JPH10184224A - 引き戸 - Google Patents

引き戸

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Publication number
JPH10184224A
JPH10184224A JP35537296A JP35537296A JPH10184224A JP H10184224 A JPH10184224 A JP H10184224A JP 35537296 A JP35537296 A JP 35537296A JP 35537296 A JP35537296 A JP 35537296A JP H10184224 A JPH10184224 A JP H10184224A
Authority
JP
Japan
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sliding door
airtight member
handle
opening
main body
Prior art date
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Pending
Application number
JP35537296A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Naemura
功 苗村
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YKK AP Inc
Original Assignee
YKK AP Inc
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Publication date
Application filed by YKK AP Inc filed Critical YKK AP Inc
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Publication of JPH10184224A publication Critical patent/JPH10184224A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開閉に支障を生ずることなく、気密部材を適
切に上げ下げすることができる上吊り形式の引き戸を提
供することを目的とする。 【解決手段】 引き戸本体2が下枠5から僅かに浮いた
状態で開閉される上吊り形式の引き戸1において、引き
戸本体2の下辺部2aに上下動自在に収納した気密部材
11と、気密部材11を、上動させた収納位置と下動さ
せ下枠に突き当てた突出位置との間で、略平行移動させ
る移動手段14とを備え、移動手段14は、引き戸本体
2の開放開始のための開放方向への初期操作に連動して
気密部材11を収納位置に上動させると共に、閉塞完了
のための閉塞方向への終期操作に連動して気密部材11
を突出位置に下動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上吊り形式の引き
戸に関し、特に気密性や水密性を有する引き戸に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】引き戸ではないが、従来、気密性や水密
性を持たせた開き戸(ドア)として、例えば、クリーン
ルームなどに用いられる実開昭63−5190号公報に
記載のものが知られている。このドアは、下辺部に気密
部材が上下動自在に収納されており、ドアハンドルを回
動させることにより、ドアに内蔵されているカム機構お
よびリンク機構を介して、気密部材を上下動させ得るよ
うになっている。すなわち、ドアが閉塞している状態で
は、ドアハンドルが水平姿勢となっており、気密部材が
突出して下枠に密着している。この状態から、ドアハン
ドルを下側に向かって鉛直姿勢になるように回動させる
と、カム機構およびリンク機構を介して、気密部材がド
ア内に収納されるように上昇する。
【0003】一方、バリアフリーの住宅などでは、開き
戸(ドア)に比して、人が立った位置のまま開閉するこ
とができる引き戸が有用であり、また引き戸でも、下枠
に凹凸が生ずることがなく、比較的小さな力で開閉でき
る上吊り形式の引き戸が有用である。このような上吊り
形式の引き戸では、上記のドアと同様に引き戸の下端と
下枠との間に隙間が生ずるが、従来の引き戸では、上記
のような気密性を持たせた構造ものは、特に無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のクリーンルーム
用のドアでは、気密部材を上下動させるために、ドアの
開放に先だってドアハンドルを回動させる必要があると
共に、ドアの閉塞後にもドアハンドルを回動させる必要
があり、ドアの開閉操作が煩雑なものとなっていた。ま
た、このようなドアの構造を単純に引き戸に適用する
と、引き戸を開放させる動作と、ハンドルを回動させる
動作とを一連の動作で行うことができるが、引き戸を閉
塞するときには、引き戸が動き始める前にハンドルが回
動してしまい、引き戸の閉塞に支障を生ずることが想定
される。
【0005】本発明は、開閉に支障を生ずることなく、
気密部材を適切に上げ下げすることができる上吊り形式
の引き戸を提供することをその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の引き戸は、引き
戸本体が下枠から僅かに浮いた状態で開閉される上吊り
形式の引き戸において、引き戸本体の下辺部に上下動自
在に収納した気密部材と、気密部材を、上動させた収納
位置と下動させ下枠に突き当てた突出位置との間で、略
平行移動させる移動手段とを備え、移動手段は、引き戸
本体の開放開始のための開放方向への初期操作に連動し
て気密部材を収納位置に上動させると共に、閉塞完了の
ための閉塞方向への終期操作に連動して気密部材を突出
位置に下動させることを特徴とする。
【0007】この構成によれば、引き戸本体を開放のた
めに開放方向に操作すると、その初期段階で移動手段が
作用して、気密部材を突出位置から収納位置に略平行移
動させる。一方、引き戸本体を閉塞のために閉塞方向に
操作すると、その終期段階で移動手段が作用して、気密
部材を収納位置から突出位置に略平行移動させる。これ
により、開閉のために引き戸本体を移動させていると
き、或いは引き戸本体を開放しているときには、気密部
材が収納位置にあって、引き戸本体の開閉は円滑に為さ
れる。また、引き戸本体を閉塞しているときには、気密
部材が突出位置にあって、引き戸本体の下辺部と下枠と
の間の隙間が埋められ、室内の気密性、或いは水密性が
保持される。したがって、気密部材を上下動させるため
の操作が、引き戸本体を開閉させる操作を含む一連の操
作としてなされるため、気密部材の上下動のための特別
な操作を必要としない。
【0008】この場合、移動手段は、引き戸本体に設け
られ非操作位置と操作位置との間で開閉方向に移動自在
に構成された把手と、一方の端部が把手に連結されると
共に他方の端部が気密部材に連結され、把手の初期操作
となる操作位置への移動に連動して気密部材を収納位置
に上動させ、終期操作である非操作位置への移動に連動
して気密部材を突出位置に下動させる移動機構とを有す
ることが、好ましい。
【0009】この構成によれば、引き戸本体を開放すべ
く把手を引くことにより、その初期操作で把手が操作位
置に移動し、移動機構を介して気密部材を収納位置に自
動的に上動させる。また、引き戸本体を閉塞すべく把手
を引くことにより、その終期操作で把手が非操作位置に
移動し、移動機構を介して気密部材を突出位置に自動的
に下動させる。したがって、特別な操作を必要とするこ
となく、通常の開閉動作の一環として、気密部材を上下
動させることができる。
【0010】この場合、把手は、非操作位置と操作位置
との間で鉛直軸廻りに回動自在に構成されていること
が、好ましい。
【0011】この構成によれば、把手を平行移動させる
ものに比して構造を単純化することができると共に、把
手の操作を円滑かつ安定なものにすることができる。
【0012】これらの場合、移動機構は、把手の開閉方
向への移動を気密部材の上下動に変換するカム機構を有
していることが、好ましい。
【0013】この構成によれば、気密部材を単純な構造
で安定に上下動させることができる。
【0014】なお、カム機構に代えて、リンク機構を用
いることも可能であり、また巻上げ機構を用いることも
可能である。カム機構に比して、リンク機構ではコスト
の低減を図ることができ、巻上げ機構では構造を単純化
することができる。
【0015】またこれらの場合、移動手段は、操作位置
に移動した把手の移動を規制する把手ロック機構を、更
に有し、把手ロック機構は、把手が操作位置に移動した
ときに把手をロックすると共に、閉塞方向に移動する引
き戸本体の戸先が縦枠に突き当たったときに把手のロッ
クを解除することが、好ましい。
【0016】この構成によれば、把手を握って開放方向
に力を加えると、引き戸本体が移動を開始する前に把手
が操作位置に移動し、気密部材が収納位置に上動する。
気密部材が収納位置まで上動すると把手がロックされ、
把手に加えた力が引き戸本体に直接加わり、これを開放
させる。一方、このロック状態から把手を握って閉塞方
向に力を加えと、引き戸本体は閉塞方向に移動し、やが
て引き戸本体の戸先が縦枠に突き当たって引き戸本体は
閉塞される。引き戸本体の戸先が縦枠に突き当たると、
把手のロックが解除され、把手に加えた力が、今度は把
手を非操作位置に移動させて元の姿勢に戻す。なお、把
手を、元の姿勢に復帰するように予め付勢しておいても
よい。
【0017】一方、請求項1において、下枠には引き戸
本体の開閉を案内するガイド部材が立設されており、移
動手段は、ガイド部材と、ガイド部材に摺接すると共に
気密部材を保持するホルダとを有し、ガイド部材とホル
ダの相互の摺接面には、ホルダを介して気密部材を上下
動させる直動カムを形成することが、好ましい。
【0018】この構成によれば、引き戸本体を開放のた
めに開放方向に移動させると、その初期段階で直動カム
が作用して、気密部材を突出位置から収納位置に上動さ
せる。一方、引き戸本体を閉塞のために閉塞方向に移動
させると、その終期段階で直動カムが作用して、気密部
材を収納位置から突出位置に下動させる。これにより、
引き戸本体を単純に開閉させるだけで、気密部材を適切
に上下動させることができる。
【0019】また本発明の他の引き戸は、引き戸本体
が、開口部の上縁に設けたガイドレールに吊り車を介し
て吊り下げられ下枠から僅かに浮いた状態で開閉される
上吊り形式の引き戸において、引き戸本体は、その下辺
部に突設した気密部材を有し、ガイドレールは、引き戸
本体が閉塞終期位置に移動したときに、気密部材を下枠
に密着させるように引き戸本体を低い位置に導く下降ガ
イド部を有していることを特徴とする。
【0020】この構成によれば、ガイドレールに案内さ
れて閉塞する引き戸本体は、閉塞終期位置に達したとろ
こで、ガイドレールの下降ガイド部に導かれ、閉塞位置
に至る。閉塞終期位置に達した引き戸本体は、下降ガイ
ド部により、ゆっくり下降する。そして、引き戸本体が
閉塞位置に達した状態では、気密部材が下枠に密着し
て、引き戸本体と下枠との間の隙間が閉ざされ、室内の
気密性や水蜜性が保持される。一方、引き戸本体が開放
位置にあるとき、または開閉途中にあるときは、引き戸
本体は下降ガイド部から外れており、引き戸本体(およ
び気密部材)は下枠から浮いた状態で、開け閉めされ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る引き戸を片引きの玄関引き戸に適
用した場合について説明する。図1の屋内側から見た姿
図、図2の縦断面図および図3の横断面図に示すよう
に、この玄関引き戸1は、いわゆる上吊り形式の引き戸
であり、1枚の引き戸本体2と枠体3とで構成されてい
る。枠体3は、上枠4、下枠5および両縦枠6,6を枠
組みして構成されており、下枠5は床面Lとほぼ面一に
配設されている。この構造は、バリアフリーの思想に則
たものであり、下枠5の部分を車椅子などが円滑に通過
できるように配慮されている。上枠4は、下部が開口し
た箱状のものであり、内部には、引き戸本体2を吊設す
ると共に、引き戸本体2の開閉を案内するガイドレール
7が固定されている。また、下枠5には、引き戸本体2
の開閉の際に引き戸本体2の下辺部2aを案内する板状
のガイド突起(ガイド部材)8が立設されている。
【0022】一方、引き戸本体2は、上端に左右一対の
吊り車9,9を有し、この吊り車9でガイドレール7に
吊設されている。また、引き戸本体2の戸先側には表裏
一対の把手10,10が取り付けられ、各把手10は左
右方向に所定の角度回動する構造になっている(詳細は
後述)。この把手10は、ハンドル形式のものであり、
バリアフリーを考慮して大型でかつ幾分低い位置に取り
付けられている。さらに、引き戸本体2の下辺部2aに
は、下枠5と引き戸本体2との間の隙間を埋めるため、
エアータイトゴムなどで構成された気密部材11が上下
動自在に収納されている。気密部材11は、引き戸本体
2が閉塞位置にあるときに突出して、屋内の気密性を保
持し、開放しているときには引き戸本体2内に収納され
て、引き戸本体2の円滑な開閉を妨げないようになって
いる。そして、引き戸本体2内には、把手10の回動に
連動して気密部材11を上下動させる移動機構12が内
蔵され、この移動機構12と把手10と後述する把手ロ
ック機構13とにより、気密部材11の移動手段14が
構成されている。
【0023】図4は、移動手段14の第1実施形態の構
造を表している。把手10の基部は、引き戸本体2内に
設けた鉛直軸21に固定されており、鉛直軸21は上端
部、中間部および下端部の3箇所で、引き戸本体2内で
回動自在に支持されている。この場合把手10は、この
鉛直軸21を中心に非操作位置と操作位置との間で所定
の角度回動されるようになっている。鉛直軸21の中間
部には戻りばね22が設けられており、戻りばね22は
鉛直軸21を介して把手10を非操作位置に向かって付
勢している。
【0024】また、鉛直軸21の下端部には、ワイヤー
23を巻回したドラム24が取り付けられている。ワイ
ヤー23はドラム24から水平に誘導された後、気密部
材11の直上部に配設した巻掛け車25で下方に誘導さ
れ、更に逆「Y」字状に分岐して気密部材11の両端部
に連結されている。一方、気密部材11は、両端に設け
た一対の押圧ばね26,26により下動する方向に付勢
されている。したがって、把手10を、戻りばね22に
抗して非操作位置から操作位置に回動させると、ドラム
24が回転してワイヤー23が巻き取られる。これによ
りワイヤー23が引かれ、押圧ばね26に抗して、気密
部材11が水平姿勢を保持したまま上動する。逆に、戻
りばね22に従って、把手10を操作位置から非操作位
置に回動させると、ドラム24が逆方向に回転してワイ
ヤー23が繰り出される。ワイヤー23が繰り出される
と、押圧ばね26に従って、気密部材11が水平姿勢を
保持したまま下動する。
【0025】このように、気密部材11は上動した収納
位置と下動した突出位置との間で上下動し、収納位置で
は、引き戸本体2内に没入するようにして収納され、ま
た突出位置では、ほぼ下半部が引き戸本体2から突出し
て下枠5に密着する。引き戸本体2が完全に閉塞してい
る状態では、屋内の気密性を保持すべく気密部材11が
突出位置に下動している必要があるが、開放している状
態では、更なる開閉を円滑に行うべく気密部材11が収
納位置に上動している必要がある。そこで、この移動手
段14には、引き戸本体2が完全閉塞位置以外の位置に
あるときに、把手10を操作位置にロックする把手ロッ
ク機構13が設けられている。
【0026】把手ロック機構13は、鉛直軸21の中間
部に配設されており、先端部が引き戸本体2の側端面
(戸先)に対し出没自在に構成された進退ロッド28
と、進退ロッド28の尾端に設けられた鉤状のロック部
29と、進退ロッド28を突出方向に付勢するばね30
とで構成されている。ロック部29は、ばね30に付勢
された状態で鉛直軸21に摺接しており、鉛直軸21が
所定の角度回転すると、鉛直軸21に形成されたロック
受け穴21aに落ち込んで、これをロックする。この場
合、把手10を操作位置に回動させた状態で、鉛直軸2
1のロック受け穴21aと把手ロック機構13のロック
部29とが合致するようになっており、また引き戸本体
2の戸先を縦枠6に突き当てると、進退ロッド28の先
端が没入してロック部29がロック受け穴21aから引
き抜かれるようになっている。
【0027】したがって、閉塞状態にある引き戸本体2
の把手10を握って、引き戸本体2を開放すべく力を加
えると、引き戸本体2が動き出す前に把手10が非操作
位置から操作位置に回動し、同時に気密部材11が突出
位置から収納位置に上動する。把手10は操作位置に達
するとロックされ、把手10に加えた力は引き戸本体2
に作用してこれを開放させる。一方、開放状態にある引
き戸本体2の把手10を握って、引き戸本体2を閉塞す
べく力を加えると、把手10は操作位置でロックされて
いるため、加えた力は引き戸本体2に作用してこれを閉
塞させる。そして、引き戸本体2の戸先が縦枠6に突き
当たる(完全閉塞)と、把手10のロックが解除され、
把手10は操作位置から非操作位置に回動し、同時に気
密部材11が収納位置から突出位置に下動する。
【0028】このように、引き戸本体2を開放すべく開
放方向に加えた力が、初期には気密部材11を上動させ
ると共に、そのまま引き戸本体2を開放する力として作
用する。また、引き戸本体2を閉塞すべく閉塞方向に加
えた力が、そのまま引き戸本体2を閉塞する力として作
用すると共に、終期には気密部材11を下動させる。す
なわち、引き戸本体2を単純に開閉させることにより、
気密部材11を適切に上下させることができる。また、
引き戸本体2を完全閉塞した状態では、気密部材11が
下枠5に密着するため、屋内の気密性および水密性を高
めることができ、また開閉動作の際には、気密部材11
が下枠5から離間しているため、引き戸本体2を円滑に
開閉することができる。
【0029】次に、図5を参照して、本発明の第2実施
形態について説明する。なお、以降の実施形態では、上
記の第1実施形態と異なる部分のみ説明する。この実施
形態では、気密部材11を一対の円筒カム31,31に
より上下動させるようになっている。気密部材11の両
端部には、円筒カム31を受容する円形開口を形成した
一対の箱状部材32,32が設けられており、各箱状部
材32には、相互に内向きに円形開口に突出する一対の
カム突起33,33が設けられている。一方、各円筒カ
ム31には、この一対のカム突起33,33が係合する
2条のカム溝34,34が形成されている。また、各円
筒カム31の上面からはカム軸35が延設され、カム軸
35にはプーリ36が取り付けられている。そして、両
カム軸35,35のプーリ36,36間には第1タイミ
ングベルト37が掛け渡されている。さらに、鉛直軸2
1側に位置するカム軸35には中間プーリ38が取り付
けられており、この中間プーリ38と鉛直軸21に取り
付けられた出力プーリ39との間には、第2タイミング
ベルト40が掛け渡されている。
【0030】この場合、出力プーリ39に比して中間プ
ーリ38は十分に小径に形成され、所定の角度回転する
出力プーリ39に対して、中間プーリ38は1〜2回程
度回転する。また、左右のプーリ36,36は同径に形
成され、両円筒カム31,31は1〜2回程度、同一回
転する。把手10を操作位置に向かって回動させると、
鉛直軸21を介して出力プーリ39が回転し、さらに第
2タイミングベルト40を介して中間プーリ38が回転
する。中間プーリ38が回転すると第1タイミングベル
ト37を介して両円筒カム31,31が同時に回転す
る。両円筒カム31,31が回転すると、カム溝34と
カム突起33とから成るカム機構が作動し、両箱状部材
32,32を介して気密部材11が平行姿勢のまま収納
位置まで上動する。逆に、把手10を非操作位置に向か
って回動させると、これらの各部品が逆回転し、気密部
材11が平行姿勢のまま突出位置まで下動する。
【0031】次に、図6を参照して、本発明の第3実施
形態について説明する。この実施形態では、気密部材1
1を平行リンク機構41により上下動させるようになっ
ている。鉛直軸21にはピン42が突設され、ピン42
には水平方向にスライドするスライドアーム43の一端
が係合している。スライドアーム43の他端には、中間
リンク44を共用する上平行リンク45と下平行リンク
46とから成る平行リンク機構41に連結されている。
この場合、上平行リンク45の中間リンク44に平行な
リンクを静止リンク(固定)とし、下平行リンク46の
中間リンク44に平行なリンクを気密部材11としてい
る。
【0032】したがって、把手10を操作位置に向かっ
て回動させると、鉛直軸21を介してスライドアーム4
3が鉛直軸21側に引かれ、平行リンク機構41によ
り、気密部材11が平行姿勢のまま収納位置まで上動す
る。逆に、把手10を非操作位置に向かって回動させる
と、鉛直軸21を介してスライドアーム43が押され、
平行リンク機構41により、気密部材11が平行姿勢の
まま突出位置まで下動する。
【0033】次に、図7を参照して、本発明の第4実施
形態について説明する。この実施形態では、気密部材1
1をリンクとワイヤー47とにより上下動させるように
なっている。第3実施形態と同様に、鉛直軸21にはピ
ン48が突設され、ピン48にはスライドアーム49の
一端が係合している。スライドアーム49の他端には、
主リンク50の一端が回動自在に連結され、また主リン
ク50のほぼ中間位置には、回動可能な位置規制リンク
51が連結されている。そして、主リンク50の他端に
は、第1実施形態と同様に逆「Y」字状のワイヤー47
で、かつ一対の押圧ばね52,52で下方に付勢された
状態で、気密部材11が吊り下げられている。
【0034】したがって、把手10を操作位置に向かっ
て回動させると、鉛直軸21を介してスライドアーム4
9が鉛直軸21側に引かれ、さらに位置規制リンク51
で位置規制された主リンク50により、ワイヤー47が
引き上げられ、気密部材11が平行姿勢のまま収納位置
まで上動する。逆に、把手10を非操作位置に向かって
回動させると、主リンク50および押圧ばね52によ
り、気密部材11が平行姿勢のまま突出位置まで下動す
る。
【0035】次に、図8を参照して、本発明の第5実施
形態について説明する。この実施形態では、下枠5に立
設した上記のガイド突起8を利用して気密部材11を上
下動させるようになっている。引き戸本体2の下辺部2
aは、中間に垂設した隔壁15により見込み方向に2分
割され、一方には気密部材11が収容されるスペース
が、他方にはガイド突起8に係合するスペースが構成さ
れている(同図(b)参照)。ガイド突起8は、引き戸
本体2の閉塞時には引き戸本体2の戸尻側に位置し、開
放時には引き戸本体2の戸尻側に位置して、常に隠ぺい
された状態で引き戸本体2の開閉を案内する。
【0036】一方、気密部材11の上側には、気密部材
11を保持するホルダ54が設けられており、ホルダ5
4の見込み方向の半部は、上側からガイド突起8に当接
している((同図(b)参照))。また、ホルダ54
は、戸先側から戸尻側に向かって水平に延びる下水平部
54aと、傾斜部54bを介して戸尻側に水平に延びる
上水平部54cとで構成されている((同図(a)参
照))。すなわち、ホルダ54の下面とガイド突起8の
上端面との間には、気密部材11を上下動させる直動カ
ムが構成されている。もっとも、この直動カムでは気密
部材11が片上がりとなってしまうため、ホルダ54の
上側には、2個のリンク55a,55bを中間で相互に
回動自在に連結したXリンク55が設けられている。各
リンク55a,55bの一方の端部は水平方向にスライ
ド可能に構成されている。また、気密部材11は、両端
に設けた一対の押圧ばね56,56により下動する方向
に付勢されている。
【0037】引き戸本体2が閉塞位置或いは閉塞位置の
近傍にある場合には、ガイド突起8の上端面がホルダ5
4の上水平部(実際には上水平部近傍の傾斜部)54c
に当接しており、気密部材11は突出位置に下動してい
る。この状態から引き戸本体2を開放すると、ガイド突
起8は傾斜部54bに当接し、更にガイド突起8が下水
平部54aに当接することになる。これにより、気密部
材11は突出位置から収納位置に向かって上動する。ま
た、引き戸本体2を閉塞させると、逆の手順で、ガイド
突起8が下水平部54aから傾斜部54bを経て上水平
部54cに当接し、気密部材11は収納位置から突出位
置に向かって下動する。なお、この場合の把手10は、
引き戸本体2に固定的に設けられている。
【0038】このような構成では、引き戸本体2を単純
に開閉させるだけで、気密部材11を適切に上下動させ
ることができると共に、構造自体も単純化することがで
きる。なお、引き戸本体2が閉塞位置にある状態で、ガ
イド突起8の上端面をホルダ54の上水平部54c近傍
の傾斜部54bに当接するようにしておけば、引き戸本
体2にはこれを縦枠6に突き当てる力が作用するため、
この点でも気密性および水密性を高めることができる。
【0039】次に、図9を参照して、本発明の第6実施
形態について説明する。この実施形態では、気密部材1
1を設けた引き戸本体2自体を上下動させるようになっ
ている。気密部材11は引き戸本体2の下辺部2aに僅
かに突出した状態で、固定的に設けられている。一方、
上記のガイドレール7は、戸先側の前吊り車9aが転動
する前ガイドレール7aと、戸尻側の後吊り車9bが転
動する後ガイドレール7bとに2分割されている。前後
各ガイドレール7a,7bは、戸尻側から戸先側に向か
って水平に延びる上昇ガイド部58と、傾斜部59aを
含む下降ガイド部59とで構成されている。すなわち、
前後各ガイドレール7a,7bと転動する前後各吊り車
9a,9bとの間に、引き戸本体2を上下動させる直動
カムが構成されている。
【0040】引き戸本体2が閉塞位置或いは閉塞位置の
近傍にある場合には、前後各吊り車9a,9bが前後各
ガイドレール7a,7bの下降ガイド部59に吊り下げ
られており、引き戸本体2は下動し、その気密部材11
は下枠5に密着している。この状態から引き戸本体2を
開放すると、各吊り車9a,9bは下降ガイド部59か
ら上昇ガイド部58に導かれ、引き戸本体2は上動し
て、その気密部材11は下枠5から離間する。また、引
き戸本体2を閉塞させると、逆の手順で、各吊り車9
a,9bは上昇ガイド部58から下降ガイド部59に導
かれ、引き戸本体2は下動して、その気密部材11は下
枠5に密着する。
【0041】このような構成では、上記実施形態と同様
に、引き戸本体2を単純に開閉させるだけで、気密部材
11を適切に上下動させることができる。また、引き戸
本体2の構造を極めて単純なものとすることができる。
【0042】なお、上記実施形態では、片引きの玄関引
き戸に適用した場合について説明したが、本発明の引き
戸は、玄関引き戸に限らず、また片引きの引き戸に限ら
ず適用可能である。また、移動手段の具体的な構造は、
実施形態に限定されるものではない。さらに、実施形態
では、把手を回動さることで気密部材を上下動させるよ
うにしているが、例えば、把手の一部が回動あるいは横
移動して、気密部材を上下動させる構造であってもよ
い。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明の引き戸によれば、
引き戸本体の開閉に際し、一方向に力を加えるたけで、
引き戸本体の開閉と気密部材の適切な上げ下げを行うこ
とができる。したがって、引き戸本体の開閉における円
滑さを損なうことなく、気密性や水密性を高めることが
でき、例えばバリアフリー住宅の建具として、有用なも
のとなる。
【0044】本発明の他の引き戸によれば、引き戸本体
の開閉に際し、自動的にかつ適切に気密部材を上げ下げ
することができると共に、この上げ下げの構造を極めて
単純なものとすることができる。したがって、低コスト
で気密性や水密性を有する引き戸を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る玄関引き戸の姿図で
ある。
【図2】実施形態に係る玄関引き戸の縦断面図である。
【図3】実施形態に係る玄関引き戸の横断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態の係る移動手段の構造図
である。
【図5】本発明の第2実施形態の係る移動手段の構造図
である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る移動手段の構造図
である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る移動手段の構造図
である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る玄関引き戸の構造
図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係る玄関引き戸の姿図
である。
【符号の説明】
1 玄関引き戸、2 引き戸本体、2a 下辺部、3
枠体、5 下枠、6縦枠、7 ガイドレール、8 ガイ
ド突起、9 吊り車、10 把手、11 気密部材、1
2 移動機構、13 把手ロック機構、14 移動手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引き戸本体が下枠から僅かに浮いた状態
    で開閉される上吊り形式の引き戸において、 前記引き戸本体の下辺部に上下動自在に収納した気密部
    材と、 当該気密部材を、上動させた収納位置と下動させ前記下
    枠に突き当てた突出位置との間で、略平行移動させる移
    動手段とを備え、 当該移動手段は、前記引き戸本体の開放開始のための開
    放方向への初期操作に連動して前記気密部材を収納位置
    に上動させると共に、閉塞完了のための閉塞方向への終
    期操作に連動して前記気密部材を突出位置に下動させる
    ことを特徴とする引き戸。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、前記引き戸本体に設け
    られ非操作位置と操作位置との間で開閉方向に移動自在
    に構成された把手と、 一方の端部が前記把手に連結されると共に他方の端部が
    前記気密部材に連結され、当該把手の前記初期操作とな
    る操作位置への移動に連動して前記気密部材を収納位置
    に上動させ、前記終期操作である非操作位置への移動に
    連動して前記気密部材を突出位置に下動させる移動機構
    とを有することを特徴とする請求項1に記載の引き戸。
  3. 【請求項3】 前記把手は、非操作位置と操作位置との
    間で鉛直軸廻りに回動自在に構成されていることを特徴
    とする請求項2に記載の引き戸。
  4. 【請求項4】 前記移動機構は、前記把手の開閉方向へ
    の移動を前記気密部材の上下動に変換するカム機構を有
    していることを特徴とする請求項2または3に記載の引
    き戸。
  5. 【請求項5】 前記移動機構は、前記把手の開閉方向へ
    の移動を前記気密部材の上下動に変換するリンク機構を
    有していることを特徴とする請求項2または3に記載の
    引き戸。
  6. 【請求項6】 前記移動機構は、前記把手の開閉方向へ
    の移動を前記気密部材の上下動に変換する巻上げ機構を
    有していることを特徴とする請求項2または3に記載の
    引き戸。
  7. 【請求項7】 前記移動手段は、操作位置に移動した前
    記把手の移動を規制する把手ロック機構を、更に有し、 当該把手ロック機構は、前記把手が操作位置に移動した
    ときに当該把手をロックすると共に、閉塞方向に移動す
    る前記引き戸本体の戸先が縦枠に突き当たったときに当
    該把手のロックを解除することを特徴とする請求項2な
    いし6のいずれかに記載の引き戸。
  8. 【請求項8】 前記下枠には前記引き戸本体の開閉を案
    内するガイド部材が立設されており、 前記移動手段は、前記ガイド部材と、当該ガイド部材に
    摺接すると共に前記気密部材を保持するホルダとを有
    し、 前記ガイド部材と前記ホルダの相互の摺接面には、当該
    ホルダを介して前記気密部材を上下動させる直動カムが
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の引き
    戸。
  9. 【請求項9】 引き戸本体が、開口部の上縁に設けたガ
    イドレールに吊り車を介して吊り下げられ下枠から僅か
    に浮いた状態で開閉される上吊り形式の引き戸におい
    て、 前記引き戸本体は、その下辺部に突設した気密部材を有
    し、 前記ガイドレールは、前記引き戸本体が閉塞終期位置に
    移動したときに、前記気密部材を下枠に密着させるよう
    に前記引き戸本体を低い位置に導く下降ガイド部を有し
    ていることを特徴とする引き戸。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2020076286A (ja) * 2018-11-09 2020-05-21 豊和工業株式会社 上吊引き戸の防水機構

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