JP2850422B2 - 安全な過炭酸ナトリウム造粒物 - Google Patents

安全な過炭酸ナトリウム造粒物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は安全性の高い過炭酸ナトリウム(炭酸ナトリ
ウム過酸化水素付加物)の造粒物に関するものである。
過炭酸ナトリウムは主として酸素系漂白剤として家庭用
あるいは業務用に単独で、あるいは洗剤に配合されて使
用されている。過炭酸ナトリウム自体は可燃物ではな
く、単独では安全な化合物であるが、取扱時あるいは貯
蔵中になんらかの理由で可燃物と接触または混合する
と、ある条件下では燃焼を促進することが起こり得る。
本発明は可燃物と混合した場合においても燃焼が生起し
にくく、かつ安定で取り扱いやすい過炭酸ナトリウムの
造粒物に関する。
(従来の技術) 過炭酸ナトリウムと可燃物とが混合した際の燃焼の危
険性を低減する方法の一つとして希釈剤を添加すること
によって有効酸素濃度を下げることが考えられ、一般に
無機の希釈剤を添加する方法が試みられている。希釈剤
の例としては重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化
ナトリウム、硫酸ナトリウムなどが試みられている。
一般には使用上の利便から有効酸素の高い過炭酸ナト
リウムが要望されているので、できるだけ少量の添加
で、すなわちできるだけ高い有効酸素濃度を維持したま
ま、燃焼に対する安全性の高い過炭酸ナトリウムの組成
物を提供することが重要な課題である。
本発明者は既に少量の添加で著しく安全性を高める添
加剤として重炭酸ナトリウムが有効であることを見出
し、過炭酸ナトリウムに重炭酸ナトリウムを添加するこ
とよりなる安全性の高い過炭酸ナトリウム組成物に関し
て特許出願した(特願平1−117439)。特願平1−1174
39によれば、重炭酸ナトリウムの添加量が多い程燃焼に
対する安全性は高まるが、有効酸素濃度が低下するので
必要な安全度と所望の有効酸素濃度との兼ね合いから適
当な量が選択される。重炭酸ナトリウムは炭酸ナトリウ
ム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの一般の希釈
剤の60〜70重量%の添加量で同等の安全性向上効果を有
する。従って重炭酸ナトリウムを使用することにより、
高い有効酸素濃度を維持したまま必要な安全度を達成す
ることができる。
(発明が解決しようとする問題点) 重炭酸ナトリウムの添加の方法は、過酸化水素水溶
液と炭酸ナトリウムを反応させて過炭酸ナトリウムを製
造する際に添加する方法、過酸化水素水溶液と炭酸ナ
トリウムを反応させて得られた湿潤状態あるいは乾燥状
態の過炭酸ナトリウムを造粒する際に添加する方法、
乾燥して得られた粉末または粒状の過炭酸ナトリウムに
混合する方法、乾燥して得られた粉末または粒状の過
炭酸ナトリウムと共に打錠成型する方法、乾燥して得
られた粒錠の過炭酸ナトリウムを重炭酸ナトリウムで被
覆する方法などが採用し得る。
方法は重炭酸ナトリウムの添加量によっては反応状
態を乱すので必ずしも良い方法とは言えない。
方法の例としては他の成分と共に重炭酸ナトリウム
と混合した過炭酸ナトリウムの組成物として漂白剤、洗
浄剤等の用途向けにいくつかの例が知られている(例え
ば特開昭61−36216、特開昭54−163906、特開昭54−541
11、特公昭63−35200、特公昭53−13354)。この方法で
は得られた組成物が単なる混合物であるので取扱いの過
程で分級が生じることによって活性酸素含有量の分布が
生じ、重炭酸ナトリウム添加の効果が薄れてしまうおそ
れがある。
方法の例として他の成分と共に混合して打錠成型し
た錠剤が知られている(特開昭63−23812)。しかし錠
剤は形状としては特殊であり、形が大きいので他の成分
と配合する際に充分混合分散し得ないという欠点を有
し、また生産性が低く、コスト高となる。
方法の例としては他の成分と重炭酸ナトリウムとで
被覆された過炭酸ナトリウムが知られている(特公昭58
−24361)。この方法では重炭酸ナトリウムと過炭酸ナ
トリウムとが均一に混合分散していないので粒子強度が
弱くなる。多量の重炭酸ナトリウムを添加することは困
難であり、また高いコストを要するので経済的でない。
の添加造粒による方法はすべての粒子にわたって重
炭酸ナトリウムが均一に分散混合されるので分級のおそ
れもなく、また工程上の煩雑さもないので経済的にもす
ぐれた最も好ましい方法である。方法の例としては他
の成分と共に重炭酸ナトリウムと顆粒化する方法が知ら
れている(特公昭50−27824)が、この方法はαスター
チまたはカルボキシメチルスターチとアルコール水溶液
とを併用して顆粒化する方法である。この方法では水以
外にアルコールを溶媒として使用するので工程が複雑に
なり、コスト高となる。方法の別の例としては塩化ナ
トリウムまたは/および硫酸ナトリウムを含有させた過
炭酸ナトリウムの組成物に更に他の希釈剤として重炭酸
ナトリウムを用いることが提案されている(特開昭58−
204806)が、この方法は塩化ナトリウムまたは/および
硫酸ナトリウムを必須成分として含有するものであっ
て、この方法では高い活性酸素含有量を保持したまま安
全なものとする効果に乏しい。
このように過酸化水素水溶液と炭酸ナトリウムを反応
させて得られた湿潤状態あるいは乾燥状態の過炭酸ナト
リウムを造粒する際に重炭酸ナトリウムを添加する方法
は安全な過炭酸ナトリウム造粒物を製造する方法として
優れたものであるが、このようにして得られた過炭酸ナ
トリウム造粒物は希釈剤としての重炭酸ナトリウムを含
有しない過炭酸ナトリウムに比べて保存時の安定性が低
くなり、また粒子強度が低下するという欠点を有する。
過酸化ナトリウムおよびその造粒物は保存時に徐々に分
解して活性酸素を失う傾向がある。特に高温において、
あるいは多湿雰囲気下において分解しやすい傾向があ
る。この分解によって過炭酸ナトリウム造粒物は保存あ
るいは輸送している間にその有効な酸素を失い、使用す
る前にその効力が低下してしまうことになるので、でき
るだけ安定であることが要望される。
重炭酸ナトリウムを含有する過炭酸ナトリウム造粒物
はそのままでは重炭酸ナトリウムを含有しない過炭酸ナ
トリウムに比べて保存時の安定性、特に多湿雰囲気下で
の安定性が低下するという欠点を有する。
また製造工程での輸送、市場への輸送あるいは使用時
等に破砕して微粉を発生することは取扱上不都合である
ので粒子の物理的強度が高いことが望ましい。重炭酸ナ
トリウムを含有した過炭酸ナトリウム造粒物はそのまま
では重炭酸ナトリウムを含有しない過炭酸ナトリウムに
比べて粒子強度が低下するという欠点がある。
過炭酸ナトリウムの安定剤あるいは造粒のバインダー
は種々知られているが、重炭酸ナトリウムを含有した過
炭酸ナトリウム造粒物については上記の例の他は知られ
ていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は重炭酸ナトリウムを含有する過炭酸ナトリ
ウム造粒物の前記したような問題点を解決すべく鋭意検
討した結果、酸化珪素または珪酸塩を添加することによ
って、安定性や粒子強度を損ねることなく重炭酸ナトリ
ウムを含有した過炭酸ナトリウム粒粒物を製造すること
ができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は重炭酸ナトリウムを含有し、かつ酸
化珪素または珪酸塩を含有する過炭酸ナトリウム造粒物
に関する。また本発明は重炭酸ナトリウムを過炭酸ナト
リウムに添加して造粒するに際して酸化珪素または珪酸
塩を添加することを特徴とする過炭酸ナトリウム造粒物
の製造方法に関する。
重炭酸ナトリウムを添加する過炭酸ナトリウムは乾燥
された製品としての過炭酸ナトリウムであってもよい
が、上記のように、過酸化水素水溶液と炭酸ナトリウム
を反応させて得られた湿潤状態あるいは乾燥状態の過酸
化ナトリウムを造粒する際に重炭酸ナトリウムを添加す
る方法が経済性も考慮した時に合理的である。
酸化珪素または珪酸塩を添加する方法は共存させ得る
限りどのような方法であっても良いが、できるだけ過炭
酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムと均一に分散混合
していることが好ましい。この点において酸化珪素また
は珪酸塩は重炭酸ナトリウムを添加して造粒する際に共
に添加するのが好ましい。
重炭酸ナトリウムの添加量は過炭酸ナトリウムに対し
て通常3〜50重量%、好ましくは5〜50重量%、さらに
好ましくは7〜30重量%、最も好ましくは7〜20重量%
である。重炭酸ナトリウムの添加量が50重量%を越える
場合は保存時の安定性が低くなり、粒子強度が低下する
傾向がある。また3重量%より少ないと十分な安全性を
確保することができない。重炭酸ナトリウムは希釈剤と
して単独で用いることが有効であるが、炭酸ナトリウ
ム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ほう酸ナトリウ
ムなどの他の希釈剤と共に使用しても有効である。
重炭酸ナトリウムは粉体、水溶液、両者の混合物のい
ずれの形態で添加しても良いが、粉体の形で添加するの
が簡便である。
本発明において使用し得る酸化珪素または珪酸塩はど
のようなものであっても有効であるが、例を挙げると
(1)コロイダルシリカ、ホワイトカーボンなどの酸化
珪素、(2)オルト珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウ
ム、水ガラス1号、水ガラス2号、水ガラス3号、粉末
珪酸ナトリウムなどの珪酸ナトリウムをはじめ珪酸リチ
ウム、珪酸カリウム、珪酸ルビジウム、珪酸セシウムな
どの珪酸アルカリ金属塩、(3)珪酸カルシウム、珪酸
マグネシウム、珪酸バリウムなどの珪酸アルカリ土類金
属塩が有効である。これらのうちコロイダルシリカなら
びに1号、2号、3号の水ガラス、オルト珪酸ナトリウ
ム、メチ珪酸ナトリウム、珪酸リチウム、珪酸カリムな
どの珪酸のアルカリ金属塩が特に好ましく、コロイダル
シリカおよび珪酸ナトリウムが経済性も考慮した場合に
最も好ましい。これらは単独で使用してもよいが2種以
上を混合使用してもよい。また、他の公知のバインダ
ー、安定剤と併用してもよい。
酸化珪素または珪酸塩の形態はどのようなものであっ
てもよいが、固体の場合は分散が良いように粒子が小さ
い方が好ましい。この点において酸化珪素の場合はコロ
イダルシリカの例のように水媒体にコロイド状に分散し
た固体を添加することは好ましい方法である。珪酸塩の
場合は粉体で添加する方法の他に水ガラスの例のように
水溶液の形で添加することは好ましい方法である。
酸化珪素または珪酸塩の添加量は酸化珪素(SiO2)に
換算して過炭酸ナトリウムに対して0.01〜10重量%、好
ましくは0.05〜7重量%さらに好ましくは0.07〜5重量
%、最も好ましくは0.1〜3重量%である。酸化珪素ま
たは珪酸塩の添加量が0.01重量%未満では安定化効果な
らびに造粒物の物理的強度を高める効果が充分でなく、
10重量%を越えると過炭酸ナトリウム造粒物の有効酸素
を不必要に低下させることになり、また造粒物の水に対
する溶解性が悪くなるので好ましくない。
過炭酸ナトリウム造粒物は界面活性剤や無機あるいは
有機の助剤と配合して漂白洗浄剤として使用されるが、
その場合においても重炭酸ナトリウム添加の効果は損な
われることはなく、少量で安全性を高める傾向は維持さ
れる。また酸化珪素または珪酸塩の安定化効果は保持さ
れる。
重炭酸ナトリウムならびに酸化珪素または珪酸塩を含
有する過炭酸ナトリウム造粒物と配合し得る界面活性剤
を例示すると、(1)ラウリン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン
酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リノール酸ナト
リウム、リノレン酸ナトリウム、リシノレン酸ナトリウ
ムなどの脂肪酸塩、(2)オルト、メタ、パラ位のアル
キルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、アンモニウム
塩、アルキロールアミン塩などの塩、(3)ラウリルア
ルコール硫酸エステル化ナトリウム塩、オレイルアルコ
ール硫酸エステル化ナトリウム塩などの高級アルコール
硫酸エステル化塩、(4)テトラアルキル四級アンモニ
ウム塩などの陽イオン界面活性剤、(5)アルキルフェ
ノールあるいは高級アルコールのポリオキシエチレン付
加物、脂肪酸のアルキロールアマイドなどの非イオン系
界面活性剤、(6)ドデシルジアミノエチルグリシン塩
酸塩などの両性界面活性剤などが挙げられるが、これら
に限定されるものではなく、漂白洗浄剤として使用し得
る界面活性剤には適用できる。
次に重炭酸ナトリウムならびに酸化珪素または珪酸塩
を含有する過炭酸ナトリウム造粒物と配合し得る助剤を
例示すると炭酸塩、重炭酸塩、珪酸塩、リン酸塩、硫酸
塩、チオ硫酸塩、次亜硫酸塩、水酸化ナトリウムなどの
無機助剤、カルボキシメチルセルロース、エチレンジア
ミン四酢酸塩などの有機助剤が挙げられるが、これらに
限定されるものではなく、漂白洗浄剤に使用し得る無機
または有機の助剤には適用できる。
漂白洗浄剤は上記の界面活性剤や助剤の他に酵素、及
び特開昭57−73100号公報や特開昭59−129300号公報で
開示されているような酵素の失活防止剤、特に結晶系が
六方晶系の無水硫酸カルシウム、硫酸カルシウム・1/2
水塩などのほか特公昭61−11996号公報で開示されてい
るような香料、特公昭59−1438号公報に記載されている
ような群青などの着色剤、更にはシリコーン類、殺菌
剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などの各種
の微量添加物を配合することがあるが、これらのものが
配合された場合にも重炭酸ナトリウム添加による安全性
向上の傾向は維持される。また酸化珪素または珪酸ナト
リウムの安定化効果は保持される。
本発明における造粒の方法としては通常の粉体の造粒
法が採用し得る。例としては転動造粒、押出し造粒、流
動造粒、混合造粒、解砕造粒、噴霧乾燥造粒などが挙げ
られる。
特に好ましい造粒方法としては混合または混練した後
に押出し造粒を行なう方法、あるいは混練した後に解砕
することによって造粒を行なう方法が挙げられる。後者
に属する方法としては特開昭57−71631、特開昭58−202
28、特開昭58−49605および特開昭58−49606に開示され
た方法が例示される。これらの方法を採用することによ
り重炭酸ナトリウムならびに珪酸または珪酸塩を均一に
分散することができ、保存時の安定性および粒子強度を
高めるという所期の目的を効果的かつ経済的に達するこ
とができる。
造粒物の粒子の大きさに特に制限はないが、搬送、輸
送等の取り扱いの利便から100μ〜2000μの粒径範囲に
あることが好ましく、中央径として200μ〜1200μの程
度のものが扱いやすい。
(作用) 本発明において重炭酸ナトリウムは一種の希釈剤とし
て燃焼を阻害することによって過炭酸ナトリウムが可燃
物と混合した場合の安全性を高め、また酸化珪素または
珪酸塩はバインダーの一種として、また安定化剤の一種
として働き、重炭酸ナトリウムが添加された場合に過炭
酸ナトリウムを安定化すると共に造粒物の物理的強度を
高める作用を有する。
(発明の効果) 本発明によれば有効酸素濃度を高く維持したまま、燃
焼に対して安全性が高く、しかも保存安定性に優れかつ
粒子強度の高い過炭酸ナトリウム造粒物を提供すること
ができる。
(実施例) 次に、本発明を参考例、実施例および比較例により更
に具体的に説明する。実施例中の%は特に記載がない限
り重量%を意味する。
参考例(過炭酸ナトリウムの製造例) かくはん機、温度計、冷却用の外套を備えたステンレ
ス製の反応機にH2O2 2%、Na2CO3 12%を含む反応母液3
0リットルを調製する。該母液を15〜20℃の温度に保持
しながらかくはん下に60%H2O2 2.5kg、Na2CO3 3.0kgを
同時に約1時間をかけて徐々に添加し、添加後上記温度
に保ちながら、更に1時間かくはんした。得られたスラ
リーを遠心分離機により過炭酸ナトリウム結晶と濾液に
分離し、湿潤な過炭酸ナトリウム約3.5kgを得た。
実施例 1〜6 参考例の方法により得られた湿潤な過炭酸ナトリウム
粉体をニーダーに供給し、これに重炭酸ナトリウムを過
炭酸ナトリウム(ドライ基準)に対して所定量添加し、
コロイダルシリカ(日産化学製スノーテックス;SiO220
%水溶液)をSiO2として過炭酸ナトリウム(ドライ基
準)に対して0.5%となる量を添加し、更に全体の含水
量が10〜15%となるように所望量の水を添加し、30分間
混練した。混練された湿潤塊を押し出し造粒機により造
粒し、該造粒物を流動乾燥機により乾燥して中央粒径30
0μ〜600μの製品を得た。この製品につき以下のように
して燃焼試験、保存安定性試験、および粒子強度判定試
験を行った。
(燃焼試験) サンプルと木粉とを重量で7:3の比率で混合し、両者
の合計を40gとし、高さと低面の直径の比が1:1.5の円錐
形の堆積を作った。
円輪状のニクロム線に通電して約1000℃に加熱したも
のを堆積の基部に10秒間接触させた。燃焼の状況を観察
した結果を表1に示す。表中の記号は以下の状況を意味
する。
◎:着火しない。
○:発炎し、途中で消化。
◇:発炎の後薫焼に移行するが、発炎時間より発煙時間
が長い。
△:発炎の後薫焼に移行するが、発炎時間が発煙時間よ
り長い。
(保存安定性試験) 試料1gの入った結晶皿(内径26mm,高さ30mm)を水を
張ったデシケーターに入れて45℃に24時間保持する。放
置後試料をN/4KMnO4で滴定して活性酸素含有率を求め
る。活性酸素損失率は次式により求めた。
結果を表2に示す。
(粒子強度判定試験) 粒子強度の判定は添付図面の第1図に示すような装置
により破砕率を測定することにより行なった。該装置に
おいて1は試料供給管であり、2は14ケ所の鋭角な曲部
を有する内径8ミリの屈曲ガラス管であり、4は試料捕
集管である。試料供給管1はコック5を備えた導管7に
より屈曲管2と接続され、該屈曲管の一方の端部は試料
捕集管4に付された導管8に結合されている。該屈曲管
2の他方の端は空気送入孔3を有する。該導管8にはコ
ック6を備えており、前記屈曲管2は該コック6の上部
に結合されている。破砕率の測定は以下のように行なっ
た。試料100gを32メッシュのふるいでふるい分けし、ふ
るい上の試料の重量を測定した後、ふるいの上下を混合
して試料供給管1に供給する。次に空気送入孔3から14
m/secの速度で空気を送入し、導管7のコック5を開
き、供給管1の試料を圧送し試料捕集管4に捕集する。
捕集し終わった試料はコック6を開き回収する。この操
作を同一試料につき5回繰り返し、回収した試料を再び
ふるい分けし、ふるい上に残った重量を測定する。破砕
率は次式により求めた。
結果を表2に示す。
実施例 7〜9 実施例4で得られた製品と界面活性剤とを所定の比率
でブレンダーで混合した。この混合物につき燃焼試験を
行った。燃焼の状況を表1に示す。
実施例 10〜14 重炭酸ナトリウムを15%添加し、珪酸塩を所定量添加
して実施例1〜6と同様の操作で製品を得た。この製品
につき保存安定性試験と粒子強度測定を行なった。結果
を表4に示す。
実施例 15〜17 参考例の方法により得られた湿潤な過炭酸ナトリウム
粉体を流動乾燥機で乾燥して、過炭酸ナトリウムを得
た。これに重炭酸ナトリウム粉体を15%添加し、酸化珪
素または珪酸塩を所定量添加し、更に含水率が10〜15%
となるように所望の量の水を添加し、30分間混練した。
混練された湿潤塊を押し出し造粒機により造粒し、該造
粒物を流動乾燥機により乾燥して製品を得た。この製品
につき保存安定性試験と粒子強度測定を行なった。結果
を表5に示す。
比較例 1〜6 コロイダルシリカを添加しなかった以外は実施例1〜
6とそれぞれ同様にして製品を得た。この製品につき保
存安定性と粒子強度を測定した。結果を表3に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は粒子強度判定試験用の装置の概要図である。 1……試料供給管 2……屈曲管 4……試料捕集管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−153510(JP,A) 特開 昭54−84898(JP,A) 特開 昭58−204806(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 15/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過炭酸ナトリウムに対して重炭酸ナトリウ
    ムを15〜30重量%含有し、かつコロイダルシリカまたは
    珪酸ナトリウムを過炭酸ナトリウムに対してSiO2換算で
    0.1〜3重量%含有する過炭酸ナトリウム造粒物。
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