JP3769712B2 - 密閉型電動圧縮機用保護装置 - Google Patents

密閉型電動圧縮機用保護装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は密閉型電動圧縮機用保護装置、特にインバータ制御方式の三相用電動機を使用する電動圧縮機に適した保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、エアコンや冷蔵庫等をインバータ制御するものが増えてきた。これは例えば図6に示すように、商用電源101の交流電圧をコンバータ回路102により一旦直流電圧に変換し、この直流電圧はインバータ回路103により所望の振幅及び周波数の三相交流電圧に変換されて電動圧縮機104を駆動する交流電動機105に印加され、運転状態に応じて前記振幅及び周波数を変化させることにより回転速度及び回転トルクを適宜に変化させる周知のものである。尚、ここで言う三相交流は完全なサイン波ではなくデューティ比をパルス幅制御した擬似的な三相交流または多相交流を含む。これによって必要に応じてエアコンや冷蔵庫の温度変化能力を制御することができ、周囲温度から所望の温度への急速な変化をさせる運転や、所望温度に達して後のより効率的な運転への切替が前記のインバータ回路103により効果的に行なわれるものである。
【0003】
このようなインバータ制御式のエアコンにおいては制御回路106によって電動機105への適切な通電状態を常に監視及び制御していることから、従来の過電流応動形の保護装置の設置は省略されている。しかしながら、このような制御回路では通電状態を監視することで過電流や三相電源の欠相は検出できるものの、圧縮機内の冷媒等の温度を通電状態から判定することはできないため、温度スイッチ107を圧縮機104の密閉ハウジング表面に取り付ける等して制御回路106に圧縮機内の過熱の有無を入力する必要があった。
【0004】
ここで温度スイッチ107を圧縮機104の密閉ハウジング外壁に取り付けた場合には、圧縮機内の温度は間接的に検出されるために特に急激な過熱状態に対しての応答性が不充分であり、またハウジング周辺の温度や風などの外乱による影響を受けるために同じ過熱状態になっても周囲の条件によって温度スイッチ107の応答が適切性を失うと言う問題があった。
【0005】
またハウジング内部に温度スイッチ107を設ける場合には応答性は向上するが、温度スイッチからの信号をハウジング外部に出力するために圧縮機104のハウジングに取付けられた気密端子のリードピンを増やしたり温度スイッチ用の気密端子を別に設ける必要があった。
【0006】
さらに温度スイッチ107を三相電動機105の電源線上に設け直接通電を遮断する場合には、従来は本出願人が特開平9−180611号公報に示す如き三対の接点を有し過熱や過電流状態となった時には全接点を開離することにより電動機への通電を遮断する三相用サーマルプロテクタなどを使用する必要があった。しかしこの場合には電流容量を充分に得るために大型化した接点を3対備えた上に、かつ三相電動機の各相の電流を同時に遮断するためにそれぞれの相間をサーマルプロテクタ内で絶縁する必要があることからサーマルプロテクタの内部構造が複雑になり全体が大型化してしまう。さらにこの三相電動機の各相電流を直接遮断する回路中に温度検出用としてバイメタルのような熱応動体を使用するものにおいては電動機の電流による発熱の影響を最小限にするために熱応動体に直接電流を通さないとか或いは熱応動体の固有抵抗を極力小さくするなどの工夫が必要とされるために、構造はより複雑になりそれに伴いサーマルプロテクタはさらに大型化してしまう。
【0007】
上述の問題を解決する方法の一例を図7を参照しながら以下に説明する。この方法においてはインバータ回路103から電動圧縮機104の電動機105に送られる三相出力線の任意の一本である103A上に、通電される使用範囲内の電流値に関係無く周囲温度により動作するプロテクタ108を設置する。このプロテクタ108の取付位置は特に限定されないが、前述したように外乱の影響を避け且つ迅速な応答性を得るために圧縮機の密閉ハウジング内に設置するのがよい。こうする事により、圧縮機104内の過熱時にはこのプロテクタ108が動作して出力線103Aを遮断する事により、意図的に欠相状態が発生される。この欠相状態を制御装置106が検出することにより電動機105への通電を遮断するものであって、直接制御装置106に図6に示す温度スイッチなどによる過熱信号を入力しなくても過熱時には確実に電動機を保護することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来から密閉形電動圧縮機のハウジング内に過電流形、もしくは熱応動形のプロテクタを設置する方法としては種々のものが提案されている。例えば実開昭56−17848号公報においては発明に対する従来例として電動機のコイルエンド外周に縛り糸で固定されるプロテクタが開示されている。
【0009】
しかしながらこのような縛り糸による取付けはその工程が煩雑であり且つ自動化できないことなどから、より容易で確実な取付けが可能なプロテクタが求められてきた。その例としては例えば米国特許明細書第3586910号や、特開昭62−48991号公報、特開昭63−28246号公報、特開昭63−216227号公報等において、圧縮機ハウジングの気密端子内側に取り付けるクラスタブロック上にプロテクタを取り付けるものが提案されている。これらの方法によれば電動圧縮機のハウジング内へのプロテクタの取り付け及び配置は容易になる。
【0010】
しかし特開昭62−48991号公報、特開昭63−216227号公報に示されたものにおいては、クラスタブロック自身がプロテクタ本体を保持する保持部を有した構造とされており、また米国特許明細書第3586910号に示されたものではクラスタブロックに金属製の保持部を取り付けており、どちらも所謂汎用のクラスタブロックを使用できないという問題があった。
【0011】
また特開昭63−28246号公報には汎用のクラスタブロックを使用したものが記載されているが、プロテクタを保持するリセプタクルはクラスタブロックに挿入された部分されたのみでクラスタブロックに固定されているためにリセプタクル及びその接続部の負担が大きくなるので採用に際してはプロテクタの重量とリセプタクルの強度とを考慮する必要があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の密閉型電動圧縮機用保護装置の特徴は、ハウジングの内外を電気的に接続するための複数のリードピンを有する気密端子が取り付けられた金属製の密閉ハウジング内に電動機とこの電動機の回転により駆動される圧縮機が設けられ、前記気密端子の各リードピンに対応するように接続される端子を取り付けるクラスタブロックを有し、このクラスタブロックには電動機巻線のうちの1本を除く複数本のそれぞれに直接またはリード線を介して電気的に接続された端子が挿入固定された密閉型電動圧縮機に使用される保護装置であって、金属製の気密容器とこの容器を貫通して絶縁固定された導電端子を有し気密容器内部で容器と導電端子とに接続された一対の接点を開閉するプロテクタと、このプロテクタに導電的に固着された一端に端子を設けた接続部材とを有し、プロテクタに固着された接続部材の一端に設けられた前記端子をクラスタブロックに挿入し且つ接続部材をクラスタブロックの表面上に係合する事によりプロテクタがクラスタブロックに対して位置決め固定されることにある。
【0013】
また他の特徴は前記接続部材がプロテクタの気密容器に溶接により固着されるものであり、その溶接は少なくとも2点以上で行なわれていることにある。
【0014】
他の特徴はプロテクタの気密容器に対する接続部材の溶接点は少なくとも容器の全長の1/4以上離れている2点を有することにある。
【0015】
また他の特徴は接続部材にはクラスタブロックに対して位置決め固定される際にクラスタブロック外側に掛かることにより脱落を防ぐ戻り止めが設けられていることにある。
【0016】
さらに電動機は多相用電動機でありインバータ制御されていることにより、多相電動機を保護するものであってもすべての電線を遮断する必要を無くしたことを特徴とする。
【0017】
また他の特徴は、接続部材がクラスタブロック表面の内の少なくとも3面に接することでクラスタブロックへのプロテクタの装着における位置決めが容易にされたことにある。
【0018】
さらに接続部材に設けられた係合部は接続部材の装着方向に対して垂直な方向への引き離し力に耐えるようにクラスタブロックの突起に係合されていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明について説明する。図1は本発明の密閉形電動圧縮機用保護装置(以下、保護装置と称する)をクラスタブロックに取り付けた状態を示す斜視図であり、図2には説明のために各部を分離した状態を示す。また図3(A)乃至(C)にはそれぞれ保護装置をクラスタブロックに取付けた状態の正面図、側面図及び平面図を示し、図4には保護装置の側面図を示す。
【0020】
この保護装置1は、金属製の気密容器を有するプロテクタ2とこのプロテクタに導電的に固着された接続部材3とから構成される。本実施例のプロテクタ2は通電される通常範囲内の電流値に関係なく周囲の温度によって内部接点を駆動して端子間の電路を開閉するものであり、後述する電動機巻線の任意の1本に接続される。また実施例ではプロテクタ2の第1の端子である気密容器2Aの外壁には金属製の接続部材3が導電的に固着されており、また第2の端子であり気密容器2Aにガラスなどの絶縁充填材2Cにより気密に絶縁固定された導電端子2Bには、タブターミナル4が固着されている。
【0021】
本実施例の保護装置1の接続部材3にはその平面部3Fのほぼ中央部に周囲より高くなった棚部3Gが設けられている。この棚部3G上にはプロテクタ2を固着する溶接用のリブ3Aが設けられており、このリブ3Aをプロテクタ2の第1の端子である気密容器外壁2Aに溶接してプロテクタに接続部材が導電的に固定される。接続部材3の一端3Bには端子であるリセプタクル5が溶接固定されている。このリセプタクル5は後述するように圧縮機ハウジングの気密端子のピンに導電的に接続される。また保護装置の導電端子2Bに固定されたタブターミナル4は電動機の巻線の一つに電気的に接続される。こうしてプロテクタは気密端子と電動機巻線との電路中に導電的に配置される。
【0022】
接続部材3に設けられた溶接用のリブ3Aはプロテクタ容器の全長の1/4以上の間隔、実施例においては容器全長の約1/3の間隔をおいて2ヶ所設けられている。例えばこの溶接点を1ヶ所にした場合には、タブターミナル4に電動機巻線を直接またはリード線を介して接続するためのリセプタクルを挿入する時の力に耐えるためにより強固な溶接をする必要があるが、あまり強い溶接を行なうとプロテクタの容器に穴が開き気密性が損なわれてしまう可能性がある。
【0023】
それに対して本発明では、1ヶ所当りの溶接強度は余り大きくすることなく上記の力に耐えることができるので接続部材の固着により容器の気密性を失うことは無く、また溶接点の間隔を広げることにより特に捩りの力に強くなりプロテクタの接続部材からの脱落を防ぐことができる。また図からも判るように接続部材3の平面部3Fのほぼ中央部に周囲より高くなった棚部3Gを設け、この棚部3Gに配置されたリブ3Aでプロテクタ2を接続部材3の平面部3F上から離すようにして固定する事により、その容器2Aのほぼ全周に冷媒を接触させることを可能にするので高い熱交換関係が得られる。
【0024】
接続部材3の両側面にはクラスタブロック6との位置合わせをするために壁部3Cが設けられており、実施例では少なくともこの両壁部3Cと平面部3Fの3面によってクラスタブロック6を抱え込むようにして取付位置が決められる。壁部3Cの先端にはクラスタブロックの突起6Aに回り込むようにしてクラスタブロックの表面上で係合するように係合部3Dが設けられている。この係合部3Dはクラスタブロックを弾性的に挟み込むように若干内側に曲げられている。また接続部材上部にはクラスタブロックへの装着後に先端部がクラスタブロック外側の凹部6Cに掛かって脱落を防止する戻り止め3Eが設けられている。こうしてプロテクタ2は接続部材3によってクラスタブロック6上に固定される。
【0025】
この保護装置1のクラスタブロック6への取付けは、前述の接続部材3に固定された端子であるリセプタクル5をクラスタブロックの所定の端子挿入孔に挿入固定することによって行なわれる。このクラスタブロック6は現在広く使われている周知の構造のものであり、図2に示す上面6Fの裏面6Hには気密端子208のリードピン208Aを挿入する貫通孔(図には示されていない)が3ヶ所穿たれていることは言うまでもない。本実施例では接続部材3の平面部3Fをクラスタブロックの上面6Fに、また平面部3Fの両側から図示下方に伸びる壁部3Cをクラスタブロックの側面6Gに沿わせながらリセプタクル5を中央の挿入孔6Bに挿入する。こうしてリセプタクル5が所定位置にまで挿入されると、リセプタクル5に設けられた周知の構造の戻り止めなどによりクラスタブロック6の挿入孔6Bからのリセプタクルの抜け止めとされ、リセプタクルと一体となった保護装置1全体がクラスタブロック6に対して固定される。さらに実施例では前述の接続部材3に設けられた戻り止め3Eの先端がクラスタブロックの凹部6Cに掛かることによって、リセプタクル5の戻り止めと併せて保護装置1はクラスタブロック6に対してより効果的に固定される。
【0026】
また本発明においてはクラスタブロック6への保護装置1の取付時に、係合部3Dをクラスタブロックに設けられた突起6Aの下側表面に係合させることにより、接続部材3の先端側に装着された方向に対して垂直方向に力が掛かった場合にもクラスタブロック6から浮き上がることを防ぎ、通常の使用において前述の戻り止め3Eが解除されてしまうこともない。また本実施例では接続部材に設けられた係合部がクラスタブロックの突起に係合されるものを示したが、この他にも例えば図8(A)及び(B)に示す保護装置11のように、接続部材13の壁部13Cの先端に係合部13Dを設けてこれをクラスタブロック6の裏面6Hに回り込ませてもよい。この接続部材13を使用する場合にはクラスタブロック6に突起6Aが設けられていなくても保護装置11を確実にクラスタブロック6に固定することができる。なお実施例においては係合部3Dを2個設けているが、例えば接続部材の強度が充分にある場合や使用上問題の無い場合には一方の係合部または壁部と係合部を省略して片側の係合部でクラスタブロック表面に係合するようにしてもよい。
【0027】
次にこのようにしてクラスタブロック6に取り付けられた保護装置1の多相用密閉形電動圧縮機への取り付けについて図5を参照して説明する。図5はロータリー式密閉形電動圧縮機(以下、電動圧縮機と称する)201の断面図を示しており、この電動圧縮機201は下部ハウジング202と上部ハウジング203によって構成される密閉ハウジング中に三相電動圧縮機204とこれによって駆動される圧縮機本体205が収納されている。この電動圧縮機は所謂高圧形のものであり、圧縮機本体205には密閉ハウジングを貫通して図示しない熱交換器から冷媒を供給される吸入管206が接続されており、圧縮された高圧の冷媒は密閉ハウジング内へ放出され電動機の固定子と可動子との間を通って吐出管207から再び熱交換器へと還流される。このように冷媒は圧縮機本体を通り且つ電動機の固定子と回転子の間を通るために、冷媒と圧縮機本体及び電動機とは常に良好な熱交換関係となる。
【0028】
上部ハウジング203には密閉ハウジングの外部から電動機に電力を供給するための気密端子208が固定されており、3本の導電性リードピン208Aがガラスなどの電気絶縁物によって気密に貫通固定されている。リードピン208Aの容器内側にはクラスタブロック6に組み付けられた保護装置1が取り付けられている。保護装置1は電動機巻線のうちの任意の1本に接続されるものであり、保護装置1及びクラスタブロック6には電動機204の3本の巻線204Aが直接またはリード線などを介して接続される。そのうちクラスタブロック6に取付けられる2本はその先端に図2などに示したリセプタクル5と同様のリセプタクルが取付けられており、それぞれ端子挿入孔6D,6Eに所定位置まで挿入される。こうする事によりクラスタブロックの取付作業によってこれらのリセプタクルと気密端子のリードピンとは確実に接続固定される。またここで接続される3本の電動機巻線の位置関係は、気密端子外側に接続される電源線との関係で決められることは言うまでもない。
【0029】
電動機の残る1本の巻線はプロテクタ2に固定されたタブターミナル4に接続される。このように電動機巻線または前記リード線の先端がそれぞれクラスタブロック6及び保護装置1の所定位置に収納及び接続固定された後に、クラスタブロック6に設けられた前述の貫通孔に気密端子208のリードピン208Aを挿入することによってそれぞれのリセプタクルと電気的に接続されると同時に固定される。
【0030】
前述したように冷媒と圧縮機本体及び電動機とは常に良好な熱交換関係を成しているために、圧縮機本体または電動機の異常発熱時にはその熱により冷媒もまた温度上昇する。保護装置1のプロテクタ2は金属製気密容器をこの冷媒中に曝されていることにより冷媒の温度上昇から電動機などの過熱状態を迅速に検出するものであり、冷媒温度の異常上昇時にはプロテクタ2は接続された任意の電動機巻線への通電を遮断する。そのため電動機204には三相中の二相しか通電されない所謂欠相状態となる。この状態になると電動機204への通電をインバータ制御する制御回路が通電状態の異常から欠相状態を検出して電動機への通電を遮断する。こうして小形で比較的簡単な構造の温度スイッチにより電動機や圧縮機の異常や、冷媒ガス漏れによる圧縮機内の冷却効果減少による温度上昇などをすばやく検出し、電動圧縮機の焼損などを確実に防ぐことができる。
【0031】
なお、本実施例ではインバーター制御を行なうロータリー式三相電動圧縮機を例に説明したが、例えばスクロール式多相電動圧縮機であっても同様の保護を行なえることは言うまでもない。またプロテクタとして熱と共に過電流にも応動するタイプのものを使用する場合には、インバータ制御を行なうものに限らず従来の単相電動圧縮機に使用することができるのは勿論である。
【0032】
また接続部材へのプロテクタの固定位置を平面部のほぼ中心として説明したが、取付位置を中心からオフセットさせることはもちろん可能であり、例えばクラスタブロックの横に位置するように壁部3Cに固定してもよい。また実施例では接続部材の端子であるリセプタクルを挿入する位置を中央の挿入孔6Bとしたものを例に説明したが、両側の挿入孔6D,6Eのいずれかに挿入される構造としてもよい。
【0033】
【発明の効果】
このように金属製の気密容器を有するプロテクタとこのプロテクタに導電的に固着された接続部材とから構成される保護装置をクラスタブロックに装着した後に電動圧縮機の気密端子上に配置する構造としたことにより、保護装置をコイルエンド上に縛り糸で固定した従来のものと比較して保護装置の取り付け作業を容易にできる。さらにプロテクタの一方の端子に固定された接続部材によってプロテクタをクラスタブロック上に固定し、さらに接続部材に設けた係合部がクラスタブロックの表面上、特にクラスタブロックに設けられた突起に係合されることにより接続部材の装着方向に対して垂直な方向への引き離し力によって接続部材がクラスタブロックから浮き上がったり、それに伴い接続部材が変形してしまうなどの不具合も防止することができる。そのためプロテクタを確実且つ長期的に安定した状態で所定の姿勢に配置することができる。
【0034】
またプロテクタの気密容器に対する接続部材の溶接位置を少なくとも2点以上とすることにより、1ヶ所当りの溶接強度を余り大きくしなくても取付時及び取付後の応力に耐えることができるので接続部材の固着により容器の気密性を失うことは無い。さらにはその溶接を少なくとも容器の全長の1/4以上離れた2点で行なうことにより、特に捩れの力に強くなりプロテクタの接続部材からの脱落を防ぐことができる。
【0035】
また接続部材に設けられた戻り止めがクラスタブロックに対して位置決め固定される際にクラスタブロック外側に掛かることにより、保護装置がクラスタブロックから脱落するのを防止することができる。
【0036】
また接続部材がクラスタブロック表面の内の少なくとも3面に接することで、クラスタブロックへのプロテクタの装着時における位置決めが容易になる。
【0037】
さらに電動機を三相電動機などの多相用電動機とし且つインバータ制御されているものにおいて、そのうちの任意の1本の電線上にプロテクタを配置して異常時にはこのプロテクタで電路を遮断して意図的に欠相状態を発生させることによってインバータ回路で通電状態の異常を検出して電動機への通電を遮断する。そのため多相電動機を保護するものであっても従来のようにすべての電線を遮断する必要は無く、多相用の複雑な構造のプロテクタを使用する必要は無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉型電動圧縮機用保護装置をクラスタブロックに取付けた状態を示す斜視図
【図2】図1の説明のために各部を分離した状態を示す斜視図
【図3】図1と同じく保護装置の取り付け状態で、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図
【図4】本発明の保護装置の側面図
【図5】本発明の保護装置を取付けた密閉形電動圧縮機の縦断面図
【図6】従来のインバータ制御を説明する図
【図7】本発明を使用したインバータ制御を説明する図
【図8】本発明の保護装置の他の実施例で、(A)はクラスタブロックに取り付けた状態の斜視図、(B)は保護装置の斜視図
【符号の説明】
1,11:保護装置
2:プロテクタ
2A:容器
2B:導電端子
3,13:接続部材
3A:溶接用リブ
3D,13D:係合部
3E:戻り止め
4:ターミナルタブ
5:リセプタクル(端子)
6:クラスタブロック

Claims (7)

  1. ハウジングの内外を電気的に接続するための複数のリードピンを有する気密端子が取り付けられた金属製の密閉ハウジング内に電動機とこの電動機の回転により駆動される圧縮機が設けられ、前記気密端子の各リードピンに対応するように接続される端子を取り付けるクラスタブロックを有し、電動機巻線のうちの1本を除く複数本のそれぞれに直接またはリード線を介して電気的に接続された端子がこのクラスタブロックに挿入固定され、電動機巻線の残る1本は後述するプロテクタに接続される密閉型電動圧縮機に使用される保護装置であって、
    金属製の気密容器とこの容器を貫通して絶縁固定された導電端子を有し気密容器内部で容器と導電端子とに接続された一対の接点を開閉するプロテクタと、
    このプロテクタに導電的に固着された一端に端子を設けた接続部材とを有し、
    プロテクタに固着された接続部材の一端に設けられた前記端子をクラスタブロックに挿入する際に接続部材の面をクラスタブロックの表面上に沿わせながら装着し係合する構造とされており、これによって端子の装着と同時にプロテクタがクラスタブロックに対して位置決め固定されることを特徴とする密閉型電動圧縮機用保護装置。
  2. 接続部材はプロテクタの気密容器に溶接により固着されるものであり、その溶接は少なくとも2点以上で行なわれていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型電動圧縮機用保護装置。
  3. プロテクタの気密容器に対する接続部材の溶接点は少なくとも容器の全長の1/4以上離れている2点を有することを特徴とする請求項1に記載の密閉型電動圧縮機用保護装置。
  4. 接続部材にはクラスタブロックに対して位置決め固定される際にクラスタブロック外側に掛かることにより脱落を防ぐ戻り止めが設けられて
    いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機用保護装置。
  5. 電動機は多相用電動機でありインバータ制御されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機用保護装置。
  6. 接続部材はクラスタブロック表面の内の少なくとも3面に接していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機用保護装置。
  7. 接続部材に設けられた係合部は接続部材の装着方向に対して垂直な方向への力に耐えるようにクラスタブロックの突起に係合されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の密閉型電動圧縮機用保護装置。
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