JP2850084B2 - 密閉形電動圧縮機 - Google Patents

密閉形電動圧縮機

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JP2850084B2 JP5123507A JP12350793A JP2850084B2 JP 2850084 B2 JP2850084 B2 JP 2850084B2 JP 5123507 A JP5123507 A JP 5123507A JP 12350793 A JP12350793 A JP 12350793A JP 2850084 B2 JP2850084 B2 JP 2850084B2
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/28Safety arrangements; Monitoring

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱スイッチ等により
異常時の過熱状態から保護される密閉形電動圧縮機に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の密閉形電動圧縮機においては、電
動機や圧縮機等の異常による過熱状態から電動機等を保
護するために例えばバイメタル式の保護装置が設けられ
ている。この保護装置は周知の通り例えば密閉形電動圧
縮機の密閉ハウジングの外側に取り付けられたり、また
他の例においては密閉ハウジング内部の電動機のコイル
と一体に縛り紐等で巻き付けられている。
【0003】また実公昭52−6801号公報には密閉
ハウジングに螺合させて電動機のコイルエンドと当接さ
せた保護継電器が開示されており、実開昭63−107
63号公報には密閉ハウジングの電動機側に穿たれた孔
に挿入密着された過負荷保護装置が示されている。
【0004】また特開昭59−67853号公報におい
ては気密端子と電動機との間に設けられた保護装置が示
されており、特開昭62−296739号公報には気密
容器に取り付けられるソケットにインターナルプロテク
タが取り付けられたものが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで前述の従来例
においては、以下の如き問題があった。即ち保護装置を
密閉ハウジング外側に取り付けたものや、過負荷保護装
置をハウジングに螺合させたり密着させたものにおいて
は、密閉ハウジングは金属製であり熱伝導率が大きい事
から、外界の空気の流通などにより密閉ハウジングの熱
が奪われるため、密閉ハウジング内部からの熱が保護装
置に達する前に密閉ハウジングに奪われたり、保護装置
の熱を密閉ハウジングが奪ったりするため、その反応が
遅れると言う問題がある。そのためこれらのものにおい
ては、内部の温度上昇が保護装置に伝わるまでに時間を
要するため急激な温度上昇に対しては充分な保護が行わ
れない。
【0006】また電動機のコイルと一体に取り付けられ
る保護装置はコイル上に縛り紐により縛り付けられてお
り、また電気絶縁の為の被覆を必要とするためその取り
付けには非常に手間がかかる。また圧縮機本体の異常発
熱時において電動機のコイルより圧縮機本体の温度が高
くなるとコイルに熱を奪われるために感熱スイッチが異
常に対して対応できず、冷媒の劣化する様な高い温度と
なった場合にも、その熱が感熱スイッチに到達する時間
の遅れを生ずる。
【0007】また気密端子と電動機の間に保護装置をお
くものは、保護装置により直接電動機を制御するために
保護装置内部の各部材間に絶縁距離を充分に取る必要が
あり、その小形化を困難なものにしていた。さらにソケ
ットにインターナルプロテクタを取り付ける場合には専
用のソケットを用意する必要があった。
【0008】また前述の保護装置に於いて温度と過電流
に応動するものは、その構造が複雑になり小形化が難し
いという欠点があった。
【0009】また気密不良等により冷媒の量が減少した
場合には、例えば圧縮機本体の摺動摩擦による発熱が冷
媒によって充分に奪われないために圧縮機本体が過熱状
態になり、従来の方法ではこれを感知することが不充分
であったり、また遅れを生ずるという問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の密閉形電動圧縮
機においては、電動機、圧縮機本体、冷媒等を内部に収
納する密閉形電動圧縮機のハウジングに少なくとも1個
の貫通孔が穿たれ、この貫通孔には熱伝導率の小さい電
気絶縁材料により金属製の外環に複数の導電端子ピンを
固定した気密端子が前記貫通孔を気密に閉塞する状態で
固着され、ハウジング中には感熱スイッチを配し、この
感熱スイッチは前記ハウジング内で要求される耐圧力性
能を有する金属製の密閉容器内に該容器の一側内面に熱
応動板が直接接触しその容器の一側内面と熱応動板の全
面がほぼ平行したきわめて熱伝導の良好で感熱性に優れ
且つ耐振性に優れた接点機構を有するものであり、この
感熱スイッチの端子には全体に弾性を有する2つの接続
部材が各々固定され、この接続部材を前記気密端子の導
電端子ピンの各々のハウジング内部側先端に取付けるこ
とによって導電端子ピンと感熱スイッチとを電気的に接
続するとともに感熱スイッチの位置決めを行い、該感熱
スイッチは熱交換関係が良好になるように前記接続部材
によって発熱部分である圧縮機本体に弾性的に密着さ
れ、感熱スイッチが密閉形電動圧縮機のハウジング内部
の電動機又は/及び圧縮機本体又は/及び冷媒等の異常
発熱に応動して前記感熱スイッチがスイッチング動作
行ない電動機の制御をするように配設した事を特徴とし
ている。
【0011】また他の特徴は、感熱スイッチの取付位置
を吐出冷媒の通路中で且つ電動機と熱交換した後の冷媒
と接する位置としたことにある。
【0012】また他の特徴は、電動圧縮機本体を高圧ハ
ウジング形スクロール圧縮機とした事にある。
【0013】また他の特徴は、電動圧縮機本体を低圧ハ
ウジング形スクロール圧縮機とした事にある。
【0014】また他の特徴は、感熱スイッチの金属製容
器を非充電部とした事にある。
【0015】また他の特徴は、電動機に供給する電圧よ
り低い電圧を制御用電圧とする制御回路によって電動圧
縮機を制御する事にある。
【0016】
【実施例】以下、図を参照して本発明について説明す
る。図1は本発明の密閉形電動圧縮機1の要部断面図で
ある。この電動圧縮機1はハウジング中を後述の圧縮機
本体からの吐出冷媒の通路とする所謂高圧ハウジング形
の横置きスクロール式密閉形電動圧縮機である。そのハ
ウジング2は筒体2Aと蓋部2Bからなり、気密容器を
構成している。ハウジング2中には電動機3と圧縮機本
4を有している。圧縮機本体4は固定スクロール4A
と旋回スクロール4Bからなる周知のスクロール式圧縮
機であり、電動機3とその回転軸5及びカム部6を介し
て連動される。
【0017】ハウジング2の蓋部2Bには、図示しない
熱交換機から送られる冷媒を圧縮機本体4に導くための
吸入管7が気密に貫通固定されており、この吸入管7の
ハウジング内側端部は圧縮機本体4の吸入部4Cに気密
に接続されている。またハウジング2の筒体2Aには、
ハウジング内の高圧冷媒を図示しない熱交換機に送出す
るための吐出管8が気密に貫通固定されている。
【0018】またハウジング2の蓋部2Bには貫通孔が
設けられ、ここに気密端子9が溶接等により気密に設け
られている。気密端子9にはその金属製の外環に貫通孔
が設けられ、密閉ハウジング2の内部と外部とを電気的
に接続する導電端子ピン10がガラスやセラミックの如
き熱伝導率の小さい電気絶縁性材料10Aにより気密に
固定されている。本実施例では導電端子ピン10は5本
設けられ、この内の3本のハウジング2の内側の端部に
は周知の如く電動機3のコイルからの引出し線3Aが接
続される。またそれに対応する外側の端部は図2(A)
の配線図に示す如く電源E及びコンデンサーCや後述す
る感熱スイッチ等に接続される。
【0019】導電端子ピン10の残りの2本にはハウジ
ング2内側の端部に接続部材11A,11Bによって金
属製の耐圧力密閉容器を有した感熱スイッチ12が電気
的に接続され、密閉ハウジング2内の発熱要素と熱交換
関係が良好になるように本 においては圧縮機本体
の感熱部4A1に接続部材11A,11Bにより弾性的
に押し付けられている。またこの感熱スイッチ12が取
り付けられた導電端子ピン10のハウジング2外側の端
部は、図2(A)に示す如くその一方の端子ピンは電源
Eの一方に接続され他方の端子ピンは前述の端子ピン及
び引出し線3Aを介して電動機のコイルへ接続される。
【0020】次に本実施例の動作について説明すると、
通常の動作においては感熱スイッチ12の周囲を流れる
吐出冷媒の温度はその動作温度以下であるため感熱スイ
ッチ12は動作せず、よって電動機は通常運転される。
【0021】なんらかの原因により電動機3が過負荷状
態になったり異常電流が流れて電動機3や圧縮機本体
等が異常発熱すると、圧縮機本体4から直接に若しくは
吐出冷媒を介してその熱が感熱スイッチ12に伝達され
る。この時、感熱スイッチ12はハウジング2とは気密
端子9のガラスの如き電気絶縁材料10Aで熱的に絶縁
されているため、ハウジング2の温度とは無関係に圧縮
機本体または吐出冷媒からの熱を有効に受ける事ができ
る。こうして吐出冷媒の温度が感熱スイッチ12の動作
温度を超えると感熱スイッチ12が動作し、電源からの
電路を遮断することにより電動機3への通電を停止す
る。
【0022】また、感熱スイッチ12が取り付けられた
導電端子ピン10のハウジング2外側の端部には周知の
如く電動機への通電を遮断したり供給電圧や周波数を変
化させたりする周知のインバータ等の制御装置や警報装
置等が接続されることが可能である。この様な接続とし
た場合に於いては電動機に接続された導電端子ピン10
のハウジング2外側の端部には図2(B)の配線図に示
す如く電源EやコンデンサーC等に接続され、感熱スイ
ッチ12が取り付けられた導電端子ピン10のハウジン
グ2外側の端部には図2(B)の如く電動機を付勢した
り除勢したりする継電器の制御コイル13に接続されて
いる。尚、記号Tにて示すのは制御用の電子回路の電源
を得る為にも使用可能なステップダウントランスであ
る。
【0023】次に本実施例の動作について説明すると、
通常の動作においては圧縮機本体4の温度及び感熱スイ
ッチ12の周囲を流れる吐出冷媒の温度はその動作温度
以下であるため感熱スイッチ12は動作せず、よって電
動機は通常運転され、警報を発するなど特別な制御はさ
れない。
【0024】なんらかの原因により電動機3が過負荷状
態になったり異常電流が流れて電動機3が異常発熱した
り冷媒の不足等により圧縮機本体4が過熱状態になる
と、吐出冷媒を介して若しくは圧縮機本体4から直接そ
の熱が感熱スイッチ12に伝達され、その温度が感熱ス
イッチ12の動作温度を超えると感熱スイッチ12が動
作し、この信号を受けた制御装置により電動機3への通
電を停止するなどの制御をしたり、警報を発したりする
ことができる。
【0025】この様な所謂パイロットデューティ方式に
於いては、詳細な説明は省略するが三相式の誘導電動機
の制御も同様な感熱スイッチを用いて単相式と同様に制
御できる事は容易に理解できる。
【0026】感熱スイッチ12について図3(A)を参
照して説明すると、感熱スイッチ12は金属製の容器2
1と蓋板22とをリングプロジェクション溶接等によっ
て気密に固着し密閉形電動圧縮機のハウジング内で使用
するのに充分な耐圧力性を有した密閉容器を構成してい
る。蓋板22には貫通孔が設けられ、ガラスの如き電気
絶縁性材料23によって導電ピン24A,24Bが気密
に固定されている。一方のピン24Aの密閉容器内側端
部には固定接点25が固着され、他方の導電ピン24B
の密閉容器内側端部には導電性で弾性を有した可動接点
支持体26の一端が固着されその可動接点支持体26の
他端には可動接点27が前記固定接点25と開閉可能と
なるように固定されている。また気密端子への取り付け
に於いて電気的接続及び位置決めを行う一対の弾性を有
した接続部材11がこの感熱スイッチの端子である各々
のピン24A,24Bの密閉容器外側端部に溶接等によ
り固着されている。
【0027】容器21の底部には、通常時には図示の如
くこの底部側に沿った凹形状となっており所定の第一の
動作温度で急跳反転し第二の動作温度で急跳復帰する皿
状に成型されたバイメタル等の熱応動板28が容器の底
部内面とほぼ平行に設置され、そのほぼ中心が容器底部
と直接接触するように保持板29により配設されてい
る。このため、熱応動板が容器と接触していないもの
や、その一端部のみで接触しているものに比較して、周
囲の温度変化に対しての応答性がよい。またセラミック
スの如き電気絶縁性の材料で作られた伝達片30が前記
可動接点支持体26と保持板29の間で両部材により支
持されている。この時、保持板29の弾性力は可動接点
支持体26の弾性力よりも弱く適当な値になるようにバ
ネ定数や位置関係を設定されており、接点間の接触圧力
が適性値とされるとともに、伝達片30の下端が熱応動
板28と常には接触しないように設定される。また同時
に熱応動板28の反転動作に支障のないよう、かつ常に
熱応動板28を容器21の底部と熱交換の良好な状態と
なるように接触させている。
【0028】この感熱スイッチ12の動作を説明する
と、この感熱スイッチ12の動作温度以下の時には熱応
動板28は図3(A)に示す如く容器21の底部側に沿
って凹となっている。温度の変化により熱応動板28は
その湾曲を徐々に僅かに変えていくが、容器の底部側に
沿った凹状となっている間は常に保持板29の保持力に
より容器の底部と熱応動板とは熱交換が良好な状態とさ
れる。またその間、熱応動板28からの力が可動接点支
持体26に加えられる事はないから接点間の接触圧力は
接点開放時まで変化する事はない。やがて温度が第一の
動作温度を超えると熱応動板28は急跳反転し図示上側
に凸となり、この反転した熱応動板28が伝達片30を
介して可動接点支持体26を押し上げ、可動接点27と
固定接点25を開離してその電路を断つ。
【0029】その後、温度が下降すると熱応動板28は
その湾曲を浅くする方向に徐々に僅かに変形するが、第
二の動作温度にまで温度が降下し急跳復帰するまでは可
動接点27は固定接点25とは接触しないような位置関
係とされている。やがて温度が第二の動作温度にまで下
降すると熱応動板28は急跳復帰して、その湾曲方向を
図示の如く凹状態となり、図3(A)に示す如く伝達片
30から離れる。こうして伝達片30を介して熱応動板
28に押し上げられていた可動接点支持体26もその弾
性により元の位置に復帰し可動接点27を固定接点25
に接触させる。
【0030】上記の様な構造とされたこの感熱スイッチ
は接点間の圧力がその開放直前まで減少しない。また接
点の閉成時に予想される振動により接点間が開放されな
いような充分な接点圧を得られる様に可動接点27の質
量と保持板29の弾性に対して可動接点支持体26の弾
性力を充分に大きくし、また同時に接点の開放時には予
想される振動により接点同士が接触する事がないととも
に熱応動板28の動作に影響が無い様に可動接点支持体
26の弾性力が設定されている。そのためこの感熱スイ
ッチを使用する事により密閉形電動圧縮機の振動を原因
とするチャタリング等による誤作動を実質的になくすこ
とができる。
【0031】本実施例によれば、感熱スイッチを密閉ハ
ウジングに設けられた気密端子のハウジング内側の導電
端子ピンに取り付けるとともに、熱交換関係が良好にな
るように前記接続部材によって発熱部分に弾性的に密着
されるため、従来の感熱スイッチを密閉形電動圧縮機の
密閉ハウジング外部に取り付けたものと比較して、外界
の温度や通風条件に左右されずハウジング内部の温度に
対してレスポンスが良好であるから、発熱部の急激な温
度上昇に対しても充分追従する。また感熱スイッチの熱
応動板に一番近い部分を発熱要素である圧縮機本体に
着させるため、よりレスポンスは良好になる。
【0032】また導電端子ピンはガラスの如き熱伝導率
の小さい電気絶縁材料により固定されているので、感熱
スイッチがハウジングに熱を奪われてその反応が遅れる
事もない。また電動機のコイルと一体に取り付けられて
いるものと比較して電気絶縁の為の被覆を必要とせず、
取り付けが非常に容易になる。
【0033】前述の例では常閉形の感熱スイッチを以て
説明したが、例えば図3(B)に示す様な常開形の感熱
スイッチを使用してもよい。なお図において前述の感熱
スイッチ12と同一の部品には同一の符号を記し詳しい
説明を省略する。この感熱スイッチ31においては、ピ
ン24Aに固定された固定接点32と、ピン24Bに固
定された可動接点支持板33の先端に固定された可動接
点27とは、動作温度以下の状態では開離するようにさ
れている。この感熱スイッチ31においても可動接点支
持体33の弾性力と保持板29の弾性との関係は予想さ
れる振動を考慮して設定されている。
【0034】この感熱スイッチ31の動作について説明
すると、取り付けられた密閉形電動圧縮機の通常運転時
には感熱スイッチ31は動作温度以下であり、熱応動板
28は図示上方に凹であり、接点間は開離している。過
負荷運転等による異常発熱が感熱スイッチに達すると熱
応動板28は急跳反転し、図示上方に凸となり伝達片3
0を介して可動接点支持体33を押し上げ可動接点27
と固定接点32を接触させる。またその後、温度が下が
ると熱応動板28は急跳復帰し図3(B)の状態に戻り
両接点を開離する。この様な常時開放、異常時閉成形の
感熱スイッチ31を保護スイッチとして使用する場合に
は、例えば図2(B)に於いて電動機に給電する継電器
の制御コイル13が付勢された時にはコイル13によっ
て駆動される接点は開放し、コイル13が除勢された時
に閉成するものである事は云うまでもない。
【0035】また、図3(C)に示す様に、一方の接続
部材を密閉容器に固定した感熱スイッチを使用してもよ
い。この例に於いてもまた前述の感熱スイッチ7と同一
の部品には同一の記号を記して詳細な説明を省略する。
この感熱スイッチ41においては密閉容器の蓋板42の
貫通孔に固定されているのはピン24Bのみであり、こ
のピン24Bには前述の感熱スイッチ12と同様に接続
部材11や可動接点支持体26が固定されている。可動
接点27と接触・開離する固定接点43は蓋板42の密
閉容器内側に直接固定され、また感熱スイッチの一方の
端子となる蓋板42の密閉容器外側には接続部材44が
直接固定されている。この様な構造の感熱スイッチ41
は前述の感熱スイッチと違い、密閉容器21は充電部と
なるが、例えば図2(B)に示すように電源からトラン
スTにより絶縁された二次電源による所謂パイロットデ
ューティ方式として使用されるのであれば何等問題はな
い。その動作については感熱スイッチ12と同様である
ので説明を省略する。
【0036】また密閉形電動圧縮機の制御方法を所謂パ
イロットデューティ方式とすることにより、感熱スイッ
チには電動機の電源を直接に遮断するものと比較して電
圧の低い制御信号を送る構造とすることができる。その
ため感熱スイッチの各部材間の絶縁耐圧を低く設定でき
るようになるので、感熱スイッチをより小形化すること
ができ、またそのため感熱スイッチの熱応答性がよくな
る。
【0037】次に別の実施例について図4を参照して説
明する。図4は本発明の一実施例としての、吸込み冷媒
を電動機側の密閉容器内に流す所謂低圧ハウジングタイ
プのスクロール式密閉形電動圧縮機の部分断面図であ
る。この密閉形電動圧縮機51は筒体52Aと蓋体52
Bによって構成された密閉ハウジング52の内部に電動
機53とスクロール式圧縮機本体54を有しており、こ
圧縮機本体54は固定スクロール54Aと旋回スクロ
ール54Bで構成されている。ハウジング52の図示上
部のみは圧縮機本体54により圧縮された冷媒の吐出室
55で高圧部となっており、蓋板52Bを貫通固定され
た吐出管56から冷媒は図示しない熱交換ユニットに送
られる。
【0038】ハウジング52の筒体52Aには貫通孔5
2Cが設けられ、気密端子57が気密に固定されてい
る。気密端子57には貫通孔が設けられ3本の導電端子
ピン10がガラスの如き電気絶縁性材料により気密に固
定されている。導電端子ピン10のハウジング外側の端
部には例えば図2(A)の如く電源等が接続され、それ
と対応する導電端子ピンのハウジング内側の端部にはコ
ネクター58を介して電動機のコイルからの引出し線5
9と接続されている。また筒体52Aには図示しない熱
交換ユニットから送られる冷媒をハウジング内に導くた
めの吸入管60が気密に接続固定されていて、ハウジン
グの大部分は吸入側で低圧力である。
【0039】また容器の蓋体52Bには貫通孔52Dが
設けられ、それを貫通して気密端子61が気密に固定さ
れている。この気密端子61の貫通孔には2本の導電端
子ピン62が貫通してガラスの如き電気絶縁性材料によ
り気密に固定されている。この導電端子ピン62のハウ
ジング外側の端部には、一方の端子には図2(A)の如
く電源Eが接続され、他方の端子には前述の気密端子6
1の導電端子ピン10及び引出し線59を介して電動機
53と接続されている。またこの導電端子ピン62のハ
ウジング内側の端部には、接続部材11A,11Bによ
って前述の感熱スイッチ12が電気的に接続され、密閉
ハウジング52内の発熱要素と熱交換関係が良好になる
ように本実施例においては圧縮機本体54の固定スクロ
ール54Aに設けられた感熱部54A1に接続部材11
A,11Bにより弾性的に押し付けられている。
【0040】次にこの密閉形電動圧縮機51の動作につ
いて説明すると、吸入管60から吸入された冷媒は電動
機53の周囲を流れて圧縮機本体54に向かい、圧縮機
本体54で圧縮された冷媒は吐出室55に流れ込み、吐
出管56から図示しない冷却ユニットに送られる。この
とき吸入管60から吸入された冷媒は電動機53とお互
いに熱交換して圧縮機本体54に向かう。こうして電動
機53と互いに熱交換した冷媒は圧縮機本体54を通っ
て感熱スイッチ12の周囲を流れるため、感熱スイッチ
12は電動機からの熱をも受ける事となり、その過熱状
態を確実に感知する事が可能になる。
【0041】本実施例では感熱スイッチ12を圧縮機本
54に密着させると共に、その取付位置を電動機53
と熱交換した後の冷媒と接するような位置としたため、
圧縮機本体54の過熱のみならず電動機53の過熱をも
確実に感知し、電動機への通電を遮断する事ができる。
【0042】また本実施例では感熱スイッチ12で電動
機53への通電を直接遮断する方法について説明した
が、前述の例の様に所謂パイロットデューティ方式とし
例えば図2(B)に示す如く感熱スイッチ12に継電器
等の制御コイルを接続する等して、供給電圧やインバー
ター方式などでは電圧の他に電流や周波数を変化させた
り、さらに図示は省略したが弁機構を作動させて吐出室
55の高圧冷媒を低圧冷媒側の電動機53に向かってバ
イパスして電動機の負荷条件を軽減したり、警報装置等
を作動させてもよい。またこのとき感熱スイッチに図3
(B)や図3(C)で示したようなものを使用してもよ
いことはもちろんである。
【0043】また各実施例ではスクロール式電動圧縮機
を例に説明したが、圧縮機本体の振動が充分小さくて感
熱スイッチに対して影響を与えないか、感熱スイッチに
充分な耐振動特性を付与させるか、さらに摩耗等に配慮
された取付けが行なわれるならばロータリー式やレシプ
ロ式の圧縮機に使用してもよい事はいうまでもない。本
発明の密閉形電動圧縮機に於いては、密閉されたハウジ
ング内に於いて冷媒等を含め電動機や圧縮機本体等すべ
ての発熱部のうち最も保護するに適当な箇所に感熱スイ
ッチを設ける事がその主旨である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば弾性を有した2つの接続
部材により感熱スイッチを電気的に接続すると共に位置
決めし発熱部分である圧縮機本体に密着させる構造とし
た事により従来のものと比較して取り付けが容易にな
り、圧縮機本体の温度変化をすばやく感知することがで
きる。さらに感熱スイッチの取付位置を吐出冷媒の通路
中で且つ電動機と熱交換した後の冷媒と接する位置とし
たことにより、電動機のコイルの温度変化を冷媒を介し
て感知し、過熱時にすばやく適切な制御をすることので
きる密閉形電動圧縮機を得る事ができる。また冷媒が何
等かの異常により漏洩して減少した時にも冷媒の冷却効
が減少するため圧縮機本体が異常発熱するのでその温
度上昇から異常を検知することができる。
【0045】また動作温度に達するまで接点間の圧力が
減少しない構造とされた感熱スイッチを使用する事によ
り、振動を伴う部分に取り付けた時にも誤作動を実質的
になくす事ができる。
【0046】また密閉形電動圧縮機の制御方法を所謂パ
イロットデューティ方式とすることにより、感熱スイッ
チには電動機の電源を直接に遮断するものと比較して電
圧の低い制御信号をオン・オフするのみであるから、感
熱スイッチの各部材間の絶縁耐圧を低く設定できるよう
になるので、感熱スイッチをより小形化することがで
き、またそのため熱応答性のよい感熱スイッチを有した
密閉形電動圧縮機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉形電動圧縮機の一実施例の要部断
面図
【図2】本発明の密閉形電動圧縮機の配線図
【図3】本発明の密閉形電動圧縮機に取り付けられる感
熱スイッチの実施例の断面図
【図4】本発明の密閉形電動圧縮機の他の実施例の要部
断面図
【符号の説明】
1,51:密閉形電動圧縮機 2,52:密閉ハウジング 3,53:電動機 4,54:圧縮機本体 7,60:吸入管 8,56:吐出管 9,57,61:気密端子 10,62:導電端子ピン 11:接続部材 12,31,41:感熱スイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−263279(JP,A) 特開 平3−236129(JP,A) 特開 平4−101617(JP,A) 特開 昭62−48991(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 29/10 331 F04C 29/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機、圧縮機本体、冷媒等を内部に収
    納する密閉形電動圧縮機のハウジングに少なくとも1個
    の貫通孔が穿たれ、この貫通孔には熱伝導率の小さい電
    気絶縁材料により金属製の外環に複数の導電端子ピンを
    固定した気密端子が前記貫通孔を気密に閉塞する状態で
    固着され、ハウジング中には感熱スイッチを配し、この
    感熱スイッチは前記ハウジング内で要求される耐圧力性
    能を有する金属製の密閉容器内に該容器の一側内面に熱
    応動板が直接接触しその容器の一側内面と熱応動板の全
    面がほぼ平行したきわめて熱伝導の良好で感熱性に優れ
    且つ耐振性に優れた接点機構を有するものであり、 この感熱スイッチの端子には全体に弾性を有する2つの
    接続部材が各々固定され、 この接続部材を前記気密端子の導電端子ピンの各々のハ
    ウジング内部側先端に取付けることによって 導電端子ピ
    ンと感熱スイッチとを電気的に接続するとともに感熱ス
    イッチの位置決めを行い、該感熱スイッチは熱交換関係
    が良好になるように前記接続部材によって発熱部分であ
    る圧縮機本体に弾性的に密着され、感熱スイッチが 密閉形電動圧縮機のハウジング内部の電
    動機又は/及び圧縮機本体又は/及び冷媒等の異常発熱
    に応動して前記感熱スイッチがスイッチング動作を行な
    い電動機の制御をするように配設した事を特徴とする密
    閉形電動圧縮機。
  2. 【請求項2】 感熱スイッチの取付位置を吐出冷媒の通
    路中で且つ電動機と熱交換した後の冷媒と接する位置と
    した事を特徴とする請求項1に記載の密閉形電動圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 電動圧縮機本体が高圧ハウジング形スク
    ロール圧縮機である事を特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の密閉形電動圧縮機。
  4. 【請求項4】 電動圧縮機本体が低圧ハウジング形スク
    ロール圧縮機である事を特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の密閉形電動圧縮機。
  5. 【請求項5】 感熱スイッチの金属製容器を非充電部と
    した事を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の密閉形電動圧縮機。
  6. 【請求項6】 電動機に供給する電圧より低い電圧を制
    御用電圧とする制御回路によって電動機を制御する事を
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載
    の密閉形電動圧縮機。
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