JPH10194933A - エナメルリムーバ - Google Patents

エナメルリムーバ

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JPH10194933A
JPH10194933A JP208097A JP208097A JPH10194933A JP H10194933 A JPH10194933 A JP H10194933A JP 208097 A JP208097 A JP 208097A JP 208097 A JP208097 A JP 208097A JP H10194933 A JPH10194933 A JP H10194933A
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JP
Japan
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enamel remover
limonene
mass
content
acetate
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Pending
Application number
JP208097A
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English (en)
Inventor
Bayles Ronney
ロンニー・ベイレス
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Dotolo Research Corp
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Dotolo Research Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 爪を痛めることなく、マニキュアを完全に溶
解、除去することができるエナメルリムーバを提供す
る。 【解決手段】 エナメルリムーバは、d−リモネンと、
N−メチル−2−ピロリドンと、セチル・アセテート
と、アセチレート・ラノリン・アルコールとからなる。
好適には、エナメルリムーバは、d−リモネンの含有率
が35質量%〜42質量%の範囲、セチル・アセテート
の含有率が0.5質量%〜1.5質量%の範囲、アセチ
レート・ラノリン・アルコールの含有率が0.5質量%
〜1.5質量%の範囲、残部がN−メチル−2−ピロリ
ドンからなる。本発明のエナメルリムーバは、d−リモ
ネンの含有率が従来に比べて著しく高いので、爪に塗布
されたマニキュアを、短時間で、しかも完全に溶解、除
去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、爪に塗布したマニ
キュアを溶解、除去するためのネイル・エナメルリムー
バ(以下、簡単にエナメルリムーバと言う)に関し、更
に詳しくは、爪や皮膚を痛めることなく、マニキュアを
短時間で、しかも完全に溶解、除去できるエナメルリム
ーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】爪に塗布したマニキュアを溶解、除去す
るエナメルリムーバは、従来、マニキュアを溶解する溶
剤の主成分として、アセトン、酢酸エチル等の有機化合
物系溶剤を使用していた。そのため、爪が、エナメルリ
ムーバにより脱脂されて荒れ易いという問題があった。
また、溶剤が爪の周囲の皮膚(以下、あま皮と言う)に
付着し、あま皮を刺激して使用者に不快感を与え、更に
はあま皮が炎症を起こすという問題もあった。そこで、
近年、これらの有機化合物系溶剤に代えて、マニキュア
を溶解する溶剤として爪やあま皮に対する影響の少ない
d−リモネンを含むエナメルリムーバが開発されてい
る。
【0003】例えば、d−リモネンを溶剤とするエナメ
ルリムーバは、ベイレス(bayless)による特許出願が
米国特許第5372742号及び第5344583号と
して、ドトロ・リサーチ・コーポレーション(Dotolo r
esearch Corp.)その他の共同の特許出願が米国特許第
5346652号として、それぞれ登録され、何れもに
ドトロ・コーポレーションに譲渡されている。また、三
菱鉛筆(株)による特許出願が特許第2533783号
として登録されている。
【0004】ところで、d−リモネンは、殆ど全ての植
物に存在するテルペンの一種、更に詳しくは、単環式の
不飽和テルペンであって、オレンジ油の主成分をなし、
次の化1で示す構造を備えた、ミカン果皮様香気を有す
る天然有機化合物である。d−リモネンは、一般に、オ
レンジ、グレープフルーツ、レモン等の柑橘類の皮を蒸
留することにより得られる。
【化1】 d−リモネン及びd−リモネンを精製する方法は、既知
であって、例えば、「Florida Citrus Oil、Kesterson,
J,W、Institute of Food and Agriculture Sciences、U
niversity of Florida 、December、1971」に記載され
ている。また、d−リモネンは、Florida Chemical Com
panyとSMC Glidco Organicsとによって商業的に生産さ
れ、販売されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のエナメ
ルリムーバは、爪やあま皮をまま傷めることあり、ま
た、マニキュアの除去性、特に濃赤色等の濃い色のマニ
キュアの除去性について、顧客の満足を得ることが難し
く、爪やあま皮に優しく、しかも除去性の高いエナメル
リムーバが要望されていた。そこで、本発明の目的は、
爪やあま皮を傷めることなく、濃色のマニキュアであっ
ても、そのマニキュアを完全に除去できるエナメルリム
ーバを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、研究の結
果、従来のエナメルリムーバがマニキュア除去性の点で
顧客を満足させることができないのは、d−リモネンの
含有率が低いということにあると見い出し、実験を重ね
て、本発明を完成するに到った。上記目的を達成するた
めに、本発明に係るエナメルリムーバは、d−リモネン
(d-limonene、C10H16)と、N−メチル−2−ピロリド
ン(N-methyl-2-pyrrolidane、C5H9NO、NMP)と、セ
チル・アセテート(cetyl acetate、CH3COO-CH3(C
H2)15、酢酸セチル)と、アセチレート・ラノリン・ア
ルコール(acetylated lanolin alcohol、酢酸ラノリン
アルコール)とからなり、d−リモネンの含有率が、3
5質量%〜42質量%の範囲であることを特徴としてい
る。本発明に係るエナメルリムーバの調製方法は、特に
制約はなく、d−リモネン、N−メチル−2−ピロリド
ン(以下、NMPと言う)、セチル・アセテート(以
下、酢酸セチルと言う)及びアセチレート・ラノリン・
アルコール(以下、酢酸ラノリンアルコールと言う)を
所定の配合比率で充分に混合して調製する。
【0007】本発明では、エナメルリムーバのマニキュ
ア除去性を高めるために、d−リモネンの含有率を35
質量%〜42質量%の範囲にしている。d−リモネンの
含有率が34%以下であると、濃色のマニキュアを溶解
する溶解速度が遅くなり、マニキュアの除去に時間を要
するだけでなく、マニキュア残渣が残り、逆に42%を
超えて含有率を高くしても、マニキュア除去性はそれほ
ど向上しない。
【0008】本発明では、酢酸セチルは、エナメルリム
ーバを爪上で一様に分散させる分散剤として機能してい
る。酢酸セチルの含有率は、0.5質量%〜1.5質量
%の範囲である。酢酸セチルの含有率が、0.5質量%
未満であれば、分散剤として添加した効果が乏しく、
1.5質量%を超えて添加してもそれほど効果は上がら
ない。
【0009】酢酸ラノリンアルコールは、ラノリンをア
セチル化して得た有機化合物であって、本発明では、
爪、皮膚、粘膜等の軟化剤として使用されている。酢酸
ラノリンアルコールの含有率は、0.5質量%〜1.5
質量%の範囲である。酢酸ラノリンアルコールの含有率
が、0.5質量%未満であれば、軟化剤として添加した
効果が乏しく、1.5質量%を超えて添加してもそれほ
ど効果は上がらない。ラノリンは、羊の皮脂腺から分泌
され、羊毛に沈着する脂肪状物質で、25%〜30%の
水分を含み、やや臭気のある黄白色油状物質である。水
に不溶で、クロロホルム、エーテルには溶けて水を分離
する。ベンゼン、クロロホルム、エーテル、二流化炭
素、アセトン、石油エーテルに可溶である。脱水精製し
たものは、黄色を帯びた白色の半固体状物質である。融
点は38℃〜42℃で、水とよく混和する(水には不
溶)。成分は、コレステロール、アグノステロール、ラ
ノステロールなどのアルコールとラノセリン酸、ラノパ
ルチミン酸、リグノセリン酸などのエステル類、コレス
テロール、セチルアルコール、セリルアルコールなどの
混和物である。軟膏基剤、化粧品製造に用いられるほ
か、コレステロールなどの資源にもなる。
【0010】酢酸セチルと酢酸ラノリンアルコールとを
ほぼ同量含む混合物は、商品名「ACETULAN」として、ア
マコール株式会社(Amerchol Corporation)から市販さ
れているので、「ACETULAN」を使用することにより酢酸
セチル及び酢酸ラノリンアルコールをほぼ等量づつ添加
して本発明のエナメルリムーバを容易に調製することが
できる。
【0011】NMPは、次の化2に示す構造を有する化
合物であって、本発明では、エナメルリムーバを構成す
るd−リモネン、酢酸セチル、酢酸ラノリンアルコール
等の成分の溶剤及び分散剤として使用されている。ま
た、マニキュアを構成する樹脂、塗料を溶解する機能が
あるので、d−リモネンによるマニキュア除去を助ける
ことができる。NMPの含有率は、d−リモネン(35
質量%〜42質量%)、酢酸セチル(0.5質量%〜
1.5質量%)及び酢酸ラノリンアルコール(0.5質
量%〜1.5質量%)の残部であって、55質量%〜6
4質量%である。
【化2】
【0012】好適には、d−リモネンの含有率が約38
質量%、セチル・アセテートの含有率が約1質量%、ア
セチレート・ラノリン・アルコ−ルの含有率が約1質量
%で、残部がN−メチル−2−ピロリドンである。ここ
で、約38質量%とは、37.5%〜38.5%を意味
し、これは、他の成分の質量%についても同様である。
【0013】本発明に係るエナメルリムーバは、従来の
エナメルリムーバに比べて、d−リモネンの含有率が著
しく高いので、マニキュアを溶解する速度が速く、しか
も濃色のマニキュアでも完全に溶解、除去することがで
きる。また、コンディショニング・クリームやローショ
ンを使っている時、爪やその周辺のあま皮に油分が残渣
として残るが、本エナメルリムーバはそれらを除去する
ことができる。従って、従来のエナメルリムーバのよう
に、古いマニキュアを除去した際にエナメルリムーバで
除去できない残渣が爪又はあま皮に残り、そのため、新
たにマニキュアを塗布したとき、爪に均一に塗布するこ
とが難しいようなことは生じない。
【0014】また、本発明のエナメルリムーバは、アル
コール等の引火点の低い可燃性物質の含有率が、極めて
低いので、引火温度が高く、引火の危険性がより少な
い。更には、本発明のエナメルリムーバは、爪、皮膚、
粘膜等の軟化剤として、従来のエナメルリムーバに含ま
れていたような、プロピレングリコール、サルファクタ
ント、ポリエチレングリコール等の人肌に含まれる油分
とは異なる成分を含有せず、これに代えて、プロピレン
グリコールやポリエチレングリコールより人肌の油分に
近い酢酸ラノリンアルコールを含有している。よって、
人肌の油分が、エナメルリムーバにより爪やあま皮から
除去されても、酢酸ラノリンアルコールがが人肌の油分
を補充して、爪やあま皮を保護し、ひび割れ等を防止す
る。また、本発明に係るエナメルリムーバは、中毒性の
物質を含まず、爪やあま皮に刺激を与えるようなことは
ない。更に、本発明に係るエナメルリムーバは、常温の
蒸気圧が2mmHgと極めて低く、従ってその蒸発速度が
水の約0.4倍と遅いので、エナメルリムーバ瓶からの
蒸発が少なく、経済的である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げて、本発明
の実施の形態を具体的に説明する。実施例1 本実施例は、本発明に係るエナメルリムーバの実施例で
ある。表1に示す配合比率に従って、d−リモネン、N
MP及び酢酸セチル及び酢酸ラノリンアルコールを混合
して調製し、表2及び表3にそれぞれ示すように、常温
での性状及び化学反応性等を有する実施例1のエナメル
リムーバを得た。
【表1】
【表2】
【表3】
【0016】次いで、本実施例のエナメルリムーバの除
去性等を評価するために、次のような評価試験を行っ
た。先ず、濃赤色のマニキュアを厚く塗った爪に実施例
1のエナメルリムーバを塗布して数分間放置し、次い
で、清浄な布で爪を拭いた。拭き終わった爪の表面を観
察したところ、マニキュアは完全に除去できていた。爪
及びあま皮に損傷はなく、また、エナメルリムーバを塗
布する際にも、不快感は無く、寧ろ、心地良いオレンジ
の香りが漂い快適感があった。続いて、同じ濃赤色のマ
ニキュアを爪に塗布したところ、爪に均一に塗布するこ
とができた。
【0017】実施例2 本実施例は、本発明に係るエナメルリムーバの別の実施
例であって、実施例1と同様に表1に示す配合比率で調
製し、実施例1と同様の評価試験を行ったところ、実施
例1のエナメルリムーバと同様の効果を得た。
【0018】なお、本実施例で示したエナメルリムーバ
の構成成分の含有率等は、本発明の理解を容易にするた
めの例示であって、これに限るものではない。また、本
発明の要旨から逸脱しない限り、本発明を改変して添加
剤等を添加しても良い。
【0019】
【発明の効果】本発明の構成によれば、d−リモネン
と、N−メチル−2−ピロリドンと、セチル・アセテー
トと、アセチレート・ラノリン・アルコールとからエナ
メルリムーバを構成し、d−リモネンの含有率を35質
量%〜42質量%の範囲に高めることにより、爪やあま
皮を痛めることなく、従来、完全な除去が困難であった
濃赤色等のマニキュアを容易にしかも短時間で完全に溶
解、除去することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 7:26)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 d−リモネン(d-limonene、C10H16
    と、N−メチル−2−ピロリドン(N-methyl-2-pyrroli
    dane、C5H9NO、NMP)と、セチル・アセテート(cety
    l acetate、CH3CO-CH3(CH2)15 、酢酸セチル)と、アセ
    チレート・ラノリン・アルコール(acetylated lanolin
    alcohol、酢酸ラノリンアルコール)とからなり、 d−リモネンの含有率が、35質量%〜42質量%の範
    囲であることを特徴とするエナメルリムーバ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエナメルリムーバにお
    いて、 セチル・アセテートの含有率が0.5質量%〜1.5質
    量%の範囲、アセチレート・ラノリン・アルコールの含
    有率が0.5質量%〜1.5質量%の範囲、残部がN−
    メチル−2−ピロリドンであることを特徴とする請求項
    1に記載のエナメルリムーバ。
  3. 【請求項3】 d−リモネンの含有率が約38質量%、
    セチル・アセテートの含有率が約1質量%、アセチレー
    ト・ラノリン・アルコ−ルの含有率が約1質量%で、残
    部がN−メチル−2−ピロリドンであることを特徴とす
    る請求項2に記載のエナメルリムーバ。
JP208097A 1997-01-09 1997-01-09 エナメルリムーバ Pending JPH10194933A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003313112A (ja) * 2002-04-18 2003-11-06 Raku:Kk 水溶性ジェル状爪類用エナメル除去組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003313112A (ja) * 2002-04-18 2003-11-06 Raku:Kk 水溶性ジェル状爪類用エナメル除去組成物

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