JPH10186720A - 静電荷像現像用カラートナー及びフルカラー画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用カラートナー及びフルカラー画像形成方法

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JPH10186720A
JPH10186720A JP34496396A JP34496396A JPH10186720A JP H10186720 A JPH10186720 A JP H10186720A JP 34496396 A JP34496396 A JP 34496396A JP 34496396 A JP34496396 A JP 34496396A JP H10186720 A JPH10186720 A JP H10186720A
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JP
Japan
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toner
image
resin
color
fixing
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Application number
JP34496396A
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English (en)
Inventor
Michio Take
道男 武
Shuichi Taniguchi
秀一 谷口
Masaki Hashimoto
雅樹 橋本
Masanori Ichimura
正則 市村
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着に際して、トナーの剥離性に優れ、外的
応力によって画質欠損を生じない定着強度を有し、かつ
低温定着、耐オフセット性および粉砕性に優れた静電荷
像用カラートナーおよびそれを用いる画像形成方法を提
供する。 【解決手段】 静電荷像現像用トナーは、結着樹脂とし
て、式(1)の化合物、式(2)の化合物および3価以
上の多価アルコールよりなる多価ヒドロキシ化合物成分
と、2価のカルボン酸成分とから構成され、数平均分子
量Mn=2500〜4500、重量平均分子量Mw=7000〜3000
0 、軟化点95〜120 ℃、ガラス転移点60〜75℃を有し、
クロロホルム不溶分を含有しないポリエステル樹脂を含
有するものを用い、着色剤としてC.I.ピグメント・
レッド81:1の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂
とを樹脂の軟化点以上の温度でフラッシング処理したも
のを用いる。 【化1】 (式中、a、b、c及びdは整数、a+b及びc+dは
2〜7である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法等において静電荷像の現像の為に使
用する静電荷像現像用カラートナーおよびそれを用いて
画像を形成する画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、光導電性物質を利用して
像形成部材上に静電潜像を形成し、この像形成部材上の
潜像を現像剤を用いて現像し、次いで、この現像された
画像を転写体上に転写し、この転写体上のトナー画像を
加熱あるいは溶剤蒸気等により定着することにより、複
写物を得るものである。この静電潜像を経て画像情報を
可視化するために用いられるトナーは、複写を繰り返す
間に、現像機内で帯電付与部材や他の部材との接触によ
りストレスもしくは衝撃を受けているため、構造的、特
性的に劣化を起こし、画質特性に影響を及ぼすものであ
る。したがって、長期にわたって信頼性のたかい画質を
確保するためには、トナーの主要成分である結着樹脂は
機械的な衝撃力に耐え得るものであることが必要であ
る。なかでも、画像形成の定着工程に加熱ロール定着方
式を採用する場合、トナー中の結着樹脂の有する熱的特
性が重要であることが知られている。
【0003】ところで、加熱ロール定着方式は、熱効率
が良好であること、比較的優れた定着性が得られるこ
と、および装置の小型化が容易であることから、現在広
く利用されているが、加熱ロール表面とトナー表面が接
触する際、溶融したトナーが加熱ロール表面に付着し、
後から送られてくる紙等の転写体に移る、いわゆるオフ
セット現象が生じ易い。そこで、このオフセット現象を
防ぐために、溶融したトナーに対して離型性のよいシリ
コーンゴムやフッ素系樹脂等の材料で加熱ロール表面を
被覆したり、更にその表面にシリコーンオイルのような
液体の離型剤を塗布することが行われているが、これら
の方法はオフセット防止には有効であるものの、低温定
着性、剥離性および保存安定性等に問題があり、また、
紙等の転写体表面に比較的多くの離型剤が付着するとい
う欠点を有している。
【0004】さらに、最近ではフルカラー複写機が注目
を浴びており、静電荷像現像用カラートナーには、定着
性の面からフルカラー独自の要求特性を満たす必要性も
生じてきている。フルカラー複写のための画像形成方法
は、減色彩色法等の三色合成方法を基礎として、具体的
には、まず露光により感光体上に少なくとも3種類の静
電潜像を形成した後、トナーを一色づつ複数回現像、転
写を繰り返し、紙等の同一転写体上に少なくとも異なる
3種のトナー層を形成させる方法が一般的である。次い
で重ね合わせられたトナー像を、加熱ロール等を用いて
一回で定着させるものである。この様なカラー画像形成
方法では、数種のトナー層が重ねられているためにトナ
ー像が厚くなり、トナーの強度不足に起因して画像に亀
裂が生じたり、光沢が損なわれたり、折り曲げた際に画
像欠損を生じることがしばしば生じる。したがって、定
着されるカラートナーには、適度な光沢と優れたフィル
ム強度が要求される。
【0005】一般に、トナーの定着特性を支配する要因
は、トナーの主成分である結着樹脂の物性であり、代表
的なトナーの結着樹脂としてはスチレン−アクリル系樹
脂およびポリエステル系樹脂があげられる。スチレン−
アクリル系樹脂は、一般に軟化点温度が高く、低光沢を
有する出力画像を得るためには適しているが、高光沢を
有する出力画像を得るためには、非常に高い熱量を与え
る必要があり、限られた消費電力の範囲でこれを達成す
るすることは困難であり、したがって装置の大型化、消
費電力の増加が避けられない。また、スチレン−アクリ
ル系樹脂の低分子量化は、画像強度の低下を招き、定着
画像が屈曲等によりひび割れを生じる等の欠点を有する
という問題がある。また、スチレン−アクリル系トナー
は、長期間にわたる塩化ビニル製シートへの接触におい
て、塩化ビニル製シートへのトナーの移行が顕著である
という問題を有する。
【0006】一方、ポリエステル系樹脂は、現在市販さ
れている電子写真方式によるカラー画像形成装置のトナ
ーに多用されており、一般に軟化点温度が比較的低く高
光沢を有する定着画像を得る場合には適している。ま
た、定着画像のフィルム強度の観点からも、分子凝集力
の大きいポリエステル樹脂が優れていることは公知であ
り、塩化ビニル製シートへの移行を制御しやすい。そこ
で、定着されるカラートナーの結着樹脂として、適度な
光沢と優れた強度適性を保持させるために、分子凝集力
の大きいポリエステル樹脂を用いることが行われている
が、さらに強度を大きくするために分子量の大きいポリ
エステル樹脂を用いると、トナーの軟化点が上昇してし
まうため、加熱ロール定着の温度を高くする必要があ
り、トナーに強く望まれている低温定着性が損なわれる
ことになる。
【0007】鮮明なフルカラー画像を得るためには、イ
エロートナー、シアントナー、マゼンタトナーの透明性
が要求されており、カラートナー用着色剤としては、ア
ゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、ローダミン系染料およびそのレーキ顔料などが使用
される。これらの顔料のうち、キナクリドン系顔料は青
みのマゼンタ顔料であるためプロセスカラーにおける青
色の再現が良好で、保存性も優れているため、マゼンタ
用着色剤として適している。しかしこの顔料は顔料の色
特性上、プロセスカラーの赤色再現が悪いという問題点
がある。またマゼンタ用着色剤としてはアゾレーキ顔料
もよく用いられる。この顔料は赤みのマゼンタ顔料であ
るため、他のマゼンタ顔料と比較してプロセスカラーの
赤色の再現性が良好で着色力も強く、保存性も優れた顔
料であるが、プロセスカラーの青色の再現が劣るという
問題がある。ローダミン系染料およびそのレーキ顔料は
プロセスカラーにおける発色性および赤色〜青色の再現
が良好な色材であるが保存性、特に塩化ビニル製シート
への色移行が顕著であるという問題を有しており、塩化
ビニル製シートへのトナーの移行を制御したポリエステ
ル樹脂を結着樹脂とするトナーにおいても、色移行が発
生し、着色剤としての使用が困難である。
【0008】また、現在のフルカラー複写機は、その殆
どが加熱ロールに離型剤オイルを供給し、定着時に加熱
ロールからトナーの剥離を促進させることが行われてい
る。これらの離型剤オイル供給式定着機によって定着さ
れた複写物は、その表面に離型剤オイルが存在するため
ボールペンによる書き込み、粘着テープの接着ができな
い等の問題がある。このため、フルカラー画像に要求さ
れる画像転写体の光沢を維持しつつ、加熱ロールに供給
する離型剤の量を低減する手段として、結着樹脂の粘弾
性を上げてトナーの溶融時の表面凝集力を高めること等
により、トナー自体に剥離性を持たせることが試みられ
ている。しかしながら、樹脂の重合度を上げたり、架橋
して粘弾性を上昇させると、それに伴って粉砕性が極め
て悪化する傾向にあり、高画質の要請に適合する小粒径
のトナーを得るための粉砕が困難となり、生産効率が低
下し、製造コストの上昇を招くという問題がある。
【0009】さらに、最近では生産性の向上を目的とし
て、複写機の高速化がはかられている。従来の加熱加圧
ロール式定着装置においては、図3に示されるように、
定着ロール31と加圧ロール32とが対向して設けら
れ、その間を未定着トナー像12が形成された転写紙1
3が通過することによって定着が行われる。定着ロール
は中空ロール33の表面にテフロン被覆層34が設けら
れた内部ハロゲンランプ35が設けられており、一方加
圧ロールは、芯金ロール36に耐熱弾性体37が設けら
れた構造を有している。定着ロール表面には離型剤オイ
ル供給装置17により離型剤オイルが塗布されるように
なっている。なお14は剥離爪、28は温度センサであ
る。このような従来の加熱加圧ロール式定着装置を用い
て、より高速に定着しようとした場合、トナーと紙に低
速の場合と同じだけの熱エネルギーを与えなければなら
ない。そのためには、ロール圧接部(以下これを「ニッ
プ」と称する)の幅を定着速度に比例して広くする必要
がある。ニップ幅を広くする方法としては、両ロール間
の荷重を大きくする方法、弾性体の厚さを厚くする方法
およびロール径を大きくする方法がある。荷重を大きく
する方法や弾性体の厚さを厚くする方法では、ロールの
たわみに起因するニップ幅の形状がロール軸に沿って不
均一になったり、定着むらや紙しわが発生する原因にな
るため、荷重と弾性体の厚みには限界がある。また、ロ
ール径を大きくする方法は、前記のような品質上の問題
点はないが、装置が大型になり、また、ロールを室温か
ら定着可能な温度まで上昇させるまでの時間(「ウオー
ムアップタイム」という)が長くなるという問題点を有
する。
【0010】これらの問題点を解決し、より高速化に対
応できるようにするためのものとして、特開昭61−1
32972号公報に記載されているようなベルトニップ
方式が提案されている。ベルトニップ方式は、図4に示
すように、複数の(ここでは2つ)の支持ロール38、
39に回転可能に張架されたエンドレスベルト15と、
このエンドレスベルト15に接触してベルトニップを形
成する定着ロール31を備えている。定着ロール31は
前記図3で述べたと同様の構成を有し、表面に離型剤オ
イルが塗布されるようになっている。定着ロール31と
エンドレスベルト15とのベルトニップ間に、未定着ト
ナー像12が形成された転写紙13が通過し、この時ベ
ルトニップ間の圧力と熱エネルギーによって定着を行う
ものである。ベルトニップ通過後、紙は剥離爪14によ
って剥がされ、定着装置の外部へ排出される。このよう
な構成にすることにより、エンドレスベルト15と定着
ロール31とのベルトニップの幅が、従来のロールニッ
プ方式によるニップ幅よりも容易に大きくとることがで
きるので、高速化対応が可能となる。また、同じ定着速
度で比較した場合には、ロールニップ方式の定着ロール
よりも小型化が達成される。
【0011】しかしながら、前記のようなベルトニップ
方式の定着装置では、ベルトニップの後方に紙を剥離す
るための剥離爪14が必要である。トナー画像が載った
記録紙はベルトニップ出口以降の剥離爪14の位置まで
巻き付き、そこで強制的に剥離されることになる。通常
の画像、たとえば白黒画像では、記録紙の先端を剥離爪
で剥離すれば、それより後方の紙は、紙の腰の強さによ
り自然に剥がれるため、記録紙の剥離はそれほど困難で
はない。ところが、画像密度の高いフルカラー画像の場
合、シアン、マゼンタ、イエローの少なくとも三色のト
ナーが多量に重ねられ、目的の色、光沢を得るために十
分溶融し、定着されるため、画像は常に剥離爪でこすら
れることになる。剥離爪でこすられる時のトナー像は未
だ溶融状態にあるため、画像は剥離爪で傷付いてしま
い、使用に耐えられないものになってしまう。これを防
止するためには、紙厚が厚く、すなわち紙の腰が強く、
定着ロールに巻き付きにくい紙を用いたり、またはトナ
ーの粘弾性を上げるために樹脂の重合度を上げたり、架
橋させたりすることが行われるが、しかしこれらは、剥
離性やオフセットには効果はあるものの、前述したよう
に低温定着性やトナーの粉砕性に悪影響を及ぼすように
なる。また、従来のベルトニップ方式では、ベルトの寄
りやベルトの波打ち、そして記録紙のしわという現象が
起こりやすいものであった。ベルトニップ方式は、ベル
トを張架しているロールの円筒度の表面性、また、ロー
ル間の平行度の不均一、さらにはベルト周長の不均一、
定着ロールによる圧接力の左右のアンバランス等によ
り、ベルトが幅方向にずれ動いてしまう。したがって、
ベルトの幅方向の動きをある程度の範囲内に抑える手段
が必要である。
【0012】従来この問題を解決するためには、ベルト
の幅方向の動き、すなわちベルトの寄りを光学的、機械
的、電気的に検知し、ベルトの張架している複数個のロ
ールのうちいずれか一つのロールを変位ロールとして、
他を固定ロールとして、両者のロールの軸を交差させる
ことにより、ベルトの寄りを制御していた。しかしなが
ら、変位ロールを動かして、その軸を他の固定ロールの
軸と交差させるとベルトの張力のバランスが崩れ、ベル
トに波打ちが発生する。特に、ベルトが高温の定着ロー
ルに接している場合には、熱によるストレスが大きくな
り、ベルトのしわ、そして破損という現象が発生すると
いう問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は従来
の技術における上記のような実情に鑑み、その改善を図
るべくなされたものである。すなわち、本発明の目的
は、加熱ロール定着において、トナーの剥離性に優れ、
外的応力によって画質欠損を生じない定着強度を有し、
かつ低温定着、耐オフセット性および粉砕性に優れた静
電荷像用カラートナーにより、加熱ロールへのオイル供
給量の低減を可能とする画像形成方法を提供することに
ある。
【0014】本発明の他の目的は、カラー複写した画像
支持体表面上に筆記具による記入ができ、また、粘着テ
ープによる接着ができる画像形成方法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、カラー複写した画像支持体
表面上と塩化ビニル製シートが長期間密着しても、塩化
ビニル製シートへの着色剤の色移行のない画像形成方法
を提供することにある。本発明の更に他の目的は、ベル
トの皺や破損が生じないベルトニップ方式の定着装置を
用いた画像形成方法を提供することにある。
【0015】さらに本発明の目的は、十分な発色性と色
再現性を持ち、かつコピーの保存安定性、特に塩化ビニ
ル製シートへの色移行が発生しないカラー電子写真用マ
ゼンタートナーを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は発色性、色
再現性、耐塩ビシート付着性にすぐれたカラー電子写真
用マゼンタトナーの着色剤を探索すべく鋭意研究を重ね
た結果、C.I.ピグメント・レッド81:1に分類さ
れる顔料またはそれと他の特定の顔料の水性ペーストを
ポリエステル樹脂で混合し、フラッシング処理を施した
ものを着色剤としてトナーに含有させることにより、上
記問題点が解決できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0017】本発明の静電荷現像用カラートナーは、結
着樹脂および着色剤からなるものであって、結着樹脂
が、下記式(1)で示される化合物、下記式(2)で示
される化合物および3価以上の多価アルコールよりなる
多価ヒドロキシ化合物成分と、2価のカルボン酸を主成
分とする多価カルボン酸成分とから構成され、数平均分
子量Mn=2500〜4500、重量平均分子量Mw=
7000〜30000、軟化点95〜120℃、ガラス
転移点60〜75℃を有し、クロロホルム不溶分を含有
しないポリエステル樹脂を含有するものであり、着色剤
が、(1)C.I.ピグメント・レッド81:1の水性
ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上
の温度で常圧にて混練し、フラッシング処理を施したも
のであるか、(2)C.I.ピグメント・レッド81:
1の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟
化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理を施
したものと、C.I.ピグメント・レッド122顔料の
水性ペーストとを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混
練しフラッシング処理を施したものとを混合したもので
あるか、または(3)C.I.ピグメント・レッド8
1:1の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂
の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理
を施したものと、C.I.ピグメント・レッド57:1
顔料の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の
軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理を
施したものとを混合したものであることを特徴とする。
【0018】
【化4】 (式中、a、b、cおよびdはそれぞれ整数であって、
a+bおよびc+dはそれぞれ2〜7である。) 本発明のフルカラー画像形成方法は、潜像担持体上に潜
像を形成する工程、該潜像をカラートナーを用いて現像
する現像工程、現像されたトナー像を画像支持体上に転
写する工程、画像支持体上のトナー像を加熱定着する定
着工程を有するものであって、マゼンタカラートナーと
して、上記の静電荷像現像用カラートナーを用いること
を特徴とする。
【0019】また、上記の場合、イエロートナーとし
て、C.I.ピグメント・イエロー17の水性ペースト
と上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で
常圧にて混練しフラッシング処理を施したイエロー着色
剤を含有するものを用い、シアントナーとして、C.
I.ピグメント・ブルー15:3顔料の水性ペーストと
上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常
圧にて混練しフラッシング処理を施したシアン着色剤を
含有するものを用いることが好ましい。
【0020】また、本発明のフルカラー画像形成方法に
おいては、ベルトニップ方式の定着装置が好ましく使用
される。この場合、定着工程において、加熱定着ロール
と、複数の支持ロールによって張架された耐熱ベルトを
設け、その耐熱ベルトと加熱定着ロールとの間にニップ
を形成するよう耐熱ベルトを加熱定着ロールの周りに所
定角度だけ巻付け、前記ニップの出口において前記耐熱
ベルトの内側に配置した圧力ロールによって前記耐熱ベ
ルトを介して、前記加熱定着ロールの弾性体に歪みを生
じさせる方法を採用するのが好ましい。
【0021】さらに、また、トナー像と接する加熱定着
ロールに、離型剤オイルとして、少なくとも下記式
(3)で示される官能基含有オルガノポリシロキサン化
合物を含有するシリコーン組成物を、画像支持体上への
塗布量が1.6×10-3μl/cm2 〜8.0×10-3
μl/cm2 となるように供給しながら定着を行うこと
が好ましい。
【化5】 [式中、Aは基−R1 NH2 、−R1 NHR2 NH2
−R1 −OYi −H(但し、R1 およびR2 は、それぞ
れ炭素数1〜8のアルキレン基を表し、Yは炭素数2〜
4のアルキレンオキシ基を表し、iは0〜10の整数で
ある。)、または水素原子を表し、eは0〜10、fは
10〜1000、gは2または3、hは0または1であ
り、かつg+h=3であり、eおよびfは同時に0であ
ることはない。]
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。まず、本発明に使用されるカラー現像剤に
ついて説明する。本発明において、カラー現像剤に用い
るマゼンタカラートナーは、結着樹脂としてポリエステ
ル樹脂が用いられるが、ポリエステル樹脂は、多価ヒド
ロキシ成分と多価カルボン酸成分とから製造されるもの
であって、多価ヒドロキシ成分は、下記式(1)で示さ
れる化合物、下記式(2)で示される化合物、および3
価以上の多価アルコールの三者を必須成分として含有す
るものであることが必要である。
【0023】
【化6】 (式中、a、b、c及びdはそれぞれ整数であって、a
+b及びc+dはそれぞれ2〜7である。) 上記式(1)および(2)で示されるビスフェノールA
−アルキレンオキサイド付加物において、aとbおよび
cとdの和の平均値は2〜7の範囲にあることが必要で
ある。それらの値が2未満であると、軟化点Tmおよび
ガラス転移点Tgが後述の好適な範囲より低下するの
で、いずれもカラートナーの定着性と保存安定性を両立
させることが困難である。
【0024】上記ビスフェノールA−アルキレンオキサ
イド付加物のうち、上記式(1)で示される化合物の具
体例としては、ポリオキシエチレン(1.2)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.3)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等が
あげられ、また上記式(2)で示される化合物の具体例
としては、ポリオキシプロピレン(1.2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.3)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン等があげられる。これら
のビスフェノールA誘導体は、ビスフェノールAの片方
の水酸基にエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサ
イドが付加してなくてもよく、その場合、他方の繰り返
し単位aまたはb、cまたはdは2〜7の範囲にあるこ
とが必要である。
【0025】また、三価以上のヒドロキシ成分として
は、グリセリン、ソルビトール、1,4ソルビタン、ト
リメチロールプロパン等を用いることができ、特に、グ
リセリンが好ましい。
【0026】本発明におけるポリエステル樹脂において
は、上記3つの必須成分の外に、他の多価ヒドロキシ成
分を含有してもよい。例えば、二価のヒドロキシ成分と
して、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、
水素添加ビスフェノールA等を用いることができる。ま
た、三価以上のヒドロキシ成分は複数のものを用いるこ
とが可能である。
【0027】本発明において、上記多価ヒドロキシ化合
物成分における上記三つの必須成分の配合割合は、モル
比で(1):(2):三価以上のヒドロキシ成分=2:
2:1〜10:10:1の範囲にあることが好ましい。
また、他の多価ヒドロキシ化合物成分が併用される場合
は、30モル%以下の配合割合で用いられる。
【0028】一方、上記多価ヒドロキシ成分と縮合させ
る多価カルボン酸成分としては、二価のカルボン酸が使
用されるが、三価以上のカルボン酸が少量含まれていて
もよい。具体的には、例えば、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ドデセニルコハ
ク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデセニルコハク
酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4
−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボ
ン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチ
レンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキ
シ)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの酸
の低級アルキルエステルを用いることができる。
【0029】本発明に使用するポリエステル樹脂は、ク
ロロホルム不溶分を含有しないことが必要である。その
様なポリエステル樹脂を製造する際には、その分子量が
適切な範囲となった時点で反応を終了する等の方法によ
って、生成するポリエステル樹脂の分子量が高くならな
いようにして作製する必要がある。
【0030】本発明においては、ポリエステル樹脂は、
数平均分子量Mnがは2500〜4500の範囲にある
ことが必要であり、より好ましくは2500〜3500
の範囲である。数平均分子量4500より大きい場合に
は、粉砕性が著しく低下し生産性が悪化し、他方、25
00未満ではトナー像の強度が低下し、過粉砕(複写機
現像機内でトナーが粉砕)され易くなるという問題があ
る。またポリエステル樹脂の重量平均分子量Mwは、7
000〜30000の範囲にあることが必要である。重
量平均分子量が30000より大きい場合には、粉砕性
が低下し生産性が悪化し、他方、7000未満では、ポ
リエステルの分子凝集力が低下しトナーの剥離性が悪化
する。
【0031】さらに、本発明に使用するポリエステル樹
脂は、その軟化点Tmが95℃〜130℃の範囲にある
ことが必要であり、また、そのガラス転移点Tgが60
℃〜75℃の範囲にあることが必要である。Tmは、9
5℃未満の場合には、非オフセット温度領域を充分に確
保することができなくなり、他方、120℃を越えると
低温定着が困難になる。また、Tgは、60℃未満の場
合には、トナーの保存安定性が悪化し、高温高湿下など
では現像機内での凝集が問題となり、他方、75℃を越
えると低温定着が困難になる。
【0032】次に、本発明において、前記ポリエステル
樹脂とともにカラートナーに含有される着色剤について
説明する。本発明のマゼンタトナーに使用する着色剤
は、(1)C.I.ピグメント・レッド81:1に分類
できるローダミン系レーキ顔料の水性ペーストと上記ポ
リエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて
混練しフラッシング処理を施したフラッシング色材、
(2)上記C.I.ピグメント・レッド81:1の水性
ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上
の温度で常圧にて混練しフラッシング処理を施したフラ
ッシング色材と、C.I.ピグメント・レッド122に
分類されるジメチルキナクリドン顔料の水性ペーストと
上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常
圧にて混練しフラッシング処理を施したフラッシング色
材とを混合したもの、(3)C.I.ピグメント・レッ
ド81:1の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを
樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング
処理を施したフラッシング色材と、C.I.ピグメント
・レッド57:1に分類されるジメチルキナクリドン顔
料の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟
化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理を施
したフラッシング色材との混合物である。
【0033】一方、イエロートナーに使用する着色剤
は、C.I.ピグメント・イエロー17に分類できるア
ゾ顔料の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂
の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理
を施した、フラッシング色材であるのが好ましい。ま
た、シアントナーに使用する着色剤は、C.I.ピグメ
ント・ブルー15:3に分類できるフタロシアニン顔料
の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化
点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理を施し
た、フラッシング色材であるのが好ましい。
【0034】上記の顔料の水性ペーストの水分含有量
は、特に制限されないが、40〜80重量%のものが好
ましい。水分含有量が40%以下のものは、固形分が高
く表面で乾燥が生じて顔料の凝集粒子が発生する可能性
があり、80%以上ではフラッシング処理工程において
経済的でない。
【0035】本発明において、トナー中の着色剤の含有
量については、マゼンタトナーの着色剤は、0.5〜1
5重量部、好ましくは1〜10重量部の範囲に設定され
る。マゼンタトナーがC.I.ピグメント・レッド8
1:1とC.I.ピグメント・レッド122またはC.
I.ピグメント・レッド57:1を含有する場合、C.
I.ピグメント・レッド81:1の含有量は1〜8重量
%の範囲が好ましい。これら着色剤の含有量が0.5重
量%より少なくなると着色力が弱くなり、15重量%よ
り多くなるとカラートナーの場合における透明性が悪化
する。また、シアン、イエロートナーの場合、着色剤の
含有量は、2〜15重量%の範囲が好ましい。着色剤の
含有量が2重量%より少なくなると着色力が弱くなり、
15重量%より多くなるとカラートナーの場合における
透明性が悪化する。
【0036】本発明において、トナーには、耐オフセッ
ト性を完全なものにするために離型剤を添加することが
できる。また、トナーに耐久性、流動性あるいはクリー
ニング性を向上させることを目的としてに必要に応じ
て、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機微
粉末、脂肪酸あるいはその誘導体、および金属塩等の有
機微粉末、フッ素系樹脂やポリエチレン微粒子、アクリ
ル系樹脂微粉末等の樹脂微粉末等の樹脂微粒子を外添剤
として添加することができる。
【0037】本発明のカラートナーは、上記材料をバン
バリーミキサー、ニーダーコーター、CMミキサー、エ
クストルーダー等によって混合後、溶融・混練し、粉砕
し、分級した後に外添剤を添加するか、或いは外添剤を
添加した後に分級することによって製造することができ
る。
【0038】本発明のカラートナーは、一成分現像剤あ
るいは二成分現像剤として用いられる。二成分現像剤と
して用いる場合には、キャリアと混合して使用される。
これらのキャリアとしては、フェライト、酸化鉄粉、ニ
ッケル或るいは磁性金属粉キャリア、これらを樹脂でコ
ートしたコートキャリア、磁性粉分散型キャリア等、公
知のものを用いることができる。
【0039】本発明において、多色カラー画像は、上記
したシアン、マゼンタ、イエローのカラートナーおよび
必要に応じて黒トナーを用いて常法により実施すること
ができる。具体的には、例えば帯電装置、各色に対応す
る露光手段、感光体上に各色の現像剤を供給する4つの
現像機、および定着装置を備えた複写装置を用いて、感
光体を均一に帯電した後、まず第1色のカラートナーで
現像し、次いで、同様にして順次第2色以降の静電潜像
の形成およびカラートナーによる現像を繰り返し、得ら
れたトナー像を転写体上に各色トナー層が重ね合わされ
た未定着像が形成される。この未定着像を定着装置で定
着させることにより、所望の多色カラー画像を形成す
る。
【0040】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。本発明における潜像担持体上に潜像を形成する工
程、該潜像を現像剤を用いて現像する現像工程、現像さ
れたトナー像を画像支持体上に転写する工程は、従来公
知の方法を採用すればよい。本発明においては、定着工
程において、上記のようにして、画像支持体、例えば、
紙の上に転写された未定着トナー像が、加熱ロールと離
型剤オイル塗布装置を設けた定着装置によって定着され
るが、本発明の場合、離型剤オイルとしては、下記式
(3)で示される官能基含有オルガノポリシロキサンを
配合したシリコーン組成物が使用される。その場合、転
写体への離型剤オイル塗布量が1.6×10-3〜8.0
×10-3μl/cm2 になるように加熱ロールに離型剤
オイルを塗布することが好ましい。その塗布量が、上記
下限未満である場合には、剥離性および耐オフセット性
が低下し、一方、その上限より過剰の場合には、カラー
定着画像上への筆記具による記入や粘着テープの貼り付
けが不可能になる。
【0041】
【化7】 〔式中、Aは基−R1 NH2 、−R1 NHR2 NH2
−R1 −OYi −H(ただし、R1 及びR2 は、それぞ
れ炭素数1〜8のアレキレン基を表し、Yは炭素数2〜
4のアルキレンオキシ基を表し、iは0〜10の整数で
ある。)または、水素原子を表し、eは0〜10、fは
10〜1000、gは2または3、hは0または1であ
り、かつg+h=3であり、eおよびfは同時に0であ
ることはない。〕 上記式(3)で示されるシリコーン組成物について、好
ましいものとしては、アミノ変性オルガノポリシロキサ
ン等をあげられ、具体的には、Aがー(CH23 NH
2 、e=0.1、f=130のアミノ変性シリコーンオ
イル、Aが−(CH2 3 (CH2 2 NH2 、e=
0.1、f=130のアミノ変性シリコーンオイルをあ
げることができる。
【0042】なお、本発明における離型剤オイルの塗布
量は、次のように定義される。すなわち、予め、離型剤
オイルの体積を測定しておき、離型剤オイル塗布装置を
具備した定着機を用いて、A4サイズの普通紙を連続し
て加熱定着ロール間に通し、500枚通過後の離型剤オ
イルの減少量を測定し、この減少量の500分の1をA
4サイズの普通紙当たりの離型剤オイル塗布量とする。
【0043】次に図面に基づいて、本発明の定着工程に
ついて説明する。図1は、本発明において使用する定着
装置の一例の概略を示す側断面図である。定着装置は、
その主要部が加圧ロール1と加熱ロール2とからなり、
両ロールの間を未定着トナー像12を担持した転写紙1
3が通過するように構成されている。加熱ロール2は、
その内部に加熱源9を備えた金属コアに内部弾性体層6
および外側弾性体層3を設けた構造を有している。ま
た、加圧ロール1は、その内部に加熱源9を備えた金属
コアに内部弾性体層4および外側弾性体層5を設けた構
造を有している。
【0044】加熱ロール2には、離型剤オイル供給手段
が設けられている。離型剤オイル供給手段は、離型剤オ
イル10を収容する離型剤オイル容器と離型剤オイル供
給ロール7、塗布ロール8およびオイル供給補助具11
より構成されており、離型剤オイル容器に収納された離
型剤オイル10は、オイル供給補助具11およびオイル
供給ロール7を経て塗布ロール8の表面に供給され、次
いで該塗布ロール8と接する加熱ロール2の外側弾性体
層3から、画像支持体が加圧ロールの間を通過する際に
転写紙表面に塗布されるようになっている。なお、14
は、所望によって設けられる剥離爪である。
【0045】本発明において、ベルトニップ方式のもの
を用いる場合、厚さ0.5mm以上の弾性体が被覆され
た加熱定着ロールと、複数の支持ロールによって張架さ
れた耐熱ベルトを設け、前記耐熱ベルトの内側に圧力ロ
ールを配置したものを用い、そして圧力ロールによって
耐熱ベルトと加熱定着ロールとの間にニップを形成する
ように耐熱ベルトを加熱定着ロールのまわりに所定角度
だけ巻付け、そして、ニップの出口において圧力ロール
によって前記耐熱ベルトを介して前記加熱定着ロールの
弾性体に歪みを生じさせることが好ましい。
【0046】前記熱定着ロールの弾性体の円周方向の歪
み量εは、ε≧0.5%の関係式を満足することが好ま
しい。歪み量εが上記関係式を満足させることによっ
て、ニップ出口での溶融トナーと加熱定着ロール表面と
の付着力を減少させる効果が得られるため、剥離性、耐
ホットオフセット性が改善される。歪み量εが0.5%
よりも小さい場合には、ニップ出口での溶融トナーと加
熱定着ロール表面との付着力を十分に減少させることが
できないため、剥離を促するために剥離爪が必要とな
る。
【0047】また、前記耐熱ベルトは、少なくとも三つ
以上の支持ロールにより張架され、その支持ロールの一
つは変位ロールであり、他の支持ロールは固定ロールで
構成され、変位ロールはロール軸の位置を他の固定ロー
ルのロール軸と交差するように移動できるように構成し
てもよい。さらに前記変位ロールの中心軸は、前記耐熱
ベルトの回転方向に対して該変位ロールに最も近い上流
側と下流側に位置する二つの前記固定ロールの中心軸を
焦点とする楕円軌道に沿って変位するよう構成されても
よい。前記加熱定着ロールは、二つの固定ロールの間に
おいて、張架された耐熱ベルトとの間でニップを形成す
るように構成されてもよい。
【0048】また、前記加熱定着ロールと耐熱ベルトと
のニップ領域の前記圧力ロールの上流側において、耐熱
ベルト内側から、該耐熱ベルトを介して熱定着ロールに
圧接する弾性体ロールを設けてもよい。
【0049】図2は、本発明において使用するベルトニ
ップ方式の定着装置の一例の概略を示す側断面図であ
る。定着装置は、耐熱性のエンドレスベルト15、加熱
定着ロール16、離型剤オイル供給装置17よりなり、
加熱定着ロールは中空ロール18に弾性の下地層20と
トップコート層21を設け、内部に加熱源19を有する
ものであり、その表面温度が温度センサー28によって
調整されるようになっている。エンドレスベルトは、四
つの支持ロール、すなわち、駆動ロール22、固定支持
ロール23および24および圧力変位ロール25により
張架されており、そして圧力変位ロール25が圧縮コイ
ルスプリング26によって加熱定着ロール16の中心に
向かって押しつけるように取り付けられている。したが
って、ニップの出口で圧力変位ロール25がベルトを介
して圧着されているため、エンドレスベルトは、加熱定
着ロールのまわりに所定角度だけ巻き付いた状態になっ
ている。駆動力はモーター27から駆動ロール22に伝
達され、エンドレスベルトおよび加熱定着ロールが矢印
の方向に回転するようになっている。
【0050】定着は、加熱定着ロールの表面に前記シリ
コーン組成物が離型剤オイル供給装置17によって均一
に塗布し、そして未定着トナー12を担持する転写紙1
3を、耐熱ベルトと前記加熱定着ロールとの間に形成さ
れたニップに導入することによって行われる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。ただ
し本発明はこれら実施例によって限定されるものではな
い。 <ポリエステル樹脂の製造>表1に示す原料組成の多価
アルコール成分と、多価カルボン酸成分を、ステンレス
スチール製撹拌機、ガラス製窒素ガス導入管および流下
式コンデンサーを備えた4つ口丸底フラスコ中に投入
れ、このフラスコをマントルヒーターにセットした。次
いで、ガス導入管より窒素ガスを導入し、フラスコ内を
不活性ガス雰囲気に保ちながら昇温した。その後、原料
混合物100重量部に対して、ジブチルスズオキシド
0.05重量部を添加し、反応物の温度を200℃に保
ちながら所定時間反応させることにより、樹脂(1)を
得た。同じようにして樹脂(2)ないし(4)を作製し
た。
【0052】
【表1】
【0053】得られたポリエステル樹脂(1)〜(4)
の物性値を表2に示す。なお、分子量分布は、テトラヒ
ドロフランを溶媒としてGPC法により測定した。ま
た、ガラス転移点TgはDSC法によりピークショルダ
ーになる温度とし、また、軟化点Tmは、フローテスタ
ーにより求めた。
【0054】
【表2】
【0055】<フラッシング色材の調製> (フラッシングマゼンタ色材) (a)ポリエステル樹脂(1)100重量部に対し、
C.I.ピグメント・レッド81:1の顔料ペースト1
00重量部(固形分として50重量部)をニーダーにて
加熱しながら混練すると、90℃にて顔料の相移行を開
始し、130℃にて水相と着色樹脂相が完全に分離し
た。ニーダーから水を除去し、更に混練を続け残留水分
を蒸発させた。水を完全に除去した後に、冷却し、フラ
ッシングマゼンタ色材(1a)を得た。同じようにして
樹脂(2)ないし(4)を用いて、フラッシングマゼン
タ色材(2a)ないし(4a)を作製した。
【0056】(b)ポリエステル樹脂(1)およびC.
I.ピグメント・レッド57:1を使用し、上記と同様
の条件で処理して、フラッシングマゼンタ色材(1b)
を得た。
【0057】(c)ポリエステル樹脂(1)およびC.
I.ピグメント・レッド122を使用し、上記と同様の
条件で処理して、フラッシングマゼンタ色材(1c)を
得た。
【0058】(フラッシングイエロー色材)ポリエステ
ル樹脂(1)100重量部に対し、C.I.ピグメント
・イエロー17の顔料ペースト100重量部(固形分と
して50重量部)をニーダーにて加熱しながら混練する
と、90℃にて顔料の相移行を開始し、130℃にて水
相と着色樹脂相が完全に分離した。ニーダーから水を除
去し、更に混練を続け残留水分を蒸発させた。水を完全
に除去した後に、冷却し、フラッシングイエロー色材
(1)を得た。同じようにして樹脂(2)ないし(4)
を用いて、フラッシングイエロー色材(2)ないし
(4)を作製した。
【0059】(フラッシングシアン色材)ポリエステル
樹脂(1)100重量部に対し、C.I.ピグメント・
ブルー15:3の顔料ペースト100重量部(固形分と
して50重量部)をニーダーにて加熱しながら混練する
と、90℃にて顔料の相移行を開始し、130℃にて水
相と着色樹脂相が完全に分離した。ニーダーから水を除
去し、更に混練を続け残留水分を蒸発させた。水を完全
に除去した後に、冷却し、フラッシングシアン色材
(1)を得た。同じようにして樹脂(2)ないし(4)
を用いて、フラッシングシアン色材(2)ないし(4)
を作製した。
【0060】<高濃度顔料ペレットの調製>ポリエステ
ル樹脂(1)100重量部に対し、C.I.ピグメント
・レッド81:1の乾燥顔料50重量部を、バンバリー
ミキサーにて加熱溶融混合し、更に加熱型3本ロールに
て5回パスさせ、高濃度マゼンタ顔料ペレット(1a)
を作製した。C.I.ピグメント・レッド81:1の代
わりにC.I.ピグメント・レッド57:1を使用した
以外は、上記と同様にして高濃度マゼンタ顔料ペレット
(1b)を作製した。C.I.ピグメント・レッド8
1:1の代わりにC.I.ピグメント・レッド122を
使用した以外は、上記と同様にして高濃度マゼンタ顔料
ペレット(1c)を作製した。
【0061】ポリエステル樹脂(1)100重量部に対
し、C.I.ピグメント・イエロー17の乾燥顔料50
重量部を、バンバリーミキサーにて加熱溶融混合し、更
に加熱型3本ロールにて5回パスさせ、高濃度イエロー
顔料ペレット(1)を作製した。ポリエステル樹脂
(1)100重量部に対し、C.I.ピグメント・ブル
ー15:3の乾燥顔料50重量部を、バンバリーミキサ
ーにて加熱溶融混合し、更に加熱型3本ロールにて5回
パスさせ、高濃度シアン顔料ペレット(1)を作製し
た。
【0062】<キャリアの調製>平均粒径50μmの球
状鉄粉に含フッ素アクリル系樹脂をニーダーコーターを
用いて膜厚1.0μmになるように被覆してキャリアを
得た。
【0063】実施例1 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)上記ポリエステル樹脂(1)
80重量部と、フラッシングマゼンタ色材(1a)20
重量部よりなる混合物を、エクストルーダーによって溶
融・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジェット
気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉砕
物を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μmの粒子
を得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微粒子
0.8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、マ
ゼンタトナーを得た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナー5重量部
と上記キャリア100重量部とを混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。
【0064】<イエロートナーおよびイエロー現像剤の
調製> (イエロートナーの調製)上記ポリエステル樹脂(1)
83重量部と、上記フラッシングイエロー色材(1)1
7重量部よりなる混合物を、エクストルーダーによって
溶融・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジェッ
ト気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉
砕物を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μmの粒
子を得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微粒子
0.8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、イ
エロートナーを得た。 (イエロー現像剤の調製)上記イエロートナー5重量部
と上記キャリア100重量部とを混合して、イエロー現
像剤を調製した。
【0065】<シアントナーおよびシアン現像剤の調製
> (シアントナーの調製)上記ポリエステル樹脂(1)8
5重量部と、上記フラッシングシアン色材(1)15重
量部よりなる混合物を、エクストルーダーによって溶融
・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジェット気
流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉砕物
を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μmの粒子を
得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微粒子0.
8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、シアン
トナーを得た。 (シアン現像剤の調製)上記シアントナー5重量部と上
記キャリア100重量部とを混合して、シアン現像剤を
調製した。
【0066】比較例1 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)上記ポリエステル樹脂(1)
80重量部と、上記高濃度マゼンタ顔料ペレット(1
a)20重量部よりなる混合物を、エクストルーダーに
よって溶融・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらに
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得ら
れた粉砕物を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μ
mの粒子を得た。この粒子100重量部と、酸化チタン
微粒子0.8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合
し、マゼンタトナーを得た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナー5重量部
と上記キャリア100重量部とを混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。 <イエロートナーおよびイエロー現像剤>実施例1のイ
エロートナーおよびイエロー現像剤を使用した。 <シアントナーおよびシアン現像剤>実施例1のシアン
トナーおよびシアン現像剤を使用した。
【0067】比較例2 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)ポリエステル樹脂(1)93
重量部と、C.I.ピグメント・レッド81:1の乾燥
顔料7重量部よりなる混合物を、エクストルーダーによ
って溶融・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジ
ェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られ
た粉砕物を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μm
の粒子を得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微
粒子0.8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合
し、マゼンタトナーを得た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナー5重量部
と上記キャリア100重量部とを混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。 <イエロートナーおよびイエロー現像剤>実施例1のイ
エロートナーおよびイエロー現像剤を使用した。 <シアントナーおよびシアン現像剤>実施例1のシアン
トナーおよびシアン現像剤を使用した。
【0068】上記実施例1、比較例1および比較例2の
現像剤を富士ゼロックス社製A−Color935に適
用してマゼンタ、レッド、ブルー、ブラックの4色のパ
ッチのある原稿をコピーしてカラー画像形成試験を行っ
た。評価結果を下記表3に示す。なお表中のカラーコピ
ーの評価は以下のように実施した。 1)色再現性の評価 採取したコピーのマゼンタ、レッド、ブルー3色のパッ
チをX−Rite968にて測色し、原稿に対する色再
現性を下記の基準で評価した。 ○:良好な色再現性(ΔE<3) △:原稿の色とのずれが確認できる。(3≦ΔE<5) ×:原稿の色と明らかに異なる。(ΔE≧5) 2)透明性 OHPシートにコピーを採取し、OHP投影像を目視に
て確認し、以下の基準で評価した。 ○:良好な透明性 △:部分的に透明性の悪い部分がある。 ×:全体的に透明性が悪い。 3)ポリ塩化ビニル製シート(塩ビシート)への付着性
(塩化ビニル付着性) 採取したコピーに塩ビシートを載せ、10g/cm2
重しを用いて荷重をかけた状態で50℃/50%の環境
下で24時間放置した後の塩ビシートへの着色剤の移行
を目視で以下のようにグレードづけした。 G1:塩ビシートへの着色剤の移行なし。 G2:部分的に着色剤が移行しているところがある。 G3:シート全面に薄く着色剤が移行している。 G4:シート全面に着色剤が多量に移行している。
【0069】
【表3】
【0070】実施例2 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)上記フラッシングに使用した
ものと同じポリエステル樹脂(1)80重量部と、上記
フラッシングマゼンタ色材(1a)10重量部およびフ
ラッシングマゼンタ色材(1b)10重量部よりなる混
合物を、エクストルーダーによって溶融・混練し、カッ
ターミルで粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉
砕機を用いて粉砕した。得られた粉砕物を風力分級機を
用いて分級し、平均粒径7μmの粒子を得た。この粒子
100重量部と、酸化チタン微粒子0.8重量部をヘン
シェルミキサーを用いて混合し、マゼンタトナーを得
た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナーを5重量
部、上記キャリアを100重量部混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。 <イエロートナーおよびイエロー現像剤>実施例1のイ
エロトナーおよびイエロー現像剤を使用した。 <シアントナーおよびシアン現像剤>実施例1のシアン
トナーおよびシアン現像剤を使用した。
【0071】実施例3 実施例2におけるマゼンタトナーにおいて、ポリエステ
ル樹脂(1)を97重量部、フラッシングマゼンタ色材
(1a)を0.9重量部および上記フラッシングマゼン
タ色材(1b)を2.1重量部に変更した以外は、実施
例2と同様にして、マゼンタトナーを調製し、同様にし
てマゼンタ現像剤を調製した。また、イエロー現像剤と
シアン現像剤は実施例1におけるものと同一のものを用
いた。
【0072】実施例4 実施例2におけるマゼンタトナーにおいて、ポリエステ
ル樹脂(1)を70重量部、フラッシングマゼンタ色材
(1a)を21重量部および上記フラッシングマゼンタ
色材(1b)を9重量部に変更した以外は、実施例2と
同様にして、マゼンタトナーを調製し、同様にしてマゼ
ンタ現像剤を調製した。また、イエロー現像剤とシアン
現像剤は実施例2におけるものと同一のものを用いた。
【0073】上記実施例2〜4の現像剤について、実施
例1におけると同様にして複写物を作成し、同様に評価
を行った。評価結果を下記表4に示す。
【表4】
【0074】実施例5 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)上記フラッシングに使用した
ものと同じポリエステル樹脂(1)80重量部と、上記
フラッシングマゼンタ色材(1a)10重量部およびフ
ラッシングマゼンタ色材(1c)10重量部よりなる混
合物を、エクストルーダーによって溶融・混練し、カッ
ターミルで粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉
砕機を用いて粉砕した。得られた粉砕物を風力分級機を
用いて分級し、平均粒径7μmの粒子を得た。この粒子
100重量部と、酸化チタン微粒子0.8重量部をヘン
シェルミキサーを用いて混合し、マゼンタトナーを得
た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナーを5重量
部、上記キャリアを100重量部混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。 <イエロートナーおよびイエロー現像剤>実施例1のイ
エロトナーおよびシアン現像剤を使用した。 <シアントナーおよびシアン現像剤>実施例1のシアン
トナーおよびシアン現像剤を使用した。
【0075】実施例6 実施例5におけるマゼンタトナーにおいて、ポリエステ
ル樹脂(1)を98重量部、フラッシングマゼンタ色材
(1a)を2.4重量部および上記フラッシングマゼン
タ色材(1c)を0.6重量部に変更した以外は、実施
例5と同様にして、マゼンタトナーを調製し、同様にし
てマゼンタ現像剤を調製した。また、イエロー現像剤と
シアン現像剤は実施例1におけるものと同一のものを準
備した。 実施例7 実施例5におけるマゼンタトナーにおいて、ポリエステ
ル樹脂(1)を80重量部、フラッシングマゼンタ色材
(1a)を6重量部および上記フラッシングマゼンタ色
材(1c)を24重量部に変更した以外は、実施例5と
同様にして、マゼンタトナーを調製し、同様にしてマゼ
ンタ現像剤を得た。また、イエロー現像剤とシアン現像
剤は実施例1におけるものと同一のものを準備した。
【0076】比較例3 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)ポリエステル樹脂(1)80
重量部と、上記高濃度マゼンタ顔料ペレット(1a)1
0重量部および高濃度マゼンタ顔料ペレット(1c)1
0重量部よりなる混合物を、エクストルーダーによって
溶融・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジェッ
ト気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉
砕物を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μmの粒
子を得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微粒子
0.8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、マ
ゼンタトナーを得た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナー5重量部
と上記キャリア100重量部とを混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。 <イエロートナーおよびイエロー現像剤>実施例1のイ
エロートナーおよびイエロー現像剤を使用した。 <シアントナーおよびシアン現像剤>実施例1のシアン
トナーおよびシアン現像剤を使用した。
【0077】比較例4 <マゼンタトナーおよびマゼンタ現像剤の調製> (マゼンタトナーの調製)ポリエステル樹脂(1)94
重量部と、C.I.ピグメント・レッド81:1の乾燥
顔料3重量部およびC.I.ピグメント・レッド122
の乾燥顔料3重量部よりなる混合物を、エクストルーダ
ーによって溶融・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さ
らにジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。
得られた粉砕物を風力分級機を用いて分級し、平均粒径
7μmの粒子を得た。この粒子100重量部と、酸化チ
タン微粒子0.8重量部をヘンシェルミキサーを用いて
混合し、マゼンタトナーを得た。 (マゼンタ現像剤の調製)上記マゼンタトナー5重量部
と上記キャリア100重量部とを混合して、マゼンタ現
像剤を調製した。 <イエロートナーおよびイエロー現像剤>実施例1のイ
エロートナーおよびイエロー現像剤を使用した。 <シアントナーおよびシアン現像剤>実施例1のシアン
トナーおよびシアン現像剤を使用した。
【0078】比較例5 比較例3におけるマゼンタトナーにおいて、ポリエステ
ル樹脂(1)を10重量部、高濃度マゼンタ顔料ペレッ
ト(1a)を45重量部および高濃度マゼンタ顔料ペレ
ット(1c)を45重量部に変更した以外は、比較例3
と同様にして、マゼンタトナーを調製し、同様にしてマ
ゼンタ現像剤を調製した。また、イエロー現像剤とシア
ン現像剤は実施例1におけるものと同一のものを準備し
た。
【0079】上記実施例5〜7および比較例3〜5の現
像剤について、実施例1におけると同様にして複写物を
作成し、同様に評価を行った。評価結果を下記表5に示
す。
【表5】
【0080】実施例8〜9および比較例6〜10 表6に示す組成の材料をエクストルーダーによって溶融
・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジェット気
流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉砕物
を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μmの粒子を
得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微粒子0.
8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、3つの
カラートナーよりなるカラートナー(1)〜(7)を得
た。
【0081】
【表6】
【0082】<現像剤の調製>キャリアとして、上記の
含フッ素アクリル系樹脂で被覆した平均粒径50μmの
鉄粉を用い、上記カラートナー(1)〜(7)のそれぞ
れのトナーについてトナー濃度8重量%になるように混
合して現像剤を作成した。
【0083】<評価>この現像剤を用い、複写機(A−
Color 935、富士ゼロックス社製)によってト
ナー画像を形成し、未定着画像を得た。次いで、表面層
がシリコーンゴムで形成される加熱ロールからなる外部
定着機の離型剤オイル塗布量を6.0×10-3μl/c
2 に調整し、これを用いて定着画像を形成し、長期剥
離性、定着後のボールペンの書き込み可否及び粘着テー
プの張り付き可否、低温定着性、OHP透明性、塩化ビ
ニル製シートへの色移行性を評価した。なお、離型剤と
しては、Aが−(CH2 3 NH2 、e=0.1、f=
130のアミノ変性シリコーンオイルを用いた。評価結
果を表7に示す。なお、評価方法および評価基準は次の
通りである。
【0084】(1)剥離性 マゼンタ、イエロー、シアンの各色5cm×10cmの
未定着ソリッド画像を160℃で繰り返し定着テストを
行い、10000枚定着させた後の剥離性(耐巻き付き
性)を評価した。なお、離型剤としては、Aが−(CH
2 3 NH2 、e=0.1、f=130のアミノ変性シ
リコーンオイルを用いた。 ○:10000枚定着した後も定着ロールへの巻き付き
やオフセットはなく剥離性に問題なし。 △:7000枚程度からごく僅かなオフセット現象が見
られはじめ、10000枚までには巻き付きが発生し
た。 ×:5000枚程度から顕著なオフセット現象が見られ
はじめ、それ以降は巻き付きが絶えず発生した。 (2)定着後のボールペンの書き込み可否 マゼンタ、イエロー、シアンの各色5cm×10cmの
未定着ソリッド画像を160℃で定着テストを行い、非
画像部へのボールペンの書き込みの可否を評価した。 (3)粘着テープの張り付き可否 定着後の定着像について、粘着テープ(ポストイット、
3M社製)の張り付けの可否を評価した。可は、粘着テ
ープを非画像部へ添付した後、粘着テープを持ってもち
上げた場合に、コピーサンプルが一緒にもち上がる。不
可は、粘着テープを非画像部へ添付した後、粘着テープ
を持ってもち上げた場合に、コピーサンプルから粘着テ
ープがはがれることを意味する。
【0085】(4)耐塩化ビニルシート汚染性 マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)、レッ
ド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、マゼンタと
イエローとシアンの重ね合わせによる黒の各々5cm×
5cmの未定着ソリッド画像を160℃で定着テストを
行い、採取したコピーに塩ビシートを載せ、10g/c
2 の重しを用いて荷重をかけた状態で50℃/50%
の環境下で24時間放置した後の塩ビシートへの着色剤
の移行を目視で以下のようにグレードづけした。 G1:塩化ビニルシートへの着色剤の移行なし。 G2:部分的に着色剤が移行しているところがある。 G3:シート全面に薄く着色剤が移行している。 G4:シート全面に着色剤が多量に移行している。
【0086】(5)OHP透明性 OHPシート上にマゼンタ(M)、イエロー(Y)、シ
アン(C)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)の各々4cm×5cmの未定着ソリッド画像を形
成し、160℃で定着した後のOHPの透明性を、OH
P投影像を目視にて確認し、以下の基準で評価した。 ○:良好な透明性 △:部分的に透明性の悪い部分がある。 ×:全体的に透明性が悪い。
【0087】(6)低温定着性 定着性については、マゼンタ、イエロー、シアンの重ね
合わせによる黒のソリッド画像25mm×25mmを1
60℃にて定着し、一定荷重の重りを用いて折り曲げ、
折り曲げ部の画像欠損度合いを定性的に評価した。 G1:画像欠損は全くない。 G2:折り曲げ部にズジ状の跡が残る。 G3:折り曲げ部に画像欠損が認められ、下地が確認さ
れる。 G4:折り曲げ部以外にも、画像欠損が生じる。 (7)総合評価 ○:優れている。 △:使用可能 ×:使用に耐えない。
【0088】
【表7】
【0089】実施例10〜11および比較例11〜15 実施例8〜9および比較例6〜10において用いたもの
と同一の現像剤を用い、複写機(A−color93
5、富士ゼロックス社製)によって同様に複写を行い、
未定着画像を得た。次いで、定着装置として図2に示す
構造のものを使用して定着を行った。この定着装置にお
いて、加熱定着ロールとしては、外径46mm、内径4
0mmのアルミニウム円筒からなる中空ロール18に、
下地層20としてHTVシリコーンゴム(ゴム硬度45
°)を厚さ2mmになるように被覆し、さらにその表面
にトップコート層21としてシリコーンRTVゴムを厚
さ50μmにディップコートし、鏡面状態に近い表面に
仕上げたものを使用した。また加熱源19として400
Wのハロゲンランプを使用し、加熱定着ロール16の表
面温度を150℃になるように調整し、また、離型剤オ
イル塗布量を6.0×10-3μl/cm2 に調整して定
着を行なった。それについて、長期剥離性、定着後のボ
ールペンの書き込み可否及び粘着テープの張り付き可
否、低温定着性、OHP透明性、塩化ビニル製シートへ
の色移行性を評価した。結果を表8に示す。なお、評価
方法および評価基準は、前記表7に関して述べたものと
同様である。なお、離型剤としては、Aが−(CH2
3 NH2 、e=0.1、f=130のアミノ変性シリコ
ーンオイルを用いた。
【0090】
【表8】
【0091】実施例12〜実施例17および比較例16
〜18 表9に示す組成の材料をエクストルーダーによって溶融
・混練し、カッターミルで粗粉砕し、さらにジェット気
流を用いた微粉砕機を用いて粉砕した。得られた粉砕物
を風力分級機を用いて分級し、平均粒径7μmの粒子を
得た。この粒子100重量部と、酸化チタン微粒子0.
8重量部をヘンシェルミキサーを用いて混合し、3つの
カラートナーよりなるカラートナー(8)〜(16)を
得た。
【0092】
【表9】
【0093】上記カラートナーを用いて、実施例10〜
11の場合と同様にして現像剤を調製し、同様にして定
着像を作製し、評価を行った。その結果を表10に示
す。なお、評価方法および評価基準は、色再現性につい
ては前記表3に関して、また、その他のものについては
前記表7に関して述べたものと同様である。評価基準に
ついては、以下、同様である。
【0094】
【表10】
【0095】実施例18〜23および比較例19〜21 実施例12〜実施例17および比較例16〜18におけ
るものと同一の現像剤を用い、複写機(A−color
935、富士ゼロックス社製)によって同様に複写を行
い、未定着画像を得た。次いで、定着装置として、実施
例12〜実施例17および比較例16〜18において用
いたものと同一の構造を有する図2に示す構造のものを
用い、同一の条件で定着を行なった。それについて、長
期剥離性、定着後のボールペンの書き込み可否及び粘着
テープの張り付き可否、低温定着性、OHP透明性、塩
化ビニル製シートへの色移行性を評価した。評価結果を
表11に示す。
【0096】
【表11】
【0097】実施例24 上記カラートナー(1)を用いて実施例8におけると同
様に現像剤を作製し、複写機(A−Color 93
5、富士ゼロックス社製)によってトナー画像を形成
し、未定着画像を得た。次いで、表面層がシリコーンゴ
ムで形成される加熱ロールからなる外部定着機の離型剤
オイル塗布量を表12に示すように調整し、これを用い
て定着画像を形成し、同様に評価を行った。その結果を
表12に示す。
【0098】実施例25 上記実施例24と同一の現像剤を用い、同様に未定着画
像を得た。次いで、定着装置として図2に示す構造のも
のを使用し、離型剤オイル塗布量を表12に示すように
調整して定着を行った。なお、この定着装置およびその
他の定着条件は、実施例10の場合と同一であった。同
様に評価を行った結果を表12に示す。
【0099】
【表12】
【0100】実施例26 上記カラートナー(8)を用いて実施例8におけると同
様に現像剤を作製し、複写機(A−Color 93
5、富士ゼロックス社製)によってトナー画像を形成
し、未定着画像を得た。次いで、表面層がシリコーンゴ
ムで形成される加熱ロールからなる外部定着機の離型剤
オイル塗布量を表13に示すように調整し、これを用い
て定着画像を形成し、同様に評価を行った。その結果を
表13に示す。
【0101】実施例27 上記実施例26と同一の現像剤を用い、同様に未定着画
像を得た。次いで、定着装置として図2に示す構造のも
のを使用し、離型剤オイル塗布量を表13に示すように
調整して定着を行った。なお、この定着装置およびその
他の定着条件は、実施例10の場合と同一であった。同
様に評価を行った結果を表13に示す。
【0102】
【表13】
【0103】実施例28 上記カラートナー(11)を用いて実施例8におけると
同様に現像剤を作製し、複写機(A−Color 93
5、富士ゼロックス社製)によってトナー画像を形成
し、未定着画像を得た。次いで、表面層がシリコーンゴ
ムで形成される加熱ロールからなる外部定着機の離型剤
オイル塗布量を表14に示すように調整し、これを用い
て定着画像を形成し、同様に評価を行った。その結果を
表14に示す。
【0104】実施例29 上記実施例28と同一の現像剤を用い、同様に未定着画
像を得た。次いで、定着装置として図2に示す構造のも
のを使用し、離型剤オイル塗布量を表14に示すように
調整して定着を行った。なお、この定着装置およびその
他の定着条件は、実施例10の場合と同一であった。同
様に評価を行った結果を表14に示す。
【0105】
【表14】
【0106】実施例30 上記各実施例における現像剤を用いて形成された、マゼ
ンタ、イエロー、シアンの重ね合わせによる1.8mg
/cm2 の密度の黒の未定着ソリッド画像を、図2の定
着装置を用い、定着温度160℃で50枚連続の定着テ
ストを行い、紙しわを評価した。離型剤オイル塗布量
は、6.0×10-3μl/cm2 とした。50枚後も紙
しわのないものを○、50枚連続定着中に僅かに紙しわ
が発生したが画像への影響のないものを△とし、50枚
連続定着中に紙しわが発生したものを×とした。その結
果、定着速度200および280mm/secの場合の
評価は○、定着速度360mm/secの場合の評価は
△であった。なお、図1のロールニップ方式の定着装置
を用いた場合は、定着温度160℃、定着速度200m
m/secにおいて、評価が△であった。したがって、
ベルトニップ方式の方が高速定着性において優れている
ことが分かる。
【0107】
【発明の効果】本発明のカラートナーは、上記の構成を
有するから、良好な発色性、色再現性、透明性を有し、
かつ、トナー像の塩化ビニル製シートへの色移行が発生
せず、保存安定性にする優れた定着画像を形成すること
ができる。また、このカラートナーを使用する本発明の
画像形成方法は、定着工程において加熱定着オールから
の剥離性に優れ、また、画像支持体への離型剤オイル塗
布量を削減することができ、優れた定着性を得ることが
できる。さらに、本発明の画像形成方法は、定着された
トナー像を有する画像支持体表面に、筆記具による記入
および粘着テープの貼り付けを可能とし、しかもOHP
投影像の透明性にすぐれ、塩化ビニル製シートへの汚染
のない優れたカラー定着画像を形成することができる。
また、本発明において上記ベルトニップ方式の定着装置
を使用した場合には、高速定着性に優れ、高速定着にお
いても紙しわの発生しないカラー定着画像を形成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法に使用する定着装置の一
例の側断面図。
【図2】本発明の画像形成方法に使用する定着装置の他
の一例の側断面図。
【図3】従来の画像形成方法に使用する定着装置の一例
の側断面図。
【図4】従来の画像形成方法に使用する定着装置の他の
一例の側断面図。
【符号の説明】
1…加圧ロール、2…加熱ロール、3…外側弾性体層、
4…内部弾性体層、5…外側弾性体層、6…内部弾性体
層、7…オイル供給ロール、8…塗布ロール、9…加熱
源、10…離型剤オイル、11…オイル供給補助具、1
2…未定着トナー像、13…転写紙、14…剥離爪、1
5…エンドレスベルト、16…加熱定着ロール、17…
離型剤オイル供給装置、18…中空ロール、19…加熱
源、20…下地層、21…トップコート層、22…駆動
ロール、23および24…固定支持ロール、25…圧力
変位ロール、26…圧縮コイルスプリング、27…モー
ター、28…温度センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市村 正則 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂および着色剤からなる静電荷像
    現像用トナーにおいて、結着樹脂が、下記式(1)で示
    される化合物、下記式(2)で示される化合物および3
    価以上の多価アルコールよりなる多価ヒドロキシ化合物
    成分と、2価のカルボン酸を主成分とする多価カルボン
    酸成分とから構成され、数平均分子量Mn=2500〜
    4500、重量平均分子量Mw=7000〜3000
    0、軟化点95〜120℃、ガラス転移点60〜75℃
    を有し、クロロホルム不溶分を含有しないポリエステル
    樹脂を含有するものであり、着色剤がC.I.ピグメン
    ト・レッド81:1の水性ペーストと上記ポリエステル
    樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練し、フ
    ラッシング処理を施したものであることを特徴とする静
    電荷像現像用カラートナー。 【化1】 (式中、a、b、c及びdはそれぞれ整数であって、a
    +b及びc+dはそれぞれ2〜7である。)
  2. 【請求項2】 結着樹脂および着色剤からなる静電荷像
    現像用トナーにおいて、結着樹脂が、上記式(1)で示
    される化合物、上記式(2)で示される化合物および3
    価以上の多価アルコールよりなる多価ヒドロキシ化合物
    成分と、2価のカルボン酸を主成分とする多価カルボン
    酸成分とから構成され、数平均分子量Mn=2500〜
    4500、重量平均分子量Mw=7000〜3000
    0、軟化点95〜120℃、ガラス転移点60〜75℃
    を有し、クロロホルム不溶分を含有しないポリエステル
    樹脂を含有するものであり、着色剤がC.I.ピグメン
    ト・レッド81:1の水性ペーストと上記ポリエステル
    樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラ
    ッシング処理を施したものと、C.I.ピグメント・レ
    ッド122の水性ペーストまたはC.I.ピグメント・
    レッド57:1の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂
    とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシ
    ング処理を施したものとを混合したものであることを特
    徴とする静電荷像現像用カラートナー。
  3. 【請求項3】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、該
    潜像をカラートナーを用いて現像する現像工程、現像さ
    れたトナー像を画像支持体上に転写する工程、画像支持
    体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有するフルカ
    ラー画像形成方法において、マゼンタカラートナーが、
    結着樹脂とマゼンタ着色剤とからなり、結着樹脂が、下
    記式(1)で表される化合物、下記式(2)で表される
    化合物および3価以上の多価アルコールよりなる多価ヒ
    ドロキシ化合物成分と、2価のカルボン酸を主成分とす
    る多価カルボン酸成分とから構成され、数平均分子量M
    n=2500〜4500、重量平均分子量Mw=700
    0〜30000、軟化点95〜120℃、ガラス転移点
    60〜75℃を有し、クロロホルム不溶分を含有しない
    ポリエステル樹脂であり、マゼンタ着色剤がC.I.ピ
    グメント・レッド81:1の水性ペーストと上記ポリエ
    ステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練
    しフラッシング処理を施したものであることを特徴とす
    るフルカラー画像形成方法。 【化2】 (式中、a、b、c及びdはそれぞれ整数であって、a
    +b及びc+dはそれぞれ2〜7である。)
  4. 【請求項4】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、該
    潜像をカラートナーを用いて現像する現像工程、現像さ
    れたトナー像を画像支持体上に転写する工程、画像支持
    体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有するフルカ
    ラー画像形成方法において、マゼンタカラートナーが、
    結着樹脂とマゼンタ着色剤とからなり、結着樹脂が、上
    記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表される
    化合物および3価以上の多価アルコールよりなる多価ヒ
    ドロキシ化合物成分と、2価のカルボン酸を主成分とす
    る多価カルボン酸成分とから構成され、数平均分子量M
    n=2500〜4500、重量平均分子量Mw=700
    0〜30000、軟化点95〜120℃、ガラス転移点
    60〜75℃を有し、クロロホルム不溶分を含有しない
    ポリエステル樹脂であり、マゼンタ着色剤がC.I.ピ
    グメント・レッド81:1の水性ペーストと上記ポリエ
    ステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練
    しフラッシング処理を施したものと、C.I.ピグメン
    ト・レッド57:1またはC.I.ピグメント・レッド
    122の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂
    の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理
    を施したものとを混合したものであることを特徴とする
    フルカラー画像形成方法。
  5. 【請求項5】 定着工程において、加熱定着ロールと、
    複数の支持ロールによって張架された耐熱ベルトを設
    け、該耐熱ベルトと加熱定着ロールとの間にニップを形
    成するよう耐熱ベルトを加熱定着ロールの周りに所定角
    度だけ巻付け、前記ニップの出口において前記耐熱ベル
    トの内側に配置した圧力ロールによって前記耐熱ベルト
    を介して、前記加熱定着ロールの弾性体に歪みを生じさ
    せることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の
    フルカラー画像形成方法。
  6. 【請求項6】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、該
    潜像をカラートナーを用いて現像する現像工程、現像さ
    れたトナー像を画像支持体上に転写する工程、画像支持
    体上のトナー像を加熱定着する定着工程を有するフルカ
    ラー画像形成方法において、カラートナーの結着樹脂
    が、上記式(1)で表される化合物、上記式(2)で表
    される化合物および3価以上の多価アルコールよりなる
    多価ヒドロキシ化合物成分と、2価のカルボン酸を主成
    分とする多価カルボン酸成分とから構成され、数平均分
    子量Mn=2500〜4500、重量平均分子量Mw=
    7000〜30000、軟化点95〜120℃、ガラス
    転移点60〜75℃を有し、クロロホルム不溶分を含有
    しないポリエステル樹脂であり、マゼンタトナーのマゼ
    ンタ着色剤がC.I.ピグメント・レッド81:1顔料
    の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを樹脂の軟化
    点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング処理を施し
    たものを含み、イエロートナーのイエロー着色剤がC.
    I.ピグメント・イエロー17の水性ペーストと上記ポ
    リエステル樹脂とを樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて
    混練しフラッシング処理を施したものであり、シアント
    ナーのシアン着色剤がC.I.ピグメント・ブルー1
    5:3顔料の水性ペーストと上記ポリエステル樹脂とを
    樹脂の軟化点以上の温度で常圧にて混練しフラッシング
    処理を施したものであることを特徴とする請求項3に記
    載のフルカラー画像形成方法。
  7. 【請求項7】 トナー像と接する加熱定着ロールに、離
    型剤オイルとして、少なくとも下記式(3)で示される
    官能基含有オルガノポリシロキサン化合物を含有するシ
    リコーン組成物を、画像支持体上への塗布量が1.6×
    10-3μl/cm2 〜8.0×10-3μl/cm2 とな
    るように供給しながら定着を行うことを特徴とする請求
    項3ないし請求項6のいずれかに記載のフルカラー画像
    形成方法。 【化3】 [式中、Aは基−R1 NH2 、−R1 NHR2 NH2
    −R1 −OYi −H(但し、R1 およびR2 は、それぞ
    れ炭素数1〜8のアルキレン基を表し、Yは炭素数2〜
    4のアルキレンオキシ基を表し、iは0〜10の整数で
    ある。)、または水素原子を表し、eは0〜10、fは
    10〜1000、gは2または3、hは0または1であ
    り、かつg+h=3であり、eおよびfは同時に0であ
    ることはない。]
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002265627A (ja) * 2001-03-09 2002-09-18 Ricoh Co Ltd マスターバッチ顔料、トナーの製造方法、カラートナーおよびその製造方法、画像形成方法、および画像形成装置
JP2009251278A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Ricoh Co Ltd 電子写真用マゼンタトナーおよびその製造方法
JP2010039013A (ja) * 2008-08-01 2010-02-18 Toyo Ink Mfg Co Ltd フルカラートナーセット

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