JP3552079B2 - サマリウム錯体 - Google Patents
サマリウム錯体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3552079B2 JP3552079B2 JP06761197A JP6761197A JP3552079B2 JP 3552079 B2 JP3552079 B2 JP 3552079B2 JP 06761197 A JP06761197 A JP 06761197A JP 6761197 A JP6761197 A JP 6761197A JP 3552079 B2 JP3552079 B2 JP 3552079B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- complex
- ligand
- tert
- thf
- samarium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Polymerization Catalysts (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な二価サマリウム錯体及びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二価ランタノイドである二価サマリウム(Sm)の錯体については、従来、Cp*−(ペンタメチルシクロペンタジエニルアニオン)や I− など同一の配位子を複数個有する錯体を中心に研究が進められてきた。最近、新規な配位子を有するランタノイド錯体として、ビスアリールオキシドアニオン(ArO− ) を配位子とする二価ランタノイド錯体(ArO)2Ln (LnはSm又はYbを示し、ArO は2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシドアニオンを示す) についての特徴ある反応性が報告され、アリールオキシド配位子がランタノイド錯体に対して有用な配位子であることが明らかにされた(Hou, Z., et al., J. Am. Chem. Soc., 117, pp.4421−4422, 1995; Yoshimura, T., et al., Organometallics, 14, pp.4858−4864, 1995; Hou,Z., et al., J. Am. Chem. Soc., 116, pp.11169−11170, 1994)。しかしながら、異なる配位子を有するサマリウム錯体は配位子の再配列などによって合成が困難であり、ほとんど研究されていない。
【0003】
例えば、二価サマリウムアミド錯体Sm[N(SiMe3)2]2(THF)2(Me: メチル基;THF:テトラヒドロフラン配位子)を二当量の2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノールなどのヒドロキシアリール化合物と反応させると、対応する二価サマリウムアリールオキシド錯体 (ArO)2Sm(THF)3 が得られること、並びに、この錯体をI2と反応させるとアリールオキシド配位子を有する三価のサマリウム・ヨウ化物: (ArO)2Sm(THF)2I が得られることが知られている(日本化学会平成7年春季年会, 演題番号3H5/43, 京都市)。
【0004】
また、最近、 [Cp* Sm(OAr1)Cp* K(THF)2] n(式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、 Ar1O は2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシド配位子を示し、THF はテトラヒドロフラン配位子を示し、n は該錯体が [Cp* Sm(OAr1)Cp* K(THF)2]を繰り返し単位とするポリメリック錯体であることを示す)で表される二価のサマリウム錯体が提案されている (日本化学会第70春季年会、演題番号 2B114、1996年3月29日;希土類 No.28、日本希土類学会発行、1996年5月16日)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明は、例えば、重合反応などの種々の有機合成反応や、上記の二価サマリウム錯体の製造のための原料物質として有用な二価サマリウム錯体を提供することを課題としている。本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意努力した結果、(Cp* )2Sm(THF)2(式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、THF はテトラヒドロフラン配位子を示す) で表されるサマリウム錯体を2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノールなどと反応させることにより、 [Cp* Sm(OAr)]2 で表される新規な二価サマリウム錯体が得られることを見いだした (ArO はアリールオキシド配位子を示す)。また、本発明者らは、この新規サマリウム錯体がエチレン及びスチレンの重合用触媒として有用であり、Cp* Sm(OAr)(HMPA)2や [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n などの有用なサマリウム錯体の製造原料としても利用できることを見いだした。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0006】
すなわち本発明は、式: [Cp* Sm(OAr)]2 (式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、ArO はアリールオキシド配位子を示す)で表されるサマリウム錯体を提供するものである。この発明の好ましい態様によれば、アリールオキシド配位子が2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシド配位子、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド配位子、又は2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシド配位子である上記錯体が提供される。また、本発明の別の態様によれば、 (Cp* )2Sm(THF)2(式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、THF はテトラヒドロフラン配位子を示す) で表されるサマリウム錯体をヒドロキシアリール化合物と反応させる工程を含む、上記サマリウム錯体の製造方法;スチレン及びエチレンの共重合用触媒である上記サマリウム錯体;並びに、上記サマリウム錯体の存在下でスチレン及びエチレンの共重合を行う方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のサマリウム錯体は下記の式: [Cp* Sm(OAr)]2 で表されることを特徴としている。式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、ArO はアリールオキシド配位子を示す。アリールオキシド配位子としては、好ましくは置換フェノキシドアニオンを用いることができ、置換フェノキシドアニオンとしては、例えば、ベンゼン環上に1個又は2個以上、好ましくは2個又は3個のアルキル基が置換したものを用いることができる。ベンゼン環上に2個又は3個のアルキル基を有する場合、これらのアルキル基は同一でも異なっていてもよく、これらのアルキル基のうちの2個がそれぞれベンゼン環上の2−位及び6−位(フェノキシドのベンゼン環においてオキシド基が置換した炭素原子を1−位とする)に置換して、2,6−ジアルキル置換フェノキシドアニオンを形成していることが好ましい。3個のアルキル基を有する場合には、ベンゼン環上の2−位、4−位、及び6−位に置換していることが好ましい。
【0008】
ベンゼン環上の2−位、6−位に置換するアルキル基としては、錯体の安定性などの観点から、イソプロピル基、tert− ブチル基、ネオペンチル基などの立体的に嵩高いC3−C6 アルキル基を用いることが好適である。例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドアニオン、2,6−ジイソプロピルフェノキシドアニオン、2,6−ジネオペンチルフェノキシドアニオン、2−tert− ブチル−6− イソプロピルフェノキシドアニオン、2−tert− ブチル−6− ネオペンチルフェノキシドアニオン、又は2−イソプロピル−6− ネオペンチルフェノキシドアニオンなどを用いることができる。これらのうち、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドアニオンを特に好適に用いることができる。
【0009】
また、これらの2,6−ジアルキル置換フェノキシドアニオンのベンゼン環がさらに1個又は2個以上、好ましくは1個のアルキル基を有する場合、そのようなアルキル基としてはC1−C4 アルキル基が好適であり、該アルキル基の置換位置としては4−位が好適である。例えば、2,6−ジアルキル置換フェノキシドアニオンのベンゼン環の4−位にメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert− ブチル基などのC1−C4 アルキル基が導入されたフェノキシドアニオンを配位子として有する錯体は、溶解性などの観点から好ましい。より具体的には、配位子として2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシドアニオン又は2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシドアニオンを有する錯体は本発明の方法に特に好適に使用できる。
【0010】
本発明の錯体は、公知の二価サマリウム錯体 (Cp* )2Sm(THF)2(式中、Cp* 及びTHF は上記のとおりである)を当量のヒドロキシアリール化合物 (ArOH) と反応させることにより収率よく製造することができる。原料として用いる (Cp* )2Sm(THF)2は、例えば、公知の方法(例えば、Evans, W.J., et al., J. Am. Chem. Soc., 107, 941, 1985などに記載の方法) に従って容易に入手することができる。m[N(SiMe3)2]2(THF)2 (SiMe3:トリメチルシリル基)に二当量のヒドロキシアリール化合物を反応させることにより容易に製造することができる。ヒドロキシアリール化合物としては、所望のアリールオキシド配位子に対応する化合物を用いればよく、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシドアニオンを配位子として導入する場合には、ヒドロキシアリール化合物として2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノールを用いればよい。
【0011】
本発明の錯体は各種の有機反応の触媒、例えば、エチレンとスチレンの共重合のための触媒として用いることができるほか、アリールオキシド配位子を有する他の有用な二価サマリウム錯体の製造用原料として用いることもできる。例えば、本発明の錯体をCp*−K (ペンタメチルシクロペンタジエニドカリウム)と反応させることにより [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n で表されるサマリウム錯体を製造することができ、HMPA (ヘキサメチルホスホルアミド)と反応させることによりCp* Sm(OAr)(HMPA)2で表されるサマリウム錯体を製造することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されることはない。
例1: [Cp* Sm(OAr)]2 (Ar=2,6−di−tert−Bu−C6H3) (1a)の製造
(Cp* )2Sm(THF)2 (1.13 g, 2 mmol) の紫色トルエン溶液 (5 ml) に ArOH (0.41 g, 2 mmol)のトルエン溶液 (5 ml) を加えた。得られた緑色混合液を室温で3時間攪拌した。溶媒を留去して緑色の結晶生成物を得、トルエンで洗浄して 1a (1.88 g, 1.92 mmol, 収率 96%) を得た。 (Cp* )2Sm(THF)2及び1当量の (ArO)2Sm(THF)3 をトルエン中で混合することにより、同様に 1a が 97%の単離収率で得られた。m.p. 262.5−263.0℃
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 33.69 (s, 36 H, tBu), −0.01 (br s, 2 H, para−C6H3), −0.17 (brs, 4H, meta−C6H3), −5.31 (s, 30H, C5Me5)
Anal. Calcd for C48H72O2Sm2: C, 58.72%; H, 7.39%, Found: C, 58.40%; H, 7.32%
【0013】
例2: [Cp* Sm(OAr)]2 (Ar=4−Me−2,6−di−tert−Bu−C6H2) (1b)の製造
例1と同様にして錯体(1b)を95% の収率で得た。m.p. 281−282℃
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 34.30 (s, 36H, tBu), −0.70 (s, 4 H, C6H2), −4.28 (s, 6H, Me), −5.13 (s, 30H, C5Me5)
Anal. Calcd for C50H76O2Sm2: C, 59.46%; H, 7.59%, Found: C, 59.88%; H, 7.63%
【0014】
例3: [Cp* Sm(OAr)]2 (Ar=2,4,6−tri−tert−Bu−C6H2) (1c)の製造
例1と同様にして錯体(1c)を96% の収率で得た。U−型チューブに充填した (Cp* )2Sm(THF)2のトルエン溶液中に ArOH のトルエン溶液をゆっくりと拡散させることにより、X 線回折に好適な暗緑色の結晶が得られた。m.p. 272.0−272.5℃
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 34.40 (s, 36H, ortho−tBu), −0.27 (s, 4H, C6H2), −3.88 (s, 18H, para−tBu), −5.10 (s, 30H, C5Me5)
Anal. Calcd for C56H88O2Sm2: C, 61.48%; H, 8.11%, Found: C, 61.33%; H, 8.20%
結晶データー
a=b=32.435 (3); c=13.193 (2)Å
α= β= 90°; γ= 120 °
fw=1094.12, 三方晶系;空間群:R−3 (No. 148), V =12019 (3) Å3, Z=9, Dcalcd=1.36 g cm −3
【0015】
例4:Cp* Sm(OAr)(HMPA)2 (Ar=2,6−di−tert−Bu−C6H3) (2a)の製造
例1で得た錯体(1a, 98 mg, 0.1 mmol) の THF溶液 (5 ml) にHMPA (70μl, 0.4 mmol)を加えると暗褐色の溶液が得られた。この溶液を室温で1時間攪拌した後、溶媒の一部を減圧留去して溶液を濃縮し、エーテルを積層して褐色結晶を析出させた (160 mg, 0.188 mmol, 収率94%)。m.p. 260−262℃. トルエン中で (Cp* )2Sm(THF)2とArOHとを反応させ、その反応液中に2当量のHMPAを加えることによっても同様に錯体(2a)が得られた。
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 5.12 (s, 15H, C5Me5), 4.15 (brs, 36H, NMe), 3.07 (t, J=7.7 Hz, 1H, para−C6H3), 2.81 (s, 18H, tBu), 2.51(d, J=7.7 Hz, 2H, meta−C6H3)
Anal. Calcd for C36H72N6O3P2Sm: C, 50.91%; H, 8.54%; N, 9.89%, Found: C,50.80%; H, 8.41%; N, 10.01%
【0016】
例5:Cp* Sm(OAr)(HMPA)2 (Ar=4−Me−2,6−di−tert−Bu−C6H2) (2b) の製造
例2で得た錯体(1b)を4当量の HMPA と反応させることにより、例4と同様にして錯体(2b)が92% の収率で得られた。また、トルエン中で (Cp* )2Sm(THF)2とArOHとを反応させ、その反応液中に2当量の HMPA を加えることによっても同様に錯体(2b)が得られた。
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 5.26 (s, 15H, C5Me5), 4.20 (brs, 36H, NMe), 2.76 (s, 18H, tBu), 2.24 (s, 2H, C6H2), 0.42 (s, 3H, Me).
【0017】
例6:Cp* Sm(OAr)(HMPA)2 (Ar=2,4,6−tri−tert−Bu−C6H2) (2c) の製造
例3で得た錯体(1c)を4当量の HMPA と反応させることにより、例4と同様にして錯体(2c)が90% の収率で得られた。m.p. 225−227℃. また、トルエン中で (Cp* )2Sm(THF)2とArOHとを反応させ、その反応液中に2当量の HMPA を加えることによっても同様に錯体(2c)が得られた。
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 5.24 (s, 15H, C5Me5), 4.29 (brs, 36H, NMe), 2.73 (s, 18H, ortho−tBu), 2.38 (s, 2H, C6H2), −0.44 (s, 9H, para−tBu)
Anal. Calcd for C40H80N6O3P2Sm: C, 53.06%; H, 8.91%; N, 9.28%, Found: C,
53.36%; H, 8.84%. N, 9.31%
【0018】
例7: [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n (Ar=2,6−di−tert−Bu−C6H3)(4a)の製造
例1で得た錯体(1a, 982 mg, 1 mmol)の褐色 THF溶液(10 ml) をCp* K (348 mg, 2 mmol)の THF懸濁液 (2 ml) に加えると直ちに緑色の溶液が得られた。この溶液を室温で5時間攪拌すると暗緑色の溶液となった。この溶液を濾過して濾液を減圧濃縮し、トルエンを加えて錯体(4a)を結晶として得た (1376 mg, 1.70 mmol, 収率85%)。m.p. 263−264℃
Anal. Calcd for C42H67O3KSm: C, 62.32%; H, 8.34%, Found: C, 62.39%; H, 8.41%
【0019】
例8: [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n (Ar=4−Me−2,6−di−tert−Bu−C6H2) (4b) 及び [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n (Ar=2,4,6−tri−tert−Bu−C6H2) (4c)の製造
例7と同様にして例2で得た錯体(1b)及び例3で得た錯体(1c)から、それぞれ錯体(4b)及び錯体(4c)を82% 及び80% の収率で得た。
錯体(4b) m.p. 178−180 ℃ (分解後に赤色固体となり 300℃までその状態が維持された)
Anal. Calcd for C43H69O3KSm: C, 62.72%; H, 8.45%, Found: C, 63.09%; H, 8.27%
錯体(4c) m.p. 273−274 ℃.
Anal. Calcd for C46H75O3KSm: C, 63.83%; H, 8.73%, Found: C, 63.69%; H, 8.67%
【0020】
例9:スチレン及びエチレンの共重合
100 mlのフラスコ中に、例2で得た錯体(1b, 0.1 mmol)、トルエン(4 ml)、及びスチレン (6 ml) を加え、常圧でエチレンを加えて5分間攪拌した後、フラスコを密閉してさらに12時間攪拌を続けることにより、スチレン及びエチレンの共重合体が得られた(0.4 g) 。PS/PE=5/1, Mw=24381, Mw/Mn=2.48.
【0021】
【発明の効果】
本発明のサマリウム錯体はエチレン及びスチレンの共重合などの有機反応の触媒として利用することができるほか、他の有用な二価サマリウム錯体の製造用原料として用いることもできる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な二価サマリウム錯体及びその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二価ランタノイドである二価サマリウム(Sm)の錯体については、従来、Cp*−(ペンタメチルシクロペンタジエニルアニオン)や I− など同一の配位子を複数個有する錯体を中心に研究が進められてきた。最近、新規な配位子を有するランタノイド錯体として、ビスアリールオキシドアニオン(ArO− ) を配位子とする二価ランタノイド錯体(ArO)2Ln (LnはSm又はYbを示し、ArO は2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシドアニオンを示す) についての特徴ある反応性が報告され、アリールオキシド配位子がランタノイド錯体に対して有用な配位子であることが明らかにされた(Hou, Z., et al., J. Am. Chem. Soc., 117, pp.4421−4422, 1995; Yoshimura, T., et al., Organometallics, 14, pp.4858−4864, 1995; Hou,Z., et al., J. Am. Chem. Soc., 116, pp.11169−11170, 1994)。しかしながら、異なる配位子を有するサマリウム錯体は配位子の再配列などによって合成が困難であり、ほとんど研究されていない。
【0003】
例えば、二価サマリウムアミド錯体Sm[N(SiMe3)2]2(THF)2(Me: メチル基;THF:テトラヒドロフラン配位子)を二当量の2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノールなどのヒドロキシアリール化合物と反応させると、対応する二価サマリウムアリールオキシド錯体 (ArO)2Sm(THF)3 が得られること、並びに、この錯体をI2と反応させるとアリールオキシド配位子を有する三価のサマリウム・ヨウ化物: (ArO)2Sm(THF)2I が得られることが知られている(日本化学会平成7年春季年会, 演題番号3H5/43, 京都市)。
【0004】
また、最近、 [Cp* Sm(OAr1)Cp* K(THF)2] n(式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、 Ar1O は2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシド配位子を示し、THF はテトラヒドロフラン配位子を示し、n は該錯体が [Cp* Sm(OAr1)Cp* K(THF)2]を繰り返し単位とするポリメリック錯体であることを示す)で表される二価のサマリウム錯体が提案されている (日本化学会第70春季年会、演題番号 2B114、1996年3月29日;希土類 No.28、日本希土類学会発行、1996年5月16日)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明は、例えば、重合反応などの種々の有機合成反応や、上記の二価サマリウム錯体の製造のための原料物質として有用な二価サマリウム錯体を提供することを課題としている。本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意努力した結果、(Cp* )2Sm(THF)2(式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、THF はテトラヒドロフラン配位子を示す) で表されるサマリウム錯体を2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノールなどと反応させることにより、 [Cp* Sm(OAr)]2 で表される新規な二価サマリウム錯体が得られることを見いだした (ArO はアリールオキシド配位子を示す)。また、本発明者らは、この新規サマリウム錯体がエチレン及びスチレンの重合用触媒として有用であり、Cp* Sm(OAr)(HMPA)2や [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n などの有用なサマリウム錯体の製造原料としても利用できることを見いだした。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
【0006】
すなわち本発明は、式: [Cp* Sm(OAr)]2 (式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、ArO はアリールオキシド配位子を示す)で表されるサマリウム錯体を提供するものである。この発明の好ましい態様によれば、アリールオキシド配位子が2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシド配位子、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド配位子、又は2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシド配位子である上記錯体が提供される。また、本発明の別の態様によれば、 (Cp* )2Sm(THF)2(式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、THF はテトラヒドロフラン配位子を示す) で表されるサマリウム錯体をヒドロキシアリール化合物と反応させる工程を含む、上記サマリウム錯体の製造方法;スチレン及びエチレンの共重合用触媒である上記サマリウム錯体;並びに、上記サマリウム錯体の存在下でスチレン及びエチレンの共重合を行う方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のサマリウム錯体は下記の式: [Cp* Sm(OAr)]2 で表されることを特徴としている。式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、ArO はアリールオキシド配位子を示す。アリールオキシド配位子としては、好ましくは置換フェノキシドアニオンを用いることができ、置換フェノキシドアニオンとしては、例えば、ベンゼン環上に1個又は2個以上、好ましくは2個又は3個のアルキル基が置換したものを用いることができる。ベンゼン環上に2個又は3個のアルキル基を有する場合、これらのアルキル基は同一でも異なっていてもよく、これらのアルキル基のうちの2個がそれぞれベンゼン環上の2−位及び6−位(フェノキシドのベンゼン環においてオキシド基が置換した炭素原子を1−位とする)に置換して、2,6−ジアルキル置換フェノキシドアニオンを形成していることが好ましい。3個のアルキル基を有する場合には、ベンゼン環上の2−位、4−位、及び6−位に置換していることが好ましい。
【0008】
ベンゼン環上の2−位、6−位に置換するアルキル基としては、錯体の安定性などの観点から、イソプロピル基、tert− ブチル基、ネオペンチル基などの立体的に嵩高いC3−C6 アルキル基を用いることが好適である。例えば、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドアニオン、2,6−ジイソプロピルフェノキシドアニオン、2,6−ジネオペンチルフェノキシドアニオン、2−tert− ブチル−6− イソプロピルフェノキシドアニオン、2−tert− ブチル−6− ネオペンチルフェノキシドアニオン、又は2−イソプロピル−6− ネオペンチルフェノキシドアニオンなどを用いることができる。これらのうち、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシドアニオンを特に好適に用いることができる。
【0009】
また、これらの2,6−ジアルキル置換フェノキシドアニオンのベンゼン環がさらに1個又は2個以上、好ましくは1個のアルキル基を有する場合、そのようなアルキル基としてはC1−C4 アルキル基が好適であり、該アルキル基の置換位置としては4−位が好適である。例えば、2,6−ジアルキル置換フェノキシドアニオンのベンゼン環の4−位にメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert− ブチル基などのC1−C4 アルキル基が導入されたフェノキシドアニオンを配位子として有する錯体は、溶解性などの観点から好ましい。より具体的には、配位子として2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシドアニオン又は2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシドアニオンを有する錯体は本発明の方法に特に好適に使用できる。
【0010】
本発明の錯体は、公知の二価サマリウム錯体 (Cp* )2Sm(THF)2(式中、Cp* 及びTHF は上記のとおりである)を当量のヒドロキシアリール化合物 (ArOH) と反応させることにより収率よく製造することができる。原料として用いる (Cp* )2Sm(THF)2は、例えば、公知の方法(例えば、Evans, W.J., et al., J. Am. Chem. Soc., 107, 941, 1985などに記載の方法) に従って容易に入手することができる。m[N(SiMe3)2]2(THF)2 (SiMe3:トリメチルシリル基)に二当量のヒドロキシアリール化合物を反応させることにより容易に製造することができる。ヒドロキシアリール化合物としては、所望のアリールオキシド配位子に対応する化合物を用いればよく、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシドアニオンを配位子として導入する場合には、ヒドロキシアリール化合物として2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノールを用いればよい。
【0011】
本発明の錯体は各種の有機反応の触媒、例えば、エチレンとスチレンの共重合のための触媒として用いることができるほか、アリールオキシド配位子を有する他の有用な二価サマリウム錯体の製造用原料として用いることもできる。例えば、本発明の錯体をCp*−K (ペンタメチルシクロペンタジエニドカリウム)と反応させることにより [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n で表されるサマリウム錯体を製造することができ、HMPA (ヘキサメチルホスホルアミド)と反応させることによりCp* Sm(OAr)(HMPA)2で表されるサマリウム錯体を製造することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されることはない。
例1: [Cp* Sm(OAr)]2 (Ar=2,6−di−tert−Bu−C6H3) (1a)の製造
(Cp* )2Sm(THF)2 (1.13 g, 2 mmol) の紫色トルエン溶液 (5 ml) に ArOH (0.41 g, 2 mmol)のトルエン溶液 (5 ml) を加えた。得られた緑色混合液を室温で3時間攪拌した。溶媒を留去して緑色の結晶生成物を得、トルエンで洗浄して 1a (1.88 g, 1.92 mmol, 収率 96%) を得た。 (Cp* )2Sm(THF)2及び1当量の (ArO)2Sm(THF)3 をトルエン中で混合することにより、同様に 1a が 97%の単離収率で得られた。m.p. 262.5−263.0℃
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 33.69 (s, 36 H, tBu), −0.01 (br s, 2 H, para−C6H3), −0.17 (brs, 4H, meta−C6H3), −5.31 (s, 30H, C5Me5)
Anal. Calcd for C48H72O2Sm2: C, 58.72%; H, 7.39%, Found: C, 58.40%; H, 7.32%
【0013】
例2: [Cp* Sm(OAr)]2 (Ar=4−Me−2,6−di−tert−Bu−C6H2) (1b)の製造
例1と同様にして錯体(1b)を95% の収率で得た。m.p. 281−282℃
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 34.30 (s, 36H, tBu), −0.70 (s, 4 H, C6H2), −4.28 (s, 6H, Me), −5.13 (s, 30H, C5Me5)
Anal. Calcd for C50H76O2Sm2: C, 59.46%; H, 7.59%, Found: C, 59.88%; H, 7.63%
【0014】
例3: [Cp* Sm(OAr)]2 (Ar=2,4,6−tri−tert−Bu−C6H2) (1c)の製造
例1と同様にして錯体(1c)を96% の収率で得た。U−型チューブに充填した (Cp* )2Sm(THF)2のトルエン溶液中に ArOH のトルエン溶液をゆっくりと拡散させることにより、X 線回折に好適な暗緑色の結晶が得られた。m.p. 272.0−272.5℃
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 34.40 (s, 36H, ortho−tBu), −0.27 (s, 4H, C6H2), −3.88 (s, 18H, para−tBu), −5.10 (s, 30H, C5Me5)
Anal. Calcd for C56H88O2Sm2: C, 61.48%; H, 8.11%, Found: C, 61.33%; H, 8.20%
結晶データー
a=b=32.435 (3); c=13.193 (2)Å
α= β= 90°; γ= 120 °
fw=1094.12, 三方晶系;空間群:R−3 (No. 148), V =12019 (3) Å3, Z=9, Dcalcd=1.36 g cm −3
【0015】
例4:Cp* Sm(OAr)(HMPA)2 (Ar=2,6−di−tert−Bu−C6H3) (2a)の製造
例1で得た錯体(1a, 98 mg, 0.1 mmol) の THF溶液 (5 ml) にHMPA (70μl, 0.4 mmol)を加えると暗褐色の溶液が得られた。この溶液を室温で1時間攪拌した後、溶媒の一部を減圧留去して溶液を濃縮し、エーテルを積層して褐色結晶を析出させた (160 mg, 0.188 mmol, 収率94%)。m.p. 260−262℃. トルエン中で (Cp* )2Sm(THF)2とArOHとを反応させ、その反応液中に2当量のHMPAを加えることによっても同様に錯体(2a)が得られた。
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 5.12 (s, 15H, C5Me5), 4.15 (brs, 36H, NMe), 3.07 (t, J=7.7 Hz, 1H, para−C6H3), 2.81 (s, 18H, tBu), 2.51(d, J=7.7 Hz, 2H, meta−C6H3)
Anal. Calcd for C36H72N6O3P2Sm: C, 50.91%; H, 8.54%; N, 9.89%, Found: C,50.80%; H, 8.41%; N, 10.01%
【0016】
例5:Cp* Sm(OAr)(HMPA)2 (Ar=4−Me−2,6−di−tert−Bu−C6H2) (2b) の製造
例2で得た錯体(1b)を4当量の HMPA と反応させることにより、例4と同様にして錯体(2b)が92% の収率で得られた。また、トルエン中で (Cp* )2Sm(THF)2とArOHとを反応させ、その反応液中に2当量の HMPA を加えることによっても同様に錯体(2b)が得られた。
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 5.26 (s, 15H, C5Me5), 4.20 (brs, 36H, NMe), 2.76 (s, 18H, tBu), 2.24 (s, 2H, C6H2), 0.42 (s, 3H, Me).
【0017】
例6:Cp* Sm(OAr)(HMPA)2 (Ar=2,4,6−tri−tert−Bu−C6H2) (2c) の製造
例3で得た錯体(1c)を4当量の HMPA と反応させることにより、例4と同様にして錯体(2c)が90% の収率で得られた。m.p. 225−227℃. また、トルエン中で (Cp* )2Sm(THF)2とArOHとを反応させ、その反応液中に2当量の HMPA を加えることによっても同様に錯体(2c)が得られた。
1H NMR (C6D6, 22℃) δ 5.24 (s, 15H, C5Me5), 4.29 (brs, 36H, NMe), 2.73 (s, 18H, ortho−tBu), 2.38 (s, 2H, C6H2), −0.44 (s, 9H, para−tBu)
Anal. Calcd for C40H80N6O3P2Sm: C, 53.06%; H, 8.91%; N, 9.28%, Found: C,
53.36%; H, 8.84%. N, 9.31%
【0018】
例7: [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n (Ar=2,6−di−tert−Bu−C6H3)(4a)の製造
例1で得た錯体(1a, 982 mg, 1 mmol)の褐色 THF溶液(10 ml) をCp* K (348 mg, 2 mmol)の THF懸濁液 (2 ml) に加えると直ちに緑色の溶液が得られた。この溶液を室温で5時間攪拌すると暗緑色の溶液となった。この溶液を濾過して濾液を減圧濃縮し、トルエンを加えて錯体(4a)を結晶として得た (1376 mg, 1.70 mmol, 収率85%)。m.p. 263−264℃
Anal. Calcd for C42H67O3KSm: C, 62.32%; H, 8.34%, Found: C, 62.39%; H, 8.41%
【0019】
例8: [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n (Ar=4−Me−2,6−di−tert−Bu−C6H2) (4b) 及び [Cp* Sm(OAr) Cp* K(THF)2]n (Ar=2,4,6−tri−tert−Bu−C6H2) (4c)の製造
例7と同様にして例2で得た錯体(1b)及び例3で得た錯体(1c)から、それぞれ錯体(4b)及び錯体(4c)を82% 及び80% の収率で得た。
錯体(4b) m.p. 178−180 ℃ (分解後に赤色固体となり 300℃までその状態が維持された)
Anal. Calcd for C43H69O3KSm: C, 62.72%; H, 8.45%, Found: C, 63.09%; H, 8.27%
錯体(4c) m.p. 273−274 ℃.
Anal. Calcd for C46H75O3KSm: C, 63.83%; H, 8.73%, Found: C, 63.69%; H, 8.67%
【0020】
例9:スチレン及びエチレンの共重合
100 mlのフラスコ中に、例2で得た錯体(1b, 0.1 mmol)、トルエン(4 ml)、及びスチレン (6 ml) を加え、常圧でエチレンを加えて5分間攪拌した後、フラスコを密閉してさらに12時間攪拌を続けることにより、スチレン及びエチレンの共重合体が得られた(0.4 g) 。PS/PE=5/1, Mw=24381, Mw/Mn=2.48.
【0021】
【発明の効果】
本発明のサマリウム錯体はエチレン及びスチレンの共重合などの有機反応の触媒として利用することができるほか、他の有用な二価サマリウム錯体の製造用原料として用いることもできる。
Claims (4)
- 式: [Cp* Sm(OAr)]2 (式中、Cp* はペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を示し、ArO はアリールオキシド配位子を示す)で表されるサマリウム錯体。
- アリールオキシド配位子が2,6−ジ−tert−ブチル−4− メチルフェノキシド配位子、2,6−ジ−tert−ブチルフェノキシド配位子、又は2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシド配位子である請求項1に記載の錯体。
- スチレン及びエチレンの共重合用触媒である請求項1又は2に記載のサマリム錯体。
- 請求項1又は2に記載のサマリウム錯体の存在下でスチレン及びエチレンの共重合を行う方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06761197A JP3552079B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | サマリウム錯体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06761197A JP3552079B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | サマリウム錯体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10259206A JPH10259206A (ja) | 1998-09-29 |
JP3552079B2 true JP3552079B2 (ja) | 2004-08-11 |
Family
ID=13349929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06761197A Expired - Fee Related JP3552079B2 (ja) | 1997-03-21 | 1997-03-21 | サマリウム錯体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3552079B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004027103A (ja) * | 2002-06-27 | 2004-01-29 | Inst Of Physical & Chemical Res | 触媒組成物 |
KR101344592B1 (ko) | 2004-07-02 | 2013-12-26 | 도꾸리쯔교세이호징 리가가쿠 겐큐소 | 메탈로센 착체를 포함하는 중합 촉매 조성물, 및 이를 이용하여 제조되는 중합체 |
-
1997
- 1997-03-21 JP JP06761197A patent/JP3552079B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10259206A (ja) | 1998-09-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Chakraborty et al. | Mono-and dinuclear tetraphosphabutadiene ferrate anions | |
JPH02221285A (ja) | ビスインデニル誘導体およびその製造方法 | |
JPH10109996A (ja) | メタロセン化合物の新規な合成方法 | |
JPS6096519A (ja) | 再分配反応によるヒドロゲノシランの新製造方法 | |
Tabushi et al. | Unsymmetrical introduction of two functional groups into cyclodextrin. Combination specificity by use of N-benzyl-N-methylaniline N-oxide cap | |
CN111468191A (zh) | 一种钌卡宾催化剂的合成方法 | |
WO2007111226A1 (ja) | フラーレン誘導体およびその製造方法 | |
JP3552079B2 (ja) | サマリウム錯体 | |
JPH06501491A (ja) | モリブデンとタングステンの錯体の合成 | |
JP2794089B2 (ja) | アルケニルホスフィンオキシド化合物の製造法 | |
Zhang et al. | Synthesis of Titanium Cyclynes Cp2Ti (OBET) and Cp* 2Ti (OBET) and the Unusual Stability of the Bimetallic Complex Ni [Cp2Ti (OBET)] to CO and O2 | |
JP3878966B2 (ja) | サマリウム錯体 | |
JP2849712B2 (ja) | アルケニルホスフィンオキシド化合物の製造方法 | |
CN107312045B (zh) | 一种取代环戊二烯基茂金属化合物的制备方法 | |
JP3584256B2 (ja) | 新規サマリウム錯体 | |
JP3603132B2 (ja) | サマリウム錯体 | |
US6455704B1 (en) | Process for the preparation of base-free carbazolide anions | |
JP3839176B2 (ja) | アルカリ金属シクロペンタジエニリド類の製造方法およびアルカリ金属シクロペンタジエニリド類を用いるジハロビス(η−置換シクロペンタジエニル)ジルコニウム類の製造方法 | |
JPH01143878A (ja) | ケイ素アジド化合物の製造方法 | |
JPH09309887A (ja) | サマリウム錯体 | |
JP2863838B2 (ja) | (4−スタニル−2−アルケン−1−イル)ボラン化合物およびその製造方法 | |
JP2002538128A (ja) | 4−ケトシクロペンテン及びシクロペンタジエン化合物の合成 | |
RU2179477C2 (ru) | Катализатор для получения 1-алкокси-2,3-дифенилалюмациклопропенов | |
JP4967098B2 (ja) | シクロヘプタトリエニルパラジウム化合物及びその製造法 | |
JP2000256381A (ja) | 不飽和ホスホン酸エステルを製造する方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20031201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040330 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040413 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |