JPH10195767A - 柔軟仕上げ剤 - Google Patents

柔軟仕上げ剤

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JPH10195767A
JPH10195767A JP35730196A JP35730196A JPH10195767A JP H10195767 A JPH10195767 A JP H10195767A JP 35730196 A JP35730196 A JP 35730196A JP 35730196 A JP35730196 A JP 35730196A JP H10195767 A JPH10195767 A JP H10195767A
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mol
amine
amine value
acid
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JP35730196A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Imada
浩 今田
Hiroto Imai
博人 今井
Masahiro Arai
正博 荒井
Masami Fujiwara
正美 藤原
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種繊維に対して優れた柔軟性を付与し、特
に親水性繊維製品の場合には、吸水性を損なうことがな
く、しかも仕上げ処理後、長期保存後にも繊維製品の黄
変等の美観を損ねることがない柔軟仕上げ剤を提供す
る。 【解決手段】 下記一般式[I]で表される化合物の無
機酸もしくは有機酸の塩又は4級塩を必須成分として含
有することく特徴とする柔軟仕上げ剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の繊維、特に
綿、麻などの親水性繊維製品に対して優れた柔軟仕上げ
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣類などの繊維製品はそれの着用や洗濯
などを繰り返すことによって、逐次硬くなるなどの好ま
しからざる風合いとなり、これを改善するために多くの
家庭では洗濯の濯ぎサイクル中に柔軟仕上げ剤で処理す
ることが行われている。現在、家庭用柔軟仕上げ剤とし
て市販されているものの多くはカチオン界面活性剤であ
り、典型的にはジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウ
ム塩を主成分とする水性液体製品である。
【0003】しかしながら、このようなカチオン界面活
性剤の疎水基が飽和炭化水素である基材を主成分とする
基材は、特に綿、麻などの親水性繊維製品を処理した場
合に確かに優れた繊維の柔らかさ、ふっくら感などの感
触を与えるものの、同時にこれら親水性繊維製品の吸水
性を阻害し、例えば下着などの汗の吸水性、布おむつの
尿の吸収性が悪くなるなどの欠点を有していた。
【0004】もっとも、このような欠点を克服するため
に、主成分であるカチオン界面活性剤の疎水基が不飽和
炭化水素である基材、具体的にはジオレイルジメチルア
ンモニウム塩を主成分とする柔軟仕上げ剤が開発され
た。この柔軟仕上げ剤で親水性繊維製品を処理した場合
には、疎水基が飽和炭化水素である基材を主成分とする
柔軟仕上げ剤を用いたほどではないが、かなりの柔軟付
与効果が認められ、吸水性もほとんど損なわれない。
【0005】しかしながら、このようなカチオン界面活
性剤の疎水基が不飽和炭化水素である基材は、その分子
中に外界に存在する活性な反応種や光、熱などに不安定
な不飽和二重結合を含むために、柔軟処理後の繊維製品
を長期間保存すると繊維製品が黄変するなどの欠点を有
していた。柔軟性、吸水性、耐黄変性に優れた基材とし
て特開平4−91281号、特開平4−289276
号、特開平6−184946号などにポリオルガノシロ
キサンを主成分とする繊維処理組成物が記載されている
が、洗濯後の濯ぎサイクル中に行われるような低濃度処
理には適さず、その柔軟性はジオレイルジメチルアンモ
ニウム塩に比べてかなり劣っているのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種繊維製
品に対して優れた柔軟性を付与しうる上に、特に綿、麻
などの親水性繊維製品の柔軟仕上げ処理を行った場合
に、従来の柔軟仕上げ剤では達成し得なかった繊維の吸
水性を損なうことなく且つ長期保存後にも繊維製品の黄
変など美観を損ねる不都合な現象を起こさない繊維製品
柔軟仕上げ剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定のアミン反応
物の第4級アンモニウム塩又は低級有機酸や無基酸の中
和物が、驚くべきことにジ飽和アルキル型にアンモニウ
ム塩に匹敵する柔軟付与効果を示し、且つ現在のところ
未だ理由は不明であるが、ジ不飽和アルキル型アンモニ
ウム塩に近い吸水性も有し、さらに仕上げ処理後の長期
保存後にも繊維製品の黄変など美観を損ねる不都合な現
象を起こさないことを見いだし、本発明を完成するに至
った。すなわち本発明によれば、下記一般式[1]で示
される化合物の無機酸もしくは有機酸の塩又は4級塩を
必須成分として含有することを特徴とする柔軟仕上げ剤
を提供するものである。
【化1】 (式中、Aは同一でも異なっていても良い水素又はR2
−B−CO−X−CO−を示し、Bは−O−又は−NR
3−を示す。ここでR2は炭素数10〜36の分岐又は直
鎖の飽和又は不飽和アルキル基でありエーテル結合で中
断されていても良く、またR3は水素又は炭素数1〜6
のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R1
同一でも異なっていても良い炭素数10〜36の分岐又
は直鎖の飽和又は不飽和アルキル基であり、エーテル結
合で中断されていても良い。Xは炭素数1〜18の飽和
又は不飽和のアルキレン基又は二価の芳香族基又はヒド
ロキシアルキレン基を示し、エーテル結合で中断されて
いても良い。mは2〜10の整数であり、nは同一でも
異なっていても良い1〜4の数、pは0以上の数であ
る。但し、2つのAが水素の場合はpは0でない。)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の柔軟仕上げ剤に用いられる前記一般式
[1]で表される化合物は、下記一般式[2]と[3]
(酸無水物でもよい)又は更に[4]で表される化合物
とを、エステル化反応又はアミド化反応することによっ
て得られる。
【化2】 (式中、R1は炭素数10〜36の分岐又は直鎖の飽和
又は不飽和アルキル基であり、エーテル結合で中断され
ていても良い。mは2〜10の整数であり、nは平均付
加モル数を表し同一でも異なっていても良い1〜4の数
である。) R4OOC−X−COOR4 [3] (式中、R4は水素又は炭素数1〜4の低級アルキル基
を示す。Xは炭素数1〜18の飽和又は不飽和のアルキ
レン基又は2価の芳香族又はヒドロキシアルキレンを示
し、エーテル結合で中断されていても良い。) R2−B−H [4] (Bは−O−又は−NR3−を示す。R2は炭素数10〜
36の分岐又は直鎖の飽和又は不飽和アルキル基であり
エーテル結合で中断されていても良い。R3は水素又は
炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基で
ある。)
【0009】上記反応は、通常のエステル化反応又はア
ミド化反応条件で進行する。即ち、1)一般式[3]で表される化合物が脂肪酸(R4が水
素)若しくは酸無水物の場合 :無触媒で、前記一般式
[2]、[3]及び[4]で表される夫々の化合物の混
合物を減圧下または窒素気流下で副生する水を除去しな
がら、反応温度100〜200℃、好ましくは130〜
190℃で反応を行うことによって、本発明の化合物を
得ることが出来る。この反応は無溶媒でも進行するが、
ジメチルホムアミドやベンゼン等の脱水エステル化反
応、又はアミド化反応に通常使用する溶媒を用いても良
い。
【0010】2)一般式[3]で表される化合物が低級
アルキルエステルの場合:無触媒若しくはテトラブトキ
シチタン等の有機チタン化合物やMgO等の無機マグネ
シウムなどのアルカリ触媒を用いて、前記一般式
[2]、[3]及び[4]で表される夫々の化合物の混
合物を減圧下または窒素気流下で副生する低級アルコー
ルを除去しながら、反応温度100〜220℃、好まし
くは130〜200℃で反応を行うことにより、本発明
の化合物を得ることが出来る。この反応は無溶媒でも進
行するが、ジメチルホルムアミドやピコリン等の第3級
アミン等のエステル交換反応、又はアミド化反応に通常
用いられる溶媒を用いても良い。
【0011】次の本発明の好ましい前記一般式[2]で
表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれ
らの化合物に限定されるものではない。
【0012】
【表1】
【0013】本発明の好ましい前記一般式[3]で表さ
れる化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらの
化合物に限定されるものではない。
【表2】 また、これらのジメチルエステル、ジエチルエステル、
ジプロピルエステル、ジブチルエステルなどの低級アル
キルエステル及び酸無水物である。
【0014】本発明の好ましい前記一般式[4]で表さ
れる化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらの
化合物に限定されるものではない。
【0015】
【表3】
【0016】上記に示した化合物は、市販されていたり
又は公知の手法により容易に製造できる。本発明でR1
とR2の飽和アルキルと不飽和アルキルとの比率は(飽
和アルキル)/(不飽和アルキル)=5/5〜10/0
(wt/wt)であり、好ましくは6/4〜10/0(wt/w
t)である。(飽和アルキル)/(不飽和アルキル)の
比が5/5より不飽和アルキルが多いと、分子中に外界
に存在する活性な反応種や光、熱などに不安定な不飽和
二重結合を多く含むため、柔軟処理後の繊維製品を長期
間保存すると繊維製品が黄変するなど美観を損ねる不都
合な現象が起きる。
【0017】また、(一般式[2]で表される化合物+
一般式[4]で表される化合物)/一般式[3]で表さ
れる化合物の反応モル比は4/1〜1/1、好ましくは
3/1〜1/1であり、且つ一般式[4]で表される化
合物/一般式[2]で表される化合物の反応モル比は0
〜2.0/1、好ましくは0〜1.8/1である。反応
モル比がこの範囲を逸脱すると、高吸水性と高柔軟性を
両立できない。前記一般式[1]において、pは上記反
応により得られる化合物の平均付加数を表し、0以上の
数である。但し、2つのAが水素の場合は、pは0でな
い。本発明の柔軟仕上げ剤には、上記反応により得られ
た反応生成混合物をそのまま使用してもよく、その場
合、前記一般式[1]で表される化合物の無機酸もしく
は有機酸塩又は4級塩を必須成分として含有する。ま
た、反応生成物に含まれる前記一般式[1]で表される
化合物の塩又は4級塩の1種以上を単離して用いてもよ
い。
【0018】本発明では、前記一般式[1]で表される
化合物の中和剤としては、塩酸、硫酸、シュウ酸などの
通常の無機酸や低級有機酸が全て好ましく、また、4級
化剤としては、塩化メチル、臭化エチル、ヨウ化ブチ
ル、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、モノクロロ酢酸メチ
ルエステルなどの通常の四級化剤も全て好ましい。
【0019】本発明の柔軟仕上げ剤は、前記一般式
[1]で表される化合物(反応生成混合物の場合はその
合計量)が100重量%でも可能であるが、好ましくは
3〜50重量%の範囲で含有することが製品の安定性、
使用時の使いやすさの点で望ましい。また、その形態に
ついては制限はなく、例えば液状、ペースト状、ゲル
状、固体などの任意の形態をとることができる。
【0020】本発明の柔軟仕上げ剤に係わる基剤を用い
て繊維用柔軟仕上げ剤を製品化する際、本発明の目的が
損なわれない範囲で、所望に応じて種々の添加成分、例
えば他の柔軟化剤、炭素数1〜4のアルカノールや多価
アルコールなどの溶剤、再湿潤剤、電解質や非イオン性
界面活性剤などの粘度調節剤、ゲル化防止剤、香料、香
料キャリヤー、蛍光剤、着色剤、ヒドロトロープ剤、消
泡剤、再付着防止剤、酵素、不透明剤、グアーガムやポ
リエチレングリコールなどの安定剤、防縮剤、織物クリ
スピング剤、染め防止剤、汚れ放出剤、殺菌剤、直鎖状
又は分岐状シリコーンオイル、殺かび剤、酸化防止剤、
腐食防止剤、保存剤、漂白剤、漂白剤前駆物質、ドレー
プ付与剤、静電防止剤、アイロン助剤などを配合するこ
とができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0022】実施例1〜21、比較例1〜8 1.柔軟剤の性能試験及び評価 イ.(柔軟付与効果の評価) 市販の木綿タオルまたはアクリル布を市販洗剤の酵素ト
ップ(ライオン(株)製、登録商標)にて2回繰り返し
洗濯を行い、次いで5回繰り返し流水すすぎを行って被
処理布を調製した。次に、洗濯機中(25℃、水道水)
に柔軟仕上げ剤として、本発明の前記一般式[1]で表
される化合物の四級塩を合計量で0.0033重量%に
なるように加えた。そこに被処理布を浴比1/30とな
るように添加し、3分間かきまぜて柔軟仕上げ処理を行
った。前記方法で処理した布を室内で風乾後、25℃、
65%RHの恒温恒湿室に24時間放置した。これらの
タオルについて、柔軟性の評価を8人からなる熟練した
パネラーにより、以下のような基準で判定した。 5点:ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウムクロリド(比較
品1)と同等 4点:5点と3点の中間程度に柔らかく感じる 3点:ジオレイルジメチルアンモニウムクロリド(比較
品2)と同等 2点:3点と1点の中間程度にやや硬く感じる 1点:未処理と同等 ロ.(吸水性の判定方法) 前記イで処理したタオルから、2.5cm×20cmの
大きさに切りだした布片を5本用意し、垂直につるし、
下端から水道水を毛管現象を利用して上昇させた。下端
を水道水に接触させた瞬間から10分後に吸水高さを測
定した。吸水高さが大きいほど、吸水性が良好なことを
意味する(JIS、バイレッグ法に相当)。 ハ.(耐黄変性の判定) 前記イで処理したタオルを45℃の恒温室に3カ月放置
し、放置後のタオルの黄ばみの程度を目視で観察し、以
下のような基準で判定した。 ○:未処理のタオルと同等の外観 ×:明らかに黄ばんで見える
【0023】2.前記一般式[2]で表される原料化合
物の成分
【表4】
【0024】3.前記一般式[3]で表される原料化合
物の成分
【表5】
【0025】4.前記一般式[4]で表される原料化合
物の成分
【表6】
【0026】5.実施例及び比較例の各柔軟剤の調整及
び性能評価
【表7】
【0027】以下、実施例及び比較例の各柔軟剤の具体
的調整法を示す。実施例1の調製 撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び副生水留去装置を
備えた200mlの4口フラスコを用意しておき、この
中に、硬化牛脂アルキルジエタノールアミン(ライオン
アクゾ社製、製品名エソミンHT−12、アミン価16
0.5mgKOH/g)を70.0g(アミン換算0.2モル)、
コハク酸23.6g(0.2モル)、ステアリルアルコー
ル27g(0.1モル)を窒素ガス雰囲気下で仕込ん
だ。180℃に温度を上げた後、副生する水を留去しつ
つ、減圧度を300mmHgに保ちながら2時間反応を続け
た。さらに、減圧度を100mmHgで2時間、30mmHgで
2時間反応を継続し、反応を完全なものとしたエステル
アミンを得た(未反応酸価:0.02mmol/g、アミン
価:105mgKOH/g)。次いで撹拌器、温度計、窒素ガ
ス導入管及び滴下装置を備えた100mlの4口フラス
コを用意して、この中に、反応生成物であるエステルア
ミン50g、エタノール20gを仕込んだ。これに、温
度を70℃に保ちながらジメチル硫酸11.5g(アミ
ン価に対して0.98当量)を20分で滴下して、その
後、6時間反応を継続して四級化反応を完全なものとし
た。次いで、反応物を抜き取り、溶媒を減圧下で留去し
て固体の四級塩を得た(未反応アミン価:1.9mgKOH/
g)。
【0028】実施例2の調製 実施例1で得たエステルアミン(アミン価:105mgKO
H/g)のアミン価に対して当量の塩酸をイソプロパノー
ル溶媒中で加えた後、溶媒留去してエステルアミンの塩
酸塩を得た。
【0029】実施例3の調製 撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び還流管付きの副生
メタノール留去装置を備えた200mlの4口フラスコ
を用意しておき、この中に、硬化牛脂アルキルジエタノ
ールアミン(ライオンアクゾ社製、製品名エソミンHT
−12、アミン価160.5mgKOH/g)を70g(アミン
換算で0.2モル)、コハク酸ジメチル29.2g(0.
2モル)、ステアリルアルコール27g(0.1モ
ル)、触媒としてテトラブトキシチタン0.6gを窒素
ガス雰囲気下で仕込んだ。還流管に50℃の温水を流し
ながら、180℃に温度を上げた後、副生するメタノー
ルを留去しつつ、減圧度を500mmHgに保ちながら2時
間反応を続けた。この時、コハク酸ジメチルの一部が還
流管の中で還流する。さらに、減圧度を300mmHgで2
時間、100mmHgで2時間、30mmHgで4時間反応を継
続し、反応を完全なものとしたエステルアミンを得た。
この生成物のNMRを測定してコハク酸ジメチルの反応
率を求めた結果、反応率は95%以上であり、またアミ
ン価は94mgKOH/gであった。次いで撹拌器、温度計、
窒素ガス導入管及び滴下装置を備えた200mlの4口
フラスコを用意して、この中に、反応生成物であるエス
テルアミン50g、エタノール20gを仕込み、温度を
70℃に保ちながらジメチル硫酸10.3g(アミン価
に対して0.98当量)を20分で滴下した後、6時間
反応を継続して四級化反応を完全なものとした。次い
で、反応物を抜き取り、溶媒を減圧下で留去して固体の
四級塩を得た(未反応アミン価:1.8mgKOH/g)。
【0030】実施例4、5、7〜11、14〜16、比
較例1、3〜4の調製 実施例1の調製法に準じて、相当する反応モル比のアミ
ン[2]、二塩基酸[3]、高級アルコール[4]を仕
込んでエステルアミンを得た後、ジメチル硫酸で四級化
して調製した。
【0031】実施例6、12、13、比較例2の調製 実施例3の調製法に準じて、相当する反応モル比のアミ
ン[2]、二塩基酸ジメチル[3]、高級アルコール
[4]、触媒としてテトラブトキシチタンを仕込んでエ
ステルアミンを得た後、ジメチル硫酸で四級化して調製
した。
【0032】実施例17の調製 撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び副生水留去装置を
備えた200mlの4口フラスコを用意しておき、この
中にステアリルジエタノールアミンを71.4g(0.2
モル)、アジピン酸21.9g(0.15モル)、ステア
リルメチルアミン28.3g(0.1モル)を窒素ガス雰
囲気下で仕込んだ。180℃に温度を上げた後、副生す
る水を留去しつつ、減圧度を300mmHgに保ちながら2
時間反応を続けた。さらに、減圧度を100mmHgで2時
間、30mmHgで2時間反応を継続し、反応を完全なもの
としたアミドエステルアミンを得た(反応後の酸価:
0.01mmol/g、アミン価:96.5mgKOH/g)。次い
で撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び滴下装置を備え
た100mlの4口フラスコを用意して、この中に、反
応生成物であるアミドエステルアミン50g、エタノー
ル20gを仕込んだ。これに、温度を70℃に保ちなが
らジメチル硫酸10.6g(アミン価に対して0.98当
量)を20分で滴下して、その後6時間反応を継続して
四級化反応を完全なものとした。次いで、反応物を抜き
取り、溶媒を減圧下で留去して固体の四級塩を得た(未
反応アミン価:2.0mgKOH/g)。
【0033】実施例18の調製 1Lステンレス製オートクレーブ中にステアリルアミン
403.5g(アミン価:208.6mgKOH/g、アミン換
算1.5モル)を仕込み、反応釜内を60℃として20m
mHg以下に吸引して窒素ガスで常圧に戻す方法により窒
素置換を3回行った。次に撹拌下で20mmHg以下に吸引
しつつ95〜100℃で30分間脱水脱炭酸を行った。
次に反応釜を20mmHg以下の減圧としたまま150℃ま
で昇温し、エチレンオキシド110.2g(2.51モ
ル)を反応温度170±5℃、反応圧力1.0〜2.0Kg
/cm2Gに保持するよう管理して導入を開始した。反応釜
内の圧力が常圧になるまで熟成後、70℃以下まで冷却
して反応物を抜き出した。このアミン価を測定したとこ
ろ、3級アミン価=109mgKOH/g、2級アミン価=5
4mgKOH/g、1級アミン価=0であり、ステアリルジエ
タノールアミン/ステアリルモノエタノールアミン=2
/1(モル/モル)の混合物を得た。撹拌器、温度計、
窒素ガス導入管及び副生水留去装置を備えた300ml
の4口フラスコを用意しておき、この中に上記アミン1
02.7g(ステアリルジエタノールアミン=0.2モ
ル、ステアリルモノエタノールアミン=0.1モル)、
アジピン酸21.9g(0.15モル)を窒素ガス雰囲気
下で仕込んだ。180℃に温度を上げた後、副生する水
を留去しつつ、減圧度を300mmHgに保ちながら2時間
反応を続けた。さらに、減圧度を100mmHgで2時間、
30mmHgで2時間反応を継続し、反応を完全なものとし
たアミドエステルアミンを得た(反応後の酸価:0.0
1mmol/g、アミン価:94mgKOH/g)。次いで撹拌
器、温度計、窒素ガス導入管及び滴下装置を備えた20
0mlの4口フラスコを用意して、この中に、反応生成
物であるアミドエステルアミン50g、エタノール20
gを仕込んだ。これに、温度を70℃に保ちながらジメ
チル硫酸10.3g(アミン価に対して0.98当量)を
20分で滴下して、その後6時間反応を継続して四級化
反応を完全なものとした。次いで、反応物を抜き取り、
溶媒を減圧下で留去して固体の四級塩を得た(未反応ア
ミン価:2.0mgKOH/g)。
【0034】実施例19の調製 実施例18で得たアミドエステルアミン(アミン価:9
4mgKOH/g)のアミン価に対して当量の塩酸をイソプロ
パノール溶媒中で加えた後、溶媒留去してアミドエステ
ルアミンの塩酸塩を得た。
【0035】実施例20の調製 実施例18の調整法に準じて、1Lステンレス製オート
クレーブ中でステアリルアミン403.5g(アミン
価:208.6mgKOH/g、アミン換算1.5モル)とエチ
レンオキシド117.6g(2.67モル)を反応してス
テアリルジエタノールアミン/ステアリルモノエタノー
ルアミン=3.6/1(モル/モル)の混合物を得た。
撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び副生水留去装置を
備えた300mlの4口フラスコ中で、上記アミン11
1.2g(ステアリルジエタノールアミン=0.25モ
ル、ステアリルモノエタノールアミン=0.07モ
ル)、アジピン酸29.2g(0.2モル)を反応してア
ミドエステルアミンを得た(反応後の酸価:0、アミン
価:105mgKOH/g)。次いで100mlのガラス製オ
ートクレーブ中に上記アミドエステルアミン50g、ア
セトニトリル20g仕込み、充分に窒素置換した後、9
0℃に昇温して塩化メチルを吹き込み(圧力:4.5at
m)、8時間反応した。次いで、反応物を抜き取り、溶
媒を減圧下で留去して固体の四級塩を得た(残存アミン
価:3mgKOH/g)。
【0036】実施例21の調製 実施例18の調整法に準じて、1Lステンレス製オート
クレーブ中でパルミチルアミン361.5g(アミン
価:233mgKOH/g、アミン換算1.5モル)とプロピレ
ンオキシド113.1g(1.95モル)を反応してパル
ミチルジイソプロパノールアミン/パルミチルモノイソ
プロパノールアミン/パルミチルアミン=4.5/4/
1(モル/モル)の混合物を得た。撹拌器、温度計、窒
素ガス導入管及び副生水留去装置を備えた500mlの
4口フラスコ中で、上記アミン143g(パルミチルジ
イソプロパノールアミン=0.225モル、パルミチル
モノイソプロパノールアミン=0.2モル、パルミチル
アミン=0.05モル)、セバシン酸50.5g(0.2
5モル)を反応してアミドエステルアミンを得た(反応
後の酸価:0、アミン価:68mgKOH/g)。次いで撹拌
器、温度計、窒素ガス導入管及び滴下装置を備えた20
0mlの4口フラスコを用意して、この中に、反応生成
物であるアミドエステルアミン50g、エタノール20
gを仕込んだ。これに、温度を70℃に保ちながらジメ
チル硫酸7.5g(アミン価に対して0.98当量)を2
0分で滴下して、その後6時間反応を継続して四級化反
応を完全なものとした。次いで、反応物を抜き取り、溶
媒を減圧下で留去して固体の四級塩を得た(未反応アミ
ン価:1.5mgKOH/g)。
【0037】実施例22の調製 実施例18の調整法に準じて、1Lステンレス製オート
クレーブ中で3−ミリスチルオキシプロピルアミン40
6.5g(アミン価:207mgKOH/g、アミン換算1.5
モル)とエチレンオキシド110.2g(2.51モル)
を反応して3−ミリスチルオキシプロピルジエタノール
アミン/3−ミリスチルオキシプロピルモノエタノール
アミン=2/1(モル/モル)の混合物を得た。撹拌
器、温度計、窒素ガス導入管及び副生水留去装置を備え
た300mlの4口フラスコ中で、上記アミン111.
2g(3−ミリスチルオキシプロピルジエタノールアミ
ン=0.2モル、3−ミリスチルオキシプロピルモノエ
タノールアミン=0.1モル)、コハク酸11.8g
(0.1モル)を反応してアミドエステルアミンを得た
(反応後の酸価:0、アミン価:101mgKOH/g)。次
いで撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び滴下装置を備
えた200mlの4口フラスコを用意して、この中に、
反応生成物であるアミドエステルアミン50g、エタノ
ール20gを仕込んだ。これに、温度を70℃に保ちな
がらジメチル硫酸11.1g(アミン価に対して0.98
当量)を20分で滴下して、その後6時間反応を継続し
て四級化反応を完全なものとした。次いで、反応物を抜
き取り、溶媒を減圧下で留去して固体の四級塩を得た
(未反応アミン価:2.5mgKOH/g)。
【0038】実施例23の調製 実施例17に準じて、撹拌器、温度計、窒素ガス導入管
及び副生水留去装置を備えた200mlの4口フラスコ
中で、この中に硬化牛脂アルキルジエタノールアミン
(ライオンアクゾ社製、製品名エソミンHT−12、ア
ミン価160.5mgKOH/g)を70g(アミン換算で0.
2モル)、コハク酸23.6g(0.2モル)、ジデシル
アミン14.9g(0.05モル)を反応させ、アミドエ
ステルアミンを得た(アミン価:110mgKOH/g)。次
いで撹拌器、温度計、窒素ガス導入管及び滴下装置を備
えた200mlの4口フラスコを用意して、この中に、
反応生成物であるアミドエステルアミン50g、エタノ
ール20gを仕込んだ。これに、温度を70℃に保ちな
がらジメチル硫酸12.1g(アミン価に対して0.98
当量)を20分で滴下して、その後6時間反応を継続し
て四級化反応を完全なものとした。次いで、反応物を抜
き取り、溶媒を減圧下で留去して固体の四級塩を得た
(未反応アミン価:3.0mgKOH/g)。
【0039】実施例24の調製 実施例18の調整法に準じて、1Lステンレス製オート
クレーブ中でステアリルアミン403.5g(アミン
価:208.6mgKOH/g、アミン換算1.5モル)とエ
チレンオキシド75.4g(2.57モル)を反応して
ステアリルジエタノールアミン/ステアリルモノエタノ
ールアミン=2.5/1(モル/モル)の混合物を得
た。実施例17に準じて、撹拌器、温度計、窒素ガス導
入管及び副生水留去装置を備えた300mlの4口フラ
スコ中で、上記アミン120.6g(ステアリルジエタ
ノールアミン=0.25モル、ステアリルモノエタノー
ルアミン=0.1モル)、アジピン酸29.2g(0.
2モル)を反応してアミドエステルアミンを得た(反応
後の酸価:0、アミン価:98.0mgKOH/g)。次いで
100mlのガラス製オートクレーブ中に上記アミドス
エテルアミン50g、アセトニトリル20g仕込み、十
分に窒素置換した後、90℃に昇温して塩化メチルを吹
き込み(圧力:4.5atm)、8時間反応した。次いで、
反応物を抜き取り、溶媒を減圧下で留去して固体の四級
塩を得た(残存アミン価:10mgKOH/g)。この残存ア
ミンは塩酸で中和した。この4級塩をFAB−MSで測
定して、下記化合物の分子量ピークを確認した。
【0040】
【化3】
【化4】
【化5】
【化7】
【化8】
【0041】また、この4級化反応前のアミドエステル
アミンをFAB−MSで測定して、下記化合物の分子量
ピークを確認した。
【化9】
【0042】
【発明の効果】本発明の柔軟仕上げ剤は、各種の繊維に
対して優れた柔軟性を付与しうる上に、特に綿、麻など
の親水性繊維製品の柔軟仕上げ処理を行った場合に、繊
維の吸水性を損なうことがなく、さらに仕上げ処理後の
長期保存後にも繊維製品の黄変など美観を損ねる不都合
な現象を起こさない極めて優れた柔軟仕上げ剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 正美 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[1]で示される化合物の無
    機酸もしくは有機酸の塩又は4級塩を必須成分として含
    有することを特徴とする柔軟仕上げ剤。 【化1】 (式中、Aは同一でも異なっていても良い水素又はR2
    −B−CO−X−CO−を示し、Bは−O−又は−NR
    3−を示す。ここでR2は炭素数10〜36の分岐又は直
    鎖の飽和又は不飽和アルキル基でありエーテル結合で中
    断されていても良く、またR3は水素又は炭素数1〜6
    のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R1
    同一でも異なっていても良い炭素数10〜36の分岐又
    は直鎖の飽和又は不飽和アルキル基であり、エーテル結
    合で中断されていても良い。Xは炭素数1〜18の飽和
    又は不飽和のアルキレン基又は二価の芳香族基又はヒド
    ロキシアルキレン基を示し、エーテル結合で中断されて
    いても良い。mは2〜10の整数であり、nは同一でも
    異なっていても良い1〜4の数、pは0以上の数であ
    る。但し、2つのAが水素の場合はpは0でない。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6465419B1 (en) * 2000-03-22 2002-10-15 Kao Corporation Esters derived from alkanolamines, dicarboxylic acids and fatty alcohols and the cationic surfactants obtainable therefrom
US6562780B2 (en) 2001-06-07 2003-05-13 Kao Corporation Esters derived from alkanolamines, dicarboxylic acids and fatty alcohols and the cationic surfactants obtainable therefrom

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