JPH10191961A - 細胞の培養方法及び培養装置 - Google Patents

細胞の培養方法及び培養装置

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JPH10191961A
JPH10191961A JP9160316A JP16031697A JPH10191961A JP H10191961 A JPH10191961 A JP H10191961A JP 9160316 A JP9160316 A JP 9160316A JP 16031697 A JP16031697 A JP 16031697A JP H10191961 A JPH10191961 A JP H10191961A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】代謝物除去及び培地交換が容易で、細胞付着基
材表面が培地に浸漬または露出され、培地による養素の
供給及び新鮮気体の供給が容易で高密度細胞に適用出
来、高剪断力が発生せずに培地により細胞成長の為の溶
存酸素を十分供給し、細胞基材からの細胞の不意な剥離
を避けることができ、制御が容易で生産規模拡大が容易
である細胞の培養方法及び培養装置を提供することであ
る。 【解決手段】出入手段14;13,12を有し細胞付着
用基材が設けられた細胞培養室11と、出入手段を介し
培地を細胞培養室に通過させる循環ポンプ45と、を備
えた細胞培養装置においては:基材が細胞培養室で動か
ない状態の間に、循環ポンプが、基材表面に対する培地
のレベルを基材の上端縁高さより高いレベルと下端縁高
さより低いレベルとの間で上げ・下げ操作し、上記低レ
ベルに下がると培地を供給し、上記高レベルに上がると
培地を排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は動物細胞の培養方
法及び培養装置に関し、特に、足場依存性単一層細胞の
培養方法及び培養装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動物細胞由来薬品の需要増加に伴って動
物細胞の培養方法の開発が製薬業界の必須不可欠な仕事
になっている。そして、ほ乳類動物細胞などの多くの動
物細胞を培養する時には、細胞が培地に懸濁されて成長
できないため、足場としての基材に細胞を付着固定させ
なければならない。このような足場依存性動物細胞の培
養方式は今まで多く開発されている。例えば、組織培養
器、ローラ瓶式、細胞培養器、撹拌槽におけるミクロキ
ャリア、中空繊維及び陶磁器方式などがそうである。
【0003】[Wei−Shou Hu et al,
“Animal Cell Bioreactors−
Recent Advances and Chall
enges to Scale−up” The Ca
ndian Journalof Chemical
Engineering; “Specialized
Techniques” Volume 69, A
pril,1991, page 409−420”;
“Specialized Technique
s”, Culture of Animal Cel
ls, Chapter 23, pages 371
−377]。
【0004】動物細胞培養の過程においては、酸素など
の気体及び養素を十分に供給するのがその基本要求であ
る。気体または養素が十分に供給されなければ、細胞の
成長が阻害される。そして、代謝物量のレベルの制御も
要求される。何故ならば培地における代謝物濃度が高過
ぎると細胞の成長が阻害されるからである。
【0005】前記ローラ瓶式はバス型で、培地の循環系
統がついていない。この方式は、培地を収容しフレーム
上に支承されて転がる瓶を備えている。通常は、この瓶
の一つに瓶の内容量の1/10〜1/5の倍地を入れ、
瓶を回転させながら細胞を瓶の内壁に付着させて成長さ
せると共に、回転時は、培地に浸されていない瓶内壁表
面に形成される薄膜によって気相と液相との間の気体交
換を促進させ、培地中の溶存酸素量を増加させる。従っ
て、この方式によっては、たとえ細胞の密度が高くなっ
ても、酸素など気体の供給を十分に受けることができ、
また、瓶内壁への細胞の付着表面積が増加し、且つ、緩
やかな撹拌効果がある。そして、この方式においては、
ピペットまたはぜん動型ポンプなどの注入装置や分配装
置によって新鮮な培地を添加することもできる。
【0006】しかしながら、この方式によっては、pH
及び溶存酸素を制御することができない。その上、培地
の循環系統がついていないため、培地を頻繁に交換する
ことにより有害性代謝物の排除及び養素の補足をしなけ
ればならないので、手間がかかる。そして、量産には多
くの瓶をつかわなければならないので、手間がもっとか
かり、均一な品質も得難い。従ってその応用範囲には限
りがある。
【0007】培地循環系統がついている細胞培養方式は
培地の補足及び代謝物の排除に有利である。このような
方式においては、細胞は常に培地に浸漬されており、且
つ、培地の循環速度が制御されて養素及び溶存酸素が十
分に供給される。
【0008】ミクロキャリア方式も循環型であり、量産
の拡大は容易にすることができるが、コストが高いのみ
ならず、細胞はミクロ基材から分離しやすいので、特に
剪断力が大きい場合には、操作が不便である。
【0009】もう一つの循環型培養方式は中空繊維また
は陶磁器方式などのプラグ流れのバイオリアクターであ
る。中空繊維方式においては、培地は高い流速で繊維の
内腔を通り、極一部しか繊維膜に浸透しない。この中空
繊維方式は、培養密度及び効率が高い方式であるが、小
分子量の養素の供給及び代謝物の排除は、通常、膜を横
切っての濃度勾配に依存する拡散によって達成されるの
で、溶存酸素及び養素は中空繊維の長さや厚さの増加に
伴って不足する。従って、中空繊維方式では、やはり細
胞の量産には難しい。
【0010】そして、陶磁器方式においては、多孔性セ
ラミックシリンダの通路に細胞が接種されており、且
つ、培地が養素を供給しながら代謝物を除去するように
前記通路を通過する。この時、溶存酸素量を増加させる
には、ポンプで培地を循環させる。しかしながら、十分
な溶存酸素量を供給するために培地の循環速度を増加さ
せると、この培地の循環速度の増加により細胞が足場
(固定表面)から剥離し生産性に悪影響をきたす可能性
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記事情の
下でなされ、この発明の目的は、代謝物の除去及び培地
の交換が容易に行なえ、且つ、細胞の足場表面が培地か
ら浮上し、培地の薄膜と気体との間の気体交換が容易に
行なうことが出来て、たとえ高密度細胞においても、酸
素不足の問題を解決することができる、細胞の培養方法
及び培養装置を提供することである。
【0012】この発明はまた、高剪断力が発生すること
なく、培地によって細胞の成長のための溶存酸素を十分
に供給することができる、細胞の培養方法及び培養装置
を提供することを目的としている。
【0013】さらにまた、この発明は、容易に制御で
き、且つ、生産規模のスケールアップが容易な、細胞の
培養方法及び培養装置を提供することを目的としてい
る。
【0014】さらにこの発明は、細胞の付着表面積が広
く、且つ、培養基材からの細胞の剥離を容易に行なえ
る、細胞の培養方法及び培養装置を提供することを目的
としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の発明は上記目的を
達成するために、この発明の細胞の培養装置では、出手
段及び入り手段を有する細胞培養室と、細胞培養室内に
設けられている細胞付着用の基材と、出手段及び入り手
段と連通され培地を出手段及び入り手段をへて細胞培養
室に循環させる循環手段と、を備えた細胞の培養装置に
おいて、前期循環手段が、基材が細胞培養室に対し動か
ない状態で、基材の表面に対する培地のレベルを基材の
上端縁高さより高いレベルと下端縁高さより低いレベル
との間で上げ・下げ操作し、且つ、培地のレベルが前記
低いレベルに下がると入り手段を経由して培地を供給
し、また、培地のレベルが前記高いレベルに上がると出
手段を経由して培地を排出することができるように構成
されている。
【0016】前記循環手段は、好ましくは、出手段と連
通し細胞培養室の底部より低い所に置かれている第1の
貯槽と、細胞培養室の上流側で細胞培養室の天井より高
い位置に置かれている第2の貯槽と、第1の貯槽と第2
の貯槽との間に設けられているポンプ手段と、出手段及
び第1の貯槽の夫々と連通し培地のレベルが前記高いレ
ベルに上がると吸い上げ作用を行なうサイホン手段と、
培地の流出量を制御するよう出手段に連通して設置され
ている第1の制御弁と、培地の流入量を制御するよう入
り手段に連通して設置されている第2の制御弁と、基材
の天辺より高い箇所から細胞培養室と連通したあふれ管
と、あふれ管に設けられているあふれ弁と、第1の貯槽
中の培地の表面のレベルを測定する培地表面レベル測定
手段などを必要に応じて備えている。
【0017】また、入り手段は、好ましくは、細胞培養
室の天井に近い箇所に設けられた第1の入口と、細胞培
養室の底部に近い箇所に設けられた第2の入口と、を備
えている。そしてまた、本願の細胞の培養装置は、好ま
しくは、細胞培養室内の基材の上方または下方に設けら
れて細胞培養室に流れ込む培地を均一に分配する培地均
一分配手段と、細胞培養室の上部から細胞培養室に気体
を供給する気体供給手段と、を更に備えている。
【0018】そして、上述した本願の発明の目的を達成
する為に、本願発明の細胞の培養方法では:(a).出
手段及び入り手段と、細胞付着のための基材と、を有す
る細胞培養室を設置し;(b).細胞培養室に培地を供
給して基材に細胞を付着させ;(c).基材の表面に細
胞を成長させながら基材を細胞培養室に対し動かさない
状態で、出手段及び入り手段を経由して培地を循環させ
ると共に、基材の表面に対する培地のレベルを基材の上
端縁高さより高いレベルと下端縁高さより低いレベルと
の間で上げ下げ操作し;(d).培地のレベルが前記高
いレベルに上がると出手段を経由して培地を流出させる
ように制御し;培地のレベルが前記低いレベルに下がる
と入り手段を経由して培地を流入させるように制御す
る;ことを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の細胞培養方法及び細胞培養装置の1つの実施の
形態を説明する。
【0020】図1,図2及び図3に示すように、本発明
の細胞培養装置はまず容器1を備えている。この容器1
は、培地を収容する細胞培養室11と、培地を送入する
ための上入口13及び下入口12を備えている入り手段
と、培地を排出するための出手段14と、培地が溢れる
際それを排出するためのあふれ口15などを備えてい
る。細胞培養室11より下方側に第1の貯槽2が設けら
れ、上方側に第2の貯槽3が設けられている。
【0021】細胞培養室11内に、細胞の為の足場(固
定表面)を提供するための基材7が設けられている。こ
の基材7は、この実施の態様において、複数の直立した
平板状の基板71を逐一に対面するように配列してなる
が、その形態は図示の例に限らるものではない。例え
ば、柵状の基板からなるもの、または、詰め物を細胞付
着用材料として採用するものも使用される。
【0022】この実施の形態においては、培地を循環さ
せるための循環手段が配設されている。この循環手段
は、供給管41と、排出管42と、あふれ管43と、回
流管44とからなる。供給管41は上入口12,下入口
13及び第2の貯槽3と連通しており、排出管42は出
手段14及び第1の貯槽2と連通しており、そして、あ
ふれ管43はあふれ口15と第1の貯槽2との間に延在
している。回流管44はポンプ手段45を介して第1の
貯槽2と第2の貯槽3とを連通させて配設されている。
即ち、ポンプ手段45により、培地を第1の貯槽2から
第2の貯槽3に移送することができる。
【0023】図1及び図2に示す弁V1,V2,V3,
V31は、あふれ管43,排出管42及び供給管41の
夫々における培地の流量を制御するための制御弁であ
る。弁31は三方弁であり、それにより、培地は操作に
応じて上入口12または下入口13を経由して細胞培養
室11に導入される。フィルターF1,F2は細胞培養
室11のために設けられ、そして、フィルターF3,F
4は第1の貯槽2及び第2の貯槽3のために設けられて
いる。フィルターF1を経由して新鮮な空気がエアポン
プ5によって細胞培養室11に供給される。また、第1
の貯槽2には、その中の培地のレベルを測定し制御する
ためのレベルコントローラ9が設けられている。第1の
貯槽2内における培地が所定のレベルに上がると、この
レベルコントローラ9はポンプ手段45を作動して培地
を第2貯槽3へ移送することができる。
【0024】参照符号6はサイホン手段を指摘してお
り、倒置したU字形の管からなる。サイホン手段6の一
端部は第1の貯槽2内の培地に挿入され、他端部は排出
管42と連結されている。このサイホン手段6の高さ
は、細胞培養室11における培地の表面のレベルが基板
71の上端縁高さh2より高い所定のレベルに上がる
と、培地を吸い上げて、サイホン手段6を経由し、第1
の貯槽2に移送することができる程度に設定されてい
る。
【0025】この実施の形態においては、また、細胞培
養室11内の複数の基板71の上方または下方に設けら
れて細胞培養室11に流れ込む培地を均一に分配する培
地均一分配手段8を備えている。図1及び2に示す例で
は培地均一分配手段8は上方に設けられているので、培
地はそれにより分配されて複数の基板71に均一に落下
することができる。この培地均一分配手段8は複数の分
配開口が開けられており、且つ、その一端が上入口13
と連結されている分配管81と、底面に複数の開口が設
けられて分配管81の分配開口から落下する培地を一時
的に受けて前記底面の複数の開口を通って複数の基板7
1に均一に落下させるトレー82とからなる。もちろ
ん、図に示されていないが、トレー82に代えてスプレ
ーを使用しても良い。
【0026】本発明の細胞培養方法の操作は細胞付着工
程から始める。この工程においては、まず、弁V3を制
御し、自重または差圧により、培地を第2の貯槽3から
細胞培養室11へ所定流量で導入する。この時、あふれ
口15に取り付けられている弁V1が開けられたまま保
持されるので、細胞培養室11内における培地をh4以
上のレベルに上げて複数の基板71の全体を浸漬するこ
とができる。あふれ口15から溢れてくる培地はあふれ
管43を経由して自重または差圧により第1の貯槽2に
流れ込む。第1の貯槽2における培地のレベルはレベル
コントローラ9に制御されて所定のレベルに維持されて
いる。即ち、第1の貯槽2におけるレベルが所定の高い
レベルに上がると、レベルコントローラ9はポンプ手段
45を作動して培地を第2の貯槽3に移送し、また、所
定の低いレベルに下がると、ポンプを停止させることが
できる。そうすると、培地は細胞培養室11,第1の貯
槽2,そして第2の貯槽3を通ってから再び細胞培養室
11へと循環することができる。循環の時間は約30分
間であるが、細胞付着の具合をみて調整することができ
る。
【0027】基板71への細胞付着が完成すれば、弁V
3を開けたまま、あふれ弁V1を閉じ、弁V2を開け
る。この時、細胞培養室11内の培地のレベルはサイホ
ン手段6の高さよりずっと高いので、培地はサイホン作
用により、出手段14を経由して第1の貯槽2に導入さ
れる。そのため、細胞培養室11内にある培地のレベル
が段々下がると共に、基板71の足場面は、面上に薄膜
状の培地だけが残ったまま露出する。上記のように、基
板71の足場面を培地に対して交換的に浸漬したり露出
したりするように操作する。細胞が基板71の表面を十
分に被覆した後に前記操作を停止する。1循環の操作は
約30分間であることが好ましい。1循環の時間、即ち
レベルが高いレベルから下がり始める時点から再び上が
って該高いレベルに戻った時点までの時間は、下記のよ
うに、管41及び43のそれぞれを通って流れる一定の
流量f1及びf2によって決定することができる。
【0028】図2に示すh1及びh2のそれぞれは細胞
培養室11の底部から基板71の下端縁までの高さ、及
び、前記底部から基板71の上端縁までの高さ、を表わ
す。そして、h3は前記底部からのサイホン手段6の高
さであり、h4は前記底部からのあふれ口15の高さで
あり、hx は前記底部からの培地レベルの面の高さであ
る。また、図3に示すWは基板71の幅(細胞培養室1
1の幅に相当)であり、Lは複数の基板71からなる基
材7の長さ(細胞培養室11の長さに相当)である。培
地を細胞培養室11に送入して細胞培養室11内の培地
を低レベルからサイホン手段6の高さh3までに段々上
げる時、サイホン手段6が働かないので、管43を通っ
て流れる培地の流量f2は0である。
【0029】その時、0<hx <h1またはh2<hx
<h3の場合、培地レベルの上昇速率が下式に示され
る。即ち、 U1=f1/W1 (1) である。
【0030】h1<hx <h2の場合、培地レベルの上
昇速度が下式に示される。即ち、 U1=f1/W(1−Nd) (2) (ただし、式中で、Nは基板数を示し、dは各基板の厚
さを示す。)である。
【0031】そして、サイホン手段6が働いて培地レベ
ルが下がる時、管41及び43それぞれにある流量f
1,f2を常数と仮設すれば、0<hx <h1またはh
2<hx <h3の場合、培地レベルの降下速度が下式に
示される。即ち、 U2=(f2−f1)/W1 (3) である。
【0032】h1<hx <h2の場合、培地レベルの降
下速度が下式に示される。即ち、 U2=(f2−f1)/W(1−Nd) (4) である。
【0033】従って、培地レベルを0からh3まで上が
る時間は下式で計算される。
【0034】 t1 =W[(h1+h2+h3)L +(h2−h1)(1−Nd)]/f1 (5)
【0035】培地レベルをh3から0まで下がる時間は
下式で計算される。
【0036】 t2 =W[(h1+h3−h2) +(h2−h1)(1−Nd)]/(f2−f1) (6)
【0037】従って、レベルが高レベルから下がり始め
る時点から再び上がって該高レベルに戻った時点までの
1循環の時間は、下式で決定される。
【0038】 tp =t1 +t2 (7)
【0039】
【発明の効果】上述した実施の形態から分かるように、
この発明の細胞培養方法及び細胞培養装置によれば、培
地循環機構により、代謝物の除去及び培地の交換が容易
に行なえ、且つ、細胞の足場表面が培地に浸漬されたり
露出されたりし、培地による養素の供給及び新鮮な気体
の供給が容易に行なえるので、高密度細胞にも適用する
ことができる。また、高剪断力を発生させないまま培地
によって細胞の成長に必要な溶存酸素を十分に供給する
ことができるので、基板からの細胞の不意な剥離を避け
ることができる。そして、容易に制御でき、且つ、容易
に設計ないしスケールアップすることができるので、量
産に適用出来る。また、細胞の付着表面積が広く、且
つ、培養基材からの細胞の剥離が容易に行なえるので生
産コストを下げることができる。なお、上述した実施の
形態は、培地の表面のレベルを制御して本発明を実用化
するが、基材を上げ下げ操作する方式で実用化すること
も当然できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】足場依存性単一層細胞の為の本発明の細胞培養
装置の1つの実施の形態の全体の構成を概略的に示す図
である。
【図2】図1に示されている細胞培養室の構成を拡大し
てより詳細に示す図である。
【図3】図1に示されている細胞培養室中の基材を拡大
して示す斜視図である。
【符号の説明】
12 上入口(入り手段) 13 下入口(入り手段) 14 出手段 2 第1の貯槽(循環手段) 3 第2の貯槽(循環手段) V1 あふれ弁 V2 第1の制御弁(循環手段) V3 第2の制御弁(循環手段) 5 気体供給手段 6 サイホン手段(循環手段) 7 基材 8 分配手段(循環手段) 11 細胞培養室 12 上入口(入り手段) 13 下入口(入り手段) 14;13,12 出入り手段 43 あふれ管 44 回流管(循環手段) 45 ポンプ手段(循環手段) 71 基板 h1 下端縁高さ h2 上端縁高さ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出手段(14)及び入り手段(13,1
    2)を有する細胞培養室(11)と、細胞培養室(1
    1)内に設けられている細胞付着用の複数の基材(7)
    と、出手段(14)及び入り手段(13,12)と連通
    され培地を出手段(14)及び入り手段(13,12)
    をへて細胞培養室(11)に循環させる循環手段(2,
    3,V3,V2,6,8,44,45)と、を備えた層
    細胞の培養装置において、 前記循環手段が、基材(7)を細胞培養室(11)に対
    し動かさない状態で、基材(7)の表面に対する培地の
    レベルを基材(7)の上端縁高さ(h2)より高いレベ
    ルと下端縁高さ(h1)より低いレベルとの間に上げ・
    下げ操作をし、且つ、 培地のレベルが前記低いレベルに下がると入り手段(1
    2,13)を経由して培地を供給し、また、培地のレベ
    ルが前記高いレベルに上がると出手段(14)を経由し
    て培地を排出することができるように構成されている、 ことを特徴とする細胞の培養装置。
  2. 【請求項2】 前記循環手段は、出手段(14)と連通
    し細胞培養室(11)の底部より低い所に置かれている
    第1の貯槽(2)を備えている、 ことを特徴とする請求項1に記載の細胞の培養装置。
  3. 【請求項3】 前記循環手段は、細胞培養室(11)の
    上流側で細胞培養室(11)の天井よりも高い位置に置
    かれている第2の貯槽(3)を備えている、 ことを特徴とする請求項2に記載の細胞の培養装置。
  4. 【請求項4】 前記循環手段は、第1の貯槽(2)と第
    2の貯槽(3)との間に設けられているポンプ手段(4
    5)を備えている、 ことを特徴とする請求項3に記載の細胞の培養装置。
  5. 【請求項5】 前記循環手段は、出手段(14)及び第
    1の貯槽(2)の夫々と連通し培地のレベルが前記高い
    レベルに上がると吸い上げ作用を行なうサイホン手段を
    備えている、 ことを特徴とする請求項4に記載の細胞の培養装置。
  6. 【請求項6】 前記循環手段は、培地の流出量を制御す
    るよう出手段(14)に連通して設置されている第1の
    制御弁(V2)と、培地の流入量を制御するよう入り手
    段(12,13)に連通して設置されている第2の制御
    弁(V3)と、を備えている、 ことを特徴とする請求項5に記載の細胞の培養装置。
  7. 【請求項7】 前記循環手段は、基材(7)の天辺より
    高い箇所で細胞培養室(11)と連通したあふれ管(4
    3)と、このあふれ管(43)に設けられているあふれ
    弁(V1)と、を備えている、 ことを特徴とする請求項6に記載の細胞の培養装置。
  8. 【請求項8】 前記循環手段は、第1の貯槽(2)中の
    培地の表面のレベルを測定する培地表面レベル測定手段
    (9)を備えている、 ことを特徴とする請求項7に記載の細胞の培養装置。
  9. 【請求項9】 前記入り手段は、細胞培養室(11)の
    天井に近い箇所に設けられた第1の入口(13)と、細
    胞培養室(11)の底部に近い箇所に設けられた第2の
    入口(12)と、を備えている、 ことを特徴とする請求項8に記載の細胞の培養装置。
  10. 【請求項10】 細胞培養室(11)内の基材(7)の
    上方または下方に設けられて細胞培養室(11)に流れ
    込む培地を均一に分配する培地均一分配手段(8)を更
    に備えている、 ことを特徴とする請求項9に記載の細胞の培養装置。
  11. 【請求項11】 細胞培養室(11)の上部から細胞培
    養室(11)に気体を供給する気体供給手段(5)を更
    に備えている、 ことを特徴とする請求項10に記載の細胞の培養装置。
  12. 【請求項12】 (a).出手段(14)及び入り手段
    (13,12)と、細胞付着のための基材(7)と、を
    有する細胞培養室(11)を設置し; (b).細胞培養室(11)に培地を供給して基材
    (7)に細胞を付着させ; (c).基材(7)の表面に細胞を成長させながら基材
    (7)を細胞培養室(11)に対し動かさない状態で、
    出手段(14)及び入り手段(13,12)を経由して
    培地を循環させると共に、基材(7)の表面に対する培
    地のレベルを基材(7)の上端縁高さ(h2)より高い
    レベルと下端縁高さ(h1)より低いレベルとの間で上
    げ下げ操作し; (d).培地のレベルが前記高いレベルに上がると出手
    段(14)を経由して培地を流出させるように制御し; (e)培地のレベルが前記低いレベルに下がると入り手
    段(12,13)を経由して培地を流入させるように制
    御する;ことを特徴とする細胞の培養方法。
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