JPH02296705A - 安全な過炭酸ナトリウムの組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は安全性の高い過炭酸ナトリウム（２Ｎａ、Ｃｏ
、　　・３８ｔＯｔ）の組成物に関するものである。過
炭酸ナトリウムは主として酸素系漂白剤として家庭用あ
るいは業務用に単独で、あるいは洗剤に配合されて使用
されている。過炭酸ナトリウム自体は可燃物ではなく、
単独では安全な化合物であるが、取扱時あるいは貯蔵中
になんらかの理由で可燃物と接触または混合すると、あ
る条件下では燃焼を促進することが起こり得る。本発明
は可燃物と混合した場合においても燃焼が生起しにくい
過炭酸ナトリウムの組成物を提供する方法に関する。

（従来の技術） 過炭酸ナトリウムと可燃物とが混合した際の燃焼の危険
性を低減する方法の一つとして希釈剤を添加することに
よって有効酸素濃度を下げることが考えられ、一般に無
機の希釈剤を添加する方法が試みられている。希釈剤の
例としては炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウムなどが試みられている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら上記のような添加物で希釈した場合は可燃
物との混合物の燃焼を十分に阻害するためには比較的多
量に添加する必要があり、従って有効酸素濃度が著しく
低下したものとなってしまう。一般には使用上の利便か
ら有効酸素の高い過炭酸ナトリウムが要望されているの
で、このような方法では使用者の要求を満たさない。本
発明はできるだけ少量の添加で、すなわちできるだけ高
い有効酸素濃度を維持したまま、燃焼に対する安全性の
高い過炭酸ナトリウムの組成物を提供しようとするもの
である。

（問題点を解決するための手段） 本発明者は過炭酸ナトリウムの希釈剤を種々検討した結
果、少量の添加で著しく安全性を高める添加剤として重
炭酸ナトリウムが有効であることを見出し、本発明を完
成した。　すなわち本発明は過炭酸ナトリウムに重炭酸
ナトリウムを添加することよりなる安全性の高い過炭酸
ナトリウム組成物に関する。

重炭酸ナトリウムの添加量は過炭酸ナトリウムに対して
通常３〜５０重量％、好ましくは５〜５０重量％、さら
に好ましくは７〜３０重量％、最も好ましくは７〜２０
Ｍ量％である。

重炭酸ナトリウムの添加量が多い程燃焼に対する安全性
は高まるが、有効酸素濃度が低下するので必要な安全度
と所望の有効酸素濃度との兼ね合いから適当な量が選択
される。重炭酸ナトリウムは炭酸ナトリウム、塩化ナト
リウム、硫酸ナトリウムなどの一般の希釈剤の６０〜７
０重量％の添加量で同等の安全性向上効果を有する。従
って重炭酸ナトリウムを使用することにより、高い有効
酸素濃度を維持したまま必要な安全度を達成することが
できる。

重炭酸ナトリウムの添加の方法は、■過酸化水素水溶液
と炭酸ナトリウムを反応させて過炭酸ナトリウムを製造
する際に添加する方法、■過酸化水素水溶液と炭酸ナト
リウムを反応させて得られた湿潤状態あるいは乾燥状態
の過炭酸ナトリウムを造粒する際に添加する方法、■乾
燥して得られた粉末または顆粒状の過炭酸ナトリウムに
混合する方法、■乾燥して得られた粉末または顆粒状の
過炭酸ナトリウムと共に打錠成型する方法などが採用し
得るが、これらの方法に限定されるものではなく、添加
しうる限りいかなる方法であってもよい。

方法■は重炭酸ナトリウムの添加量によっては反応状態
を乱すので必ずしもよい方法とは言えず、方法■は得ら
れた組成物が単なる混合物であるので取扱いの過程で分
級が生じることにより、添加の効果が薄れてしまうおそ
れがある。この点において■の添加造粒による方法はす
べての粒子にわたって重炭酸ナトリウムが均一に混合さ
れるので分級のおそれもなく、また反応時に添加するよ
うな煩雑さもないので最も好ましい方法である。

その際水分量は造粒に最適な量を使用し、また必要に応
じて公知のバインダー、安定剤等を適宜添加することが
できる。

重炭酸ナトリウムは希釈剤として単独で用いることが有
効であるが、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナ
トリウムなどの他の希釈剤と共に使用しても有効である
。

過炭酸ナトリウムは界面活性剤や無機あるいは有機の助
剤と配合して漂白洗浄剤として使用されるが、その場合
においても重炭酸ナトリウム添加の効果は損なわれるこ
とはなべ、少量で安全性を高める傾向は維持される。

重炭酸ナトリウムを含有する過炭酸ナトリウムと配合し
得る界面活性剤を例示すると、（１）ラウリン酸ナトリ
ウム、ステアリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウ
ム、バルミチン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、
リノール酸ナトリウム、リノール酸ナトリウム、リシル
シン酸ナトリウムなどの脂肪酸塩、（２）オルト、メタ
、バラ位のアルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩
、アンモニウム塩、アルキロールアミン塩などの塩、（
３）ラウリルアルコール硫酸エステル化ナトリウム塩、
オレイルアルコール硫酸エステル化ナトリウム塩などの
高級アルコール硫酸エステル化塩、（４）テトラアルキ
ル四級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤、（５
）アルキルフェノールあるいは高級アルコールのポリオ
キシエチレン付加物、脂肪酸のアルキロールアマイドな
どの非イオン系界面活性剤、（６）ドデシルジアミノエ
チルグリシン塩酸塩などの両性界面活性剤などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではなく、漂白洗浄剤
として使用し得る界面活性剤には適用できる。

重炭酸ナトリウムを含有する過炭酸ナトリウムと配合し
得る助剤を例示すると炭酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、硫
酸塩、チオ硫酸塩、次亜硫酸塩、水酸化ナトリウムなど
の無機助剤、カルボキシメチルセルロース、エチレンジ
アミン四酢酸塩などの有機助剤が挙げられるが、これら
に限定されるものではなく、漂白洗浄剤に使用し得る無
機または有機の助剤には適用できる。

漂白洗浄剤は上記の界面活性剤や助剤の他に酵素、及び
特開昭５７−７３１００号公報や特開昭５９−１２９３
００号公報で開示されているような酵素の失活防止剤、
特に結晶系が六方晶系の無水硫酸カルシウム、硫酸カル
シウム・１／２水塩なとのほか特公昭６１−１１９９６
号公報で開示されているような香料、特公昭５９−１４
３８号公報に記載されているような群青などの着色剤、
更にはシリコーン類、殺菌剤、酸化防止剤、蛍光増白剤
、紫外線吸収剤などの各種の微量添加物を配合すること
があるが、これらのものが配合された場合にも重炭酸ナ
トリウム添加による安全性向上の傾向は維持される。

（作用） 本発明において重炭酸ナトリウムが少量の添加で燃焼を
阻害する効果が著しいことの作用機構は明かではないが
、重炭酸ナトリウムが２７０°Ｃ近辺で分解して炭酸ナ
トリウムとともに二酸化炭素と水を発生する性質を有す
ることが関係していると推察される。

（発明の効果） 本発明によれば有効酸素濃度を高く維持したまま、燃焼
に対して安全性の高い過炭酸ナトリウム組成物を捉供す
ることができる。

（実施例） 次に、本発明の方法を参考例、実施例および比較例によ
り更に具体的に説明する。

参考例（過炭酸ナトリウムの製造例） かくはん機、温度計、冷却用の外套を備えたステンレス
類の反応機に８．０□２％、Ｎａ、ＣＯ。

、１２％を含む反応母液３０リツトルを調製する。該母
液を１５〜２０°Ｃの温度に保持しながらかくはん下に
６０％Ｈｚ　Ｏｘ　２．５ｋｇ、Ｎａｇ　Ｃ０３３、Ｏ
ｋｇを同時に約１時間をかけて徐々に添加し、添加後上
記温度に保ちながら、更に１時間かくはんした。得られ
たスラリーを遠心分離機により過炭酸ナトリウム結晶と
濾液に分離し、湿潤な過炭酸ナトリウム約３．５ｋｇを
得た。

次に実施例を記す。

実施例　１〜６ 参考例の方法により得られた湿潤な過炭酸ナトリウム粉
体をニーグーに供給し、これに重炭酸ナトリウムを過炭
酸ナトリウムに対して所定量添加し、更に乾燥粉体基準
の含水率が１０〜１５％となるように所望量の水を添加
し、３０分間混練した。混練された湿潤塊をペレッター
により造粒し、該造粒物を流動乾燥機により乾燥して製
品を得た。この製品につき以下のようにして燃焼試験を
行った。

サンプルと木粉とを重量で７：３の比率で混合し、両者
の合計を４０ｇとし、高さと低面の直径の比が１Ｆ１．
５の円錐形の堆積を作った。

円輪状のニクロム線に通電して約１０００°Ｃに加熱し
たものを堆積の基部に１０秒間接触させた、燃焼の状況
を観察した結果を表１に示す。

表中の記号は以下の状況を意味する。

◎：着火しない。

○：発炎し、途中で消火。

Δ：発炎の後薫焼に移行するが、発炎時間より発煙時間
が長い。

×：発炎の後薫焼に移行するが、発炎時間が発煙時間よ
り長い。

実施例７〜９ 実施例４で得られた製品と界面活性剤とを所定の比率で
ブレングーで混合した。この混合物につき燃焼試験を行
った。燃焼の状況を表１に示す。

実施例１０〜１５ 重炭酸ナトリウムを添加しなかった以外は実施例１と同
様にして製品を得た。この製品と重炭酸ナトリウムをブ
レングーで混合した。この混合物につき燃焼試験を行っ
た。燃焼の状況を表２に示す。

実施例１６〜１８ 重炭酸ナトリウムを添加しなかった以外は実施例１と同
様にして製品を得た。この製品と重炭酸ナトリウムおよ
び界面活性剤をブレングーで混合した。この混合物につ
き燃焼試験を行った。燃焼の状況を表２に示す。

比較例１〜６

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）重炭酸ナトリウムを過炭酸ナトリウムに対して３
   〜５０重量％含有する過炭酸ナトリウム組成物。
2. （２）界面活性剤を含有する請求項１記載の過炭酸ナト
   リウム組成物。