JPH10193429A - 熱可塑性樹脂シートの製造装置および製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂シートの製造装置および製造方法

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JPH10193429A
JPH10193429A JP9003626A JP362697A JPH10193429A JP H10193429 A JPH10193429 A JP H10193429A JP 9003626 A JP9003626 A JP 9003626A JP 362697 A JP362697 A JP 362697A JP H10193429 A JPH10193429 A JP H10193429A
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Akira Hikono
晃 彦野
Takeshi Yoshida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性の第1樹脂内に積層された熱可塑性の
第2樹脂の側縁の境界を不明瞭にすることができ、ま
た、効率よく製造することができる。 【解決手段】金型10内に設けられたマニホールド11
の軸方向中央部に熱可塑性の第1樹脂41が充填される
と、第1樹脂は、マニホールド11の軸方向に沿って形
成された第1樹脂オリフィス13からシート状に成形さ
れて押し出される。このとき、マニホールド11内に配
置された導管30に供給された第2樹脂42が、第2樹
脂オリフィス37を通って、第1樹脂41内に押し出さ
れる。第2樹脂オリフィス37の軸方向の各側部は、開
口幅が順次小さくなった先細り状になっている。第2樹
脂42は、各側部が順次薄く、しかも、各側縁部が第1
樹脂41内に拡散した状態で、第1樹脂内に押し出され
て積層シート40とされる。積層シート40は、第2樹
脂42の幅方向の中央部にて二分される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性の樹脂の内部
に、例えば、異なる色に着色された熱可塑性の樹脂を積
層した熱可塑性樹脂シートを製造するための装置および
方法に関し、特に、自動車、飛行機等の風防ガラス、建
築物の窓ガラスとして使用される積層ガラスを強化する
ために、一対のガラス板の間に積層される中間膜として
好適に使用される熱可塑性樹脂シートを製造するための
装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、飛行機等の風防ガラスや、建築
物の窓ガラス等に使用される強化ガラスとしては、通
常、2枚のガラス板間に、ポリビニルブチラール等の熱
可塑性樹脂によって構成された中間膜を挟み込んだ積層
ガラスが使用されている。このような積層ガラスは、高
強度であって、破損しても破片が周囲に飛散することが
ないという機能を有している。
【0003】近時、自動車の風防ガラスとして使用され
る積層ガラスでは、光線の透過を制限するために、運転
者の視界の妨げにならないような上縁部に、着色帯が設
けられた中間膜が採用されている。中間膜は、通常、溶
融状態になった透明な熱可塑性樹脂の間に、着色された
溶融樹脂の熱可塑性樹脂を連続した帯状に押し出すこと
によって製造されている。また、このような風防ガラス
の中間膜では、着色帯における下側部分の濃度勾配を、
下側になるにつれて順次薄くなるようにして、運転者の
視界を広げることも実施されている。
【0004】特公平1−43606号公報には、濃度勾
配を有する着色帯が設けられた中間膜の製造方法及び製
造装置が開示されている。この公報に開示された製造装
置では、透明な熱可塑性の第1樹脂が充填されるマニホ
ールドを有する金型が設けられている。マニホールドに
充填された第1樹脂は、マニホールドに連通する第1樹
脂オリフィスからシート状に押し出されるようになって
いる。マニホールド内には、着色帯となる着色された熱
可塑性の第2樹脂が充填される導管が配置されており、
導管の周面には、充填された第2樹脂を、マニホールド
の第1樹脂オリフィスから押し出される第1樹脂内にシ
ート状に押し出す第2樹脂オリフィスが軸方向沿って設
けられている。第2樹脂オリフィスは、第1樹脂オリフ
ィスに対向した状態で、第1オリフィスよりも短くなっ
ている。
【0005】導管に設けられた第2樹脂オリフィスは、
軸方向の一方の端部における開口幅が、端縁側になるに
つれて順次小さくなった先細り状になっており、従っ
て、オリフィスから連続した帯状に押し出される第2樹
脂は、一方の側縁部の厚さが、側縁側になるにつれて順
次薄くなっている。これにより、第1樹脂オリフィスか
らは、第1樹脂内に、連続した帯状の第2樹脂が積層さ
れた状態で押し出されており、第2樹脂によって構成さ
れる着色帯は、一方の側部において、側縁部側になるに
つれて、順次、濃度が薄くなった濃度勾配を有してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな装置では、一方の側部に濃度勾配を有する第2樹脂
の着色帯を、第1樹脂内に連続した帯状に押し出して製
造するようになっているために、その製造効率を向上さ
せるためには、第2樹脂オリフィスからの第2樹脂の押
し出し速度および第1樹脂オリフィスからの第1樹脂の
押し出し速度を、それぞれ速くする必要がある。しかし
ながら、第1樹脂および第2樹脂の押し出し速度を速く
すると、それぞれの樹脂を所定の厚さに成形することが
困難になるという問題があり、製造効率を向上させるこ
とは容易ではない。
【0007】また、マニホールド内に充填される第1樹
脂は、マニホールドの側部から軸方向に沿って供給され
ており、また、マニホールド内に配置された導管に充填
される第2樹脂も、導管内を軸方向に沿って供給されて
いる。このように、軸方向に沿って流れる第1樹脂が、
その軸方向に沿って設けられた第1樹脂オリフィスか
ら、軸方向と直交した方向に押し出されるとともに、導
管に沿って流れる第2樹脂も、導管の軸方向に沿って設
けられた第2樹脂オリフィスから、軸方向と直交方向に
押し出されているために、第2樹脂は、第1樹脂と同方
向に流動しつつ、第1樹脂内に押し出されることにな
る。その結果、帯状に押し出される第2樹脂の側縁部
は、第1樹脂内にはほとんど拡散されず、第2樹脂の側
縁における境界が明瞭に現れることになる。自動車等の
風防ガラスの中間膜に使用される第2樹脂の着色帯とし
ては、運転者の視界の妨げにならないように、第1樹脂
の内部に積層された第2樹脂の側縁が、不明瞭になって
いることが好ましい。第2樹脂の側部に濃度勾配を設け
て、第2樹脂の側縁における厚さを薄くすることによ
り、その側縁における境界は、若干、不明瞭化するもの
の、自動車等の風防ガラスとして使用する場合には、必
ずしも十分ではない。
【0008】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、熱可塑性の第1樹脂の内部に熱可
塑性の第2樹脂が積層された熱可塑性樹脂シートを製造
する際に、第2樹脂の側縁の境界を不明瞭化することが
できる製造装置を提供することにある。本発明の他の目
的は、熱可塑性樹脂シートを効率よく製造することがで
きる熱可塑性樹脂シートの製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の熱可塑性樹脂シ
ートの製造装置は、溶融状態になった熱可塑性の第1樹
脂が充填される筒状のマニホールドと、第1樹脂をマニ
ホールド内に供給するように、このマニホールドの軸方
向の中央部に接続された第1樹脂供給路と、マニホール
ド内に充填された第1樹脂がシート状に押し出されるよ
うにマニホールドの軸方向に沿って設けられた第1樹脂
オリフィスとを有する金型と、この金型のマニホールド
内に、第1樹脂とは異なる特性の溶融状態になった熱可
塑性の第2樹脂が軸方向に沿って供給されるように配置
されており、第1樹脂オリフィスに進入する第1樹脂内
に第2樹脂を連続した帯状に押し出すように第1樹脂オ
リフィスと対向して第2樹脂オリフィスが設けられた導
管と、を具備することを特徴とする。
【0010】前記第2樹脂オリフィスは、押し出される
帯状の第2樹脂の各側部が、側縁側になるにつれて順次
薄くなるように、各端部の開口幅が、先細り状に順次小
さくなっている。
【0011】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造方法
は、溶融状態になった熱可塑性の第1樹脂をシート状に
押し出す際に、第1樹脂とは異なる特性の溶融状態にな
った熱可塑性の第2樹脂を、第1樹脂の内部に、各側部
が側縁側になるにつれて順次薄くなるように、連続した
帯状に押し出して、第1樹脂の内部に第2樹脂が積層さ
れた積層シートを製造する工程と、その積層シートを第
2樹脂の幅方向の中央部にて二分する工程と、を包含す
ることを特徴とする。
【0012】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。
【0013】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置
は、例えば、自動車の風防ガラスとして使用される積層
ガラスにおいて中間膜として使用される熱可塑性樹脂シ
ートを製造するために使用される。この中間膜は、一対
のガラス板間に積層されており、透明な熱可塑性の第1
樹脂内に、所定色に着色された熱可塑性の第2樹脂の着
色帯が積層されて構成されている。
【0014】図1は、本発明の熱可塑性樹脂シートの製
造装置の実施の形態の一例を示す縦断面図、図2は、図
1のA−A線に沿った断面図である。この製造装置は、
一対の側板21および22間に支持された押出成形用金
型10を有している。この金型10は、図2に示すよう
に、側板21および22間にそれぞれ配置された一対の
金型半体10a同士を接合して構成されている。金型1
0の内部には、中空筒状のマニホールド11が水平状態
に設けられている。このマニホールド11には、ポリビ
ニルブチラール樹脂等の熱可塑性の溶融状態になったほ
ぼ透明な第1樹脂41が充填されるようになっている。
マニホールド11の各端部は、金型10の外部にそれぞ
れ連通した状態になっている。
【0015】金型10の上部には、マニホールド11の
軸方向の中央部に連通する第1樹脂供給路15が設けら
れている。この第1樹脂供給路15は、図示しないダイ
アダプターを介して、透明な第1樹脂41が押し出され
る第1押出機に接続されており、第1押出機から押し出
される第1樹脂41が、ダイアダプターを介して第1樹
脂供給路15に供給される。そして、第1樹脂供給路1
5に供給された第1樹脂41が、マニホールド11の軸
方向中央部に供給されて、マニホールド11内に充填さ
れる。
【0016】マニホールド11は、図2に示すように、
断面扇形状になっており、上部内周面11aの断面が半
円弧状であって、その上部内周面11aの各側縁部に
は、下側になるにつれて相互に接近するように、それぞ
れが45°に傾斜した傾斜面11bが連続している。
【0017】マニホールド11は、金型10の下部に設
けられたランド部12に連通している。ランド部12
は、マニホールド11の各傾斜面11bに連続する一対
の垂直壁面の間に形成されており、マニホールド11内
に供給された透明な第1樹脂41が、このランド部12
内に押し出されて、ランド部12を通過する間にシート
状に成形される。
【0018】ランド部12の下端は、各側板21および
22間の全体にわたって外部にスリット状に開口した第
1樹脂オリフィス13になっており、ランド部12にて
シート状に成形された第1樹脂が、この第1樹脂オリフ
ィス13から下方に押し出される。
【0019】マニホールド11内には、青色、緑色等の
所定色に着色されたポリビニルブチラール樹脂等の第2
樹脂42が充填される導管30が水平状態で挿通してい
る。この導管30は、マニホールド11の全体にわたっ
て挿通して、各側板21および22をそれぞれ貫通して
いる。導管30の一方の端部は、着色されたポリビニル
ブチラール樹脂等の熱可塑性の溶融状態になった第2樹
脂42が押し出される第2押出機のクロスヘッド(図示
せず)に接続されている。
【0020】導管30における第2樹脂供給方向上流側
に配置された一方の側板21の外側面には、その側板2
1を貫通する導管30に嵌合されたスリーブ23が取り
付けられている。スリーブ23には導管30をシールす
るパッキングが内蔵されており、側板21を貫通する導
管30は、スリーブ23によって、側板21に対してシ
ール状態で支持されている。
【0021】導管30における第2樹脂供給方向下流側
に配置された他方の側板22の外側面には、その側板2
2を貫通する導管30に嵌合されたスリーブ24が取り
付けられている。このスリーブ24にも、導管30をシ
ールするパッキングが内蔵されている。また、側板22
から延出した導管30の端部外周面には、ネジ溝33が
形成されており、このネジ溝33に、調整ナット35が
ネジ結合されている。調整ナット35は、スリーブ34
の先端部に回転可能に取り付けられており、その調整ナ
ット35を回転させると、導管30は、軸方向に沿って
スライドされるようになっている。
【0022】側板22から延出した導管30の端部に
は、端部嵌合部材32が取り付けられている。この端部
嵌合部材32は、導管30内に供給される第2樹脂42
が導管30内にて充填状態になるように、導管30の第
2樹脂供給方向下流側端部を絞っている。端部嵌合部材
32は、導管30内に供給される第2樹脂42によるこ
げつき等を抑制するために開放された状態になっている
が、導管30の端部を完全に閉塞するような構成であっ
てもよい。
【0023】マニホールド11内に位置する導管30に
は、マニホールド11の中央部における下側周面に、軸
方向に沿って延びるスリット状をした第2樹脂オリフィ
ス37が設けられている。図3は、導管30に設けられ
た第2樹脂オリフィス37を示す底面図である。第2樹
脂オリフィス37は、金型10のランド部12に連続し
て設けられた第1樹脂オリフィス13に対向して設けら
れており、従って、第1樹脂供給路15とは反対側に位
置している。第2樹脂オリフィス37の軸方向の各端部
は、それぞれの端縁側になるにつれて順次開口幅が小さ
くなった先細り状になっている。
【0024】マニホールド11内を挿通する導管30
は、軸方向に適当な間隔をあけて配置された3対の支持
脚39によって、マニホールド11内に支持されてい
る。対をなす各支持脚39は、図2に示すように、マニ
ホールド11の各傾斜面11bに対してそれぞれが垂直
状態に支持された円柱体によって構成されている。対を
なす各支持脚39は、図1に示すように、第2樹脂オリ
フィス37の中央部と、第2樹脂オリフィス37の軸方
向の各側縁部からそれぞれ外側に若干離れた位置とにお
いて、軸方向に若干ずれた状態で導管30の外周面にそ
れぞれ取り付けられており、マニホールド11の傾斜面
11bに対して、それぞれスライド可能に支持されてい
る。
【0025】第2樹脂オリフィス37の軸方向長さは、
第1樹脂オリフィス13の軸方向長さの半分以下である
ことが好ましく、特に、2/10〜3/10になってい
ることがより好ましい。
【0026】このような構成の熱可塑性樹脂シートの製
造装置の動作は次の通りである。第1押出機からダイア
ダプターを介して第1樹脂供給路15に、溶融状態にな
ったほぼ透明なポリビニルブチラール樹脂が、第1樹脂
41として供給される。第1樹脂供給路15に供給され
た第1樹脂41は、第1樹脂供給路15を通って、金型
10に設けられたマニホールド11の軸方向の中央部に
供給される。マニホールド11の中央部に供給された第
1樹脂は、マニホールド11内にて、その軸方向に広が
り、マニホールド11内の全体にわたって充填される。
そして、マニホールド11内に充填された第1樹脂41
の圧力が均衡した状態になると、第1樹脂41は、マニ
ホールド11の軸方向に沿って形成されたランド部12
内に押し出されて、ランド部12内にてシート状に成形
される。シート状に成形された第1樹脂41は、第1樹
脂オリフィス13を通って金型10の外部に押し出され
る。これにより、第1樹脂41は、所定の厚さのシート
状に成形される。
【0027】このように、第1樹脂41が第1樹脂オリ
フィス13からシート状に押し出されている間に、青色
等に着色されたポリビニルブチラール樹脂等の第2樹脂
42が、第2押出機によって溶融混練された状態で、導
管30内に供給される。そして、導管30内にて第2樹
脂42が充填されて、導管30内にて第2樹脂42の圧
力が均衡した状態になると、導管30の軸方向に沿って
設けられた第2樹脂オリフィス37から第2樹脂42が
連続した帯状に押し出される。第2樹脂42は、第2樹
脂オリフィス37から連続した帯状に押し出されるため
に、導管30内にて流動する第2樹脂の影響を受け、導
管30の軸方向に対して直交する方向とは若干傾斜した
状態に押し出される。
【0028】このとき、マニホールド11内では、マニ
ホールド11の軸方向中央部に設けられた第1樹脂供給
路15から供給されてマニホールド11内に充填された
第1樹脂41が、マニホールド11の軸方向とは直交す
る方向に流動して、ランド部12内に流入しているため
に、第2樹脂オリフィス37から押し出される第2樹脂
42は、軸方向の各側縁部が、第2樹脂オリフィス37
とは直交状態で流動している第1樹脂の影響を強く受け
る。その結果、第2樹脂オリフィス37から押し出され
る第2樹脂42の各側縁部は、流動する第1樹脂内に確
実に拡散される。第1樹脂内に拡散した第2樹脂42の
各側縁部は、透明な第1樹脂41によって、側方に流動
するにつれて順次希釈されるために、濃度が順次薄くな
る。
【0029】このようにして、第1樹脂41の内部に押
し出された第2樹脂42は、第1樹脂41とともにラン
ド部12に充填される。そして、第2樹脂42が内部に
押し出された第1樹脂41は、ランド部12を通過する
間にシート状に成形されて、第1樹脂オリフィス13か
ら金型10の外部に順次押し出される。これにより、図
4に示すように、各側部の厚さが側縁側になるにつれて
順次薄くなって、側縁側になるにつれて濃度が小さくな
った濃度勾配を有する階調部が形成され、しかも、各側
縁の境界が不明瞭になった第2樹脂42が第1樹脂41
の内部に積層された積層シート40が連続的に形成され
る。
【0030】このようにして製造された積層シート40
は、冷却装置によって冷却された後に、図4に一点鎖線
で示す切断線43に沿って切断されることにより二分さ
れ、一対の熱可塑性樹脂シート40aが製造される。各
熱可塑性樹脂シート40aは、第1樹脂41内に積層さ
れた第2樹脂42のそれぞれの一方の側部が、その側縁
部側になるにつれて、順次、薄くなる濃度勾配を有する
着色帯になっており、しかも、その側縁の境界は、不明
瞭な状態になっている。従って、製造された各熱可塑性
樹脂シート40aは、自動車等の風防ガラスに使用され
る積層ガラスの中間膜としてそれぞれ好適に使用され
る。
【0031】なお、第1樹脂41内に積層される第2樹
脂42の位置を調整する場合には、導管30のネジ溝3
3にネジ結合されたナット部材35を回転させて、マニ
ホールド11に対して導管30を軸方向に移動させれば
よい。これにより、ランド部12に対する各第2樹脂オ
リフィス37の対向位置が変更され、第1樹脂41に対
して連続した帯状に押し出される第2樹脂42の位置が
変更される。
【0032】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置
は、このように、第1樹脂の内部に積層された第2樹脂
の各側縁部の境界が不明瞭になった熱可塑性樹脂シート
を容易に製造することができる。また、本発明の熱可塑
性樹脂シートの製造方法では、第1樹脂の内部に積層さ
れた第2樹脂の各側縁部が段階的に薄くなった熱可塑性
樹脂シートを効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱可塑性樹脂シートの製造装置である
強化ガラスの中間膜の製造装置の実施の形態の一例を示
す縦断面図である。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】その製造装置に使用される導管の要部の底面図
である。
【図4】その製造装置にて製造される積層シートの断面
図である。
【符号の説明】
10 金型 11 マニホールド 12 ランド部 13 第1樹脂オリフィス 15 第1樹脂供給路 21、22 側板 30 導管 37 第2樹脂オリフィス 40 中間膜 41 第1樹脂 42 第2樹脂

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態になった熱可塑性の第1樹脂が
    充填される筒状のマニホールドと、第1樹脂をマニホー
    ルド内に供給するように、このマニホールドの軸方向の
    中央部に接続された第1樹脂供給路と、マニホールド内
    に充填された第1樹脂がシート状に押し出されるように
    マニホールドの軸方向に沿って設けられた第1樹脂オリ
    フィスとを有する金型と、 この金型のマニホールド内に、第1樹脂とは異なる特性
    の溶融状態になった熱可塑性の第2樹脂が軸方向に沿っ
    て供給されるように配置されており、第1樹脂オリフィ
    スに進入する第1樹脂内に第2樹脂を連続した帯状に押
    し出すように第1樹脂オリフィスと対向して第2樹脂オ
    リフィスが設けられた導管と、 を具備することを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製造
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第2樹脂オリフィスは、押し出され
    る帯状の第2樹脂の各側部が、側縁側になるにつれて順
    次薄くなるように、各端部の開口幅が、先細り状に順次
    小さくなっている請求項1に記載の熱可塑性樹脂シート
    の製造装置。
  3. 【請求項3】 溶融状態になった熱可塑性の第1樹脂を
    シート状に押し出す際に、第1樹脂とは異なる特性の溶
    融状態になった熱可塑性の第2樹脂を、第1樹脂の内部
    に、各側部が側縁側になるにつれて順次薄くなるよう
    に、連続した帯状に押し出して、第1樹脂の内部に第2
    樹脂が積層された積層シートを製造する工程と、 その積層シートを第2樹脂の幅方向の中央部にて二分す
    る工程と、 を包含することを特徴とする熱可塑性樹脂シートの製造
    方法。
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WO2017212538A1 (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 株式会社日本製鋼所 シート成形用ダイ、シートの成形方法及びシート
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