JPH10194710A - 溶解性に優れた過炭酸ナトリウムの製造方法 - Google Patents
溶解性に優れた過炭酸ナトリウムの製造方法Info
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- JPH10194710A JPH10194710A JP553597A JP553597A JPH10194710A JP H10194710 A JPH10194710 A JP H10194710A JP 553597 A JP553597 A JP 553597A JP 553597 A JP553597 A JP 553597A JP H10194710 A JPH10194710 A JP H10194710A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】水に対する溶解性に優れ、溶解時に発泡性を有
する過炭酸ナトリウムの製造方法を提供する。 【解決手段】過炭酸ナトリウム粒子に炭酸アルカリ金属
塩、重炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩より選
ばれた少なくとも1種類以上を被覆し、被覆する際の処
理温度を95℃〜105℃とすることを特徴とする溶解
性に優れた過炭酸ナトリウム組成物の製造方法。
する過炭酸ナトリウムの製造方法を提供する。 【解決手段】過炭酸ナトリウム粒子に炭酸アルカリ金属
塩、重炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩より選
ばれた少なくとも1種類以上を被覆し、被覆する際の処
理温度を95℃〜105℃とすることを特徴とする溶解
性に優れた過炭酸ナトリウム組成物の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水に対する溶解性
に優れ、溶解時に発泡性を有する過炭酸ナトリウムに関
する。本発明の過炭酸ナトリウムは主に漂白剤組成物ま
たは漂白成分を含む洗剤に配合され、または酸素発生剤
成分として家庭用あるいは業務用に好適に利用される。
に優れ、溶解時に発泡性を有する過炭酸ナトリウムに関
する。本発明の過炭酸ナトリウムは主に漂白剤組成物ま
たは漂白成分を含む洗剤に配合され、または酸素発生剤
成分として家庭用あるいは業務用に好適に利用される。
【0002】
【従来の技術】過炭酸ナトリウムは2Na2 CO3 ・3
H2 O2 で表される炭酸ソーダ過酸化水素付加物で、主
に酸素系漂白剤成分として幅広く用いられており、塩素
系漂白剤と比べ環境汚染の心配の無いことから近年その
使用量が急激に伸びてきている。一般に酸素系漂白剤は
塩素系に比べその漂白力が低いことから、塩素系と同様
の漂白力を得る為には使用時の漂白剤濃度高めることが
必要となる。又過炭酸ナトリウムは粉末状の固体である
ことから、溶解する際の優れた溶解性が求められてい
る。
H2 O2 で表される炭酸ソーダ過酸化水素付加物で、主
に酸素系漂白剤成分として幅広く用いられており、塩素
系漂白剤と比べ環境汚染の心配の無いことから近年その
使用量が急激に伸びてきている。一般に酸素系漂白剤は
塩素系に比べその漂白力が低いことから、塩素系と同様
の漂白力を得る為には使用時の漂白剤濃度高めることが
必要となる。又過炭酸ナトリウムは粉末状の固体である
ことから、溶解する際の優れた溶解性が求められてい
る。
【0003】一方、過炭酸ナトリウムは、可燃物ではな
く安全な化合物であるが、可燃物と接触または混合する
と、ある条件下では燃焼を促進することがある。このこ
とから過炭酸ナトリウムの助燃性の低減が必要で、その
方法として無機塩の希釈剤を添加する事が試みられてい
る。例えば特開昭58−204806号公報には過炭酸
ナトリウムに塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムを含有さ
せる方法、特開平2−296705号公報には過炭酸ナ
トリウムに重炭酸ナトリウムを配合する方法が開示され
ている。しかし、これらの方法により過炭酸ナトリウム
の助燃性の低減を行えば、過炭酸ナトリウムの水に対す
る溶解性は悪化してしまう。
く安全な化合物であるが、可燃物と接触または混合する
と、ある条件下では燃焼を促進することがある。このこ
とから過炭酸ナトリウムの助燃性の低減が必要で、その
方法として無機塩の希釈剤を添加する事が試みられてい
る。例えば特開昭58−204806号公報には過炭酸
ナトリウムに塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムを含有さ
せる方法、特開平2−296705号公報には過炭酸ナ
トリウムに重炭酸ナトリウムを配合する方法が開示され
ている。しかし、これらの方法により過炭酸ナトリウム
の助燃性の低減を行えば、過炭酸ナトリウムの水に対す
る溶解性は悪化してしまう。
【0004】又、過炭酸ナトリウムは水や金属等に対し
敏感で、洗剤等に配合した際、洗剤中の水分や配合され
ているゼオライト及びビルダー中の微量の金属等の影響
により急速に分解することがある。そこで過炭酸ナトリ
ウム粒子を無機塩で被覆し安定化する方法も種々提案さ
れている。例えば特開昭57−7081号公報では過炭
酸ナトリウムの表面をアルカリ土類金属塩溶液と接触反
応させ、表面に炭酸アルカリ金属塩の膜を形成させる方
法、特開平7−17703号公報には過炭酸ナトリウム
粒子表面をケイ酸塩、硫酸マグネシウムアルカリ金属の
炭酸塩との組み合わせで被覆する方法が開示されてお
り、これら無機塩の被覆により安定化された過炭酸ナト
リウムは溶解性が悪化し、早急に溶解して漂白等を行う
という様な場合には、充分な効果を発揮できないという
問題があった。。
敏感で、洗剤等に配合した際、洗剤中の水分や配合され
ているゼオライト及びビルダー中の微量の金属等の影響
により急速に分解することがある。そこで過炭酸ナトリ
ウム粒子を無機塩で被覆し安定化する方法も種々提案さ
れている。例えば特開昭57−7081号公報では過炭
酸ナトリウムの表面をアルカリ土類金属塩溶液と接触反
応させ、表面に炭酸アルカリ金属塩の膜を形成させる方
法、特開平7−17703号公報には過炭酸ナトリウム
粒子表面をケイ酸塩、硫酸マグネシウムアルカリ金属の
炭酸塩との組み合わせで被覆する方法が開示されてお
り、これら無機塩の被覆により安定化された過炭酸ナト
リウムは溶解性が悪化し、早急に溶解して漂白等を行う
という様な場合には、充分な効果を発揮できないという
問題があった。。
【0005】溶解性改善方法としてもいくつかの提案が
なされており、例えば特開昭50−70286号公報に
は75℃〜135℃加熱処理した過炭酸ナトリウム粉末
を含有した漂白剤組成物が開示され、その漂白剤は発泡
し、溶解性がすぐれていると記載されている。しかし、
これは過炭酸ナトリウムに関して溶解性、発泡性の向上
を図ったものであり、無機塩を被覆する安定化された過
炭酸ナトリウムに関するものではなく、むしろ加熱処理
は過炭酸ナトリウムの助燃性を助長する傾向を示す。
なされており、例えば特開昭50−70286号公報に
は75℃〜135℃加熱処理した過炭酸ナトリウム粉末
を含有した漂白剤組成物が開示され、その漂白剤は発泡
し、溶解性がすぐれていると記載されている。しかし、
これは過炭酸ナトリウムに関して溶解性、発泡性の向上
を図ったものであり、無機塩を被覆する安定化された過
炭酸ナトリウムに関するものではなく、むしろ加熱処理
は過炭酸ナトリウムの助燃性を助長する傾向を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は溶解性に優
れ、かつ助燃性を低減した過炭酸ナトリウムを提供しよ
うとするもである。
れ、かつ助燃性を低減した過炭酸ナトリウムを提供しよ
うとするもである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
を解決するため鋭意研究を行った結果、過炭酸ナトリウ
ム粒子を炭酸アルカリ金属塩、重炭酸アルカリ金属塩、
硫酸アルカリ金属塩より選ばれた少なくとも1種類以上
で被覆し、被覆する際の処理温度を95℃〜105℃と
することで、優れた溶解性を示すと共に助燃性が低減さ
れた過炭酸ナトリウムが得られることを見い出し本発明
を完成させた。
を解決するため鋭意研究を行った結果、過炭酸ナトリウ
ム粒子を炭酸アルカリ金属塩、重炭酸アルカリ金属塩、
硫酸アルカリ金属塩より選ばれた少なくとも1種類以上
で被覆し、被覆する際の処理温度を95℃〜105℃と
することで、優れた溶解性を示すと共に助燃性が低減さ
れた過炭酸ナトリウムが得られることを見い出し本発明
を完成させた。
【0008】過炭酸ナトリウムを金属塩で被覆する際、
過炭酸ナトリウムの温度を高く保つことで、被覆時に過
炭酸ナトリウム中の有効酸素の一部が分解し、過炭酸ナ
トリウム粒子中に空洞ができ、このことが水に溶解する
時発泡しながら優れた溶解性を示すと推定できる。
過炭酸ナトリウムの温度を高く保つことで、被覆時に過
炭酸ナトリウム中の有効酸素の一部が分解し、過炭酸ナ
トリウム粒子中に空洞ができ、このことが水に溶解する
時発泡しながら優れた溶解性を示すと推定できる。
【0009】更に、金属塩で過炭酸ナトリウムを被覆す
ることは有効酸素濃度の低下による助燃性の低減の他
に、可燃物と過炭酸ナトリウムが被覆により直接に接触
しないことによる効果、過炭酸ナトリウムの表面を金属
塩で覆うことによる過炭酸ナトリウムの分解によって生
ずる酸素ガスの発散を抑制する効果等の相乗作用である
と考えられる。
ることは有効酸素濃度の低下による助燃性の低減の他
に、可燃物と過炭酸ナトリウムが被覆により直接に接触
しないことによる効果、過炭酸ナトリウムの表面を金属
塩で覆うことによる過炭酸ナトリウムの分解によって生
ずる酸素ガスの発散を抑制する効果等の相乗作用である
と考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用される過炭酸ナトリ
ウムは、公知の方法で反応、晶出、脱水して製造された
湿粉状の過炭酸ナトリウム(含水率6〜15%)をバイ
ンダーとともに捏和式の造粒機で凝集造粒し、次いで押
出機で整粒し、乾燥させて得られる。また、被覆される
前の過炭酸ナトリウム粒子は、径が通常300〜200
0μm,好ましくは500〜1000μmのものが使用
される。
ウムは、公知の方法で反応、晶出、脱水して製造された
湿粉状の過炭酸ナトリウム(含水率6〜15%)をバイ
ンダーとともに捏和式の造粒機で凝集造粒し、次いで押
出機で整粒し、乾燥させて得られる。また、被覆される
前の過炭酸ナトリウム粒子は、径が通常300〜200
0μm,好ましくは500〜1000μmのものが使用
される。
【0011】被覆する炭酸アルカリ金属塩、重炭酸アル
カリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩が例示でき、経済性からナトリウム塩が
好ましい。過炭酸ナトリウムに対するアルカリ金属塩の
被覆量は3〜40重量%であり、好ましくは5〜30重
量%、更に好ましくは10〜25重量%である。被覆量
が指定の範囲より少ないと助燃性低減の効果が得られ
ず、被覆量が指定の範囲を越えると有効酸素濃度が低下
し漂白性能が低下するるとともに、経済性の点でも好ま
しくない。被覆する過炭酸ナトリウム粒子にあらかじめ
炭酸アルカリ金属塩、重炭酸アルカリ金属塩、硫酸アル
カリ金属塩等の希釈剤を添加し、更に金属塩で被覆する
方法も有効である。
カリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩が例示でき、経済性からナトリウム塩が
好ましい。過炭酸ナトリウムに対するアルカリ金属塩の
被覆量は3〜40重量%であり、好ましくは5〜30重
量%、更に好ましくは10〜25重量%である。被覆量
が指定の範囲より少ないと助燃性低減の効果が得られ
ず、被覆量が指定の範囲を越えると有効酸素濃度が低下
し漂白性能が低下するるとともに、経済性の点でも好ま
しくない。被覆する過炭酸ナトリウム粒子にあらかじめ
炭酸アルカリ金属塩、重炭酸アルカリ金属塩、硫酸アル
カリ金属塩等の希釈剤を添加し、更に金属塩で被覆する
方法も有効である。
【0012】被覆剤を被覆する方法は、過炭酸ナトリウ
ム粒子を多孔板の上に置き、下から熱した空気を送り過
炭酸ナトリウム粒子を流動させ、金属塩の溶液を噴霧す
る方法が一般的であるが、被覆方法については特に上記
方法に限定されない。被覆時の過炭酸ナトリウムの処理
温度は、過炭酸ナトリウム粒子中に空洞を生じさすため
95℃〜105℃、好ましくは100℃〜105℃で行
う。被覆時の過炭酸ナトリウムの温度が指定の範囲を下
回ると過炭酸ナトリウム粒子中に空洞ができず、所望の
溶解性が得られない。一方温度が指定の範囲を越えると
過炭酸ナトリウムの有効酸素の分解が大きく、急速に有
効酸素に低下が起こる。
ム粒子を多孔板の上に置き、下から熱した空気を送り過
炭酸ナトリウム粒子を流動させ、金属塩の溶液を噴霧す
る方法が一般的であるが、被覆方法については特に上記
方法に限定されない。被覆時の過炭酸ナトリウムの処理
温度は、過炭酸ナトリウム粒子中に空洞を生じさすため
95℃〜105℃、好ましくは100℃〜105℃で行
う。被覆時の過炭酸ナトリウムの温度が指定の範囲を下
回ると過炭酸ナトリウム粒子中に空洞ができず、所望の
溶解性が得られない。一方温度が指定の範囲を越えると
過炭酸ナトリウムの有効酸素の分解が大きく、急速に有
効酸素に低下が起こる。
【0013】
【実施例】本発明を実施例、比較例により更に詳しく説
明する。なお本発明は実施例に限定されるものではな
い。実施例、比較例中の%表示は特に記載がない限り重
量%を表す。
明する。なお本発明は実施例に限定されるものではな
い。実施例、比較例中の%表示は特に記載がない限り重
量%を表す。
【0014】実施例1 炭酸ナトリウムと過酸化水素を水溶液中で反応させ、生
成した結晶を遠心分離器によって分離、脱水し湿潤状態
の過炭酸ナトリウムを得た。湿潤状態の過炭酸ナトリウ
ムにバインダーを加え、更に水を加え含水率を10%に
調整し、穴径1.0mmのスクリーンをつけた造粒機で
押し出し造粒を行い、乾燥し、平均粒径600μの過炭
酸ナトリウム粒子を得た。(有効酸素濃度14.4%)
得られた過炭酸ナトリウム粒子300gを流動乾燥式被
覆装置(ヤマト科学株式会社製パルビスコーティング装
置)を用い被覆を行った。被覆方法は多穴板より加熱空
気を入れ過炭酸ナトリウム粒子を流動させ、取り付けた
噴霧ノズルより硫酸ナトリウム20%水溶液270gを
噴霧して被覆を行い、その後20分間被覆温度を保ち後
冷却した。被覆時の過炭酸ナトリウムの処理温度は10
0℃で行った。取り出した被覆過炭酸ナトリウム粒子に
は凝集物は全く観察されなかった。
成した結晶を遠心分離器によって分離、脱水し湿潤状態
の過炭酸ナトリウムを得た。湿潤状態の過炭酸ナトリウ
ムにバインダーを加え、更に水を加え含水率を10%に
調整し、穴径1.0mmのスクリーンをつけた造粒機で
押し出し造粒を行い、乾燥し、平均粒径600μの過炭
酸ナトリウム粒子を得た。(有効酸素濃度14.4%)
得られた過炭酸ナトリウム粒子300gを流動乾燥式被
覆装置(ヤマト科学株式会社製パルビスコーティング装
置)を用い被覆を行った。被覆方法は多穴板より加熱空
気を入れ過炭酸ナトリウム粒子を流動させ、取り付けた
噴霧ノズルより硫酸ナトリウム20%水溶液270gを
噴霧して被覆を行い、その後20分間被覆温度を保ち後
冷却した。被覆時の過炭酸ナトリウムの処理温度は10
0℃で行った。取り出した被覆過炭酸ナトリウム粒子に
は凝集物は全く観察されなかった。
【0015】得られた過炭酸ナトリウム粒子の有効酸素
濃度をチオ硫酸ナトリウムの滴定で求めたところ11.
6%であり、被覆過炭酸ナトリウムの理論有効酸素濃度
は、 14.4%×(1/(1+0.18))=12.1% となることから、この有効酸素値は被覆時に過炭酸ナト
リウムの有効酸素の一部が分解したことを示している。
得られた過炭酸ナトリウムを用い、溶解試験、燃焼試験
を実施した。試験結果を表1に示す。溶解時間は2分で
あり、発泡しながら溶解した。燃焼試験では試験回数1
0回中、全て燃焼はしなかった。
濃度をチオ硫酸ナトリウムの滴定で求めたところ11.
6%であり、被覆過炭酸ナトリウムの理論有効酸素濃度
は、 14.4%×(1/(1+0.18))=12.1% となることから、この有効酸素値は被覆時に過炭酸ナト
リウムの有効酸素の一部が分解したことを示している。
得られた過炭酸ナトリウムを用い、溶解試験、燃焼試験
を実施した。試験結果を表1に示す。溶解時間は2分で
あり、発泡しながら溶解した。燃焼試験では試験回数1
0回中、全て燃焼はしなかった。
【0016】<溶解性試験>1リットルビーカーに20
℃(±0.5℃)の水900ミリリットルを入れ、旗型
攪拌機を200rpmで攪拌し、その中に試料100g
を入れ、水溶液の電気伝導度の変化を読み取り、電気伝
導度が最高値を示した時間を試料が完全に溶解した時間
とする。
℃(±0.5℃)の水900ミリリットルを入れ、旗型
攪拌機を200rpmで攪拌し、その中に試料100g
を入れ、水溶液の電気伝導度の変化を読み取り、電気伝
導度が最高値を示した時間を試料が完全に溶解した時間
とする。
【0017】<燃焼試験>目開き1180μmのふるい
を通過した試料を乾燥シリカゲル入りデシケーター中に
温度20±5℃で24時間以上保存し、その試料24g
と目開き250μmふるい通過、500μふるい不通過
の日本杉の辺材の木粉を105℃で4時間乾燥後、乾燥
シリカゲル入りデシケターで24時間以上保存した木粉
6gを混合し、高さと底辺の直径の比が1:1.75の
円錐カップに入れ、これを断熱板の上に伏せ円錐の堆積
を作り、温度20±5℃、湿度50±10%の雰囲気で
1時間放置する。その後その堆積の基部に1000℃に
加熱した円輪状のニクロム線を接触させ、着火、燃焼状
態を観察する。木粉混合物に着火し、発炎が最後まで継
続した場合を燃焼とする。試験は1試料につき10回行
う。
を通過した試料を乾燥シリカゲル入りデシケーター中に
温度20±5℃で24時間以上保存し、その試料24g
と目開き250μmふるい通過、500μふるい不通過
の日本杉の辺材の木粉を105℃で4時間乾燥後、乾燥
シリカゲル入りデシケターで24時間以上保存した木粉
6gを混合し、高さと底辺の直径の比が1:1.75の
円錐カップに入れ、これを断熱板の上に伏せ円錐の堆積
を作り、温度20±5℃、湿度50±10%の雰囲気で
1時間放置する。その後その堆積の基部に1000℃に
加熱した円輪状のニクロム線を接触させ、着火、燃焼状
態を観察する。木粉混合物に着火し、発炎が最後まで継
続した場合を燃焼とする。試験は1試料につき10回行
う。
【0018】実施例2 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を用い、処理
温度を105℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。有効酸素濃度は9.4%であり溶解試
験で激しく発泡した。試験結果を表1に示す。
温度を105℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。有効酸素濃度は9.4%であり溶解試
験で激しく発泡した。試験結果を表1に示す。
【0019】実施例3 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を用い、処理
温度を95℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。有効酸素濃度は11.9%であり溶解
試験で発泡した。試験結果を表1に示す。
温度を95℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。有効酸素濃度は11.9%であり溶解
試験で発泡した。試験結果を表1に示す。
【0020】実施例4〜5 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を用い、被覆
剤として硫酸ナトリウムを他の化合物に変えた他は、実
施例1と同様に被覆を行った。得られた過炭酸ナトリウ
ム粒子の溶解性試験、燃焼試験を実施した。被覆剤の種
類、被覆量及び試験結果を表1に示す。
剤として硫酸ナトリウムを他の化合物に変えた他は、実
施例1と同様に被覆を行った。得られた過炭酸ナトリウ
ム粒子の溶解性試験、燃焼試験を実施した。被覆剤の種
類、被覆量及び試験結果を表1に示す。
【0021】実施例6 湿潤状態の過炭酸ナトリウムを造粒する際、過炭酸ナト
リウムに対して重炭酸ナトリウムを3%加えて造粒した
他は実施例1と同様に造粒した過炭酸ナトリウム粒子を
用い、被覆材として硫酸ナトリウムを過炭酸ナトリウム
に対し15%被覆した他は、実施例1と同様に被覆を行
った。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解試験、燃焼
試験結果を表1に示す。
リウムに対して重炭酸ナトリウムを3%加えて造粒した
他は実施例1と同様に造粒した過炭酸ナトリウム粒子を
用い、被覆材として硫酸ナトリウムを過炭酸ナトリウム
に対し15%被覆した他は、実施例1と同様に被覆を行
った。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解試験、燃焼
試験結果を表1に示す。
【0022】比較例1 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を被覆せず、
溶解性試験、燃焼試験を実施した。試験結果を表2に示
す。溶解時間は速かったが、燃焼試験では10回中すべ
て燃焼した。
溶解性試験、燃焼試験を実施した。試験結果を表2に示
す。溶解時間は速かったが、燃焼試験では10回中すべ
て燃焼した。
【0023】比較例2 実施例1と同様に過炭酸ナトリウムを造粒したが、造粒
時に過炭酸ナトリウムに対して20%の重炭酸ナトリウ
ムを加えた。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試
験、燃焼試験を実施した。試験結果を表2に示す。燃焼
はしなかったが、溶解速度は遅かった。
時に過炭酸ナトリウムに対して20%の重炭酸ナトリウ
ムを加えた。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試
験、燃焼試験を実施した。試験結果を表2に示す。燃焼
はしなかったが、溶解速度は遅かった。
【0024】比較例3 比較例2の過炭酸ナトリウムを熱風で流動させ100℃
で1時間加熱処理を行った。溶解時間は早くなったが、
燃焼試験で10回中6回燃焼し、助燃性が助長された。
で1時間加熱処理を行った。溶解時間は早くなったが、
燃焼試験で10回中6回燃焼し、助燃性が助長された。
【0025】比較例4 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子と過炭酸ナト
リウムに対し20%の炭酸ナトリウム結晶(粒灰)をV
型ブレンダーで混合した。得られた過炭酸ナトリウム配
合品の溶解性試験、燃焼試験を実施した。試験結果を表
2に示す。溶解時間は遅く、燃焼試験で10回中8回燃
焼した。
リウムに対し20%の炭酸ナトリウム結晶(粒灰)をV
型ブレンダーで混合した。得られた過炭酸ナトリウム配
合品の溶解性試験、燃焼試験を実施した。試験結果を表
2に示す。溶解時間は遅く、燃焼試験で10回中8回燃
焼した。
【0026】比較例5 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を用い、処理
温度を85℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。結果を表2に示す。燃焼はしなかった
が、溶解速度は遅く、発泡現象は見られなかった。
温度を85℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。結果を表2に示す。燃焼はしなかった
が、溶解速度は遅く、発泡現象は見られなかった。
【0027】比較例6 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を用い、処理
温度を90℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。結果を表2に示す。燃焼はしなかった
が、溶解速度は遅く、発泡現象は見られなかった。
温度を90℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。結果を表2に示す。燃焼はしなかった
が、溶解速度は遅く、発泡現象は見られなかった。
【0028】比較例7 実施例1で使用した過炭酸ナトリウム粒子を用い、処理
温度を110℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。結果を表2に示す。燃焼はせず、溶解
速度は早く激しく発泡したが、有効酸素濃度の低下が大
きかった。
温度を110℃とした他は実施例1と同様に被覆を行っ
た。得られた過炭酸ナトリウム粒子の溶解性試験、燃焼
試験を実施した。結果を表2に示す。燃焼はせず、溶解
速度は早く激しく発泡したが、有効酸素濃度の低下が大
きかった。
【0029】
【発明の効果】本発明の過炭酸ナトリウム組成物は、水
に対する溶解性に優れ、且つ助燃性が低減されるため、
漂白剤及び洗剤等に好適に使用することができる。
に対する溶解性に優れ、且つ助燃性が低減されるため、
漂白剤及び洗剤等に好適に使用することができる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 進 三重県四日市市日永東2丁目4番16号 三 菱瓦斯化学株式会社四日市工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 過炭酸ナトリウム粒子に炭酸アルカリ金
属塩、重炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩より
選ばれた少なくとも1種類以上を被覆し、被覆する際の
処理温度を95℃〜105℃とすることを特徴とする溶
解性に優れた過炭酸ナトリウム組成物の製造方法。 - 【請求項2】 被覆量が過炭酸ナトリウムに対し3〜4
0重量%である請求項1記載の過炭酸ナトリウム組成物
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP553597A JPH10194710A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 溶解性に優れた過炭酸ナトリウムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP553597A JPH10194710A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 溶解性に優れた過炭酸ナトリウムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10194710A true JPH10194710A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11613894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP553597A Pending JPH10194710A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | 溶解性に優れた過炭酸ナトリウムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10194710A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6793904B2 (en) * | 2001-01-26 | 2004-09-21 | Kemira Oyj | Method for the preparation of sodium percarbonate granules having enhanced stability |
JP2006069867A (ja) * | 2004-09-03 | 2006-03-16 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 溶解性に優れ、粒子強度の強い過炭酸ナトリウム粒子 |
JP2008519747A (ja) * | 2004-11-11 | 2008-06-12 | エボニック デグサ ゲーエムベーハー | チオ硫酸塩を有するシェル層を備えた過炭酸ナトリウム粒子 |
JP2010030897A (ja) * | 2000-09-19 | 2010-02-12 | Nippon Peroxide Co Ltd | 安定で溶解性に優れた被覆過炭酸ナトリウム、及びその製造方 |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP553597A patent/JPH10194710A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010030897A (ja) * | 2000-09-19 | 2010-02-12 | Nippon Peroxide Co Ltd | 安定で溶解性に優れた被覆過炭酸ナトリウム、及びその製造方 |
US6793904B2 (en) * | 2001-01-26 | 2004-09-21 | Kemira Oyj | Method for the preparation of sodium percarbonate granules having enhanced stability |
JP2006069867A (ja) * | 2004-09-03 | 2006-03-16 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 溶解性に優れ、粒子強度の強い過炭酸ナトリウム粒子 |
JP4596132B2 (ja) * | 2004-09-03 | 2010-12-08 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 溶解性に優れ、粒子強度の強い過炭酸ナトリウム粒子 |
JP2008519747A (ja) * | 2004-11-11 | 2008-06-12 | エボニック デグサ ゲーエムベーハー | チオ硫酸塩を有するシェル層を備えた過炭酸ナトリウム粒子 |
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