JP3726380B2 - 変性エポキシ樹脂及び塗料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変性エポキシ樹脂及びそれを含有してなる塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビスフェノール型エポキシ樹脂は、優れた耐薬品性、付着性、防錆性を有し、塗料用樹脂として広く利用されている。
塗料用エポキシ樹脂は、硬化剤を用いて硬化させる二液型樹脂と、硬化剤を使用しない一液型樹脂とがある。二液型樹脂は、優れた塗膜性能を有するが、硬化剤として、ポリアミン、イソシアネート等を使用した場合、ポットライフ(可使時間)が短いため、塗装作業前に硬化剤を配合しなければならず、取り扱いが不便である。また、硬化剤として、アミノ樹脂やフェノール樹脂等を使用した場合、ポットライフの問題はないが、高温下でないと硬化剤が反応しないため、加熱設備等が必要になる。
【0003】
一方、一液型樹脂は、硬化剤などの配合が不要であるため、取り扱いが容易であるが、優れた塗膜性能を得るために、アミン類やポリイソシアネート化合物を用いて樹脂を変性させ、高分子量化する必要があった(特開平2−212568号公報)。
このようにして変性させ、高分子量化されたエポキシ樹脂は、塗料化した際に顔料分散性が劣っており、そのため、各種顔料分散剤を併用したり、あるいは、比較的分子量が低いエポキシ樹脂やアルキド樹脂等の顔料分散性が良好な樹脂を用いて顔料を混錬した後、高分子量のエポキシ樹脂を配合する方法を用いて顔料分散性の向上が試みられてきた。しかしながら、上記方法を使用しても顔料分散性が充分ではなく、経時で塗料が分離したり、得られる塗膜の耐食性等の塗膜性能が低下する等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1及び2に記載の発明は、顔料分散性に優れ、塗料に好適な変性エポキシ樹脂を提供するものである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、耐食性及び付着性に優れ、塗料に好適な変性エポキシ樹脂を提供するものである。
請求項4記載の発明は、顔料分散性に優れる塗料を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(4)に関するものである。
(1)(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂 100重量部及び(B)ポリオキシアルキレンアミン化合物 0.1〜5重量部、(C)アルカノールアミン類、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、芳香核置換脂肪族アミン類及び脂環族アミン類から選ばれる少なくとも一種以上の(B)成分以外の他のアミン化合物1〜20重量部を含む配合物を反応させてなる変性エポキシ樹脂。
(2)(B)成分が、一般式(I)
【化2】
Figure 0003726380
(式中、R1はアルコキシ基又はアミノ基を示し、R2及びR3は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を示し、nは2〜70の整数である)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物である前記(1)記載の変性エポキシ樹脂。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明における(A)ビスフェノール型エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールとエピクロルヒドリンを混合し、触媒の存在下で加熱し、これにより付加反応させて得ることができる。
ビスフェノールとしては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)等が挙げられる。また、触媒としては、例えば、水酸化アルカリ等が挙げられ、水酸化アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
前記(A)成分としては、市販品を利用することができ、その具体例としては、エピコート828、エピコート1001、エピコート1004、エピコート1007、エピコート1009(いずれも、シェルケミカル社製ビスフェノール型エポキシ樹脂の商品名)等が挙げられる。
前記(A)成分は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0008】
(A)成分のエポキシ当量は、耐食性及び付着性の点から、500〜30000であることが好ましく、1000〜20000であることがより好ましく、1000〜10000であることがさらに好ましい。このエポキシ当量が500未満であると、変性後の樹脂分子量が低くなって得られる塗膜の耐食性や乾燥性が劣る傾向にあり、30000を超えると、得られる塗料の付着性や乾燥性が劣る傾向にある。
【0009】
本発明における(B)ポリオキシアルキレンアミン化合物としては、例えば、下記一般式(I)
【化3】
Figure 0003726380
(式中、R1はアルコキシ基又はアミノ基を示し、R2及びR3は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を示し、nは2〜70の整数である)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物が挙げられる。
【0010】
前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜3のアルコキシ基が挙げられ、その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。また、前記アルキル基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基が挙げられ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。
一般式(I)において、得られる変性エポキシ樹脂のゲル化が起こりにくい点から、R1としてはメトキシ基が好ましく、R2及びR3としては、いずれも、水素原子又はメチル基が好ましい。
前記(B)成分としては、市販品を利用することができ、その具体例としては、ジェファーミンM−1000、ジェファーミンD−400(いずれも、HUNTSMAN CORPORATION製ポリオキシアルキレンモノアミンの商品名)等が挙げられる。
前記(B)成分は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0011】
(B)成分の数平均分子量は、得られる変性エポキシ樹脂の安定性、顔料分散性及び得られる塗料の安定性のバランスの点から、200〜10000であることが好ましく、500〜4000であることがより好ましく、600〜2000であることがさらに好ましい。この分子量が200未満であると、顔料分散性が不十分となる傾向にあり、10000を超えると、前記(A)成分と(B)成分の反応性が劣って、得られる変性エポキシ樹脂や塗料の安定性が劣る傾向にある。
なお、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法によって測定し、標準ポリスチレンを利用して作成した検量線を用いて求めた値である。
【0012】
本発明の変性エポキシ樹脂を得るために用いられる配合物は、得られる変性エポキシ樹脂の耐食性と付着性が向上する点から、前記(A)成分及び(B)成分の他に、(C)他のアミン化合物、を含む。
【0013】
(C)成分としては、例えば、アルカノールアミン類、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、芳香核置換脂肪族アミン類、脂環族アミン類等が挙げられる。
アルカノールアミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジ−2−ヒドロキシブチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ベンジルエタノールアミン等が挙げられる。芳香族アミン類としては、例えば、トルイジン類、キシリジン類、クミジン類、ヘキシルアニリン類、ノニルアニリン類、ドデシルアニリン類等が挙げられる。脂肪族アミン類としては、例えば、脂肪族一級アミンや脂肪族二級アミン等が挙げられ、脂肪族一級アミンとしては、例えば、アミンエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、アウリルアミン、ステアリルアミン、パルミチルアミン、オレイルアミン、エルシルアミン等が挙げられ、脂肪族二級アミンとしては、例えば、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等が挙げられる。芳香核置換脂肪族アミン類としては、例えば、ベンジルアミン、フェネチルアミン等が挙げられ、脂環族アミン類としては、例えば、シクロベンチルアミン類、シクロヘキシルアミン類、ノニボニルアミン類等が挙げられる。
前記(C)成分は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0014】
前記配合物における(B)成分の配合割合は、顔料分散性と得られる塗膜の耐水性のバランスの点から、(A)成分100重量部に対し、0.1〜5重量部であり、0.3〜3重量部であることが好ましい。この配合割合が0.1重量部未満であると、顔料分散性が不十分となり、5重量部を超えると、得られる変性エポキシ樹脂の水に対する溶解性が上昇し、それにより、得られる塗膜の耐水性が劣り、塗膜が白化しやすくなる。(C)成分の配合割合は、得られる変性エポキシ樹脂の耐食性と得られる塗膜の耐水性のバランスの点から、(A)成分100重量部に対し、1〜20重量部であり、1〜10重量部であることが好ましい。この配合割合が20重量部を超えると、得られる塗膜の耐水性が劣り、塗膜が白化しやすくなる傾向にある。
【0015】
本発明の変性エポキシ樹脂は、例えば、前記配合物を付加反応させることによって得ることができる。例えば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を同時に混合し、50〜250℃、1〜24時間加熱して付加反応を行ってもよいし、(A)成分と(B)成分を混合し、50〜250℃、1〜24時間加熱して付加反応を行った後、(C)成分を添加し、50〜250℃、1〜24時間加熱して付加反応を行ってもよいし、また、(A)成分と(C)成分を混合し、50〜250℃、1〜24時間加熱して付加反応を行った後、(B)成分を添加し、50〜250℃、1〜24時間加熱して付加反応を行ってもよい。
【0016】
なお、前記加熱操作は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分と反応しない有機溶媒中で行ってもよい。このような有機溶媒としては、例えば、キシレン、メチルエチルケトン、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、前記有機溶媒の使用量は特に制限されるものではないが、樹脂固形分100重量部に対して50〜300重量部であることが好ましい。
【0017】
本発明の変性エポキシ樹脂は、塗料に利用することができる。
塗料としては、例えば、ラッカー塗料等が挙げられる。
本発明の塗料は、前記変性エポキシ樹脂の他に、着色顔料、体質顔料、防錆顔料等の添加剤を含有するものであってもよく、また、シンナー(希釈剤)を用いて希釈することができる。
着色顔料としては、例えば、カーボン、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられ、その配合割合は、変性エポキシ樹脂100重量部に対して1〜20重量部であることが好ましい。
体質顔料としては、例えば、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム等が挙げられ、その配合割合は、変性エポキシ樹脂100重量部に対して1〜200重量部であることが好ましい。
【0018】
防錆顔料としては、例えば、リン酸アルミニウム、亜鉛華等が挙げられ、その配合割合は、変性エポキシ樹脂100重量部に対して1〜100重量部であることが好ましい。
シンナーとしては、例えば、前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分と反応しない有機溶媒が挙げられ、このような有機溶媒としては、例えば、前記したものが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明の塗料の樹脂固形分は、特に限定されるものではなく、用途により適宜選択されるが、10〜50重量%が好ましい。
【0019】
本発明の塗料は、通常の塗装方法に従い、各種基材や物品の表面等の塗装に供することができる。塗装に際しては、例えば、エアスプレー機、エアレススプレー機、静電塗装機、浸漬、ロール塗装機、ハケ等を用いることができる。基材としては、例えば、木材、金属、スレート、瓦等が挙げられる。
本発明の塗料は、優れた顔料分散性及び耐候性を有し、特に、産業機械や自動車の部品、構造材料等の塗装に好適である。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
1(参考例)変性エポキシ樹脂溶液(E−1)の製造
不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製フラスコ中に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(シェルケミカル社製、商品名:エピコート1004、重量平均分子量:5800、エポキシ当量:2900)980.4g、ポリオキシアルキレンモノアミン(HUNTSMAN CORPORATION製、商品名:ジェファーミンM−1000、数平均分子量:1000、式(I)におけるR1がメトキシ基、R2が水素原子、R3がメチル基、nが19である化合物)19.6g及びキシレン400gを配合して混合し、130℃で加熱し、粘度が一定になるまで付加反応を進め、その後、メチルエチルケトン400g及びブチルセロソルブ200gを添加して反応物を希釈し、加熱残分50%の変性エポキシ樹脂溶液(E−1)を得た。
【0021】
(実施例)変性エポキシ樹脂溶液(E−2)の製造
不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製フラスコ中に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(シェルケミカル社製、商品名:エピコート1001、重量平均分子量:1250、エポキシ当量:625)925.9g、ポリオキシアルキレンモノアミン(HUNTSMAN CORPORATION製、商品名:ジェファーミンM−1000)18.5g、モノエタノールアミン55.6g及びキシレン400gを配合して混合し、130℃で加熱し、粘度が一定になるまで付加反応を進め、その後、メチルエチルケトン400g及びブチルセロソルブ200gを添加して反応物を希釈し、加熱残分50%の変性エポキシ樹脂溶液(E−2)を得た。
【0022】
(実施例)変性エポキシ樹脂溶液(E−3)の製造
不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製フラスコ中に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(シェルケミカル社製、商品名:エピコート1004)933.7g、ポリオキシアルキレンモノアミン(HUNTSMAN CORPORATION製、商品名:ジェファーミンM−1000)18.7g、モノエタノールアミン28.0g、ジエタノールアミン19.6g及びキシレン400gを配合して混合し、130℃で加熱し、粘度が一定になるまで付加反応を進め、その後、メチルエチルケトン400g及びブチルセロソルブ200gを添加して反応物を希釈し、加熱残分50%の変性エポキシ樹脂溶液(E−3)を得た。
【0023】
比較例1 変性エポキシ樹脂溶液(CE−1)の製造
不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製フラスコ中に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(シェルケミカル社製、商品名:エピコート1001)951.0g、モノエタノールアミン29.0g、ジエタノールアミン20.0g及びキシレン400gを配合して混合し、130℃で加熱し、粘度が一定になるまで付加反応を進め、その後、メチルエチルケトン400g及びブチルセロソルブ200gを添加して反応物を希釈し、加熱残分50%の変性エポキシ樹脂溶液(CE−1)を得た。
【0024】
比較例2 変性エポキシ樹脂溶液(CE−2)の製造
不活性ガス導入管を付けた2リットルのガラス製フラスコ中に、ビスフェノール型エポキシ樹脂(シェルケミカル社製、商品名:エピコート1004)869.1g、ポリオキシアルキレンモノアミン(HUNTSMAN CORPORATION製、商品名:ジェファーミンM−1000)86.9g、モノエタノールアミン25.7g、ジエタノールアミン18.3g及びキシレン400gを配合して混合し、130℃で加熱し、粘度が一定になるまで付加反応を進め、その後、メチルエチルケトン400g及びブチルセロソルブ200gを添加して反応物を希釈し、加熱残分50%の変性エポキシ樹脂溶液(CE−2)を得た。
【0025】
評価
まず、トルエン50重量部、メチルエチルケトン25重量部及びn−プロピルセロソルブ25重量部を混合し、シンナーを得た。
次に、得られた変性エポキシ樹脂溶液((E−1)〜(E−3)又は(CE−1)〜(CE−2))50.0重量部に、カーボン1.0重量部、沈降性硫酸バリウム19.0重量部、リン酸アルミニウム5.0重量部、前記シンナー25.0重量部を混合した。得られた溶液における塗料固形分中の顔料割合(PWC)は50%であった。
得られた溶液100重量部にガラスビーズ100重量部を添加し、ペイントシェーカーを用いて90分間分散させ、前記シンナーを添加して粘度を80KUに調整し、塗料を得た。なお、粘度はストーマー粘度計で測定した。
【0026】
前記シンナーを用い、得られた塗料の粘度を、イワタカップで16秒になるように調整した。エアスプレーを用い、乾燥膜厚が30μmとなるように、前記した粘度調整済の塗料を未処理鋼板(日本テストパネル(株)製、型番:SPCC−SD)の表面に塗布し、塗膜を20℃で5日間乾燥させ、評価試験板を作製した。
【0027】
得られた塗料及び評価試験板を用い、次のようにして顔料分散性、塗膜硬度 (鉛筆硬さ)、耐水性及び耐食性を測定した。
(1)顔料分散性
得られた塗料を密封容器に入れ、室温下で7日間放置した後の塗料の保存状態(顔料沈降の有無及び色分かれの有無)を目視で判定した。
(2)塗膜硬度(鉛筆硬さ)
JIS K5400に従い、鉛筆引っかき試験を行い、使用した鉛筆の硬度で評価した。
(3)耐水性
純水に評価試験板を浸漬し、20℃で7日間放置した後に評価試験板を取り出し、浸漬部の塗膜外観を目視で評価した。
【0028】
(4)耐食性
JIS K 5400の耐塩水噴霧試験(ソルトスプレー試験)に従い、評価試験板にカット部を形成させ、240時間塩水噴霧下した後のカット部に発生すする錆量とフクレ幅(mm)を測定した。なお、錆量は下記基準で評価した。
◎: 錆の発生なし
○: カット部に錆が発生する
△: カット部からわずかに錆汁が発生する
×: 多量の錆汁が発生する
測定結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003726380
【0030】
表1によると、比較例1で得られた変性エポキシ樹脂溶液(CE−1)から調製された塗料は、顔料沈降の欄及び色分かれの欄の評価結果がいずれも「有」であり、しかも、沈降部がハードケーキ状になっており、顔料分散性に劣っていた。
また、比較例2で得られた変性エポキシ樹脂溶液(CE−2)から調製された塗料は、耐水性の欄の評価結果が「白化」であり、しかも、耐食性の「錆量」の欄の評価結果が「△」であり、「フクレ幅」の欄の評価結果が「2−3(mm)」であり、耐水性及び耐食性に劣っていた。
【0031】
これに対し、1〜3で得られた変性エポキシ樹脂溶液((E−1)〜(E−3))から調製された塗料は、顔料沈降の欄及び色分かれの欄の評価結果がいずれも「無」であり、耐水性の欄の評価結果が「良好」であり、しかも、耐食性の「錆量」の欄の評価結果が「◎」又は「○」であり、「フクレ幅」の欄の評価結果が「0−0.5(mm)」又は「1−2(mm)」であり、耐水性及び耐食性に優れていた。なお、表1の塗膜硬度(鉛筆硬さ)の欄の評価結果は、1の場合で「H」、2〜3及び比較例1〜2の場合で「F」であり、このことから、本発明の塗料は、従来品に劣らない塗膜硬度(鉛筆硬さ)を有することが示された。
【0032】
【発明の効果】
請求項1、2及び3に記載の変性エポキシ樹脂は、顔料分散性に優れ、さらに、耐食性及び付着性に優れ、塗料に好適である。請求項4記載の塗料は、顔料分散性に優れる。

Claims (4)

  1. (A)ビスフェノール型エポキシ樹脂 100重量部及び(B)ポリオキシアルキレンアミン化合物 0.1〜5重量部、(C)アルカノールアミン類、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、芳香核置換脂肪族アミン類及び脂環族アミン類から選ばれる少なくとも一種以上の(B)成分以外の他のアミン化合物1〜20重量部を含む配合物を反応させてなる変性エポキシ樹脂。
  2. (B)成分が、一般式(I)
    Figure 0003726380
    (式中、R1はアルコキシ基又はアミノ基を示し、R2及びR3は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を示し、nは2〜70の整数である)で示されるポリオキシアルキレンアミン化合物である請求項1記載の変性エポキシ樹脂。
  3. (C)成分がアルカノールアミン類である請求項1又は2に記載の変性エポキシ樹脂。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の変性エポキシ樹脂を含有してなる塗料。
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