JPH10183055A - 水性樹脂組成物及び水性塗料 - Google Patents

水性樹脂組成物及び水性塗料

Info

Publication number
JPH10183055A
JPH10183055A JP34410896A JP34410896A JPH10183055A JP H10183055 A JPH10183055 A JP H10183055A JP 34410896 A JP34410896 A JP 34410896A JP 34410896 A JP34410896 A JP 34410896A JP H10183055 A JPH10183055 A JP H10183055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
weight
resin composition
parts
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34410896A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazushi Miyamoto
和士 宮本
Yasushi Kojima
靖 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP34410896A priority Critical patent/JPH10183055A/ja
Publication of JPH10183055A publication Critical patent/JPH10183055A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜硬度、付着性、耐食性及び耐水性に優
れ、十分な塗膜性能を持つ水性塗料が得られる水性樹脂
組成物及び水性塗料を提供する。 【解決手段】 ビスフェノール型エポキシ樹脂と、ポリ
オキシアルキレンアミン化合物を含むアミンとを反応さ
せて得られる変性エポキシ樹脂(A)を含有してなる水
性樹脂組成物及びこの水性樹脂組成物を含有してなる水
性塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性樹脂組成物及
び水性塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料には、通常、大量の有機溶剤を使用
するため、塗装の際に大気中に有機溶剤が排出され、大
気汚染の原因となっており、火災の危険性も高い。近
年、有機溶剤量を低減する努力が種々なされ、ハイソリ
ッド塗料、粉体塗料、電子線・紫外線硬化塗料、水性塗
料等がその目的のために開発されている。特に、水性塗
料は危険性のない、また経済性の高い水を利用し、さら
に従来の塗装設備からの転用が容易であることから注目
を集めている。しかしながら、従来の水性塗料には、塗
料の乾燥が遅い、耐水性及び耐食性が劣るという欠点が
ある。
【0003】このような欠点を改良するために、これま
でに様々な方法が考えられ、例えば水性アルキド樹脂塗
料において樹脂成分中に、フェノール樹脂、石油樹脂、
エポキシ樹脂等を含有させる方法、重合性単量体を重合
させる方法等が挙げられる。一方、耐食性・耐水性等に
優れた有機溶剤型エポキシ樹脂を水性化することにより
耐食性等の塗膜特性に優れた水性樹脂を得る試みは、特
公平1−19696号公報等に示されるように多く試さ
れているが、いずれも耐食性・耐水性を十分に満足させ
るものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の発明
は、塗膜硬度、付着性、耐食性及び耐水性に優れ、十分
な塗膜性能を持つ水性塗料が得られる水性樹脂組成物を
提供するものである。請求項2記載の発明は、請求項1
記載の発明の効果に加え、特に塗膜の耐食性に優れる水
性樹脂組成物を提供するものである。請求項3記載の発
明は、請求項1記載の発明の効果に加え、特に塗膜の耐
水性、耐水性等の塗膜特性のバランスに優れる水性樹脂
組成物を提供するものである。請求項4記載の発明は、
請求項3記載の発明の効果に加え、特に耐食性に優れる
水性樹脂組成物を提供するものである。請求項5記載の
発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、特に水溶解
性に優れる水性樹脂組成物を提供するものである。請求
項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加え、
特に樹脂安定性に優れる水性樹脂組成物を提供するもの
である。請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明の
効果に加え、特に塗膜硬度等の塗膜特性に優れる水性樹
脂組成物を提供するものである。請求項8記載の発明
は、耐食性及び耐水性に優れ、塗膜硬度、付着性等の十
分な塗膜性能を持つ水性塗料を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂と、ポリオキシアルキレンアミン化合
物を含むアミンとを反応させて得られる変性エポキシ樹
脂(A)を含有してなる水性樹脂組成物に関する。また
本発明は、変性エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール
型エポキシ樹脂100重量部と、ポリオキシアルキレン
アミン化合物5〜60重量部及びその他のアミン化合物
0〜20重量部からなるアミン化合物とを反応させて得
られるものである前記水性樹脂組成物に関する。また本
発明は、さらに、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(B)、及び/又は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と
ポリオキシアルキレンアミン化合物以外のアミンとを反
応させて得られる変性エポキシ樹脂(C)を含有してな
る前記水性樹脂組成物に関する。
【0006】また本発明は、変性エポキシ樹脂(A)の
量が、ビスフェノール型エポキシ樹脂(B)と変性エポ
キシ樹脂(C)の総量100重量部に対して、10〜9
00重量部である前記水性樹脂組成物に関する。また本
発明は、ポリオキシアルキレンアミン化合物が、一般式
(I)
【化2】 (式中、nは2〜100の整数であり、複数個のRはそ
れぞれ独立に−CH2−CHR2−又は−CHR2−CH2
−を示し、R1はアルコキシ基又はアミノ基を示し、R2
は水素原子又はアルキル基を示し、R3は水素原子又は
アルキル基を示す)で示される化合物である前記水性樹
脂組成物に関する。また本発明は、一般式(I)で示さ
れるポリオキシアルキレンアミン化合物が、R1がアル
コキシ基であるモノアミン化合物である前記水性樹脂組
成物に関する。
【0007】また本発明は、ポリオキシアルキレンアミ
ン化合物が、数平均分子量が200〜10,000のも
のである前記水性樹脂組成物に関する。さらに本発明
は、前記水性樹脂組成物を含有してなる水性塗料に関す
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いる変性エポキシ樹脂
(A)は、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキシ
アルキレンアミン化合物を含むアミンとを配合し、付加
反応させて得られるものである。ここで用いられるビス
フェノール型エポキシ樹脂とは、例えば、ビスフェノー
ル類とエピクロルヒドリンとを、触媒の存在下加熱し、
これらを反応させて得られるエポキシ樹脂である。ビス
フェノール類としてはビスフェノールA(2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)、ビスフェノー
ルF(ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン)等が挙
げられる。また、触媒としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の水酸化アルカリ化合物などが挙げられ
る。
【0009】ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、
例えば、エピコート828、エピコート1001、エピ
コート1004、エピコート1007、エピコート10
09等(いずれもシェルケミカル社製)の市販品も使用
できる。ビスフェノール型エポキシ樹脂は一種で又は二
種以上で使用される。ビスフェノール型エポキシ樹脂の
エポキシ当量は、耐食性、付着性等の点から、500〜
30,000が好ましく、700〜20,000がより
好ましく、8000〜10,000であることが特に好
ましい。このエポキシ当量が500未満であると変性後
の樹脂分子量が低くなって得られる塗膜の耐食性等が劣
る傾向にあり、30,000を超えると得られる塗料の
付着性や乾燥性に劣る傾向にある。
【0010】本発明に用いられるアミン化合物は、耐食
性及び耐水性を向上させるために、ポリオキシアルキレ
ンアミン化合物を必須成分として含む。例えば、前記一
般式(I)で示されるモノアミン化合物又はジアミン化
合物が前記効果に優れ好ましい。
【0011】ここで、前記一般式(I)における複数個
のRがそれぞれ独立に−CH2−CHR2−又は−CHR
2−CH2−を示すとは、複数個のRがそれぞれ独立にど
ちらかの繰り返し単位であることを意味し、従って結果
として、両方の繰り返し単位をランダムに含んでいても
よいことを意味する。R2についても同様に、複数個の
2がそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基であるこ
とを意味する。前記アルコキシ基としては、例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基の炭素数1〜3の
アルコキシ基が好ましいものとして挙げられるが、特に
メトキシ基が好ましい。また、前記アルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基の炭素数1〜3の
アルキル基が好ましいものとしてあげられるが、R2
しては水素原子又はメチル基が好ましい。繰り返し単位
数nは2〜100であるが、2〜70がより好ましい。
【0012】市販品としては、モノアミン化合物として
ジェファーミンM−1000(テキサコケミカル社製、
Rは−CH2−CHR2−、R1はメトキシ基、繰り返し
単位のR2はメチル基/水素原子が3/19(モル
比)、数平均分子量約600)、ジェファーミンM−2
070(テキサコケミカル社製、Rは−CH2−CHR2
−、R1はメトキシ基、繰り返し単位のR2はメチル基/
水素原子が10/32(モル比)、数平均分子量約2,
000)等があり、ジアミン化合物としてジェファーミ
ンD−400(テキサコケミカル社製、下記一般式(I
I)で示される化合物、式中のxは5〜6、数平均分子
量約400)、ジェファーミンD−4000(テキサコ
ケミカル社製、下記一般式(II)で示される化合物、式
中のxは平均値68、数平均分子量約4000)等があ
る。
【化3】
【0013】一般式(I)で示されるポリオキシアルキ
レンアミン化合物としては、反応中にゲル化しないので
モノアミン化合物がより好ましい。また、水性化の観点
から、繰り返し単位のR2としてメチル基が50モル%
以上(即ち、水素原子が50モル%未満)のものが好ま
しい。また、数平均分子量は200〜10,000であ
るものが好ましく、数平均分子量500〜5,000の
ものがより好ましく、500〜4,000のものが特に
好ましい。数平均分子量が200未満であると水性化の
効果に劣る傾向にあり、一方、数平均分子量が10,0
00を超えると初期硬度・耐水性等の塗膜性能が低下す
る傾向にある。なお、数平均分子量は、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリ
スチレンを利用して作成した検量線を用いて求めること
ができる。
【0014】前記ポリオキシアルキレンアミン化合物以
外のアミン化合物としては、アルカノールアミン類、芳
香族アミン類、脂肪族アミン類、芳香核置換脂肪族アミ
ン類、脂環族アミン類等があげられ、例えばアルカノー
ルアミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロ
パノールアミン、ジ−2−ヒドロキシブチルアミン、N
−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミ
ン、N−ベンジルエタノールアミン等があげられる。芳
香族アミン類としては、トルイジン類、キシリジン類、
クミジン類、ヘキシルアニリン類、ノニルアニリン類、
ドデシルアニリン類等があげられ、脂肪族アミン類とし
てはエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘ
キシルアミン、アウリルアミン、ステアリルアミン、パ
ルミチルアミン、オレイルアミン、エルシルアミン等の
1級アミンや、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ
ブチルアミン等の二級アミンがあげられ、芳香核置換脂
肪族アミン類としては、ベンジルアミン、フェネチルア
ミン等があげられ、脂環族アミン類としては、シクロペ
ンチルアミン類、シクロヘキシルアミン類、ノニボニル
アミン類等があげられる。これらは一種又は二種以上使
用される。
【0015】変性エポキシ樹脂(A)の製造において、
ポリオキシアルキレンアミン化合物の量は、ビスフェノ
ール型エポキシ樹脂100重量部に対して、5〜60重
量部配合することが好ましく、5〜50重量部配合する
ことがより好ましく、15〜47重量部配合することが
特に好ましい。ポリオキシアルキレンアミン化合物の配
合量が5重量部未満では樹脂が水性化しない傾向にあ
り、60重量部を超えると塗膜が軟質になり塗膜硬度が
上がらず、耐水性に劣る傾向にある。
【0016】変性エポキシ樹脂(A)の製造において、
ポリオキシアルキレンアミン化合物以外のアミン化合物
は、必要に応じて用いられるが、この使用により、塗膜
の付着性、耐食性等を向上させることができる。この場
合、使用量はビスフェノール型エポキシ樹脂100重量
部に対して0〜20重量部であることが好ましく、1〜
20重量部であることがより好ましい。これが20重量
部を超えると塗膜の耐水性が低下する傾向にある。
【0017】変性エポキシ樹脂(A)の製造において、
ビスフェノール型エポキシ樹脂及びアミン成分は、公知
の方法により、付加反応させることができる。例えば、
50〜250℃で加熱すればよい。この反応はブチルセ
ロソルブ、イソプロピルセロソルブ等の、各原料成分と
反応しない有機溶剤中で行なってもよい。また、反応
は、全ての原料成分を同時に混合して反応させてもよ
く、複数種のアミンを用いる場合は、ビスフェノール型
エポキシ樹脂とポリオキシアルキレンアミン化合物を反
応させたのち、その他のアミン成分を添加し反応させて
もよいし、その逆でもよい。
【0018】本発明の水性樹脂組成物においては、さら
に塗膜特性の良好なバランスを達成するために、変性エ
ポキシ樹脂(A)とともに、ビスフェノール型エポキシ
樹脂(B)、ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリオキ
シアルキレンアミン化合物以外のアミン化合物とを反応
させて得られる変性エポキシ樹脂(C)等を含有するこ
とができる。この場合、(B)成分及び(C)成分の総
量100重量部に対して、変性エポキシ樹脂(A)の配
合量を10〜900重量部とするのが好ましく、30〜
900重量部とすることがより好ましく、50〜800
重量部とするのがさらに好ましい。(A)成分の配合量
が10重量部未満では水性化しない傾向にあり、900
重量部を超えると耐食性、耐水性等の(A)成分の効果
が劣る傾向にある。(B)成分と(C)成分は、どちら
か一方を用いればよく、両者を併用してもよい。耐食性
及び付着性性等の良好な水性組成物を得るとの観点から
は(B)成分を用いることが好ましい。
【0019】なお、ビスフェノール型エポキシ樹脂
(B)としては(A)成分の製造で説明した各種ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂を用いることができる。また、
変性エポキシ樹脂(C)は、(A)成分の製造で説明し
た各種ビスフェノール型エポキシ樹脂と(A)成分の製
造で説明した「ポリオキシアルキレンアミン化合物以外
のアミン化合物」を用いて、変性エポキシ樹脂(A)の
製造法に準じて製造することができる。この場合、アミ
ンはビスフェノール型エポキシ樹脂100重量部に対し
て、1〜70重量部用いることが好ましく、1〜20重
量部用いることがより好ましい。
【0020】以上の樹脂成分は本発明の水性樹脂組成物
に含有されるが、溶媒又は分散媒としては、水のほか、
樹脂の安定性を向上させるために、水と相溶性の有機溶
媒及び水の混合物を用いることができる。水と相溶性の
有機溶媒としては、各種アルコール、ブチルセロソル
ブ、イソプロピルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒が挙
げられるが、セロソルブ系溶媒が好ましい。有機溶媒を
併用する場合は、水/有機溶媒の重量比で95/5〜5
0/50が好ましく、90/10〜60/40がより好
ましい。溶媒又は分散媒の量は特に制限されないが、樹
脂固形分が5〜80重量%となるように用いることが好
ましく、10〜70重量%となるように用いることがよ
り好ましい。
【0021】以上説明した本発明の水性樹脂組成物は、
必要に応じて、着色顔料、体質顔料、防錆顔料等の各種
顔料、その他添加剤等を混合して水性塗料として使用で
きる。着色顔料としては、カーボン、酸化チタン、酸化
鉄等が挙げられ、これらを用いる場合、樹脂固形分10
0重量部に対して1〜20重量部が好ましい。体質顔料
としては、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙
げられ、これらを用いる場合、樹脂固形分100重量部
に対して1〜200重量部が好ましい。防錆顔料として
は、リン酸アルミニウム、亜鉛華等が挙げられ、これら
を用いる場合、樹脂固形分100重量部に対して1〜1
00重量部が好ましい。本発明の水性塗料における固形
分量は特に制限されないが、通常5〜70重量%程度と
される。
【0022】本発明の水性塗料は、通常の塗装方法に従
い塗装し、乾燥させて、耐水性及び耐食性に特に優れる
塗膜することができる。例えば、エアースプレー機、エ
アレススプレー機、ロール塗装機、浸漬塗装機、ハケ等
を用いることができる。
【0023】
【実施例】
実施例1 (1) 不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス
製フラスコ中に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エ
ピコート1001、シェルケミカル社製、数平均分子量
900)740g、モノエタノールアミン(三井東圧化
学株式会社製)10g、ポリオキシアルキレンアミン化
合物(前記ジェファーミンM−1000)250gを、
ブチルセロソルブ333gに混合し、130℃で粘度が
飽和するまで付加反応を進め、変性エポキシ樹脂を得
た。 (2) 2リットルフラスコ中に(1)で得られた変性
エポキシ樹脂500gを仕込み、40〜80℃に加熱し
水を333g加え、加熱残分45.2重量%の水性樹脂
組成物を得た。
【0024】実施例2 (1) 不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス
製フラスコ中に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エ
ピコート1004、シェルケミカル社製、数平均分子量
1,400)690g、ポリオキシアルキレンアミン化
合物(前記ジェファーミンM−1000)310gを、
ブチルセロソルブ333gに混合し130℃で粘度が飽
和するまで付加反応を進め、変性エポキシ樹脂を得た。 (2) 次に、不活性ガス導入管を付けた2リットルの
ガラス製フラスコ中に、エピコート1001(ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、シェルケミカル社製)950
g、モノエタノールアミン(三井東圧化学株式会社製)
50gを、ブチルセロソルブ333gに混合し、130
℃で粘度が飽和するまで付加反応を進め、変性エポキシ
樹脂を得た。 (3) 2リットルフラスコ中に、(1)で得られた変
性エポキシ樹脂300g、(2)で得られた変性エポキ
シ樹脂200gを仕込み、40〜80℃に加熱し撹拌
後、水を333g加え、加熱残分44.8重量%の水分
散性樹脂組成物を得た。
【0025】実施例3 (1) 不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス
製フラスコ中に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エ
ピコート1001)680g、モノエタノールアミン
(三井東圧化学株式会社製)10g、ポリオキシアルキ
レンアミン化合物(前記ジェファーミンM−1000)
310gを、ブチルセロソルブ333gに混合し、13
0℃で粘度が飽和するまで付加反応を進め、変性エポキ
シ樹脂を得た。 (2) 次に、不活性ガス導入管を付けた2リットルの
ガラス製フラスコ中に、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(エピコート1001、シェルケミカル社製)950
g、モノエタノールアミン(アルカノールアミン、三井
東圧化学株式会社製)50gを、ブチルセロソルブ33
3gに混合し、130℃で粘度が飽和するまで付加反応
を進め、変性エポキシ樹脂を得た。 (3) 2リットルフラスコ中に、(1)で得られた変
性エポキシ樹脂300g、(2)で得られた変性エポキ
シ樹脂200gを仕込み、40〜80℃に加熱し撹拌混
合後、水を333g加え、加熱残分45.0重量%の水
分散性樹脂組成物を得た。
【0026】比較例1 (A)不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製
フラスコ中に大豆油脂肪酸300重量部及びビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、シェルケ
ミカル社製)240重量部、脂肪族系エポキシ化合物
(デナコールEX321、トリメチロールプロパンのジ
グリシジルエーテル及びトリメチロールプロパンのトリ
グリシジルエーテルの混合物、ナガセ化成工業株式会社
製)40重量部を加え、220℃で酸価が1になるまで
付加、縮合反応を進め、脂肪酸変性エポキシエステルを
得た。 (B)(A)と同様の2リットルのフラスコ中に(A)
で得られた脂肪酸変性エポキシエステル910重量部、
イソプロピルセロソルブ200重量部を仕込み、100
℃に加熱した。スチレン18重量部、メタクリル酸メチ
ル18重量部、アクリル酸54重量部、イソプロピルセ
ロソルブ200重量部及びアゾビスイソブチロニトリル
15重量部を2時間かけて滴下し、更に3時間保温し得
られたビニル変性エポキシエステルを、トリエチルアミ
ン60重量部、水1040重量部を加え加熱残分40.
5重量%、pH8.4の水分散性樹脂組成物を得た。
【0027】評価 上記各実施例及び比較例によって得られた水性樹脂組成
物を、表1の配合で塗料化し各種試験を行なった。な
お、顔料としてカーボンブラック(三菱化学株式会社製
MA−100)を、沈降性硫酸バリウム(土屋カオリン
株式会社製#100)及びリン酸アルミニュウム(菊池
色素株式会社製LFボウセイPM303W)を用いた。
表1中PWCとは、Pigment Weight Content(顔料重量
比)を意味する。
【0028】
【表1】
【0029】上記塗料配合を、ガラスビーズとともに、
ペイントシェーカーにより90分間分散し、水で希釈し
フォードカップ#4で30秒に調整した。未処理鋼板に
エアスプレーにより乾燥膜厚30μmになるように塗装
し、80℃で20分次いで20℃で3日乾燥後、塗膜の
評価試験(JIS K 5400に準拠)を行なった。
試験結果を表2に示す。なお、耐水性は、純粋に評価試
験板を浸漬し、20℃で7日間放置した後に取り出し、
浸漬部の塗膜外観を目視で評価し、浸漬前と比べ全く変
化の見られないものを良好とした。また、耐食性はJI
S K 5400のソルトスプレイ試験に従い、評価試
験板にカット部を形成し、240時間塩水を噴霧した後
のカット部における錆の発生状況とフクレ幅(mm)を測
定した。錆の発生状況は次の基準で評価した。 ◎:錆の発生なし ○:カット部に錆が発生する(但し錆汁の発生はない) △:カット部からわずかに錆汁が発生する ×: カット部から多量の錆汁が発生する
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の水性樹脂組成物は、塗膜
硬度、付着性、耐食性及び耐水性に優れ、十分な塗膜性
能を持つ水性塗料が得られる。請求項2記載の水性樹脂
組成物は、請求項1記載の水性樹脂組成物の効果を奏
し、特に塗膜の耐食性に優れる。請求項3記載の水性樹
脂組成物は、請求項1記載の水性樹脂組成物の効果を奏
し、特に塗膜の耐水性、耐水性等の塗膜特性のバランス
に優れる。請求項4記載の水性樹脂組成物は、請求項3
記載の水性樹脂組成物の効果を奏し、特に耐食性に優れ
る。請求項5記載の水性樹脂組成物は、請求項1記載の
水性樹脂組成物の効果を奏し、特に水溶解性に優れる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の水性樹脂組成物
の効果を奏し、特に樹脂安定性に優れる。請求項7記載
の水性樹脂組成物は、請求項1記載の水性樹脂組成物の
効果を奏し、特に塗膜硬度等の塗膜特性に優れる。請求
項8記載の水性塗料は、耐食性及び耐水性に優れ、塗膜
硬度、付着性等の十分な塗膜性能を持つ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂と、ポリ
    オキシアルキレンアミン化合物を含むアミンとを反応さ
    せて得られる変性エポキシ樹脂(A)を含有してなる水
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 変性エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノ
    ール型エポキシ樹脂100重量部と、ポリオキシアルキ
    レンアミン化合物5〜60重量部及びその他のアミン化
    合物0〜20重量部からなるアミンとを反応させて得ら
    れるものである請求項1記載の水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、ビスフェノール型エポキシ樹脂
    (B)、及び/又は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と
    ポリオキシアルキレンアミン化合物以外のアミンとを反
    応させて得られる変性エポキシ樹脂(C)を含有してな
    る請求項1又は2記載の水性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 変性エポキシ樹脂(A)の量が、ビスフ
    ェノール型エポキシ樹脂(B)と変性エポキシ樹脂
    (C)の総量100重量部に対して、10〜900重量
    部である請求項3記載の水性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリオキシアルキレンアミン化合物が、
    一般式(I) 【化1】 (式中、nは2〜100の整数であり、複数個のRはそ
    れぞれ独立に−CH2−CHR2−又は−CHR2−CH2
    −を示し、R1はアルコキシ基又はアミノ基を示し、R2
    は水素原子又はアルキル基を示し、R3は水素原子又は
    アルキル基を示す)で示されるものである請求項1、
    2、3又は4記載の水性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(I)で示されるポリオキシアル
    キレンアミン化合物が、R1がアルコキシ基のモノアミ
    ン化合物である請求項5記載の水性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 ポリオキシアルキレンアミン化合物が、
    数平均分子量が200〜10,000のものである請求
    項1〜6のいずれかに記載の水性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の水性樹
    脂組成物を含有してなる水性塗料。
JP34410896A 1996-12-24 1996-12-24 水性樹脂組成物及び水性塗料 Pending JPH10183055A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34410896A JPH10183055A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 水性樹脂組成物及び水性塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34410896A JPH10183055A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 水性樹脂組成物及び水性塗料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10183055A true JPH10183055A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18366706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34410896A Pending JPH10183055A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 水性樹脂組成物及び水性塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10183055A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003213200A (ja) * 2002-01-21 2003-07-30 Hitachi Chem Co Ltd 塗料用樹脂及びこれを用いた塗料
JP2007246868A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Dainippon Ink & Chem Inc 水性エポキシ樹脂組成物、その硬化物、新規2官能性ヒドロキシ化合物、新規2官能性エポキシ樹脂、及びそれらの製造方法
JP2009007516A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Dic Corp 水性樹脂組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003213200A (ja) * 2002-01-21 2003-07-30 Hitachi Chem Co Ltd 塗料用樹脂及びこれを用いた塗料
JP2007246868A (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Dainippon Ink & Chem Inc 水性エポキシ樹脂組成物、その硬化物、新規2官能性ヒドロキシ化合物、新規2官能性エポキシ樹脂、及びそれらの製造方法
JP2009007516A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Dic Corp 水性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5587537B2 (ja) 2液型水性防食塗料及び防食塗装方法
AU682910B2 (en) Liquid two-component coating compositions
CN1990615A (zh) 电沉积油漆
JP2000226537A (ja) 水性塗料組成物
JP2008247958A (ja) 水性エポキシ樹脂組成物
GB2061965A (en) Aqueous corrosion resistant coating composition
JP3726380B2 (ja) 変性エポキシ樹脂及び塗料
JP2009096922A (ja) 塗料組成物
WO2016047458A1 (ja) 塗料用変性エポキシ樹脂および一液・ラッカー型塗料
JPH10183055A (ja) 水性樹脂組成物及び水性塗料
WO1985001506A1 (en) Self-curing resin composition
US4272621A (en) Water thinnable coating compositions from aminoalkylated interpolymers
JP4867409B2 (ja) ビニル変性エポキシ樹脂水性物、その製造方法および水性被覆剤
JP2020122114A (ja) 水系塗料組成物
JPH05295318A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JPH03247673A (ja) シリコーン系防汚塗料用下塗塗料組成物及び防汚塗膜形成方法
JPH01121369A (ja) 被覆用樹脂組成物
JP5553205B2 (ja) ラッカー型塗料用樹脂及び塗料
JPH11100431A (ja) 変性エポキシ樹脂
JP2022031168A (ja) 防食塗料組成物
JP3882963B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物及び水性塗料
JP2003064301A (ja) 塗料組成物
JP2003213200A (ja) 塗料用樹脂及びこれを用いた塗料
JP4445064B2 (ja) 重防食微溶剤型エポキシ樹脂塗料組成物
JP4039850B2 (ja) 耐候性鋼の防食法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20061002

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061005

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070510