JPH10196426A - 自動変速機を搭載した車両の制御装置 - Google Patents

自動変速機を搭載した車両の制御装置

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JPH10196426A
JPH10196426A JP8359106A JP35910696A JPH10196426A JP H10196426 A JPH10196426 A JP H10196426A JP 8359106 A JP8359106 A JP 8359106A JP 35910696 A JP35910696 A JP 35910696A JP H10196426 A JPH10196426 A JP H10196426A
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torque
automatic transmission
shift
speed
input
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JP8359106A
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Masato Kaikawa
正人 甲斐川
Nobuaki Takahashi
信明 高橋
Hiroya Nakamura
泰也 中村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速時にスロットルバルブを閉じることによ
ってエンジントルクを低減するにあたり、動力性能の低
下を防止する。 【解決手段】 自動変速機による変速の際に該自動変速
機に入力されるトルクを低減させる自動変速機を搭載し
た車両の制御装置において、前記入力トルクの要求低減
量もしくは要求低減率の少なくともいずれか一方に基づ
いて、前記入力トルクの低減制御の継続時間を変更する
手段(ステップ3)を備えている。したがって入力トル
クの低減勾配を特に大きくすることなく、必要十分なト
ルク低減量を確保することができ、ショックが悪化しな
いうえに、変速前での出力制限を行う必要がなく、動力
性能が良好になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、変速時に自動変
速機の入力トルクの低減制御を実行する車両の制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】摩擦係合装置の係合・解放によって変速
を実行する自動変速機を搭載した車両では、変速ショッ
クを抑制し、また変速時間を短縮し、さらには摩擦係合
装置の耐久性を良好にするために、変速時にエンジンの
出力トルクを低下させることが行われている。そのトル
ク低減制御は、応答性が良好であるなどの理由でエンジ
ンでの点火時期を遅角制御することによって行っている
のが一般的であるが、点火時期を遅角制御することによ
って得られるエンジントルクの低下量は比較的小さく、
また点火時期を遅らせた場合には、排気が悪化して排気
浄化装置に対する負荷が増大する。
【0003】そこで従来、スロットル開度を低下させる
ことによって変速時のエンジントルクの低減制御を行う
技術が開発されており、その一例が特開平3−1575
60号公報に記載されている。この公報に記載された発
明は、変速開始後のいわゆるトルク相において、メイン
スロットルバルブの上流側に配置してあるサブスロット
ルバルブの開度を減じて、エンジントルクを低下させる
制御を実行するよう構成した装置である。このようにエ
ンジンの吸気を制限してその出力を低下させれば、エン
ジントルクの低減量を大きくすることができる。しかし
ながら、その場合、エンジントルクを短時間の間に急激
に低下させると、その制御がトルク相で実行されるため
に、出力トルクの急激な低下として現れ、これが変速に
伴うショックとして体感され、乗り心地を損なう可能性
がある。
【0004】特に第1速から第3速へのいわゆる飛び越
し変速などの場合、必要なトルク低減量が大きくなるか
ら、スロットル開度の大幅な低下は、ショックの原因と
なりやすい。そこでこのような不都合を回避するため
に、変速前の第1速などの変速段でのスロットル開度を
制限し、変速の際のスロットル開度の減少幅を抑制する
ことが試みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように変速前の
変速段でのスロットル開度に上限値を設け、エンジン出
力を抑制すれば、飛び越し変速などの場合の変速時にお
けるトルク低減量が少なくなり、変速あるいはにそれに
伴うエンジントルクの低減制御によるショックを防止す
ることができる。その反面、第1速などの変速前の変速
段におけるエンジン出力が制限されることになる。その
ため上述したスロットル開度に上限値を設ける制御で
は、変速制御を良好に行うことができるものの、第1速
などの変速段でエンジン出力が制限されて動力性能が低
下する可能性があった。
【0006】この発明は、上記の事情を背景にしてなさ
れたものであり、動力性能を低下させることなく、変速
時の入力トルクの低減制御を行うことのできる制御装置
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、自動変速機による変
速の際に該自動変速機に入力されるトルクを低減させる
自動変速機を搭載した車両の制御装置において、前記入
力トルクの要求低減量もしくは要求低減率の少なくとも
いずれか一方に基づいて、前記入力トルクの低減制御の
継続時間を変更する手段を備えていることを特徴とする
ものである。
【0008】したがってこの発明の制御装置によれば、
自動変速機での変速の際に、その入力トルクが低減され
る。その入力トルクの低減制御の継続時間は、必要とす
るトルク低減量あるいは低減率に基づいて設定される。
例えばトルク低減量の要求量が大きい場合には、小さい
場合に比較して長い時間に亘って、入力トルクの低減制
御が実行される。その結果、入力トルクの低減勾配を緩
やかにしても、要求を満たす程度に大きくトルクを低下
させることができる。そのため、入力トルクの変動に起
因するショックが生じないうえに、変速前の変速段での
トルクを制限する必要がないので、その変速段での動力
性能を良好にすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に基づいて
より具体的に説明する。まず、この発明で対象とするエ
ンジンEおよび自動変速機Aの一例について説明する
と、図4はその全体的な制御系統図であって、自動変速
機Aを連結してあるエンジンEは、その出力を電気的に
制御するように構成されており、サーボモータからなる
スロットルアクチュエータ16によって駆動される電子
スロットルバルブ13が吸気管路12に設けられてい
る。一方、エンジンEの出力を制御するためのアクセル
ペダル15の踏み込み量すなわちアクセル開度は、図示
しないセンサによって検出され、その検出信号がエンジ
ン用電子制御装置(E−ECU)17に入力されてい
る。この電子制御装置17は、中央演算処理装置(CP
U)および記憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力
インターフェースを主体とするものであって、この電子
制御装置17には、制御のためのデータとして、エンジ
ン(E/G)回転数N、吸入空気量Q、吸入空気温度、
スロットル開度、車速、エンジン水温、ブレーキスイッ
チからの信号などの各種の信号が入力されている。そし
てこれらのデータに基づいて電子スロットルバルブ13
の開度を制御し、またエンジンEの燃料噴射量および点
火時期などを制御するようになっている。
【0010】自動変速機Aは、油圧制御装置18によっ
て変速およびロックアップクラッチやライン圧あるいは
所定の摩擦係合装置の係合圧が制御される。その油圧制
御装置18は、電気的に制御されるように構成されてお
り、また変速を実行するための第1ないし第3のシフト
ソレノイドバルブS1 ,〜S3 、エンジンブレーキ状態
を制御するための第4ソレノイドバルブS4 、ライン圧
を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT、アキュ
ームレータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバル
ブSLN、ロックアップクラッチや所定の摩擦係合装置の
係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUが
設けられている。
【0011】これらのソレノイドバルブに信号を出力し
て変速やライン圧あるいはアキュームレータ背圧などを
制御する自動変速機用電子制御装置(T−ECU)19
が設けられている。この自動変速機用電子制御装置19
は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RA
M、ROM)ならびに入出力インターフェースを主体と
するものであって、この電子制御装置19には、制御の
ためのデータとしてスロットル開度、車速、エンジン水
温、ブレーキスイッチからの信号、シフトポジション、
パターンセレクトスイッチからの信号、オーバドライブ
スイッチからの信号、後述するクラッチC0 の回転速度
を検出するC0 センサからの信号、自動変速機Aの油
温、マニュアルシフトスイッチからの信号など各種の信
号が入力されている。
【0012】またこの自動変速機用電子制御装置19と
エンジン用電子制御装置17とは、相互にデータ通信可
能に接続されており、エンジン用電子制御装置17から
自動変速機用電子制御装置19に対しては、1回転当た
りの吸入空気量(Q/N)などの信号が送信され、また
自動変速機用電子制御装置19からエンジン用電子制御
装置17に対しては、各ソレノイドバルブに対する指示
信号と同等の信号および変速段を指示する信号などが送
信されている。
【0013】すなわち自動変速機用電子制御装置19
は、入力されたデータおよび予め記憶しているマップに
基づいて変速段やロックアップクラッチのON/OF
F、あるいはライン圧や係合圧の調圧レベルなどを判断
し、その判断結果に基づいて所定のソレノイドバルブに
指示信号を出力し、さらにフェイルの判断やそれに基づ
く制御を行うようになっている。またエンジン用電子制
御装置17は、入力されたデータに基づいて燃料噴射量
や点火時期あるいは電子スロットルバルブ13の開度な
どを制御することに加え、自動変速機Aでの変速時に燃
料噴射量を削減し、あるいは点火時期を変え、もしくは
電子スロットルバルブ13の開度を絞ることにより、出
力トルクを一時的に低下させるようになっている。
【0014】図5は上記の自動変速機Aの歯車列の一例
を示す図であり、ここに示す構成では、前進5段・後進
1段の変速段を設定するように構成されている。すなわ
ちここに示す自動変速機Aは、トルクコンバータ20
と、副変速部21と、主変速部22とを備えている。そ
のトルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ23
を有しており、このロックアップクラッチ23は、ポン
プインペラ24に一体化させてあるフロントカバー25
とタービンランナ26を一体に取付けた部材(ハブ)2
7との間に設けられている。エンジンのクランクシャフ
ト(それぞれ図示せず)はフロントカバー25に連結さ
れ、またタービンランナ26を連結してある入力軸28
は、副変速部21を構成するオーバドライブ用遊星歯車
機構29のキャリヤ30に連結されている。
【0015】この遊星歯車機構29におけるキャリヤ3
0とサンギヤ31との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ31がキャリヤ30に対して相
対的に正回転(入力軸28の回転方向の回転)する場合
に係合するようになっている。またサンギヤ31の回転
を選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。
そしてこの副変速部21の出力要素であるリングギヤ3
2が、主変速部22の入力要素である中間軸33に接続
されている。さらにその多板クラッチC0 の回転数すな
わち入力回転数を検出するためのNC0センサ34が設け
られている。
【0016】したがって副変速部21は、多板クラッチ
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構29の全体が一体となって回転するため、中
間軸33が入力軸28と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ31の回転
を止めた状態では、リングギヤ32が入力軸28に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
【0017】他方、主変速部22は三組の遊星歯車機構
40,50,60を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
40のサンギヤ41と第2遊星歯車機構50のサンギヤ
51とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構40のリングギヤ43と第2遊星歯車機構50のキャ
リヤ52と第3遊星歯車機構60のキャリヤ62との三
者が連結され、かつそのキャリヤ62に出力軸65が連
結されている。さらに第2遊星歯車機構50のリングギ
ヤ53が第3遊星歯車機構60のサンギヤ61に連結さ
れている。
【0018】この主変速部22の歯車列では後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構50のリングギヤ53および第3
遊星歯車機構60のサンギヤ61と中間軸33との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構40のサンギヤ41および第2遊星歯車
機構50のサンギヤ51と中間軸33との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
【0019】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構40および第2遊星歯車機構50のサンギヤ41,5
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ41,51(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング66との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ41,5
1が逆回転(入力軸28の回転方向とは反対方向の回
転)しようとする際に係合するようになっている。多板
ブレーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構4
0のキャリヤ42とケーシング66との間に設けられて
いる。そして第3遊星歯車機構60のリングギヤ63の
回転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブ
レーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがケーシング6
6との間に並列に配置されている。なお、この第2一方
向クラッチF2 はリングギヤ63が逆回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0020】上記の自動変速機Aでは、各クラッチやブ
レーキを図6の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図6において○印は係合状態、●印はエン
ジンブレーキ時に係合状態、△印は係合・解放のいずれ
でもよいこと、空欄は解放状態をそれぞれ示す。そして
これらの変速段は、前述したシフトソレノイドバルブS
1 ,〜S3 のオン・オフの組み合わせによって設定され
る。
【0021】上記の自動変速機Aを搭載した車両では、
変速の際に自動変速機Aの入力トルクすなわちエンジン
Eの出力トルクの低減制御を行う。そのトルク低減制御
は、トルク相での制御とイナーシャ相開始後の制御とが
あり、またトルクの低減は、点火時期の遅角制御とスロ
ットル開度を減少させる制御とによって実行される。そ
の一例として第1速から第3速へのいわゆる飛び越し変
速の際の入力トルクの低減制御の例について説明する。
【0022】図1は、その制御例を説明するためのフロ
ーチャートであって、入力信号の処理(ステップ1)を
行った後、第1速から第3速への飛び越し変速であるア
ップシフトが生じたか否かが判断される(ステップ
2)。このステップ2で否定判断された場合には、特に
制御を行うことなくこのルーチンから抜ける。またステ
ップ2で肯定判断された場合、これは、図2のタイムチ
ャートにおけるt0 時点であって、この場合は、第3速
への変速出力を行うタイミングを決めるタイマ値TU13
が設定される(ステップ3)。
【0023】このタイマ値TU13 は、第1速から第3速
への変速判断が成立したt0 時点から第3速の変速出力
を行うまでの時間であって、変速時の要求トルク低減量
あるいは要求トルク低減率に応じて設定される。その一
例を図3にマップとして示してあり、この図3に示す例
は、スロットル開度θに応じて前記タイマ値TU13 を設
定したものであって、スロットル開度θが大きいほどタ
イマ値TU13 が長くなるように設定されている。換言す
れば、予め定めた一定時間内にトルク低減制御を実行す
るとすれば、その低減勾配すなわちスイープダウン率が
大きくなる場合には、前記タイマ値TU13 が長くなるよ
うに設定されている。
【0024】ついで変速判断の成立したt0 時点からの
経過時間Tが予め定めた時間T1 を越えたか否かが判断
される(ステップ4)。この時間T1 は、変速判断を確
定するための時間であって、この時間T1 が経過するこ
とによりステップ4で肯定判断されたt1 時点に、第3
速への仮の変速出力が行われる(ステップ5)。この仮
の変速出力は、トルク低減制御を行うための出力であっ
て、変速の実行を指示するものではない。その一例とし
て、前述したシフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 のオ
ン・オフパターンの出力がある。例えば図1に示す例で
は、第1速から第3速へのアップシフトであるから、こ
のt1 時点では、第1速を設定するためのシフトソレノ
イドバルブS1 ,〜S3 のオン・オフパターンを、第1
速を設定するオン・オフパターンと同一とした仮の変速
出力を行う。その出力によってトルク低減制御が開始さ
れるが、オン・オフパターンが第1速と同じであるため
に、変速は指示されない。
【0025】このt1 時点にトルクダウン制御が開始さ
れ、その時点からの経過時間TD が、予め設定した時間
TSTに達したか否かが判断され(ステップ6)、この設
定時間TSTを経過してステップ6で肯定判断されたt2
時点にトルク低減のためのスイープ制御が開始される
(ステップ7)。
【0026】このスイープ制御は、前述した電子スロッ
トルバルブ13を所定開度に減少させ、その後に徐々に
閉じる制御であって、エンジン用電子制御装置17から
アクチュエータ16に信号を出力することにより実行さ
れる。そのトルクの低減勾配あるいはスイープダウンの
勾配は、エンジントルクの低下によるショックが生じな
い程度の低減勾配に設定されている。またエンジントル
クが過剰に低下しないようにするために、いわゆる下限
値(ガード値)が設定されており、そのガード値に到っ
た時点でエンジントルク(スロットル開度)は、そのガ
ード値に維持される。
【0027】このようにしてスイープ制御を実行してい
る間においても、第3速へのアップシフトの判断成立か
らの経過時間Tがカウントされており、その時間Tが前
記ステップ3で設定したタイマ値TU13 に到ったか否か
が判断され(ステップ8)、このステップ8で肯定判断
されると、第3速へのアップシフトの変速出力が行われ
る(ステップ9)。これは、具体的には、第3速を設定
するシフトソレノイドバルブS1 ,〜S3 のオン・オフ
パターンを出力することにより行われる。したがってシ
フトソレノイドバルブS1 ,〜S3 が第3速を設定する
ように切り替わるため、それに伴う油圧信号によって油
圧制御装置18における図示しないシフトバルブが切り
替わり、所定の摩擦係合装置(すなわち第3ブレーキB
3 )に油圧が供給され、これが係合し始める。なお、上
述した自動変速機Aでは、この第3ブレーキB3 の係合
圧がリニアソレノイドバルブSLUによって直接制御され
る。
【0028】第3ブレーキB3 に油圧が供給されること
により、自動変速機Aにおける歯車変速機構においてト
ルク変動が生じ、ついには回転変動が生じる。すなわち
イナーシャ相が開始する。そのイナーシャ相の開始は、
例えば入力回転数と出力回転数とを検出し、それらを比
較することによって判断することができ、これは通常の
自動変速機と同様である。すなわち出力回転数に変速前
の変速比を掛けた値と入力回転数との差が予め定めた値
を超えることによりイナーシャ相の開始を判断できる。
このイナーシャ相の開始がステップ10によって判断さ
れるまで、ステップ7のスイープダウン制御を継続し、
イナーシャ相が開始することによってステップ10で肯
定判断された場合には、ステップ7におけるスイープダ
ウン制御を終了する(ステップ11)。これは、図2の
タイムチャートにおけるt4 時点である。そしてイナー
シャ相が開始した後は、従来行われているイナーシャ相
でのトルク低減制御が実行される。
【0029】なお、図1におけるフローチャートでは、
ステップ6,8,10などの判断プロセスにおいて否定
判断された場合に、それより以前のステップに戻るよう
に記載してあるが、これに替えて、否定判断されること
により適宜のフラグをオンとしてリターンし、次の走査
過程でそのフラグに基づいて所定のステップに進むよう
に構成することもできる。
【0030】したがって図1に示す制御によれば、変速
判断の成立からT1 時間が経過したt1 時点に、トルク
低減制御が開始され、トルク相におけるトルク低減制御
がイナーシャ相の開始するt4 時点まで継続されること
になる。そのイナーシャ相を開始する実質的なアップシ
フトの変速制御は、前記ステップ3で設定されたタイマ
値TU13 が経過したt3 時点に行われる。したがってそ
のタイマ値TU13 が長いほどイナーシャ相の開始が遅く
なり、それに伴ってエンジントルクすなわち自動変速機
Aの入力トルクのスイープダウン制御の継続時間が長く
なる。そしてそのタイマ値TU13 が要求トルク低減量も
しくは要求トルク低減率に応じて設定されるから、トル
ク低減率を特に大きくしなくても、必要十分に入力トル
クを下げることができる。
【0031】したがってトルクの低減勾配が特に大きく
なることがないので、変速時のトルク低減に伴ってショ
ックが生じることが防止される。また変速前の変速段に
おけるエンジントルクを下げておかなくても、変速時に
エンジントルクをある程度大きく低下させることができ
るので、変速前の変速段(上記の例では第1速)におけ
るスロットル開度に上限値を設定する必要がない。その
ため第1速でのエンジン出力を充分確保し、動力性能の
低下を防止することができる。
【0032】なお、上述したタイマ値TU13 は、スロッ
トル開度θのみならず、油温をもパラメータとした2次
元マップによって定めることができる。また、上記の例
では、実質的な変速出力を遅延させることにより、入力
トルクの低減制御の継続時間を長くするように構成した
が、これに替えてトルク低減制御の開始時点を変更して
その制御の継続時間を長くし、あるいは短くするように
構成してもよい。さらにこの発明は、上述したギヤトレ
ーンや制御系統を備えた自動変速機のみならず、他の一
般的な自動変速機を搭載した車両を対象とする制御装置
に適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、変速時に要求される自動変速機への入力トルクの低
減量もしくは低減勾配に基づいてそのトルク低減制御の
継続時間を変更するよう構成したので、入力トルクの低
下勾配を特に大きくすることなく、必要とするトルク低
減量を確保でき、したがって変速時の入力トルクの低下
に起因するショックを有効に防止することができる。ま
た、ショックを悪化させることなく、トルク低減量を確
保できることにより、変速前の変速段でのエンジンなど
の動力源の出力を制限する必要がなくなり、その結果、
第1速などの変速前の変速段での動力性能の低下を未然
に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置で実行される入力トルクの
スイープダウン制御を説明するためのフローチャートで
ある。
【図2】その制御を行った場合の入力トルクの低減制御
信号の出力状態を説明するためのタイムチャートであ
る。
【図3】その制御におけるタイマ値のマップの一例を示
す図である。
【図4】この発明で対象とする車両の制御系統を示すブ
ロック図である。
【図5】その自動変速機のギヤトレーンを示すスケルト
ン図である。
【図6】その自動変速機の各変速段を設定するための係
合作動表を示す図表である。
【符号の説明】
E エンジン A 自動変速機 13 電子スロットルバルブ 17 エンジン用電子制御装置 19 自動変速機用電子制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機による変速の際に該自動変速
    機に入力されるトルクを低減させる自動変速機を搭載し
    た車両の制御装置において、 前記入力トルクの要求低減量もしくは要求低減率の少な
    くともいずれか一方に基づいて、前記入力トルクの低減
    制御の継続時間を変更する手段を備えていることを特徴
    とする自動変速機を搭載した車両の制御装置。
JP8359106A 1996-12-28 1996-12-28 自動変速機を搭載した車両の制御装置 Pending JPH10196426A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010159764A (ja) * 1998-11-12 2010-07-22 Renault ギアシフトの間にエンジントルクを制御する方法
JP2014218111A (ja) * 2013-05-06 2014-11-20 トヨタ自動車株式会社 エンジンの制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010159764A (ja) * 1998-11-12 2010-07-22 Renault ギアシフトの間にエンジントルクを制御する方法
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