JPH10185263A - レンジフードのフィルター清掃装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルターから滴下した洗浄液がフード体か
ら落下しないようにする。 【解決手段】 フード体１内に洗浄液受板４０をフィル
ター１７の前面と隙間を有して対向して取付け、この洗
浄液受板４０の下縁部を洗浄液受け皿３０内に突出す
る。これによって、フィルター１７に沿って流れる洗浄
液の一部が滴下すると、その滴下した洗浄液は洗浄液受
板４０に沿って流れて洗浄液受け皿３０内に落下するの
で、フード体１から落下することがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、調理時に発生する
煙、水蒸気、臭気、油分等を捕集して外部に排出するレ
ンジフードにおけるフィルターを清掃する装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来一般に知られているレンジフード
は、フード体の内部にフィルターを取付け、そのフード
体内部にフィルターを境として吸込部と排出部を形成
し、その排出部に排気用のファンを取付けたものであ
る。

【０００３】このレンジフードであれば、排気用のファ
ンを駆動することで空気を吸込部より吸込み、その吸込
んだ空気をフィルターを通して排出部に吸込み、排気ダ
クトなどを通して外部に排出することができる。また、
吸込んだ空気中の油分や水蒸気をフィルターで捕集で
き、排出ダクトを流れる空気中の油分や水蒸気の量が著
しく減少するので、排出ダクト内で油分や水蒸気が結露
して排出ダクトより流れ出ることがない。

【０００４】前述のレンジフードであると、フィルター
に油分などが付着し、長期間使用すると付着した油分が
フィルターから滴下し、レンジフードの下部、例えばレ
ンジを汚したり、調理中の鍋の中に落下してしまう。こ
のことを防止するにはフィルターを定期的に清掃すれば
良い。

【０００５】しかしフィルターはフード体の内部に取付
けてあるし、フード体はレンジの上方位置に取付けてあ
るので、清掃を忘れがちであり、また気づいた時には長
期間を経過している場合がほとんどであり、フィルター
に汚れが固着しており、フィルターを清掃することが大
変面倒である。

【０００６】そこで、本出願人は先に、フード体内を、
縦向きのフィルターによって吸込部と排出部に区画した
レンジフードにおいて、前記フィルターに沿って洗浄液
を流すことでフィルターを洗浄するフィルター清掃装置
を出願した。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】前述のフィルター清掃
装置であると、フィルターに沿って流れる洗浄液の一部
が吸込部に滴下することがある。特に、フィルターに洗
浄液が付着している状態で送風機を作動させた時にフィ
ルターに付着していた洗浄液が少量であるが前方（吸込
部）にしぶきとなって飛散して滴下する。

【０００８】この吸込部に滴下した洗浄液は調理台に落
下して汚したり、調理品の中に混入することがあるの
で、先に出願したフィルター清掃装置においては図１に
示すように、フィルターａの下部に洗浄液受け皿ｂをフ
ィルター前面よりも吸込部ｃに突出して取付け、前述の
ように吸込部ｃに滴下した洗浄液が洗浄液受け皿ｂに落
下して調理台に落下しないようにしている。

【０００９】しかしながら、洗浄液受け皿ｂをフィルタ
ー前面よりも吸込部ｃに突出させると、その突出部分ｄ
がフィルターａに向う空気の流れを阻害する。定量的に
発生する煙、水蒸気はフィルターａを通して排出部ｅに
設けた送風機（図示せず）で支障なく排出できるが、瞬
間的に大量の煙、水蒸気が発生する調理を行なった場合
には前述の突出部ｄに煙、水蒸気の一部が衝突して下方
にはね返ってフード体ｆの外部に拡散することがあり、
吸込み効率が低下する。

【００１０】例えば、魚を焼く時に大量の煙が発生し、
野菜イタメなどで十分に加熱したフライパンに沢山の野
菜を入れた時などに短時間に多量の水蒸気が発生する。

【００１１】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにしたレンジフードのフィルター清掃装置を提供す
ることを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は、フード体１内
を縦向きのフィルター１７によって吸込部１８と排出部
１９に区画し、排出部１９に送風機２０を設けたレンジ
フードにおいて、前記フィルター１７の上部に洗浄液を
落下供給する手段と、前記フィルター１７に沿って流れ
落ちた洗浄液を受け、かつ前部３１がフィルター１７よ
りも吸込部１８側に突出した洗浄液受け皿３０と、前記
フィルター１７の前面と隙間を有してほぼ平行に対向
し、かつ下縁部が前記洗浄液受け皿３０の前部３１内に
突出した洗浄液受板４０を設けたことを特徴とするレン
ジフードのフィルター清掃装置である。

【００１３】

【作 用】本発明によれば、フィルター１７に沿って
洗浄液を流すことでフィルター１７に付着した煙、水蒸
気、臭気、油分などを清掃することができる。

【００１４】また、フィルター１７に沿って流れる洗浄
液の一部が吸込部１８側に滴下すると、その滴下した洗
浄液は洗浄液受板４０に沿って洗浄液受け皿３０内に落
下する。

【００１５】また、瞬間的に大量の煙、水蒸気等が発生
した場合でも洗浄液受け皿３０の前部３１、洗浄液受板
４０が邪魔にならずに送風機２０で確実に吸込んで排出
できる。

【００１６】

【発明の実施の形態】図２に示すように、フード体１は
後側フード体２と、前側フード体３を有する。後側フー
ド体２は後面板４と相対向した一対の側面板５と天板６
により下部と前部が開口した箱状となっている。前記前
側フード体３は前面板７と、相対向した一対の側面板８
と天板９により下部と後部が開口した箱状と成ってい
る。

【００１７】前記後側フード体２と前側フード体３を連
結してフード体１としてある。このフード体１は下部が
開口した箱状となっている。

【００１８】前記後側フード体２内に仕切部材１０が取
付けてある。この仕切部材１０は上板１１と下板１２と
左右縦板１３と前板１４と後板１５で密閉された箱状と
してある。この前板１４の開口部１６にフィルター１７
が縦向きに取付けてある。フード体１内はフィルター１
７を境として下部に開口した吸込部１８と排出部１９に
区画してある。このフィルター１７は板状でスリット状
の開口部が上下方向及び左右方向に間隔を置いて複数形
成してある。なお、仕切部材１０を一対の側面板５の下
部寄り間に取付けた板状とし、この仕切部材１０と天板
６とに亘ってフィルター１７を取付けて吸込部１８と排
出部１９に区画しても良い。

【００１９】前記排出部１９内には送風機２０が設けて
ある。この送風機２０はファンケース２１内にファン２
２を設け、そのファン２２を電動モータ２３で駆動する
ようにしてある。

【００２０】このようであるから、電動モータ２３によ
りファン２２を回転すると吸込部１８より空気が吸込ま
れる。その吸込まれた空気はフィルター１７を通して排
出部１９に流れ込む。排出部１９に流れ込んだ空気はフ
ァンケース２１の入口２４よりファンケース２１内に吸
引され、吐出口２５から排出ダクトに排出される。

【００２１】前記仕切部材１０の下板１２には洗浄液受
け皿３０が取付けてある。この洗浄液受け皿３０は左右
縦板１３間に亘る長さで、この洗浄液受け皿３０の前部
３１は開口部１６から吸込部１８に突出している。

【００２２】前記仕切部材１０の下板１２の下面に洗浄
液槽３２が取付けてあり、洗浄液受け皿３０内の洗浄液
が排出口３３で洗浄液槽３２内に落下する。

【００２３】前記上板１１に洗浄液樋３４が取付けてあ
る。この洗浄液樋３４にフィルター１７の上部がブラケ
ット３５で支持され、洗浄液受け皿３０にフィルター１
７の下部がブラケット３６で支持してある。前記仕切部
材１０の下板１２の内面に設けた電動ポンプ３７で駆動
される洗浄液供給ポンプ３８が設けてある。この洗浄液
供給ポンプ３８は洗浄液槽３２内の洗浄液を吸引して洗
浄液供給パイプ３９に吐出する。

【００２４】洗浄液供給パイプ３９によって前記洗浄液
樋３４に洗浄液が供給され、洗浄液樋３４内の洗浄液は
供給孔３４ａでフィルター１７の長手方向全長に流れ落
ちる。

【００２５】前記前板１４の前面には開口部１６を覆う
洗浄液受板４０の上縁部が複数のブラケット４１で取付
けてある。この洗浄液受板４０の下縁部は洗浄液受け皿
３０の前板１４よりも突出した前部３１内に突出してい
ると共に、洗浄液受板４０と前板１４との間には隙間が
あり、この隙間から空気が図２，図３に矢印ａで示すよ
うにフィルター１７側に流れるようにしてある。

【００２６】このようであるから、フィルター１７に沿
って流れる洗浄液の一部が吸込部１８側に滴下すると、
その滴下した洗浄液ｂは図２に示すように洗浄液受板４
０に沿って流れて洗浄液受け皿３０内に落下し、フード
体１から落下することがない。

【００２７】また、洗浄液受け皿３０の前板１４（つま
りフィルター１７）よりも吸込部１８に突出した前部３
１の長さは短かく、しかも洗浄液受板４０はフィルター
１７とほぼ平行に上下方向に向けて取付けてあるので、
洗浄液受け皿３０の前部３１及び洗浄液受板４０が空気
の流れを阻害することが著しく少く、送風機２０を駆動
することで煙、水蒸気等がフード体１内にスムーズに確
実に吸込みされ、吸込効率が優れたものとなる。

【００２８】したがって、瞬間的に大量の煙、水蒸気等
が発生した場合でも送風機２０を駆動することで確実に
吸引して排出できるから、煙、水蒸気等がフード体１の
外部に拡散することがない。

【００２９】図２において、フィルター１７は垂直姿勢
に対して上部が下部よりも吸込部１８寄りとなるように
斜めの姿勢としてある。これは、フード体１内に空気を
スムーズに吸込みできるようにするためである。

【００３０】前述のようにすると、フィルター１７に沿
って流れる洗浄液が吸込部１８側に滴下し易くなるが、
洗浄液受板４０を取付けたことで滴下した洗浄液を洗浄
液受け皿３０に落下できる。また、洗浄液受板４０は垂
直姿勢に対して上部が下部よりも吸込側となるように斜
めの姿勢としてあるので、この洗浄液受板４０によって
フード体１内に空気が入り込むことを阻害することはほ
とんどない。

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば、フィルター１７に沿っ
て洗浄液を流すことでフィルター１７に付着した煙、水
蒸気、臭気、油分などを清掃することができる。

【００３２】また、フィルター１７に沿って流れる洗浄
液の一部が吸込部１８側に滴下すると、その滴下した洗
浄液は洗浄液受板４０に沿って洗浄液受け皿３０内に落
下する。

【００３３】これによって、フィルター１７に沿って流
れる洗浄液の一部がフード体１の下方に落下することを
確実に防止できる。

【００３４】また、フィルター１７とほぼ平行に設けた
洗浄液受板４０の下縁部を洗浄液受け皿３０の前部３１
内に突出したので、その洗浄液受け皿３０の前部３１は
フィルター１７よりも吸込部１８側に若干突出するだけ
であるし、洗浄液受板４０はフィルター１７とほぼ平行
に縦向きであるから、それらがフード体１内に入り込む
空気の流れを阻害することがほとんどない。

【００３５】これによって、瞬間的に大量の煙、水蒸気
等が発生した場合でも送風機２０で確実に吸込んで排出
でき、その煙、水蒸気等の一部がフード体１の外部に拡
散することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】先に提案したレンジフードのフィルター清掃装
置の不具合説明図である。

【図２】本発明の実施の形態を示す縦断面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。

【符号の説明】

１…フード体、１７…フィルター、１８…吸込部、１９
…排出部、２０…送風機、２０…第１防水板、２３…第
２防水板、３０…洗浄液受け皿、３１…前部、３２…洗
浄液槽、３４…洗浄液樋、３８…洗浄液供給ポンプ、４
０…洗浄液受板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フード体１内を縦向きのフィルター１７
   によって吸込部１８と排出部１９に区画し、排出部１９
   に送風機２０を設けたレンジフードにおいて、 前記フィルター１７の上部に洗浄液を落下供給する手段
   と、前記フィルター１７に沿って流れ落ちた洗浄液を受
   け、かつ前部３１がフィルター１７よりも吸込部１８側
   に突出した洗浄液受け皿３０と、前記フィルター１７の
   前面と隙間を有してほぼ平行に対向し、かつ下縁部が前
   記洗浄液受け皿３０の前部３１内に突出した洗浄液受板
   ４０を設けたことを特徴とするレンジフードのフィルタ
   ー清掃装置。