JPH1019567A - 移動体の位置及び方位測定装置及び方法 - Google Patents

移動体の位置及び方位測定装置及び方法

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Publication number
JPH1019567A
JPH1019567A JP17234196A JP17234196A JPH1019567A JP H1019567 A JPH1019567 A JP H1019567A JP 17234196 A JP17234196 A JP 17234196A JP 17234196 A JP17234196 A JP 17234196A JP H1019567 A JPH1019567 A JP H1019567A
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JP
Japan
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light
moving object
lighthouse
azimuth
light receiving
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Application number
JP17234196A
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English (en)
Inventor
Shuichi Fujimoto
修一 藤本
Takeshi Hojo
武 北條
Tsurashi Yamamoto
貫志 山本
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication of JPH1019567A publication Critical patent/JPH1019567A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 灯台からの回転ビーム光を検出して移動体の
位置及び方位を測定するための装置及び方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 灯台からの右周り及び左周りの2つの回
転ビーム光を検出するために移動体に装着された受光装
置と受光装置の出力信号によって灯台から移動体までの
距離及び移動体の方位を演算するための演算部とを有す
る移動体の位置及び方位測定装置において、受光装置は
互いに隔置され1直線上にない3個の受光器を有し、こ
の3個の受光器の第1及び第2の受光器を結ぶ線は灯台
からのビーム光に対して常に直交するように配置されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は作業車又は作業ロボ
ット等の移動体の位置及び方位を測定するための装置及
び方法に関し、より詳細には、灯台からの回転レーザ光
を検出して自己の位置及び方位を検出するための移動体
の位置及び方位測定装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】灯台からの回転レーザ光を検出して自己
の位置及び方位を検出するように構成された移動体の位
置及び方位測定装置に関する従来の技術として、例え
ば、本願出願人と同一の出願人による特開平3−175
387、特開平3−175388及び特開平3−223
687号に開示されたものがある。
【0003】図8を参照して従来の移動体の位置及び方
位測定装置について説明する。この装置は特開平3−2
23687号に開示されたものであり、詳細は同公報を
参照されたい。
【0004】本例の移動体の位置及び方位測定装置は灯
台10と移動体20と移動体20上に装着された受光装
置30とを有する。灯台10は回転する3本のレーザ光
A、B、Cを生成する。
【0005】第1及び第2のレーザ光A、Bの光路は水
平面に沿って反時計方向CCW(上から見て)に回転
し、第3のレーザ光Cの光路は水平面に沿って時計方向
CW(上から見て)に回転する。
【0006】灯台10は例えば、同心的に配置された2
つの回転円板11、12とその下方に設けられた(図示
しない)光源とを有する。2つの回転円板11、12は
中心軸線周りに角速度ωにて互いに反対方向に回転す
る。第1の回転円板11の中央には第1のビームスプリ
ッタ13が設けられその外側には第2のビームスプリッ
タ14が設けられている。第2の回転円板12の中央に
はプリズム15が設けられている。
【0007】2つの回転円板11、12の中心には孔が
設けられている。光源からのレーザ光は2つの回転円板
11、12の中心軸線に沿って上方に導かれ、第1の回
転円板11の中心孔を経由して第1のビームスプリッタ
13に導かれる。第1のビームスプリッタ13によって
レーザ光は2つに分岐される。即ち、一方は90°光路
を偏向し、他方はそのまま直進する。
【0008】90°光路を偏向したビーム光は、第1の
回転円板11に平行に半径方向外方に導かれ、第2のビ
ームスプリッタ14によって2つに分岐される。即ち、
一方は第1の回転円板11に沿ってそのまま直進し、他
方は所定の中心角度αだけ回転した光路を進む。こうし
て第1の回転円板11に平行に且つ互いに中心角度αに
て半径方向外方に進行する2つレーザ光A、Bが生成さ
れる。
【0009】一方、第1のビームスプリッタ13を直進
したビーム光は、2つの回転円板11、12の中心軸線
に沿って導かれ、第2の回転円板12の中心孔を経由し
てプリズム15に導かれる。プリズム15に到達したレ
ーザ光は、90°光路を偏向し第2の回転円板12に沿
って半径方向外方に進む。
【0010】移動体20上に装着された受光装置30
は、第1及び第2のレーザ光A、Bを検出するための第
1の受光部31と第3のレーザ光Cを検出するための第
2の受光部32とを有する。
【0011】図9は受光装置30の出力信号の波形を示
す。図9Aは反時計方向CCWに回転する第1及び第2
のレーザ光A、Bの検出信号の波形であり、第1のレー
ザ光Aが第1の受光部31によって検出されている時間
をΔt1 、第1のレーザ光Aが検出されてから第2のレ
ーザ光Bが検出されるまでの時間をΔt2 とする。
【0012】また、図9Bは時計方向CWに回転する第
3のレーザ光Cの検出信号の波形であり、第3のレーザ
光Cが検出されてから第1のレーザ光Aが検出されるま
での時間をΔt3 、第3のレーザ光Cが検出される周期
をTとする。
【0013】図10を参照して説明する。図10Aは反
時計方向CCWに回転する第1及び第2のレーザ光A、
Bの光路とそれを検出する第1及び第2の受光部31、
32の位置関係を示す。本例によると、受光部31、3
2は比較的細長い形状をなしており、その長手方向は検
出する際にレーザ光の光路A、Bに直交するように配置
されている。
【0014】灯台10の回転円板11、12の中心軸線
をO、2つのレーザ光の光路A、Bのなす角をα、灯台
10の中心軸線Oから受光部31、32までの距離を
L、受光部31、32の長さをWとする。受光部31、
32の長さWは距離Lに比べて十分小さく且つ2つの光
路A、B間の角度αは十分小さいと仮定すると、距離L
は次の式によって表される。
【0015】
【数1】L=(W/α)(Δt2 /Δt1
【0016】図10Bを参照して、基準線OXに対する
受光装置30の方位角θを求める。基準線OXは反時計
方向CCWに回転する第1のレーザ光Aと時計方向CW
に回転する第3のレーザ光Cが一致する線上に設ける。
2つのレーザ光A、Cは同一の角速度ωにて互いに反対
方向に回転するから、1周する間に2回重なる。基準線
OXはその一方に設ける。
【0017】受光装置30の位置をP、位置Pの基準線
OXに対して対称的な位置をP’とする。受光装置30
の方位角θは線分OPが基準線OXとなす角であり、θ
=∠POXである。
【0018】2つのレーザ光A、Cは基準線OXに対し
て常に対称的な位置にある。従って、第1のレーザ光A
が受光装置30の位置Pを通過する時、第3のレーザ光
Cは受光装置30と対称的な位置P’を通過する。同様
に第3のレーザ光Cが受光装置30の位置Pを通過する
時、第1のレーザ光Aは受光装置30と対称的な位置
P’を通過する。
【0019】従って、図9に示すように、第3のレーザ
光Cが検出されてから第1のレーザ光Aが検出されるま
での時間をΔt3 とすると、この時間Δt3 は第1のレ
ーザ光Aが中心角2θだけ移動する時間に相当する。従
って方位角θは次の式によって求められる。
【0020】
【数2】θ=(Δt3 /T)π
【0021】こうして求められた灯台10の中心軸線O
から受光部31、32までの距離L及び受光装置30の
方位角θが、移動体20の位置及び方位である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置では、受光
装置30の受光器31、32は、検出時にレーザ光A、
B、Cの光路に対して直交するように配置されていると
仮定した。しかしながら、設定誤差があり、実際には受
光装置30は検出時にレーザ光A、B、Cの光路に対し
て直交する位置より偏倚して配置されていることがあ
る。例えば、僅かな角度δだけ傾斜して配置されている
ものとする。従って、斯かる傾斜角度δに起因して移動
体20の距離及び方位L、θに誤差が生ずる欠点があっ
た。
【0023】本発明は斯かる点に鑑み、受光装置30が
レーザ光A、B、Cの光路に対して僅かな角度δだけ傾
斜して配置されていても正確に移動体の位置L及び方位
θを測定することができる装置及び方法を提供すること
を目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明によると、灯台か
らの右周り及び左周りの2つの回転ビーム光を検出する
ために移動体に装着された受光装置と該受光装置の出力
信号によって上記灯台から上記移動体までの距離及び移
動体の方位を演算するための演算部とを有する移動体の
位置及び方位測定装置において、上記受光装置は互いに
隔置され1直線上にない3個の受光器を有し、該3個の
受光器の第1及び第2の受光器を結ぶ線は常に上記灯台
を中心とする円の接線方向に配置されるように構成され
ていることを特徴とする。
【0025】本発明によると、移動体の位置及び方位測
定装置において、上記第1及び第2の受光器の出力信号
より上記灯台から上記移動体までの距離Lを求めるよう
に構成されていることを特徴とする。また、移動体の位
置及び方位測定装置において、上記第3の受光器の出力
信号より上記灯台に対する上記移動体の方位を求めるよ
うに構成されていることを特徴とする。
【0026】本発明によると、移動体の位置及び方位測
定装置において、上記第1及び第2の受光器を結ぶ線が
上記灯台を中心とする円の接線方向に配置されていない
とき、上記第1及び第2の受光器を結ぶ線と上記灯台を
中心とする円の接線との成す角度δを演算する角度誤差
演算部が設けられていることを特徴とする。
【0027】本発明によると、移動体の位置及び方位測
定装置において、上記角度誤差演算部によって得られた
角度誤差δだけ上記受光装置は上記移動体に対して回転
されるように構成されていることを特徴とする。更に、
上記角度誤差演算部は、上記灯台からの1つの回転ビー
ムが上記第1の受光器によって検出されてから上記第3
の受光器によって検出されるまでの時間t4 と上記第3
の受光器によって検出されてから上記第2の受光器によ
って検出されるまでの時間t5 とによって上記角度誤差
δを演算するように構成されていることを特徴とする。
【0028】本発明によると、移動体の位置及び方位測
定装置において、上記3個の受光器は上記第1及び第3
の受光器の間の距離と上記第2及び第3の受光器の間の
距離が等しくなるように2等辺三角形の3つの頂点の位
置に配置されていることを特徴とする。
【0029】本発明によると、灯台より右周り及び左周
りの2つの回転ビーム光を発生させることと、上記2つ
の回転ビーム光を移動体に装着された受光装置によって
検出することと、上記受光装置の出力信号によって上記
灯台から上記移動体までの距離及び移動体の方位を演算
することと、を含む移動体の位置及び方位測定方法にお
いて、上記受光装置は互いに隔置され1直線上にない3
個の受光器を有し、該3個の受光器の第1及び第2の受
光器を結ぶ線は、常に上記灯台を中心とする円の接線方
向に配置されていることを特徴とする。
【0030】本発明によると、移動体の位置及び方位測
定方法において、上記第1及び第2の受光器の出力信号
より上記灯台から上記移動体までの距離Lを求めること
を含むことを特徴とする。また移動体の位置及び方位測
定方法において、上記第3の受光器の出力信号より上記
灯台に対する上記移動体の方位を求めることを含むこと
を特徴とする。
【0031】本発明によると、移動体の位置及び方位測
定方法において、上記第1及び第2の受光器を結ぶ線が
上記灯台を中心とする円の接線方向に対して偏倚してい
るとき、上記第1及び第2の受光器を結ぶ線と上記灯台
を中心とする円の接線との成す角度δを演算することを
含むことを特徴とする。また移動体の位置及び方位測定
方法において、上記角度δだけ上記受光装置を上記移動
体に対して回転させることを含むことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】図1を参照して本発明による移動
体の測定装置及び方法を説明する。本例の装置は灯台1
0と移動体20と移動体20に装着された受光装置30
とを有する。灯台10は水平面内にて互いに反対方向に
回転する光路を有する2つのレーザ光A、Bを生成する
ように構成されている。一方Aは反時計方向CCWに回
転し、他方Bは時計方向CWに回転する。斯かる灯台1
0の構成例は後に説明する。移動体20は船首側20A
と船尾側20Bを有し、船首側20Aが前側となって移
動する。
【0033】受光装置30は3つの受光器31、32、
33を含み、斯かる3つの受光器31、32、33は回
転台41上に装着されている。回転台41の下側には方
位軸42が装着され、方位軸42は適当な軸受け装置に
よって移動体20上に回転可能に装着されている。方位
軸42には方位歯車43が装着されている。移動体20
には方位モータ45が装着され、斯かる方位モータ45
のピニオンは方位歯車43と係合している。
【0034】本例によると、移動体20がどのような位
置に配置されていても、受光装置30は灯台10方向を
指向するように構成されている。方位モータ45が作動
するとその軸に装着されたピニオンが回転し、斯かる回
転は方位歯車43に伝達される。それによって方位軸4
2は回転する。方位モータ45はステップモータであっ
てよい。また方位軸42の回転角度を検出するためのゼ
ロクロス発信器が設けられてよい。尚、ステップモータ
の代わりに通常のサーボモータが使用される場合には、
方位軸42の回転角度を検出するための適当な方位検出
器が設けられる。
【0035】図2を参照して本発明の装置及び方法の原
理を説明する。図2は図1の装置を上から見た図であ
る。灯台10の中心位置に座標の原点Oをとり、基準線
に沿ってY軸、それに垂直にX軸をとる。原点Oより出
た2つのレーザ光の光路A、Bは基準線、即ち、Y軸を
出発して互いに反対方向に同一の角速度ωにて回転す
る。第1のレーザ光の光路Aは反時計方向CCWに回転
し第2のレーザ光の光路Bは時計方向CWに回転する。
2つの光路A、Bは1回転する間にY軸上で2回重な
る。
【0036】移動体10は前後が明瞭となるように前後
が非対称な形状に描かれている。移動体10の先端、即
ち、船首部20AをA、後端、即ち、船尾部20BをB
とする。移動体10上には回転台41が装着され斯かる
回転台41上に3つの受光器31、32、33が装着さ
れている。斯かる受光器31、32、33の位置はP
1、P2、P3として示されている。3つの受光器3
1、32、33の位置P1、P2、P3は同一直線上に
ない、即ち、三角形の頂点に配置されている。
【0037】回転台41は円板であってよく、3つの受
光器31、32、33は円板状の回転台41の周縁に配
置されてよい。ここで線分P1−P2の長さをW、線分
P2−P3の長さをP23、線分P3−P1の長さをP31
とする。本例によると斯かる三角形は2等辺三角形であ
り、例えば、直角2等辺三角形であってよい。2辺の長
さP23、P31は次の関係を有する。
【0038】
【数3】P23=P31
【0039】三角形の3辺の長さW、P23、P31のうち
2つの等辺によって挟まれる辺P1−P2=Wが受光装
置30の前側である。回転台41の回転中心をQとす
る。直角2等辺三角形の場合、回転中心Qは三角形の最
大辺P1−P2=Wの中点である。
【0040】本例によると、受光装置30は、常に、灯
台10方向を指向するように構成されている。即ち、三
角形の辺P1−P2=Wは、常に、原点Oを中心とする
円の接線方向に配置される。言い換えれば、2つのレー
ザ光を検出するとき、三角形の辺P1−P2=Wが2つ
のレーザ光の光路A、Bに垂直になるように配置され
る。
【0041】
【数4】OQ⊥P1−P2
【0042】原点Oから受光装置30までの距離、即
ち、原点Oから点Qまでの距離をL、線分OQがX軸と
なす角をθとする。移動体20の方位角、即ち、船尾線
AQがX軸となす角をψとする。移動体20に対する受
光装置30の回転角をφとする。受光装置30の方位角
Ψ、即ち、X軸となす角は次のように表される。
【0043】
【数5】Ψ=ψ+φ=π+θ
【0044】従って移動体20の方位角ψは次の式によ
って求められる。
【0045】
【数6】ψ=π+θ−φ
【0046】これらの角度は反時計方向を正、時計方向
を負とする。回転角φは三角形の最大辺P1−P2が船
首方向を指向し且つ船尾線ABと直交した状態をゼロと
する。
【0047】移動体20は船首方向に一定速度にて進行
している。移動体20の速度の最大辺P1−P2方向の
成分を図示のようにVとする。
【0048】図3を参照して説明する。図3は3つの受
光器31、32、33の出力信号の波形を示す。図3
A、図3B、図3Cに示す波形AP1、AP3、AP2
はそれぞれ、第1のレーザ光Aを検出した第1、第3及
び第2の受光器31、33、32の出力信号である。図
3D、図3E、図3Fに示す波形BP2、BP3、BP
1はそれぞれ、第2のレーザ光Bを検出した第2、第3
及び第1の受光器32、33、31の出力信号である。
【0049】第1のレーザ光Aが第1の受光器31によ
って検出されてから第2の受光器32によって検出され
るまでの時間をt1 、第2のレーザ光Bが第2の受光器
32によって検出されてから第1の受光器31によって
検出されるまでの時間をt2、とする。これらの時間t
1 、t2 は次のように表される。
【0050】
【数7】t1 =(W+Vt1 )/(ωL) t2 =(W−Vt2 )/(ωL)
【0051】ここに、Wは第1の受光器31と第2の受
光器32の間の距離、Vは移動体20の速度の線分P1
−P2方向の成分、Lは原点Oから受光装置30の中心
Qまでの距離である。この2つの式より距離Lを求める
と次のようになる。
【0052】
【数8】L=W(t1 +t2 )/(2ωt1 2
【0053】また、第1のレーザ光Aが第3の受光器3
3によって検出されてから第2のレーザ光Bが第3の受
光器33によって検出されるまでの時間をt3 とする。
斯かる時間t3 は、図10Bに示したように、角速度ω
にて回転する第1のレーザ光Aの光路が2π−2θ回転
する時間に相当する。従って灯台10に対する方位角θ
は次の式によって求められる。尚、移動体20の速度成
分Vは角速度ωに比べて十分小さく無視することができ
るものとする。
【0054】
【数9】θ=π−ωt3 /2
【0055】移動体20の基準線OXに対する方位角ψ
は、数9の式を数6の式に代入して次のように表され
る。
【0056】
【数10】ψ=2π−ωt3 /2−φ
【0057】受光装置30の中心Qの座標X、Yは次の
式によって表される。
【0058】
【数11】X=Lcosθ Y=Lsinθ
【0059】以上は、受光装置30が正確に灯台10の
方向を指向している場合である。即ち、受光装置30が
数4の式の関係を正確に満たすように配置されている場
合である。受光装置30が数4の式の関係を満たしてい
ない場合ついて説明する。
【0060】図4を参照して説明する。図4において、
数4の式の関係を満たしている場合の3つの受光器3
1、32、33の位置をP1、P2、P3、数4の式の
関係を満たしていない場合の3つの受光器31、32、
33の位置をR1、R2、R3、として示す。図示のよ
うに、位置R1、R2、R3にある受光器31、32、
33は、正しい位置P1、P2、P3にある受光器3
1、32、33に対して角度δだけ偏倚しているものと
する。
【0061】また、図示のように、三角形の最大辺P1
−P2の長さWを2a、それに垂直な方向の寸法をbと
する。更に、偏倚した位置R1、R2、R3にある三角
形の2つの小さい辺R1−R3、R3−R2に対する中
心角をそれぞれε1 、ε2 とする。これらの中心角
ε1 、ε2 は次のように表される。
【0062】
【数12】ε1 =−tan -1〔−acosδ/(L−asinδ) 〕
+tan -1〔−bsinδ/(L+bcosδ )〕 ε2 =tan -1〔acosδ/(L+asinδ) 〕−tan -1〔−bs
inδ/(L+bcosδ )〕
【0063】ここで、三角形の3つの辺2a、bは距離
Lに比べて十分小さく、また角度δも十分小さいものと
して近似計算すると、中心角ε1 、ε2 は次のように表
される。
【0064】
【数13】ε1 =(a−bδ)/L ε2 =(a+bδ)/L
【0065】この2つの式から角度δを求めると次のよ
うになる。
【0066】
【数14】δ=(ε2 −ε1 )L/(2b)
【0067】図3に示すように、第1のレーザ光Aが第
1の受光器31によって検出されてから第3の受光器3
1によって検出されるまでの時間がt4 、第1のレーザ
光Aが第3の受光器33によって検出されてから第2の
受光器32によって検出されるまでの時間がt5 、であ
ったとする。時間t4 は第1のレーザ光の光路Aが中心
角ε1 だけ回転する時間に相当し、時間t5 は第1のレ
ーザ光の光路Aが中心角ε2 だけ回転する時間に相当す
る。従って次の式が成り立つ。
【0068】
【数15】ε1 =ωt4 ε2 =ωt5
【0069】この関係を数14の式に代入し、2つの時
間t4 、t5 の差t5 −t4 をΔtと置くと次の関係式
が得られる。
【0070】
【数16】 δ=(t5 −t4 )ωL/(2b) =ωLΔt/(2b)
【0071】従って斯かる角度δだけ受光装置30の回
転台41を反時計方向に回転させればよい。本例による
と方位モータ45に命令信号が供給され、方位軸42は
角度δだけ回転する。こうして本例によると、常に数4
の式の関係が満たされ、三角形の最大辺P1−P2が原
点Oを中心とする円の接線方向に配置されるように、受
光装置30の回転台41は配置される。
【0072】図5を参照して本例の移動体の位置及び方
位測定装置の演算系を説明する。本例の装置は、受光器
31、32、33からの出力信号を入力する角度誤差演
算部101と座標方位演算部102とを有する。角度誤
差演算部101は受光器31、32、33からの出力信
号を入力して、数15の式及び数16の式を使用して角
度誤差δを演算する。
【0073】角度誤差演算部101によって演算された
角度誤差δは方位モータ45に供給される。それによっ
て方位モータ45は作動し、方位軸42を回転角δだけ
回転させる。こうして数4の式の関係が満たされると、
座標方位演算部102は数7の式〜数11の式によっ
て、移動体10の位置座標(X,Y)及び方位ψを演算
する。尚、移動体10の位置座標(X,Y)及び方位ψ
を演算するためには、移動体10に対する受光装置30
の回転角φを求める必要があるが、斯かる回転角φは上
述のように、方位軸42に設けられた適当な回転角検出
器46によって検出されてよい。
【0074】図6を参照して座標方位演算部102の構
成及び動作を説明する。本例の座標方位演算部102は
移動体座標演算部102−1と移動体方位演算部102
−2とを有する。移動体座標演算部102−1は時間差
演算部102−1Aと距離演算部102−1Bと座標演
算部102−1Cとを有する。
【0075】時間差演算部102−1Aは第1の受光器
31の出力信号AP1、BP1及び第2の受光器32の
出力信号AP2、BP2を入力して時間差t1 (図3参
照)を演算する。距離演算部102−1Bは数8の式に
よって移動体20の距離Lを演算し、座標演算部102
−1Cは数11の式によって移動体20の座標X,Yを
演算する。
【0076】移動体方位演算部102−2は時間差演算
部102−2Aと受光装置方位演算部102−2Bと移
動体方位演算部102−2Cとを有する。時間差演算部
102−2Aは第3の受光器33の出力信号AP3、B
P3を入力して時間差t3 (図3参照)を演算する。受
光装置方位演算部102−2Bは数9の式によって受光
装置30の方位θを演算し、移動体方位演算部102−
2Cは数10の式によって移動体20の方位ψを演算す
る。
【0077】図7を参照して灯台10の構成例を説明す
る。本例によると灯台10は中心軸線周りに角速度ωに
て反時計方向に回転する回転円板11とその下方に設け
られた(図示しない)光源とを有する。回転円板11の
中央には第1の回転プリズム又は回転ミラー16が設け
られ、その外側にはビームスプリッタ17が設けられて
いる。ビームスプリッタ17の上側には第2の回転プリ
ズム又は回転ミラー18が設けられている。また回転円
板11の上側には固定ミラー19が設けられている。
【0078】回転円板11の中心には中心孔が設けられ
ている。光源からのレーザ光は回転円板11の中心軸線
に沿って導かれ、回転円板11の中心孔を経由して第1
の回転プリズム又は回転ミラー16に導かれる。レーザ
光は第1の回転プリズム又は回転ミラー16によって9
0°光路を偏向し、回転円板11に平行に又は沿って半
径方向外方に導かれる。
【0079】回転円板11に平行に半径方向外方に導か
れたレーザ光は、ビームスプリッタ17によって2つに
分岐される。一方は回転円板11に沿ってそのまま直進
し、第1のレーザ光Aとなる。他方は90°上方に回転
した光路を進み、第2の回転プリズム又は回転ミラー1
8によって90°光路に偏向し、回転円板11に平行に
半径方向内方に導かれる。
【0080】第2の回転プリズム又は回転ミラー18に
よって反射したレーザ光は固定ミラー19に到達しそれ
によって基準軸OYに対称な光路に偏向し回転円板11
に平行に半径方向外方に進み、第2のレーサ光Bとな
る。
【0081】こうして回転円板11に平行に且つ互いに
反対方向に角速度ωにて回転する光路を有する2つレー
ザ光A、Bが生成される。第1のレーザ光の光路Aは水
平面に沿って反時計方向CCW(上から見て)に回転
し、第2のレーザ光の光路Bは水平面に沿って時計方向
CW(上から見て)に回転する。
【0082】本例によると、基準線OYは回転円板11
の中心軸線の位置Oを通り、固定ミラー19に垂直に配
置されている。また固定ミラー19の反射面は一方のみ
であるため、第2の回転プリズム又は回転ミラー18が
固定ミラー19の裏側にある時は、第2のレーザ光Bは
生成されない。
【0083】灯台10を構成する光学系として図7の例
の他に様々な形式又は構造が可能である。例えば、図8
に示した例において、第2のビームスプリッタ14を除
去することによって本発明の装置に適用可能な灯台10
が構成される。
【0084】以上本発明の実施の形態について詳細に説
明したが、本発明はこれらの例に限定されることなく特
許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更等
が可能であることは当業者にとって理解されよう。
【0085】
【発明の効果】本発明によると、受光装置の角度誤差δ
を演算して受光装置を角度δだけ回転させるように構成
されているから、受光装置を常に灯台方向を指向させる
ことができる利点を有する。
【0086】本発明によると、受光装置は常に灯台方向
を指向しているから、移動体の位置及び方位を正確に測
定することができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動体の位置及び方位測定装置の
概略を示す図である。
【図2】本発明による移動体の位置及び方位の測定原理
を説明するための説明図である。
【図3】本発明において、受光装置の3つの受光器の出
力信号の波形を示す波形図である。
【図4】受光装置の回転角度誤差δの計算方法を説明す
るための説明図である。
【図5】本発明による移動体の位置及び方位測定装置の
演算系の構成例を示す説明図である。
【図6】本発明による座標方位演算部の構成例を示す説
明図である。
【図7】本発明による灯台の構成例を示す図である。
【図8】従来の移動体の位置及び方位測定装置の概略を
示す図である。
【図9】従来の移動体の位置及び方位測定装置におい
て、受光装置の出力信号の波形を示す波形図である。
【図10】従来の移動体の位置及び方位を測定する方法
の原理を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 灯台 11、12 回転円板 13、14 ビームスプリッタ 15 回転プリズム又は回転ミラー 16 回転プリズム又は回転ミラー 17 ビームスプリッタ 18 回転プリズム又は回転ミラー 19 固定ミラー 20 移動体 30 受光装置 31、32、33 受光器 41 回転台 42 方位軸 43 方位歯車 45 方位モータ 46 回転角検出器 101 角度誤差演算部 102 座標方位演算部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 灯台からの右周り及び左周りの2つの回
    転ビーム光を検出するために移動体に装着された受光装
    置と該受光装置の出力信号によって上記灯台から上記移
    動体までの距離及び移動体の方位を演算するための演算
    部とを有する移動体の位置及び方位測定装置において、 上記受光装置は互いに隔置され1直線上にない3個の受
    光器を有し、該3個の受光器の第1及び第2の受光器を
    結ぶ線は常に上記灯台を中心とする円の接線方向に配置
    されるように構成されていることを特徴とする移動体の
    位置及び方位測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動体の位置及び方位測
    定装置において、 上記第1及び第2の受光器の出力信号より上記灯台から
    上記移動体までの距離Lを求めるように構成されている
    ことを特徴とする移動体の位置及び方位測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の移動体の位置及び
    方位測定装置において、 上記第3の受光器の出力信号より上記灯台に対する上記
    移動体の方位を求めるように構成されていることを特徴
    とする移動体の位置及び方位測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の移動体の位置
    及び方位測定装置において、 上記第1及び第2の受光器を結ぶ線が上記灯台を中心と
    する円の接線方向に配置されていないとき、上記第1及
    び第2の受光器を結ぶ線と上記灯台を中心とする円の接
    線との成す角度δを演算する角度誤差演算部が設けられ
    ていることを特徴とする移動体の位置及び方位測定装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の移動体の位置及び方位測
    定装置において、 上記角度誤差演算部によって得られた角度誤差δだけ上
    記受光装置は上記移動体に対して回転されるように構成
    されていることを特徴とする移動体の位置及び方位測定
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の移動体の位置及び
    方位測定装置において、 上記角度誤差演算部は、上記灯台からの1つの回転ビー
    ムが上記第1の受光器によって検出されてから上記第3
    の受光器によって検出されるまでの時間t4 と上記第3
    の受光器によって検出されてから上記第2の受光器によ
    って検出されるまでの時間t5 とによって上記角度誤差
    δを演算するように構成されていることを特徴とする移
    動体の位置及び方位測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    移動体の位置及び方位測定装置において、上記3個の受
    光器は上記第1及び第3の受光器の間の距離と上記第2
    及び第3の受光器の間の距離が等しくなるように2等辺
    三角形の3つの頂点の位置に配置されていることを特徴
    とする移動体の位置及び方位測定装置。
  8. 【請求項8】 灯台より右周り及び左周りの2つの回転
    ビーム光を発生させることと、 上記2つの回転ビーム光を移動体に装着された受光装置
    によって検出することと、 上記受光装置の出力信号によって上記灯台から上記移動
    体までの距離及び移動体の方位を演算することと、 を含む移動体の位置及び方位測定方法において、 上記受光装置は互いに隔置され1直線上にない3個の受
    光器を有し、該3個の受光器の第1及び第2の受光器を
    結ぶ線は、常に上記灯台を中心とする円の接線方向に配
    置されていることを特徴とする移動体の位置及び方位測
    定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の移動体の位置及び方位測
    定方法において、 上記第1及び第2の受光器の出力信号より上記灯台から
    上記移動体までの距離Lを求めることを含むことを特徴
    とする移動体の位置及び方位測定方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載の移動体の位置及
    び方位測定方法において、 上記第3の受光器の出力信号より上記灯台に対する上記
    移動体の方位を求めることを含むことを特徴とする移動
    体の位置及び方位測定方法。
  11. 【請求項11】 請求項8、9又は10記載の移動体の
    位置及び方位測定方法において、 上記第1及び第2の受光器を結ぶ線が上記灯台を中心と
    する円の接線方向に対して偏倚しているとき、上記第1
    及び第2の受光器を結ぶ線と上記灯台を中心とする円の
    接線との成す角度δを演算することを含むことを特徴と
    する移動体の位置及び方位測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の移動体の位置及び方
    位測定方法において、 上記角度δだけ上記受光装置を上記移動体に対して回転
    させることを含むことを特徴とする移動体の位置及び方
    位測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008525811A (ja) * 2004-12-28 2008-07-17 ライカ ジオシステムズ アクチェンゲゼルシャフト 少なくとも1つの目標の姿勢情報の項目を決定するための方法およびそのための回転レーザー
CN118189920A (zh) * 2024-05-16 2024-06-14 西南交通大学 具有高精度对准校正功能的旋转激光检测装置及校正方法

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