JP2997655B2 - 産業用燃焼装置の燃焼方法 - Google Patents

産業用燃焼装置の燃焼方法

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JP2997655B2
JP2997655B2 JP9050094A JP5009497A JP2997655B2 JP 2997655 B2 JP2997655 B2 JP 2997655B2 JP 9050094 A JP9050094 A JP 9050094A JP 5009497 A JP5009497 A JP 5009497A JP 2997655 B2 JP2997655 B2 JP 2997655B2
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combustion air
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良一 田中
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日本ファーネス工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用燃焼装置の
燃焼方法に関するものであり、より詳細には、燃焼装置
に供給すべき燃焼用空気を高周期切換式蓄熱燃焼システ
ムにより予熱し、予熱した該燃焼用空気を燃焼域に導入
し、予熱空気及び燃焼用燃料の存在下に燃焼反応を生起
し且つ維持する産業用燃焼装置の燃焼方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】燃焼装置と排熱回収用熱交換器とを備
え、熱交換器を低温の燃焼用空気又は燃料ガス、或い
は、燃焼用空気と燃料ガスとの混合気と、高温の排気ガ
スとに交互に接触させ、高温流体の排熱を蓄熱し、蓄熱
した熱量を放熱により低温流体に伝達するように構成さ
れた切換式蓄熱燃焼システムが知られている。このよう
な切換式蓄熱燃焼システムは、高炉用熱風炉、コークス
炉、或いは、ガラス溶解炉などの実用に供されている。
【0003】この形式の燃焼システムは、例えば、燃焼
装置を構成する一対のバーナと、各バーナの燃焼用空気
導入経路に夫々配設された第1及び第2の切換蓄熱型熱
交換器とを備え、燃焼すべきバーナが所定の切換時間に
て定期的に切換えられ、第1及び第2バーナは交互に燃
焼する。例えば、第1バーナが燃焼する間、排気ガス
は、燃焼していない第2バーナの燃焼用空気導入路を介
して送出される。高温の排気ガスの排熱は、排気ガスと
第2熱交換器との熱交換により第2熱交換器に回収され
る。蓄熱した第2熱交換器には、引き続く第2バーナの
燃焼時に燃焼用空気が通され、燃焼用空気は、第2熱交
換器との熱交換により、予熱される。
【0004】しかるに、従来の切換式蓄熱燃焼システム
は、バーナの切換時間が極めて長く設定されており、こ
の結果、温度効率又は排熱回収率が極めて低く、しか
も、過大な蓄熱容量を要するため、熱交換器を含む装置
全体を大形化してしまう。このような難点を解消すべ
く、温度効率の改善及び装置の小形化を企図して、切換
時間を極めて短時間、例えば60秒以下に設定した所謂
高周期切換式蓄熱燃焼システム又は高速切換式蓄熱型燃
焼システム(High-cycle Regenerative CombustionSyst
em(HRS)) が近年提案されている。
【0005】また、このような高周期切換式蓄熱燃焼シ
ステムにおける切換蓄熱型熱交換器として、ハニカム構
造のセラミック製蓄熱体が、本出願人による特願平2─
415583号(特開平4─251190号公報)にて
既に提案されている。同公報に開示されたハニカム状蓄
熱体は、以下の3つの設計条件に着目して構成されてい
る。即ち、(i)蓄熱量を増大させるべく、蓄熱体の見掛
け体積V当たりの正味体積Vcを大きく設定し、(ii)
伝熱量を増大させるべく、蓄熱体の見掛け体積V当たり
の伝熱面積Atを大きく設定し、(iii)流体の圧力損失
ΔPを小さく設定する。そして、これら3つの条件の相
乗積、即ち、(Vc/V)×(At/V)×(1/Δ
P)が略最大値を指示するように、熱交換器のセル壁の
ピッチ及びセル壁の壁厚、即ち、ハニカムピッチ及びハ
ニカム壁厚が決定されており、望ましいハニカムピッチ
Pとハニカム壁厚bとの比、即ち、P/bが、5乃至1
0の範囲、好ましくは7.5の値に設定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構造の燃焼設備においては、0.7乃至1.0の範囲の
高い温度効率を達成しようとすると、熱交換器の全体容
積又は嵩が実用に耐えないほど過大な実寸又は設計サイ
ズのものとなり、このため、熱交換器の熱交換能力を犠
牲にして、熱交換器の全体寸法を抑制し、或いは、所要
容積部分を部分的に削除せざるを得ず、この結果、熱交
換器の能力は、概ね0.6程度の温度効率を上限として
設定せざるを得なかった。かくして、従来技術の下で
は、燃焼排ガスが保有する顕熱により約20℃程度の平
均外気温度の燃焼用空気を比較的低い温度効率の熱交換
器にて予熱又は加熱し、比較的低温の予熱空気流を炉内
燃焼域に供給し得るにすぎず、従って、炉内燃焼域に継
続的に供給し得る燃焼用空気の予熱温度は、500乃至
600℃程度の温度を定常的な予熱空気の高温限界とし
て設定し得るにすぎなかった。
【0007】ここに、燃焼用空気の温度上昇は、相応す
る炉内燃焼域の温度上昇をもたらす。これに対し、窒素
酸化物(NOx)等の燃焼生成物の炉内発生量は、一般
に、炉内燃焼域の温度が上昇するつれて増大する。従っ
て、従来技術において確立した燃焼理論及びこれに関す
る当業者の知識の下では、500乃至600℃を超える
高温の燃焼用空気による炉内燃焼反応は、窒素酸化物
(NOx)等の燃焼生成物に関する排気規制の更なる厳
格化を求める社会的要求、或いは、更なる排気ガスの清
浄化を要求する近年の環境保護規制又は環境保護政策と
相反するものであり、許容し難い燃焼形態であると認識
されている。この結果、従来の燃焼炉においては、燃焼
装置に供給される燃焼用空気の予熱温度は、400乃至
500℃以下の温度に制限されており、高温の燃焼用空
気による燃焼形態は、依然として実用化されておらず、
一般には、その研究開発の努力すらなされていない。
【0008】更に、従来技術に従って常温〜400乃至
500℃程度の温度範囲に予熱した燃焼用空気を燃焼装
置に吹込む形式の工業炉においては、燃焼用空気の酸素
濃度が18%以下に低下したとき、燃焼火炎の失火現象
が生じ易いことが確認されている。しかるに、500℃
を超える高温に燃焼用空気を予熱した場合、火炎自体を
継続的に生成し得るか否か、或いは、燃焼反応自体を定
常的に維持し得るか否かという問題については、知見に
乏しく、研究開発の意義が明確でないこととも相まっ
て、これまでは格別の研究がなされておらず、しかも、
仮に500℃以上の高温の燃焼用空気により燃焼装置の
火炎を形成し且つ維持し得たとしても、上述の如く、多
量の窒素酸化物(NOx)等が炉内に生成するものと認
識されていることから、このような高温予熱空気による
燃焼形態は、上記排気規制との関連において到底実用化
し得ない燃焼形態であるものと当業者に理解されてい
る。かくして、近年の研究開発の努力は、現在の実状で
は、比較的低温の燃焼用空気を段階的に炉内燃焼域に供
給し、或いは、炭化水素系燃料を段階的に炉内燃焼域に
供給する所謂二段燃焼法等の技術開発に主に向けられて
いる。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、燃焼用空気と燃焼排
ガスとの伝熱作用により、産業用燃焼装置に高温の燃焼
用空気を供給し、これにより、800℃乃至900℃を
超える高温の燃焼用空気による工業用燃焼炉等の新規な
燃焼形態を実用化し得る産業用燃焼装置の燃焼方法を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、所定の設計
条件に基づいて設計されたハニカム型蓄熱体により、確
実に0.7乃至1.0の範囲の高い温度効率を発揮する
実用化可能なコンパクトな熱交換器を提供し得るととも
に、かかる熱交換器により800℃乃至900℃以上の
高温に予熱された燃焼用空気を継続的に供給し、超高温
予熱空気流の存在下に新規特性を有する燃焼火炎を継続
的に形成し且つ維持し得るとの事実を認識し、かかる知
見に基づき、本発明を達成したものである。
【0011】即ち、本発明は、燃焼装置に供給すべき燃
焼用空気を高周期切換式蓄熱燃焼システムにより予熱
し、予熱した該燃焼用空気を燃焼域に導入し、前記燃焼
用空気による燃焼反応を生起し且つ維持する産業用燃焼
装置の燃焼方法において、前記高周期切換式蓄熱燃焼シ
ステムは、一対のハニカム構造の蓄熱体を備え、該蓄熱
体は、複数のハニカム壁と、該ハニカム壁によって画成
され且つ燃焼用空気及び燃焼排ガスの一方が選択的に流
通可能な複数の流路とを有し、前記燃焼システムの切換
時間が、60秒以下の所定時間に設定され、前記燃焼装
置の燃焼域に供給すべき低温の燃焼用空気と、前記燃焼
装置の燃焼域の燃焼排ガスとが、前記切換時間の時間間
隔に相応して、前記蓄熱体の流路を交互に流通し、前記
ハニカム壁に伝熱接触し、前記燃焼排ガスは、前記蓄熱
体を加熱し、前記燃焼用空気は、前記蓄熱体を冷却し、
前記ハニカム壁を介してなされる前記燃焼排ガスとの熱
交換により加熱され、前記蓄熱体の温度効率が、0.7
乃至1.0の範囲内の値を示し、前記蓄熱体は、高温の
前記燃焼排ガスが保有する顕熱を蓄熱し、蓄熱した燃焼
排ガス保有顕熱を低温の前記燃焼用空気に放熱し、前記
温度効率による燃焼排ガス及び燃焼用空気の熱交換を実
行し、前記燃焼用空気は、前記蓄熱体を介してなされる
前記燃焼排ガスとの熱交換により800℃以上の温度に
加熱され、800℃以上に昇温した燃焼用空気流は、前
記燃焼域に導入され、燃焼用燃料が、高温の前記燃焼用
空気流に対して供給され、前記燃焼用空気流及び燃焼用
燃料により前記燃焼域の燃焼反応が生起し且つ維持され
ることを特徴とする産業用燃焼装置の燃焼方法を提供す
る。
【0012】本発明の上記構成によれば、一般に100
0℃〜1600℃の温度を保有する燃焼炉(燃焼域)の
燃焼排ガスは、本発明の上記構成に従って0.7乃至
1.0の範囲の温度効率を有する上記高周期切換式蓄熱
燃焼システムのハニカム型熱交換器を通過し、燃焼排ガ
スが保有する顕熱は、該熱交換器に伝熱され且つ蓄熱さ
れ、他方、低温の燃焼用空気は、上記熱交換器との伝熱
接触により受熱し、加熱される。燃焼用空気は、対をな
すハニカム構造の蓄熱体(熱交換器)を交互に通過し、
継続的に高温に加熱されるとともに、加熱された燃焼用
空気の温度は、下式より明らかなとおり、700℃を超
え、800℃以上の温度に達する。 温度効率(ηt ) =(低温流体の出口温度Tco −低温流体の入口温度Tci )/ (高温流体の入口温度Thi −低温流体の入口温度Tci ) =(低温流体の出口温度Tco −平均外気温度20℃ )/ (燃焼排ガス温度1000〜1600℃−平均外気温度20℃) = 0.7〜1.0 低温流体の出口温度Tco = 706〜1600℃
【0013】更に、本発明によれば、上記燃焼方法にお
いて、上記蓄熱体の温度効率が、少なくとも0.9の値
を示すように設定され、上記蓄熱体は、900℃を超
え、950℃以上の温度に上記燃焼用空気を加熱し、上
記燃焼域の燃焼反応は、950℃以上の温度に昇温した
高温の上記燃焼用空気流の存在下に生起し且つ維持され
る。
【0014】本発明の上記構成によれば、熱交換器を構
成する上記蓄熱体は、少なくとも0.9の温度効率を達
成し、下式より明らかなとおり、900℃を超え、95
0℃以上の高温に燃焼用空気を継続的に予熱することが
できる。 温度効率(ηt ) =(低温流体の出口温度Tco −低温流体の入口温度Tci )/ (高温流体の入口温度Thi −低温流体の入口温度Tci ) =(低温流体の出口温度Tco −平均外気温度20℃ )/ (燃焼排ガス温度1000〜1600℃−平均外気温度20℃) = 0.9 低温流体の出口温度Tco = 902〜1600℃
【0015】上記800℃以上の高温予熱空気、殊に、
上記950℃以上の高温の予熱空気流により火炎を形成
する上記超高温予熱空気燃焼法は、極めて広範囲の空気
比の燃焼用空気による炉内の安定燃焼を実現することが
判明した。かかる超高温予熱空気燃焼の高度の燃焼安定
性は、空気予熱温度の高温化により反応速度が増大し、
燃焼特性が全く変化したことによるものと考えられる。
また、燃焼用空気は、バーナーにより供給される燃料の
自己着火温度よりも高い温度に加熱され、着火過程にお
いて外部着火を要しない燃焼反応を生起することができ
る。しかも、200乃至400℃程度の温度に加熱され
るにすぎない従来の予熱空気にあっては、燃焼用空気
(予熱空気)の供給速度ないし気流流速を火炎吹きとび
限界以上に高速化することは理論的にも実務的にも不可
能であったのに対し、このような超高温予熱空気燃焼に
よれば、失火現象を回避しつつ、燃焼用空気の気流流速
又は供給流速を可成り高速化し(例えば、80m/s以
上の気流速度に高速化し)、燃焼用空気を高速気流とし
て着火域又は燃焼域に導入し得る。このような燃焼用空
気流の高速化により炉内の燃焼ガス、殊に、炉内の燃焼
排ガスの炉内循環量が増大する結果、燃焼域の燃焼用空
気は、燃焼域に再循環した燃焼排ガスにより希釈され
る。これにより、燃焼反応に関与する燃焼用空気の空気
比又は酸素濃度が低減し、かかる空気比又は酸素濃度の
低減等に伴って窒素酸化物等の生成量が低減することが
判明した。従って、従来技術の認識の下では高温燃焼に
より増大又は増量するものと懸念されていた燃焼排ガス
の窒素酸化物含有量は、かかる懸念とは逆に、上記超高
温予熱空気燃焼による超高温雰囲気下の燃焼形態により
低減ないし削減するという当業者が全く予測し得ない意
外な結果を創出した。かくして、本発明に係る燃焼方法
によれば、従来技術により予熱不能な高温域に定常的又
は継続的に燃焼用空気を予熱するとともに、該高温域の
予熱空気により燃焼反応を生起し且つ維持することによ
り、工業加熱炉等の用途に有効に使用し得る新規な産業
用燃焼装置の燃焼方法を実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態によれ
ば、上記ハニカム壁の壁厚は、1.6mm 以下の所定のハニ
カム壁厚に設定され、上記ハニカム壁の間隔は、5mm以
下の所定のハニカムピッチに設定される。本発明の更に
好適な実施形態によれば、前記蓄熱体の全体容積(V)
当たりの該蓄熱体の伝熱量(Q)として定義される容積
効率(Q/V)が、実質的に極大値を示すように設定さ
れる。上記容積効率は、蓄熱体の全体容積が過大であ
り、或いは、蓄熱体の伝熱量が過小である場合に、低率
の値を示すので、容積効率の極大値は、伝熱量及び蓄熱
体の全体容積の双方を最も効率的に得るための指標であ
る。従って、蓄熱体は、容積効率の極大値に実質的に相
当するハニカムピッチ及びハニカム壁厚にて、最適の伝
熱量を発揮し、しかも、大きな伝熱量に比して最小の全
体容積を有する。好ましくは、上記燃焼用空気流の流路
を縮小する流路縮小手段が、上記蓄熱体と上記燃焼域と
の間に設けられる。流路縮小手段を備えることにより、
上記蓄熱体から流出した高温の予熱空気流の流速が増大
し、比較的高速の高温予熱給気流が、炉内燃焼域に導入
される。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の実施例
について詳細に説明する。図1は、本発明の燃焼方法に
おいて使用される高周期切換式蓄熱燃焼システムの実施
例を示す概略全体構成図であり、図2は、図1に示す高
周期切換式蓄熱燃焼システムの概略構造図である。
【0018】図1に示すように、高周期切換式蓄熱燃焼
システム1(以下、燃焼システム1という)は、燃焼用
空気の導入路2と、並列に配置された第1及び第2の切
換蓄熱型熱交換器11、12と、各熱交換器11、12
の下流側に配置された第1及び第2のバーナ21、22
と、これらのバーナ21、22の燃焼域を形成する燃焼
炉30とを備えている。導入路2は、4方弁3を介して
第1及び第2分岐路4、5に接続されており、第1分岐
路4は、第1熱交換器11を介して第1バーナ21に連
通し、第2分岐路5は、第2熱交換器12を介して第2
バーナ22に連通している。4方弁3は、導入路2を第
1及び第2分岐路4、5の一方に連通させ、第1及び第
2分岐路4、5の他方を排気路6に連通させるように構
成されている。図1において、導入路2は、第1分岐路
4と連通し、排気路6は、第2分岐路5と連通してい
る。
【0019】図2に示すように、第1及び第2バーナ2
1、22は、3方弁として構成された燃料供給弁23を
介して燃料供給系に連結されており、燃料供給弁23
は、制御装置(図示せず)によって、第1及び第2バー
ナ21、22の一方に交互に燃料を供給するように制御
され、第1及び第2バーナ21、22を、交互に燃焼作
動させる。給気流の流路を縮小する流路縮小手段として
機能する縮径部又は絞り部26が、第1熱交換器11と
第1バーナ21との間の領域および第2熱交換器12と
第2バーナ22との間の領域に夫々配設される。第1及
び第2バーナ21、22の燃料吐出口が開口する燃料吐
出域25の径又は面積は、縮径部26により低減した流
路に相応して縮小する。従って、第1及び第2熱交換器
11、12から流出した高温の予熱空気流は、縮径部2
6及び燃料吐出域25の流路縮小作用に相応して高速化
し、炉内燃焼域30に流入する。第1バーナ21及び第
2バーナ22の切換えは、60秒以下に設定された所定
時間毎に実行される。第1及び第2バーナ21、22の
火炎は、燃焼炉30内の受熱体31に向けられており、
受熱体31は、本例では、被加熱流体を通す伝熱コイル
として示されている。なお、第1及び第2バーナ21、
22には、パイロットバーナ及び点火用トランスなどの
付帯設備が一般に設けられるが、図を簡略化するために
図示を省略してある。
【0020】4方弁3は、回転軸7に固定された板状の
弁体8を備え、回転軸7は、駆動装置(図示せず)によ
り回転され、弁体8の位置を切換える。回転軸7は、駆
動装置により、第1及び第2バーナ21、22の切換時
期と同期して回転され、第1バーナ21が燃焼作動する
間、導入路2を第1分岐路4と連通させ且つ第2分岐路
5を排気路6と連通させる第1位置に弁体8を保持し、
他方、第2バーナ22が燃焼作動する間、導入路2を第
2分岐路5と連通させ且つ第1分岐路4を排気路6と連
通させる第2位置に弁体8を保持する。
【0021】第1バーナ21が燃焼作動する間、燃焼炉
30からの排気ガスは、第2熱交換器12を通って排気
され、排気ガスの排熱は、第2熱交換器12に蓄熱され
る。第2熱交換器12は、引き続く第2バーナ22の燃
焼作動の間に、第2分岐路5を介して導入される燃焼用
空気を予熱する。逆に、第2バーナ22が燃焼作動する
間、燃焼炉30からの排気ガスの排熱は、第1熱交換器
11に蓄熱され、第1熱交換器11は、引き続く第1バ
ーナ21の燃焼作動の間に、第1分岐路4を介して導入
される燃焼用空気を予熱する。
【0022】第1及び第2熱交換器11、12として、
ハニカム構造のセラミック製蓄熱体が用いられており、
燃焼用空気及び排気ガスは、各熱交換器11、12に形
成された複数の流路13、14を通される。図3(a)
は、4方弁の第1位置における燃焼用空気及び排気ガス
の通過経路を示す概略構成図であり、図3(b)は、4
方弁の第2位置における燃焼用空気及び排気ガスの通過
経路を示す概略構成図である。また、図4は、第1及び
第2熱交換器11、12の構造を部分的に拡大して示す
斜視図である。
【0023】4方弁が第1位置に位置するとき(図3
(a))、導入路2から導入される低温の燃焼用空気
(温度Tci)は、第1分岐路4を介して第1熱交換器11
に通され、第1熱交換器11の伝熱面と接触し、第1熱
交換器11との熱交換により加熱される。かくして、燃
焼用空気は昇温され、比較的高温の燃焼用空気(温度Tc
o)として第1熱交換器11から第1バーナ21に供給さ
れる。他方、燃焼炉30からの高温の排気ガス(温度Th
i)は、第2熱交換器12を通され、第2熱交換器12の
伝熱面と接触し、第2熱交換器12との熱交換により第
2熱交換器12を加熱する。かくして降温した排気ガス
は、比較的低温の排気ガス(温度Tho)として第2分岐路
5を介して排気路6に送出される。
【0024】4方弁を第1位置から第2位置に切換えた
とき(図3(b))、導入路2から導入される低温の燃
焼用空気(温度Tci)は、第2分岐路5を介して第2熱交
換器12に送られ、排気ガスにより加熱された第2熱交
換器12との熱交換により加熱され、比較的高温の燃焼
用空気(温度Tco)として第2熱交換器12から送出され
る。他方、燃焼炉30からの高温の排気ガス(温度Thi)
は、第1熱交換器11を通され、第1熱交換器11との
熱交換により第1熱交換器11を加熱し、比較的低温の
排気ガス(温度Tho)として第1分岐路4を介して排気路
6に送出される。
【0025】このように、蓄熱体を構成する切換蓄熱型
熱交換器、即ち、第1及び第2熱交換器11、12に
は、高温流体(燃焼排気ガス)と低温流体(燃焼用空
気)とが交互に供給され、伝熱接触により高温流体から
奪った熱量を低温流体との伝熱接触により低温流体に与
え、これにより、高温流体と低温流体との熱交換を行な
うように構成されている。かかる形式の熱交換器によれ
ば、従来の熱交換器にて限界とされていた60乃至70
%程度の温度効率を、流体の通過経路の切換時間を60
秒以下の短時間に設定することにより、70乃至100
%に向上させることができる。
【0026】図4に示す如く、第1及び第2熱交換器1
1、12は、燃焼システム1に組み込み可能な幅W、長
さL及び高さHを有し、複数の正方形断面の流路13、
14を備えた格子状のハニカム構造に構成されている。
各流路13、14を形成するセル壁15の壁厚b及び各
セル壁15間のピッチPは、以下の如く設定される所定
の壁厚及びピッチに夫々設定されている。
【0027】本例の第1及び第2熱交換器11、12に
おいては、セル壁15の壁厚及びピッチは、容積効率の
最大値に相応し且つ0.7乃至1.0の温度効率を確保
できる壁厚b及びピッチPに設定される。容積効率は、
蓄熱体の容積(流路を含む全体積)当たりの伝熱量を示
す指標であり、次式により定義される。 容積効率(Q/V)= 蓄熱体の伝熱量Q(Kcal/h)/
流路を含む蓄熱体の全体容積V(m3) 上記容積効率(Q/V)は、本発明者が始めて提唱する
蓄熱体の性能の指標であり、蓄熱体の伝熱量Q及び蓄熱
体の全体容積Vの双方と関連しており、熱交換器の全体
体積の小形化を図りつつ、熱交換器の温度効率を向上さ
せる上で、有意義な指標である。従って、この容積効率
が最大値を指示する条件下に設定されたセル壁15の壁
厚b及びピッチPは、熱交換器の温度効率を向上させる
一方、熱交換器の全体容積の増大を抑制し得る。また、
温度効率ηt は、高温流体が保有する伝達可能な熱量と
低温流体が受熱する熱量との比を、流体の温度により指
示する指標であり、一般には、次式にて定義される値で
ある。 温度効率(ηt ) =(低温流体の出口温度Tco −低温
流体の入口温度Tci )/(高温流体の入口温度Thi −低
温流体の入口温度Tci )
【0028】上記燃焼システム1では、低温流体、即
ち、燃焼用空気と、高温流体、即ち、排気ガスとは、水
当量及び熱伝達係数が実質的に等しいものと仮定され、
セル壁15の壁厚b及びピッチPは、下式(1) より求め
られる容積効率(Q/V)の最大値に相応する壁厚b及
びピッチPに設定される。 Q/V=ηt(Thi-Tci) (1-ε)Cm/τ・PM2/PM1 ・・・・・・・ (1) ここに、式(1) における温度効率ηt は、下式(2) によ
り求められ、 ηt =1/(1+2/PM1 + exp(-2PM1/PM2)) ・・・・・・・ (2) 式(2) におけるPM1 、PM2 は、下式により求めら
れ、 PM1 = hA/Cg Gg PM2 = hAτ/Cm Gm 上記各式における符号は、以下の通り定義される。 Tci: 低温側気体の入口温度 ℃ Thi :高温側気体の入口温度 ℃ ε : 蓄熱体の空隙率 A : 伝熱面積 m2 h : 熱伝達係数 Kcal/m2h℃ τ : 切換時間 hr Cg : 気体の定圧比熱 Kcal/m3N℃ Gg : 気体の流量 m3N/h Cm : 蓄熱体の比熱 Kcal/m3 ℃ Gm : 蓄熱体の正味体積 m3 上記温度効率ηt の演算式(2) は、本発明者が創案した
温度効率(ηt )の好適な計算式である。上記蓄熱体
は、上記容積効率(Q/V)が極大値を指示する空隙率
(ε)を有するとともに、上記温度効率(ηt )が所定
の設定値を指示する熱伝達係数(h)及び伝熱面積
(A)を有し、上記ハニカムピッチP及びハニカム壁厚
bは、空隙率(ε)、熱伝達係数(h)及び伝熱面積
(A)に相当する値に決定される。なお、上記正味体積
(Gm)、伝熱面積(A)及び流量(Gg) は、熱交換器全体
の正味体積、伝熱面積及び熱交換器の全流量である。
【0029】また、上記空隙率εは、蓄熱体の流路容積
(空隙容積)と、空隙容積を含む蓄熱体の全容積との比
であり、次式により定義され、 空隙率 = 流路容積(空隙容積)/蓄熱体の全体容積 本例においては、空隙率εは、下式により演算される。 空隙率(ε)=(P−b)2 /P2 また、上記式における伝熱面積(A)/蓄熱体の正味体
積(Gm)は下式により演算される。 A/Gm=4(P−b)/(P2 −(P−b)2 ) 本例においては、温度効率ηt は、0.7乃至1.0の
範囲内の設定値に、好ましくは、0.9に設定される。
燃焼空気の入口温度、即ち、低温側気体の入口温度(Tc
i )は、20℃に設定され、排気ガス、即ち、高温側気
体の入口温度(Thi )は、1000℃に設定される。な
お、当業者には容易に理解し得るとおり、燃焼炉の燃焼
排ガスは、一般に、1000℃乃至1600℃の温度を
保有しており、1000℃の燃焼排ガス温度は、使用目
的より炉内燃焼域の温度を抑制ないし低減せざるを得な
い特定の形式の燃焼炉を除き、概ね燃焼排ガスの下限温
度に相当する。
【0030】更に、上記蓄熱体の比熱Cmは下表に示す値
に設定される。本例の第1及び第2熱交換器11、12
では、セラミックス製蓄熱体からなるものと想定され、
下記のセラミックスの値(406)が採用された。 材 料 Cm セラミックス 406 スチール 860 なお、蓄熱体の素材は、特定のセラミックスの種類に特
に限定されるものではなく、例えば、コージライト、ム
ライト、炭化珪素、或いは、窒化珪素などの成形品を蓄
熱体の材質として好ましく用い得る。また、ALMAX
TAPE:SLEEVE(アルマックス・テープ:ス
リーブ)の名称で三井鉱山株式会社から販売されている
アルミナ繊維などで作られた多孔性シート状セラミック
スを、多層又は単層で配列し、或いは、螺旋状に巻回
し、上記蓄熱体を構成することも可能である。また、上
記熱伝達係数hは下式(3) により演算される。 h=3.5T0.23 Vn0.8/d0.2 ・・・・・・・ (3) ここに、式(3) における各符号は、以下の通り定義され
る。 d : 相当直径 m 相当直径=4×(流路断面積)/(流路断面の周囲長) T : 気体の平均温度K T=273+(Thi + Tci)/2 Vn: 標準状態(0℃ 1 atm) に換算した気体の流速・
mN/s 上記熱伝達係数hの計算式(3) は、本発明者が見出した
特定実験式である。なお、本例においては、流路断面積
は、各流路13、14の横断面の断面積であり、(ピッ
チP−壁厚b)2 で示され、流路断面の周囲長は、各流
路13、14の断面の周囲長であり、4×(ピッチP−
壁厚b)で示されるので、相当直径は、(ピッチP−壁
厚b)により簡略的に計算し得る。
【0031】更に、流路の単位長さ当たりの圧力損失
(△P/L)は1000乃至2000mm H2O/mの範囲の
設定値に好ましく設定し得る。本例では、△P/Lは、
1500mm H2O/mに設定され、気体の流速は、本発明者
が見出した下記の特定実験式、即ち、下式(4) により演
算された。 Vn =√( d/1.3 ・ 2g/γn ・273/T・△P/L ) ・・・・・・・ (4) ここに、式(4) における各符号は、以下の通り定義され
る。 g : 重力の加速度 9.8m/s2 L : 気体流路の長さ m γn : 気体の標準状態(0℃,1 atm)における比重量
Kg/m3N △P : 圧力損失 mmH2O 図5乃至図8は、上記式(1) 乃至(4) により演算された
第1及び第2熱交換器11、12の容積効率(Q/V)
を示す線図であり、図5は、4方弁3の切換時間τを1
5秒に設定して得られた容積効率を示し、図6、図7及
び図8は、切換時間τを30秒、45秒及び60秒に夫
々設定して得られた容積効率を示している。また、温度
効率ηt は、0.9に設定されている。
【0032】図5乃至図8の座標系は、X軸をセル壁1
5の壁厚b、即ち、ハニカム壁厚bに設定し、Y軸を容
積効率(Q/V)に設定したXY座標系であり、セル壁
15のピッチP、即ち、ハニカムピッチPを5mm、4m
m、3mm、2mm及び1mmに予め設定した場合に得られる
容積効率(Q/V)とハニカム壁厚bとの関数曲線が、
例示的に示されている。
【0033】図5乃至図8の各図、更には、後述する図
9乃至図20の各図より明らかなとおり、本願発明者
は、1.6mm 以下のハニカム壁厚bおよび5mm以下のハニ
カムピッチPを有するハニカム型のセラミック製蓄熱体
の熱交換能力に関し、仔細に検討した。かかる狭小流路
を備えたハニカム型蓄熱体は、通過流体に含有されるダ
スト、粉塵又は灰、或いは、ハニカム構造体の流路を通
過する際にハニカム壁面に付着ないし堆積する可能性を
有する流体又はガス含有成分により、比較的早期に流路
閉塞を生じさせる可能性が高く、従って、この種の粉塵
類又は付着成分を含有する燃焼排ガスを流通させる熱交
換器としては使用し難いものと考えられていた狭小流路
寸法を備えるハニカム型熱交換器である。各図におい
て、容積効率(Q/V)─ハニカム壁厚bの関数曲線に
は夫々、極大値が現れており、任意のハニカムピッチP
に関して、所定のハニカム壁厚bにて容積効率(Q/
V)の極大値(Q/V)max が存在する。かかる極大値
(Q/V)max は、本例の第1及び第2熱交換器11、
12における最適なセル壁15のピッチP及び壁厚bを
指示する座標である。所定のハニカムピッチPの関数曲
線における容積効率(Q/V)の極大値(Q/V)max
、例えば、ピッチP=2mmの関数曲線における極大値
(Q/V)max のY座標は、約10.9×106Kcal/m3
Nhであり、該極大値のX座標、即ち、約0.36mmがセ
ル壁15の最適な壁厚bである。従って、セル壁15の
ピッチ及び壁厚は、ピッチP=2mm、壁厚b=0.36
mmに好ましく設定し得る。
【0034】各極大値(Q/V)max の座標を通る容積
効率極大線Mが、各図に破線で示されており、任意のハ
ニカムピッチPにおける容積効率(Q/V)─ハニカム
壁厚bの関数曲線と、極大線Mとの交点の座標は、該ハ
ニカムピッチPにおける最適なハニカム壁厚bを指示す
る。図5乃至図8から判るように、容積効率極大線M
は、切換時間τが増大するにつれて、全体的に低下する
とともに、各ハニカムピッチPにおける極大値(Q/
V)max は、より大きなハニカム壁厚bを指示するよう
に移行している。従って、切換時間τが長期化するにつ
れて、所定のハニカムピッチPに対応する最適なハニカ
ム壁厚bは厚肉化することが判る。これは、比較的長い
切換時間τにて最大の容積効率(Q/V)を確保するに
は、所定のハニカムピッチPに対する最適なハニカム壁
厚bを増大させなければならないことを意味する。
【0035】図9乃至図12は、上記式(1) 乃至(4) に
より演算された第1及び第2熱交換器11、12におけ
るハニカムピッチP及びハニカム壁厚bの関係を示す線
図である。図9乃至図12の座標系は、X軸をハニカム
ピッチPに設定し、Y軸をハニカム壁厚bに設定したX
Y座標系である。各図には、等しい値の容積効率(Q/
V)を指示する曲線、即ち、上記式(1) 乃至(4) により
等しい値の容積効率(Q/V)を与えるハニカムピッチ
P及びハニカム壁厚bの座標を結ぶ曲線が、等高線の如
く、夫々図示されている。従って、同一の曲線上のピッ
チP及び壁厚bの座標は、一定の容積効率(Q/V)に
対応する。
【0036】図9は、4方弁3の切換時間τを15秒に
設定したときに得られる上記容積効率の曲線(以下、等
高線と称する)を示し、図10、図11及び図12は、
切換時間τを30秒、45秒及び60秒に夫々設定して
得られる容積効率の等高線を示している。図9乃至図1
2には更に、図5乃至8と同様な容積効率極大線Mが破
線で示されている。容積効率極大線Mは、いわば等高線
の稜線に位置しており、容積効率極大線M上の座標は、
最大の容積効率(Q/V)を与えるハニカムピッチP
(X座標)及びハニカム壁厚b(Y座標)を指示してい
る。各図には、極大値(Q/V)max の75%以上の容
積効率(Q/V)に相応する座標の領域が斜線で示され
ており、この範囲内の座標におけるハニカムピッチP及
びハニカム壁厚bは、軽量且つコンパクトな第1及び第
2熱交換器11、12を得るためのセル壁15のピッチ
P及び壁厚bとして好ましく採用し得る。なお、温度効
率ηt は、0.9に設定されている。
【0037】また、各図には、更に好ましいハニカムピ
ッチP及びハニカム壁厚bの範囲として、ハニカム壁厚
bの上限を指示する上限界線Nが図示されている。上限
界線Nは、極大値(Q/V)max の90%以上の容積効
率(Q/V)を与える領域の上限を指示しており、上限
界線Nよりも下方の斜線部分に位置する座標(ハニカム
ピッチP及びハニカム壁厚b)は、より一層軽量な第1
及び第2熱交換器11、12を得るためのセル壁15の
ピッチP及び壁厚bとして好ましく採用し得る。
【0038】図13乃至図16は、上記式(1) 乃至(4)
において4方弁3の切換時間τを±50%の範囲で変化
させた際に得られる上記容積効率極大線Mの変位を示す
線図である。図13は、4方弁3の切換時間τを15秒
に設定して得られた容積効率極大線Mを基準とし、図
6、図7及び図8は、切換時間τを30秒、45秒及び
60秒に夫々設定して得られた容積効率極大線Mを基準
としている。なお、図13乃至図16の座標系は、X軸
をハニカム壁厚bに設定し、Y軸を容積効率(Q/V)
の極大値(Q/V)max に設定したXY座標系である。
また、各図には、ハニカムピッチPを5mm、4mm、3m
m、2mmに予め設定し、切換時間τを変数とした場合に
得られる極大値(Q/V)max とハニカム壁厚bとの関
数曲線が、例示的に示されている。なお、温度効率ηt
は、0.9に設定されている。
【0039】各図において、予め設定された4方弁3の
切換時間τ、例えば、20秒(図13)に予め設定して
得られた容積効率極大線Mを中心に、切換時間τを±5
0%、例えば、10秒及び30秒の範囲内(図13)で
変化させた場合に得られる容積効率極大線Mの変位領域
が斜線で示されている。この領域内にて、所定のハニカ
ムピッチPに対するX座標(ハニカム壁厚b)は、切換
時間τの変更又は誤差を許容し且つ好適な容積効率(Q
/V)を与えるセル壁15の壁厚bとして好ましく採用
し得る。
【0040】図17乃至図20は、図9乃至12と同様
な図であり、各図には、容積効率(Q/V)の等高線
と、等高線の稜線に位置する容積効率極大線Mとが示さ
れている。各図には、容積効率極大線M上のY座標、即
ち、ハニカム壁厚bを±50%の範囲内で変化させた場
合に得られるハニカム壁厚b及びハニカムピッチPの領
域が斜線で示されている。この範囲内の座標におけるハ
ニカムピッチP及びハニカム壁厚bは、軽量且つコンパ
クトな第1及び第2熱交換器11、12を得るためのセ
ル壁15のピッチP及び壁厚bとして好ましく用い得
る。図21乃至図23は、上記式(1) 乃至(4) に従って
演算した温度効率ηt の帯域を示す線図である。図21
は、4方弁3の切換時間τを15秒に設定して得られる
温度効率ηt ≧0.7の領域を示し、図22及び図23
は、4方弁3の切換時間τを30秒及び60秒に夫々設
定した条件下に得られる温度効率ηt ≧0.7の領域を
指示する。また、図21乃至図23のY軸は、容積効率
(Q/V)の極大値(Q/V)max に関する絶対値を指
示する。なお、容積効率(Q/V)は、ハニカムピッチ
P及びハニカム壁厚bの各条件下における蓄熱体の全体
容積及び伝熱量の相対的な良否を評価するための指標で
あり、容積効率(Q/V)の極大値(Q/V)max (絶
対値)の大小は、格別の意義を有するものではない。図
21乃至図23には、ハニカムピッチPを5mm、4mm、
3mm、2mm、1mmに設定した場合に得られるハニカムピ
ッチ壁厚b及び温度効率ηt の相関線図が示されてお
り、0.7以上の温度効率ηt を達成するハニカムピッ
チP及びハニカム壁厚bの帯域が斜線により図示されて
いる。
【0041】以上説明したように、本例の高周期切換式
蓄熱燃焼システム1における第1及び第2の切換蓄熱型
熱交換器11、12は、4方弁3の切換時間τが60秒
以下に設定され、上記式(1) 乃至(4) において、容積効
率(Q/V)が極大値(Q/V)max を指示する空隙率
εを有する。また、温度効率ηt は、0.7乃至1.0
の範囲内の設定値、好ましくは、0.9に設定され、燃
焼空気(低温流体)の入口温度(Tci )は、20℃に設
定され、排気ガス(低温流体)の入口温度(Thi )は、
1000℃に設定される。上記式(2) により、熱伝達係
数h、伝熱面積A及び切換時間τの関数として演算され
る温度効率ηt が、上記設定値0.7乃至1.0 に相当
するように、熱伝達係数h及び伝熱面積Aが設定され
る。第1及び第2熱交換器11、12は、上記空隙率
ε、熱伝達係数h及び伝熱面積Aに相当するセル壁15
のピッチP及び壁厚bを有する。かかる構成の第1及び
第2熱交換器11、12では、セル壁15のピッチP及
び壁厚bは、実質的に容積効率(Q/V)の極大値(Q
/V)max に相応しており、最適の伝熱量を発揮し、し
かも、大きな伝熱量に比して最小の全体容積を有する。
また、セル壁15のピッチP及び壁厚bは、0.7乃至
1.0の範囲の温度効率を達成することができ、高周期
切換式蓄熱燃焼システムにおいて高率の温度効率を発揮
する。
【0042】また、上記実施例において、セル壁15の
ピッチP及び壁厚bは、好ましくは、所定の条件で演算
された極大値(Q/V)max に対し、該極大値(Q/
V)max の75%以上の容積効率(Q/V)を与える値
に設定される。これにより、所望の容積効率(Q/V)
を確保しつつ、軽量且つコンパクトに第1及び第2熱交
換器11、12を設計することができる。更に好ましく
は、セル壁15の壁厚bの上限は、極大値(Q/V)ma
x の90%以上の容積効率(Q/V)を与える値に設定
される。これにより、第1及び第2熱交換器11、12
をより一層軽量化することが可能となる。
【0043】更に、上記実施例では、第1及び第2熱交
換器11、12におけるセル壁15のピッチP及び壁厚
bは、好ましくは、上記式(1) 乃至(4) において予め設
定された4方弁3の切換時間τを±50%の範囲で変化
させた際に得られる容積効率(Q/V)の極大値(Q/
V)max に相応するように設定される。これにより、第
1及び第2熱交換器11、12は、好適な容積効率(Q
/V)を確保しつつ、切換時間τの変更又は誤差を許容
することができる。
【0044】また、上記実施例では、第1及び第2熱交
換器11、12は、所定の条件で演算された極大値(Q
/V)max を与えるセル壁15の壁厚bに対し、±50
%の許容範囲内の壁厚bを有する。これにより、好適な
容積効率(Q/V)を確保しつつ、軽量且つコンパクト
な第1及び第2熱交換器11、12を設計することがで
きる。かかる条件下において、熱交換器11、12を通
過する燃焼用空気は、700℃を超え、800℃以上の
超高温域、好ましくは、900℃を超え、950℃以上
の超高温域に予熱され、縮径部26を通って燃料吐出域
25に流入する。比較的小径の燃料吐出域25に流入し
た高温予熱空気流は、流路面積の減少に伴って高速化す
るとともに、第1及び第2バーナ21、22の燃料吐出
口より噴出した炭化水素系燃料と混合し、燃料の自己着
火温度よりも高温の予熱空気温度に起因する自己着火作
用により、或いは、所望により補助的なパイロットバー
ナの点火作用が誘引する着火現象により、炉内燃焼域3
0にて燃焼反応する。
【0045】なお、上記ハニカム構造は、流体通路を分
割して蜂の巣状に配列した構造のものを広く意味してお
り、ハニカム構造の形式は、上記第1及び第2熱交換器
11、12のものに限定されることなく、種々の構造形
式を採用し得る。かかるハニカム構造の各種形式が図2
4に例示されており、流路断面の形状は、円形、三角
形、正方形、長方形、六角形等の他、円管、板などを組
合せたものなどを含むことを容易に理解できよう。更
に、図24には、これら種々の形態のハニカム構造にお
けるハニカムピッチP及びハニカム壁厚bが示されてい
る。このような、形態の変更に伴い、上記空隙率ε及び
A/Gmの算定式が、その都度、設定変更し得ることを容
易に理解できよう。
【0046】また、上記実施例の燃焼システムは、第1
及び第2熱交換器11、12を所定位置に固定し、流体
通路4、5及びバーナ21、22を交互に切替えるよう
に構成されているが、流体の通過経路及び燃焼すべきバ
ーナを一定に保持し、熱交換器自体を回転させるように
構成された回転式の切換蓄熱型熱交換器に対して、本発
明を同様に適用し得る。かかる回転式の切換蓄熱型熱交
換器は図25に例示されており、図25において、回転
式の熱交換器17は、セル壁19により複数の流路18
を形成してなる格子状のハニカム構造を備えている。熱
交換器17は、駆動装置(図示せず)により矢印の方向
に回転され、低温流体、例えば燃焼用空気の流路4aに
位置する部分と、高温流体、例えば排気ガスの流路5a
に位置する部分とが定期的に交代し、高温流体との熱交
換により蓄熱した熱を低温流体との熱交換により低温流
体に伝達するように構成されている。かかる回転式の熱
交換器17は、上記第1及び第2熱交換器11、12と
実質的に同じ作用を奏しており、熱交換器17のセル壁
19のピッチ及び壁厚は、上述の実施例に基づいて、上
記第1及び第2熱交換器11、12におけるセル壁15
のピッチP及び壁厚bと同様に決定し得る。
【0047】更に、上記実施例では、流路を切換るため
の手段として、4方弁3が用いられているが、所謂ケー
ス切換型高速切換システム(CEM)などの他の形式の
流路切換手段を採用しても良い。
【0048】
【発明の効果】本発明の上記構成によれば、燃焼用空気
と燃焼排ガスとの伝熱作用により、産業用燃焼装置に高
温の燃焼用空気を供給し、これにより、800℃乃至9
00℃を超える高温の燃焼用空気による工業用燃焼炉等
の新規な燃焼形態を実用化し得る産業用燃焼装置の燃焼
方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃焼方法において使用される高周
期切換式蓄熱燃焼システムの実施例を示す概略全体構成
図である。
【図2】図1に示す高周期切換式蓄熱燃焼システムの概
略構造図である。
【図3】4方弁の第1位置及び第2位置における燃焼用
空気及び排気ガスの通過経路を夫々示す概略構成図であ
る。
【図4】図1に示す第1及び第2熱交換器の構造を部分
的に拡大して示す斜視図である。
【図5】4方弁の切換時間を15秒に設定し、式(1) 乃
至(4) により演算された第1及び第2熱交換器の容積効
率(Q/V)を示す線図である。
【図6】4方弁の切換時間を30秒に設定し、式(1) 乃
至(4) により演算された第1及び第2熱交換器の容積効
率(Q/V)を示す線図である。
【図7】4方弁の切換時間を45秒に設定し、式(1) 乃
至(4) により演算された第1及び第2熱交換器の容積効
率(Q/V)を示す線図である。
【図8】4方弁の切換時間を60秒に設定し、式(1) 乃
至(4) により演算された第1及び第2熱交換器の容積効
率(Q/V)を示す線図である。
【図9】4方弁の切換時間を15秒に設定し、式(1) 乃
至(4) により演算された第1及び第2熱交換器における
ハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図であ
る。
【図10】4方弁の切換時間を30秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
ある。
【図11】4方弁の切換時間を45秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
ある。
【図12】4方弁の切換時間を60秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
ある。
【図13】4方弁の切換時間を15秒に設定し、式(1)
乃至(4) において4方弁の切換時間を±50%の範囲で
変化させた際に得られる容積効率極大線の変位を示す線
図である。
【図14】4方弁の切換時間を30秒に設定し、式(1)
乃至(4) において4方弁の切換時間を±50%の範囲で
変化させた際に得られる容積効率極大線の変位を示す線
図である。
【図15】4方弁の切換時間を45秒に設定し、式(1)
乃至(4) において4方弁の切換時間を±50%の範囲で
変化させた際に得られる容積効率極大線の変位を示す線
図である。
【図16】4方弁の切換時間を60秒に設定し、式(1)
乃至(4) において4方弁の切換時間を±50%の範囲で
変化させた際に得られる容積効率極大線の変位を示す線
図である。
【図17】4方弁の切換時間を15秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
あり、ハニカム壁厚を±50%の範囲内で変化させた場
合に得られるハニカム壁厚及びハニカムピッチの領域が
斜線で示されている。
【図18】4方弁の切換時間を30秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
あり、ハニカム壁厚を±50%の範囲内で変化させた場
合に得られるハニカム壁厚及びハニカムピッチの領域が
斜線で示されている。
【図19】4方弁の切換時間を45秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
あり、ハニカム壁厚を±50%の範囲内で変化させた場
合に得られるハニカム壁厚及びハニカムピッチの領域が
斜線で示されている。
【図20】4方弁の切換時間を60秒に設定し、式(1)
乃至(4) により演算された第1及び第2熱交換器におけ
るハニカムピッチ及びハニカム壁厚の関係を示す線図で
あり、ハニカム壁厚を±50%の範囲内で変化させた場
合に得られるハニカム壁厚及びハニカムピッチの領域が
斜線で示されている。
【図21】4方弁の切換時間を15秒に設定し、上記式
(1) 乃至(4) に従って演算した結果として得られる温度
効率ηt の帯域を示す線図である。
【図22】4方弁の切換時間を30秒に設定し、上記式
(1) 乃至(4) に従って演算した結果として得られる温度
効率ηt の帯域を示す線図である。
【図23】4方弁の切換時間を60秒に設定し、上記式
(1) 乃至(4) に従って演算した結果として得られる温度
効率ηt の帯域を示す線図である。
【図24】ハニカム構造の各種形式を例示する熱交換器
の概略断面図である。
【図25】回転式の切換蓄熱型熱交換器を例示する斜視
図である。
【符号の説明】
1 高周期切換式蓄熱燃焼システム 2 導入路 3 4方弁 4 第1分岐路 5 第2分岐路 6 排気路 11 第1熱交換器 12 第2熱交換器 13、14 流路 15 セル壁 21 第1バーナ 22 第2バーナ 30 燃焼炉 31 受熱体
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23L 15/02 F28D 17/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼装置に供給すべき燃焼用空気を高周
    期切換式蓄熱燃焼システムにより予熱し、予熱した該燃
    焼用空気を燃焼域に導入し、前記燃焼用空気による燃焼
    反応を生起し且つ維持する産業用燃焼装置の燃焼方法に
    おいて、 前記高周期切換式蓄熱燃焼システムは、一対のハニカム
    構造の蓄熱体を備え、該蓄熱体は、複数のハニカム壁
    と、該ハニカム壁によって画成され且つ燃焼用空気及び
    燃焼排ガスの一方が選択的に流通可能な複数の流路とを
    有し、 前記燃焼システムの切換時間が、60秒以下の所定時間
    に設定され、前記燃焼装置の燃焼域に供給すべき低温の
    燃焼用空気と、前記燃焼装置の燃焼域の燃焼排ガスと
    が、前記切換時間の時間間隔に相応して、前記蓄熱体の
    流路を交互に流通し、前記ハニカム壁に伝熱接触し、 前記燃焼排ガスは、前記蓄熱体を加熱し、前記燃焼用空
    気は、前記蓄熱体を冷却し、前記ハニカム壁を介してな
    される前記燃焼排ガスとの熱交換により加熱され、 前記蓄熱体の温度効率が、0.7乃至1.0の範囲内の
    値を示し、前記蓄熱体は、高温の前記燃焼排ガスが保有
    する顕熱を蓄熱し、蓄熱した燃焼排ガス保有顕熱を低温
    の前記燃焼用空気に放熱し、前記温度効率による燃焼排
    ガス及び燃焼用空気の熱交換を実行し、 前記燃焼用空気は、前記蓄熱体を介してなされる前記燃
    焼排ガスとの熱交換により800℃以上の温度に加熱さ
    れ、800℃以上に昇温した燃焼用空気流は、前記燃焼
    域に導入され、燃焼用燃料が、高温の前記燃焼用空気流
    に対して供給され、前記燃焼用空気流及び燃焼用燃料に
    より前記燃焼域の燃焼反応が生起し且つ維持されること
    を特徴とする産業用燃焼装置の燃焼方法。
  2. 【請求項2】 前記ハニカム壁の壁厚は、1.6mm 以下の
    所定のハニカム壁厚に設定され、前記ハニカム壁の間隔
    は、5mm以下の所定のハニカムピッチに設定されること
    を特徴とする請求項1に記載の産業用燃焼装置の燃焼方
    法。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱体の温度効率が、少なくとも
    0.9の値を示すように設定されることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の産業用燃焼装置の燃焼方法。
  4. 【請求項4】 前記蓄熱体により前記燃焼用空気を95
    0℃以上の温度に加熱し、950℃以上の温度に昇温し
    た高温の前記燃焼用空気流により前記燃焼域の燃焼反応
    を生起し且つ維持することを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の産業用燃焼装置の燃焼方法。
  5. 【請求項5】 前記蓄熱体の全体容積(V)当たりの該
    蓄熱体の伝熱量(Q)として定義される容積効率(Q/
    V)が、実質的に極大値を示すように設定されることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の産業
    用燃焼装置の燃焼方法。
  6. 【請求項6】 前記燃焼用空気流の流路を縮小する流路
    縮小手段を前記蓄熱体と前記燃焼域との間に設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の産
    業用燃焼装置の燃焼方法。
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