JPH10189821A - 半導体実装用回路基板およびそれを備えた半導体装置 - Google Patents

半導体実装用回路基板およびそれを備えた半導体装置

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JPH10189821A
JPH10189821A JP30279197A JP30279197A JPH10189821A JP H10189821 A JPH10189821 A JP H10189821A JP 30279197 A JP30279197 A JP 30279197A JP 30279197 A JP30279197 A JP 30279197A JP H10189821 A JPH10189821 A JP H10189821A
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semiconductor
circuit board
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semiconductor chip
substrate
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストかつ容易に接続信頼性を向上するこ
とができる半導体実装用回路基板を提供することであ
る。 【解決手段】 半導体実装用回路基板2の接続パッド1
2をPCB3の配線30に接続する場合に、補強用パッ
ド13aの厚みの方が接続パッド12の厚みよりも大き
いので、接続パッド12と配線30との間に隙間が形成
される。このため、接続パッド12と前記配線30との
間に介在される半田27の形状は円筒の中央部分33に
凹みが存在するような鼓状に形成される。この半田27
の形状によって、上下方向の応力に対する緩和が促進さ
れ、接続信頼性を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BGA(Ball Gri
d Array)、CSP(Chip Scale Package)等のパッケ
ージにおける基板、及びMCM(Multi Chip Modules)
などの基板に好適に用いられ、半導体チップとプリント
配線基板との間に介在される半導体実装用回路基板およ
びそれを備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の半導体実装用回路基板、
半導体チップ、およびプリント配線基板(以下、PCB
と称する)の位置関係を概略的に示す斜視図である。ウ
ェハをダイシング(切断)して半導体チップ101を生
成すると、その半導体チップ101は半導体実装用回路
基板102の半導体実装面106の所定位置に載置され
る。半導体チップ101の電極パッドには半田バンプが
それぞれ形成されており、そのバンプを前記半導体実装
面106上に形成されるリード配線にボンディングする
ことで、半導体チップ101は前記リード配線に電気的
に接続される。ボンディング後、半導体チップ101が
載置された半導体実装面106を覆うように樹脂封止な
どによりパッケージ(図示しない)を行なう。
【0003】また前記半導体実装用回路基板102は、
前記半導体実装面106とは反対側にPCB対向面10
5を備える。このPCB対向面105は、接続用パッド
を備える。この接続用パッドは、スルーホールを介して
前記リード配線に接続されている。そして、前記接続用
パッドをPCB103上に形成された配線パターンにバ
ンプ接続することで、PCB103上の配線パターンと
半導体チップ101とが電気的に接続される。
【0004】上述のPCB対向面105とPCB103
との間において、従来から上述のように実装されたPC
B103は、接続時のPCB103への加熱および冷却
による温度変化によって固有の曲げやねじれを発生す
る。このPCB103固有の曲げ等によって、接続用パ
ッドと配線パターンとの間の半田バンプに亀裂が生じ、
断線するという問題が生じている。
【0005】前述の問題について、特開昭58−538
37号公報に示される従来技術は、半田バンプを亀裂さ
せる力が大きく作用する半導体実装用回路基板の4隅に
電気的に通電がなされない補強用パッドを形成し、PC
B上のパッドとバンプ接続することで、断線を防止して
いる。また特開昭61−224444号公報に示される
従来技術は、半導体実装用回路基板の接続用パッドから
0.5mm程突出する電極リードを形成し、この電極リ
ードをPCBに設けた半田溜めの孔に挿入して半田で接
続している。これによって、前記半田バンプを亀裂させ
るような力が生じても、電極リードが変形するので、前
記力が緩和され、断線が防止されている。なお米国特許
5381307に示される従来技術は、半導体実装用回
路基板の接続パッドとPCB上の配線パターンとのずれ
を半田バンプの表面張力によって補正する目的で半導体
実装用回路基板の4隅に他の接続用パッドよりも接触面
積の大きい接続用パッドを設けているが、結果的に4隅
の接続強度が増加して断線を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
58−53837号公報および米国特許5381307
に開示される従来技術は、半田バンプを亀裂させる力が
大きく作用する半導体実装用回路基板の4隅の補強して
いるけれども、電気的にバンプ接続されている接続パッ
ドと配線パターンとの間は、前述の半田バンプを亀裂さ
せる力に十分耐えうるものではない。また、特開昭61
−224444号公報に示される従来技術は、半導体実
装用回路基板の電極パッドに電極リードを設ける必要が
あり、さらにPCBには前記電極パッドに対応する半田
溜めを作成する必要があるので、別の製造工程が必要で
あり、コストアップの原因になっている。
【0007】ところで、従来から半導体実装面106に
は、基板認識用パターンが形成されている。そして、半
導体チップ101を載置するときに、その基板認識用パ
ターンの位置を認識することで、半導体実装用回路基板
102の向きを検出している。半導体実装用回路基板1
02の向きの検出に基づいて、半導体チップ101を規
定の方向に合わせて所定位置に載置している。なお上述
の従来技術が、特開平1−302824および特開昭6
4−73733に開示されている。
【0008】しかしながら、半導体実装面106にパッ
ケージを設けると、前記基板認識用パターンは隠れてし
まう。したがって、半導体実装用回路基板102をPC
B103に載置するときおよび載置後の検査を行うとき
に、半導体実装用回路基板102の向きおよびPCB1
03上の半導体実装用回路基板102の載置状態などを
把握することができない。
【0009】なお、高周波信号が供給される半導体チッ
プも上述のように半導体実装用回路基板に載置されPC
Bに接続される。前記高周波信号にはノイズが混入しや
すく信号レベルが不安定になることが多い。これによっ
て、PCB上に前記半導体実装用回路基板にコンデンサ
を併設し、ノイズの混入した高周波の信号からノイズを
除去している。したがって、高周波信号が入力される半
導体チップを実装するときには、前記半導体実装用回路
基板の外部にコンデンサを設ける必要があるので、回路
規模が増大するという問題も生じている。
【0010】本発明の目的は、低コストかつ容易に接続
信頼性を向上することができる半導体実装用回路基板を
提供することである。また、容易に半導体実装用回路基
板自体の向きなどを認識することができる半導体実装用
回路基板を提供することである。さらにまた、回路規模
の縮小化を図ることができる半導体実装用回路基板およ
びそれを備えた半導体装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体実装用回
路基板は、上記の課題を解決するために、基板の一主面
には半導体チップが載置されると共に、基板の他面には
プリント配線基板の配線パターンと電気的に接続される
接続パッドが形成された半導体実装用回路基板におい
て、前記接続パッドの厚さよりも厚い厚さを有する補強
用パッドを前記他面に形成したことを特徴とする。
【0012】また前記他面の形状は矩形であり、前記補
強用パッドは、前記他面の少なくとも対角の2隅に配置
してもよい。
【0013】また前記プリント配線基板と接触する前記
補強用パッドの面積は、前記配線パターンと接触する前
記接続パッドの面積よりも大きくしてもよい。
【0014】上述の構成によれば、半導体実装用回路基
板をプリント配線基板に載置し、補強用パッドとプリン
ト配線基板とをバンプ接続している。このとき、前記補
強用パッドの厚さは前記接続パッドの厚さよりも大きい
ので、接続パッドと配線パターンとの間にはある程度大
きい隙間が生じる。バンプ接続を行うと、この隙間によ
って中央部分の凹んだ鼓状の半田バンプが形成される。
この鼓状の半田バンプは、隙間が狭小な時に形成される
中央部分が凸状の半田バンプよりも接続強度が大きい。
これによって、半導体実装用回路基板の前記裏面と、プ
リント配線基板との間の接続強度を増加させることがで
きる。なお補強用パッドを、半田バンプを亀裂させる力
が大きく作用する半導体実装用回路基板の4隅に設ける
ことで、さらに接続強度を増加することができる。
【0015】また本発明の半導体実装用回路基板は、基
板の一主面が半導体チップの載置される領域よりも大き
く形成され、基板認識用パターンを前記基板の一主面の
前記半導体チップの載置される領域以外に形成したこと
を特徴とする。
【0016】前記基板認識用パターンは複数個形成さ
れ、前記基板認識用パターンの1つの形状が他の基板認
識用パターンの形状とは異なるようにしてもよい。
【0017】上述の構成によれば、前記一主面に半導体
チップを載置する場合に、半導体チップが載置される領
域以外に形成される基板認識用パターンを用いて、半導
体実装用回路基板の向きを検出する。検出後に、前記半
導体チップを所定の載置領域に載置する。したがって、
半導体載置後においても基板認識用パターンを確認する
ことができるので、半導体載置後の工程においても前記
半導体実装用回路基板の向きを検出することができる。
また、前記基板認識用パターンを複数個形成し、その中
の1つの形状を異なるように形成することで、容易に半
導体実装用回路基板を認識することができ、迅速に半導
体実装回路基板の向きを検出することができる。
【0018】また本発明の半導体実装用回路基板は、基
板の一主面に電極パッドを備える半導体チップが載置さ
れる半導体実装用回路基板において、前記電極パッドの
幅よりも長いリード配線を前記一主面の前記半導体チッ
プの電極パッドが配置される位置に形成したことを特徴
とする。
【0019】また前記リード配線の長手方向両端部の少
なくとも一方を前記位置から所定距離だけ有するように
形成してもよい。
【0020】上述の構成によれば、前記電極パッドは、
例えば半田バンプを備える。また前記リード配線は前記
位置を含み、且つ長手方向の一端部または両端部は例え
ば前記位置から0.2〜0.3mm程の位置に配置され
ている。これによって、半導体チップが半導体実装用回
路基板の予め定める位置に載置されることは、勿論、多
少ずれるようなことが生じても、前記電極パッドの半田
バンプの設置された位置には所望のリード配線が存在す
ることとなり、前記電極パッドを所望のリード配線に確
実にバンプ接続することができる。
【0021】また本発明の半導体実装用回路基板は、基
板の一主面には載置される半導体チップと電気的に接続
されるリード配線が形成され、基板の他面にはプリント
配線基板の配線パターンに電気的に接続される接続パッ
ドが形成された半導体実装用回路基板において、基板内
部に設けられ、前記半導体チップに供給する電源電圧が
印加される前記リード配線および前記接続パッドのいず
れか一方と接続された第1導体層と、基板内部に前記第
1導体層と対向するように設けられ、接地される前記リ
ード配線および前記接続パッドのいずれか一方と接続さ
れた第2導体層と、基板内部の前記第1導体層と前記第
2導体層との間に介在された誘電体層とを構成したこと
を特徴とする。
【0022】上述の構成によれば、半導体実装用回路基
板は、前記第1導体層、前記第2導体層および前記誘電
体層で形成されたコンデンサを備える。このコンデンサ
は、第1導体層に基板内部の電源電圧が印加される配線
パターンを用い、第2導体層に基板内部の接地される配
線パターンを用い、それらの配線パターンの間に誘電体
層を介在させることで形成される。これによって、ノイ
ズ等が混入されやすい高周波信号を載置された半導体チ
ップに供給するときでも、前記コンデンサによってノイ
ズ等を取り除くことができるので、常に安定した電圧レ
ベルの信号を半導体チップに供給することができる。こ
のように、ノイズ等を取り除くコンデンサを、半導体実
装用回路基板の外部に併設する必要がないので、全体の
回路規模を縮小することができる。
【0023】また本発明の半導体装置は、半導体実装用
回路基板の一主面が半導体チップの載置された領域より
も大きく形成され、所定領域を前記半導体実装用回路基
板の一主面の前記半導体チップの載置された領域以外の
領域中の一部に設け、前記半導体チップを被覆するパッ
ケージが前記半導体実装用回路基板の一主面の前記所定
領域以外の全ての領域に設けられたことを特徴とする。
【0024】また前記所定領域は複数個形成され、前記
所定領域の1つの形状が他の所定領域の形状とは異なる
ようにしてもよい。
【0025】上述の構成によれば、基板の一主面に半導
体チップが載置した後、前記半導体チップを被覆するパ
ッケージを前記基板の一主面の前記所定領域以外の全て
領域に行なう。これによって、半導体装置をパターン配
線基板に載置するときの検査時に、前記所定領域の位置
を認識することで、半導体装置の向きを検出することが
できる。また実装後のパターン配線基板の検査時にも、
前記所定領域を認識することで、半導体装置の実装状態
を検出している。また、前記所定領域を複数個形成し、
その中の1つの所定領域の形状を他の所定領域の形状と
異なるようにすることで、容易に半導体装置の向き等を
検出するすることができる。なお、前記基板認識用パタ
ーンを前記所定領域内に形成し、前記基板認識用パター
ンを認識するようにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図を用いつつ本発明の半導
体実装用回路基板について説明する。
【0027】本発明の半導体実装用回路基板は、矩形の
平らな基板で構成されており、主面である半導体実装面
には半導体チップが載置される。また半導体実装用回路
基板は、前記半導体実装面の反対側の裏面であるプリン
ト配線基板対向面(以下、PCB対向面と称する)が配
線パターンが形成されたプリント配線基板(以下、PC
Bと略称する)に対向するように載置される。以下に、
第1にPCB対向面について説明を行い、第2に半導体
実装面について説明を行い、第3に半導体実装回路基板
の基板内について説明を行う。
【0028】(PCB対向面に関する説明)図1は、半
導体実装用回路基板2のPCB対向面5を示す平面図で
あり、図2は図1に示される半導体実装用回路基板2の
側面図である。
【0029】半導体実装用回路基板2は、PCB対向面
5に、複数の電極パッド12および4つの補強用パッド
13a〜13dを備える。各電極パッド12は、直径
0.5mm、厚さ30〜40μmの半田バンプで構成さ
れ、載置される半導体チップの電極数に対応して形成さ
れる。補強用パッド13a〜13dは、直径0.6〜
1.0mmであり、前記電極パッド12の厚さよりは所
定の厚さ(例えば、10μm)だけ大きい厚さ40〜5
0μmの半田バンプで構成される。
【0030】電極パッド12および補強用パッド13a
〜13dは、たとえば図1に示されるように縦6列、横
6列に配列され、4隅の部分が補強用パッド13a〜1
3dに相当する。補強用パッド13a,13bは、図面
上の右端の縦1列の両端に、その間に配列される4つの
電極パッド12の図面上の共通接線である点線16に接
するように配置される。補強用パッド13a,13d
は、図面上の上端の横1列の両端に、その間に4つの電
極パッド12の図面上の下側の共通接線である点線16
に接するように配置される。このようにして、補強用パ
ッド13aは、その中心が基板外側よりに設けられるよ
うに配置されている。なお他の補強用パッド13b〜1
3dについても同様に配置されるので、説明を省略す
る。
【0031】次に上述の構成の半導体実装用回路基板2
が、PCBに接続された状態について説明を行う。半導
体実装用回路基板2は、PCB対向面5が配線パターン
およびパッドが形成されるPCB上の所定位置に対向す
るように載置される。
【0032】図3は、半導体実装用回路基板2がPCB
3上の所定位置に載置されたときの概略的な断面図を示
す。半導体実装用回路基板2の補強用パッド13aはP
CB3に構成されるパッド24にバンプ接続される。各
電極パッド12はPCB3上に形成された配線パターン
25にバンプ接続される。なお他の補強用パッド13b
〜13dについても同様であり、以下説明を省略する。
【0033】補強用パッド13a〜13dの厚さは、各
電極パッド12の厚さよりも大きい。またPCB3上に
形成されるパッド24の厚さと配線パターン25の厚さ
は、ほぼ同一である。したがって、補強用パッド13a
とパッド24とを接続すると、電極パッド12と配線パ
ターン25との間にはある程度大きい隙間(例えば、1
0μm)が形成される。
【0034】このある程度大きな隙間において、バンプ
接続を行うと、中央部分33が凹んだ鼓状の半田バンプ
27が形成される。この鼓状の半田バンプ27は、電極
パッド12と配線パターン25との間が狭小なときに形
成される中央部分が凸状の半田バンプよりも、半田バン
プ部にかかる歪等の力を軽減しやすい。即ち、電極パッ
ド12と配線パターン25との間のバンプ接続の信頼性
は、ある程度大きい隙間に形成された半田バンプ27の
方が狭小な隙間に形成された中央部分が凸状の半田バン
プよりも大きい。上述の内容は、「COB,TAB実装
を中心とするベアチップ実装」P43〜44,P144
〜146に記載されている。
【0035】上述のように、電極パッド12と配線パタ
ーン25との間にある程度の隙間を形成し、その隙間に
鼓状の半田バンプ27を形成することで、実装後の温度
変化によるPCB3固有の曲げによって半田バンプに亀
裂を生じさせる力が作用しても、電極パッド12と配線
パターン25との間の断線を防止することができる。
【0036】また補強用パッド13a〜13dと4つパ
ッド24との接触面は、前記電極パッド12と配線パタ
ーン25との接触面よりも大きいので、半導体実装用回
路基板2をPCB3に載置するときに、電極パッド12
と配線パターン25との位置関係がずれても、補強用パ
ッド13a〜13dと4つのパッド24とは重なり合う
こととなる。この補強用パッド13a〜13dと4つの
パッド24とを接続するときの半田バンプ26の液体状
になった半田の表面張力によって、半導体実装用回路基
板2は正常な位置に設置されるように移動し、電極パッ
ド12と配線パターン25とが重なり合うようになる。
さらに、この移動が不十分であっても重なり合うように
なった電極パッド12と配線パターン25とを接続する
半田バンプ27の液体状になった半田の表面張力によっ
て、半導体実装用回路基板2は正常な位置に設置される
ように移動する。これによって、半導体実装用回路基板
2をPCB3に載置するときに多少のずれが生じても、
半導体実装用回路基板2自体が自動的に移動して正確な
位置に載置される。
【0037】また接触面の大きい補強用パッド13a〜
13dを前記半田バンプに亀裂を生じさせる力の作用の
受けやすい半導体実装用回路基板2の4隅に設けられる
ので、前記半田バンプに亀裂を生じさせる力を受けても
半導体実装用回路基板2とPCB3との間の接続状態を
保つことができ、より接続信頼性を向上することができ
る。なお、半導体実装用回路基板2とPCB3との間の
接続強度が十分な強さになるのであれば、半導体実装用
回基板2の対角の2隅以上に設ける構成にしてもよい。
【0038】(半導体実装面についての説明)図4は、
半導体実装用回路基板2の半導体チップが実装される半
導体実装面6を示す平面図である。
【0039】半導体実装用回路基板2の半導体実装面6
は、載置される半導体チップよりも大きい面積を有す
る。そして半導体実装面6は、4隅に配線パターンの形
成されないパッケージ禁止領域51a〜51dを備え、
中央部に半導体チップが実装されるチップ実装領域50
を備える。
【0040】前記パッケージ禁止領域51a〜51c
は、例えば一辺が1.0mmの正方形の領域である。パ
ッケージ禁止領域51aには円形(直径0.2〜0.3
mm)の基板認識用パターン41が形成される。半導体
実装面の対角に形成されるパッケージ禁止領域51cに
は、前記基板認識用パターン41よりも大きい円形(直
径0.4〜0.5mm)の基板認識用パターン42が形
成される。またパッケージ禁止領域51bには、例えば
基板認識用パターン42と同一の形状の基板認識用パタ
ーン43が形成される。なお、基板認識用パターン41
〜43は円形に限定されない。
【0041】パッケージ禁止領域51dは、上述のパッ
ケージ禁止領域51a〜51cの形状とは相違するよう
な領域、例えば図4に示されるような5角形の領域に形
成される。なお図4に示さないが、この領域に基板認識
用パターンを形成してもよい。
【0042】図5(a)はチップ実装領域50の4隅の
縁に沿って形成された精度算出パターン55を示し、図
5(b)は連続の十字状に形成された精度算出パターン
56を示し、図5(c)は中央部分が取り除かれた十字
状に形成された精度算出パターン57を示す。半導体実
装面6のチップ実装領域50の4隅の外側には、図5
(a)〜(c)に示されるような精度算出パターン55
〜57が形成され、このチップ実装領域50に載置され
た半導体チップの位置精度の測定が行われる。
【0043】図6は、半導体チップの電極用パッドがバ
ンプ接続される半導体実装面6の配線パターンを示す図
である。半導体実装用回路基板2のチップ実装領域50
近傍には、前述の精度算出パターン55〜57以外にリ
ード配線61が半導体チップの電極用パッド数と同じ数
だけ形成される。各リード配線61は、幅0.1mm、
長手方向0.5mmの導体で構成されおり、各リード配
線61の長手方向一端部にはPCB対向面に形成される
電極パッド12に接続するためのスルーホール62が形
成されている。また前記各リード配線61は、長手方向
が半導体実装用回路基板2の外縁の辺と垂直、かつ長手
方向他端部が、チップ実装領域50に正確に半導体チッ
プが配置されたときの半導体チップの電極用パッドに形
成された半田バンプ(直径0.1mm)の位置を示す仮
想電極位置53よりも内側および外側に0.2〜0.3
mm程長くなるように配置される。
【0044】次に上述の半導体実装面6に半導体チップ
を載置するときおよび半導体実装用回路基板2をPCB
に載置するときについて説明を行う。
【0045】半導体実装用回路基板2のチップ実装領域
50に半導体チップが載置される前に、半導体実装面6
の基板認識用パターン41および基板認識用パターン4
2を認識することによって、半導体実装用回路基板2の
位置角度を検出する。
【0046】半導体実装用回路基板2の位置角度が検出
されると、その位置角度に基づいて規定の方向に合わせ
られた半導体チップがチップ実装領域50に載置され
る。半導体チップがチップ実装領域50に載置される
と、載置された半導体チップの4隅と4つの精度算出パ
ターンとの距離を測定することによって、半導体チップ
の位置精度が正確測定される。正確な位置に載置されて
いない場合はこの測定された位置精度に基づいて、半導
体チップの載置位置が調整される。そして、半導体チッ
プの電極用パッドに形成された半田バンプは前記リード
配線61に接続される。
【0047】なお、調整が行われてもまだ誤差などによ
って、半導体チップの載置位置がずれることによって電
極用パッドに形成された半田バンプが前記仮想電極用パ
ッド位置53からずれたとしても、リード配線61の長
手方向は仮想電極用パッド位置53よりもチップは実装
領域50の内側または外側に0.2〜0.3mm程長く
なるように配置されているので、前記半田バンプを所望
のリード配線61に接続することができる。半導体チッ
プの電極用パッドがリード配線61にバンプ接続される
と、半導体実装面6のパッケージ禁止領域51a〜51
d以外の領域に樹脂封止などによりパッケージがなされ
る。
【0048】パッケージが成された半導体実装用回路基
板2をPCB上に載置するときに、他のパッケージ禁止
領域51a〜51cとは形状の異なるパッケージ禁止領
域51dの位置を確認することで、半導体実装用回路基
板2の向きを検出する。そして、規定方向に合わせて半
導体実装用回路基板2をPCB上に載置する。
【0049】したがって、半導体実装用回路基板2をP
CB上の規定方向に正確に設置することができる。また
載置後の検査時における半導体実装用回路基板2の載置
状態も、前記パッケージ禁止領域51dの位置を認識す
ることで容易に検出することができる。なお、パッケー
ジがなされていないパッケージ禁止領域51aの基板認
識用パターン41とパッケージ禁止領域51cの基板認
識用パターン42とを認識しても、半導体実装用回路基
板2の向き等を検出することができる。
【0050】また、パッケージ禁止領域51a〜51c
とパッケージ禁止領域51dとは、基板認識用パターン
だけで半導体実装用回路基板2の位置角度が検出できる
場合は、同一形状でもよい。さらに、半導体実装用回路
基板2の位置方向が検出できる位置に前記パッケージ禁
止領域を形成する場合、前記パッケージ禁止領域を形成
する数は限定されない。即ち、4隅の中の1つに形成す
るだけでもよい。
【0051】(ノイズを除去するための半導体実装用回
路基板の構成の説明)図7(a)(b)は、半導体実装
用回路基板2をPCB対向面5から半導体実装面6まで
の厚み方向の構成を概略的に示す断面図である。半導体
実装用回路基板2は、一主面が半導体実装面6となる絶
縁層81および一主面がPCB対向面5となる絶縁層8
5と、その間に形成される第1導体層82、誘電体層8
3および第2導体層84とで構成される。
【0052】第1導体層82は、例えば0.1mmのア
ルミナ基板などから成る絶縁層81の他面に形成される
電源電圧(Vdd)が印加される配線パターンである。
即ち、前記配線パターンは電源電圧(Vdd)が印加さ
れるリード配線61および電極パッド12の少なくとも
いずれか一方にスルーホールを介して或いは前記配線パ
ターンを延在させることにより接続されている。また第
2導体層84は、上述の絶縁層81と同一の絶縁層85
の他面に形成される接地(GND)用の配線パターンで
ある。即ち、前記配線パターンは、接地(GND)用の
リード配線61および電極パッド12の少なくともいず
れか一方にスルーホールを介して或いは前記配線パター
ンを延在させることにより接続されている。第1導体層
82と第2導体層84とを対向させて、チタン酸バリウ
ム等から成る誘電層83を挟み接合することによって、
図7(a)に示すような半導体実装用回路基板2が形成
される。
【0053】これによって、半導体実装用回路基板2
は、第1導体層82、第2導体層84および誘電体層8
3から構成されるコンデンサを備えることとなる。この
コンデンサの容量は、第1導体層82および第2導体層
84を構成する配線パターンの形状および厚さと、前記
誘電体層83の材料および厚さとを選択することで決定
される。
【0054】パッケージされた半導体実装用回路基板2
がPCBに載置されて実際に電子部品として使用される
場合に、回路構成によって高周波の信号が入力される場
合がある。この高周波の信号はノイズが混入しやすく電
圧レベルが不安定であるが、前記コンデンサで前記高周
波の信号に混入されたノイズを除去することで、安定な
電圧レベルの高周波の信号を半導体チップに供給するこ
とができる。したがって、従来技術のようにノイズを除
去するために半導体実装用回路基板の外部にコンデンサ
を併設する必要がないので、全体の回路規模を縮小する
ことができる。またコンデンサは半導体実装用回路基板
2内部の信号線を用いるので、容易に形成することがで
きる。
【0055】なお、上述のように第1導体層82および
第2導体層84が互いに対向し、その間に誘電体層83
が介在する構成であれば、これらが基板内部のどの位置
に構成されてもよい。また、第1導体層82を前記配線
パターンを用いずに基板内部に別途構成し、前記第2導
体層84も前記配線パターンを用いずに基板内部に別途
構成してもよい。
【0056】図7(b)は、このような構成の一例を示
している。この図では、前記絶縁層81の下層には電源
側の配線パターン87(部分的にGND側の配線パター
ンが混在することもある)が存在し、更にその下層側に
は絶縁膜86を介して第1導体層82(配線パターンで
はなく、例えば、べた塗りの金属膜から成る)が存在し
ている。第1導体層82は例えば絶縁膜86に形成され
たコンタクトホール(図示せず)を介して前記配線パタ
ーン87(GND側の部分が混在する場合には電源側部
分)に接続されている。
【0057】一方、前記絶縁層85の上層にはGND側
の配線パターン88(部分的に電源側の配線パターンが
混在することもある)が存在し、更にその上層側には絶
縁膜86を介して第2導体層84(配線パターンではな
く、例えば、べた塗りの金属膜から成る)が存在する。
第2の導体層84は例えば絶縁膜86に形成されたコン
タクトホール(図示せず)を介して前記配線パターン8
8(電源側の部分が混在する場合にはGND側部分)に
接続されている。そして、第1導体層84と第2導体層
84との間に誘電体層83を介在させてある。なお、第
1導体層82と第2導体層84の配置関係を逆にしても
よい。この場合には、第1導体層82を配線パターンの
うち電源側の部分に接続し、第2導体層84を配線パタ
ーンのうちGND側に接続すればよい。
【0058】
【発明の効果】上述の本発明によれば、接続パッドの厚
さよりも大きい厚さを有する補強用パッドによって、接
続パッドと前記配線との間にある程度大きい隙間を作成
し、その隙間に形成される半田バンプの形状が鼓状にな
るので、接続パッドと前記配線との間の接続信頼性の向
上を図ることができる。
【0059】また半導体実装用回路基板の半導体実装面
上において、半導体チップの載置位置が多少ずれても、
半導体チップの電極を確実に所望のリード配線にバンプ
接続することができる。
【0060】また半導体実装用回路基板は基板内部にコ
ンデンサを備え、供給される信号に混入されるノイズを
前記コンデンサで取り除くことができるので、外部にコ
ンデンサを併設する必要がなくなり、全体の回路規模を
縮小することができる。
【0061】また半導体チップを被覆するパッケージが
前記半導体実装用回路基板の一主面に成された後でも、
所定領域を確認することでパターン配線基板の方向のチ
ェックおよび実装後の製品検査時の製品の方向のチェッ
ク等を容易かつ高速に行うことができる。なお、半導体
実装用回路基板の複数の所定領域の中の1つだけ形状が
異なる所定領域の位置を確認するだけで、上述と同様の
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体実装用回路基板のPCB対向面
を示す平面図である。
【図2】図1に示される半導体実装用回路基板における
側面図である。
【図3】半導体実装用回路基板がPCB上の所定位置に
載置された状態を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明の半導体実装用回路基板の半導体チップ
が載置される半導体実装面を示す平面図である。
【図5】半導体実装用回路基板の半導体実装面に形成さ
れた精度算出パターンの例を示す図である。
【図6】実装される半導体チップの電極に形成された半
田バンプに接続される半導体実装用回路基板上の配線パ
ターン示す図である。
【図7】同図(a)は半導体実装用回路基板の半導体実
装面からの厚み方向の構成を概略的に示す断面図であ
り、同図(b)は同変形例を示す断面図である。
【図8】従来からの半導体実装用回路基板、半導体チッ
プおよびプリント配線基板の接続関係を概略的に示した
斜視図である。
【符号の説明】
2 半導体実装用回路基板 12 接続パッド 13a〜13d 補強パッド 27 半田バンプ 25 配線パターン 41〜43 基板認識用パターン 50 半導体チップ実装領域 51a〜51d パッケージ禁止領域 53 仮想電極パッド位置 61 リード配線 82 第1導体層 83 誘電体層 84 第2導体層

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一主面には半導体チップが載置さ
    れると共に、基板の他面にはプリント配線基板の配線パ
    ターンと電気的に接続される接続パッドが形成された半
    導体実装用回路基板において、 前記接続パッドの厚さよりも厚い厚さを有する補強用パ
    ッドを前記他面に形成したことを特徴とする半導体実装
    用回路基板。
  2. 【請求項2】 前記他面の形状は矩形であり、 前記補強用パッドは、前記他面の少なくとも対角の2隅
    に配置されることを特徴とする請求項1記載の半導体実
    装用回路基板。
  3. 【請求項3】 前記プリント配線基板と接触する前記補
    強用パッドの面積は、前記配線パターンと接触する前記
    接続パッドの面積よりも大きいことを特徴とする請求項
    1記載の半導体実装用回路基板。
  4. 【請求項4】 基板の一主面が半導体チップの載置され
    る領域よりも大きく形成され、基板認識用パターンを前
    記基板の一主面の前記半導体チップの載置される領域以
    外に形成したことを特徴とする半導体実装用回路基板。
  5. 【請求項5】 前記基板認識用パターンは複数個形成さ
    れ、前記基板認識用パターンの1つの形状が他の基板認
    識用パターンの形状とは異なることを特徴とする請求項
    4記載の半導体実装用回路基板。
  6. 【請求項6】 基板の一主面に電極パッドを備える半導
    体チップが載置される半導体実装用回路基板において、 前記一主面の前記半導体チップの電極パッドが配置され
    る位置に前記電極パッドの幅よりも長いリード配線を形
    成したことを特徴とする半導体実装用回路基板。
  7. 【請求項7】 前記リード配線の長手方向両端部の少な
    くとも一方を前記位置から所定距離だけ延在させて形成
    したことを特徴とする請求項6記載の半導体実装用回路
    基板。
  8. 【請求項8】 基板の一主面には載置される半導体チッ
    プと電気的に接続されるリード配線が形成され、基板の
    他面にはプリント配線基板の配線パターンに電気的に接
    続される接続パッドが形成された半導体実装用回路基板
    において、 前記半導体チップに供給する電源電圧を印加する前記リ
    ード配線および前記接続パッドの少なくともいずれか一
    方と接続される前記リード配線または接続パッドが設け
    られる面とは異なる面に形成された第1導体層と、 誘電体層を介して前記第1導体層と対向するように設け
    られ、接地される前記リード配線および前記接続パッド
    の少なくともいずれか一方と接続された第2導体層とを
    備えることを特徴とする半導体実装用回路基板。
  9. 【請求項9】 半導体実装用回路基板の一主面が半導体
    チップの載置された領域よりも大きく形成され、所定領
    域を前記半導体実装用回路基板の一主面の前記半導体チ
    ップの載置された領域以外の領域中の一部に設け、前記
    半導体チップを被覆するパッケージが前記半導体実装用
    回路基板の一主面の前記所定領域以外の全ての領域に設
    けられたことを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記所定領域は複数個形成され、前記
    所定領域の1つの形状が他の所定領域の形状とは異なる
    ことを特徴とする請求項9記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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