JPH10182680A - ビスアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物の製造方法 - Google Patents

ビスアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物の製造方法

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JPH10182680A
JPH10182680A JP35774896A JP35774896A JPH10182680A JP H10182680 A JPH10182680 A JP H10182680A JP 35774896 A JP35774896 A JP 35774896A JP 35774896 A JP35774896 A JP 35774896A JP H10182680 A JPH10182680 A JP H10182680A
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JP
Japan
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methyl
reaction
bis
complex compound
lithium aluminum
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JP35774896A
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Yasuo Matsumura
泰男 松村
Yoshihisa Inomata
佳久 猪俣
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に有用なビスアルキルシクロペンタジ
エニル錯体化合物を安価に製造する新規な製造方法を提
供する。 【解決手段】 アルキルフルベンを水素化アルミニウム
リチウムあるいは水素化ホウ素ナトリウムと反応させた
後、金属ハロゲン化物と反応させることを特徴とするビ
スアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業的に有用な、
例えばオレフィン重合用のシングルサイト触媒の一成分
となり得るビスアルキルシクロペンタジエニル錯体化合
物の新規な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆるサンドイッチ錯体の形態を取る
ビスアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物の製造方
法については、従来、各種の提案がなされている。その
中でも工業的に入手が容易な原料を用いる製造方法とし
て、例えば、シクロペンタジエンを金属ナトリウム等の
アルカリ金属あるいはブチルリチウム等の強塩基で処理
した後、アルキルハライドと反応させてアルキルシクロ
ペンタジエンとし、更にアルカリ金属あるいは強塩基で
処理した後、金属のハロゲン化物と反応させることによ
りビスアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物を得る
方法が知られている。しかしながら、この方法では1モ
ルのビスアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物を得
るのに4モルのアルカリ金属あるいは強塩基が必要であ
り、製造コストが高くなる。また、アルカリ金属は発火
性があり操作が容易でないことや、反応工程数が多いこ
となどの欠点もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点を
改良し、危険性が低く工程数の少ない反応でビスアルキ
ルシクロペンタジエニル錯体化合物を合成する方法を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
は、下式〔I〕に示すアルキルフルベンを、水素化アル
ミニウムリチウムおよび/または水素化ホウ素ナトリウ
ムと反応させ、次いでFe、Ti、Hf およびZr から選
ばれる金属のハロゲン化物と反応させることを特徴とす
る下式〔II〕に示すビスアルキルシクロペンタジエニル
錯体化合物の製造方法に関するものである。
【化3】 〔ここで、R1は炭素数1〜8のアルキル基を表し、m
個のR1は互いに同一でも異なってもよい。mは0〜4
の整数を表す。R2は炭素数1〜8のアルキル基を表
し、R1と同一でも異なってもよい。〕
【化4】 〔ここで、MはFe、Ti、Hf およびZr から選ばれる
金属を表し、Yはハロゲン原子あるいは水素原子を表
す。R1、R2およびmの定義は前記式〔I〕と同様であ
る。〕 本発明の第2は、本発明の第1において、水素化アルミ
ニウムリチウムおよび/または水素化ホウ素ナトリウム
を、アルキルフルベン1モルに対して0.05〜0.75
モル用いることを特徴とする製造方法に関する。本発明
の第3は、本発明の第1において、金属のハロゲン化物
を、水素化アルミニウムリチウムおよび/または水素化
ホウ素ナトリウム1モルに対して0.05〜0.5モル用
いることを特徴とする製造方法に関する。本発明の第4
は、本発明の第1において、反応温度が0〜40℃であ
ることを特徴とする製造方法に関する。本発明の第5
は、本発明の第1において、mが0であり、R2が炭素
数1〜8の直鎖アルキル基であることを特徴とする製造
方法に関する。
【0005】以下、本発明を更に説明する。本発明にお
いては、式〔I〕で示されるアルキルフルベンを原料に
用いる。ここでR1およびR2は炭素数1から8のアルキ
ル基を表し、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基
などが挙げられる。R1としては、これらの置換基が最
大4個まで導入されていてもよい。また、R2が直鎖ア
ルキル基であると更に好ましい。
【0006】式〔I〕で示されるアルキルフルベンの具
体例としては、6−メチルフルベン、6−エチルフルベ
ン、6−n−プロピルフルベン、6−イソプロピルフル
ベン、6−n−ブチルフルベン、6−イソブチルフルベ
ン、6−sec−ブチルフルベン、6−tert−ブチルフル
ベン、6−n−ペンチルフルベン、6−n−ヘキシルフ
ルベン、1,6−ジメチルフルベン、1−メチル−6−
エチルフルベン、1−メチル−6−n−プロピルフルベ
ン、1−メチル−6−イソプロピルフルベン、1−メチ
ル−6−n−ブチルフルベン、1−メチル−6−イソブ
チルフルベン、1−メチル−6−sec−ブチルフルベ
ン、1−メチル−6−tert−ブチルフルベン、1−メチ
ル−6−n−ペンチルフルベン、1−メチル−6−n−
ヘキシルフルベン、2,6−ジメチルフルベン、2−メ
チル−6−エチルフルベン、2−メチル−6−n−プロ
ピルフルベン、2−メチル−6−イソプロピルフルベ
ン、2−メチル−6−n−ブチルフルベン、2−メチル
−6−イソブチルフルベン、2−メチル−6−sec−ブ
チルフルベン、2−メチル−6−tert−ブチルフルベ
ン、2−メチル−6−n−ペンチルフルベン、2−メチ
ル−6−n−ヘキシルフルベン、1,2−ジメチル−6
−n−プロピルフルベン、1,3−ジメチル−6−n−
プロピルフルベン、1,4−ジメチル−6−n−プロピ
ルフルベン、1−エチル−6−n−プロピルフルベン等
が挙げられる。これらの中で6−エチルフルベン、6−
n−プロピルフルベン、1−メチル−6−エチルフルベ
ン、2−メチル−6−エチルフルベンが特に好適であ
る。
【0007】本発明の方法では、まず前述のアルキルフ
ルベンを、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素
ナトリウムまたはこれらの混合物と反応させる。この反
応により得られる反応液を、以下「A液」という。水素
化アルミニウムリチウムや水素化ホウ素ナトリウムは、
粉体、タブレット等の固体状、あるいはエーテル、TH
F、トルエン、ヘキサン等の溶媒に溶解しまたは分散し
た液体状のいずれの形態でも用いることができる。
【0008】水素化アルミニウムリチウムや水素化ホウ
素ナトリウムの投入方法について特に制限はない。しか
しながら、水素化アルミニウムリチウムあるいは水素化
ホウ素ナトリウムを溶液状ではなく固体状として扱う場
合には、あらかじめ反応器にこれらの固体および溶媒を
仕込んだ後、アルキルフルベンを徐々に加える方法を用
いると操作および装置が簡便である。いずれの方法にお
いても、反応は発熱を伴うため、水素化アルミニウムリ
チウムや水素化ホウ素ナトリウム等は徐々に加える必要
がある。
【0009】水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ
素ナトリウムまたはこれらの混合物の量は、アルキルフ
ルベン1モルに対して0.25モル程度で十分である。
ただし、反応系中に水やその他の水素化アルミニウムリ
チウム、水素化ホウ素ナトリウムなどと反応する物質が
併存する場合には、その分だけ過剰に加える必要があ
る。通常0.05〜0.75モルが用いられ、好ましくは
0.25〜0.5モルである。過剰に用いても未反応のま
ま残留するため、経済的でないばかりでなく、失活して
廃棄することが必要となるので好ましくない。
【0010】反応溶媒としては、ジエチルエーテル、ジ
ブチルエーテル、THF、ジオキサン、トルエン、ヘキ
サン、ヘプタン等を用いることができる。この中ではジ
エチルエーテルおよびTHFが特に好ましい。溶媒は脱
水処理しておくことが望ましい。溶媒中に水分が含まれ
ていると、水分の1/4モルに相当する水素化アルミニ
ウムリチウムが無駄に消費されることになり経済的に不
利である。
【0011】反応温度は−50℃〜100℃の範囲であ
り、好ましくは0〜40℃である。反応温度が−50℃
未満では反応速度が小さすぎたり、あるいは反応溶液が
固化して反応操作が困難となるため好ましくない。一
方、反応温度が100℃を超える場合には、反応熱の除
去が不十分となり反応を制御することができなくなるこ
とがあり、また反応溶媒の沸点以上になると加圧反応器
が必要になり、反応操作が煩雑になるので、いずれも好
ましくない。反応時間は、反応原料を加えた後15分以
上とすれば十分である。通常は10時間以内で反応を終
了させてA液を得る。
【0012】この反応工程においては、アルキルフルベ
ンは水素化金属と反応して、アルキルシクロペンタジエ
ニル陰イオンに変換する。例えば、6−n−プロピルフ
ルベンからはn−ブチルシクロペンタジエニルアニオン
が生成する。この陰イオンは、本発明の方法においては
特に精製等をすることなく次の工程に供され、そこで金
属ハロゲン化物と反応してビスn−ブチルシクロペンタ
ジエニル錯体化合物を生成する。
【0013】本発明の方法では、上記のようにして製造
したA液と、Fe、Ti、Hf およびZr から選ばれる金
属のハロゲン化物とを反応させる。この反応により得ら
れる反応液を、以下「B液」という。上記ハロゲン化物
のハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素が
挙げられ、それらの混合物も利用することができる。F
e、Ti、Hf およびZr から選ばれる金属のハロゲン化
物として、具体的には、塩化ジルコニウム、臭化ジルコ
ニウム、フッ化ジルコニウム、ヨウ化ジルコニウム、塩
化チタン、臭化チタン、フッ化チタン、ヨウ化チタン、
塩化ハフニウム、臭化ハフニウム、フッ化ハフニウム、
ヨウ化ハフニウム、塩化鉄、臭化鉄、フッ化鉄、ヨウ化
鉄等が挙げられる。
【0014】上記反応における反応基質の投入方法は、
特に制限はない。Fe、Ti、Hf およびZr から選ばれ
る金属のハロゲン化物を固体で扱う場合には、あらかじ
め反応器に固体および溶媒を仕込んだ後、A液を徐々に
加える方法を用いると操作および装置が簡便である。い
ずれの方法においても、反応は発熱を伴うため、反応基
質は徐々に加える必要がある。
【0015】Fe、Ti、Hf およびZr から選ばれる金
属のハロゲン化物の量は、水素化アルミニウムリチウム
あるいは水素化ホウ素ナトリウムの1モルに対して0.
05〜0.5モルであり、好ましくは0.25〜0.5モ
ルである。
【0016】反応溶媒は、前記工程で用いる溶媒のいず
れも用いることができる。したがって、前の工程から得
られる反応液であるA液をそのまま用い、特に溶媒を追
加することなく反応に供することが好ましい。
【0017】反応温度は−50℃〜100℃の範囲であ
り、好ましくは0〜40℃である。反応温度が−50℃
未満では反応速度が小さすぎたり、溶液が固化して反応
操作を行うことが困難となり好ましくない。反応温度が
100℃を超えるような場合には、反応熱の除去が不十
分となり反応を制御することができなくなることがあ
り、また反応溶媒の沸点以上になると加圧反応器が必要
になり、反応操作が煩雑になるので、いずれも好ましく
ない。反応時間は、反応原料を加えた後15分以上とす
れば十分である。通常は10時間以内で反応を終了させ
てB液を得る。
【0018】B液から、目的物であるビスアルキルシク
ロペンタジエニル錯体化合物が得られる。得られた錯体
化合物は、適宜に精製しあるいは溶液の状態のままで、
例えば、オレフィン重合用のシングルサイト触媒の一成
分として用いることができる。B液からは常法によりビ
スアルキルシクロペンタジエニル錯体化合物を単離する
ことができる。例えば、B液に固体が懸濁している場合
には、濾紙等で濾過した後、濾液から溶媒を減圧下で除
去することにより褐色ないしは黒色の固体が得られる。
これを、n−ヘキサンあるいはn−ヘプタン等の再結晶
溶媒に加熱下で溶解させ、溶解後、徐々に冷却すれば結
晶が析出する。これを濾過分離することにより、ビスア
ルキルシクロペンタジエニル錯体化合物の結晶が単離さ
れる。
【0019】本発明により得られるビスアルキルシクロ
ペンタジエニル錯体化合物として具体的には、以下に記
載する配位子を有するジルコニウムジクロリド、チタニ
ウムジクロリド、ハフニウムジクロリド、鉄ジクロリ
ド、ジルコニウムジブロミド、チタニウムジブロミド、
ハフニウムジブロミド、鉄ジブロミド等が挙げられる。
すなわち、錯体の配位子(基)として具体的には、ビス
エチルシクロペンタジエニル、ビスn−プロピルシクロ
ペンタジエニル、ビスn−ブチルシクロペンタジエニ
ル、ビスイソブチルシクロペンタジエニル、ビスn−ペ
ンチルシクロペンタジエニル、ビス(3−メチルブチル)
シクロペンタジエニル、ビス(2−メチルブチル)シクロ
ペンタジエニル、ビス(2,2−ジメチルプロピル)シク
ロペンタジエニル、ビスn−ヘキシルシクロペンタジエ
ニル、ビスn−ヘプチルシクロペンタジエニル、ビス
(1−メチル−2−エチル)シクロペンタジエニル、ビス
(1−メチル−2−n−プロピル)シクロペンタジエニ
ル、ビス(1−メチル−2−n−ブチル)シクロペンタジ
エニル、ビス(1−メチル−2−イソブチル)シクロペン
タジエニル、ビス(1−メチル−2−n−ペンチル)シク
ロペンタジエニル、ビス〔1−メチル−2−(3−メチ
ルブチル)〕シクロペンタジエニル、ビス〔1−メチル
−2−(2−メチルブチル)〕シクロペンタジエニル、ビ
ス〔1−メチル−2−(2,2−ジメチルプロピル)〕シ
クロペンタジエニル、ビス(1−メチル−2−n−ヘキ
シル)シクロペンタジエニル、ビス(1−メチル−2−n
−ヘプチル)シクロペンタジエニル、ビス(1−メチル−
3−エチル)シクロペンタジエニル、ビス(1−メチル−
3−n−プロピル)シクロペンタジエニル、ビス(1−メ
チル−3−n−ブチル)シクロペンタジエニル、ビス(1
−メチル−3−イソブチル)シクロペンタジエニル、ビ
ス(1−メチル−3−n−ペンチル)シクロペンタジエニ
ル、ビス〔1−メチル−3−(3−メチルブチル)〕シク
ロペンタジエニル、ビス〔1−メチル−3−(2−メチ
ルブチル)〕シクロペンタジエニル、ビス〔1−メチル−
3−(2,2−ジメチルプロピル)〕シクロペンタジエニ
ル、ビス(1−メチル−3−n−ヘキシル)シクロペンタ
ジエニル、ビス(1−メチル−3−n−ヘプチル)シクロ
ペンタジエニル等が挙げられる。したがって、本工程に
おいて、例えばn−ブチルシクロペンタジエニルアニオ
ンと塩化ジルコニウムとを反応させることにより、いわ
ゆるサンドイッチ錯体の形態をとるビスn−ブチルシク
ロペンタジエニルジルコニウムジクロリドが得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
説明する。以下に記載の%はいずれも重量%を表す。
【実施例】
<実施例1>攪拌機付きの内容積200mlの4つ口フ
ラスコに窒素気流下で、水素化アルミニウムリチウム
0.72g(18.8mmol)と脱水THF50mlを入れ
た。フラスコを氷冷下で攪拌し、スラリー溶液の温度を
5℃まで降下させた。ここに、6−n−プロピルフルベ
ン6.0g(50mmol)と脱水THF20mlの混合溶
液を、反応液の温度が10℃以上にならないように20
分間で滴下した。氷浴を取り去り、攪拌しながら徐々に
室温まで昇温すると、灰色の濁った溶液が得られた。こ
の溶液は、濾紙で濾過してもほとんど固体を分離するこ
とができなかった。得られた溶液を再度氷浴で5℃まで
冷却し、塩化ジルコニウム5.82g(25 mmol)
を少量ずつ加えた。5℃で2時間、更に室温で1時間攪
拌を続けると、赤黄色の反応液が得られた。これを濾紙
で濾過した後、濾液からTHFを25℃で減圧下に留出
させ、15.4gの黒色固体を得た。黒色固体5gをn
−ヘキサン100mlに加熱下で溶解し、黒色のヘキサ
ン不溶分を濾別した。濾液を5℃まで冷却し、析出する
結晶を濾過分離した。得られた結晶は真空乾燥して秤量
したところ2.48gであった。以下の分析結果から、
結晶はビスn−ブチルシクロペンタジエニルジルコニウ
ムジクロリドであることが分かった。なお、6−n−プ
ロピルフルベン基準のモル収率は62.9%である。結
晶の融点は97.7〜102℃であり、元素分析の結果
は以下の通りであった。元 素 実測値(%) 計算値(%) 炭 素 53.3 53.4 水 素 6.6 6.4 塩 素 18.0 17.6 ジルコニウム 22.0 22.6 また、結晶の12eVの Electron−Impact 法による質
量分析により下記のピークが検出された。 408(25)、407(17)、406(73)、4
05(35)、404(100)、403(42)、4
02(97)、372(11)、370(30)、36
9(47)、367(28)、366(65) 更に、1H−NMR分析の結果は下記の通りである。 6.4〜6.1 多重線(4H) 2.8〜2.5 多重線(2H) 1.8〜1.1 多重線(4H) 1.0〜0.7 多重線(3H)
【0021】<実施例2>6−n−プロピルフルベン
6.0g(50mmol)の代わりに2−メチル−6−n−
プロピルフルベン6.7g(50mmol)を用いたほか
は、実施例1と同様にして反応を行うことにより12.
3gの黒色固体を得た。その内の5gを用いて実施例1
と同様にヘキサンで再結晶することにより、2.35g
のビス(1−メチル−3−n−ブチル)シクロペンタジエ
ニルジルコニウムジクロリドを得た。
【0022】
【発明の効果】本発明の製造方法は、反応試薬の取り扱
いが容易なことおよび反応工程数が少ない点において特
に有利である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式〔I〕に示すアルキルフルベンを、
    水素化アルミニウムリチウムおよび/または水素化ホウ
    素ナトリウムと反応させ、次いでFe、Ti、 Hf およびZr から選ばれる金属のハロゲン化物と反応
    させることを特徴とする下式〔II〕で示すビスアルキル
    シクロペンタジエニル錯体化合物の製造方法。 【化1】 〔ここで、R1は炭素数1〜8のアルキル基を表し、m
    個のR1は互いに同一でも異なってもよい。mは0〜4
    の整数を表す。R2は炭素数1〜8のアルキル基を表
    し、R1と同一でも異なってもよい。〕 【化2】 〔ここで、MはFe、Ti、Hf およびZr から選ばれる
    金属を表し、Yはハロゲン原子あるいは水素原子を表
    す。R1、R2およびmの定義は前記式〔I〕と同様であ
    る。〕
  2. 【請求項2】 前記水素化アルミニウムリチウムおよび
    /または水素化ホウ素ナトリウムを、アルキルフルベン
    1モルに対して0.05〜0.75モル用いることを特徴
    とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属のハロゲン化物を、水素化アル
    ミニウムリチウムおよび/または水素化ホウ素ナトリウ
    ム1モルに対して0.05〜0.5モル用いることを特徴
    とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応温度が0〜40℃であることを特徴
    とする請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記mが0であり、R2が炭素数1〜8
    の直鎖アルキル基であることを特徴とする請求項1に記
    載の製造方法。
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