JPH10189959A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH10189959A
JPH10189959A JP8349413A JP34941396A JPH10189959A JP H10189959 A JPH10189959 A JP H10189959A JP 8349413 A JP8349413 A JP 8349413A JP 34941396 A JP34941396 A JP 34941396A JP H10189959 A JPH10189959 A JP H10189959A
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JP
Japan
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semiconductor device
misfet
insulating film
region
type
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JP8349413A
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Katsutada Horiuchi
勝忠 堀内
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁膜上の単結晶半導体層に構成されたp型
MISFETにおいては、基板浮遊効果の解消を行うこ
とができない。 【解決手段】 絶縁膜上の単結晶半導体装置に構成され
たMISFETを有する半導体装置において、MISF
ETのソース/ドレイン拡散層底部に接して再結合中心
として作用する結晶欠陥領域を形成する。 【効果】 p型MISFET及びn型MISFETの何
れに対しても基板浮遊効果の解消を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、特に、絶縁膜上の単結晶半導体層に構成されたMI
SFET(etal nsulator emiconductor ield
ffect ransistor)を有する半導体装置に適用して有
効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絶縁膜上の単結晶半導体層にMOSFE
T(etal xide emiconductor ield ffect r
ansistor)を構成する手法はSOI(ilicon n n
sulator)構造として公知であり、図15に示されるごと
き構造が1995年春季応用物理学会講演予稿集755
頁等に記載されている。MOSFETは、支持基板1か
ら厚い埋め込み絶縁膜2によって隔離された単結晶シリ
コン(Si)層30に構成されている。図15において、
符号4は素子分離絶縁膜、符号5はゲート絶縁膜、符号
61はゲート電極、符号7はゲート保護絶縁膜、符号8
はゲート側壁絶縁膜、符号9及び符号10はn型高濃度
拡散層で各々ソース、ドレイン領域である。
【0003】図2に示すように、SOI構造はMOSF
ETの直下に厚い埋込み絶縁膜2を有しているため、通
常の半導体基板を用いた構造に比べてドレイン接合容量
及び配線寄生容量を1/10程度に低減できる特徴を有
している。更に、MOSFETが支持基板1から絶縁分
離されているため、α線照射による誤動作及びラッチア
ップ現象を根本的に解消できる等の特徴を有している。
【0004】前記SOI構造の技術的な課題は、単結晶
シリコン層30が支持基板1から絶縁されているため、
ドレイン強電界等により発生した少数キャリアが単結晶
シリコン層30内に過渡的に蓄積され、これによってM
OSFETのしきい電圧値が変動する所謂基板浮遊効果
にある。基板浮遊効果は、少数キャリアの単結晶シリコ
ン層30内蓄積による電位上昇に伴い、ソースからの多
数キャリア流入で生じる寄生バイポーラ効果でもある。
n型MOSFETにおいては正孔が蓄積され、しきい電
圧値は負値方向に変動し、電流電圧特性に特異なこぶが
観測されたり、オフ状態における漏洩電流の増大、更に
はソース・ドレイン間耐圧の低下をもたらす。基板浮遊
効果は微小電流差の検出を要する差動増幅器やアナログ
回路にとっては致命的な問題となる。
【0005】図15に示すMOSFETは、前述の基板
浮遊効果を解消するために提案された構造で、高濃度ソ
ース拡散層9内にゲルマニュウム(Ge)をイオン注入
し、Ge成分比で10[%]程度のSiGe混晶16を
形成している。このSiGe混晶16の形成により、バ
ンドギャップが約0.1[eV]狭まり、ソース近傍に
おける正孔に対する拡散電位差が低減される。これによ
り、ドレイン近傍で発生し、単結晶Si層30に注入さ
れた正孔は容易にソース内に拡散して消滅する。伝導帯
EcはSiGe混晶16により影響を受けず、多数キャ
リアである電子の振舞に悪影響は無いとされている。
【0006】課題を同じくする他の従来公知例として、
特開平5−75120号公報及び特開平6−29114
2号公報がある。前者の従来公知例は、n型高濃度ソー
ス散層内に埋込み絶縁膜と接する構成でp型高濃度領域
を設け、このp型高濃度領域をコレクタとするpnp寄
生バイポーラにより、n型高濃度ソース拡散層に注入さ
れた正孔を消滅せんとするものである。後者の従来公知
例は、n型高濃度ソース拡散層底部に接してp型拡散層
を別途構成するものである。p型拡散層は、正孔の発生
箇所であるp型SOI基板と側面で接している。この構
造においては、発生した正孔がp型拡散層にも分散され
るため、チャネル形成領域における正孔密度が相対的に
低下し、基板浮遊効果が低減される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図15に示す構造にお
いて、SiGe混晶16の存在は、p型MOSFETに
おいても、ソース拡散層近傍における価電子帯の拡散電
位差を解消し、伝導帯の拡散電位差が保存される。この
状況は多数キャリアである正孔によってパンチスルー現
象を引き起こし、ゲート電位で制御できなくなることを
意味する。また、逆に単結晶シリコン層30に注入され
た少数キャリアの電子はソース内に注入されず、基板浮
遊効果を解消できないことを意味する。即ち、基板浮遊
効果の解消はn型MOSFETに限られる。
【0008】また、図15に示す構造では基板浮遊効果
解消が十分ではなく、基板浮遊効果解消を更に推し進め
るためにはSiGe混晶16におけるGeの混晶比の上
昇を伴う。これに伴い、結晶歪みの発生による接合リー
ク電流の増加、更には接合破壊をもたらす致命的な問題
を生じる。
【0009】特開平5−75120号公報に記載の構造
において、pnp寄生バイポーラのベースとして作用す
ベきn型拡散層が高濃度で構成されているため、p型S
OI基板から正孔がn型高濃度ソース拡散層に注入され
るには拡散電位が高すぎ、正孔注入効率が極端に低くな
る。仮りに正孔が注入されたとしても、コレクタとして
作用すベきp型高濃度領域自体が正孔の再結合中心とし
て作用するものでなく、正孔の吸入が保持できない。p
型高濃度領域自体に正孔消滅機構を有しない場合、正孔
の流れを保持するためには、コレクタとして作用するp
型高濃度領域はn型高濃度ソース拡散層に対して負電圧
が印加されなければならない。コレクタ端子が開放状態
ではコレクタ電流が流れないのは自明であり、p型SO
I基板に発生した正孔を引き抜くことは原理的に不可能
である。
【0010】特開平6−291142号公報に記載の構
造においては、発生した正孔が消滅するものでなく、本
質的な解決とはならない。特に、基板浮遊効果を図るた
めには、p型拡散層領域面積を大きくする必要があり、
微細化、低寄生容量化及び高速動作化に反する。
【0011】本発明の目的は、n型MISFET及びp
型MISFETに適用可能な基板浮遊効果解消技術を提
供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、接合特性の劣化を伴
うことなく、基板浮遊効果解消を更に推し進めることが
可能な技術を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、微細化及び高速動作
化に特に有効な超薄膜SOI構造の基板浮遊効果解消に
関し、簡便で廉価な製造方法で実現可能な技術を提供す
ることにある。
【0014】本発明の他の目的は、製造工程の簡略化及
び製造原価の低減化を図ることが可能な技術を提供する
ことにある。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の動作原理を要約
する。本発明は単結晶シリコン層が極めて薄く、完全空
乏化されたMISFETに特に有効であり、理解を容易
にする為に完全空乏型のn型MISFETを例として説
明する。p型MISFETに関しては導電型を反対導電
型に置換えることにより同様に作用させることができ
る。
【0017】ドレイン近傍で発生した正孔を速やかにソ
ース拡散層内に注入、消滅させる手段として、正孔に対
して再結合中心として作用する領域をソース底面接合の
一部で接するごとく構成する。正孔消滅に要する電子は
n型高濃度ソース拡散層領域から供給される。再結合中
心による正孔消滅機構として結晶欠陥等に基づく再結合
中心を利用する。再結合中心として作用する結晶欠陥の
形成はn型低濃度拡散層における正孔に対する拡散電位
差を増大させない元素によるイオン注入を施し、SOI
層底面部を非晶質化させる。前記非晶質はその後の短時
間高温熱処理においても底部が絶縁膜であるため再結晶
化熱処理による単結晶化はゲート直下の単結晶半導体層
側面部を除いて行なわれず、多結晶化が進行するだけで
ある。前記多結晶又は非晶質性は熱処理条件により制御
可能であり、再結合中心特性を制御できる。
【0018】前記構成において、ソース接合底部は埋込
み絶縁膜に達しない接合深さになるごとく設定する。即
ち、ソース接合底部と埋込み絶縁膜との間には低濃度の
極めて薄い単結晶シリコン層領域が残置された構成と
し、ソース接合底部の一部に再結合中心機構が極在する
ごとく構成する。ドレイン近傍で発生した正孔はソース
接合底部の極めて薄い低濃度単結晶シリコン層領域を経
て再結合中心領域で消滅される。前記構成はMISFE
Tの対称性からドレイン領域にも同様に構成される。ド
レイン底面接合の一部に極在する再結合中心領域はドレ
イン電圧印加により接合リーク箇所として作用する。し
かしながら、ドレイン接合底部の極めて薄い低濃度単結
晶シリコン層はドレイン電圧印加による空乏層が埋込み
絶縁膜に達し、ソース方向への電荷の経路を遮断するご
とく働き、リーク電流の発生は抑止される。
【0019】MISFETを有する半導体装置として、
n型MISFET及びp型MISFETを有する半導体
装置に本発明手法を適用するに当り、n型MISFET
とp型MISFETを各々個別に適用することは製造工
程数の増加及び良品歩留まりの低下を招き、製造コスト
の上昇につながる。従って、再結合中心を形成するイオ
ン注入源としてはn型低濃度拡散層及びp型低濃度拡散
層における少数キャリアに対する拡散電位差を増大させ
ない元素を同一工程でp型MISFET及びn型MIS
FETの各低濃度ソース拡散領域にイオン注入させ、再
結合を形成することが望ましい。
【0020】前記観点からSi半導体によるMISFE
Tにおいてはイオン注入源としてP(燐)、B(ボロン)、
As(砒素)、Sb(アンチモン)、Ga(ゲルマニウム)の
ごとく容易に活性化してn型又はp型を形成する元素以
外の元素であることが望ましい。更に、イオン注入によ
り半導体基板を非晶質化する元素であることが望まし
く、原子質量が10以下の元素は好ましくない。Si半
導体内において拡散係数が異常に大きく信頼性を損なう
Na(ナトリウム)、K(カリウム)のごときアルカリ金
属、Mg(マグネシウム)を含むアルカリ土類金属も好ま
しくない。本発明においては半導体を構成するSi、G
e、C(炭素)等の14族元素、F(フッ素)、Cl(塩素)
等のハロゲン元素、Ne(ネオン)、Ar(アルゴン)等の
希ガス元素が好ましい。特に廉価で、供給も安定し、イ
オン化が容易で且つ安定なSi、C、Ne、Ar、Cl
等の元素が最も好ましい。
【0021】半導体装置の形成方法としては、従来製造
方法に基づき所望の拡散層構造を有するソース・ドレイ
ン領域を100[nm]以下の層厚を有する超薄膜SO
I層に形成した後、ソース電極との接続の為のコンタク
ト穴形成において、前記コンタクト穴から選択的に再結
合中心領域形成のイオン注入、例えばSiのイオン注入
をSOI層直下の厚い絶縁膜に達するごとく施して前記
酸化膜界面領域のSOI層を非晶質化させる。前記非晶
質領域は、その後の熱処理によっても界面部が単結晶化
されず、微少粒界よりなる多結晶化が進行し、再結合中
心として機能する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0023】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0024】また、各部の材質、導電型及び製造条件な
どは実施形態の記載に限定されるものではなく、それぞ
れ多くの変形が可能であることはいうまでもない。
【0025】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1である半導体装置の要部断面図であり、図2及び図3
は、前記半導体装置の製造方法を説明するための要部断
面図である。
【0026】まず、支持基板1上に絶縁膜2を介在して
p型単結晶シリコン(Si)層32が設けられたSOI基
板を用意する。支持基板1は単結晶シリコンで形成され
ている。絶縁膜2は500[nm]厚のシリコン酸化膜
で形成されている。p型単結晶シリコン層32は、10
0[nm]程度の膜厚及び1×1016[atoms/cm3]程
度の不純物濃度に設定されている。また、p型単結晶シ
リコン層32は面方位(100)に設定されている。
【0027】次に、前記p型単結晶シリコン層32の主
面の非活性領域上に素子間分離絶縁膜4を形成し、その
後、前記p型単結晶シリコン層32の主面の活性領域上
に3.5[nm]厚のゲート絶縁膜5を形成し、その
後、ゲート電極6及びゲート保護絶縁膜7を形成する。
ゲート電極6はp型低抵抗多結晶シリコン膜で形成され
ている。ゲート絶縁膜5はシリコン熱酸化膜で形成され
ている。ゲート電極6のゲート長は100[nm]であ
る。
【0028】次に、前記ゲート保護絶縁膜7及びゲート
電極6を注入阻止マスクとして使用し、加速エネルギー
10[Kev]、ドーズ量5×1014[atoms/cm2]、
注入角度30°の条件によりAsのイオン注入を行い、
その後、熱処理を施して、n型高濃度ソース拡散層91
及びn型高濃度ドレイン拡散層101を形成する。な
お、最終製造工程を経た単結晶シリコン層32の厚さは
洗浄化処理等により減少し、65[nm]となった。ま
た、n型高濃度ソース拡散層91及びn型高濃度ドレイ
ン拡散層101の接合深さは約40[nm]であり、こ
れらの接合底面と絶縁膜2との間の単結晶シリコン層3
2の間隔は約20[nm]となった。また、前記n型不
純物イオン注入領域は熱処理後において単結晶性を維持
していた。
【0029】次に、前記SOI基板上の全面に100
[nm]厚の堆積性絶縁膜を形成し、その後、前記堆積
性絶縁膜に異方性ドライエッチングを施し、ゲート電極
6の側壁部にゲート側壁絶縁膜(サイドウォールスペー
サ)8を形成する。ここまでの製造工程を図2に示す。
【0030】次に、ソース抵抗の低減化を図る目的で化
学気相反応による150[nm]厚のタングステン(W)
膜12を、露出しているシリコン面に選択的に形成す
る。タングステン膜12は、スパッタリングによる全面
被着と、少なくともn型高濃度ソース拡散層91及びn
型高濃度ドレイン拡散層101の表面を覆うごとくパタ
ーニングして形成しても良い。
【0031】次に、前記SOI基板上の全面に、燐が添
加されたシリコン酸化膜からなる配線保護絶縁膜13を
形成し、その後、前記配線保護絶縁膜13の所望箇所に
開口を形成する。
【0032】次に、前記配線保護絶縁膜13に形成され
た開口を通して、前記n型高濃度ソース拡散層91及び
n型高濃度ドレイン拡散層101の下部の絶縁膜2界面
で濃度が最大となるごとく、ドーズ量1×1014[atom
s/cm2]なる条件でB及びドーズ量3×1015[atoms
/cm2]なる条件でArの垂直イオン注入を行い、その
後、800[℃]、10分の熱処理を施す。ここまでの
製造工程で別途製造した試料についてその断面を透過型
電子顕微鏡により観測した結果、図3に示すように、絶
縁膜2界面近傍に微細粒径多結晶よりなるp型結晶欠陥
領域11が形成されていることが明らかとなった。Ar
のイオン注入はその最大濃度が絶縁膜2内になるごとく
加速エネルギーを設定してもよい。更に、別途実験の結
果、結晶欠陥領域11を形成するためのイオン注入はイ
オン種としてArでなくとも良く、Ne等の希ガス元
素、F、Cl等のハロゲン元素、及びSi、C、Ge等
の14族元素であっても同等の効果が得られることが判
明した。しかし、PのごとくSi単結晶中でn型を構成
する元素のイオン注入では後述のごとく効果が得られな
いことが判明した。
【0033】次に、公知の製造技術に基づき、配線金層
の蒸着とそのパターンニングを行い、ソース電極14及
びドレイン電極15を含む配線を形成することにより、
図1に示す半導体装置が形成される。
【0034】このように製造されたMISFETを有す
る半導装置において、MISFETのゲート電圧0
[V]におけるソース・ドレイン間耐圧は6.6[V]
となり、ソース内の結晶欠陥領域11が構成されていな
い、同一寸法からなる従来のSOI構造のMISFET
に比べて約3.6[V]向上し、通常の半導体基板に製
造された同一寸法のMISFETと同等の耐圧値を確保
することができた。
【0035】また、電流電圧特性においてもキンク特性
と称される異常なこぶ状特性は観測されず、正常な特性
を示した。更に、ソース・ドレイン電流・ゲート電圧特
性において、従来のSOI構造のMISFETで観測さ
れた低ゲート電圧におけるリーク電流の存在も観測され
なかった。また、前記リーク電流及びしきい電圧値はド
レイン電圧を変化させても変化が見出せなかった。
【0036】これらの特性から、本実施形態のMISF
ETでは基板浮遊効果に伴う緒特性から完全に解消され
たことが明らかとなった。本実施形態のMISFETの
電流電圧特性は正常な特性を示し、ソース及びドレイン
内部に形成された結晶欠陥領域11は何ら悪影響を及ぼ
さないことも判明した。
【0037】なお、結晶欠陥領域11の形成をPのイオ
ン注入に基づいて形成した試料においては基板浮遊効果
解消が殆ど見出せなかった。本実施形態に基づく半導体
装置がMISFETの基板浮遊効果解消に有効なことか
ら、絶縁膜2に接して構成された結晶欠陥領域11の多
結晶性が注入された正孔の再結晶中心として十分に作用
することが推測された。
【0038】また、本実施形態に基づく半導体装置にお
いては、単結晶シリコン層32の厚さが最終的に65
[nm]と極めて薄く、ゲート電極6直下の単結晶シリ
コン層32はしきい電圧値以上のゲート電圧条件で中性
領域が存在しない完全空乏状態が実現された。これによ
り駆動すべき容量が低減され、低電圧で大電流特性を得
ることができた。
【0039】(実施形態2)図4は本発明の実施形態2
である半導体装置の要部断面図であり、図5は前記半導
体装置の製造方法を説明するための要部断面図である。
【0040】まず、支持基板1上に絶縁膜2を介在して
p型単結晶シリコン(Si)層32が設けられたSOI基
板を用意する。本実施形態のp型単結晶シリコン層32
は、200[nm]程度の膜厚に設定されている。
【0041】次に、前記p型単結晶シリコン層32の主
面の非活性領域上に素子間分離絶縁膜4を形成し、その
後、前記p型単結晶シリコン層32の主面の活性領域上
に3.5[nm]厚のゲート絶縁膜5を形成し、その
後、ゲート電極6及びゲート保護絶縁膜7を形成する。
【0042】次に、前記ゲート保護絶縁膜7及びゲート
電極6を注入阻止マスクとして使用し、加速エネルギー
10[Kev]、ドーズ量5×1014[atoms/cm2]、
注入角度30°の条件によりAsのイオン注入を行い、
その後、短時間活性化熱処理を施して、高濃度浅接合ソ
ース3及び高濃度浅接合ドレイン31を形成する。
【0043】次に、前記SOI基板上の全面に100
[nm]厚の堆積性絶縁膜を形成し、その後、前記堆積
性絶縁膜に異方性ドライエッチングを施し、ゲート電極
6の側壁部にゲート側壁絶縁膜(サイドウォールスペー
サ)8を形成する。
【0044】次に、前記ゲート電極6及びゲート側壁絶
縁膜8を注入阻止マスクとして使用し、前述の実施形態
1と同様に、n型高濃度ソース拡散層91及びn型高濃
度ドレイン拡散層101を形成する。なお、最終製造工
程を経た単結晶シリコン層32の厚さは洗浄化処理等に
より減少し、150[nm]となった。また、n型高濃
度ソース拡散層91及びn型高濃度ドレイン拡散層10
1の接合底面と絶縁膜2との間の単結晶シリコン層32
の間隔は約60[nm]となった。ここまでの製造工程
を図5に示す。
【0045】次に、前述の実施形態1と同様に、配線保
護絶縁膜13、開口、p型結晶欠陥領域11、ソース電
極14、ドレイン電極15等を形成することにより、図
4に示す半導体装置が形成される。
【0046】このように製造されたMISFETを有す
る半導体装置において、前述の実施形態1と同様に、基
板浮遊効果に伴う緒現象、即ち電流電圧特性におけるキ
ンク現象、しきい電圧値の変動は見出せなかった。ま
た、ソース・ドレイン間のリーク電流も観測されず、ゲ
ート電圧0[V]におけるMISFETのソース・ドレ
イン間耐圧は6.6[V]となり、ソース内の結晶欠陥
領域11が構成されていない、同一寸法からなる従来の
SOI構造のMISFETに比べて約3.6[V]向上
し、通常の半導体基板に製造された同一寸法のMISF
ETと同等の耐圧値を確保することができた。
【0047】なお、本実形態に基づく半導体装置におい
て、ソース拡散層91及びドレイン拡散層101の底面
接合と絶縁膜2界面間の厚さが最終的に80[nm]、
100[nm]、120[nm]となるごとく単結晶シ
リコン層32の厚さを制御し、別途製造した半導体装置
につきMISFETのソース・ドレイン間リーク電流を
測定した。ソース拡散層90及びドレイン拡散層101
の底面接合と絶縁膜2界面間の厚さが100[nm]以
上と厚く設定された半導体装置において、リーク電流は
ドレイン電圧2[V]の条件下でゲート幅1[μm]当
たり1[pA]となり、前記厚さの増加と共に急激に増
加する傾向を示した。したがって、ソース拡散層91及
びドレイン拡散層101の底面接合と絶縁膜2界面間の
厚さは100[nm]以下になるごとく厳密に設計する
ことが望ましい。
【0048】(実施形態3)図6は本発明の実施形態3
である半導体装置の要部断面図であり、図7は前記半導
体装置の製造方法を説明するための要部断面図である。
【0049】まず、支持基板1上に絶縁膜2を介在して
p型単結晶シリコン(Si)層32が設けられたSOI基
板を用意する。
【0050】次に、前記p型単結晶シリコン層32の主
面の非活性領域上に素子間分離絶縁膜4を形成し、その
後、前記p型単結晶シリコン層32の主面の活性領域上
に3.5[nm]厚のゲート絶縁膜5を形成し、その
後、ゲート電極6及びゲート保護絶縁膜7を形成する。
【0051】次に、前記ゲート電極6と並行で、且つ前
記素子間分離絶縁膜4に接する領域の一部にAsイオン
注入が阻止されるごとくレジストパターンを選択的に形
成し、その後、イオン注入を施し、その後、前記レジス
トパターンを除去し、その後、熱処理を施して、n型高
濃度ソース拡散層91及びn型高濃度ドレイン拡散層1
01を形成する。
【0052】次に、前記SOI基板上の全面に100
[nm]厚の堆積性絶縁膜を形成し、その後、前記堆積
性絶縁膜に異方性ドライエッチングを施し、ゲート電極
6の側壁部にゲート側壁絶縁膜8を形成する。
【0053】次に、前記ゲート電極6の周囲の活性領域
上の絶縁膜を除去し、単結晶シリコン層32の表面を露
出させる。ここまでの製造工程を図7に示す。
【0054】次に、前記露出された単結晶シリコン層3
2の表面上にタングステン(W)膜12を選択的に形成
し、その後、前述の実施形態1と同様に、配線保護絶縁
膜13、開口、p型結晶欠陥領域11、ソース電極1
4、ドレイン電極15等を形成することにより、図6に
示す半導体装置が形成される。なお、本実施形態におい
て、Arのイオン注入は行なわなかった。
【0055】このように製造されたMISFETを有す
る半導体装置において、前述の実施形態1と同様に、基
板浮遊効果に伴う緒現象、即ち電流電圧特性におけるキ
ンク現象、しきい電圧値の変動は見出せなかった。ま
た、ソース・ドレイン間のリーク電流も観測されず、ゲ
ート電圧0[V]におけるMISFETのソース・ドレ
イン間耐圧は6.6[V]となり、ソース内の結晶欠陥
領域11が構成されていない、同一寸法からなる従来の
SOI構造のMISFETに比べて約3.6[V]向上
し、通常の半導体基板に製造された同一寸法のMISF
ETと同等の耐圧値を確保することができた。
【0056】前記結果は単結晶シリコン層32に蓄積さ
れた正孔がソース拡散層91底部を経て、ソース拡散層
91以外の単結晶シリコン層32表面領域に構成された
タングステン膜12で消滅するためと推定される。ドレ
イン領域に於いてはタングステン膜12がp型単結晶シ
リコン層32と接続されており、ドレイン電圧の印加に
よりドレイン・ソース間が短絡することが心配される
が、ドレイン電圧の印加は一方でドレイン接合底部のp
型単結晶シリコン層32を空乏化し、短絡経路を遮断す
るごとく作用するため、ドレイン・ソース間短絡は生じ
ない。即ち、本実施例に基づく半導体装置においては、
ドレイン・ソースを入れ替えて動作させても通常動作を
損なうことなく、且つ基板浮遊に基づく緒現象を解消す
ることができる。
【0057】(実施形態4)図8は本発明の実施形態4
であるDRAM(ynamic andom ccess emory)の
概略構成図であり、図9は前記DRAMに塔載されるメ
モリセルの等価回路図である。
【0058】図8に示すように、DRAM(半導体装置)
は、メモリセル40Aが行列状に配置されたメモリセル
アレイ40及び制御用周辺回路で構成されている。制御
用周辺回路としては、クロック発生器42、クロック発
生器43、行アドレスバッファ回路44、列アドレスバ
ッファ回路45、行デコーダ回路46、列デコーダ回路
47、センスアンプ回路48、書込みクロック発生器4
9、データ入力バッファ回路50、データ出力バッファ
回路51等を備えている。
【0059】前記DRAMは、メモリセル選択のアドレ
ス信号端子数を低減するため、列アドレス信号と行アド
レス信号をずらし多重化して印加する構成になってい
る。RASとCASは各々パルス信号であり、クロック
発生器42及びクロック発生器43を制御してアドレス
信号を行デコーダ回路46と列デコーダ回路47に振分
けている。緩衝回路であるアドレスバッファ回路44及
び45により、行デコーダ回路46及び列デコーダ回路
47に振分けられたアドレス信号に従って特定のワード
線及びビット線を選択する。各ビット線にはフリップフ
ロップ型増幅器によるセンスアンプ回路48が接続さ
れ、1ビットの情報を記憶するメモリセル40Aから読
出された信号を増幅する。パルス信号WEは書込みクロ
ック発生器49を制御することにより書込みと読出しの
切り換えを制御する。Dinは書込み信号であり、Dout
は読出し信号である。
【0060】前記メモリセル40Aは、図9に示すよう
に、ワード線WLとビット線BLとの交差部に配置さ
れ、メモリセル選択用MISFETQと情報蓄積用容量
素子Cとを直列に接続した構造で構成されている。メモ
リセル選択用MISFETQのゲート電極はワード線W
Lに電気的に接続されている。また、メモリセル選択用
MISFETQのソース領域及びドレイン領域である一
対の半導体領域のうち、一方の半導体領域はビット線B
Lに電気的に接続され、他方の半導体領域は情報蓄積用
容量素子Cの一方の電極に電気的に接続されている。
【0061】前記メモリセル40Aのメモリセル選択用
MISFETQは、本発明に基づく構造で構成された前
述の実施形態1のMISFETと同様の構造で構成され
ている。また、前記制御用周辺回路を構成する周辺回路
用MISFETも、本発明に基づく構造で構成された前
述の実施形態1のMISFETと同様の構造で構成され
ている。即ち、本実施形態のDRAMに塔載されるMI
SFETは、基板浮遊効果を解消する本発明に基づく構
造で構成されている。
【0062】このように、DRAM(半導体装置)に塔
載されるMISFETを、基板浮遊効果を解消する本発
明の構造で構成することにより、アクセス時間を従来比
で30[%]以上低減できる高速性が可能となった。更
に、リフレッシュ特性も16[Mbit ]メモリ構造にお
いて、最悪で0.5[秒]と従来に比べて約10倍に向
上することが可能となった。高速動作化はSOI構造に
よる寄生容量低減効果及び大電流化によると考えられ
る。リフレッシュ特性の向上は、SOI構造による接合
面積の低減、基板浮遊効果解消によるしきい電圧値の解
消に基づくと考えられる。
【0063】(実施形態5)図10は本発明の実施形態
5であるSRAM(tatic andom ccess emory)
の概略構成図であり、図11は前記SRAMに塔載され
るメモリセルの等価回路図である。
【0064】図10に示すように、SRAM(半導体装
置)は、メモリセル60Aが行列状に配置されたメモリ
セルアレイ60及び制御用周辺回路で構成されている。
制御用周辺回路としては、行アドレスバッファ回路6
1、アドレス遷移検出器62、行プレデコーダ回路6
3、イコライザ回路64、列デコーダ回路65、チップ
セレクト回路66、入力バッファ回路67、列アドレス
バッファ回路68、センスアンプ回路69、出力バッフ
ァ回路70等を備えている。
【0065】前記SRAMは、高速性、低消費電力性を
図るためにアドレス遷移検出器62を備え、これにより
発生するパルスによって内部回路を制御している。更
に、アドレスバッファ回路からデコーダ回路までの回路
の高速化を図るため、行デコーダ回路をプリデコーダ回
路と主デコーダ回路の二段により構成している。チップ
セレクト回路66は、信号CS及びWEにより情報の書
込み及び読出し時のデータの競合を避け、且つ書込みサ
イクル時間と読出しサイクル時間をほぼ同じにして高速
動作を可能にするための回路である。
【0066】前記メモリセル60Aは、図11に示すよ
うに、ワード線WLとビット線BL1及びビット線BL
2との交差部に配置されている。メモリセル60Aは、
2つのインバータ回路からなるフリップフロック回路及
び2つの転送用MISFETQtで構成されている。2
つのインバータ回路の夫々は、負荷用MISFETQf
及び駆動用MISFETQdで構成されている。転送用
MISFETQt及び駆動用MISFETQdはnチャ
ネル導電型で構成され、負荷用MISFETQfはpチ
ャネル導電型で構成されている。即ち、メモリセル60
Aはn型MISFET及びp型MISFETで構成され
ている。
【0067】前記メモリセル61Aの転送用MISFE
TQt、駆動用MISFETQd及び負荷用MISFE
TQfは、本発明に基づく構造で構成された前述の実施
形態1のMISFETと同様の構造で構成されている。
また、前記制御用周辺回路を構成する周辺回路用MIS
FETも、本発明に基づく構造で構成された前述の実施
形態1のMISFETと同様の構造で構成されている。
即ち、本実施形態のSRAMに塔載されるMISFET
は、基板浮遊効果を解消する本発明の構造で構成されて
いる。
【0068】このように、SRAM(半導体装置)に塔
載されるMISFETを、基板浮遊効果を解消する本発
明の構造で構成することにより、電源電圧を3.5
[V]から2.0[V]と低減でき、且つアクセス時間
を従来比で30[%]以上低減できる高速性が可能とな
った。これは、SOI構造による寄生容量低減効果によ
ると考えられる。更に、基板浮遊効果解消によるしきい
電圧変動が解消され、センスアンプ回路69の動作範囲
の縮小による高速化が可能になったためと考えられる。
【0069】(実施形態6)図12は、本発明の実施形
態6である半導体装置に塔載された論理回路の等価回路
図である。
【0070】図12に示すように、半導体装置に塔載さ
れた論理回路70は、4個のn型MISFETQn及び
4個のp型MISFETQpで構成されている。この論
理回路70は、NAND回路とNOR回路からなる複合
ゲート回路として構成され、Vout =V1 ・V2 +V3
・V4 なる論理演算を行う回路である。この論理回路
は、NAND回路とNOR回路を組合せて前記論理演算
を行う回路に比べてMISFETの数を1/2に低減で
きる。
【0071】前記論理回路70のn型MISFETQn
及びp型MISFETQpは、本発明に基づく構造で構
成された前述の実施形態1のMISFETと同様の構造
で構成されている。即ち、本実施形態の半導体装置に塔
載されたMISFETは、基板浮遊効果を解消する本発
明の構造で構成されている。
【0072】このように、半導体装置に塔載される論理
回路70のMISFETを、基板浮遊効果を解消する本
発明の構造で構成することにより、従来の半導体装置に
比べて遅延時間で20[%]以上の低減化が可能となっ
た。これは、SOI構造による寄生容量低減効果、大電
流化、低電圧化におけるドレインコンダクタンの大幅な
向上によると考えられる。
【0073】(実施形態7)本実施形態7は、信号伝送
処理装置に関し、特に、特に非同期伝送方式(ATM交
換器と称される)に関する信号伝送処理装置について説
明する。図12は信号伝送処理装置のシステム図であ
る。
【0074】図12において、光ファイバーにより超高
速で直列的に伝送されてきた情報信号は、電気信号化
(O/E変換)及び並列化(S/P変換)させる装置80を
介して、本発明に基づく構造で構成された信号伝送処理
装置(BFMLSI)81に導入される。前記信号伝送処
理装置81で番地付処理された電気信号は、直列化(P
/S変換)及び光信号化(E/O変換)させる装置82を
介して、光ファイバーに出力される。
【0075】前記信号伝送処理装置81は、多重器(M
UX)、バッファメモリ(BFM)及び分離器(DMUX)
により構成されている。信号伝送処理装置(BFMLS
I)81はメモリ制御用半導体装置(LSI)83及び空
アドレス振分け制御の機能を有する半導体装置(アドレ
スFIFOメモリLSI)84により制御される。
【0076】前記信号伝送処理装置81は、伝送すべき
番地と無関係に送られてくる超高速伝送信号を所望番地
に超高速で伝送するスイッチの機能を有する装置であ
る。信号伝送処理装置(BFMLSI)81は、入力光信
号の伝送速度に比べて著しく動作速度が遅い為、入力信
号を直接スイッチングできず、入力信号を一時記憶さ
せ、記憶された信号をスイッチングしてから超高速な光
信号に変換して所望番地に伝送する方式を用いている。
信号伝送処理装置(BFMLSI)81の動作速度が遅け
れば、大きな記憶容量が要求される。本実施形態に基づ
くATM交換器においては、信号伝送処理装置(BFM
LSI)81が本発明の構造に基づくMISFETで構
成されることにより、従来の信号伝送処理装置(BFM
LSI)に比べて動作速度が三倍と高速で且つ廉価なた
め、信号伝送処理装置(BFMLSI)81の記憶容量を
従来比で約1/3と低減することがとが可能となった。
これにより、ATM交換器の製造原価を低減することが
できた。
【0077】(実施形態8)図14は本発明の実施形態
8である高速大型計算機の概略構成図である。
【0078】本実施形態は、本発明の半導体装置を、命
令や演算を処理するプロセッサ500が複数個並列に接
続された高速大型計算機に適用した例である。本実施形
態では、本発明による半導体装置が従来のバイポーラト
ランジスタを用いた集積回路よりも集積度が高く廉価な
ため、命令や演算を処理するプロセッサ500、システ
ム制御装置501、及び主記憶装置502等を1辺が1
0から30[mm]の本発明の半導体装置で構成した。
【0079】これら命令や演算を処理するプロセッサ5
00、システム制御装置501、及び化合物半導体装置
からなるデータ通信インタフェース503を同一セラミ
ック基板506に実装した。また、データ通信インタフ
ェース503、及びデータ通信制御装置504を同一セ
ラミック基板507に実装した。これらセラミック基板
506及び507と主記憶装置502が実装されたセラ
ミック基板を大きさが1辺約50[cm]程度、あるい
はそれ以下の基板に実装し、計算機の中央処理ユニット
508を形成した。この中央処理ユニット508内デー
タ通信や、複数の中央処理ユニット間データ通信、ある
いはデータ通信インタフェース503と入出力プロセッ
サ505を実装した基板509との間のデータの通信は
図中の両端矢印線で示される光ファイバ410を介して
行われた。
【0080】この計算機では命令や演算を処理するプロ
セッサ500、システム制御装置501、及び主記憶装
置502等の本発明による半導体装置が並列で、且つ高
速に動作し、またデータの通信が光を媒体に行われるた
め、1秒間当たりの命令処理回数を大幅に増加すること
ができた。
【0081】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、
前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論で
ある。
【0082】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0083】本発明によれば、SOI基板上に構成され
たMISFETを有する半導体装置の最大の問題であっ
た基板浮遊効果に基づくしきい電圧の変動や電流電圧特
性上の異常なこぶ上特性の発生を占有面積の増大や、ソ
ースへのGeイオン注入等の如きイオン源が不安定で、
且つ専用装置を必要とする製造方法に基づくことなく、
既存の半導体装置の製造装置によって、廉価に製造する
ことができる。
【0084】更に、本発明によれば、従来不可能であっ
たSOI基板上のp型MISFETの基板浮遊効果に対
しても廉価な製造方法により解決することができる。従
って、本発明によれば、SOI基板上のp型MISFE
T及びn型MISFETに対して廉価な製造方法により
基板浮遊効果を完全に解消することができる。これによ
り、低電圧、停電力で且つ超高速の半導体装置、及びそ
れにより構成されるシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である半導体装置の要部断
面図である。
【図2】前記半導体装置の製造方法を説明するための要
部断面図である。
【図3】前記半導体装置の製造方法を説明するための要
部断面図である。
【図4】本発明の実施形態2である半導体装置の要部断
面図である。
【図5】前記半導体装置の製造方法を説明するための要
部断面図である。
【図6】本発明の実施形態3である半導体装置の要部断
面図である。
【図7】前記半導体装置の製造方法を説明するための要
部断面図である。
【図8】本発明の実施形態4であるDRAMの概略構成
図である。
【図9】前記DRAMのメモリセルの等価回路図であ
る。
【図10】本発明の実施形態5であるSRAMの概略構
成図である。
【図11】前記SRAMのメモリセルの等価回路図であ
る。
【図12】本発明の実施形態6である半導体装置に塔載
された論理回路の等価回路図である。
【図13】本発明の実施形態7である非同期伝送モード
システムの概略構成図である。
【図14】本発明の実施形態8である高速大型計算機の
概略構成図である。
【図15】従来の半導体装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1…支持基板、2…絶縁膜、32…p型単結晶シリコン
(Si)層、4…素子間分離絶縁膜、5…ゲート絶縁膜、
6…ゲート電極、7…ゲート保護絶縁膜、8…ゲート側
壁絶縁膜、11…p型結晶欠陥領域、12…タングステ
ム膜、13…配線保護絶縁膜、14…ソース電極、15
…ドレイン電極、91…n型高濃度ソース拡散層、10
1…n型高濃度ドレイン拡散層、Q…メモリセル選択用
MISFET、Qt…転送用MISFET、Qd…駆動
用MISFET、Qf…負荷用MISFET、Qn…n
型MISFET、Qp…p型MISFET。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/11 H01L 27/10 671C 27/108 H03K 19/094 A 21/8242 H03K 19/0944 19/20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁膜上の単結晶半導体層に構成された
    MISFETを有する半導体装置において、ソース、ド
    レイン拡散層底部と少なくとも一部領域を共有するごと
    く再結合中心機構を有する領域が構成されていることを
    特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記MISFETは完全空乏型で構成されていることを
    特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記ドレイン拡散層接合底面と下地絶縁膜との間の間隔
    が100[nm]以下で構成されていることを特徴とす
    る半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のうちいずれか1
    項に記載の半導体装置において、前記再結合中心機構領
    域は、配線接続孔直下の単結晶半導体層に構成されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のうちいずれか1
    項に記載の半導体装置において、前記再結合中心機構領
    域は、ソース拡散層と反対導電型の不純物で構成されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のうちいずれか1
    項に記載の半導体装置において、再結合中心機構は、1
    4族元素、ハロゲン元素、及び希ガス元素の何れかの元
    素のイオン注入法に基づく結晶欠陥により形成されてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 絶縁膜上の第一導電型を有する単結晶半
    導体層に構成されたMISFETを有する半導体装置に
    おいて、各々の再結合中心機構領域が第二導電型を有す
    るソース拡散層、及びドレイン拡散層と単結晶半導体層
    表面で接続されてなり、且つ前記再結合中心機構領域は
    ソース拡散層、又はドレイン拡散層の底面の第一の導電
    型を有する単結晶半導体層領域を介してゲート電極直下
    の単結晶半導体層領域と接続されてなることを特徴とす
    る半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の半導体装置において、
    再結合中心機構は、金属、又は金属珪化膜と半導体によ
    る接合であることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のうちいずれか1
    項に記載の半導体装置において、前記MISFETは、
    DRAMのメモリセルを構成するMISFETであるこ
    とを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項8のうちいずれか
    1項に記載の半導体装置において、前記MISFET
    は、SRAMのメモリセルを構成するMISFETであ
    ることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項8のうちいずれか
    1項に記載の半導体装置において、前記MISFETは
    論理回路を構成するMISFETであることを特徴とす
    る半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項8のうちいずれか
    1項に記載の半導体装置は非同期型伝送モード装置であ
    ることを特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項8のうちいずれか
    1項に記載の半導体装置はプロセッサ装置であることを
    特徴とする半導体装置。
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