JPH10196574A - 密閉形電動圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍機の圧縮装置の過熱から電動機を保護す
るに好適な密閉形電動圧縮機を提供すること。 【解決手段】 電動機と、該電動機によって駆動される
圧縮機とを含み、内部に冷却流体を充満した密閉容器を
備えた密閉形電動圧縮機であって、金属端子の挿入を受
け入れる挿入部と、該金属端子を弾性的に保持するため
の導電性接続部とを備えた、熱応動保護素子を収容する
ための絶縁性ブロックと、前記熱応動素子の第１端子に
は前記導電性接続部が、またその第２端子には前記電動
機の巻線が電気的に接続されていることを特徴とする構
成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電動圧縮機に関し、例え
ば冷凍庫の圧縮装置の過熱から電動機を保護するに好適
な密閉形電動圧縮機に関する。

【０００２】

【従来の技術】完全密封の冷凍機用圧縮装置は従来、冷
却流体を充填した完全密封容器の内部に、該圧縮機を駆
動する電動機を備えている。電気回路内に電動機を電気
接続し、圧縮機を作動させるために、導電性リードピン
が容器の壁に対し電気絶縁された状態で容器の壁を貫通
して突出して設けられている。電動機保護装置は、電動
機の故障に起因して生じるような電動機の温度上昇に熱
応動するように、ブラケットなどを用いて容器内側の電
動機の上に置かれている。従来、保護装置はかかる故障
の状態から生じるような電動機の過電流状態に応動して
電動機を作動を中断し、電動機の過熱を防止するような
方法で電動機回路内にも接続される。容器内の電動機の
上に電動機保護装置を取り付けるのは、他の製造会社か
ら供給された電動機保護装置を用いて冷凍機用圧縮装置
の製造会社によって行われるのが普通であり、これは著
しい不便と費用を伴うという不都合があった。それはま
た、電動機に一様でない方法で電動機保護装置を取り付
けることにもなり、したがって電動機は適正な保護を得
られなかったり、装置内に厄介なトリッピングを生じる
ことがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の１つの目的
は、新しい改良された完全密封の電動圧縮装置を提供
し、装置の完全密封容器内で回転式の圧縮機を利用する
ことが出来、またその組立てが容易かつ便利であるとと
もに、その熱および電流に対する応動特性が確実である
ことを特徴とする密閉形電動圧縮機を提供することであ
る。さらにかかる冷凍機用圧縮装置に用いる新しい改良
された電動機保護ユニットを提供することである。

【０００４】この種の圧縮機および圧縮機を作動させる
電動機は、従来一般に流体充填の完全密封容器内に配置
されている。その点で、かかる完全密封の流体充填容器
内に回転式の圧縮機が使用されるとき、電動機による圧
縮機の作動は容器の全部品を通じて事実上一様な温度レ
ベルを容器内に作る傾向があることが判明している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】すなわち、その温度は装
置内の過電流または他の故障状態の発生による温度上昇
のような変化を受けるが、かかる温度変化は密封装置容
器の全部品を通じて前記一様な温度レベルの変化に速や
かに表わされる傾向がある。したがって本発明により、
全体として従来形の熱および電流応動型電動機保護装置
が、容器の壁を通って突出するリードピンを介して装置
の容器内に取り付けられている。そのリードピンの配列
によって、保護装置は電動機回路に容易にかつ経済的に
接続可能となり、また保護装置は過熱から電動機を保護
するために容器内の事実上一様な温度の選択された上昇
に遅滞なく応動するように配置されている。すなわち、
電動機保護装置の熱応動特性は、それが封止容器内の回
転式圧縮機の作動から封止装置に生じる前記事実上一様
な温度の選択された上昇に応じて電動機の作動を中断
し、それによって容器内の過熱温度から電動機を保護す
るように選択されている。電動機保護装置は、それぞれ
のリードピンと接触する装置を備え、電動機にピンを電
気接続するためクラスタ・ブロックから出ているリード
および端子を持つクラスタ・ブロックと、ブロックがピ
ンの上に置かれるとき装置容器の選択された位置に置く
べきクラスタ・ブロックの上に置かれる電動機保護素子
とを含む電動機保護ユニット内に取り付けられているこ
とが望ましい。かかる電動機保護ユニットの使用はさら
に、冷凍機用圧縮装置の便利かつ経済的な組立てを容易
にする一方、保護装置による適当な熱および電流応答を
保証し、装置内の電動機の過熱を防止する。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の新しい改良された冷凍機
用圧縮装置および電動機保護ユニットの他の目的、利点
ならびに詳細は、本発明の好適な実施例の図面に関する
下記詳細な説明に示される。図１および図３の参照符号
１０によって、完全密封容器１６内に置かれている冷凍
機用圧縮機１２および圧縮機を作動させる電動機１４を
含む本発明の新しい改良された冷凍機用圧縮装置が示さ
れている。冷却流体１８が容器内の圧縮機および電動機
を囲み、また複数個の電気電動リード通しピン２０、２
２および２４が電動機を電気回路に電気接続するために
容器に対しかつ相互に隔置されて電気絶縁された関係
に、容器の壁１６．１を通って出ている。

【０００７】本発明により、圧縮機１２は在来の回転式
のものであり、この種の圧縮機は電動機１４によって圧
縮機１２が正常に作動する際に、また圧縮装置内にいろ
いろな故障状態が発生して電動機の作動から生じるよう
な温度の望ましからぬ温度上昇の際にも、容器１６の全
部品を通じて事実上一様な温度レベルをかかる流体充填
の完全密封容器内に提供することが判明している。例え
ば、圧縮機１２は１９８３年にＡＳＨＲＡＥから出版さ
れた「ハンドブック−１９８３年の機器」の第ＩＩＩ部
第１２章に記載されたような回転式のものであることが
望ましく、また圧縮機は在来の方法で密封容器１６の中
に置かれた在来の電動機によって作動するように配列さ
れている。また冷却流体１８は、在来の方法で容器１６
内の圧力に保たれるフレオン・ガスのような在来の誘電
冷却流体を含むことが望ましい。またリードピン２０、
２２および２４は、ガラス封止装置２８によってキャッ
プに対しかつ相互に封止されて電気絶縁された関係に、
キャップ２６の開口２６．１に固定されたピンを持つフ
ューサイト・キャップ２６に埋め込まれていて、キャッ
プ２６．２で示されるように従来の方法で容器の壁１
６．１に溶接されることが望ましい。

【０００８】本発明により、新しい改良された電動機保
護ユニットはリードピン２０、２２および２４の内方端
で容器１６の中に置かれ、また容器１６の中の前記事実
上一様な温度レベルの変化に熱応動するように電動機１
４の電気回路に電気接続されて、電動機を過熱から保護
するとともに、冷凍機用圧縮装置の簡単で経済的でしか
も確実な組立てを容易にする。

【０００９】図１〜図３に示される通り、電動機保護ユ
ニット３０はポリカーボネートなどのような剛性電気絶
縁材料のクラスタ・ブロック・ボデー３２を含むととも
に、任意な在来形の弾性電気接触装置３４、３６および
３８はそれぞれのリードピン２０、２２ならびに２４を
弾性把握するとともにそれらと電気接続するようにブロ
ック上に配置されることが望ましい。本発明により、米
国特許第４，４８５，２３１号に示された熱および電流
応動の保護器のような任意な従来形の熱応動電動機保護
素子４０がクラスタ・ブロック・ボデーの上に置かれて
いるので、電動機保護素子４０は電動機１４の電気回路
に容易に接続されるとともに、ユニット３０が説明され
たようなリードピンの上に置かれるとき容器１６内の前
記事実上一様な温度に応動するように容器内の所定位置
に置かれる。

【００１０】電動機保護素子４０は上述の米国特許に詳
しく説明されているので、ここでは詳しく説明しない
が、言うまでもなく、保護素子４０はこれを通して電気
回路を開く熱応動装置の選択された温度上昇に応じて保
護素子内を移動し得る熱応動装置を持つ任意な周知の電
動機保護素子を含み、保護素子４０は電動機回路に接続
されて、熱応動装置が熱応動装置の前記選択された温度
上昇に応じて移動するときに電動機回路を開くようにさ
れている。

【００１１】本発明の好適な実施形態によれば、クラス
タ・ブロック３２は室３２．４を形成するように３２．
３でリベット締めまたは超音波融合などによって共に固
定される２つの部分３２．１および３２．２から作られ
ている。それぞれのリードピン２０、２２および２４に
ぴったり合うようにブロック部分に開口３２．５が具備
されている。言うまでもなくリードピンがブロックの開
口３２．５に挿入されるときリードピンを弾性把握する
接触装置を配置する位置ぎめボス３２．６によって室３
２．４の内側に弾性接触装置が置かれている。接触装置
は各々の、比較的剛性の接触アームすなわちブレード３
４．２、３６．２、３８．２に溶接された弾性接触部分
３４．１、３６．１、３８．３を備え、またリード線装
置４２．４４はクラスタ・ブロック３２の外部へ出るよ
うに接触ブレード３４、３６の２つにそれぞれ一端で接
続されている。

【００１２】これらのリード線の対向端に取り付けられ
た電気端子４２．１、４４．１は図１および図３に示さ
れる通り電動機１４の対応する端子に電気接続されてい
る。追加の弾性ばね接触部分３８．３は残りの接触装置
の追加のブレード部分、すなわち延在部３８．４に溶接
されており、その追加のブレード部分（延在部）はクラ
スタ・ブロックから開口３２．７に延在するので、接触
ばね部材３８．３はクラスタ・ブロック室３２．４の外
部の電動機保護器の第１端子４０．１を弾性把握すると
ともにこれと電気接続される。追加のリード線４６は一
端で電動機保護器の第２端子４０．２に接続されるとと
もに、電動機１４の対応する端子に接続されるその対向
端で追加の端子４６．１を取り付けている。電動機保護
ユニット３０の上に電動機保護器４０を取り外し自在に
取り付けるため、電動機保護器４０と結合しかつ弾性接
触ばね部分３８．３と協動するように、位置ぎめボス３
２．８はもどり止め装置３２．９などを具備することが
望ましい。

【００１３】

【発明の効果】その配列において、電動機保護ユニット
３０は経済的構造を有している。すなわち、ピンの上に
クラスタ・ブロック３２を取りはずし自在に置くよう
に、ピン２０、２２および２４にクラスタ・ブロックの
開口をぴったり合わせることにより、容器１６の中に容
易にかつ経済的に配置される。保護ユニット３０に取り
付けられた電動機保護器４０は在来形のものである。そ
れは容器１６内の事実上一様な温度の選択された上昇に
熱応動するように選択された作動温度を容易に供給され
ることが出来、それによってかかる温度の上昇が電動機
または冷凍機用圧縮装置の故障を誘発した場合に、電動
機の給電回路を遮断して電動機の過熱を防止することが
可能となる。電動機保護ユニット３０は電動機４０の電
気回路に容易かつ経済的に接続され得る。電動機保護器
４０もその電気回路に容易かつ経済的に組み込まれ、装
置の容器内のかかる選択された温度の上昇に応じて電動
機の作動を中断することが可能となる。言うまでもな
く、本発明の冷蔵庫圧縮装置および電動機保護ユニット
の特定実施例が本発明を例示することによって説明され
たが、本発明は特許請求の範囲に入るそのすべての変形
および同等を含む。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の冷蔵庫圧縮装置の概略部分縦断
面図である。

【図２】図２は本発明の電動機保護ユニットを例示する
図１の線２−２に沿う概略部分断面図である。

【図３】図３は本発明の電動機保護ユニットおよび本発
明の冷凍庫圧縮装置の電気接続を示す概略平面図であ
る。

【符号の説明】

１２ 圧縮機 １４ 電動機 １６ 容器 １８ 冷却流体 ２０、２２、２４ リードピン ２６ キャップ ３０ 電動機保護ユニット ３２ クラスタ・ブロック ３４、３６、３８ 接触装置 ４０ 電動機保護素子

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動機と該電動機によって駆動される圧
   縮機とを含み、内部に冷却流体を充填した密閉容器を備
   えた密閉形電動圧縮機において、 絶縁性材によって形成された壁を含み、該壁によって形
   成された空間内に熱応動保護素子を収容したブロックを
   設け、 前記ブロックには、前記密閉容器内に固定されたピン状
   の突出した金属端子を挿入可能な挿入部が形成されると
   ともに、前記挿入部と整合される位置に前記金属端子を
   弾性的に保持するための導電性接続部が設けられ、 前記導電性接続部は、導電性部材を介して前記熱応動保
   護素子の第１の端子部に電気的に接続され、前記熱応動
   保護素子の第２の端子部は、前記電動機の所定の巻線に
   電気的に接続され、 前記ブロックは、前記挿入部を介して前記金属端子と直
   角方向に取り付けられ、前記密閉容器内壁に近接して配
   置されることを特徴とする密閉形電動圧縮機。
2. 【請求項２】 請求項１項において、前記挿入部は、前
   記ブロックの所定の壁に形成された穴であることを特徴
   とする密閉形電動圧縮機。
3. 【請求項３】 請求項１項または２項において、前記ブ
   ロックは、前記金属端子の軸方向に沿って着脱可能に取
   り付けられることを特徴とする密閉形電動圧縮機。
4. 【請求項４】 請求項１項ないし３項のいずれかにおい
   て、前記導電性接続部は、前記金属端子を対向する両側
   面側から弾性的に保持することを特徴とする密閉形電動
   圧縮機。
5. 【請求項５】 請求項４項において、前記導電性接続部
   は、前記金属端子の半径方向に拡張可能であり、前記ブ
   ロックの取り付け時に、前記金属端子が前記導電性接続
   部を摺動されることを特徴とする密閉形電動圧縮機。