JPH10193220A - ドクターブレード及びロール付着物除去装置 - Google Patents
ドクターブレード及びロール付着物除去装置Info
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- JPH10193220A JPH10193220A JP1186197A JP1186197A JPH10193220A JP H10193220 A JPH10193220 A JP H10193220A JP 1186197 A JP1186197 A JP 1186197A JP 1186197 A JP1186197 A JP 1186197A JP H10193220 A JPH10193220 A JP H10193220A
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- Japan
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- doctor blade
- roll
- elastic tube
- blade
- slits
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- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属板の圧延や熱処理等のプロセスラインに
おいて、ロールに付着した異物をドクターブレードによ
って除去する際のドクターブレードの熱歪みを防止し、
またドクターブレードの刃先をロール全幅にわたって均
一に沿わせるとともに押付力の調整を精度よく行う。 【解決手段】 ドクターブレード1は、刃先と反対側の
端面に沿って複数のスリットが設けられているため、ド
クターブレード1が高温のロールRによって熱膨張して
も、それによる応力は複数のスリットによって吸収され
る。ドクターブレード1は、受け部材4の上面に設けら
れたバネ3と、押さえ部材6を貫通した押さえボルト5
の間で固定されているため、押さえボルト5の捩じ込み
深さを調整することでドクターブレード1をロール軸方
向で撓ませてロールクラウンに沿わせる。取付け具7と
架台9の間には弾性チューブ10が設けられているた
め、弾性チューブ10内の冷却水圧力を調整することで
ドクターブレード1をロール周面に柔軟に沿わせる。
おいて、ロールに付着した異物をドクターブレードによ
って除去する際のドクターブレードの熱歪みを防止し、
またドクターブレードの刃先をロール全幅にわたって均
一に沿わせるとともに押付力の調整を精度よく行う。 【解決手段】 ドクターブレード1は、刃先と反対側の
端面に沿って複数のスリットが設けられているため、ド
クターブレード1が高温のロールRによって熱膨張して
も、それによる応力は複数のスリットによって吸収され
る。ドクターブレード1は、受け部材4の上面に設けら
れたバネ3と、押さえ部材6を貫通した押さえボルト5
の間で固定されているため、押さえボルト5の捩じ込み
深さを調整することでドクターブレード1をロール軸方
向で撓ませてロールクラウンに沿わせる。取付け具7と
架台9の間には弾性チューブ10が設けられているた
め、弾性チューブ10内の冷却水圧力を調整することで
ドクターブレード1をロール周面に柔軟に沿わせる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板の圧延や熱
処理等のプロセスラインにおいて、ロールに付着した異
物を除去するための装置に関するものである。
処理等のプロセスラインにおいて、ロールに付着した異
物を除去するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属板のプロセスラインにはスチール製
やゴム製あるいはスチールの表面に種々の合金等を被覆
したデフレクタロールやブライドルロール及びピンチロ
ール等(以下、単にロールという)が設けられている
が、これらのロールに異物が付着すると、その異物によ
って金属板の表面に押疵や掻疵(以下、単に押疵とい
う)を付ける。例えば熱処理炉においては、金属板のス
ケールや金属板に落下した炉内耐火物の破片等の異物が
炉出入口や炉内のロールに付着し、この異物によって金
属板に押疵を付ける。また、金属板の圧延においても前
工程から持ち込まれたスラジ等の異物がロールに付着
し、金属板に押疵を付ける。
やゴム製あるいはスチールの表面に種々の合金等を被覆
したデフレクタロールやブライドルロール及びピンチロ
ール等(以下、単にロールという)が設けられている
が、これらのロールに異物が付着すると、その異物によ
って金属板の表面に押疵や掻疵(以下、単に押疵とい
う)を付ける。例えば熱処理炉においては、金属板のス
ケールや金属板に落下した炉内耐火物の破片等の異物が
炉出入口や炉内のロールに付着し、この異物によって金
属板に押疵を付ける。また、金属板の圧延においても前
工程から持ち込まれたスラジ等の異物がロールに付着
し、金属板に押疵を付ける。
【0003】従来、このような問題を防止するために、
図1に示すように、回転中のロールRに先端が鋭利なド
クターブレードDを押し付け、ドクターブレードDの刃
先でロール周面の異物を掻き取る装置が、例えば実公昭
63−50005号公報によって知られている。
図1に示すように、回転中のロールRに先端が鋭利なド
クターブレードDを押し付け、ドクターブレードDの刃
先でロール周面の異物を掻き取る装置が、例えば実公昭
63−50005号公報によって知られている。
【0004】この装置によれば、ドクターブレードDを
その刃先部が撓むようにロールRに押し付けることによ
り、ロールRの回転方向が正逆転何れの方向であっても
異物を掻き取ることができ、また、掻き取られた異物は
集塵フード(図示しない)によって除去することができ
る。
その刃先部が撓むようにロールRに押し付けることによ
り、ロールRの回転方向が正逆転何れの方向であっても
異物を掻き取ることができ、また、掻き取られた異物は
集塵フード(図示しない)によって除去することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ドクターブ
レードによってロールの異物を均一に除去するために
は、ドクターブレードの刃先をロール周面に均一に沿わ
せる必要があり、また異物を確実に除去するとともにド
クターブレード及びロールの磨耗を抑えるためには、ド
クターブレードのロールへの押付力を精度よく調整する
必要がある。
レードによってロールの異物を均一に除去するために
は、ドクターブレードの刃先をロール周面に均一に沿わ
せる必要があり、また異物を確実に除去するとともにド
クターブレード及びロールの磨耗を抑えるためには、ド
クターブレードのロールへの押付力を精度よく調整する
必要がある。
【0006】ドクターブレードのロールへの押付力を調
整する装置として実開平6−41902号公報によれ
ば、ドクターブレードの圧下方向の位置決め調整用スト
ッパーを設けた装置が知られている。
整する装置として実開平6−41902号公報によれ
ば、ドクターブレードの圧下方向の位置決め調整用スト
ッパーを設けた装置が知られている。
【0007】しかし、この装置を熱処理炉等のロールに
用いた場合は、図2に示すようにドクターブレードDは
高温に過熱されるため、刃先Da側に波状の熱歪みが発
生する。熱歪みが発生したドクターブレードDをそのま
まロールRに押し付けても、異物を均一に除去できな
い。また、熱歪みが発生したドクターブレードの刃先D
aは鋸刃状に磨耗するためロールRに筋疵を付ける。
用いた場合は、図2に示すようにドクターブレードDは
高温に過熱されるため、刃先Da側に波状の熱歪みが発
生する。熱歪みが発生したドクターブレードDをそのま
まロールRに押し付けても、異物を均一に除去できな
い。また、熱歪みが発生したドクターブレードの刃先D
aは鋸刃状に磨耗するためロールRに筋疵を付ける。
【0008】一方、ドクターブレードをロールの全幅に
密着するようにした装置として、実開平3−12620
5号公報によれば、ドクターナイフの刃先に樹脂加工を
施した硬質フェルトを用いたものが知られている。しか
し、熱処理炉等に設けられた高温のロールには異物は強
固に付着するため、硬質フェルトでは異物を十分に除去
できない。また、ロール表面の温度が高くなると硬質フ
ェルトが熱歪みを起こすため、異物を均一に除去できな
い。
密着するようにした装置として、実開平3−12620
5号公報によれば、ドクターナイフの刃先に樹脂加工を
施した硬質フェルトを用いたものが知られている。しか
し、熱処理炉等に設けられた高温のロールには異物は強
固に付着するため、硬質フェルトでは異物を十分に除去
できない。また、ロール表面の温度が高くなると硬質フ
ェルトが熱歪みを起こすため、異物を均一に除去できな
い。
【0009】本発明は、金属板の圧延や熱処理等のプロ
セスラインにおいて、ロールに付着した異物をドクター
ブレードによって除去する際のドクターブレードの熱歪
みを防止することを目的とする。また、ドクターブレー
ドの刃先をロール全幅にわたって均一に沿わせるととも
に押付力の調整を精度よく行うことを目的とする。
セスラインにおいて、ロールに付着した異物をドクター
ブレードによって除去する際のドクターブレードの熱歪
みを防止することを目的とする。また、ドクターブレー
ドの刃先をロール全幅にわたって均一に沿わせるととも
に押付力の調整を精度よく行うことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるドクターブ
レードは、刃先あるいは刃先と反対側の端面に開孔部を
有するスリットを、刃先あるいは刃先と反対側の端面に
沿って複数設けたので、ドクターブレードが高温のロー
ル等によって過熱されても、それによる熱膨張応力はス
リツトによって吸収されるため、ドクターブレードの熱
歪みを防止できる。
レードは、刃先あるいは刃先と反対側の端面に開孔部を
有するスリットを、刃先あるいは刃先と反対側の端面に
沿って複数設けたので、ドクターブレードが高温のロー
ル等によって過熱されても、それによる熱膨張応力はス
リツトによって吸収されるため、ドクターブレードの熱
歪みを防止できる。
【0011】本発明によるロール付着物除去装置は、凹
部にバネを有する受け部材と、該受け部材の凹部をほぼ
覆う押さえ部材と、該押さえ部材のドクターブレード刃
先方向の複数箇所で該押さえ部材を貫通しかつ間隔を5
0mm以下とした押さボルトとで構成された取付け具を
設け、前記バネと押さえ部材の間にドクターブレードを
その刃先が凹部から突出するように挿入して設けたの
で、複数の押さえボルトの捩じ込み深さをロール軸方向
で調整することにより、ドクターブレードをロール全長
にわたって均一に沿わせることができる。
部にバネを有する受け部材と、該受け部材の凹部をほぼ
覆う押さえ部材と、該押さえ部材のドクターブレード刃
先方向の複数箇所で該押さえ部材を貫通しかつ間隔を5
0mm以下とした押さボルトとで構成された取付け具を
設け、前記バネと押さえ部材の間にドクターブレードを
その刃先が凹部から突出するように挿入して設けたの
で、複数の押さえボルトの捩じ込み深さをロール軸方向
で調整することにより、ドクターブレードをロール全長
にわたって均一に沿わせることができる。
【0012】また、前記取付け具の左右両側を支軸によ
って支持した架台を設け、該架台と前記取付具との間の
前記支軸を境にした反ドクターブレード側に縦断面が偏
平な楕円形の弾性チューブをロール軸方向で介在させて
設け、該弾性チューブは内部の冷却水圧力を調整可能に
設けたので、ドクターブレードの刃先を流体チューブの
弾力により柔軟に沿わせることができる。また、流体チ
ューブの両端部に弾性筒体を嵌入して設け、該弾性筒体
に管接続部材を嵌入して設けたので、弾性チューブが膨
張と収縮を繰り返しても弾性チユーブに無理な力が加わ
らないため、チューブ寿命が延長する。また、弾性チュ
ーブに冷却水を供給することで、弾性チューブの耐熱効
果が得られる。
って支持した架台を設け、該架台と前記取付具との間の
前記支軸を境にした反ドクターブレード側に縦断面が偏
平な楕円形の弾性チューブをロール軸方向で介在させて
設け、該弾性チューブは内部の冷却水圧力を調整可能に
設けたので、ドクターブレードの刃先を流体チューブの
弾力により柔軟に沿わせることができる。また、流体チ
ューブの両端部に弾性筒体を嵌入して設け、該弾性筒体
に管接続部材を嵌入して設けたので、弾性チューブが膨
張と収縮を繰り返しても弾性チユーブに無理な力が加わ
らないため、チューブ寿命が延長する。また、弾性チュ
ーブに冷却水を供給することで、弾性チューブの耐熱効
果が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のドクターブレード
及びロール付着物除去装置を図面によって説明する。図
3〜図5は、本発明のドクターブレード1を示し、図3
に示すドクターブレード1は、刃先1aの反対側の端面
1bに開孔部を有するスリット2が端面1bに沿って複
数設けられており、図4に示すドクターブレード1は、
刃先1aに開孔部を有するスリット2が刃先1aに沿っ
て複数設けられており、図5に示すドクターブレード1
は、刃先1aと刃先1aの反対側の端面1bの両方に開
孔部を有するスリット2が複数設けられている。
及びロール付着物除去装置を図面によって説明する。図
3〜図5は、本発明のドクターブレード1を示し、図3
に示すドクターブレード1は、刃先1aの反対側の端面
1bに開孔部を有するスリット2が端面1bに沿って複
数設けられており、図4に示すドクターブレード1は、
刃先1aに開孔部を有するスリット2が刃先1aに沿っ
て複数設けられており、図5に示すドクターブレード1
は、刃先1aと刃先1aの反対側の端面1bの両方に開
孔部を有するスリット2が複数設けられている。
【0014】ドクターブレード1の厚みは0.4〜0.
9mm程度であり、その素材は、ロールRの温度が35
0℃以上の場合は熱膨張係数の小さい、例えばNi−C
u合金が用いられ、ロールRの温度が350℃未満の場
合は、例えばSK5等の高炭素鋼が用いられる。なお、
ロールRがゴム製の場合のドクターブレード1の素材
は、例えば高分子ポリエチレンが用いられる。
9mm程度であり、その素材は、ロールRの温度が35
0℃以上の場合は熱膨張係数の小さい、例えばNi−C
u合金が用いられ、ロールRの温度が350℃未満の場
合は、例えばSK5等の高炭素鋼が用いられる。なお、
ロールRがゴム製の場合のドクターブレード1の素材
は、例えば高分子ポリエチレンが用いられる。
【0015】スリット長さlは、ドクターブレード長さ
Lの1/3倍以上が好ましく、スリット幅wは、1.5
〜5mm、スリット間隔dは、30〜50mmが好まし
い。スリット寸法が、前記範囲を外れると、ドクターブ
レードは過熱による熱膨張応力をスリット2によって十
分に吸収できないことにより、波状の熱歪みが発生する
場合がある。なお、複数のスリットは、その間隔dが前
記範囲内であれば、等間隔でなくてもよい。
Lの1/3倍以上が好ましく、スリット幅wは、1.5
〜5mm、スリット間隔dは、30〜50mmが好まし
い。スリット寸法が、前記範囲を外れると、ドクターブ
レードは過熱による熱膨張応力をスリット2によって十
分に吸収できないことにより、波状の熱歪みが発生する
場合がある。なお、複数のスリットは、その間隔dが前
記範囲内であれば、等間隔でなくてもよい。
【0016】図6は、本発明のロール付着物除去装置の
斜視図を示し、この装置は、凹部にバネ3をもった受け
部材4と、該受け部材の凹部をほぼ覆う押さえ部材6
と、押さえ部材6のドクターブレード刃先方向の複数箇
所で押さえ部材6を貫通しドクターブレード1に当接す
るように、間隔Gを50mm以下で設けられた複数の押
さボルト5とで取付け具7が構成されている。バネ3と
押さえ部材6の間にはドクターブレード1がその刃先が
凹部から突出するように挿入されてドクターブレード1
はバネ3と押さえボルト5によって固定されている。ロ
ール軸方向毎で押さえボルト5の捩じ込み深さを調整す
ることによりドクターブレード1をロール周面に均一に
沿わせることができ、ドクターブレード1をロールクラ
ウンに沿って撓ませることによりドクターブレードの刃
先1aをロールクラウンに沿わせることができる。な
お、受け部材4と押さえ部材6は一体物で形成してもよ
い。
斜視図を示し、この装置は、凹部にバネ3をもった受け
部材4と、該受け部材の凹部をほぼ覆う押さえ部材6
と、押さえ部材6のドクターブレード刃先方向の複数箇
所で押さえ部材6を貫通しドクターブレード1に当接す
るように、間隔Gを50mm以下で設けられた複数の押
さボルト5とで取付け具7が構成されている。バネ3と
押さえ部材6の間にはドクターブレード1がその刃先が
凹部から突出するように挿入されてドクターブレード1
はバネ3と押さえボルト5によって固定されている。ロ
ール軸方向毎で押さえボルト5の捩じ込み深さを調整す
ることによりドクターブレード1をロール周面に均一に
沿わせることができ、ドクターブレード1をロールクラ
ウンに沿って撓ませることによりドクターブレードの刃
先1aをロールクラウンに沿わせることができる。な
お、受け部材4と押さえ部材6は一体物で形成してもよ
い。
【0017】図7は、ドクターブレード1が、350℃
以上に過熱されたときの押さえボルト5の隣合う間隔
(ボルトピッチ)Gとドクターブレードの刃先1aのロ
ール軸方向での接触率の関係を示している。図におい
て、ボルトピッチが50mmを超えた場合は、ドクター
ブレードの熱歪により接触率は急激に減少するが、ボル
トピッチが50mm以下であると接触率は100%近く
になるため、ロール周面の異物を均一に除去することが
できる。なお、刃先1aの部分の熱膨張に伴って刃先1
aは僅かではあるが円弧状に変形するため、必要に応じ
て押さえボルト20の捩じ込み深さを微調整する。
以上に過熱されたときの押さえボルト5の隣合う間隔
(ボルトピッチ)Gとドクターブレードの刃先1aのロ
ール軸方向での接触率の関係を示している。図におい
て、ボルトピッチが50mmを超えた場合は、ドクター
ブレードの熱歪により接触率は急激に減少するが、ボル
トピッチが50mm以下であると接触率は100%近く
になるため、ロール周面の異物を均一に除去することが
できる。なお、刃先1aの部分の熱膨張に伴って刃先1
aは僅かではあるが円弧状に変形するため、必要に応じ
て押さえボルト20の捩じ込み深さを微調整する。
【0018】図8は、本発明の他のロール付着物除去装
置の側面図を示し、取付け具7のロール軸方向の左右両
側は、支軸8を介して架台9によって支持されている。
架台9と取付け具7との間の支軸8を境にした反ドクタ
ーブレード側には、例えばバイトン製の弾性チューブ1
0が介在されており、取付け具7のロール側にはロール
Rの高温による弾性チューブ10の過熱を防止するため
の遮蔽板11が取付けられている。
置の側面図を示し、取付け具7のロール軸方向の左右両
側は、支軸8を介して架台9によって支持されている。
架台9と取付け具7との間の支軸8を境にした反ドクタ
ーブレード側には、例えばバイトン製の弾性チューブ1
0が介在されており、取付け具7のロール側にはロール
Rの高温による弾性チューブ10の過熱を防止するため
の遮蔽板11が取付けられている。
【0019】弾性チューブ10は縦断面が偏平な楕円形
であり、図9に示すように、左右両端部にはゴム製の弾
性筒体12,13が嵌入され、弾性筒体12,13には
管接続部材14,15が嵌入されている。管接続部材1
4,15には冷却水を供給する流体管16,17が連結
されており、流体管16には弾性チューブ10内の冷却
水圧力を調整するための減圧弁18及びストップ弁19
が設けられ、流体管17にはストップ弁20が設けられ
ている。なお、図10に示すように弾性チューブ10を
支軸8の前後両側に設けた場合は、ドクターブレード1
のロールRからの離反が容易になる。
であり、図9に示すように、左右両端部にはゴム製の弾
性筒体12,13が嵌入され、弾性筒体12,13には
管接続部材14,15が嵌入されている。管接続部材1
4,15には冷却水を供給する流体管16,17が連結
されており、流体管16には弾性チューブ10内の冷却
水圧力を調整するための減圧弁18及びストップ弁19
が設けられ、流体管17にはストップ弁20が設けられ
ている。なお、図10に示すように弾性チューブ10を
支軸8の前後両側に設けた場合は、ドクターブレード1
のロールRからの離反が容易になる。
【0020】以上のように構成された装置によるロール
周面の異物除去について説明する。図6に示すように、
矢印の方向へ回転するロールRにドクターブレードの刃
先1aを押し付けて複数の押さえボルト5の捩じ込み深
さを調整することでドクターブレードの刃先1aをロー
ルRの周面に沿わせる。
周面の異物除去について説明する。図6に示すように、
矢印の方向へ回転するロールRにドクターブレードの刃
先1aを押し付けて複数の押さえボルト5の捩じ込み深
さを調整することでドクターブレードの刃先1aをロー
ルRの周面に沿わせる。
【0021】図9に示すストップ弁20を開にした状態
で、ストップ弁19を開にするとともに減圧弁18を調
整することで、弾性チューブ10内の冷却水圧力を調整
しドクターブレード1のロールRへの押し付け力を調整
する。ドクターブレードの刃先1aは弾性チューブ10
の弾力によりロールRの周面に柔軟に沿ってロール周面
の付着異物を掻き取る。
で、ストップ弁19を開にするとともに減圧弁18を調
整することで、弾性チューブ10内の冷却水圧力を調整
しドクターブレード1のロールRへの押し付け力を調整
する。ドクターブレードの刃先1aは弾性チューブ10
の弾力によりロールRの周面に柔軟に沿ってロール周面
の付着異物を掻き取る。
【0022】弾性チューブ10内の冷却水圧力の調整に
伴って弾性チューブ10は拡大と収縮を繰り返すが、弾
性チューブ10は縦断面が偏平な楕円形であること、及
び両端部にはゴム製の弾性筒体12,13が嵌入され、
弾性筒体12,13には管接続部材14,15が嵌入さ
れているため、弾性チユーブ10には無理な力が加わら
ない。また、弾性チューブ10には冷却水を供給するた
め、チューブの熱劣化を防止できる。ドクターブレード
1は、高温のロールRによる伝熱や輻射熱によって35
0℃以上に過熱されると熱膨張するが、それによる応力
は、複数のスリット2の幅wが縮小することによって吸
収される。そのため、ドクターブレード1には熱膨張に
よる波状の熱歪(図2)が発生しないので平坦を保つこ
とができる。なお、図4及び図5に示したドクターブレ
ード1は、異物除去中においてロール軸方向で往復移動
させる必要があるが、往復移動させることにより強固に
付着した異物の除去が容易になる。
伴って弾性チューブ10は拡大と収縮を繰り返すが、弾
性チューブ10は縦断面が偏平な楕円形であること、及
び両端部にはゴム製の弾性筒体12,13が嵌入され、
弾性筒体12,13には管接続部材14,15が嵌入さ
れているため、弾性チユーブ10には無理な力が加わら
ない。また、弾性チューブ10には冷却水を供給するた
め、チューブの熱劣化を防止できる。ドクターブレード
1は、高温のロールRによる伝熱や輻射熱によって35
0℃以上に過熱されると熱膨張するが、それによる応力
は、複数のスリット2の幅wが縮小することによって吸
収される。そのため、ドクターブレード1には熱膨張に
よる波状の熱歪(図2)が発生しないので平坦を保つこ
とができる。なお、図4及び図5に示したドクターブレ
ード1は、異物除去中においてロール軸方向で往復移動
させる必要があるが、往復移動させることにより強固に
付着した異物の除去が容易になる。
【0023】以上の説明では、スリット2の方向をドク
ターブレード1の刃先1aに沿う方向と直交する方向と
したが、これに代えて斜めに向けてもよい。また、スリ
ット2は平行幅としたが、開口側を広くするか狭くして
もよい。
ターブレード1の刃先1aに沿う方向と直交する方向と
したが、これに代えて斜めに向けてもよい。また、スリ
ット2は平行幅としたが、開口側を広くするか狭くして
もよい。
【0024】
【発明の効果】本発明によるドクターブレードは、刃先
側あるいは刃先と反対側の端面に沿って複数のスリット
を設けたので、高温のロール等によって過熱され熱膨張
したとき、それによる応力はスリットによって吸収され
る。そのため、ドクターブレードの過熱による熱歪を防
止してロール周面の異物を確実に掻き取ることができ、
また、ドクターブレードの熱歪にって発生するロールの
筋状疵も防止できる。
側あるいは刃先と反対側の端面に沿って複数のスリット
を設けたので、高温のロール等によって過熱され熱膨張
したとき、それによる応力はスリットによって吸収され
る。そのため、ドクターブレードの過熱による熱歪を防
止してロール周面の異物を確実に掻き取ることができ、
また、ドクターブレードの熱歪にって発生するロールの
筋状疵も防止できる。
【0025】また、本発明によるロール付着物除去装置
は、ドクターブレードを複数の押さえボルトによって取
付け具に固定するとともに、押さえボルトの隣合う間隔
を50mm以下としたので、押さえボルトのねじ込み深
さを調整することでドクターナイフの刃先をロール全長
にわたって均一に沿わせることができる。その結果、ロ
ールの損耗を抑えてロール周面の異物を確実に掻き取る
ことができる。
は、ドクターブレードを複数の押さえボルトによって取
付け具に固定するとともに、押さえボルトの隣合う間隔
を50mm以下としたので、押さえボルトのねじ込み深
さを調整することでドクターナイフの刃先をロール全長
にわたって均一に沿わせることができる。その結果、ロ
ールの損耗を抑えてロール周面の異物を確実に掻き取る
ことができる。
【0026】さらには、本発明による他のロール付着物
除去装置は、ドクターブレードのロールへの押し付け力
の調整を弾性チューブによって行うように構成したの
で、ドクターブレードの刃先を弾性チューブの弾力によ
り柔軟に沿わせることができる。また、弾性チューブの
縦断面を偏平な楕円形とし、チューブ両端部に弾性筒体
を嵌入して設け、弾性筒体に通水部材を嵌入して設けた
ので、弾性チューブが膨張と収縮を繰り返しても弾性チ
ユーブに無理な力が加わらないため、チューブ寿命が延
長する。また、弾性チユーブには冷却水を供給するた
め、弾性チューブの過熱による損傷を防止できる。
除去装置は、ドクターブレードのロールへの押し付け力
の調整を弾性チューブによって行うように構成したの
で、ドクターブレードの刃先を弾性チューブの弾力によ
り柔軟に沿わせることができる。また、弾性チューブの
縦断面を偏平な楕円形とし、チューブ両端部に弾性筒体
を嵌入して設け、弾性筒体に通水部材を嵌入して設けた
ので、弾性チューブが膨張と収縮を繰り返しても弾性チ
ユーブに無理な力が加わらないため、チューブ寿命が延
長する。また、弾性チユーブには冷却水を供給するた
め、弾性チューブの過熱による損傷を防止できる。
【図1】従来のドクターブレードによる異物除去装置例
を示す側面図。
を示す側面図。
【図2】従来のドクターブレードの熱歪みの状態を示す
側面図。
側面図。
【図3】本発明のドクターブレードを示す平面図。
【図4】本発明のドクターブレードを示す平面図。
【図5】本発明のドクターブレードを示す平面図。
【図6】本発明のロール付着物除去装置を示す斜視図。
【図7】ボルトピッチとドクターブレード接触率の関を
示す図。
示す図。
【図8】本発明の他のロール付着物除去装置を示す側面
図。
図。
【図9】図8のY−Y線方向の断面図。
【図10】本発明の他のロール付着物除去装置を示す側
面図。
面図。
1;本発明のドクターブレード 2;ドクターブレードのスリット 3;バネ 4;受け部材 5;押さえボルト 6;押さえ部材 7;取付け具 8;支軸 9;架台 10;弾性チューブ 11;遮蔽板 12.13;弾性筒体 14,15;管接続部材 16,17;流体管 18;減圧弁 19;ストップ弁 20;ストップ弁 D;従来のドクターブレード G;押さえボルトの間隔 R;ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 比嘉 景敏 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 日 鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 西村 直俊 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 日 鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 川崎 正治 山口県光市浅江1−4−14 太平工業株式 会社光支店内
Claims (5)
- 【請求項1】 ドクターブレードの刃先に開孔部を有す
るスリツトを該刃先に沿って複数設けたことを特徴とす
るドクターブレード。 - 【請求項2】 ドクターブレードの刃先の反対側の端面
に開孔部を有するスリツトを該端面に沿って複数設けた
ことを特徴とするドクターブレード。 - 【請求項3】 ドクターブレードの刃先及び該刃先の反
対側の端面に開孔部を有するスリツトを前記刃先及び端
面に沿って複数設けたことを特徴とするドクターブレー
ド。 - 【請求項4】 凹部にバネを有する受け部材と、該受け
部材の凹部をほぼ覆う押さえ部材と、該押さえ部材のド
クターブレード刃先方向の複数箇所で該押さえ部材を貫
通しかつ間隔を50mm以下とした押さボルトとで構成
された取付け具を設け、前記バネと押さえ部材の間にド
クターブレードをその刃先が凹部から突出するように挿
入して設けたことを特徴とするロール付着物除去装置。 - 【請求項5】 前記取付け具の左右両側を支軸によって
支持した架台を設け、該架台と前記取付け具との間の前
記支軸を境にした反ドクターブレード側に縦断面が偏平
な楕円形の弾性チューブをロール軸方向で介在させて設
け、該弾性チューブは内部の冷却水圧力を調整可能に設
け、該弾性チューブの両端部に弾性筒体を嵌入して設
け、該弾性筒体に管接続部材を嵌入して設けたことを特
徴とする請求項4に記載のロール付着物除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186197A JPH10193220A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | ドクターブレード及びロール付着物除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1186197A JPH10193220A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | ドクターブレード及びロール付着物除去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10193220A true JPH10193220A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11789519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1186197A Pending JPH10193220A (ja) | 1997-01-08 | 1997-01-08 | ドクターブレード及びロール付着物除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10193220A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003088785A (ja) * | 2001-09-18 | 2003-03-25 | Dainippon Ink & Chem Inc | 粘性体塗工方法および粘性体塗工装置 |
KR100958972B1 (ko) | 2003-04-11 | 2010-05-20 | 주식회사 포스코 | 다단식 롤의 이물질 제거장치 |
JP2010189723A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Nisshin Steel Co Ltd | ガイドロール装置 |
CN102234714A (zh) * | 2011-05-23 | 2011-11-09 | 马鞍山钢铁股份有限公司 | 一种应用于薄板状金属材料热处理工艺中退火炉的炉辊组合装置 |
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KR20210007491A (ko) * | 2019-07-11 | 2021-01-20 | 주식회사 에스케이디 하이테크 | 밀착력을 향상한 롤러 표면의 이물질 제거날 |
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-
1997
- 1997-01-08 JP JP1186197A patent/JPH10193220A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060214 |
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