JPH10196220A

JPH10196220A - 半自動引戸

Info

Publication number: JPH10196220A
Application number: JP9020120A
Authority: JP
Inventors: Wataru Sato; 渉佐藤
Original assignee: Nippon Electric Industry Co Ltd
Current assignee: Nippon Electric Industry Co Ltd
Priority date: 1997-01-17
Filing date: 1997-01-17
Publication date: 1998-07-28

Abstract

(57)【要約】【課題】自動的に開扉することができるとともに、閉
鎖途中で引戸をフリーストップさせることができ、しか
も静かにしかし確実に閉じることができる。【解決手段】引戸７の閉鎖中若しくは閉鎖動作中に、
引戸７の一部に接触若しくは接近するとこれを検出する
開扉用センサ３Ｂと、この開扉用センサ３Ｂからの信号
を入力するとモータ５を所定時間作動させ引戸７を開放
する制御部とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、閉鎖動作を一時
的にストップさせることができる引戸に係り、特に引戸
の開放動作を自動で行うことができるとともに閉鎖動作
を半自動で行うことができる半自動引戸に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】扉の開閉操作が容易であって、開閉スペ
ースを殆ど必要とせず、しかも足腰等が不自由な身障者
や老人などによる車椅子での使用に好適な引戸がスト
ア、デパート、病院、公的施設、一般個人向けの住宅、
その他各所に設置・使用されている。

【０００３】また、この引戸の中には、特に例えば引戸
の戸車に係合するレールに傾斜を設け、重力と位置エネ
ルギーの差を利用して自閉させる構成のものや、分銅の
重量を利用して引戸を閉鎖させるように、比較的構成が
簡易で機械的な自閉手段を設けたものが開発されてい
る。

【０００４】また、このような自閉手段を備えた引戸で
は、開扉するときに、途中でこの開扉状態を一時的に停
止して、半開き状態を維持したいという要望があった。
そこで、引戸を開扉動作途中で一時的にストップするこ
とができるフリーストップ装置も開発されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
機械的な自閉装置を備えた引戸にあっては、閉鎖する引
戸は閉じるにつれて徐々に閉鎖速度が増大するから、閉
鎖の際には大きな速度で戸当たりに衝突して衝突音を発
したり、通過者の体にぶつかったりする虞れがある。

【０００６】また、このような衝突音や衝撃を吸収する
ために弾性体等を引戸の側部や戸当たりに設けたものに
あっては、機械的な自閉手段では完全な閉鎖動作を行う
ことが難しく、気密性の点でも問題である。

【０００７】そこで、このような引戸にあっては、モー
タを用いて引戸の開閉動作を全て自動的に行うことがで
きる自動引戸も開発されているが、このような自動引戸
では消費電力が多くて無駄である。しかもこのような全
自動の引戸では、フリーストップ装置を設けることは実
際上困難である。即ち、これは、開閉途中で引戸がスト
ップした状態になったときに、モータの動作を停止しな
いかぎりモータ側に過度の負荷が作用して破損につなが
る等の不都合を生じるからである。

【０００８】そこで、この発明は、上記した事情に鑑
み、自動的に開扉することができるとともに、閉鎖途中
で引戸をフリーストップさせることができ、しかも静か
にしかし最後まで確実に閉じることが可能な半自動引戸
を提供することを目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】即ち、この請求項１の発
明は、引戸の開放を自動的に行うモータと引戸を閉鎖す
るために傾斜したレールや重り或いはバランススプリン
グ等の機械的な自閉手段とを備えるとともに、引戸を閉
鎖動作途中でストップさせる引戸のフリーストップ装置
を備えた半自動引戸であって、前記引戸の閉鎖中若しく
は閉鎖動作中に接触若しくは接近するとこれを検出する
開扉用センサと、この開扉用センサからの信号を入力す
ると前記モータを所定時間作動させ引戸を開放する制御
部とを備えたものである。

【００１０】即ち、請求項２の発明は、請求項１におい
て、開放した引戸が自閉手段によって閉じる際に一定範
囲まで閉じたときにこれを検出する閉扉用センサを備
え、この閉扉用センサからの信号を入力すると引戸が完
全閉鎖するまで前記モータを逆回転させるように構成し
たものである。

【００１１】即ち、請求項３の発明は、請求項２におい
て、閉扉動作の途中で開扉用センサからの信号を入力す
ると、引戸の閉鎖動作を中止するように構成したもので
ある。

【００１２】即ち、請求項４の発明は、請求項２におい
て、閉扉動作の途中で開扉用センサからの信号を入力す
ると、引戸の閉鎖動作を中止して引戸の開放動作を行う
ように構成したものである。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について添
付図面を参照して詳細に説明する。図１及び図２は、こ
の発明の実施例に係る半自動引戸を示すものであり、こ
の半自動引戸は、機械的自閉手段１とフリーストップ装
置２の他に、第１乃至第３センサ３Ａ〜３Ｃと、制御部
（図２参照）４と、モータ５とを備えている。なお、図
１において符号６は戸車、７は引戸を示す。

【００１４】この実施例の機械的な自閉手段１には、閉
じ方向に向けて下向きに傾斜したレールが使用されてお
り、このレールの下面にはモータ５に取り付けたピニオ
ン５Ａが噛合する歯１Ａを刻設している。なお、この自
閉手段にはこの実施例のもの以外に、例えば重りを吊り
下げて構成したり、扉枠側にバランススプリング等を設
けて構成してもよい。

【００１５】フリーストップ装置２には、この出願人と
同一出願人によって既に出願されているものを使用して
おり、これについての詳細は、例えば平成８年特許願第
２１０６４２号の願書に添付した明細書等を参照された
い。

【００１６】第１センサ３Ａは、戸当たりに接する引戸
７の側端面（以下先端面とよぶ）の上部側に設けられて
おり、引戸７が完全に閉鎖された状態のときに所定の信
号を出力するようになっている。

【００１７】開扉用センサである第２センサ３Ｂは、こ
の引戸７の把手に設けた（戸枠或いは天井若しくは床面
等に設けてもよい）マイクロスイッチ等の適宜のセンサ
が使用されており、手等が触れたことを検出できるよう
になっている。なお、この実施例では安全性を最優先す
るために、この第２センサ３Ｂが手の接触等を検出した
ときには、譬え閉鎖動作中であっても、直ちにこの閉扉
動作を中止して引戸７を開放するように設定されている
が、特にこれには限定されない。例えば、モータの作動
を停止させて自閉手段１の自閉力のみで閉扉させるよう
な構成であってもよい。

【００１８】閉扉用センサである第３センサ３Ｃは、引
戸７が自閉手段１で閉鎖する場合、その引戸７の先端面
が所定の位置を通過する際にこれを検出するものであ
り、この実施例では戸枠側に設けた強磁性体と、引戸７
側に設けた近接スイッチとから構成されている。なお、
この実施例では閉扉用センサを付設してあるが、特にこ
のセンサは必須のものではなく、設置する場所の状況や
引戸の構造、その他の事情等によっては設けなくともよ
い。

【００１９】制御部４は、図２に示すように、入力がそ
れぞれ第１乃至第３センサ３Ａ〜３Ｃの出力と接続され
ており、後に説明するようにこれらの信号の組み合わせ
によって適宜の制御信号をモータ５へ出力するようにな
っている。即ち、この制御部４は、表１に示すような各
種信号の出力状態に応じて適宜の動作を行うようになっ
ている。なお、この制御部４には、適宜のメインスイッ
チを付設しており、このメインスイッチをＯＦＦにして
給電を絶つことにより、停電その他の非常時には手動で
の開扉動作を行うこともできるようになっている。

【００２０】次に、この実施例のフリーストップ装置の
作用について説明する。はじめ完全に閉じた状態（表１
で第２番目の状態）にあり、ここで手で把手に触れる
と、第２センサ２Ｂから所定の検出信号が制御部４へ出
力される。これによって、次の表１において第３番目の
状態となるから、モータ５へ所定

【００２１】

【表１】

【００２２】の制御信号が一定時間出力され、モータ５
が正転を始めるとともに、所定の位置まで引戸５が開放
したところでモータ５の作動が停止する。

【００２３】ここで、何の操作も行わなければ、引戸５
はその後自閉手段の作用によって閉鎖動作を始めるが、
ここで例えば操作者が手で引戸５をある程度の時間止め
ると、スリーストップ装置が作用するから、その位置で
引戸５が一時的に自閉動作を中止して開放状態となる。

【００２４】また、ここで引戸７を手で閉じる方向に押
し出すと、再度自閉手段が作動し、引戸７が閉鎖動作を
始める。そして、所定位置まで引戸７が閉鎖すると、第
３センサ３Ｃから所定の検出信号が出力されるから、つ
まり表１の第７番目の状態となるから、制御部４からは
モータ５へ逆転信号が出力される。

【００２５】これによって、引戸７にはモータ５の駆動
力が作用するから、たとえそれまである程度の早い閉鎖
速度で閉じていたとしても充分に制動・減速されゆっく
りと、しかし確実に最後まで閉じていく。従って、閉鎖
時に戸当たりに引戸７が衝突して大きな音や振動を生じ
ることがない。

【００２６】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、引戸の閉鎖中若しくは閉鎖動作中に接触若しくは
接近するとこれを検出する開扉用センサと、この開扉用
センサからの信号を入力するとモータを所定時間作動さ
せ引戸を開放する制御部とを備えたから、車椅子のまま
でも引戸を開いて通過することができるとともに、閉鎖
動作の途中で一時的に開放状態をそのまま保持しておく
ことができる。

【００２７】また、この発明によれば、閉扉の際に、ゆ
っくりと引戸の閉鎖動作を行うことができるから、衝突
音や振動を起こすことがなく、またこの引戸を取り付け
てある室内を確実な気密状態に保持することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明にかかる半自動引戸を示す概略構成
図。

【図２】この発明に係る半自動引戸の構成を示すブロッ
ク図。

【符号の説明】

１自閉手段２フリーストップ装置３Ａ第１センサ３Ｂ開扉用センサ（第２センサ）３Ｃ閉扉用センサ（第３センサ）４制御部５モータ６戸車７引戸

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】引戸の開放を自動的に行うモータと引戸
を閉鎖するために傾斜したレールや重り或いはバランス
スプリング等の機械的な自閉手段とを備えるとともに、
引戸を閉鎖動作途中でストップさせる引戸のフリースト
ップ装置を備えた半自動引戸であって、前記引戸の閉鎖中若しくは閉鎖動作中に接触若しくは接
近するとこれを検出する開扉用センサと、この開扉用センサからの信号を入力すると前記モータを
所定時間作動させ引戸を開放する制御部とを備えたこと
を特徴とする半自動引戸。
【請求項２】開放した引戸が自閉手段によって閉じる
際に一定範囲まで閉じたときにこれを検出する閉扉用セ
ンサを備え、この閉扉用センサからの信号を入力すると
引戸が完全閉鎖するまで前記モータを逆回転させるよう
に構成したことを特徴とする請求項１に記載の半自動引
戸。
【請求項３】閉扉動作の途中で開扉用センサからの信
号を入力すると、引戸の閉鎖動作を中止するように構成
したことを特徴とする請求項２に記載の半自動引戸。
【請求項４】閉扉動作の途中で開扉用センサからの信
号を入力すると、引戸の閉鎖動作を中止して引戸の開放
動作を行うように構成したことを特徴とする請求項２に
記載の半自動引戸。