JPH10192706A - 窒素酸化物の接触還元除去触媒 - Google Patents

窒素酸化物の接触還元除去触媒

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JPH10192706A
JPH10192706A JP8359185A JP35918596A JPH10192706A JP H10192706 A JPH10192706 A JP H10192706A JP 8359185 A JP8359185 A JP 8359185A JP 35918596 A JP35918596 A JP 35918596A JP H10192706 A JPH10192706 A JP H10192706A
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cobalt
iron
saponite
oxide
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尚則 藤本
Tomohiro Yoshinari
知博 吉成
Hideaki Hamada
秀昭 浜田
Yoshiaki Kindaichi
嘉昭 金田一
Hitoshi Inaba
仁 稲葉
Masaaki Haneda
政明 羽田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過剰の酸素が存在する全体として酸化条件
の雰囲気中で、しかも水蒸気が存在する雰囲気中であっ
ても、排ガス中の窒素酸化物を、少量添加したあるいは
排ガス中に存在する炭化水素類の存在下で、効率良く還
元除去する触媒を提供する。 【解決手段】 プロトン型サポナイト、ガリウムイオン
交換サポナイト、鉄イオン交換サポナイト、インジウム
イオン交換サポナイトのうちの少なくとも1種に、コバ
ルト/鉄複合金属酸化物(原子比でCo:Fe=0.0
1:1.0〜0.3:1.0)を、触媒重量に対して2
〜50wt%物理混合させる。プロトン型ZSM−5、
プロトン型モルデナイトのうちの少なくとも1種に、コ
バルト/鉄複合金属酸化物(原子比でCo:Fe=0.
01:1.0〜0.3:1.0)を、触媒重量に対して
2〜60wt%物理混合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過剰の酸素が存在
する全体として酸化条件の雰囲気中で、しかも水蒸気が
存在する雰囲気中であっても、排ガス中の窒素酸化物
を、少量添加したあるいは排ガス中に存在する炭化水素
類の存在下で、効率良く還元除去する触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の内燃機関や燃焼器より排出される
窒素酸化物(以下、「NOx」と記すこともある)は、
人体に悪影響を及ぼすのみならず、光化学スモッグや酸
性雨の発生原因ともなり得るため、環境対策上その低減
が急務となっている。
【0003】従来、このNOxを除去する方法として、
触媒を用いて排ガス中のNOxを低減する方法が幾つか
実用化されている。例えば、(イ)ガソリン自動車にお
ける三元触媒法や、(ロ)ボイラー等の大型設備排出源
からの排ガスについてのアンモニアによる選択的接触還
元法が挙げられる。
【0004】また、(ハ)酸化条件下の雰囲気において
炭化水素類を還元剤としてNOxを還元する方法が最近
提案されており、この方法では、銅等の金属を含むアル
ミナ等の金属酸化物若しくは種々の金属を担持させたゼ
オライトが触媒として用いられる(特開昭63−100
929号、特開昭63−283727号等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(イ)の方法は、
ガソリン自動車の燃焼排ガス中に含まれる炭化水素成分
と一酸化炭素を、白金族金属を含有する触媒により、水
と二酸化炭素とし、同時にNOxを窒素に還元しようと
するものである。しかし、この方法では、炭化水素成分
および一酸化炭素が酸化されるのに必要とする酸素量と
化学量論的に等しくなるように排ガス中の酸素濃度(N
Ox中に含まれる酸素量を含む)を調節する必要があ
り、ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジンのよう
に排ガス中に多量の酸素を含む雰囲気下では、原理的に
適用不可能である等の問題がある。最近、特定の炭化水
素類の存在下での上記触媒のNOx低減効果が報告され
るようになったが、その浄化率は未だ低く、還元生成物
に関しても課題解決には至っていない。
【0006】また、上記(ロ)の方法では、有毒で、し
かも多くの場合高圧ガスとして用いなければならないア
ンモニアを用いるため、取り扱いが容易でなく、しかも
設備が巨大化し、小型の排ガス発生源、特に移動性発生
源に適用することは技術的に困難である上、経済性も良
くない。
【0007】一方、上記(ハ)の方法は、酸化雰囲気に
おいてもNOxを除去できる新しい方法として注目され
ている。しかし、これまで提案されている銅等を担持し
たゼオライト、アルミナ等の触媒は、水蒸気により活性
点が覆われて、NOx除去活性の低下をもたらすため、
ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジンからの排ガ
スに含まれるNOxを除去するには適さない。
【0008】このような実情下において、過剰の酸素お
よび多量の水蒸気が存在する雰囲気においても、高い還
元性能を示し、かつ安価に製造できるNOx還元除去触
媒の開発が望まれている。
【0009】そこで、本発明は、酸化雰囲気で、しかも
水蒸気存在下においても、ガソリン機関はもちろんのこ
と、ディーゼル機関の排ガスをはじめ種々の設備から発
生する排ガス中の窒素酸化物を効率よく還元除去するこ
とができるのみならず、前記(イ)〜(ハ)に存在する
各種の問題を解決することができる触媒を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のNOx除去触媒
は、(1)プロトン型サポナイト、ガリウムイオン交換
サポナイト、鉄イオン交換サポナイトおよびインジウム
イオン交換サポナイトからなる群から選ばれる少なくと
も1種に、コバルト/鉄複合金属酸化物を含有させてな
ることを特徴とするものか、(2)プロトン型ZSM−
5およびプロトン型モルデナイトからなる群から選ばれ
る少なくとも1種に、コバルト/鉄複合金属酸化物を、
触媒重量に対して2〜60wt%の含有率で、物理混合
により含有させてなることを特徴とするものである。
【0011】また、上記(1)の触媒は、上記(2)の
触媒と同様にコバルト/鉄複合金属酸化物の含有が物理
混合によるものが好ましく、しかもコバルト/鉄複合金
属酸化物の含有率が触媒重量に対して2〜50wt%で
あることが好ましい。さらに、上記(1)および(2)
の触媒とも、コバルトと鉄の原子比がコバルト:鉄=
0.01:1.0〜0.3:1.0であることが好まし
く、しかも過剰の酸素が存在する酸化雰囲気中で、かつ
水蒸気雰囲気中で使用され、炭化水素や含酸素化合物
(以下、これらを纏めて「炭化水素類」と記すこともあ
る)を還元剤として使用することが好ましい。
【0012】本発明の上記(1)の触媒の構成成分であ
るサポナイトは、粘土鉱物であり、大部分が層状珪酸塩
の微細結晶からなり、化1の一般式で表される。
【0013】
【化1】〔(OH)(Si8−aAl)(Mg
6−bAl)・O20・Na (a−b) ただし、a−b>0
【0014】本発明では、サポナイトの結晶構造を有す
れば天然物、合成物のいずれも使用することができる。
なお、合成物は、水熱合成法や溶融法等の公知の方法に
より合成することができる。サポナイトは、天然物、合
成物そのままでは、多くの場合、交換可能なアルカリ金
属イオンやアルカリ土類金属イオンを含んでいる。
【0015】プロトン型サポナイトは、上記の交換可能
なアルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンをプロ
トンでイオン交換したものである。プロトンでのイオン
交換方法は、どのような方法でもよく、アンモニウムイ
オンでイオン交換したものを、空気中で焼成してプロト
ン型とする方法や、酸を用いてプロトンを直接イオン交
換する方法でもよい。
【0016】ガリウムイオン交換サポナイト、鉄イオン
交換サポナイト、インジウムイオン交換サポナイトは、
上記の交換可能なアルカリ金属イオンやアルカリ土類金
属イオンをそれぞれの金属イオンでイオン交換したもの
を、空気中で焼成したものである。
【0017】また、本発明の上記(2)の触媒の構成成
分であるプロトン型ZSM−5およびプロトン型モルデ
ナイトは、ゼオライトの一種であり、いずれのゼオライ
トも合成物そのままでは、多くの場合、交換可能なアル
カリ金属イオンを含んでいる。プロトン型ZSM−5お
よびプロトン型モルデナイトは、この交換可能なアルカ
リ金属イオンをプロトンでイオン交換したものである。
【0018】プロトンでのイオン交換方法は、どのよう
な方法でもよく、アンモニウムイオンでイオン交換した
後、空気中で焼成してプロトン型とする方法や、酸を用
いてプロトンを直接イオン交換する方法でもよい。
【0019】プロトン型ZSM−5およびプロトン型モ
ルデナイトは、SiO/Al比に拘わらず、同
じ骨格構造を有するものであれば、どのようなものでも
使用することができる。
【0020】本発明の上記(1),(2)の触媒におけ
るコバルト/鉄複合金属酸化物は、コバルトと鉄の原子
比がCo:Fe=0.01:1〜0.3:1、好ましく
はCo:Fe=0.04:1〜0.2:1、より好まし
くはCo:Fe=0.1:1〜0.2:1の範囲内のも
のが適している。コバルトの鉄に対する原子比が、0.
01未満では、コバルトの添加効果が現れ難く、0.3
より多いと、複合酸化物に含有しているコバルトの大部
分が、活性のないCoO・Fe(スピネルタイプ
結晶構造)の組成を有する複合酸化物となるため、混合
による還元活性向上の効果が現れ難いと考えられる。し
かも、コバルトの割合が非常に高くなると、還元剤の単
純酸素酸化に高活性なCoが生成して、選択還元
に使用される還元剤の割合が低くなり、この結果として
還元活性が低下してしまう。
【0021】また、酸化コバルトと酸化鉄を、複合化さ
せずに、別々に、プロトン型サポナイト、ガリウムイオ
ン交換サポナイト、鉄イオン交換サポナイト、インジウ
ムイオン交換サポナイト、プロトン型ZSM−5、プロ
トン型モルデナイトに物理混合した場合では、酸化コバ
ルトのみを物理混合した場合と同様となり、酸化鉄の効
果は表れず、活性向上の効果は、コバルト/鉄複合金属
酸化物を含有させた場合に比較して、小さくなってしま
う。コバルト/鉄複合酸化物の特徴の1つとして、NO
を反応性の高いNOに酸化する活性が高く、還元剤の
酸化に対しては比較的低活性である点が挙げられ、これ
が本発明の効果を高めている。
【0022】コバルト/鉄複合金属酸化物の調製方法
は、コバルトと鉄が均一に混合され、CoO・Fe
の結晶が余り生成されない調製方法であれば、どのよ
うな調製方法によってもよく、種々の調製方法が考えら
れる。中でも、硝酸コバルトと硝酸鉄の混合溶液と炭酸
ナトリウム溶液を同時にビーカー中に滴下してコバルト
と鉄を含有する沈殿を生成させる共沈法が、最も顕著な
活性向上を示す触媒を得ることができるコバルト/鉄複
合金属酸化物を調製できるため、好ましい。
【0023】上記の共沈法においては、得られる沈殿物
を焼成することにより、コバルト/鉄複合金属酸化物と
なるが、このときの焼成は空気中で行われ、焼成温度は
約400〜800℃、好ましくは450℃〜650℃で
あり、焼成時間は1〜10時間、好ましくは2〜6時間
である。焼成温度が低すぎたり、焼成温度が短すぎる
と、酸化が十分進行せず、炭酸塩が残存する。逆に、焼
成が高温度、長時間に及ぶと、シンタリングが起き、活
性が低下してしまう。
【0024】コバルト/鉄複合金属酸化物のプロトン型
サポナイト、ガリウムイオン交換サポナイト、鉄イオン
交換サポナイト、インジウムイオン交換サポナイト、プ
ロトン型ZSM−5、プロトン型モルデナイトへの含有
方法は種々考えられるが、物理混合によることが、より
高い活性向上の効果が得られるため、好ましい。
【0025】上記の物理混合とは、焼成後のコバルト/
鉄複合金属酸化物の粉末と、焼成後のプロトン型サポナ
イト、ガリウムイオン交換サポナイト、鉄イオン交換サ
ポナイト、インジウムイオン交換サポナイト、プロトン
型ZSM−5、プロトン型モルデナイトの粉末を物理的
に混合することを言い、具体的な方法としては、焼成後
のコバルト/鉄複合金属酸化物の粉末と、焼成後のプロ
トン型サポナイト、ガリウムイオン交換サポナイト、鉄
イオン交換サポナイト、インジウムイオン交換サポナイ
ト、プロトン型ZSM−5、プロトン型モルデナイトの
粉末を均一になるまで振り混ぜる方法、乳鉢等で磨り潰
して混合する方法等が挙げられる。
【0026】なお、より均一に混合させるために、物理
混合を行う前に、焼成後の複合金属酸化物と、焼成後の
プロトン型サポナイト、ガリウムイオン交換サポナイ
ト、鉄イオン交換サポナイト、インジウムイオン交換サ
ポナイト、プロトン型ZSM−5、プロトン型モルデナ
イトのそれぞれを乳鉢等で磨り潰しておいてもよい。
【0027】これらの粉末はいずれも焼成後に混合し、
混合後に焼成は行わないため、物理混合後の状態は、単
純に混じり合っている状態と考えられる。この物理混合
しているコバルト/鉄複合金属酸化物の含有率は、少な
すぎると、活性向上の効果が小さくなり、多すぎると、
還元剤の単純酸素酸化が速くなることにより還元剤がN
Ox還元に使用されなくなるため、触媒重量に対して、
上記各種のサポナイトに物理混合する場合は、2〜50
wt%、好ましくは10〜40wt%、上記各種のゼオ
ライトに物理混合させる場合は、2〜60wt%、好ま
しくは10〜50wt%が適している。
【0028】本発明の(1),(2)の触媒はいずれ
も、その形状や構造は、何ら制限されるものではなく、
コバルト/鉄複合金属酸化物とプロトン型サポナイト、
ガリウムイオン交換サポナイト、鉄イオン交換サポナイ
ト、インジウムイオン交換サポナイト、プロトン型ZS
M−5、プロトン型モルデナイトを物理混合したままの
粉末や顆粒のままでもよいし、ペレットやハニカム構造
物等に成形したものであってもよい。
【0029】成形触媒とするときは、一般に無機酸化物
の成形に用いられる粘結剤のバインダー、例えばシリカ
ゾルやポリビニルアルコール等を用いることができ、ま
た必要に応じて、潤滑剤として、黒鉛、ワックス、脂肪
酸塩、カーボンワックス等を用いることもできる。
【0030】本発明の上記(1),(2)の触媒による
基本的なNOx還元除去反応は、NOxとして一酸化窒
素(NO)、炭化水素類としてプロピレンをそれぞれ例
に採れば、例えば化2に示す反応式によるものと推測さ
れる。
【0031】
【化2】12NO+3O+2C→6N+6C
+6H
【0032】すなわち、NOをNにまで還元させるに
は、CがCO(場合によってはCO)とH
にまで酸化されることが必要であり、Cの酸化が
進行しなければ、NOのNへの還元も進行しない。な
お、本発明の触媒によるNOの還元除去反応において、
還元生成物の殆どはNであり、極く僅かにNOの生
成が認められるだけである。
【0033】本発明において、処理対象となるNOx含
有ガスとしては、ディーゼル自動車や定置式ディーゼル
機関等のディーゼル排ガス、ガソリン自動車等のガソリ
ン機関排ガスをはじめ、硝酸製造設備、各種燃焼設備等
の排ガスを挙げることができる。
【0034】これら排ガス中のNOxを本発明の触媒を
用いて除去するには、上記した本発明の触媒に、過剰の
酸素が存在する酸化雰囲気中で、しかも水蒸気を含む雰
囲気中で、還元剤としての炭化水素類の存在下で、排ガ
スを接触させればよい。
【0035】ここで、酸化雰囲気とは、排ガス中に含ま
れる一酸化炭素、水素および炭化水素類と、本発明にお
いて必要に応じて添加される炭化水素類を、完全に酸化
して二酸化炭素と水に変換するのに必要な酸素量よりも
過剰な酸素が含まれている雰囲気を言う。したがって、
例えば、自動車等の内燃機関から排出される排ガスの場
合には、空燃比が大きい状態(リーン領域)の雰囲気で
ある。
【0036】また、水蒸気を含む雰囲気とは、全排ガス
量に対して体積%で5〜20%程度の水蒸気を含む雰囲
気を指し、種々の内燃機関や燃焼器からの排ガスがこれ
に相当する。
【0037】このような酸化雰囲気で、かつ水蒸気を含
む雰囲気において、本発明の触媒では、還元剤である炭
化水素類は、酸素との反応よりも、NOxとの反応が優
先的に進行することによりNOxを高い効率で還元分解
する。なお、本発明の触媒の特性は、酸化雰囲気で良好
に発現するが、酸素の存在しない還元雰囲気では発現し
ないので、酸化雰囲気中にて反応を行わせることが重要
である。
【0038】存在させる炭化水素類、すなわちNOxを
還元除去する還元剤としては、排ガス中に残存する炭化
水素類や燃料等の不完全燃焼生成物であるパティキュレ
ート等でもよいが、これらが上記反応を進行させるのに
必要な量よりも不足している場合には、外部より炭化水
素類を添加する必要がある。
【0039】存在させる炭化水素類の量は、特に制限さ
れず、例えば要求されるNOx除去率が低い場合には、
NOxの還元除去に必要な理論量より少なくてよい場合
がある。ただし、必要な理論量より過剰な方が還元反応
がより良好に進むので、一般的には過剰に添加するのが
好ましい。通常は、炭化水素類の量は、NOxの還元除
去に必要な理論量の約20〜2000%過剰、好ましく
は約30〜1500%過剰に存在させることが望まし
い。
【0040】ここで、必要な炭化水素類の理論量とは、
反応系内に酸素が存在するので、本発明では、二酸化窒
素(NO)を還元除去するのに必要な炭化水素類と定
義するものであり、例えば、炭化水素としてプロピレン
を用い、1000ppmの二酸化窒素(NO)を酸素
存在下で還元分解する際のプロピレンの理論量は、22
2.2ppmである。一般には、排ガスのNOx量にも
よるが、存在させる炭化水素類の量は、メタン換算で約
50〜10000ppm程度である。ここで、メタン換
算とは、炭素数2以上の炭化水素について、その量(p
pm)にその炭素数を乗じた値を言う。したがって、プ
ロピレン250ppmは、メタン換算にて750ppm
である。
【0041】本発明の触媒によってNOxを還元させる
際に使用する還元剤としては、可燃性の有機化合物等の
含炭素物質であればどのような物質も有効であるが、実
用性から、窒素、硫黄、ハロゲン等の化合物は、価格、
二次的な有害物質の発生、あるいは触媒毒となり得る等
の問題が多く、またカーボンブラック、石炭等の固体物
質は、触媒層への供給、触媒との接触等の点から一般に
好ましくない。
【0042】このため、好適な還元剤としては炭化水素
類が適しており、そして触媒層への供給の点からは気体
状または液体状のものが、また反応の点からは反応温度
で気化するものが好ましい。本発明における炭化水素類
の具体例としては、常温、常圧で気体状のものとしてメ
タン、エタン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレ
ン等の炭化水素ガスが、液体状のものとしてペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、オクテン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の単一炭化水素や、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
類、アセトン等の含酸素炭化水素、およびガソリン、灯
油、軽油、重油等の鉱油系炭化水素が例示される。これ
らの炭化水素類は、一種のみを使用してもよいが、二種
以上を組み合わせて使用してもよい。
【0043】なお、排ガス中に存在する燃料等の未燃焼
ないし不完全燃焼生成物、すなわち炭化水素類やパティ
キュレ−ト類等も還元剤として有効であり、これらも本
発明における炭化水素類に含まれる。このことから、本
発明の触媒は、排ガス中の炭化水素類やパティキュレ−
ト等の減少・除去触媒としての機能をも有していると言
うことができる。
【0044】本発明におけるNOx還元除去反応は、本
発明の触媒を配置した反応器内に、水分が存在する酸化
雰囲気中で、炭化水素類を存在させて、NOx含有排ガ
スを通過させることにより行う。このときの反応温度
は、本発明における複合金属酸化物の含有量、あるいは
炭化水素類の種類により異なり、一概には決められない
が、排ガスの温度に近い温度が、排ガスの加熱設備等を
必要としないので好ましく、一般には約200〜600
℃、好ましくは約250〜450℃の範囲が適してい
る。
【0045】反応圧力は、特に制限されず、加圧下でも
減圧下でも反応は進むが、通常の排気圧で排ガスを触媒
層へ導入して、反応を進行させるのが便利である。ま
た、ガス空間速度(GHSV)は、触媒の種類、他の反
応条件、必要なNOx除去率等で決まる。
【0046】なお、本発明において、内燃機関からの排
ガスを処理する場合は、本発明の触媒は、排気マニホ−
ルドの下流に配置するのが好ましい。
【0047】また、本発明において排ガスを処理した場
合、処理条件によっては、未燃焼の炭化水素類や一酸化
炭素のような公害の原因となる不完全燃焼生成物が処理
ガス中に排出される場合がある。このような場合の対策
として、本発明の触媒(以下、「還元触媒」と記す)で
処理したガスを、酸化触媒に接触させる方法を採用する
ことができる。
【0048】使用することができる酸化触媒としては、
一般に上記の不完全燃焼生成物を完全燃焼させる触媒で
あればどのような触媒でもよいが、活性アルミナ、シリ
カ、ジルコニア等の担体に、白金、パラジウム、ルテニ
ウム等の貴金属、ランタン、セリウム、銅、鉄、モリブ
デン等の卑金属酸化物、あるいは三酸化コバルトランタ
ン、三酸化鉄ランタン、三酸化コバルトストロンチウム
等のペロブスカイト型結晶構造物等の触媒成分を、単独
または2種以上を組み合わせて担持させたものが挙げら
れる。これらの触媒成分の担持量は、貴金属では担体に
対して約0.01〜5wt%程度であり、卑金属酸化物
では約5〜70wt%程度である。勿論、特に卑金属酸
化物等では、担体に担持しないで使用することもでき
る。
【0049】酸化触媒の形状、成形等の目的で添加する
添加物については、還元触媒の場合のそれと同様であ
り、種々のものを使用することができる。
【0050】上記の還元触媒と酸化触媒の使用比率や、
酸化触媒に担持させる触媒成分量等は、要求性能に応じ
て適宜選択可能である。また、特に酸化除去する物質が
一酸化炭素のような炭化水素の中間生成物である場合に
は、還元触媒と酸化触媒とを混合して使用することも可
能であるが、一般には、還元触媒を排気上流側に、酸化
触媒を排気下流側に配置する。
【0051】上記の一般的な使用方法をより具体的に説
明するならば、還元触媒を配置した反応器を排ガス導入
部(前段)に、酸化触媒を配置した反応器を排ガス排出
部(後段)に配置する方法や、一つの反応器に夫々の触
媒を要求性能に応じた比率で配置する方法等がある。ま
た、還元触媒(A)と酸化触媒(B)の比率は、一般に
は、(A)/(B)で表して約0.5〜9.5/9.5
〜0.5の範囲で用いられる。
【0052】酸化触媒の使用温度は、還元触媒の使用温
度と同じでなくてもよいが、一般には、前述の還元触媒
の使用温度の範囲内で使用できるものを選択するのが、
加熱冷却設備を特に必要とせず好ましい。
【0053】
【実施例】
〔触媒構成成分の調製〕 ・コバルト/鉄複合金属酸化物の調製 (コバルト:鉄=1:10(原子比)の場合)硝酸コバ
ルト・6水和物2.91gと硝酸鉄・9水和物40.4
gをビーカーに計り取り、これに蒸留水を加え160m
lとして、コバルトと鉄の合計で2Nの金属硝酸塩水溶
液を調製した。また、別のビーカーに炭酸ナトリウム2
5.0gを計り取り、これに蒸留水を加え200mlと
して、2Nの炭酸ナトリウム水溶液を調製した。この
後、蒸留水を100ml入れたビーカー中に攪拌しなが
ら、上記の金属硝酸塩水溶液と炭酸ナトリウム水溶液を
同時に滴下して沈殿を生成させた。このとき、ビーカー
中のpHは6.9〜7.1にコントロールした。生成し
た沈殿をデカンテーションにより上澄み液から分離した
後、蒸留水を300ml加え攪拌した。攪拌停止後、再
び沈殿をデカンテーションにより上澄み液から分離し
た。得られた沈殿は、遠心分離を5回行い、沈殿中に含
まれるナトリウムの洗浄、除去を行った。この後、沈殿
を1晩乾燥後、500℃で4時間焼成して、コバルト/
鉄複合金属酸化物を得た。得られたコバルト/鉄複合酸
化物は、ICP発光分析により含有する金属の比を分析
し、コバルト:鉄=1:10(原子比)になっているこ
とを確認した。
【0054】(コバルト:鉄=1:5(原子比)の場
合)硝酸コバルト6水和物と硝酸鉄9水和物を、コバル
トと鉄の原子比がCo:Fe=1:5となるように計り
取り、2Nの金属硝酸塩水溶液を調製した。この後、上
記のコバルト:鉄=1:10(原子比)の場合と同様に
して、コバルトと鉄の原子比がCo:Fe=1:5であ
るコバルト/鉄複合金属酸化物を調製した。
【0055】・酸化コバルト(Co)の調製 0.08Nの硝酸コバルト水溶液を調製し、0.1Nの
炭酸ナトリウム水溶液を滴下して沈殿を生成させた。こ
の沈殿を遠心分離してナトリウムイオンを含む上澄み液
を除去した後、1晩乾燥し、500℃で4時間焼成して
酸化コバルト(Co)とした。
【0056】・酸化鉄(Fe)の調製 0.08Nの硝酸鉄水溶液を調製し、0.1Nの炭酸ナ
トリウム水溶液を滴下して沈殿を生成させた。この沈殿
を遠心分離してナトリウムイオンを含む上澄み液を除去
した後、1晩乾燥し、500℃で4時間焼成して酸化鉄
(Fe)とした。
【0057】・H型サポナイトの調製 ナトリウム型サポナイト(クニミネ社製)3.0gを6
0℃の0.1N硝酸アンモニウム水溶液300ml中に
入れ、1時間攪拌し、アンモニウム型サポナイトを得
た。得られたアンモニウム型サポナイトをデカンテーシ
ョンにより上澄み液から分離した後、遠心分離してナト
リウムイオンを含む上澄み液を除去した。110℃で1
晩乾燥後、空気中、500℃で3時間焼成して、H型サ
ポナイトを得た。H型サポナイトに残存するナトリウム
量は、ICP発光分析により触媒重量に対して0.1%
以下であることを確認した。
【0058】・ガリウムイオン交換サポナイトの調製 ナトリウム型サポナイト(クニミネ社製)3.0gを6
0℃の0.1N硝酸ガリウム水溶液300ml中に入
れ、1時間攪拌し、ガリウムイオン交換サポナイトを得
た。得られたガリウムイオン交換サポナイトをデカンテ
ーションにより上澄み液から分離した後、遠心分離して
ナトリウムイオンを含む上澄み液を除去した。110℃
で1晩乾燥後、空気中、500℃で3時間焼成して、ガ
リウムイオン交換サポナイトを得た。
【0059】・インジウム、鉄、アルミニウム、ニッケ
ルイオン交換サポナイトの調製 インジウム、鉄、アルミニウム、ニッケルの硝酸塩を用
いた以外は、ガリウムイオン交換サポナイトの調製と同
様にして調製した。
【0060】イオン交換量は、ICP発光分析により各
金属の含有量を求め、イオン交換容量に対して計算し、
上記Ga、In、Fe、Al、Niイオン交換サポナイ
トのいずれも90%以上のイオン交換率であることを確
認した。
【0061】・プロトン型ZSM−5(H−ZSM−
5)の調製 水1200gにケイ酸ナトリウム957gを溶解させた
水溶液中に、水1600gに硫酸アルミニウム41g
と、濃硫酸80gと、塩化ナトリウム360gとを溶解
させた水溶液を、30分で徐々に攪拌しながら加え、混
合した。さらに、臭化テトラプロピルアンモニウム12
0gを加え、pH10に調整した。この混合溶液をオー
トクレーブに仕込み、165℃で16時間攪拌したとこ
ろ結晶化した。この結晶生成物を分離後、水洗、乾燥し
て、基材となるペンタシル型のZSM−5ゼオライトを
得た。このペンタシル型ゼオライト20gを硝酸アンモ
ニウム1mol/lの溶液500mlに投入し、1昼夜
攪拌しながら、還流後、遠心分離した。これを純水で5
回洗浄し、110℃で1晩乾燥後、500℃で3時間焼
成してプロトン型ZSM−5を調製した。
【0062】・プロトン型モルデナイト(H−モルデナ
イト)の調製 硝酸アンモニウム1mol/lの溶液500mlに、市
販のナトリウム型モルデナイト20gを投入し、1昼夜
攪拌しながら、還流後、遠心分離した。これを純水で5
回洗浄し、110℃で1晩乾燥後、500℃で3時間焼
成してプロトン型モルデナイトを調製した。
【0063】・プロトン型Y型ゼオライト 市販のプロトン型安定化Y型ゼオライトを使用した。
【0064】〔触媒の活性評価〕触媒の活性評価は、以
下の通りに行った。触媒0.2gを常圧流通式反応装置
に充填し、約900ppmの一酸化窒素(以下、「N
O」と記す)、約9体積%の酸素、約900ppmのプ
ロピレン、および約8体積%の水蒸気を含むヘリウムバ
ランスのガスを、毎分66mlの流速で触媒に接触させ
て反応を行い、反応ガスをガスクロマトグラフにより分
析し、Nの生成量からNOの還元除去率を求めて、触
媒の活性を評価した。
【0065】この反応におけるGHSVは、サポナイト
系触媒で約20000h−1、ゼオライト系触媒で約1
0000h−1であった。この差については、サポナイ
ト系触媒のかさ密度がゼオライト系触媒に比較して大き
いためである。
【0066】本発明の触媒は、コバルト/鉄複合金属酸
化物を物理混合することにより、この複合金属該酸化物
を混合しない触媒に比べ、顕著にNO還元活性が向上
し、高い活性を示すことを特徴としている。したがっ
て、本発明の触媒と比較の触媒との比較は、それぞれの
触媒が示したNO還元の最高活性で行うこととする。こ
れは、本発明の触媒、比較の触媒のいずれも300〜4
00℃の範囲で最高活性を示し、最高活性を示す温度に
大きな差がないため、最高活性の高さが触媒性能を表し
ていると考えられるためである。
【0067】実施例1 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とH型サポナ
イトを、それぞれ0.05g、0.45g計り取り、試
薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合金
属酸化物が全触媒重量に対して10wt%である触媒を
調製した。得られた本発明の触媒は、上記の〔触媒の活
性評価〕に従い、300〜450℃の範囲で活性の評価
を行った。評価結果を表1に示す。
【0068】実施例2 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とH型サポナ
イトを、それぞれ0.10g、0.40g計り取り、試
薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合金
属酸化物が全触媒重量に対して20wt%である触媒を
調製した。温度を300〜400℃とする以外は実施例
1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を
表1に示す。
【0069】実施例3 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とH型サポナ
イトを、それぞれ0.15g、0.35g計り取り、試
薬瓶の中で振り混ぜで物理混合し、コバルト/鉄複合金
属酸化物が全触媒重量に対して30wt%である触媒を
調製した。温度を250〜400℃とする以外は実施例
1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を
表1に示す。
【0070】実施例4 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とH型サポナ
イトを、それぞれ0.25g、0.25g計り取り、試
薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合金
属酸化物が全触媒重量に対して50wt%である触媒を
調製した。温度を250〜400℃とする以外は実施例
1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を
表1に示す。
【0071】比較例1 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したH型サポナイ
ト(H−ST)のみを触媒として用い、温度を300〜
400℃とする以外は実施例1と同様にして活性評価を
行い、評価結果を表1に示す。
【0072】比較例2 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)のみを触媒と
して用い、温度を300〜400℃とする以外は実施例
1と同様にして活性評価を行い、評価結果を表1に示
す。
【0073】
【表1】
【0074】表1より、コバルト/鉄複合金属酸化物の
みの触媒(比較例2)ではNO還元活性は示さず、また
H−STのみの触媒(比較例1)に比較して、実施例1
〜3のコバルト/鉄複合金属酸化物を含む本発明の触媒
では、NO還元活性が大幅に向上していることが判る。
しかも、コバルト/鉄複合金属酸化物の含有量が20w
t%の場合(実施例2)に、最も高いNO還元活性を示
し、50wt%の場合(実施例4)は、NO還元活性の
向上効果は小さい。
【0075】実施例5 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:5)とH型サポナイ
トを、それぞれ0.05g、0.45g計り取り、試薬
瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合酸化
物が全触媒重量に対して10wt%である触媒を調製し
た。実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、
評価結果を表2に示す。
【0076】比較例3 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製した酸化コバルト
とH型サポナイトを、それぞれ0.015g、0.98
5g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、酸
化コバルトが全触媒重量に対して1.5wt%である触
媒を調製した。温度を250〜400℃とする以外は実
施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結
果を表2に示す。
【0077】比較例4 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製した酸化鉄とH型
サポナイトを、それぞれ0.025g、0.475g計
り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、酸化鉄が
全触媒重量に対して5wt%である触媒を調製した。実
施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結
果を表2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】表2と表1より、コバルト単独酸化物(比
較例3)、鉄単独酸化物(比較例4)の物理混合の触媒
に比較して、Co:Fe=1:10(表1の実施例
1)、Co:Fe=1:5(実施例5)の物理混合の触
媒は、いずれも高いNO還元活性を示すことが判る。
【0080】比較例5 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製した酸化コバル
ト、酸化鉄、H型サポナイトを、それぞれ0.01g、
0.09g、0.40g計り取り、試薬瓶の中で振り混
ぜて物理混合し、酸化コバルトが全触媒重量に対して
2.0wt%、酸化鉄が全触媒重量に対して18.0w
t%である触媒を調製した。温度を300〜400℃と
する以外は実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を
行い、評価結果を表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】表3と表1より、コバルト/鉄複合金属酸
化物(Co:Fe=1:10)を20wt%物理混合し
た触媒(表1の実施例2)と、コバルト酸化物と鉄酸化
物の2種の単独酸化物を物理混合した触媒(比較例5)
を比較すると、比較例5のNO還元活性は低く、物理混
合する酸化コバルトと酸化鉄は、複合金属酸化物となっ
ていなければならないことが判る。
【0083】実施例6 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とガリウムイ
オン交換サポナイトを、それぞれ0.10g、0.40
g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバ
ルト/鉄複合金属酸化物が全触媒重量に対して20wt
%である触媒を調製した。温度を300〜400℃とす
る以外は実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行
い、評価結果を表4に示す。
【0084】実施例7 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とインジウム
イオン交換サポナイトを、それぞれ0.10g、0.4
0g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コ
バルト/鉄複合酸化物が全触媒重量に対して20wt%
である触媒を調製した。温度を300〜400℃とする
以外は実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行
い、評価結果を表4に示す。
【0085】実施例8 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)と鉄イオン交
換サポナイトを、それぞれ0.10g、0.40g計り
取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/
鉄複合酸化物が全触媒重量に対して20wt%である触
媒を調製した。温度を300〜400℃とする以外は実
施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結
果を表4に示す。
【0086】比較例6 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とアルミニウ
ムイオン交換サポナイトを、それぞれ0.10g、0.
40g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、
コバルト/鉄複合酸化物が全触媒重量に対して20wt
%である触媒を調製した。温度を300〜400℃とす
る以外は実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行
い、評価結果を表4に示す。
【0087】比較例7 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合金属酸化物(Co:Fe=1:10)とニッケルイ
オン交換サポナイトを、それぞれ0.10g、0.40
g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバ
ルト/鉄複合酸化物が全触媒重量に対して20wt%で
ある触媒を調製した。温度を300〜400℃とする以
外は実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、
評価結果を表4に示す。
【0088】
【表4】
【0089】表4より、コバルト/鉄複合金属酸化物を
物理混合させるサポナイトが、Ga−ST(実施例
6)、Fe−ST(実施例7)、In−ST(実施例
8)の触媒では、高いNO還元活性を示すことが判る。
しかし、Al−ST(比較例6)、Ni−ST(比較例
7)の触媒では、NO還元活性は低い。
【0090】実施例9 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合酸化物(Co:Fe=1:10)とH−ZSM−5
を、それぞれ0.05g、0.45g計り取り、試薬瓶
の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合酸化物
が全触媒重量に対して10wt%である触媒を調製し
た。温度を300〜400℃とする以外は実施例1と同
様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を表5に
示す。
【0091】実施例10 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合酸化物(Co:Fe=1:10)とHZSM−5
を、それぞれ0.125g、0.375g計り取り、試
薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合酸
化物が全触媒重量に対して25wt%である触媒を調製
した。温度を300〜400℃とする以外は実施例1と
同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を表5
に示す。
【0092】実施例11 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合酸化物(Co:Fe=1:10)とH−ZSM−5
を、それぞれ0.25g、0.25g計り取り、試薬瓶
の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合酸化物
が全触媒重量に対して50wt%である触媒を調製し
た。温度を300〜400℃とする以外は実施例1と同
様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を表5に
示す。
【0093】比較例8 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したH−ZSM−
5のみを触媒として用い、実施例1と同様にして活性評
価を行い、評価結果を表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】表5より、H−ZSM−5のみの触媒(比
較例8)のNO還元活性に比較して、コバルト/鉄複合
金属酸化物を物理混合した触媒(実施例9〜11)で
は、活性が大幅に向上していることが判る。また、コバ
ルト/鉄複合金属酸化物の物理混合量は25wt%の触
媒(実施例10)で最も高活性となる。
【0096】比較例9 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製した酸化コバルト
とH−ZSM−5を、それぞれ0.0125g、0.4
875g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合
し、酸化コバルトが全触媒重量に対して2.5wt%で
ある触媒を調製した。温度を300〜400℃とする以
外は実施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、
評価結果を表6に示す。
【0097】比較例10 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製した酸化鉄とH−
ZSM−5を、それぞれ0.1125g、0.3875
g計り取り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、酸化
鉄が全触媒重量に対して22.5wt%である触媒を調
製した。温度を300〜450℃とする以外は実施例1
と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を表
6に示す。
【0098】比較例11 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製した酸化コバル
ト、酸化鉄、H型サポナイトを、それぞれ0.0125
g、0.1125g、0.375g計り取り、試薬瓶の
中で振り混ぜて物理混合し、酸化コバルトが全触媒重量
に対して2.5wt%、酸化鉄が全触媒重量に対して2
2.5wt%である触媒を調製した。温度を300〜4
00℃とする以外は、実施例1と同様にしてこの触媒の
活性評価を行い、評価結果を表6に示す。
【0099】
【表6】
【0100】表6,表5より、コバルト酸化物単独の物
理混合の触媒(比較例9)、鉄酸化物単独の物理混合の
触媒(比較例10)およびコバルト酸化物と鉄酸化物の
2種の単独酸化物の物理混合の触媒(比較例11)は、
コバルト/鉄複合金属酸化物(25wt%)の物理混合
の触媒(表5の実施例10)と比較して、NO還元活性
が低いことが判る。このことより、物理混合する酸化コ
バルトと酸化鉄は、複合金属酸化物となっている場合に
高いNO還元活性が得られることが判る。
【0101】実施例12 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合酸化物(Co:Fe=1:10)とH−モルデナイ
トを、それぞれ0.125g、0.375g計り取り、
試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄複合
酸化物が全触媒重量に対して25wt%である触媒を調
製した。温度を300〜400℃とする以外は、実施例
1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結果を
表7に示す。
【0102】比較例12 上記の〔触媒構成成分の調製〕で調製したコバルト/鉄
複合酸化物(Co:Fe=1:10)とH−Y型ゼオラ
イトを、それぞれ0.125g、0.375g計り取
り、試薬瓶の中で振り混ぜて物理混合し、コバルト/鉄
複合酸化物が全触媒重量に対して25wt%である触媒
を調製した。温度を300〜400℃とする以外は、実
施例1と同様にしてこの触媒の活性評価を行い、評価結
果を表7に示す。
【0103】
【表7】
【0104】表7は、コバルト/鉄複合金属酸化物を物
理混合させる種々のH型ゼオライトの比較である。H−
ZSM−5(表5の実施例10)とH−モルデナイト
(実施例12)の触媒では、NO還元に高い活性を示し
ている。H−Yの触媒(比較例12)では比較的低い活
性であった。
【0105】なお、以上の実施例および比較例における
触媒の活性評価は、水蒸気含有率が約8体積%のガスで
行っているが、約20体積%のガスであっても略同一の
結果が得られている。
【0106】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の触媒によ
れば、酸素が過剰に存在する酸化雰囲気中で、かつ水蒸
気が存在する雰囲気中で、高いNOx還元活性を有す
る。このような特性を有する本発明の触媒は、種々の内
燃機関からの水蒸気を含む排ガスの浄化用触媒として非
常に有意義である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉成 知博 埼玉県浦和市元町3−32−25−201 (72)発明者 浜田 秀昭 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 金田一 嘉昭 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 稲葉 仁 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 羽田 政明 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロトン型サポナイト、ガリウムイオン
    交換サポナイト、鉄イオン交換サポナイトおよびインジ
    ウムイオン交換サポナイトからなる群から選ばれる少な
    くとも1種に、コバルト/鉄複合金属酸化物を含有させ
    てなることを特徴とする窒素酸化物接触還元除去触媒。
  2. 【請求項2】 コバルト/鉄複合金属酸化物の含有が物
    理混合によるものであり、かつコバルト/鉄複合金属酸
    化物の含有率が触媒重量に対して2〜50wt%である
    ことを特徴とする請求項1記載の窒素酸化物接触還元除
    去触媒。
  3. 【請求項3】 プロトン型ZSM−5およびプロトン型
    モルデナイトからなる群から選ばれる少なくとも1種
    に、コバルト/鉄複合金属酸化物を、触媒重量に対して
    2〜60wt%の含有率で、物理混合により含有させて
    なることを特徴とする窒素酸化物接触還元除去触媒。
  4. 【請求項4】 コバルトと鉄の原子比がコバルト:鉄=
    0.01:1.0〜0.3:1.0であることを特徴と
    する請求項1〜3記載の窒素酸化物接触還元除去触媒。
  5. 【請求項5】 過剰の酸素が存在する酸化雰囲気中で、
    かつ水蒸気雰囲気中で使用されることを特徴とする請求
    項1〜4記載の窒素酸化物接触還元除去触媒。
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CN111097498A (zh) * 2019-12-30 2020-05-05 哈尔滨工业大学(深圳) Ch4-scr脱硝催化剂及其制备方法和废气脱硝方法
JP2023013551A (ja) * 2021-07-16 2023-01-26 本田技研工業株式会社 二酸化炭素還元触媒

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