JPH1019238A - 廃棄物焼却処理装置 - Google Patents

廃棄物焼却処理装置

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JPH1019238A
JPH1019238A JP8168832A JP16883296A JPH1019238A JP H1019238 A JPH1019238 A JP H1019238A JP 8168832 A JP8168832 A JP 8168832A JP 16883296 A JP16883296 A JP 16883296A JP H1019238 A JPH1019238 A JP H1019238A
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JP
Japan
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ash
exhaust gas
water
incinerator
waste
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JP8168832A
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Michinori Togawa
通則 戸川
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煙,有害ガス,臭気等の公害源をほとんど排
出しないのはもとより、構成が簡素で安価ですみ、設備
導入をしやすい廃棄物焼却処理装置の提供。 【解決手段】 廃棄物焼却処理装置1は、廃棄物を焼却
する焼却炉2と、焼却炉2からの排ガスを送り出す送風
装置3a,3bと、送風装置3a,3bの吐出側に接続
された排ガス処理装置7とを有し、この排ガス処理装置
7は、入気管9,入排気管11,15,排気管13を有
し槽内に水を貯留している密閉水槽8a,8b,8c
と、入気管9,入排気管11,15の水中部分に設けら
れた排ガス噴射ノズル10,12,16とからなってい
る。更に、焼却炉2底面の可動床27と、可動床27下
方の灰分受水槽22と、灰分受水槽22内に設けられた
格子状体と、カリウム塩等を含有している水溶液66と
灰分とをろ別するろ過装置37と、水溶液66から水分
を蒸発させる乾燥装置5とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばゴム,廃材
等の廃棄物を焼却し排ガスの処理その他も行う簡易式の
廃棄物焼却処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、極めて大量の産業廃棄物や都市
ゴミ等を連続的に焼却処理する焼却設備は、多大な処理
能力が要求されることから、ストーカ式で大型のものが
採用されており、廃熱ボイラ,酸性ガス吸収塔,電気集
塵機,廃水処理装置等の付帯装置も併設されている。こ
の焼却設備に用いられる焼却炉の構造は、耐蝕性の優れ
たステンレス鋼板で炉の外郭が形成されており、外郭内
面には高価な耐火煉瓦等が貼付けられていることが多
い。
【0003】中堅都市の場合、このような大型の焼却設
備を通常1〜2基保有しており、家庭ゴミやビルの企業
ゴミはもとより、紛れ込んだ廃木や古ゴム等の廃棄物も
処理されている。上記の大型焼却設備は将来的な人口増
加,企業誘致等による処理能力も加味して設計されてい
るが、予測以上に廃棄物量が増えた場合は、能力アップ
のための設備改造を行わなければならず、多額の設備改
造費を必要とする。また、都市全体の廃棄物が1〜2か
所に集中して搬入されるため、ゴミ収集車による交通渋
滞を招いているのが実情である。
【0004】かかる場合、処理能力が小規模で簡易式の
廃棄物用焼却炉を各所に分散して新設することができれ
ば、大型焼却設備に持ち込まれる廃棄物の量がさほど増
えることがなく、ゴミ収集車による交通渋滞も落ちつ
く。このような簡易式の廃棄物焼却設備としては、ステ
ンレス鋼板で炉全体を形成した焼却炉と、焼却炉からの
排ガスにスチームを吹き付けて煤塵等をたたき落とす除
塵室と、除塵室からの排ガスを大気に拡散させるための
煙突とから主として構成されたものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た簡易式の廃棄物焼却設備であれば、比較的粒子径の大
きな煤塵等はスチームによりたたき落とされて除去され
るが、微粒の煙粒子までは除去されない。また、スチー
ムは高温であるため、臭気成分や有害ガス成分は吸収さ
れず、そのまま排ガスに含まれて大気中に放出される。
そのため、小規模ではあっても、煙,有害ガス,臭気等
の公害源を排出するものであった。
【0006】また、焼却終了直後に炉から取り出した焼
却灰は灰分や残滓等が混在しているものである。更に、
この焼却灰は高温であるため、取り扱いに際し冷却する
必要がある。そこで、冷却のために水を撒くと、灰が飛
散して周囲をひどく汚染するおそれがあるため、屋外で
の自然放冷により温度が十分に下がった後でなければ、
取り扱うことができなかった。
【0007】また、灰分はカリウム塩等を多量に含んで
いるため、焼却灰をそのまま土中に埋めると、土壌が必
要以上にアルカリ側に移行して不具合を生じる。そのた
め、専門の処理業者に高額の費用を支払って焼却灰の処
理を委託せざるを得なかった。加えて、スチーム供給用
のボイラを必要とし、焼却炉自体も高価なステンレス鋼
板が全体に用いられているため、設備コストが比較的高
く、この廃棄物焼却設備を新たに導入するうえで困難を
生じていた。
【0008】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、煙,有害ガス,臭気等の公害源
をほとんど排出しないのはもとより、構成が簡素で安価
ですみ、設備導入をしやすい廃棄物焼却処理装置の提供
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る廃棄物焼却処理装置は、廃棄物を焼却
する焼却炉と、焼却炉に接続されて焼却炉からの排ガス
を送り出す送風装置と、送風装置の吐出側に接続され送
風された排ガスから煤煙等を除去する排ガス処理装置と
を有してなり、前記排ガス処理装置は、送風装置に接続
された入気管と処理済ガスを排出するための排気管とを
有し槽内に水を貯留している密閉水槽と、入気管に設け
られ排ガスを密閉水槽の水中に噴き出すための排ガス噴
射ノズルとからなる構成にしてある。
【0010】また、前記構成に加えて、焼却炉の開口し
た底面を開閉可能に設けられた可動床と、可動床の下方
に配置され焼却炉からの灰分等を収容する灰分受水槽
と、灰分受水槽の水中に灰分受水槽から取り出し可能に
配置され焼却炉からの残滓を収受する格子状体とを備え
てなるものである。
【0011】そして、上記構成に加えて、焼却炉の開口
した底面を開閉可能に設けられた可動床と、可動床の下
方に配置され焼却炉からの灰分等を収容する灰分受水槽
と、灰分受水槽の灰分とこの灰分から溶解したカリウム
塩等を含有している水溶液とをろ別するろ過装置と、ろ
過装置によりろ別された水溶液から水分を蒸発させてカ
リウム塩を含む粉体を得る乾燥装置とを備えてなるもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
廃棄物焼却処理装置を示す一部断面を含む平面構成図、
図2は前記廃棄物焼却処理装置を示す一部断面を含む側
面構成図、図3は前記廃棄物焼却処理装置を示す一部断
面を含む正面構成図である。
【0013】各図において、この廃棄物焼却処理装置1
は、廃棄物67を焼却する焼却炉2と、焼却炉2からの
排ガスを送り出す送風装置3a,3bと、送風装置3
a,3bの吐出側に接続され送風された排ガスから煤煙
等を除去する排ガス処理装置7と、焼却炉2の下方に配
置され焼却炉2から落下した灰分等を収容する灰分受水
槽22と、灰分受水槽22の灰分とこの灰分から溶解し
たカリウム塩等を含有している水溶液66とをろ別する
ろ過装置37と、ろ過装置37によりろ別された水溶液
66から水分を蒸発させてカリウム塩含有粉体69を得
る乾燥装置5とから、主に構成されている。
【0014】焼却炉2は安価な土や煉瓦で構成されてお
り、その外面は鋼板製の外ケーシング42で被われてい
る。焼却炉2の側壁には、燃焼用空気を炉内に導くため
の通風路88が埋設されており、ブロワ87の吐出側と
接続されている。また、重油バーナ等に代表される点火
バーナ86も配備されている。焼却炉2の上部には廃棄
物67の投入口41が設けられており、投入口扉43で
開閉自在となっている。投入口41の外側近傍には、廃
棄物67を積載した廃棄物運搬車65を往来させるため
の誘導路64が設けられている。
【0015】また、焼却炉2内の焼却位置よりも高位置
の側壁には、煙道6が接続されており、あたかものぼり
窯のように構成されている。焼却炉2近傍の煙道6に
は、排ガスに伴って飛散したダスト68を捕集するダス
ト溜槽4が設けられている。更に、煙道6は乾燥装置5
の内部に折り返し状に貫通して設けられたのち、送風装
置3a,3bの吸込管32,33と並列接続されてい
る。
【0016】そして、焼却炉2の底面は開口して形成さ
れており、この底面開口には観音開き状に開閉する一対
の可動床27が設けられている。これらの可動床27
は、焼却炉2下部の外面に設けられた軸受28および支
持板29に枢支されており、支持板29に支持されたモ
ータ,油圧シリンダ等の駆動源30により揺動駆動され
る。尚、本発明の可動床としては、上記した観音開き状
の可動床27に限らず、例えば、板状のものを横方向に
引き出して底面開口を開閉するようにしてもよい。
【0017】一方、灰分受水槽22は、焼却炉2の真下
から外方にわたってコンクリートで形成されており、上
面が開口している。灰分受水槽22の最底部には水中ポ
ンプ23が設置されている。灰分受水槽22内の水面下
における両側壁には、一対のレール24,24が横設さ
れている。これらのレール24上には車輪付きの格子状
体25が走行自在に載置されている。格子状体25は粒
径の小さな灰分等が通過可能な空隙を多数有するもので
あれば、格子体でも網体その他でも構わない。この格子
状体25は可動床27の真下位置にあるときは焼却後の
残滓を収受でき、焼却炉2の外方まで移動した位置にあ
るときは例えばチェーンブロック等を用いて灰分受水槽
22から取り出しできるようになっている。
【0018】排ガス処理装置7は、ステンレスやコンク
リート製の密封容器として形成され槽内にそれぞれ水4
6,46,47を貯留している前段の密閉水槽8a,中
段の密閉水槽8b,および密閉水槽8a,8bよりも高
さおよび容量の大きな後段の密閉水槽8cと、一端側が
送風装置3a,3bの吐出管34,35と接続され他端
側が密閉水槽8a内の水46中に浸漬されている入気管
9と、密閉水槽8a内の上部空間と密閉水槽8b内の水
46中とを連通する入排気管11と、密閉水槽8b内の
上部空間と密閉水槽8c内の水47中とを連通する入排
気管15と、入気管9および入排気管11,15に設け
られ排ガスを水46,47中に噴き出すための排ガス噴
射ノズル10,12,16と、密閉水槽8c内の上部空
間に連結され処理済ガスを排出するための排気管13
と、各密閉水槽8a,8b,8c内で排ガス噴射ノズル
10,12,16の上方にそれぞれ配置され多数の通気
小孔が穿設されているガス分散板70,71,72と、
から主として構成されている。排気管13の先端は灰分
受水槽22の水26中に浸漬されている。この先端には
排ガス噴射ノズル14が設けられており、排ガス処理装
置7からの未だ熱のある排ガスを水26中に噴射するこ
とにより、ガス冷却するようになっている。
【0019】また、密閉水槽8a,8b,8cの頭頂部
はステンレス等の金属材料からなっており、その上面に
は排ガスにより高温となる槽を冷却するように金属製の
空冷フィン48がそれぞれ配備されている。密閉水槽8
a,8b,8cは、それぞれ連通路73,74を介して
相互に連通している。更に、密閉水槽8aからの煤を多
量に含んだ水46を送水するポンプ83と、このポンプ
83からの水46をろ過して煤等をろ別するろ過器83
を備えている。
【0020】灰分受水槽22の側方にはろ過装置37が
配備されている。このろ過装置37は水中ポンプ23の
吐出側と接続されており、水中ポンプ23から送られて
きたカリウム塩等が溶解している水溶液66と灰分等の
固形物とを汎用のろ布(図示省略)でろ別するものであ
る。また、ろ過装置37からの水溶液66を貯留する静
置槽38は、ろ過装置37に隣接して配置されている。
静置槽38内の水溶液66を汲み出す送液ポンプ40は
送液管36を介して乾燥装置5内の液噴射ノズル45と
接続されている。
【0021】送風装置3a,3bは、図4に示すよう
に、密閉状の本体容器50に水59が半分程度収容され
て上部に空間を生じている。そして、下面が開口し上面
に駆動軸52が突設されている円筒ピストン51が前記
の上部空間内に配置されることにより、円筒ピストン5
1内と水面との間に圧縮室53が形成される。尚、ピス
トンや本体容器は上記のような円筒状のものに限らず、
例えば角筒状であってもよい。また、吸込管32,33
は立ち上がり管54を有した略L字状に形成されてい
る。同様に、吐出管34,35も立ち上がり管55を有
した略L字状に形成されている。立ち上がり管54,5
5の上端は水面上に突出している。吸込管32,33と
吐出管34,35には、逆止弁57,58がそれぞれ内
設されている。
【0022】逆止弁57,58は、吸込管32,33に
ついては排ガスを圧縮室53内へ送り込む向きに配置さ
れており、吐出管34,35については排ガスを圧縮室
53から送り出す向きにそれぞれ配置されている。ま
た、各駆動軸52,52の上端間は連結ロッド60で連
結されている。連結ロッド60は汎用のクランク機構6
1により駆動源62の回転軸と連結されており、駆動源
62の駆動により軸63を中心として上下揺動する。こ
れにより、送風装置3a,3bの各円筒ピストン51は
交互に排ガスを送り出すようになっている。この場合、
駆動源62の回転速度により排ガスの送風量が調節され
る。
【0023】一方、排ガス処理装置7には排ガスを循環
させる循環用送風装置77,76が配備されている。こ
れらの循環用送風装置77,76は上記した送風装置3
a,3bと同様の構造であり、吸込管75,78と吐出
管79,80を備えている。吸込管75,78は入排気
管15から分岐接続された分岐管39と接続されてい
る。吐出管79,80は入気管9に合流接続されてい
る。尚、各送風装置3a,3bの本体容器50内では高
温の排ガスを送風するため、水59が蒸発して水位が低
下しやすいが、容器内の水59が所定の水位を下回った
場合は、給水ポンプ17を駆動させ開閉弁18,19を
開いて給水するようになっている。これは、排ガス処理
装置7における密閉水槽8a,8b,8c、または循環
用送風装置77,76の本体容器の水位が下がった場合
も同様であり、開閉弁20,21,85,81,82を
開いて給水する。
【0024】引続き、この廃棄物焼却処理装置1による
各処理動作を説明する。まず、廃棄物運搬車65で運ば
れてきた廃棄物67は、焼却炉2の投入口41から投入
され、炉底部の可動床27上に積み上げられる。そこ
で、ブロワ87の駆動により燃焼用空気を炉内に吹き込
みつつ点火バーナ86で点火すると、廃棄物67が燃え
上がり、排ガスが発生する。因みに、焼却炉2は主に土
でできているので、安価に築炉することができ、炉が傷
んでも土を塗り替えるだけで容易かつ安価に補修するこ
とができる。
【0025】次に、焼却炉2の排ガスは送風装置3a,
3bの駆動によって煙道6へ導かれる。このとき、廃棄
物67からの熱は送風装置3a,3bの吸込力によって
煙道6側に移行するので、炉上部へは昇っていかず、投
入口41からの投入作業に支障を生じない。そして、排
ガスに同伴したダスト68はダスト溜槽4内に落下して
貯留される。続いて、排ガスは乾燥装置5の内部空間を
加熱した後、送風装置3a,3bの吸込管32,33へ
送られる。
【0026】そして、送風装置3a,3bで交互に圧縮
された排ガスは、吐出管34,35から入気管9を経て
密閉水槽8a内に導かれる。この排ガスは排ガス噴出ノ
ズル10から水46中に噴き出され更にガス分散板70
で広く分布されることにより、排ガス中の煙粒子,塵
煤,有毒ガス等が水46に分散したり溶解したりする。
排ガス処理装置7の運転を続けていくと、水46内には
主に炭素質からなる煤等が多量に溜っていくが、これら
の煤によって排ガスの臭気が吸着除去されて無臭化され
る。また、水46との接触により排ガスが冷却される。
【0027】更に、密閉水槽8aから入排気管11を経
て送られてきた排ガスは、密閉水槽8bの水46中に排
ガス噴出ノズル12から噴き出されガス分散板71で広
く分布されることにより、一層冷却され清浄化される。
そして、密閉水槽8bから入排気管15を経て送られて
きた排ガスも、密閉水槽8cの水47中に排ガス噴出ノ
ズル16から噴き出されガス分散板72で広く分布され
ることにより、十分に清浄化される。このように清浄化
された排ガスは排気管13を経て灰分受水槽22に導か
れ、排ガス噴出ノズル14から水26中に噴射されて最
終的に冷却され、大気中に放出されるのである。
【0028】尚、排ガス処理装置7での排ガス洗浄効率
をよくするため、入排気管15内を通過している排ガス
の一部は、分岐管39を経て循環用送風装置77,76
に吸い込まれ更に吐出管79,80から入気管9の入側
に合流して循環する。また、密閉水槽8a内の煤量が多
くなった場合は、ポンプ83を駆動して煤等を含む水4
6をろ過器84でろ過し、清浄化された水は密閉水槽8
cに戻してやる。ろ別した煤等は投入口41から炉内に
投入され焼却される。そして、ガス噴射により槽内で煤
等を含む黒っぽい気泡90を生じる。この気泡90は多
量になると、入排気管11,15を通じて次の槽へ移動
することがあるが、密閉水槽8cは密閉水槽8a,8b
よりも高く形成され排気管13の取出位置も高いので、
気泡90は灰分受水槽22へ持ち出されたりしない。
【0029】一方、焼却終了後に炉内に残った残滓(ガ
ラス,陶器,金属等)や灰分等は、可動床27が開かれ
ることにより灰分受水槽22の水26中に落下して冷却
される。このとき、当該下方位置の格子状体25には残
滓だけが収受され、水26に溶けるものや粒径の小さな
灰分等は格子状体25を通過する。
【0030】残滓は格子状体25とともに灰分受水槽2
2から取り出されるので、従来のように炉から取り出し
た直後の灰分や残滓に水等を撒いて冷却する必要がな
い。従って、水撒き時に灰の飛散を生じることがなく、
そのまま残滓を廃棄することができる。また、廃棄され
るのは灰分等が分離された残滓だけであるので、取扱い
も楽である。
【0031】但し、炉からの取り出し直後は十分に灰化
してしていない部分が多いので、そのまま水26中に浸
漬すると炭化物を多量に生じ、残滓として廃棄すべき量
が多くなる。そこで、図2中の2点鎖線で示すように、
可動床27下方の空中に保持した格子状体25で、焼却
直後の灰分や残滓を収受し、そのまま横方向に搬送し大
気中で完全に灰化させる。これを水26中に浸したの
ち、格子状体25および残滓を取り出すようにしてもよ
い。その場合は、大気中での完全灰化中に同時に次の廃
棄物を炉内で焼却できるので、焼却炉2内で十分に灰化
させる場合と比べて次の焼却開始を早めることができ
る。尚、大気中での完全灰化後も空中に保持した状態の
ままで放水して灰分だけを水26中に流下させてもよ
い。
【0032】他方、灰分受水槽22内の灰分を含む水2
6は、水中ポンプ23によりろ過装置37に送られる。
ろ過装置37では、灰分がろ布上でろ別され、ろ布を通
過した水溶液66は静置槽38に貯留される。このよう
に、焼却後の灰分からカリウム塩等を水溶液の形態で分
別できる。従って、カリウム塩等をほとんど含まない処
理済の灰分は、そのままで土壌に害を与えることなく土
中に埋めることができる。これにより、従来のように高
額の処理費用を支払って焼却灰を処分する必要がなくな
る。
【0033】一方、静置槽38の水溶液66はその上澄
み液が送液ポンプ40により送液管36を経て乾燥装置
5に送られる。乾燥装置5において、液噴射ノズル45
から噴射された水溶液66は、落下中に煙道6から放射
される高温の熱によって水分が蒸発する。これにより、
蒸発した水蒸気は上部の蒸気排出管44から放出され、
底部にカリウム塩含有粉体69が得られる。得られたカ
リウム塩含有粉体69はカリ肥料として有用にリサイク
ルすることができる。
【0034】尚、上記した実施形態では、排ガス処理装
置に3基の密閉水槽を直列に設けた場合を挙げたが、そ
れに限らず、密閉水槽は1〜2基だけでもあるいは4基
以上でもよく、直列に連結したり並列に連結しても構わ
ない。
【0035】
【発明の効果】上記したように、本発明に係る廃棄物焼
却処理装置によれば、焼却炉から送られてきた排ガスが
密閉水槽の水中に排ガス噴出ノズルから噴き出されるこ
とにより、排ガス中の塵煤や有毒ガス等が水に分散した
り溶解し、そのうえ水中に多量に溜まった炭素質を主成
分とする煤により、排ガスの臭気も吸着除去されるの
で、簡素で安価な構成により、排ガスを無毒化,無臭
化,無塵煤化して排出することができる。
【0036】また、焼却後の炉内に残った残滓は可動床
が開くことにより灰分受水槽内に落下するが、この残滓
は当該下方位置の水中に配置された格子状体に収受され
て冷却され、格子状体とともに灰分受水槽から取り出さ
れるので、炉から取り出した際に水等を撒いて冷却する
必要がなく、取扱い性よくそのままで残滓を廃棄するこ
とができる。
【0037】そして、廃棄物焼却後の灰分からカリウム
塩等を分別できるので、カリウム塩等をほとんど含まな
い灰分としてそのまま土中に埋めることができる。一
方、乾燥装置で得られたカリウム塩等を含む粉体はカリ
肥料として有用に再利用することができる。すなわち、
本発明に係る廃棄物焼却処理装置は、廃棄物の焼却,排
ガスの除塵,除臭,焼却残滓の分別取り出し,土壌に無
害な灰分の生成,カリ肥料のリサイクルといった焼却に
関連する諸々の処理を、簡易式でありながら連続的かつ
合理的に行うことができ、産業界に極めて貢献するもの
であるといえる。また、従来の高価な廃棄物焼却設備に
匹敵する焼却処理能力を発揮できるものである。そし
て、既設の焼却設備についてもその炉底面を打ち抜いて
開口させ、本発明のうち送風装置,排ガス処理装置,灰
分受水槽,ろ過装置,乾燥装置等を付設するだけで、容
易に既設転用化を図ることができる。従って、小規模の
廃棄物焼却業者や予算規模が比較的小さな町村等であっ
ても、本発明に係る廃棄物焼却処理装置であれば、焼却
炉導入計画を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る廃棄物焼却処理装置
を示す一部断面を含む平面構成図である。
【図2】前記廃棄物焼却処理装置を示す一部断面を含む
側面構成図である。
【図3】前記廃棄物焼却処理装置を示す一部断面を含む
正面構成図である。
【図4】前記廃棄物焼却処理装置に用いられる送風装置
の動作説明図である。
【符号の説明】
1 廃棄物焼却処理装置 2 焼却炉 3a,3b 送風装置 5 乾燥装置 7 排ガス処理装置 8a,8b,8c 密閉水槽 9 入気管 10,12,16 排ガス噴射ノズル 11,15 入排気管 13 排気管 22 灰分受水槽 24 レール 25 格子状体 26,46,47 水 27 可動床 32,33 吸込管 34,35 吐出管 37 ろ過装置 45 液噴射ノズル 66 水溶液 67 廃棄物 69 カリウム塩含有粉体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23J 1/00 B09B 3/00 304G F23J 15/00 K 15/06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を焼却する焼却炉と、焼却炉に接
    続されて焼却炉からの排ガスを送り出す送風装置と、送
    風装置の吐出側に接続され送風された排ガスから煤煙等
    を除去する排ガス処理装置とを有してなり、前記排ガス
    処理装置は、送風装置に接続された入気管と処理済ガス
    を排出するための排気管とを有し槽内に水を貯留してい
    る密閉水槽と、入気管に設けられ排ガスを密閉水槽の水
    中に噴き出すための排ガス噴射ノズルとからなることを
    特徴とする廃棄物焼却処理装置。
  2. 【請求項2】 焼却炉の開口した底面を開閉可能に設け
    られた可動床と、可動床の下方に配置され焼却炉からの
    灰分等を収容する灰分受水槽と、灰分受水槽の水中に灰
    分受水槽から取り出し可能に配置され焼却炉からの残滓
    を収受する格子状体とを備えてなることを特徴とする請
    求項1に記載の廃棄物焼却処理装置。
  3. 【請求項3】 焼却炉の開口した底面を開閉可能に設け
    られた可動床と、可動床の下方に配置され焼却炉からの
    灰分等を収容する灰分受水槽と、灰分受水槽の灰分とこ
    の灰分から溶解したカリウム塩等を含有している水溶液
    とをろ別するろ過装置と、ろ過装置によりろ別された水
    溶液から水分を蒸発させてカリウム塩を含む粉体を得る
    乾燥装置とを備えてなることを特徴とする請求項1に記
    載の廃棄物焼却処理装置。
JP8168832A 1996-06-28 1996-06-28 廃棄物焼却処理装置 Pending JPH1019238A (ja)

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