JPH10182867A - ポリエステル系樹脂発泡シートおよびポリエステル系樹脂発泡成形体 - Google Patents

ポリエステル系樹脂発泡シートおよびポリエステル系樹脂発泡成形体

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JPH10182867A
JPH10182867A JP35103096A JP35103096A JPH10182867A JP H10182867 A JPH10182867 A JP H10182867A JP 35103096 A JP35103096 A JP 35103096A JP 35103096 A JP35103096 A JP 35103096A JP H10182867 A JPH10182867 A JP H10182867A
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JP
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polyester resin
resin
molded article
foamed
sheet
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JP35103096A
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English (en)
Inventor
Masaaki Nakamura
正明 中村
Mikiyoshi Nakamichi
幹芳 中道
Tatsuo Kumagai
竜夫 熊谷
Toru Murayama
徹 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度特性に優れたポリエステル系樹脂発泡成
形体および該発泡成形体の製造に使用する発泡シートを
製造する。 【解決手段】 ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発
泡成形体であって、発泡成形体を形成する基材樹脂中に
存在する結晶の径が15μm以下であるポリエステル系
樹脂発泡成形体にする。また、ポリエステル系樹脂を基
材樹脂とする発泡シートであって、発泡シートの基材樹
脂中に存在する結晶の径が15μm以下であることを特
徴とするポリエステル系樹脂発泡シートにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れたポ
リエステル系樹脂発泡シートを製造し、使用する技術分
野に属する。また、前記発泡シートを用いてまたは用い
ずに強度特性に優れたポリエステル系樹脂発泡成形体を
製造し、使用する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン系樹脂などの樹脂素材を発
泡させて容器形状に成形した発泡容器は、軽量で断熱性
のある容器として広く用いられている。しかし、ポリス
チレン系樹脂は耐熱性に劣るため、これを基材樹脂とす
る発泡容器は、食品を収納して電子レンジやオーブンな
どの加熱調理器具で直接調理することができない。
【0003】ポリエステル系樹脂は、ポリスチレン系樹
脂に比べて耐熱性が優れるため、新たな発泡用素材とし
て期待されている。たとえば、特開昭59−13523
7号公報には、ポリエステル系樹脂の発泡体が開示され
ており、さらに該発泡体(シート)を成形して発泡成形
体とすることで、オーブン加熱可能な食品容器がえられ
ることが記載されている。
【0004】発泡成形体を工業的に製造する方法として
は、押出発泡法により製造した発泡シートを原反とし、
これを真空成形法、マッチモールド成形法などの方法で
所望の容器形状に成形することが広く行なわれている。
たとえばポリスチレン系樹脂などの押出発泡シートは、
基材樹脂と発泡剤とを押出機中で混合したのち、円環状
の口金から押し出して発泡させた円筒状の発泡体をマン
ドレルに接触させて冷却したのち、切り開いて平坦なシ
ート状とする方法により製造されており、ポリエステル
系樹脂を基材樹脂とする押出発泡シートについても同様
の方法によって製造しうることが知られている。
【0005】さらに、ポリエステル系樹脂は結晶性樹脂
であるため、その結晶化度の違いにより2次成形性が異
なると考えられ、2次成形を容易にするために基材樹脂
であるポリエステル系樹脂の結晶化度を一定値以下に抑
えることが提案されている。たとえば特公平5−835
73号公報には、発泡した直後の高温の熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂発泡体を樹脂のガラス転移点以下に急冷し
て、結晶化度を30%以下にすることが記載されてい
る。
【0006】一方、ポリエステル系樹脂からの発泡成形
体(2次成形体)に充分な耐熱性を付与するためには、
基材樹脂であるポリエステル系樹脂の結晶化を進めて結
晶化度を一定値以上にすることが提案されている。たと
えば特開昭59−135237号公報には、少なくとも
20%の平均結晶化度とすることによって耐熱性を付与
できることが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術は、
2次成形を行なう前のポリエステル系樹脂発泡シートの
ばあいには、2次成形を容易にするために基材樹脂であ
るポリエステル系樹脂の2次成形前の結晶化度を低く抑
えようとするものであり、2次成形を行なったのちのポ
リエステル系樹脂発泡成形体のばあいには、発泡成形体
の耐熱性を高めるために基材樹脂であるポリエステル系
樹脂の結晶化度を一定値以上にしようとするものである
が、従来のポリエステル系樹脂発泡シートのばあいに
は、結晶化度を抑えても、2次成形時にしわや歪が生じ
たり、成形体中の気泡の大きさや形状が不揃いとなり、
必ずしも一様な成形体をうることができず、また、従来
の発泡成形体では、結晶化度を高めることによって耐熱
性が高くなる反面で発泡成形体が脆くなりやすいなどと
いった強度特性が好ましくないものになるきらいがあっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のポ
リエステル系樹脂発泡シートの2次成形性が必ずしもよ
くなく、また、発泡成形体の強度特性が必ずしもよくな
い原因について鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル系
樹脂発泡シートにおいて、発泡シート中の結晶の大きさ
が発泡シート中の各部分の伸び性などの2次成形性を左
右する特性に大きな影響を与えることが、結晶化度を一
定値以下に抑えたポリエステル系樹脂発泡シートを加熱
軟化させて2次成形する際に一様な成形ができずに成形
不良がおこる原因となること、また、ポリエステル系樹
脂発泡成形体においても、発泡成形体中の結晶の大きさ
が発泡成形体中の各部分の強度特性に大きな影響を与
え、発泡成形体に含まれる結晶が所定の大きさをこえる
と発泡成形体の強度特性を低下させる原因となることを
見出した。
【0009】なお、従来の知見には、ポリエステル系樹
脂発泡シート中における結晶の大きさが2次成形性など
に与える影響について記載がなく、したがって、発泡シ
ート中の結晶の大きさが2次成形性などに与える悪影響
を低減するために結晶の大きさを制御しようとする試み
はこれまでなされていない。また、ポリエステル系樹脂
発泡成形体のセル膜中における結晶の大きさが発泡成形
体の強度特性などに与える影響についても記載がなく、
したがって、発泡成形体中の結晶の大きさが発泡成形体
の強度特性などに与える悪影響を低減するために結晶の
大きさを制御しようとする試みもこれまでなされていな
い。
【0010】本発明者らは前記の知見に基づき、ポリエ
ステル系樹脂発泡シートにおける結晶の大きさを制御
し、2次成形性の良好な熱可塑性ポリエステル系樹脂発
泡シートをえることおよびポリエステル系樹脂発泡成形
体における結晶の大きさを制御し、強度特性の良好な熱
可塑性ポリエステル系樹脂発泡成形体をえることに成功
し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明は、ポリエステル系樹脂を
基材樹脂とする発泡シートであって、発泡シートの基材
樹脂中に存在する結晶の径が15μm以下であることを
特徴とするポリエステル系樹脂発泡シート(請求項
1)、発泡シートが、押出発泡法により製造された発泡
シートである請求項1記載のポリエステル系樹脂発泡シ
ート(請求項2)、ポリエステル系樹脂が、樹脂溶融特
性調整剤を配合したポリエステル系樹脂である請求項1
または2記載のポリエステル系樹脂発泡シート(請求項
3)、樹脂溶融特性調整剤を配合したポリエステル系樹
脂におけるポリエステル系樹脂が、分岐生成性成分を含
有した分岐性ポリエステル系樹脂である請求項3記載の
ポリエステル系樹脂発泡シート(請求項4)、分岐生成
性成分がグリセリンである請求項4記載のポリエステル
系樹脂発泡シート(請求項5)、見かけ密度が0.6g
/cm3以下である請求項1記載のポリエステル系樹脂
発泡シート(請求項6)、独立気泡率が80%以上であ
る請求項1記載のポリエステル系樹脂発泡シート(請求
項7)、ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形
体であって、発泡成形体を形成する基材樹脂中に存在す
る結晶の径が15μm以下であるポリエステル系樹脂発
泡成形体(請求項8)、ポリエステル系樹脂が、樹脂溶
融特性調整剤を配合したポリエステル系樹脂である請求
項8記載のポリエステル系樹脂発泡成形体(請求項
9)、樹脂溶融特性調整剤を配合したポリエステル系樹
脂におけるポリエステル系樹脂が、分岐生成性成分を含
有した分岐性ポリエステル系樹脂である請求項9記載の
ポリエステル系樹脂発泡成形体(請求項10)、分岐生
成性成分がグリセリンである請求項10記載のポリエス
テル系樹脂発泡成形体(請求項11)、見かけ密度が
0.6g/cm3以下である請求項8記載のポリエステ
ル系樹脂発泡成形体(請求項12)、独立気泡率が80
%以上である請求項8記載のポリエステル系樹脂発泡成
形体(請求項13)、および結晶化度が20%以上であ
る請求項8記載のポリエステル系樹脂発泡成形体(請求
項14)に関する。
【0012】本発明でいう結晶の径とは、発泡シートの
セル膜または発泡成形体のセル膜に偏光(45度偏光)
を照射した際にセル膜中に存在する結晶に由来して生じ
る回折像を偏光顕微鏡(日本光学工業(株)製XTP−
11)を用いて観測して、セル膜の膜面方向に成長した
円形あるいは楕円形の結晶像の長径を測定することによ
り求めた径のことである。
【0013】また、本発明でいう2次成形とは、材料
(発泡シート)を加熱軟化させて所望の型に押し当て、
型と材料との間隙にある空気を排除し、大気圧により材
料を型に接着せしめて成形する真空成形、大気圧以上の
圧縮空気により材料を型に密着せしめて成形する圧空成
形および真空成形・圧空成形を併用する成形などを総称
することばである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエステル
系樹脂としては、230〜300℃で熱可塑性を有し、
この範囲の温度域から選ばれた加工温度における溶融粘
度が100〜10000Pa・s、好ましくは300〜
10000Pa・sのポリエステル系樹脂であるのが好
ましく、たとえば多価カルボン酸と多価アルコールとを
主たる成分として重縮合させてえられるものが好適に用
いられる。
【0015】前記溶融粘度は、JIS K 7199
「熱可塑性プラスチックのキャピラリーレオメーターに
よる流れ特性試験方法」に準じて測定されるせん断速度
60.8s-1における粘度である。また、前記多価カル
ボン酸と多価アルコールとを主たる成分として重縮合さ
せてえられるものとは、前記多価カルボン酸および多価
アルコールからなるポリエステル構成部分を70%(重
量%、以下同様)以上、さらには85%以上含んでいる
ことを意味する。
【0016】前記ポリエステル系樹脂の例としては、た
とえば芳香族ジカルボン酸とジオール成分とを重縮合さ
せてえられる線状ポリエステル、芳香族ジカルボン酸、
ジオールおよび少なくとも3個、好ましくは3〜6個の
エステル生成基を有する分岐生成性成分を共重合させた
分岐性ポリエステルなどがあげられる。前記線状ポリエ
ステルや分岐性ポリエステルは、それぞれ単独で用いて
もよく、両者を併用してもよい。
【0017】前記芳香族ジカルボン酸の具体例として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボ
ン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルス
ルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸
などがあげられる。
【0018】また前記ジオールの具体例としては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ネオペンチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメチ
ロール、トリシクロデカンジメチロール、2,2−ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、
4,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ジフェニルス
ルホンなどがあげられる。
【0019】前記線状ポリエステルの具体例としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナ
フタレート、ポリエチレンイソフタレートなどがあげら
れる。これらのうちでは、工業的利用価値の高さや取り
扱いやすさなどの点からポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘ
キサンジメチレンテレフタレートが好適に用いられる。
【0020】また、前記線状ポリエステルの固有粘度と
しては、溶融成形の容易性を損うことなく溶融粘弾性を
発現させる点から、0.4〜1.1dl/gが好まし
く、0.5〜1.0dl/gであるのがさらに好まし
い。
【0021】なお、本明細書における樹脂の固有粘度
は、フェノールとテトラクロロエタンとの混合物(重量
比1/1)を溶媒として23℃で測定した値である。
【0022】前記分岐生成性成分は、ポリエステルの主
鎖に分岐構造を生成させやすくするために用いられる成
分であって、水酸基および(または)カルボキシル基を
少なくとも3個有することによって前記目的が達成され
る。ポリエステルの主鎖に分岐を導入することにより、
ポリエステル系樹脂の溶融粘度や溶融弾性を高めること
ができ、微細な気泡を有する発泡シートが製造されやす
くなる。
【0023】前記分岐生成性成分の具体例としては、た
とえばトリメリット酸、ピロメリット酸などのトリまた
はテトラカルボン酸類およびそれらの低級アルキルエス
テル、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、ペンタエリスリトールなどのトリまたは
テトラオール類、ジヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシ
ジカルボン酸およびそれらの誘導体などがあげられる。
これらは単独で用いてもよく2種以上を併用してもよ
い。前記分岐生成性成分のなかでは、分岐性ポリエステ
ルの重合度を調整しやすいという点から、グリセリンが
好適に用いられる。
【0024】なお、前記分岐性ポリエステルにおいて、
分岐生成性成分によって分岐性ポリエステルに付与され
る溶融粘弾性の保持安定性を充分に向上させるために
は、芳香族ジカルボン酸単位の総モル数100モルに対
して分岐生成性成分単位が0.1モル以上、好ましくは
0.2モル以上になるように調整するのが好ましく、ま
た、分岐性ポリエステルなどの樹脂組成物の溶融混合物
の加工をより容易にするためには、芳香族ジカルボン酸
単位の総モル数100モルに対して分岐生成性成分単位
が5モル以下、好ましくは3モル以下となるように調整
するのが好ましい。
【0025】また、前記分岐性ポリエステルの固有粘度
は、溶融成形の容易性を損わず、溶融粘弾性を発現させ
る点から、0.4〜1.1dl/gが好ましく、0.5
〜1.0dl/gであるのがさらに好ましい。
【0026】前記ポリエステル系樹脂には、発泡時の溶
融粘弾性を高くし、破泡などがおこりにくくするための
樹脂溶融特性調整剤として、ピロメリット酸2無水物、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物のような1分
子中に2個以上の酸無水物基を有する化合物や、ジグリ
シジルフタレートのような1分子中に2個以上のエポキ
シ基を有する化合物などを配合してもよい。
【0027】前記樹脂溶融特性調整剤の配合量は、ポリ
エステル系樹脂100部(重量部、以下同様)に対して
0.05部以上、さらには0.1部以上であるのが、樹
脂溶融特性調整剤を用いたことによるたとえば押出発泡
成形に適した溶融粘弾性を付与する効果を充分に発現さ
せる点から好ましく、またポリエステル系樹脂100部
に対して5部以下、さらには3部以下であるのが、ポリ
エステル系樹脂および樹脂溶融特性調整剤からえられる
樹脂組成物のゲル化の進行を充分に防ぐ点から好まし
い。
【0028】さらに、前記ポリエステル系樹脂には、発
泡時の気泡調整のために、タルクのような造核剤(気泡
調整剤)を配合してもよく、その他必要に応じて安定
剤、顔料、充填剤、難燃剤、帯電防止剤などを適宜配合
してもよい。
【0029】なお、本発明においては、たとえば押出発
泡成形をより容易に行なえる樹脂の溶融粘弾性特性の好
ましい範囲として、230〜300℃の範囲の温度域か
ら選ばれた温度における溶融粘度が100〜10000
Pa・sであるのが好ましく、300〜10000Pa
・sであるのがさらに好ましいが、このような溶融粘弾
性特性を目的に応じて容易に調整しやすいという点か
ら、熱可塑性ポリエステル系樹脂に樹脂溶融特性調整剤
を加えて用いるのが好ましく、さらに付与される溶融粘
弾性特性を安定的に保持でき、より均一微細な気泡を有
する発泡シートを製造しやすいという点から、前記熱可
塑性ポリエステル系樹脂として線状ポリエステルと分岐
生成性成分との共重合によってえられる分岐性ポリエス
テルを用いるのが好ましい。
【0030】本発明の発泡シートを前記のようなポリエ
ステル系樹脂から製造する方法としては、連続的に発泡
シートを製造することができる簡便な工業的方法という
点から、押出発泡法が好ましく、たとえば以下のように
して行なわれる。
【0031】前記ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする
樹脂(組成物であってもよい)を押出機に供給して溶融
し、発泡剤と混合して発泡剤を含有する発泡性樹脂組成
物にする。押出機の先端には口金が付設され、この口金
には直線状または円環状の断面形状を有する押出孔が設
けられており、この押出孔から前記発泡性樹脂組成物を
シート状に押し出して発泡させる。
【0032】前記発泡剤としては、加熱によって分解し
てガスを発生する固体の分解型発泡剤、加熱によって気
化する液体の揮発型発泡剤、加圧下で樹脂に溶融しうる
気体のガス型発泡剤のいずれも用いることができる。前
記発泡剤として固体の分解型発泡剤を使用するばあい、
ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする樹脂組成物として
押出機に供給するのが好ましい。また、揮発型発泡剤や
ガス型発泡剤を使用するばあい、押出機の途中から圧入
するのが好ましい。
【0033】前記発泡剤は、単独で用いてもよく2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】前記発泡剤の使用量にはとくに限定はな
く、えられる発泡シートが所望の発泡倍率になるように
適宜調整すればよい。通常、発泡剤の使用量は、ポリエ
ステル系樹脂100部に対して0.5〜50部程度であ
る。
【0035】前記分解型発泡剤の具体例としては、たと
えばアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレン
テトラミン、ヒドラゾジカルボンアミド、重炭酸ナトリ
ウムなどがあげられる。
【0036】また、前記揮発型発泡剤の具体例として
は、たとえばブタン、ペンタン、ヘキサンのような飽和
脂肪族炭化水素、シクロヘキサンのような飽和脂環族炭
化水素、ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素、
塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素、フレオン
(商品名)のようなフルオロクロロ置換炭化水素などが
あげられる。
【0037】さらに、前記ガス型発泡剤の具体例として
は、チッ素、二酸化炭素などがあげられる。
【0038】前記発泡剤を含有したポリエステル系樹脂
組成物は押出孔からをシート状に押し出され、押し出さ
れたシートは、高圧域の押出機内から低圧域の大気圧下
に移ることによって発泡して発泡シートとなる。
【0039】押出発泡法に用いる押出機としては、単軸
押出機、多軸押出機、タンデム押出機などの押出成形機
を用いることができる。
【0040】ポリエステル系樹脂は先にも述べたように
結晶性樹脂であるため、押出直後の高温の状態から充分
に冷却されて固化するまでの間やそののちの再加熱によ
って結晶化が進行する。本発明の発泡シートは、この結
晶化が進行する際に生じる結晶の大きさが所定の値以下
に管理されたものである。
【0041】従来の知見では、ポリエステル系樹脂発泡
シートの2次成形性を確保するためには、発泡シートの
結晶化度を一定値以下に抑えることが必要と考えられて
いた。しかしながら、本発明者らは、発泡シートの2次
成形性について鋭意検討を重ねた結果、2次成形性の良
否は必ずしも結晶化度の大小に従うものではなく、むし
ろ生成する結晶の形態を制御する、具体的には発泡シー
トのセル膜中に生成した結晶の大きさを所定の値以下に
管理することによりポリエステル系樹脂発泡シートの2
次成形性が改良されることを見出した。
【0042】ポリエステル系樹脂発泡シート中に生成す
る結晶の大きさを小さくするためには、たとえば押出発
泡シート製造時の押出温度を低くする、押出方向の延伸
を大きくする、シートの幅方向の延伸を大きくする、発
泡倍率を大きくするなどの方法で行なうことができ、こ
れらの条件とともに原料の組成によって変化しうる結晶
化特性やシートの冷却速度および冷却方法などを勘案し
て総合的に調整することで結晶の最大径を15μm以
下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm
以下とすることができる。結晶の最大径が15μmをこ
えるばあいには、発泡シートの2次成形性がわるくな
る。
【0043】なお、本明細書において、結晶化度とは、
示差走査熱量測定法(以下、DSC法という)に準拠
し、示差走査熱量測定分析装置(セイコー電子工業
(株)製DSC200)を用いて10℃/分の昇温条件
でポリエステル系樹脂の融点Tm(℃)および結晶化温
度Tc(℃)を測定したのち、TmおよびTcそれぞれ
の温度での熱量Hm(J/g)およびHc(J/g)を
測定し、式: 結晶化度(%)={(Hm−Hc)/Ho}×100 (式中、Hoは完全結晶化ポリエステル系樹脂の1gあ
たりの融解熱量(J/g)を示す)にしたがって算出し
た値(絶対結晶化度)をいう。
【0044】本発明の発泡シートは、その用途に応じて
さまざまな厚さとして用いることができるが、2次成形
後の成形体の強度や剛性を充分に発現させるためにはそ
の厚さを0.5mm以上にするのが好ましい。上限は2
次成形に際して発泡シートを表面から加熱したばあい
に、シートの表面と内部との温度差による厚さ方向での
成形性の違いが大きくならず、良好な成形性を確保しや
すいという点から5mmである。また、その見かけ密度
を0.6g/cm3以下、好ましくは0.5g/cm3
下にすることによって、軽量性などの発泡体としての利
点を保持させることができる。下限は2次成形後の成形
体の強度や剛性を充分に発現させやすいという点から
0.05g/cm3である。さらには、発泡シート中に
存在する気泡の独立気泡率を80%以上、好ましくは9
0%以上とすることで断熱性をより高めることができ
る。
【0045】本発明のポリエステル系樹脂発泡成形体
は、前記ポリエステル系樹脂発泡シートの製造に用いた
のと同じポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発泡成形
体であって、発泡成形体の基材樹脂中に存在する結晶の
径が15μm以下のものである。
【0046】前記発泡成形体を形成する基材樹脂中の結
晶の径が15μm以下、好ましくは10μm以下である
ため、発泡成形体が充分な耐熱性を発現できる程度まで
結晶化度を高めたばあいにも発泡成形体が脆くなること
なく、優れた強度特性を発現させることができる。
【0047】前記発泡成形体は、その用途に応じてさま
ざまな厚さとして用いることができるが、成形体の強度
や剛性を充分に発現させるためにはその厚さを0.5m
m以上、さらには0.7mm以上とすることが好まし
く、成形体の外観を良好に保ちやすいという点から10
mm以下が好ましい。また、その見かけ密度を0.6g
/cm3以下、好ましくは0.5g/cm3以下とするこ
とによって、軽量性などの発泡成形体としての利点を保
持させることができる。見かけ密度の下限は成形体の強
度や剛性を充分に発現させやすいという点から0.05
g/cm3である。さらには、発泡成形性における独立
気泡率を80%以上、好ましくは90%以上とすること
で断熱性をより高めることができる。また、発泡成形体
における結晶化度を20%以上、さらに25%以上にす
ることによって、発泡成形体の耐熱性を高めることがで
きる。結晶化度の上限は工業的に生産性よく製造できる
という点から40%である。
【0048】本発明のポリエステル系樹脂発泡成形体を
製造する方法としては、前記のごときポリエステル系樹
脂発泡シートを加熱成形して発泡成形体にする方法、基
材樹脂であるポリエステル系樹脂に発泡剤などを含有さ
せた組成物を連続的に押し出しながら発泡体を製造し、
発泡成形体にする方法などの方法によって製造すること
ができる。
【0049】前記発泡シートを加熱成形するばあい、発
泡シートを形成している基材のガラス転移温度以上、融
解開始温度未満の温度に発泡シートを加熱して軟化させ
たのち成形用金型を用いて所望の形状に賦形することに
よって、発泡成形体を形成する基材樹脂中に存在する結
晶の径を15μm以下に維持しながら発泡成形体にする
ことができる。このとき100〜200℃で数秒〜数分
間保持することによって、たとえば結晶化度を1〜15
%から20〜40%にあげて耐熱性の良好な発泡成形体
にすることができる。この方法で発泡成形体を製造する
ばあいには、成形の工程で使用した金型内に発泡体を保
持したままで、平均結晶化度が高まるまで連続的な加熱
処理を施すことが基材樹脂中に存在する結晶の径を15
μm以下に維持しやすいという点から好ましい。
【0050】前記発泡剤などを含有させた組成物を連続
的に押し出しながら発泡体を製造し、発泡成形体にする
ばあい、押出機の先端の口金が付設された押出孔から前
記組成物を押し出して発泡させて発泡体を製造し、つい
でガラス転移温度以下の温度に冷却して固化させること
によって発泡成形体にすることができる。
【0051】前記口金として円柱状、矩形状、直線状ま
たは円環状の断面形状を有する口金を用いることにより
各種断面形状の発泡体をうることができる。
【0052】この方法で発泡成形体を製造するばあいに
は、簡便な工業的生産方法で連続的に発泡成形体を製造
することができる、厚肉形状の成形体を製造しやすいな
どの点から好ましい。
【0053】従来の知見では、ポリエステル系樹脂発泡
成形体の耐熱性を高めようとして発泡成形体の結晶化度
を高くしたばあいに発泡成形体が脆くなりやすいという
問題を充分に解決することができなかった。しかし、本
発明者らは、発泡成形体の耐熱性と強度特性との関係に
ついて鋭意検討を重ねた結果、強度特性の良否は必ずし
も結晶化度の大小に従うものではなく、むしろ生成する
結晶の形態を制御する、具体的には発泡体のセル膜中で
成長する結晶の大きさを所定の値以下に管理することに
よりポリエステル系樹脂発泡体の強度特性が改良される
ことを見出した。
【0054】ポリエステル系樹脂発泡体中に生じる結晶
の大きさを小さくするためには、たとえば押出発泡体製
造時の押出温度を低くする、押出方向の延伸を大きくす
る、シートの幅方向の延伸を大きくする、発泡倍率を大
きくするなどの方法で行なうことができ、これらの条件
とともに、原料の組成によって変化しうる結晶化特性や
シートの冷却速度および方法などを勘案して総合的に調
整することで発泡体中の結晶の最大径を15μm以下に
管理することができる。
【0055】本発明の好ましい発泡シートの実施態様と
しては、グリセリン単位を芳香族ジカルボン酸単位の総
モル数100モルに対して0.1〜3モルの割合で含有
し、0.4〜1.0dl/gの固有粘度を有する芳香族
ポリエステル系樹脂100部に対して、1分子中に2個
以上の酸無水物基を有する化合物0.2〜1.5部を含
有する樹脂組成物を押出機を用いて円環状口金より押出
発泡させてマンドレルを用いてえられるポリエステル系
樹脂発泡シートがあげられる。このばあいには、さらに
樹脂組成物の反応混練状態の調節や押出発泡時の温度・
圧力の調節を容易に行なうことができるため、えられる
発泡シートの独立気泡率が高く、気泡の大きさや発泡倍
率の調節を容易に行なうことができる。
【0056】また、本発明の好ましい発泡成形体の実施
態様としては、グリセリン単位を芳香族ジカルボン酸単
位の総モル数100モルに対して0.1〜3モルの割合
で含有し、0.4〜1.0dl/gの固有粘度を有する
芳香族ポリエステル系樹脂100部に対して1分子中に
2個以上の酸無水物基を有する化合物0.2〜1.5部
を含有する樹脂組成物を押出機を用いて円環状口金より
押出発泡させてマンドレルを用いてえられるポリエステ
ル系樹脂発泡シートを2次成形し、厚さ1〜3mm、見
かけ密度0.1〜0.5g/cm3、独立気泡率85%
以上、結晶化度20%以上としたポリエステル系樹脂発
泡成形体があげられる。このばあいには、さらに成形体
の耐熱性と強度が高いレベルでバランスのとれたものに
できる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に説明をするが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0058】実施例1 固有粘度が0.65dl/gのポリエチレンテレフタレ
ート樹脂とグリセリンとを、常法にしたがって共重合さ
せ、グリセリン単位をテレフタル酸単位の総モル数10
0モルに対して0.3モルの割合で含有する固有粘度
0.51dl/gの分岐性ポリエステル系樹脂をえた。
えられた分岐性ポリエステル系樹脂の280℃における
溶融粘度は650Pa・sであった。
【0059】えられた分岐性ポリエステル系樹脂を14
0℃の除湿乾燥機で4時間乾燥したのち、該分岐性ポリ
エステル系樹脂100部とピロメリット酸2無水物0.
6部との混合物をサーキュラーダイを取り付けた押出機
に供給して溶融混合し、その溶融混合物に対して1.3
g/100gの割合で液化ブタンを注入して、表1に示
す条件のもと、サーキュラーダイより円筒状に押し出
し、発泡シートをえた。そののち、表面温度を30℃に
保ったアルミニウム製の円筒状冷却用マンドレルに密着
させながら進行させることにより内面側から冷却させて
円筒状の発泡シートとし、この円筒状の発泡シートを切
り開いて平坦な発泡シートをえた。
【0060】なお、使用した押出機は、シリンダー後半
部に発泡剤注入口を有するシリンダー径45mmの2軸
押出機を1段目押出機とし、シリンダー径50mmの単
軸押出機を2段目押出機として搬送管で連結したタンデ
ム型押出機であり、運転条件は下記のとおりであった。
【0061】 押出機温度:270〜300℃ 押出機ヘッド温度:265〜280℃ 押出量:20kg/hr えられた発泡シートは、厚さ1.7mm、見かけ密度
0.18g/cm3(発泡倍率7.6倍)、独立気泡率
92%であり、結晶化度および結晶の大きさを以下の方
法によって調べたところ、結晶化度は9%で、観測され
た結晶はすべて径5μm以下の大きさのものであった。
また、えられた発泡シートの2次成形性を以下の方法に
よって評価した。結果を表2に示す。
【0062】(結晶化度)発泡シートの表面から約10
0μmの厚さの表皮層をはぎ取り、JIS K7122
「プラスチックの転移熱測定方法」に準拠し、示差走査
熱量測定装置(セイコー電子工業(株)製DSC20
0)を用いて、10℃/分の昇温速度で、冷却結晶化熱
量Hc(J/g)および融解熱量Hm(J/g)を測定
し、式: 結晶化度(%)={(Hm−Hc)/Ho}×100 (式中、Hoは完全結晶化熱可塑性ポリエステル系樹脂
の融解熱量(J/g)を示し、本発明では、Hoとし
て、(社)高分子学会編「高分子データハンドブック初
版」(昭和61年1月30日(株)培風館発行)に記載
されたポリエチレンテレフタレートの繰り返し単位1モ
ル当たりの完全結晶化熱量26.9KJを1g当たりの
完全結晶化熱量に換算した値である140.1(J/
g)を用いる)にしたがって算出した。
【0063】(結晶の大きさ)発泡シートの表面から約
100μmの厚さの表皮層をはぎ取り、偏光顕微鏡(日
本光学工業(株)製XTP−11)を用いて、45度偏
光、倍率200倍(対物レンズ20倍、接眼レンズ10
倍)の条件で、結晶の径を少なくとも100個観測し、
最大のものの径を測定することにより求めた。
【0064】(2次成形性)発泡シートの2次成形性
を、単発成形機(赤外線ヒーターによる加熱部および油
圧シリンダーによるプレス部をもつ単発成形機)および
成形型(口径110mm、底径85mm、深さ40mm
の容器用金型)を用い、成形条件として加熱部で発泡シ
ートを130〜140℃に加熱して2次発泡させたの
ち、プレス部で180℃に温調された金型で賦形すると
ともに結晶化を促進させる条件で成形した。えられた容
器の外観、表面状態を目視観察し、以下の基準で評価し
た。
【0065】外 観 ○:シート全体が均一に延び、金型と同様の形状に成形
でき、破れおよびひびのないもの △:金型と同様の形状に成形できるが、一部に破れある
いはひびが発生するもの ×:シートが大きく破れ、金型と同様の形状に成形でき
ないもの 表面状態 ○:成形品の表面がなめらかなもの △:成形品の表面の一部に凹凸があるもの ×:成形品の表面の凹凸が著しいもの
【0066】実施例2 固有粘度が0.65dl/gのポリエチレンテレフタレ
ート樹脂とグリセリンとを、常法にしたがって共重合さ
せ、グリセリン単位をテレフタル酸単位の総モル数10
0モルに対して0.5モルの割合で含有する固有粘度
0.60dl/gの分岐性ポリエステル系樹脂をえた。
えられた分岐性ポリエステル系樹脂の280℃における
溶融粘度は830Pa・sであった。
【0067】えられた分岐性ポリエステル系樹脂を14
0℃の除湿乾燥機で4時間乾燥したのち、該分岐性ポリ
エステル系樹脂100部とピロメリット2酸無水物0.
4部との混合物をサーキュラーダイを取り付けた押出機
に供給して溶融混合し、その溶融混合物に対して1.3
g/100gの割合で液化ブタンを注入して、表1に示
す条件以外は実施例1と同様にして、厚さ1.3mm、
見かけ密度0.16g/cm3(発泡倍率8.6倍)、
独立気泡率90%の発泡シートをえた。
【0068】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は8%で、観測された結晶はすべて径5μm以下の大
きさのものであった。
【0069】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0070】実施例3 固有粘度が0.65dl/gのポリエチレンテレフタレ
ート樹脂とグリセリンとを、常法にしたがって共重合さ
せ、グリセリン単位をテレフタル酸単位の総モル数10
0モルに対して3モルの割合で含有する固有粘度0.7
3dl/gの分岐性ポリエステル系樹脂をえた。えられ
た分岐性ポリエステル系樹脂の280℃における溶融粘
度は1030Pa・sであった。
【0071】えられた分岐性ポリエステル系樹脂を14
0℃の除湿乾燥機で4時間乾燥したのち、該分岐性ポリ
エステル系樹脂33部、固有粘度が0.65dl/gで
280℃における溶融粘度が270Pa・sのポリエチ
レンテレフタレート樹脂67部およびピロメリット酸2
無水物0.3部との混合物をサーキュラーダイを取り付
けた押出機に供給して溶融混合し、その溶融混合物に対
して1.3g/100gの割合で液化ブタンを注入し
て、表1に示す条件以外は実施例1と同様にして、厚さ
1.6mm、見かけ密度0.19g/cm3(発泡倍率
7.2倍)、独立気泡率93%の発泡シートをえた。な
お、併用時の溶融粘度は300Pa・sであった。
【0072】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は9%で、観測された結晶はすべて径10μm以下の
大きさのものであった。
【0073】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0074】実施例4 実施例1において、液化ブタンの注入量を1.8g/1
00gの割合とした以外は実施例1と同様にして、厚さ
2.3mm、見かけ密度0.15g/cm3(発泡倍率
9.1倍)、独立気泡率90%の発泡シートをえた。
【0075】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は13%で、観測された結晶はすべて径5μm以下の
大きさのものであった。
【0076】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0077】実施例5 実施例1において、分岐性ポリエステル系樹脂にかえて
固有粘度が0.65dl/gで280℃における溶融粘
度が270Pa・sのポリエチレンテレフタレート樹脂
を用い、ピロメリット酸2無水物の量を0.75部とし
て表1に示す条件以外は、実施例1と同様にして、厚さ
1.7mm、見かけ密度0.19g/cm3(発泡倍率
7.2倍)、独立気泡率91%の発泡シートをえた。
【0078】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は10%で、観測された結晶はすべて径10μm以下
の大きさのものであった。
【0079】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0080】比較例1 実施例1において、分岐性ポリエステル系樹脂にかえて
固有粘度が0.65dl/gのポリエチレンテレフタレ
ート樹脂を用い、ピロメリット酸2無水物の量を0.3
部とした以外は、実施例1と同様にして、厚さ1.6m
m、見かけ密度0.20g/cm3(発泡倍率6.9
倍)、独立気泡率78%の発泡シートをえた。
【0081】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は9%で、観測された結晶は径10μm以下から最大
20μmまでの大きさのものが混在していた。
【0082】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0083】比較例2 実施例2において、間隙および引取速度を表1に示すよ
うにした以外は実施例1と同様にして、厚さ2.2m
m、見かけ密度0.23g/cm3(発泡倍率6.0
倍)、独立気泡率73%の発泡シートをえた。
【0084】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は10%で、観測された結晶は径10μm以下から最
大20μmまでの大きさのものが混在していた。
【0085】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0086】比較例3 比較例1において、サーキュラーダイの温度および引き
取り速度を表1に示すようにした以外は比較例1と同様
にして、厚さ2.4mm、見かけ密度0.19g/cm
3(発泡倍率7.2倍)、独立気泡率68%の発泡シー
トをえた。
【0087】えられた発泡シートの結晶化度および結晶
の大きさを実施例1と同様にして調べたところ、結晶化
度は11%で、観測された結晶は径10μm以下から最
大30μmまでの大きさのものが混在していた。
【0088】えられた発泡シートについて、実施例1と
同様にして2次成形性の評価を行なった。結果を表2に
示す。
【0089】
【表1】
【0090】
【表2】
【0091】表2の結果から、発泡シート中の結晶の径
が大きいばあいには、2次成形性がわるくなり、結晶の
径の大きさによって2次成形性に大きな相違があること
がわかる。
【0092】実施例6 実施例1でえられた発泡シートを表面温度を180℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで60秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して見かけ密度0.1
3g/cm3、独立気泡率87%、結晶化度32%の発
泡成形体をえた。
【0093】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶はすべて径5μm以下の大きさのも
のであった。この発泡成形体から長さ40mm、幅15
mmの板状試験片を切り出し、長さ方向の中央部で折り
曲げて脆さ試験を行なったところ、試験片を180度に
折り曲げても割れは発生せず、良好な靭性を示した。結
果を表3に示す。
【0094】前記発泡シートを単発成形機を用いて容器
状に成形した。用いた単発成形機および成形型は、2次
成形性の評価に用いたものと同じもので、成形条件は、
加熱部で発泡シートを110〜120℃に加熱して2次
発泡させたのち、プレス部で180℃に温調された金型
で賦形するとともに結晶化を促進させる条件であった。
【0095】えられた容器の側壁部(厚さ1.0mm)
および底部(厚さ1.3mm)の結晶化度はそれぞれ3
0%、32%であり、結晶の径の大きさはいずれも5μ
m以下であった。
【0096】この容器を内部温度を220℃に保持した
オーブンに20分間放置したが、全く変形することな
く、良好な耐熱性を示した。また、容器の内部に150
℃のサラダオイルを入れたときの容器外壁温度を測定し
たところ、容器外壁温度は90℃であり、良好な断熱性
を示した。
【0097】実施例7 実施例2でえられた発泡シートを表面温度を180℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで60秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して見かけ密度0.1
3g/cm3、独立気泡率87%、結晶化度31%の発
泡成形体をえた。
【0098】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶はすべて径5μm以下の大きさのも
のであった。実施例5と同様にしてこの発泡成形体の脆
さ試験を行なったところ、試験片を180度に折り曲げ
ても割れは発生せず、良好な靭性を示した。結果を表3
に示す。
【0099】また、前記発泡シートを実施例5と同様に
して容器状に成形した。えられた容器の側壁部および底
部の結晶化度はそれぞれ30%、32%であり、結晶の
径の大きさはいずれも5μm以下であった。
【0100】この容器を内部温度を220℃に保持した
オーブンに20分間放置したが、全く変形することはな
く、良好な耐熱性を示した。また、容器の内部に150
℃のサラダオイルを入れたときの容器外壁温度を測定し
たところ、容器外壁温度は90℃であり、良好な断熱性
を示した。
【0101】実施例8 実施例3でえられた発泡シートを表面温度を180℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで60秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して見かけ密度0.1
4g/cm3、独立気泡率86%、結晶化度30%の発
泡成形体をえた。
【0102】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶はすべて径10μm以下の大きさの
ものであった。実施例5と同様にしてこの発泡成形体の
脆さ試験を行なったところ、試験片を180度に折り曲
げても割れは発生せず、良好な靭性を示した。結果を表
3に示す。
【0103】また、前記発泡シートを実施例5と同様に
して容器状に成形した。えられた容器の側壁部および底
部の結晶化度はそれぞれ29%、30%であり、結晶の
径の大きさはいずれも5μm以下であった。
【0104】この容器を内部温度を220℃に保持した
オーブンに20分間放置したが、全く変形することな
く、良好な耐熱性を示した。また、容器の内部に150
℃のサラダオイルを入れたときの容器外壁温度を測定し
たところ、容器外壁温度は90℃であり、良好な断熱性
を示した。
【0105】実施例9 実施例4でえられた発泡シートを表面温度を150℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで30秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して見かけ密度0.1
2g/cm3、独立気泡率85%、結晶化度26%の発
泡成形体をえた。
【0106】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶はすべて径5μm以下の大きさのも
のであった。実施例5と同様にしてこの発泡成形体の脆
さ試験を行なったところ、試験片を180度に折り曲げ
ても割れは発生せず、良好な靭性を示した。結果を表3
に示す。
【0107】また、前記発泡シートを実施例5と同様に
して容器状に成形した。えられた容器の側壁部および底
部の結晶化度はそれぞれ30%、32%であり、結晶の
径の大きさはいずれも5μm以下であった。
【0108】この容器を内部温度を220℃に保持した
オーブンに20分間放置したが、全く変形することな
く、良好な耐熱性を示した。また、容器の内部に150
℃のサラダオイルを入れたときの容器外壁温度を測定し
たところ、容器外壁温度は90℃であり、良好な断熱性
を示した。
【0109】比較例4 比較例1でえられた発泡シートを表面温度を150℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで20秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して結晶化度24%の
発泡成形体をえた。
【0110】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶の径の大きさは10μmから最大2
0μmまでのものが混在していた。
【0111】実施例5と同様にしてこの発泡成形体の脆
さ試験を行なったところ、試験片を130度に折り曲げ
たときに割れが発生した。結果を表3に示す。
【0112】比較例5 比較例2でえられた発泡シートを表面温度を180℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで60秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して結晶化度31%の
発泡成形体をえた。
【0113】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶の径の大きさは10μmから最大2
0μmまでのものが混在していた。
【0114】実施例5と同様にしてこの発泡成形体の脆
さ試験を行なったところ、試験片を110度に折り曲げ
たときに割れが発生した。結果を表3に示す。
【0115】比較例6 比較例3でえられた発泡シートを表面温度を180℃に
保った1対の加熱板の間に挟んで60秒間保持すること
で結晶化させたのち、常温で冷却して結晶化度32%の
発泡成形体をえた。
【0116】えられた発泡成形体中の結晶の大きさを観
測したところ、結晶の径の大きさは10μmから最大3
0μmまでの大きさのものが混在していた。
【0117】実施例5と同様にしてこの発泡成形体の脆
さ試験を行なったところ、試験片を100度に折り曲げ
たときに割れが発生した。結果を表3に示す。
【0118】
【表3】
【0119】表3の結果から、発泡成形体中の結晶が大
きく成長しているばあいには、発泡成形体が脆くなり、
結晶の大きさによって発泡成形体の強度特性に大きな相
違があることがわかる。
【0120】
【発明の効果】本発明の発泡シートは、セル膜中に存在
する結晶が小さいため、従来のポリエステル系樹脂押出
発泡シートにみられるような2次成形時のわれやしわな
どの成形不良をなくし、2次加工上の利便性を有する、
2次成形性に優れたものである。
【0121】また、本発明の発泡シートは、耐熱性に優
れたポリエステル系樹脂を基材樹脂とした発泡体であ
り、容器として成形することによって、耐熱性、断熱性
などに優れた種々の用途に好適に利用できる容器をうる
ことができる。
【0122】このような本発明の発泡シートは、その製
造過程で、発泡シートの製造条件を調整することによっ
て製造することができる。
【0123】本発明の発泡成形体は、発泡した各セル膜
中に存在する結晶の径が小さいため、従来のポリエステ
ル系樹脂発泡成形体にみられるような高結晶化度とした
ときに脆くなるなどの強度特性不良を改善したものであ
る。
【0124】また、本発明の発泡成形体は、耐熱性に優
れた熱可塑性ポリエステル系樹脂を基材樹脂とした発泡
成形体であり、たとえば容器として成形されることによ
って、耐熱性、断熱性などに優れた種々の用途に好適に
利用できる容器とすることができる。
【0125】このような本発明の発泡成形体は、その製
造過程で、発泡成形体の製造条件を調整することによっ
て製造することができる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発
    泡シートであって、発泡シートの基材樹脂中に存在する
    結晶の径が15μm以下であることを特徴とするポリエ
    ステル系樹脂発泡シート。
  2. 【請求項2】 発泡シートが、押出発泡法により製造さ
    れた発泡シートである請求項1記載のポリエステル系樹
    脂発泡シート。
  3. 【請求項3】 ポリエステル系樹脂が、樹脂溶融特性調
    整剤を配合したポリエステル系樹脂である請求項1また
    は2記載のポリエステル系樹脂発泡シート。
  4. 【請求項4】 樹脂溶融特性調整剤を配合したポリエス
    テル系樹脂におけるポリエステル系樹脂が、分岐生成性
    成分を含有した分岐性ポリエステル系樹脂である請求項
    3記載のポリエステル系樹脂発泡シート。
  5. 【請求項5】 分岐生成性成分がグリセリンである請求
    項4記載のポリエステル系樹脂発泡シート。
  6. 【請求項6】 見かけ密度が0.6g/cm3以下であ
    る請求項1記載のポリエステル系樹脂発泡シート。
  7. 【請求項7】 独立気泡率が80%以上である請求項1
    記載のポリエステル系樹脂発泡シート。
  8. 【請求項8】 ポリエステル系樹脂を基材樹脂とする発
    泡成形体であって、発泡成形体を形成する基材樹脂中に
    存在する結晶の径が15μm以下であるポリエステル系
    樹脂発泡成形体。
  9. 【請求項9】 ポリエステル系樹脂が、樹脂溶融特性調
    整剤を配合したポリエステル系樹脂である請求項8記載
    のポリエステル系樹脂発泡成形体。
  10. 【請求項10】 樹脂溶融特性調整剤を配合したポリエ
    ステル系樹脂におけるポリエステル系樹脂が、分岐生成
    性成分を含有した分岐性ポリエステル系樹脂である請求
    項9記載のポリエステル系樹脂発泡成形体。
  11. 【請求項11】 分岐生成性成分がグリセリンである請
    求項10記載のポリエステル系樹脂発泡成形体。
  12. 【請求項12】 見かけ密度が0.6g/cm3以下で
    ある請求項8記載のポリエステル系樹脂発泡成形体。
  13. 【請求項13】 独立気泡率が80%以上である請求項
    8記載のポリエステル系樹脂発泡成形体。
  14. 【請求項14】 結晶化度が20%以上である請求項8
    記載のポリエステル系樹脂発泡成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20110171456A1 (en) * 2010-01-11 2011-07-14 Armacell Enterprise Gmbh Insulation material providing structural integrity and building elements and composites made thereof

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