱給気流を予熱
給気流給送路に送出する。
【0013】本発明の更に好適な実施形態において、上
記流路切換装置は、上記給気流導入路を上記第1給排流
路に連結し且つ上記燃焼排ガス導出路を上記第2給排流
路に連結する第1位置と、上記給気流導入路を上記第2
給排流路に連結し且つ上記燃焼排ガス導出路を上記第1
給排流路に連結する第2位置とを有し、所定の時間間隔
にて第1位置又は第2位置のいずれか一方に選択的に切
換制御され、上記流路切換装置の第2位置にて上記第1
燃焼域に生成した二次燃焼排ガスは、上記第1熱交換装
置の蓄熱体を通過して上記第1給排流路に送出され、上
記流路切換装置の第1位置にて上記第2燃焼域に生成し
た二次燃焼排ガスは、上記第2熱交換装置の蓄熱体を通
過して上記第2給排流路に送出される。好適には、上記
流路切換装置は、所定の時間間隔にて上記第1位置又は
第2位置に交互に切換制御され、該時間間隔は、60秒
以下、更に好ましくは、30秒以下の所定時間に設定さ
れ、上記第1及び第2熱交換装置の各蓄熱体は、該時間
間隔に相応して蓄熱又は放熱を反覆し、上記低温給気流
を加熱し且つ上記二次燃焼排ガスを冷却する。好ましく
は、上記第1加熱装置及び第2加熱装置は、分流連通部
を介して並列に配置され、上記流体連通路は、第1及び
第2燃焼域に開口するとともに、流体連通路を局所的に
縮径する流路縮小手段を備え、該流路縮小手段は、予熱
給気流の流体圧力を規制するオリフィスとして機能す
る。
【0014】本発明の或る好適な実施形態において、上
記排ガス導入装置は、燃焼装置の可燃性燃焼排ガスを上
記第1及び第2燃焼域に導入する第1及び第2排気導入
路と、上記第1及び第2排気導入路を開閉制御する開閉
制御装置とを備える。本発明の好適な実施形態におい
て、上記蓄熱体は、上記低温給気流と上記二次燃焼排ガ
スとが交互に通過する多数の流路を備えたハニカム型蓄
熱体からなる。更に好ましくは、上記石炭燃焼装置は、
微粉炭ボイラーよりなり、上記燃焼排ガスは、未燃燃料
成分、水素及び炭素を含む微粉炭ボイラーの可燃性燃焼
排ガスからなる。上記予熱給気流は、上記燃焼排ガスの
可燃成分の自己着火温度よりも高温に加熱され、上記燃
焼排ガスは、上記第1及び第2燃焼域に交互に供給さ
れ、該燃焼域において第1予熱給気流と混合し、二次燃
焼反応する。好適には、微粉炭ボイラー本体の燃焼排ガ
スを除塵し且つ脱硫する脱塵装置及び排煙脱硫装置、更
に好適には、燃焼排ガスの脱硝作用を有する排煙脱硝装
置を備えた排煙処理システムが、微粉炭ボイラー本体の
燃焼排ガス排気部と上記第1及び第2燃焼域の排ガス導
入装置との間に介装される。
【0015】本発明の好適な実施形態によれば、上記低
温給気流は、外界雰囲気の空気であり、上記予熱給気流
は、上記熱交換装置により、少なくとも800℃、好ま
しくは1000℃以上の高温に加熱された燃焼用予熱空
気流として、微粉炭ボイラー等の石炭燃焼設備の燃焼手
段に給送される。本発明の更に好適な実施形態におい
て、上記蓄熱体を構成するハニカム型蓄熱体は、好まし
くは、セラミック製ハニカムからなる。好ましくは、ハ
ニカム型蓄熱体は、各流路を構成する正方形断面又は三
角形断面等の所定断面形状のセル孔を備えた格子状のハ
ニカム構造に成形され、セル孔を画成するセル壁の壁厚
及び各セル壁間のピッチは、好ましくは、蓄熱体の容積
効率の最大値に相応し且つ0.7乃至1.0の温度効率
を確保し得る壁厚及びピッチに設定される。更に好適に
は、セル壁の壁厚は、1.6mm以下の所定厚に設定さ
れ、セル壁ピッチは、5.0mm以下の所定値に設定され
る。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施例
に係る給気流予熱装置及び給気流予熱方法について、詳
細に説明する。図1は、本発明の実施例に係る給気流予
熱装置を備えた石炭火力発電ボイラーの装置系全体構成
を示す概略フロー図である。石炭火力発電ボイラーは、
微粉炭バーナ4及び微粉炭ボイラー本体5を備え、微粉
炭バーナ4は、微粉炭を給送する微粉炭給送路CFに接
続される。微粉炭給送路CFは、微粉炭加圧給送方式の
微粉炭供給機(図示せず)を備えた微粉炭供給系に連結
される。微粉炭供給機は、所定の微粉度、例えば、50
乃至100μm以下の微粉度の微粉炭を供給し、微粉炭
は、一次空気供給手段(図示せず)により供給される一
次空気流により微粉炭給送路CF内の流路を搬送され、
微粉炭バーナ4に供給される。一次空気の流量は、所望
の全燃焼空気流の所定流量割合の流量に設定される。予
熱空気給送路HAが、微粉炭バーナ4に接続され、予熱
空気給送路HAは、800℃乃至1000℃以上の所定
温度に加熱された高温予熱空気流を微粉炭バーナ4に供
給する。微粉炭、一次空気流及び高温予熱空気流は、微
粉炭バーナ4において混合し、パイロットバーナ等の点
火手段(図示せず)により微粉炭ボイラー本体5の炉内
燃焼領域50に火炎帯を形成する。過熱器(スーパーヒ
ータ)51、再熱器(リヒータ)52および節炭器(エ
コノマイザ)53が、炉内燃焼領域50の所定位置に配
置される。節炭器53は、給水供給路S1に連結され、
過熱器51は、過熱蒸気導出路S2に連結される。給水
供給路S1により節炭器53に供給された給水は、節炭
器53、再熱器52及び過熱器51の管路に通水され
る。給水は、節炭器53、再熱器52及び過熱器51に
おいて炉内燃焼領域50の高温加熱雰囲気下に進行する
輻射及び対流伝熱作用により加熱され、過熱蒸気として
過熱蒸気導出路S2より炉外に導出され、発電設備を構
成する蒸気タービン等(図示せず)に供給される。
【0017】炉内燃焼領域50の燃焼排ガスを排気する
燃焼排ガス流路E1が、節炭器53の下方域において微
粉炭ボイラー本体5に連結される。燃焼排ガス流路E1
の後流端又は下流端は、脱塵装置61の排ガス流入口に
連結され、脱塵装置61の排ガス流出口は、燃焼排ガス
流路E2を介して、熱媒体流体を循環可能なガス・ガス
ヒータGGHの熱回収部62に連結される。熱回収部6
2は更に、ブースターファン63を備えた燃焼排ガス流
路E3:E4を介して、排煙脱硫装置64の排ガス流入
口に連結される。排煙脱硫装置64の排ガス流出口は、
燃焼排ガス流路E5介してガス・ガスヒータGGHの放
熱部65に接続され、放熱部65は、燃焼排ガス流路E
6を介して、燃焼排ガス分配装置40に接続される。本
例において、脱塵装置61は、複数の円筒形セラミック
フィルタを内蔵した高温セラミックフィルタ形式の集塵
機からなる。脱塵装置61は、セラミックファイバー系
の断熱材を内壁面に内貼りしてなる圧力容器構造のハウ
ジングと、該ハウジング内に画成された脱塵室とを備え
る。脱塵室は、上下方向に複数室に区画され、βコージ
ライト等の素材を内径150mm程度の多孔質円筒体に
成形してなる複数の円筒形セラミックフィルタが各区画
室内に配置される。各セラミックフィルタの中空部に流
入した燃焼排ガスは、セラミックフィルタの円筒状壁体
を径方向外方に通過し、濾過され、排ガス流路E2に流
出する。セラミックフィルタの円筒壁内面に付着又は堆
積した塵埃又はダストは、自然落下し、或いは、所定時
間間隔にて実行されるエジェクタパルス逆洗方式の逆洗
装置の作動により、セラミックフィルタ内壁面から除去
される。
【0018】また、排煙脱硫装置64は、主に燃焼排ガ
スのH2SをSelexol 溶液(ポリエチレングリコールジメ
チルエーテル)又は熱炭酸カリ水溶液により除去するSe
lexol Process (セレクソル・プロセス)又はBenfield
Process(ベンフィールド・プロセス) の方式に設計さ
れ、主に燃焼排ガス中のH2Sを除去する。更に、上記ガ
ス・ガスヒータGGHは、熱媒体流体の循環回路に接続
された熱回収部62及び放熱部65を備える。熱回収部
62において燃焼排ガス流路E2の排ガス顕熱により昇
温又は蒸発した熱媒体流体は、放熱部65に循環し、放
熱部65において燃焼排ガス流路E5の燃焼排ガスと熱
交換し、この結果、熱媒体流体は冷却又は凝縮され、他
方、燃焼排ガス流路E5の燃焼排ガスは加熱され、昇温
する。
【0019】燃焼排ガス分配装置40は、一対の開閉制
御弁41、42を備え、燃焼排ガス流路E7:E8を介
して、給気流予熱装置1の切換式蓄熱型熱交換システム
10に連結される。熱交換システム10は、開閉制御弁
41、42を介装した燃焼排ガス流路E7:E8と、燃
焼排ガス流路E7:E8に連結された一対の燃焼域1
3、14を備えるとともに、第1及び第2燃焼域13、
14を相互連通する分流連通路15を備える。第1及び
第2燃焼域13、14は、3方弁形式の流路制御装置3
0を介して、予熱空気給送路HAに連結されるととも
に、燃焼用空気の給気流を高温に加熱又は予熱する高速
切換式の第1及び第2蓄熱型熱交換装置11、12と連
通する。
【0020】第1及び第2熱交換装置11、12は、第
1給排路L1及び第2給排路L2を介して、4方弁形式
の流路切換装置20と連通し、流路切換装置20は、給
気給送路CA及び排気導出路EAを介して給気押込み形
式の強制給気ファン2および排気誘引形式の強制排気フ
ァン3に連結される。強制給気ファン2の吸引口は、外
気導入路OAに連結され、外気導入路OAを介して外気
吸入口29と連通し、強制排気ファン3の吐出口は、排
気送出路EGを介して、集合煙突等のスタック80の排
気導入口と連通する。強制給気ファン2は、外気吸入口
29及び外気導入路OAを介して常温外気を吸引し、給
気給送路CAを介して常温外気(燃焼用空気)を第1熱
交換装置11又は第2熱交換装置12に圧送する。他
方、強制排気ファン3は、第1熱交換装置11又は第2
熱交換装置12を通過した第1及び第2燃焼域13、1
4の二次燃焼排ガスを誘引し、二次燃焼排ガスを排気送
出路EG及びスタック80により大気放出又は大気解放
する。
【0021】図2及び図3は、図1に示す石炭火力発電
ボイラーに配設された給気流予熱装置1の全体構成及び
作動態様を示す概略ブロックフロー図及び概略断面図で
ある。図2及び図3の各図において、(A)図は、給気
流予熱装置1を構成する流路切換装置20の第1位置に
おける第1予熱工程を示し、(B)図は、流路切換装置
20の第2位置における第2予熱工程を示す。図2に示
す如く、給気流予熱装置1は、流路切換装置20を介し
て給気給送路CA又は排気導出路EAに選択的に連通可
能な第1給排路L1及び第2給排路L2を備えるととも
に、給気給送路CAを介して導入した燃焼用空気を所定
温度に予熱する第1熱交換装置11及び第2熱交換装置
12と、第1又は第2熱交換装置11、12にて予熱さ
れた予熱空気流を分流可能な分流連通路15と、分流連
通路15を通過した所定流量の第1予熱空気流H1の存
在下に微粉炭ボイラー本体6の燃焼排ガスの二次燃焼反
応を生起する第1燃焼域13及び第2燃焼域14とを備
える。
【0022】図3に示す如く、流路切換装置20は、給
気給送路CAに連通する給気流入ポート21と、排気導
出路EAに連通する排気流出ポート22とを備えるとと
もに、第1給排路L1に連通する第1給排ポート23
と、第2給排路L2に連通する第2給排ポート24とを
備える。第1給排ポート23は、第1給排路L1を介し
て第1熱交換装置11の基端部に連結され、第2給排ポ
ート24は、第2給排路L2を介して第2熱交換装置1
2の基端部に連結される。流路切換装置20は、第1位
置及び第2位置に選択的に切換制御可能な高速切換式又
は高周期切換式構造を備えた4方弁からなり、中心回転
軸25に固定された板状の弁体26を備える。回転軸2
5は、4方弁駆動装置(図示せず)の作動により回転駆
動され、第1位置(図2A:図3A)又は第2位置(図
2B:図3B)に選択的に切換制御される。4方弁駆動
装置は、所定時間毎に中心回転軸25を回転させ、流路
切換装置20は、給気給送路CAを第1給排路L1と連
通させ且つ第2給排路L2を排気導出路EAと連通させ
る第1位置と(図2A:図3A)、給気給送路CAを第
2給排路L2と連通させ且つ第1給排路L1を排気導出
路EAと連通させる第2位置(図2B:図3B)とに交
互に切換えられる。第1及び第2燃焼域13、14は、
第1及び第2排ガス流路E7、E8を介して微粉炭ボイ
ラー本体6の燃焼排ガスを導入可能な第1及び第2排ガ
ス流入口43、44を備え、排ガス流入口43、44
は、第1及び第2燃焼域13、14の側壁部分を貫通す
る。炉内燃焼領域50の燃焼排ガスは、上記集塵装置6
1、ガス・ガスヒータGGH及び排煙脱硫装置64(図
1)を通過し、降温した後、第1及び第2排ガス流入口
43、44を介して、第1及び第2燃焼域13、14に
導入される。
【0023】熱交換システム10は、熱交換システム全
体の作動モードを制御し且つ各システム構成要素の切換
時期を調時する電子式制御装置19(図2)を備える。
制御装置19は、流路切換装置20及び分流制御装置3
0の切替時期及び切替位置を制御するとともに、第1及
び第2開閉制御弁41、42の開閉時期及び開閉作動を
制御する。制御装置19は、電気信号線を介して流路切
換装置20の4方弁駆動装置、分流制御装置30の駆動
部および第1:第2開閉制御弁41、42の駆動部に接
続され、各駆動装置又は駆動部の作動を制御する。第1
及び第2開閉制御弁41、42は、制御装置19の制御
下に流路切換装置20と同時に開閉制御され、第1開閉
制御弁41の開放時期は、流路切換装置20の第2位置
切換時期と一致し、第2開閉制御弁42の開放時期は、
流路切換装置20の第1位置切換時期と一致する。
【0024】流路切換装置20と連動する分流制御装置
30は、第1及び第2燃燃焼13、14と微粉炭バーナ
4との間に介装される。分流制御装置30は、制御装置
19の制御下に流路切換装置20と正確に同期切換作動
し、予熱空気給送路HAと第1又は第2中間流路L3、
L4とを交互に相互連通させる。分流制御装置30は、
流路切換装置20の第1位置(図2A:図3A)におい
て、第1中間流路L3を介して第1燃焼域13と予熱空
気給送路HAとを連通させる第1位置に保持され、第1
燃焼域13の第2予熱給気流H2を微粉炭バーナ4に供
給し、他方、流路切換装置20の第2位置(図2B:図
3B)において、第2中間流路L4を介して第2燃焼域
14と予熱空気給送路HAとを連通させる第2位置に保
持され、第2燃焼域14の第2予熱給気流H2を微粉炭
バーナ4に供給する。
【0025】図2(A)に示す如く、流路切換装置20
の第1位置(第1予熱工程)において、第1給排路L1
に給送された外気又は燃焼用空気は、第1熱交換装置1
1に供給され、第1熱交換装置11において予熱され、
第1燃焼域13に流入する。第1燃焼域13に流入した
予熱空気流Hは、第1燃焼域13において、所定の流量
割合の第1予熱空気流H1及び第2予熱空気流H2に分
流する。第1予熱空気流H1は、分流連通路15を通過
し、所定温度に昇温した高温空気流として第2燃焼域1
4に給送され、他方、第1燃焼域13にて分流した第2
予熱空気流H2は、予熱空気給送路HAを介して微粉炭
バーナ4に給送され、燃料供給系CF(図1)により供
給される微粉炭及び一次空気と混合し、点火手段(図示
せず)の着火作用により、微粉炭ボイラー本体5の炉内
燃焼領域50に火炎帯を形成する。第2燃焼域14に給
送された第1予熱空気流H1は、第2排ガス流入口44
を介して第2燃焼域14に吐出した微粉炭ボイラー本体
5の燃焼排ガスと混合し、燃焼排ガスの未燃燃料成分、
炉内燃焼領域50の石炭ガス化作用により生成した水素
(H2 )、炭素ないし一酸化炭素(C:CO) および炭
化水素(Cn m )の二次燃焼により第2燃焼域14に
火炎帯を形成し、高温の二次燃焼排ガスを生成する。第
2燃焼域14の二次燃焼排ガスは、第2熱交換装置12
の先端部に流入し、第2熱交換装置12を流通し、第2
熱交換装置12を所定温度に加熱した後、第2熱交換装
置12の基端部、第2給排路L2、流路切換装置20及
び排気導出路EAを介して、強制排気ファン3(図3)
に誘引され、排気送出路EG及びスタック80(図1)
により大気に放出される。
【0026】図2(B)に示す如く、流路切換装置20
の第2位置(第2予熱工程)において、第2給排路L2
に給送された外気又は燃焼用空気は、第2熱交換装置1
2に供給され、第2熱交換装置12において予熱され、
所定温度に昇温した予熱空気流Hとして第2燃焼域14
に給送される。予熱空気流Hは、第2燃焼域14におい
て、所定の流量割合の第1予熱空気流H1及び第2予熱
空気流H2に分流する。第1予熱空気流H1は、分流連
通路15を通過し、所定温度に昇温した高温空気流とし
て第1燃焼域13に給送され、他方、第2燃焼域14に
て分流した第2予熱空気流H2は、予熱空気給送路HA
を介して微粉炭バーナ4に給送され、上記の如く、微粉
炭ボイラー本体5の炉内燃焼領域50に火炎帯を形成す
る。第1燃焼域13に給送された第1予熱空気流H1
は、第1排ガス流入口43を介して第1燃焼域13に吐
出した微粉炭ボイラー本体5の燃焼排ガスと混合し、燃
焼排ガスの未燃燃料成分、炉内燃焼領域50の石炭ガス
化作用により生成した水素(H2 )、炭素・一酸化炭素
(C:CO) および炭化水素(Cn m )の二次燃焼に
より第1燃焼域13に火炎帯を形成し、高温の二次燃焼
排ガスを生成する。第1燃焼域13の二次燃焼排ガス
は、第1熱交換装置11の先端部に流入し、第1熱交換
装置11を流通し、第1熱交換装置11を所定温度に加
熱した後、第1熱交換装置11の基端部、第1給排路L
1、流路切換装置20及び排気導出路EAを介して、強
制排気ファン3(図3)に誘引され、排気送出路EG及
びスタック80(図1)により大気に放出される。流路
切換装置20は、第2燃焼域14が燃焼作動する間、第
1給排路L1と給気給送路CAとを連通させ且つ第2給
排路L2と排気導出路EAとを連通させる第1位置に弁
体26を保持し(図2A:図3A)、他方、第1燃焼域
13が燃焼作動する間、第2給排路L2と給気給送路C
Aとを連通させ且つ第1給排路L1と排気導出路EAと
を連通させる第2位置に弁体26を保持する(図2B:
図3B)。
【0027】図3に示す如く、給気流予熱装置1を構成
する熱交換システム10は、第1熱交換装置11を収容
し且つ第1燃焼域13及び第1中間流路L3を直列に画
成する第1予熱ユニット10Aと、第2熱交換装置12
を収容し且つ第2燃焼域14及び第2中間流路L4を直
列に画成する第2予熱ユニット10Bと、第1予熱ユニ
ット10A及び第2予熱ユニット10Bを相互連結する
連通部10Cとを備える。左右の第1及び第2予熱ユニ
ット10A、10Bは、実質的に同一の機能及び構造を
有し、連通部10Cの軸芯部を貫通する分流連通路15
は、第1及び第2燃焼域13、14を相互連通する。第
1予熱ユニット10A、第2予熱ユニット10B及び連
通部10Cは、給気流予熱装置1の中心軸線に対して対
称に配置され、耐熱性キャスタブル・ライニング材料、
耐熱レンガ、耐火・断熱レンガ又は耐熱性セラミックス
材料等の各種耐火・耐熱性材料により一体的に形成され
る。第1及び第2排ガス流入口43、44は、第1及び
第2予熱ユニット10A、10Bの側壁に配置され、分
流連通路15の第1予熱給気流に対向する火炎帯を第1
又は第2燃焼域13、14に形成する。なお、第1及び
第2排ガス流入口43、44には、パイロットバーナ及
び点火用トランスなどの付帯設備が一般に設けられる
が、これらの付帯設備については、図を簡略化するため
に図示を省略してある。
【0028】連通部10Cは、給気流予熱装置1の中心
軸線に対して左右対称の構造に形成されるとともに、該
中心軸線上において分流連通路15の流路内方に突出す
る縮径部16を備える。縮径部16は、分流連通路15
の流路中央部分に局所的な縮小流路を形成するオリフィ
ス又は流路抵抗として機能する。第1及び第2予熱ユニ
ット10A、10Bの燃焼域13、14には、強制給気
ファン2及び強制排気ファン3の吐出圧力及び吸引圧力
が作用する。第1及び第2予熱ユニット10A、10B
内の流体圧力および予熱給気流H1:H2の流体圧力の
圧力バランスは、縮径部16により形成されたオリフィ
スの流路抵抗および比較的小径の第1及び第2中間流路
L3、L4の流路開口面積により調整ないし制御され、
従って、第1又は第2燃焼域13、14に流入した予熱
空気流Hは、実質的に縮径部16の流体圧規制作用によ
り、所望の流量割合の第1及び第2予熱空気流H1:H
2に分流する。
【0029】燃焼用空気及び燃焼排ガスが流通する第1
及び第2熱交換装置11、12は、多数のセル孔を備え
たハニカム構造のセラミック製蓄熱体からなり、セル孔
は、燃焼用空気及び燃焼排ガスが通過可能な複数の流路
を構成する。かかる蓄熱体として、例えば、アンモニア
選択接触還元法等においてハニカム型触媒の担体として
一般に使用され且つ多数の狭小流路(セル孔)を備える
セラミック製ハニカム構造体を好適に使用し得る。図4
は、第1及び第2熱交換装置20を構成する蓄熱体の斜
視図(図4A)及び部分拡大斜視図(図4B)であり、
図5は、蓄熱体のハニカム構造の各種形式を例示する蓄
熱体の概略部分断面図である第1及び第2熱交換装置1
1、12を構成する蓄熱体は、図4に示す如く、第1及
び第2予熱ユニット10A、10B内に組み込み可能な
幅員W、全長L及び全高Hの各寸法を備えるとともに、
複数の正方形断面のセル孔(流路)17を備えた格子状
のハニカム構造に成形される。各流路17を形成するセ
ル壁18の壁厚b及び各セル壁18のピッチ(壁体間
隔)Pは、好ましくは、蓄熱体の容積効率の最大値に相
応し且つ0.7乃至1.0の範囲内の熱交換装置11、
12の温度効率を確保し得る所望の壁厚b及びピッチP
に設定される。
【0030】図2(A)に示す如く、流路切換装置20
が第1位置に位置するとき、給気給送路CAから導入さ
れる低温の燃焼用空気(温度Tci)は、第1給排路L1を
介して第1熱交換装置11の流路17を通過し、セル壁
18の伝熱面と伝熱接触し、セル壁18との熱交換によ
り加熱される。従って、燃焼用空気は昇温され、比較的
高温の燃焼用空気(温度Tco)として第1熱交換装置11
から第1燃焼域13内に流入し、所定割合の燃焼用空気
(温度Tco)は、分流連通路15を介して、第1予熱空気
流H1として第2燃焼域14に供給され、第2排ガス流
入口44に供給される燃焼排ガスにより燃焼反応し、所
定割合(本例では残余の流量割合)の燃焼用空気(温度
Tco)は、第2予熱空気流H2として微粉炭バーナ4に供
給され、微粉炭ボイラー本体5の炉内燃焼領域50にて
燃焼反応する。第2燃焼域14の燃焼反応により生成し
た高温の二次燃焼排ガス(温度Thi)は、第2熱交換装置
12の流路17を通過し、セル壁18の伝熱面と伝熱接
触し、セル壁18との熱交換により第2熱交換装置12
を加熱する。第2熱交換装置12との熱交換により降温
した二次燃焼排ガスは、比較的低温の燃焼排ガス(温度
Tho)として、第2給排路L2及び流路切換装置20を介
して、排気導出路EAに送出される。
【0031】流路切換装置20を第1位置から第2位置
に切換えたとき(図2B)、第2給排路L2から導入さ
れる低温の燃焼用空気(温度Tci)は、第2給排路L2を
介して第2熱交換装置12の流路17を通過し、セル壁
18の伝熱面と伝熱接触し、セル壁18との熱交換によ
り加熱される。従って、燃焼用空気は昇温され、比較的
高温の燃焼用空気(温度Tco)として第2熱交換装置12
から第2燃焼域14内に流入し、所定割合の燃焼用空気
(温度Tco)は、分流連通路15を介して、第1予熱空気
流H1として第1燃焼域13に供給され、第1排ガス流
入口43に供給される燃焼排ガスにより燃焼反応し、所
定割合(本例では残余の流量割合)の燃焼用空気(温度
Tco)は、第2予熱空気流H2として微粉炭バーナ4に供
給され、微粉炭ボイラー本体5の炉内燃焼領域50にて
燃焼反応する。第1燃焼域13の燃焼反応により生成し
た高温の二次燃焼排ガス(温度Thi)は、第1熱交換装置
11の流路17を通過し、セル壁18の伝熱面と伝熱接
触し、セル壁18との熱交換により第1熱交換装置11
を加熱する。第1熱交換装置11との熱交換により降温
した二次燃焼排ガスは、比較的低温の燃焼排ガス(温度
Tho)として、第1給排路L1及び流路切換装置20を介
して、排気導出路EAに送出される。
【0032】上記蓄熱体の容積効率 (Q/V) 及び温度
効率(ηt )は、下式(1)(2)により定義し得る。 Q/V=ηt(Thi-Tci) (1-ε)Cm/τ・PM2/PM1 ・・・・・・・ (1) ηt =1/(1+2/PM1 + exp(-2PM1/PM2)) ・・・・・・・ (2) また、上記式(1) 及び式(2) におけるPM1 、PM
2 は、下式により求められる。 PM1 = hA/Cg Gg PM2 = hAτ/Cm Gm なお、上記各式における符号は、以下の通り定義され
る。 Tci: 低温側気体の入口温度 ℃ Thi :高温側気体
の入口温度 ℃ ε : 蓄熱体の空隙率 A : 伝熱面積 m2 h : 熱伝達係
数 Kcal/m2h℃ τ : 切換時間 hr Cg : 気体の定
圧比熱 Kcal/m3N℃ Gg : 気体の流量 m3N/h Cm : 蓄熱体の
比熱 Kcal/m3 ℃ Gm : 蓄熱体の正味体積 m3 また、第1及び第2蓄熱体11、12は、容積効率(Q
/V)が極大値を指示する空隙率(ε)を有するととも
に、温度効率(ηt )が0.7乃至1.0の範囲の所定
の設定値を指示する熱伝達係数(h)及び伝熱面積
(A)を有し、上記ハニカムピッチP及びハニカム壁厚
bは、該空隙率(ε)、熱伝達係数(h)及び伝熱面積
(A)に相当する値に決定される。なお、上記正味体積
(Gm)、伝熱面積(A)及び流量(Gg) は、熱交換器(蓄
熱体)全体の正味体積、伝熱面積及び全流量である。な
お、上記蓄熱体の具体的な構造詳細については、本願出
願人による特願平5─6911号(特開平6−2135
85号)に詳細に開示されているので、更なる詳細な説
明は、該特許出願を引用することにより省略する。
【0033】図5は、上記第1及び第2熱交換装置1
1、12を構成する蓄熱体のハニカム構造の各種形式を
例示する蓄熱体の概略部分断面図である。蓄熱体を構成
するハニカム構造は、流体通路を分割して蜂の巣状に配
列した構造のものを広く包含しており、ハニカム構造の
流路断面性状は、図4に示す方形断面形状に限定される
ものではなく、種々の形式ないし形態の流路断面に設計
し得る。多様のハニカム構造の各種流路形態が図5に例
示されており、流路断面の形状は、三角形、円形、正方
形、長方形、六角形等の他、円管、板体などを組合せた
ものなどを含む。なお、図5には、これら種々の形態の
ハニカム構造におけるハニカムピッチP及びハニカム壁
厚bが示されている。このようなハニカム形態の適当な
設定に伴い、上記空隙率ε及びA/Gm等の算定式は、そ
の都度、適当に設定変更し得る。
【0034】図6は、分流制御装置30の全体構造を示
す縦断面図(図6A)及び平面図(図6B:図6C)で
ある。分流制御装置30は、全体的に円筒形に形成され
た中空ハウジング31と、ハウジング31内に回転可能
に配置された円筒形の弁体32とを備える。ハウジング
31は、第1中間流路L3の下流端部分を形成する第1
流入ポート33、第2中間流路L4の下流端部分を形成
する第2流入ポート34および予熱空気給送路HAの上
流端部分を形成する流出ポート35を備える。ハウジン
グ31及び弁体32は、分流制御装置30の中心軸線を
中心に同心状に配置され、第1、第2流入ポート33、
34及び流出ポート35は、周方向に90度の角度間隔
を隔ててハウジング31から外方に突出する。弁体32
は、周壁36及び端壁37、38により画成された中空
部35を備える。周壁36は、所定の角度範囲に亘って
周壁36に形成された開口部37を有し、開口部37
は、予熱空気給送路HA及び第1中間流路L3を相互連
通可能に連結する第1位置(図6B)と、予熱空気給送
路HA及び第2中間流路L4を相互連通可能に連結する
第2位置(図6C)とに選択的に切換えられる。周壁3
6の外周面は、ハウジング31の内周面39と摺接し、
弁体32は、ハウジング31の中心軸線を中心に回転変
位可能にハウジング31内に保持される。ハウジング3
1の上端面又は下端面から突出する弁体32の下端部又
は上端部は、弁体32を正逆双方向に回転駆動する駆動
装置(図示せず)に係合し、駆動装置は、制御装置19
(図2)の同期切換制御下に弁体32を回転ないし揺動
させる。弁体32の回転時期は、流路切換装置20の切
換時期と一致し、弁体32は、流路切換装置20の第1
位置において、予熱空気給送路HA及び第1中間流路L
3を相互連通させ且つ第2中間流路L4の下流端を閉塞
する第1位置(図6B)に保持され、流路切換装置20
の第2位置において、予熱空気給送路HA及び第2中間
流路L4を相互連通させ且つ第1中間流路L3の下流端
を閉塞する第2位置(図6C)に保持される。なお、高
温の第2予熱空気流H2に接触する分流制御装置30の
ハウジング31及び弁体32は夫々、コージライト、ム
ライト又はアルミナ等のセラミックス一体成形品からな
り、所要の気密性及び耐熱性を備える。
【0035】図7は、石炭火力発電ボイラーの予熱空気
供給系に適用される給気流高温予熱システムを示す概略
フロー図である。予熱空気供給系は、複数の切換式蓄熱
型熱交換システム10を並列に配置してなる給気流高温
予熱システム1により構成される。予熱空気給送路H
A、給気給送路CA及び排気導出路EAは、各々の給気
流予熱装置1に対応する分岐流路を有し、各分岐流路
は、各熱交換システム10の流路切換装置20及び分流
制御装置30に連結される。このように、複数の熱交換
システム10を並列に配置してなる予熱空気供給系にお
いては、好ましくは、各熱交換システム10における第
1/第2予熱工程の切換時期は夫々、相互に所定時間ず
つオフセットされ、各熱交換システム10の作動モード
又は作動形態は、同時又は同時期に一斉に切替えられる
ことなく、互いに所定の時間差を隔てて第1又は第2位
置に切換えられる。従って、予熱空気給送路HAに導出
される予熱空気流Hの圧力変動は、複数の熱交換システ
ム10の作動モード切換時期の相違又は時間差により均
一化ないし平均化されるので、石炭火力発電ボイラーに
対する所定の給気圧力は、安定的且つ定常的に維持され
る。
【0036】次に、上記構成を備えた給気流予熱装置1
の作動について説明する。微粉炭ボイラー本体5の燃焼
作動により生成し且つ多量の煤塵(ダスト、フライアッ
シュ)を含有する温度400℃程度の燃焼排ガスは、脱
塵装置61により脱塵され、熱回収部62においてガス
・ガスヒータGGHの熱媒体流体と熱交換し、冷却した
後、ブースターファン63により昇圧され、排煙脱硫装
置64に供給される。排煙脱硫装置64において主にH
2Sを除去された燃焼排ガスは、ガス・ガスヒータGGH
の放熱部65にて温度300℃程度に再熱され、しかる
後、燃焼排ガス分配装置40を介して給気流予熱装置1
に供給される。微粉炭ボイラー本体5の作動に連動し
て、強制給気ファン2及び強制排気ファン3が作動され
るとともに、給気流予熱装置1の流路切換装置20およ
び分流制御装置30が、所定時間間隔の同期切換制御下
に作動される。好適には、60秒以下に設定された所定
の時間間隔にて、流路切換装置20及び分流制御装置3
0を第1位置及び第2位置に交互に切換え、比較的低温
(外気温相当温度)の燃焼用空気を第1及び第2熱交換
装置11、12に交互に給送するとともに、流路切換装
置20の切換作動と同期制御下に燃焼排ガス分配装置4
0の第1及び第2開閉制御弁41、42を交互に開閉作
動し、微粉炭ボイラー本体6の燃焼排ガスを第1又は第
2排ガス流入口43、44に交互に供給し、第1又は第
2燃焼域13、14に交互に火炎帯を形成する。第2排
ガス流入口44は、流路切換装置20の第1位置におい
て燃焼排ガスを第2燃焼域14に供給し、第1排ガス流
入口43は、流路切換装置20の第2位置において燃焼
排ガスを第1燃焼域13に供給する。
【0037】第1又は第2熱交換装置11、12に供給
された温度20℃程度の燃焼用空気は、蓄熱体のセル壁
表面と伝熱接触し、セル壁18との熱交換により所定温
度に加熱される。第1又は第2熱交換装置11、12と
の熱交換により、好適には800℃以上の温度、更に好
適には1000℃以上の温度に加熱された高温の予熱空
気流Hは、燃焼域13、14において第1及び第2予熱
空気流H1:H2に分流し、第1予熱空気流H1は、分
流連通路15を介して第1又は第2燃焼域13、14に
給送され、微粉炭ボイラー本体6の可燃性燃焼排ガスの
二次燃焼反応を生起する。燃焼域13、14にて生成し
た1200℃乃至1600℃程度の高温の二次燃焼排ガ
スは、第1又は第2熱交換装置11、12を通過する。
二次燃焼排ガスは、第1又は第2熱交換装置11、12
のセル壁表面と伝熱接触し、第1又は第2熱交換装置1
1、12のセル壁表面温度及びセル壁蓄熱温度を上昇さ
せた後、温度200℃程度に降温した排気ガスとして、
第1又は第2給排路L1、L2に流出する。第1又は第
2給排路L1、L2の排気ガスは、流路切換装置20及
び排気導出路EAを介して、強制排気ファン3に誘引さ
れ、排気送出路EG及びスタック80により大気に放出
される。
【0038】給気流予熱装置1における上記予熱工程に
おいて、流路切換装置20、分流制御装置30及び燃焼
排ガス分配装置40に対する所定時間間隔の同期切換制
御により、第1及び第2燃焼域13、14の二次燃焼排
ガスの顕熱は第1及び第2熱交換装置11、12の蓄熱
体に熱伝導/熱伝達され且つ熱交換装置11、12に蓄
熱され、熱交換装置11、12に蓄熱された顕熱は、引
き続く流路切換装置20、分流制御装置30及び燃焼排
ガス分配装置40の切換作動の後に熱交換装置11、1
2に流入する低温の燃焼用空気に対して放熱され、燃焼
用空気を昇温させる。かかる蓄熱作用及び放熱作用が、
短時間に交互に反覆する結果、微粉炭バーナ4に供給す
べき燃焼用空気と、燃焼域13、14の二次燃焼排ガス
との熱交換現象が円滑に進行し、第1及び第2熱交換装
置11、12を通過する第1及び第2予熱空気流H1:
H2は、800℃乃至1000℃以上の温度に継続的な
いし定常的に予熱される。第1及び第2燃焼域13、1
4において分流した第2予熱空気流H2は、高温の燃焼
用空気として微粉炭バーナ4に供給され、微粉炭供給系
CFにより供給される微粉炭及び一次空気と混合し、微
粉炭ボイラー本体5の炉内燃焼領域50に火炎帯を形成
する。
【0039】図8は、上記給気流予熱装置1の第1及び
第2燃焼域13、14及び微粉炭バーナ4における燃焼
用空気の可燃範囲を示す線図である。給気流予熱装置1
により800℃以上に加熱された高温予熱空気による火
炎の超高温予熱空気燃焼モードは、400℃以下の予熱
空気による通常火炎の燃焼モード、或いは、400乃至
800℃の温度範囲に加熱された予熱空気による遷移火
炎の燃焼モードと比較し、極めて広範囲の空気比の燃焼
用空気又は混合気により安定燃焼する。かかる超高温予
熱空気燃焼の高度の燃焼安定性は、空気予熱温度の高温
化により反応速度が増大し、燃焼特性が全く変化したこ
とによるものと考えられる。殊に、燃焼用空気又は燃焼
用混合気を燃料の自己着火温度よりも高い温度に加熱し
たとき、着火過程において外部着火を要しない燃焼反応
を実現することが可能となる。しかも、200乃至40
0℃程度の温度に加熱されるにすぎない従来の予熱空気
にあっては、燃焼用空気(予熱空気)の供給速度ないし
流速を火炎吹きとび限界以上に高速化することは理論的
にも実務的にも不可能であるのに対し、このような超高
温予熱空気燃焼によれば、失火現象を回避しつつ、燃焼
用空気のバーナ通過流速、燃焼手段通過流速又は火炎帯
通過流速を可成り高速化し、燃焼用空気を高速流として
燃焼域13、14及び炉内燃焼領域50に供給し得る。
【0040】上記構成の給気流予熱装置1によれば、比
較的低温の外気又は燃焼用空気と、第1及び第2燃焼域
13、14の二次燃焼排ガスとの熱交換作用が第1及び
第2熱交換装置11、12にて生起し、第1及び第2排
ガス流入口43、44より燃焼域13、14に流入する
微粉炭ボイラー本体5の燃焼排ガス中の未燃燃料成分、
水素(H2 )、炭素・一酸化炭素(C:CO) および炭
化水素(Cn m )は、第1及び第2熱交換装置13、
14において炭化水素系可燃成分の自己着火温度よりも
高温に予熱された高速の第1予熱空気流H1と混合し、
安定的に低騒音・拡散燃焼する。かかる第1予熱空気流
H1の存在下に進行する超高温空気燃焼により形成され
る火炎においては、火炎容積の増大化現象および火炎輝
度の低下現象が観られる一方、局部熱発生現象は抑制又
は軽減され、従って、燃焼域13、14の温度場は均一
化する。
【0041】図9は、上記給気流予熱装置1を備えた石
炭火力発電ボイラーにおける熱エネルギーバランス(全
熱バランス)を示す概略ブロックフロー図である。図9
において、石炭火力発電ボイラーの各構成要素の熱出力
及び熱入力を示す矢印に記載された数値は、各構成要素
より熱出力され又は各構成要素に熱入力される全熱エネ
ルギーのエンタルピー割合を例示するものである。微粉
炭ボイラー本体6に対する微粉炭供給系CFの熱入力を
エンタルピー割合=100として指示したとき、エンタ
ルピー割合=78の全熱エネルギーが蒸気エネルギーと
して微粉炭ボイラー本体6から蒸気タービン等の蒸気消
費系(図示せず)に熱出力される。残余のエンタルピー
割合=52の全熱エネルギーが、微粉炭ボイラー本体6
の排煙処理システムを介して給気流予熱装置1に熱入力
されるとともに、燃焼用空気(外気)が保有するエンタ
ルピー割合=1の全熱エネルギーが、給気流予熱装置1
に入力される。給気流予熱装置1は、エンタルピー割合
=30の全熱エネルギーを上記第2予熱空気流H2によ
り微粉炭ボイラー本体6に還流させるとともに、エンタ
ルピー割合=23の全熱エネルギーを二次燃焼排ガス流
の排気により系外に放出する。また、図9に示す使用形
態において、予熱空気給送路HA及び微粉炭供給系CF
により微粉炭ボイラー本体6に供給される全空気量は、
理論空気量よりも可成り少量に制限され、炉内燃焼領域
50の燃焼に関与する燃焼用空気の空気比は、所定値以
下の低空気比に限定される。例えば、微粉炭バーナ4に
供給される所定量の微粉炭の完全燃焼に要する所要の理
論空気量に対して、実際の空気比(λ)は、空気比λ=
0.7程度に制限される。
【0042】以上説明した如く、給気流予熱装置1は、
低温給気流を流通可能な流路17を有し、石炭燃焼装置
を構成する微粉炭ボイラー本体5に給送すべき給気流を
加熱する第1及び第2熱交換装置11、12と、微粉炭
ボイラー本体5の可燃性燃焼排ガスを導入し、可燃性燃
焼排ガスの二次燃焼反応を生起する第1及び第2燃焼域
13、14とを有し、熱交換装置11、12及び燃焼域
13、14は、燃焼域13、14の二次燃焼反応により
生成した二次燃焼排ガスを熱交換装置11、12を介し
て排気するように相互連通する。熱交換装置11、12
は、燃焼域13、14の二次燃焼反応により生成した二
次燃焼排ガスに伝熱接触して蓄熱するとともに、低温給
気流に伝熱接触して放熱する蓄熱体を備える。
【0043】第1及び第2加熱装置10A:10Bは、
第1給排流路L1及び第2給排流路L2を介して流路切
換装置20に連結され、流路切換装置20は、低温給気
流を給気する給気流導入路CAに連結されるとともに、
二次燃焼排ガスを排気する燃焼排ガス導出路EAに連結
される。第1加熱装置10Aは、第1給排流路L1に連
結された第1熱交換装置11と、第1熱交換装置11に
対して直列に配置された第1燃焼域13とを有し、第2
加熱装置10Bは、第2給排流路L2に連結された第2
熱交換装置12と、第2熱交換装置12に対して直列に
配置された第2燃焼域14とを備える。分流連通部10
Cは、第1及び第2燃焼域13、14を相互連通させる
流体連通路15を備え、第1及び第2燃焼域13、14
は夫々、微粉炭ボイラー本体5の可燃性燃焼排ガスを燃
焼域13、14に導入可能な排ガス導入装置40−44
を備える。給気流予熱装置1は更に、流路切換装置2
0、分流制御装置30及び排ガス導入装置40−44を
同期切換制御する制御手段19を有し、第1及び第2加
熱装置10A:10Bは、制御手段19の制御下に、第
1又は熱交換装置11、12により加熱された高温の予
熱給気流Hを第1予熱給気流H1及び第2予熱給気流H
2に分流し、第1予熱給気流H1を第1又は第2燃焼域
13、14に送出するとともに、第2予熱給気流H2を
予熱給気流給送路HAに送出する。
【0044】給気流予熱装置1は、高温の第1熱交換装
置11を介して低温給気流を導入し、第1予熱給気流H
1を第2燃焼域14に導入する第1予熱工程と、高温の
第2熱交換装置12を介して低温給気流を導入し、第1
予熱給気流H1を第1燃焼域13に導入する第2予熱工
程とを交互に実行する。可燃成分を含む石炭燃焼装置5
の燃焼排ガスは、第1予熱工程において、第2燃焼域1
4に導入され、該燃焼排ガスは、高温の第1予熱給気流
H1と混合し、第2燃焼域14にて二次燃焼反応する。
第2燃焼域14に生成した二次燃焼排ガスは、二次燃焼
排ガスと第2熱交換装置12との伝熱接触により、二次
燃焼排ガスの顕熱は、第2熱交換装置12の蓄熱体に蓄
熱される。第2予熱工程において、可燃成分を含む石炭
燃焼装置5の燃焼排ガスは、第1燃焼域13に導入さ
れ、燃焼排ガスは、第1予熱給気流H1と混合し、第1
燃焼域13にて二次燃焼反応し、第1燃焼域13に生成
した二次燃焼排ガスは、第1熱交換装置11を介して排
気され、第1熱交換装置11は、二次燃焼排ガスとの伝
熱接触による熱交換により、二次燃焼排ガスの顕熱を蓄
熱する。
【0045】かかる構成の給気流加熱装置又は給気流加
熱方法によれば、石炭燃焼装置の燃焼手段を構成する微
粉炭バーナ4に供給される高温の第2予熱給気流H2に
より、微粉炭バーナ4の微粉炭は、超高温雰囲気下に燃
焼反応する。かかる超高温燃焼においては、微粉炭供給
量に相応する所要の理論空気量に対して、空気比を低減
し、燃焼用空気の供給量を大幅に低減することができ
る。しかも、炉内燃焼領域50における超高温予熱空気
燃焼により、炉内温度分布は均一化又は平坦化し、微粉
炭ボイラーの燃焼効率は大幅に改善される。かかる空気
比の低減および燃焼効率の改善により、微粉炭ボイラー
本体5を通過する空気流量又はガス流量を低減ないし半
減し、微粉炭ボイラー本体5のボイラー容量及び燃焼室
容積等を大幅に小型化又はコンパクト化することが可能
となる。
【0046】また、上記実施例によれば、石炭火力発電
ボイラーの排煙処理工程により温度降下した石炭燃焼排
ガスは、燃焼域13、14における二次燃焼反応により
昇温し、高温の二次燃焼排ガスとして蓄熱体11、12
に供給される。二次燃焼排ガスは、低温給気流を高温に
予熱又は加熱し得る所要の顕熱を保有し、従って、微粉
炭バーナ4に供給すべき第2予熱給気流H2は、蓄熱体
11、12を介してなされる石炭燃焼排ガス流と低温燃
焼用空気流との直接的熱交換作用により、800℃以
上、望ましくは、1000℃以上の高温に高効率且つ連
続的に予熱ないし加熱される。
【0047】更に、微粉炭バーナ4の燃焼用空気の空気
比低減により、微粉炭ボイラー本体5は、未燃燃料成
分、水素(H2 )、炭素・一酸化炭素(C:CO) およ
び炭化水素(Cn m )を比較的多量に含む可燃性の石
炭燃焼排ガスを生成する。しかも、このように制限され
た酸素量の燃焼雰囲気において進行する炉内燃焼領域5
0の超高温燃焼反応により、燃焼排ガス中の窒素酸化物
(NOx)の発生ないし生成は、抑制され、排気処理系
における排煙脱硝装置の省略、或いは、排煙脱硝装置の
大幅な小型化を達成することができる。また、燃焼用空
気の空気比低減に伴って、微粉炭ボイラー本体5を通過
する流体流量又はガス流量が減少するとともに、微粉炭
ボイラーの燃焼排ガス流量は、低減する。従って、排気
処理系を構成する脱塵装置61及び排煙脱硫装置64等
の容量、容積及び負荷を低減することが可能となる。ま
た、第1又は第2燃焼域13、14に供給された微粉炭
ボイラー本体5の燃焼排ガスは、高温の第1予熱空気流
H1と混合し、可燃性燃焼排ガスの二次燃焼を誘発又は
助勢し、第1又は第2燃焼域13、14に超高温雰囲気
の火炎帯を形成する。石炭燃焼排ガスに含有される未燃
成分は、第1及び第2燃焼域13、14における超高温
雰囲気の燃焼反応により、完全燃焼するとともに、燃焼
排ガス中の窒素酸化物は、比較的低い残存酸素濃度の雰
囲気下に進行する第1及び第2燃焼域13、14の高温
燃焼反応により脱硝作用を受け、排煙脱硝される。
【0048】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種
々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例も
又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、いう
までもない。例えば、上記第1実施例においては、流路
を切換えるための流路切換手段として、4方弁形式の流
路切換装置を使用しているが、所謂ケース切換型高速切
換システム(CEM)などの他の形式の流路切換手段の
構造を採用しても良い。更に、気密性及び/又は耐圧性
を有する複数の遮断弁、開閉制御弁又は開閉弁組立体等
により上記流路切換装置を構成し、各開閉制御弁の同期
開閉制御により、低温給気流及び二次燃焼排ガスの給排
制御を適当に実行しても良い。例えば、気密性及び耐圧
性を備えた4体の開閉制御弁を組合せてなる開閉弁装置
により、上記実施例における4方弁と同一機能又は作用
を発揮し且つ流体制御態様の自由度を向上させた構成の
流路切換手段を給気流加熱装置を提供することができ
る。また、上記実施例の微粉炭ボイラーの排煙処理シス
テムに対して、所望により、或いは、排気規制の適用に
相応して、排煙脱硝設備又は排煙脱硝装置を装置系の適
所に適宜配設しても良い。
【0049】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の上記構成に
よれば、高速切換式蓄熱体を介してなされる石炭燃焼排
ガス流と低温燃焼用空気流との実質的に直接的な熱交換
により、石炭燃焼設備に供給すべき給気流を連続的に高
温に予熱し得る給気流予熱装置及び給気流予熱方法を提
供することが可能となる。更に、本発明の上記構成によ
れば、石炭燃焼設備に供給すべき燃焼用空気の給気流を
800℃以上、望ましくは、1000℃以上の高温に連
続的に予熱又は加熱することができる給気流予熱装置及
び給気流予熱方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る給気流予熱装置を備えた
石炭火力発電ボイラーの装置系全体構成を示す概略フロ
ー図である。
【図2】図1に示す石炭火力発電ボイラーに配設された
給気流予熱装置の全体構成及び作動態様を示す概略ブロ
ックフロー図である。図2(A)は、給気流予熱装置を
構成する流路切換装置の第1位置における第1予熱工程
を示し、図2(B)は、流路切換装置の第2位置におけ
る第2予熱工程を示す。
【図3】図1に示す石炭火力発電ボイラーに配設された
給気流予熱装置の全体構造及び作動形態を示す概略断面
図である。図3(A)は、給気流予熱装置を構成する流
路切換装置の第1位置における第1予熱工程を示し、図
3(B)は、流路切換装置の第2位置における第2予熱
工程を示す。
【図4】第1及び第2熱交換装置を構成する蓄熱体の斜
視図(図4(A))及び部分拡大斜視図(図4(B))
である。
【図5】蓄熱体のハニカム構造の各種形式を例示する蓄
熱体の概略部分断面図である。
【図6】分流制御装置の全体構造を示す縦断面図(図6
A)及び平面図(図6B:図6C)である。
【図7】石炭火力発電ボイラーの予熱空気供給系に適用
される給気流高温予熱システムを示す概略フロー図であ
る。
【図8】給気流予熱装置の第1及び第2燃焼域及び微粉
炭バーナにおける燃焼用空気の可燃範囲を示す線図であ
る。
【図9】給気流予熱装置を備えた石炭火力発電ボイラー
における熱エネルギーバランス(全熱バランス)を示す
概略ブロックフロー図である。
【図10】従来構成の石炭火力発電ボイラーの装置系全
体構成を示す概略フロー図である。
【符号の説明】
1 給気流予熱装置 2 強制給気ファン 3 強制排気ファン 4 微粉炭バーナ 5 微粉炭ボイラー本体 10 切換式蓄熱型熱交換システム 10A 第1予熱ユニット 10B 第2予熱ユニット 10C 連通部 11 第1熱交換装置(蓄熱体) 12 第2熱交換装置(蓄熱体) 13 第1燃焼域 14 第2燃焼域 15 分流連通路 16 縮径部 17 流路 18 セル壁 19 制御装置 20 流路切換装置 30 分流制御装置 40 燃焼排ガス分配装置 50 炉内燃焼領域 HA 予熱空気給送路 OA 外気導入路 CA 給気給送路 EA 排気導出路 EG 排気送出路 L1 第1給排路 L2 第2給排路 L3 第1中間流路 L4 第2中間流路 E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8 燃
焼排ガス流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 哲夫 東京都中央区銀座6丁目15番1号 電源開 発株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭燃焼装置に供給すべき比較的低温の
    燃焼用空気の給気流を加熱し、石炭燃焼装置に対して高
    温の予熱給気流を供給する給気流予熱装置において、 前記低温給気流を流通可能な流路を有し、前記石炭燃焼
    装置の燃焼手段に給送すべき前記給気流を加熱する熱交
    換装置と、前記石炭燃焼装置の可燃性燃焼排ガスの導入
    により、該可燃性燃焼排ガスの二次燃焼反応を生起する
    燃焼域とを有し、前記熱交換装置及び燃焼域は、前記燃
    焼域の燃焼反応により生成した二次燃焼排ガスを前記熱
    交換装置を介して排気するように相互連通し、 前記熱交換装置は、前記燃焼域の二次燃焼反応により生
    成した二次燃焼排ガスに伝熱接触して蓄熱するととも
    に、前記低温給気流に伝熱接触して放熱する蓄熱体を備
    えることを特徴とする給気流予熱装置。
  2. 【請求項2】 前記熱交換装置を備えた第1加熱装置及
    び第2加熱装置を備え、該第1及び第2加熱装置は、第
    1給排流路及び第2給排流路を介して流路切換装置に連
    結され、該流路切換装置は、前記低温給気流を給気する
    給気流導入路に連結されるとともに、前記二次燃焼排ガ
    スを排気する燃焼排ガス導出路に連結され、 前記第1加熱装置及び第2加熱装置により加熱された比
    較的高温の予熱給気流を前記石炭燃焼装置に対して供給
    する予熱給気流給送路と、前記第1及び第2加熱装置を
    相互連通させる分流連通部と、第1及び第2加熱装置と
    前記予熱給気流給送路との間に介装された分流制御装置
    とを有し、 前記第1加熱装置は、前記第1給排流路に連結された第
    1熱交換装置と、該第1熱交換装置に対して直列に配置
    された第1燃焼域とを有し、前記第1給排流路、第1熱
    交換装置及び第1燃焼域は、前記給気流を前記分流制御
    装置に導出するとともに、前記第1燃焼域にて生成した
    前記二次燃焼排ガスを前記燃焼排ガス導出路に送出する
    ように相互連通し、 前記第2加熱装置は、前記第2給排流路に連結された第
    2熱交換装置と、該第2熱交換装置に対して直列に配置
    された第2燃焼域とを備え、前記第2給排流路、第2熱
    交換装置及び第2燃焼域は、前記給気流を前記分流制御
    装置に導出するとともに、前記第2燃焼域にて生成した
    前記二次燃焼排ガスを前記燃焼排ガス導出路に送出する
    ように相互連通し、 前記分流連通部は、前記第1及び第2燃焼域を相互連通
    させる流体連通路を備え、 前記第1及び第2燃焼域は夫々、前記石炭燃焼装置の可
    燃性燃焼排ガスを該燃焼域に導入可能な排ガス導入装置
    を備え、 前記流路切換装置、前記分流制御装置及び前記排ガス導
    入装置を同期切換制御する制御手段を更に有し、第1加
    熱装置及び第2加熱装置は、該制御手段の制御下に、前
    記第1熱交換装置又は第2熱交換装置により加熱された
    高温の予熱給気流を第1予熱給気流及び第2予熱給気流
    に分流し、該第1予熱給気流を前記流体連通路に送出す
    るとともに、前記第2予熱給気流を前記予熱給気流給送
    路に送出することを特徴とする請求項1に記載の給気流
    予熱装置。
  3. 【請求項3】 前記流路切換装置は、前記給気流導入路
    を前記第1給排流路に連結し且つ前記燃焼排ガス導出路
    を前記第2給排流路に連結する第1位置と、前記給気流
    導入路を前記第2給排流路に連結し且つ前記燃焼排ガス
    導出路を前記第1給排流路に連結する第2位置とを有
    し、所定の時間間隔にて第1位置又は第2位置のいずれ
    か一方に選択的に切換制御され、 前記流路切換装置の第2位置にて前記第1燃焼域に生成
    した二次燃焼排ガスは、前記1熱交換装置の蓄熱体を通
    過して前記第1給排流路に送出され、前記流路切換装置
    の第1位置にて前記第2燃焼域に生成した二次燃焼排ガ
    スは、前記2熱交換装置の蓄熱体を通過して前記第2給
    排流路に送出されることを特徴とする請求項2に記載の
    給気流予熱装置。
  4. 【請求項4】 前記排ガス導入装置は、前記石炭燃焼装
    置の可燃性燃焼排ガスを前記第1及び第2燃焼域に導入
    する第1及び第2排気導入路と、前記第1及び第2排気
    導入路を開閉制御する開閉制御装置とを備えることを特
    徴とする請求項2又は3に記載の給気流予熱装置。
  5. 【請求項5】 前記流路切換装置は、前記時間間隔にて
    前記第1位置又は第2位置に交互に切換制御され、該時
    間間隔は、60秒以下の所定時間に設定されることを特
    徴とする請求項3又は4のいずれか1項に記載の給気流
    予熱装置。
  6. 【請求項6】 前記蓄熱体は、前記低温給気流と前記燃
    焼排ガスとが交互に通過する多数の流路を備えたハニカ
    ム型蓄熱体からなることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか1項に記載の給気流予熱装置。
  7. 【請求項7】 前記第1加熱装置及び第2加熱装置
    は、前記分流連通部を介して並列に配置され、前記流体
    連通路は、前記燃焼域に開口するとともに、流体連通路
    を局所的に縮径する流路縮小手段を備え、該流路縮小手
    段は、前記予熱給気流の流体圧力を規制するオリフィス
    として機能することを特徴とする請求項2乃至6のいず
    れか1項に記載の給気流予熱装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    給気流予熱装置を備えたことを特徴とする微粉炭ボイラ
    ー。
  9. 【請求項9】 排煙処理システムが、微粉炭ボイラー本
    体の燃焼排ガス排気部と前記排ガス導入装置との間に介
    装され、該排煙処理システムは、前記微粉炭ボイラー本
    体の燃焼排ガスを除塵し且つ脱硫する脱塵装置及び排煙
    脱硫装置を備えることを特徴とする請求項8に記載の微
    粉炭ボイラー。
  10. 【請求項10】 比較的低温の給気流を加熱してなる高
    温の予熱給気流を石炭燃焼装置に対して導入する給気流
    予熱方法において、 高温の第1熱交換装置を介して低温給気流を導入し、該
    低温給気流と前記第1熱交換装置との伝熱接触による熱
    交換により、低温給気流を高温に加熱し、高温の予熱給
    気流を第1予熱給気流及び第2予熱給気流に分流し、該
    第2予熱給気流を前記石炭燃焼装置に供給するととも
    に、前記第1予熱給気流を第2燃焼域に導入する第1予
    熱工程と、 高温の第2熱交換装置を介して低温給気流を導入し、該
    低温給気流と前記第2熱交換装置との伝熱接触による熱
    交換により、低温給気流を高温に加熱し、高温の予熱給
    気流を第1予熱給気流及び第2予熱給気流に分流し、該
    第2予熱給気流を前記石炭燃焼装置に供給するととも
    に、前記第1予熱給気流を第1燃焼域に導入する第2予
    熱工程とを有し、 前記第1予熱工程において、可燃成分を含む前記石炭燃
    焼装置の燃焼排ガスを前記第2燃焼域に導入し、該燃焼
    排ガスを前記第1予熱給気流と混合し、該第2燃焼域に
    て燃焼排ガスの二次燃焼反応を生起し、第2燃焼域の燃
    焼により生成した二次燃焼排ガスを第2熱交換装置を介
    して排気し、二次燃焼排ガスと第2熱交換装置との伝熱
    接触による熱交換により、二次燃焼排ガスの顕熱を第2
    熱交換装置の蓄熱体に蓄熱し、 前記第2予熱工程において、可燃成分を含む前記石炭燃
    焼装置の燃焼排ガスを前記第1燃焼域に導入し、該燃焼
    排ガスを前記第1予熱給気流と混合し、該第1燃焼域に
    て燃焼排ガスの二次燃焼反応を生起し、第1燃焼域の燃
    焼により生成した二次燃焼排ガスを第1熱交換装置を介
    して排気し、二次燃焼排ガスと第1熱交換装置との伝熱
    接触による熱交換により、二次燃焼排ガスの顕熱を第1
    熱交換装置の蓄熱体に蓄熱し、 前記第1予熱工程及び第2予熱工程を所定の時間間隔に
    て交互に実行し、前記低温給気流を継続的に高温加熱す
    ることを特徴とする給気流予熱方法。
  11. 【請求項11】 前記時間間隔は、60秒以下の所定時
    間に設定され、前記第1及び第2熱交換装置の各蓄熱体
    は、該時間間隔に相応して蓄熱及び放熱を反覆し、前記
    低温給気流を加熱し且つ前記二次燃焼排ガスを冷却する
    ことを特徴とする請求項10に記載の給気流予熱方法。
  12. 【請求項12】 前記石炭燃焼装置は、微粉炭ボイラー
    よりなり、前記燃焼排ガスは、未燃燃料成分、水素及び
    炭素を含む微粉炭ボイラーの可燃性燃焼排ガスからな
    り、 前記予熱給気流は、前記燃焼排ガスの可燃成分の自己着
    火温度よりも高温に加熱され、 前記燃焼排ガスは、前記第1及び第2燃焼域に交互に供
    給され、該燃焼域において第1予熱給気流と混合し、二
    次燃焼反応することを特徴とする請求項10又は11に
    記載の給気流予熱方法。
  13. 【請求項13】 前記低温給気流は、外界雰囲気の空気
    であり、前記予熱給気流は、前記熱交換装置により80
    0℃以上の高温に加熱された燃焼用予熱空気流として、
    前記石炭燃焼装置の燃焼手段に給送されることを特徴と
    する請求項10乃至12のいずれか1項に記載の給気流
    予熱方法。
  14. 【請求項14】 除塵処理及び排煙脱硫処理を受けた前
    記石炭燃焼装置の燃焼排ガスが、前記第1及び第2燃焼
    域に導入されることを特徴とする請求項10乃至13の
    いずれか1項に記載の給気流予熱方法。
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