JPH10182588A - 置換ベンジル尿素誘導体及びこれを含有する医薬 - Google Patents
置換ベンジル尿素誘導体及びこれを含有する医薬Info
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- JPH10182588A JPH10182588A JP9266098A JP26609897A JPH10182588A JP H10182588 A JPH10182588 A JP H10182588A JP 9266098 A JP9266098 A JP 9266098A JP 26609897 A JP26609897 A JP 26609897A JP H10182588 A JPH10182588 A JP H10182588A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 次の一般式(1)
【化1】
〔式中、R1 及びR2 は、H、ハロゲン原子、アルキル
基又はアルコキシル基を示し、R3 は置換基を有してい
てもよいフェニル又は複素環基を示し、nは1〜6の整
数を示し、R4 は置換基を有していてもよいフェニル基
を示す〕で表わされる置換ベンジル尿素誘導体又はその
塩、及びこれを有効成分とする医薬。 【効果】 マクロファージ中のACATのみを強く阻害
するため、動脈硬化の予防及び治療剤として有用であ
る。
基又はアルコキシル基を示し、R3 は置換基を有してい
てもよいフェニル又は複素環基を示し、nは1〜6の整
数を示し、R4 は置換基を有していてもよいフェニル基
を示す〕で表わされる置換ベンジル尿素誘導体又はその
塩、及びこれを有効成分とする医薬。 【効果】 マクロファージ中のACATのみを強く阻害
するため、動脈硬化の予防及び治療剤として有用であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な置換ベンジ
ル尿素誘導体又はその塩、及びこれを有効成分とする医
薬に関し、詳細には、動脈血管壁に存在するマクロファ
ージ中のアシル−コエンザイムA コレステロール ア
シルトランスフェラーゼ(Acyl-CoA Cholesterol acyl-
transferase(ACAT))を選択的に阻害することにより、泡
沫細胞形成を抑制する抗動脈硬化薬として有用な置換ベ
ンジル尿素誘導体又はその塩及びこれを有効成分とする
医薬に関する。
ル尿素誘導体又はその塩、及びこれを有効成分とする医
薬に関し、詳細には、動脈血管壁に存在するマクロファ
ージ中のアシル−コエンザイムA コレステロール ア
シルトランスフェラーゼ(Acyl-CoA Cholesterol acyl-
transferase(ACAT))を選択的に阻害することにより、泡
沫細胞形成を抑制する抗動脈硬化薬として有用な置換ベ
ンジル尿素誘導体又はその塩及びこれを有効成分とする
医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】心疾患、脳血管障害は癌に次いで我が国
における死因の2位、3位を占め、両者を合わせると死
因の半数を超えるが、これらのほとんどが、動脈硬化の
末期症状として発病する。動脈硬化は年齢を重ねていく
ことによっても生じるものであり、一般的な診断法がな
く、また、動脈硬化という病名もないが、動脈硬化が原
因で死亡する率は非常に高いものと推定される。
における死因の2位、3位を占め、両者を合わせると死
因の半数を超えるが、これらのほとんどが、動脈硬化の
末期症状として発病する。動脈硬化は年齢を重ねていく
ことによっても生じるものであり、一般的な診断法がな
く、また、動脈硬化という病名もないが、動脈硬化が原
因で死亡する率は非常に高いものと推定される。
【0003】動脈硬化の発症のメカニズムについては、
不明確な点が多かったが、このメカニズムに関して多く
の研究が行われ、最近急速にその解明がなされてきた。
すなわち、動脈硬化が生ずると、コレステリルエステル
が大量に蓄積された粥状硬化病巣が形成され、この病巣
の成長に伴って、血管内腔の狭窄が進行し、最悪の場合
には、血管内が完全に詰まるというように、この動脈硬
化は非常に恐ろしい疾病である。動脈硬化の治療及び予
防法としては、今のところ、リスクファクターを軽減す
るという方法が主流を占めている。これは動脈硬化の発
症に関与する増悪因子を取り除くという方法であり、具
体的には食事療法と共に、各種血清脂質低下剤や降圧剤
等を投与する方法など有用な治療及び予防法が多い。し
かしながら、動脈硬化に対するこれらの薬剤の作用は間
接的であり、動脈硬化に対して直接作用する薬剤の開発
が強く望まれていた。
不明確な点が多かったが、このメカニズムに関して多く
の研究が行われ、最近急速にその解明がなされてきた。
すなわち、動脈硬化が生ずると、コレステリルエステル
が大量に蓄積された粥状硬化病巣が形成され、この病巣
の成長に伴って、血管内腔の狭窄が進行し、最悪の場合
には、血管内が完全に詰まるというように、この動脈硬
化は非常に恐ろしい疾病である。動脈硬化の治療及び予
防法としては、今のところ、リスクファクターを軽減す
るという方法が主流を占めている。これは動脈硬化の発
症に関与する増悪因子を取り除くという方法であり、具
体的には食事療法と共に、各種血清脂質低下剤や降圧剤
等を投与する方法など有用な治療及び予防法が多い。し
かしながら、動脈硬化に対するこれらの薬剤の作用は間
接的であり、動脈硬化に対して直接作用する薬剤の開発
が強く望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ACAT阻害剤は、そ
の直接作用を有する薬剤の候補の一つである。ACAT
はコレステロールをアシル化して蓄積型のコレステリル
エステルを合成する酵素であり、動脈硬化に於ける粥状
硬化病巣では、このコレステリルエステルが過剰に蓄積
されていることから、ACATを阻害すれば、過剰のコ
レステリルエステルの蓄積が抑えられ、従って硬化病巣
の成長も抑えられるものと期待されている。
の直接作用を有する薬剤の候補の一つである。ACAT
はコレステロールをアシル化して蓄積型のコレステリル
エステルを合成する酵素であり、動脈硬化に於ける粥状
硬化病巣では、このコレステリルエステルが過剰に蓄積
されていることから、ACATを阻害すれば、過剰のコ
レステリルエステルの蓄積が抑えられ、従って硬化病巣
の成長も抑えられるものと期待されている。
【0005】従来のACAT阻害剤としては、特開平2
−117651号公報、特開平4−234839号公
報、特開平3−7259号公報、「H. Tawara et al.,
J. Med. Chem.,37,2079−2084(199
4)」、特開平8−41006号公報、特開平7−25
8200号公報等に記載の化合物が挙げられる。これら
の文献では小腸ミクロゾーム又は肝ミクロゾームに於け
るACAT阻害活性あるいは間接的に血漿中のコレステ
ロールを減少させる作用について検討しており、抗動脈
硬化作用を検討する際により重要と思われるマクロファ
ージ中のACAT阻害活性については記載されていな
い。
−117651号公報、特開平4−234839号公
報、特開平3−7259号公報、「H. Tawara et al.,
J. Med. Chem.,37,2079−2084(199
4)」、特開平8−41006号公報、特開平7−25
8200号公報等に記載の化合物が挙げられる。これら
の文献では小腸ミクロゾーム又は肝ミクロゾームに於け
るACAT阻害活性あるいは間接的に血漿中のコレステ
ロールを減少させる作用について検討しており、抗動脈
硬化作用を検討する際により重要と思われるマクロファ
ージ中のACAT阻害活性については記載されていな
い。
【0006】更に、「Thomas P. Maduskuie, Jr. et a
l., J. Med. Chem., 38,1067−1083(19
95)」記載の化合物には、肝ミクロゾームに於けるA
CATに比してマクロファージ中のACATを強く阻害
するものも見出されているが、その選択的効果は十分と
は言えないものである。
l., J. Med. Chem., 38,1067−1083(19
95)」記載の化合物には、肝ミクロゾームに於けるA
CATに比してマクロファージ中のACATを強く阻害
するものも見出されているが、その選択的効果は十分と
は言えないものである。
【0007】従って、本発明の目的は、肝臓、腸粘膜、
動脈、副腎、卵巣、皮膚など体全体にわたって存在して
いるACATのうち、特に強くかつ選択的に、動脈血管
壁に存在するマクロファージ中のACATを阻害して泡
沫細胞形成を抑制し、動脈硬化の予防及び治療用の医薬
として有用な化合物を提供することにある。
動脈、副腎、卵巣、皮膚など体全体にわたって存在して
いるACATのうち、特に強くかつ選択的に、動脈血管
壁に存在するマクロファージ中のACATを阻害して泡
沫細胞形成を抑制し、動脈硬化の予防及び治療用の医薬
として有用な化合物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる実情に鑑み、本発
明者らは、鋭意研究を行った結果、下記一般式(1)で
表わされる新規な置換ベンジル尿素誘導体が、肝臓中の
ACATよりも、マクロファージ中のACATを更に強
く阻害することから、動脈硬化の予防及び治療剤として
有用であることを見出し本発明を完成した。
明者らは、鋭意研究を行った結果、下記一般式(1)で
表わされる新規な置換ベンジル尿素誘導体が、肝臓中の
ACATよりも、マクロファージ中のACATを更に強
く阻害することから、動脈硬化の予防及び治療剤として
有用であることを見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は次の一般式(1)
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、R1 及びR2 は、同一又は異なっ
て水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ
ル基を示し、R3 は置換基を有していてもよいフェニル
又は複素環基を示し、nは1〜6の整数を示し、R4 は
置換基を有していてもよいフェニル基を示す〕で表わさ
れる置換ベンジル尿素誘導体又はその塩、及びこれを有
効成分とする医薬を提供するものである。
て水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ
ル基を示し、R3 は置換基を有していてもよいフェニル
又は複素環基を示し、nは1〜6の整数を示し、R4 は
置換基を有していてもよいフェニル基を示す〕で表わさ
れる置換ベンジル尿素誘導体又はその塩、及びこれを有
効成分とする医薬を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の置換ベンジル尿素誘導体
は前記一般式(1)で表わされるものである。この一般
式(1)中、R1 及びR2 並びにR3 及びR4 の置換基
のうちハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。アルキル基とし
てはC1-6アルキル基が好ましく、具体的には、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、直鎖又は分岐鎖のペンチル、ヘキシル基等
が挙げられる。アルコキシル基としてはC1-6アルコキ
シル基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロ
ポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ
基、直鎖又は分岐鎖のペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
基等が挙げられる。このうちハロゲン原子としてはフッ
素原子が好ましく、アルキル基としてはメチル基が好ま
しく、アルコキシル基としてはメトキシ基が好ましい。
は前記一般式(1)で表わされるものである。この一般
式(1)中、R1 及びR2 並びにR3 及びR4 の置換基
のうちハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。アルキル基とし
てはC1-6アルキル基が好ましく、具体的には、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、直鎖又は分岐鎖のペンチル、ヘキシル基等
が挙げられる。アルコキシル基としてはC1-6アルコキ
シル基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロ
ポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ
基、直鎖又は分岐鎖のペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
基等が挙げられる。このうちハロゲン原子としてはフッ
素原子が好ましく、アルキル基としてはメチル基が好ま
しく、アルコキシル基としてはメトキシ基が好ましい。
【0013】また、一般式(1)中、R3 で示される複
素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、
ピリジル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、トリアゾ
リル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、インドリ
ル基、キノリル基、イソキノリル基等が挙げられる。
素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、
ピリジル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、トリアゾ
リル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、インドリ
ル基、キノリル基、イソキノリル基等が挙げられる。
【0014】R3 及びR4 で示されるフェニル基又は複
素環基の置換基としては、ハロゲン原子、ハロゲノC
1-6アルキル基、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルコキシル
基、アミノ基、モノ−又はジ−C1-6アルキルアミノ
基、水酸基、C7-16アラルキルオキシ基、メチレンジオ
キシ基、シアノ基、ベンゾイル基、C1-6アルカノイル
基、カルバモイル基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シ−カルボニル基、C1-6アルカノイルオキシ基、ニト
ロ基、スルホン酸基、スルホンアミド基、チオール基、
C1-6アルキルチオ基、C1-6アルキルスルホニル基、直
鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル基、C1-6アルカノイルア
ミノ基、ベンゾイルアミノ基、ヒドロキシC1-6アルキ
ル基、カルボキシC1-6アルキル基、カルボキシC1-6ア
ルコキシル基及びC2-6アルケニル基から選ばれる1〜
3個の基が挙げられる。より具体的には、ハロゲン原
子;フルオロメチル基、クロロメチル基、1,1,1−
トリフルオロメチル基等のハロゲノC1-6アルキル基;
メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシル基;ア
ミノ基;モノメチルアミノ基、モノエチルアミノ基等の
モノC1- 6アルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基等のジC1-6アルキルアミノ基;水酸基;
ベンジルオキシ基等のC7-16アラルキルオキシ基;メチ
レンジオキシ基;シアノ基;ベンゾイル基;アセチル
基、プロピオニル基等のC1-6アルカノイル基;カルバ
モイル基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基等のC1-6アルコキシ−カルボニル
基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等のC
1-6アルカノイルオキシ基;ニトロ基;スルホン酸基;
スルホンアミド基;チオール基;メチルチオ基;エチル
チオ基等のC1-6アルキルチオ基;メチルスルホニル
基、エチルスルホニル基等のC1-6アルキルスルホニル
基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基等のC1-6の直鎖又は分岐鎖ア
ルキル基;アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等
のC1-6アルカノイルアミノ基;ベンゾイルアミノ基;
ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキ
シC1-6アルキル基;カルボキシメチル基、カルボキシ
エチル基等のカルボキシC1-6アルキル基;カルボキシ
メトキシ基、カルボキシジメチルメトキシ基等のカルボ
キシC1-6アルコキシル基;ビニル基、アリル基等のC
2-6アルケニル基等が挙げられる。これらの置換基のう
ち、ハロゲン原子、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル
基、C1-6アルコキシル基、ニトロ基、水酸基、メチレ
ンジオキシ基、C1-6モノアルキルアミノ基、C1-6ジア
ルキルアミノ基、アミノ基及びカルボキシル基から選ば
れる1〜3個の基が好ましく、フッ素原子、メチル基、
イソプロピル基、メトキシ基、メチレンジオキシ基、水
酸基、ジメチルアミノ基、ニトロ基から選ばれる1〜3
個の基が特に好ましい。
素環基の置換基としては、ハロゲン原子、ハロゲノC
1-6アルキル基、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルコキシル
基、アミノ基、モノ−又はジ−C1-6アルキルアミノ
基、水酸基、C7-16アラルキルオキシ基、メチレンジオ
キシ基、シアノ基、ベンゾイル基、C1-6アルカノイル
基、カルバモイル基、カルボキシル基、C1-6アルコキ
シ−カルボニル基、C1-6アルカノイルオキシ基、ニト
ロ基、スルホン酸基、スルホンアミド基、チオール基、
C1-6アルキルチオ基、C1-6アルキルスルホニル基、直
鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル基、C1-6アルカノイルア
ミノ基、ベンゾイルアミノ基、ヒドロキシC1-6アルキ
ル基、カルボキシC1-6アルキル基、カルボキシC1-6ア
ルコキシル基及びC2-6アルケニル基から選ばれる1〜
3個の基が挙げられる。より具体的には、ハロゲン原
子;フルオロメチル基、クロロメチル基、1,1,1−
トリフルオロメチル基等のハロゲノC1-6アルキル基;
メトキシ基、エトキシ基等のC1-6アルコキシル基;ア
ミノ基;モノメチルアミノ基、モノエチルアミノ基等の
モノC1- 6アルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基等のジC1-6アルキルアミノ基;水酸基;
ベンジルオキシ基等のC7-16アラルキルオキシ基;メチ
レンジオキシ基;シアノ基;ベンゾイル基;アセチル
基、プロピオニル基等のC1-6アルカノイル基;カルバ
モイル基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基等のC1-6アルコキシ−カルボニル
基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等のC
1-6アルカノイルオキシ基;ニトロ基;スルホン酸基;
スルホンアミド基;チオール基;メチルチオ基;エチル
チオ基等のC1-6アルキルチオ基;メチルスルホニル
基、エチルスルホニル基等のC1-6アルキルスルホニル
基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基等のC1-6の直鎖又は分岐鎖ア
ルキル基;アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基等
のC1-6アルカノイルアミノ基;ベンゾイルアミノ基;
ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキ
シC1-6アルキル基;カルボキシメチル基、カルボキシ
エチル基等のカルボキシC1-6アルキル基;カルボキシ
メトキシ基、カルボキシジメチルメトキシ基等のカルボ
キシC1-6アルコキシル基;ビニル基、アリル基等のC
2-6アルケニル基等が挙げられる。これらの置換基のう
ち、ハロゲン原子、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル
基、C1-6アルコキシル基、ニトロ基、水酸基、メチレ
ンジオキシ基、C1-6モノアルキルアミノ基、C1-6ジア
ルキルアミノ基、アミノ基及びカルボキシル基から選ば
れる1〜3個の基が好ましく、フッ素原子、メチル基、
イソプロピル基、メトキシ基、メチレンジオキシ基、水
酸基、ジメチルアミノ基、ニトロ基から選ばれる1〜3
個の基が特に好ましい。
【0015】一方、一般式(1)中のnは1〜6の整数
であるが、特に1〜4が好ましい。
であるが、特に1〜4が好ましい。
【0016】本発明の置換ベンジル尿素誘導体(1)
は、R3 の複素環基としてピリジル基、イミダゾリル
基、チアゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、
イソキサゾリル基、キノリル基、イソキノリル基が選ば
れた場合、あるいはアミノ化合物、カルボン酸、スルホ
ン酸等が置換した場合に、それぞれ塩となり得るが、こ
の場合塩としては医薬品として許容される塩であれば特
に限定されない。具体的には、例えばアミノ化合物が置
換した場合の塩としては、フマル酸塩、マレイン酸塩、
クエン酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩、塩酸塩、臭化水素
酸塩、硫酸塩等の無機酸塩が挙げられ、カルボン酸又は
スルホン酸が置換した場合の塩としてはナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
は、R3 の複素環基としてピリジル基、イミダゾリル
基、チアゾリル基、トリアゾリル基、オキサゾリル基、
イソキサゾリル基、キノリル基、イソキノリル基が選ば
れた場合、あるいはアミノ化合物、カルボン酸、スルホ
ン酸等が置換した場合に、それぞれ塩となり得るが、こ
の場合塩としては医薬品として許容される塩であれば特
に限定されない。具体的には、例えばアミノ化合物が置
換した場合の塩としては、フマル酸塩、マレイン酸塩、
クエン酸塩、酒石酸塩等の有機酸塩、塩酸塩、臭化水素
酸塩、硫酸塩等の無機酸塩が挙げられ、カルボン酸又は
スルホン酸が置換した場合の塩としてはナトリウム塩、
カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。
【0017】また置換ベンジル尿素誘導体(1)は水和
物に代表される溶媒和物として存在していてもよい。
物に代表される溶媒和物として存在していてもよい。
【0018】本発明の置換ベンジル尿素誘導体(1)
は、例えば下記製造法1、製造法2又は製造法3に従い
製造することができる。
は、例えば下記製造法1、製造法2又は製造法3に従い
製造することができる。
【0019】
【化3】
【0020】〔式中、R1 〜R4 及びnは前記と同じも
のを示し、Xはハロゲン原子を示す〕
のを示し、Xはハロゲン原子を示す〕
【0021】すなわち上記反応式に示すように、ヒドロ
キシベンズアルデヒド化合物(2)に、ハロゲン化合物
(3)を反応させ(第1工程)、得られた化合物(4)
を化合物(5)と反応させて(第2工程)O−メチルオ
キシム体(6)を得る。更に化合物(6)を還元して
(第3工程)ベンジルアミン体(7)とした後、イソシ
アナート(8)と反応させる(第4工程)ことにより本
発明化合物(1)が得られる。
キシベンズアルデヒド化合物(2)に、ハロゲン化合物
(3)を反応させ(第1工程)、得られた化合物(4)
を化合物(5)と反応させて(第2工程)O−メチルオ
キシム体(6)を得る。更に化合物(6)を還元して
(第3工程)ベンジルアミン体(7)とした後、イソシ
アナート(8)と反応させる(第4工程)ことにより本
発明化合物(1)が得られる。
【0022】以下、各工程について詳述する。
【0023】第1工程の反応は、通常、適当な塩基及び
溶媒の存在下で行われる。ここで使用される塩基として
は、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等が挙げられる。ここで使用される溶媒としては、反
応に影響を与えないものであれば特に限定はなく、例え
ばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル
等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、N−メチル−α−ピロリドン等のアミド類;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;エタノ
ール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタ
ノール等のアルコール類;ジメチルスルホキシド等のス
ルホキシド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類などが挙げられる。
溶媒の存在下で行われる。ここで使用される塩基として
は、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等が挙げられる。ここで使用される溶媒としては、反
応に影響を与えないものであれば特に限定はなく、例え
ばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル
等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、N−メチル−α−ピロリドン等のアミド類;
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;エタノ
ール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタ
ノール等のアルコール類;ジメチルスルホキシド等のス
ルホキシド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類などが挙げられる。
【0024】反応は0℃〜加熱還流下で行うことが好ま
しく、反応時間は1〜48時間とすることが好ましい。
特に、反応はジメチルホルムアミド中に於いて、ヒドロ
キシベンズアルデヒド(2)に対して等モルのハロゲン
化合物(3)を加え、更に等モル前後の炭酸カリウムを
加えて室温にて8〜24時間で行うことが好ましい。
しく、反応時間は1〜48時間とすることが好ましい。
特に、反応はジメチルホルムアミド中に於いて、ヒドロ
キシベンズアルデヒド(2)に対して等モルのハロゲン
化合物(3)を加え、更に等モル前後の炭酸カリウムを
加えて室温にて8〜24時間で行うことが好ましい。
【0025】第2工程のO−メチルオキシム化は、通
常、適当な塩基及び溶媒の存在下で行われる。ここで使
用される塩基としてはトリエチルアミン、ピロリジン、
ピペリジン、ピリジン等が挙げられる。また、ここで使
用される溶媒としては、反応に影響を与えないものであ
れば特に限定はなく、例えば、メタノール、エタノール
等のアルコール類が挙げられるが、塩基のピリジンをそ
のまま溶媒として用いることもできる。
常、適当な塩基及び溶媒の存在下で行われる。ここで使
用される塩基としてはトリエチルアミン、ピロリジン、
ピペリジン、ピリジン等が挙げられる。また、ここで使
用される溶媒としては、反応に影響を与えないものであ
れば特に限定はなく、例えば、メタノール、エタノール
等のアルコール類が挙げられるが、塩基のピリジンをそ
のまま溶媒として用いることもできる。
【0026】反応は0℃〜加熱還流下で行うことが好ま
しく、反応時間は1〜24時間とすることが好ましい。
特に反応は、ピリジン中に於いて、ベンズアルデヒド化
合物(4)に対して等モルのO−メチルヒドロキシルア
ミン・1塩酸塩(5)を加えて、室温にて6〜12時間
で行うことが好ましい。
しく、反応時間は1〜24時間とすることが好ましい。
特に反応は、ピリジン中に於いて、ベンズアルデヒド化
合物(4)に対して等モルのO−メチルヒドロキシルア
ミン・1塩酸塩(5)を加えて、室温にて6〜12時間
で行うことが好ましい。
【0027】第3工程の還元は、溶媒としてメタノー
ル、エタノール等のアルコール類を用い、更にアルコー
ルと同量の酢酸を加え、オキシム化合物(6)をこれに
溶解した後、(6)に対して、5〜25%重量比の10
%パラジウム炭素を加えて、水素雰囲気下で行うことが
好ましい。
ル、エタノール等のアルコール類を用い、更にアルコー
ルと同量の酢酸を加え、オキシム化合物(6)をこれに
溶解した後、(6)に対して、5〜25%重量比の10
%パラジウム炭素を加えて、水素雰囲気下で行うことが
好ましい。
【0028】この反応は室温で行うことが好ましく、反
応時間は1〜24時間とすることが好ましい。特に反応
は、エタノール、酢酸の1:1混合溶媒中に於いて、オ
キシム化合物(6)に対して重量比20%の10%パラ
ジウム炭素を加え、室温にて1時間で行うことが好まし
い。
応時間は1〜24時間とすることが好ましい。特に反応
は、エタノール、酢酸の1:1混合溶媒中に於いて、オ
キシム化合物(6)に対して重量比20%の10%パラ
ジウム炭素を加え、室温にて1時間で行うことが好まし
い。
【0029】また、第3工程の還元は、水素化トリフル
オロアセトキシホウ素ナトリウム〔NaBH3(OCO
CF3)〕を用いて行うこともできる。すなわち、テト
ラヒドロフラン中に水素化ホウ素ナトリウムを懸濁して
おき、室温にて、水素化ホウ素ナトリウムと等モルのト
リフルオロ酢酸を加えた後、水素化ホウ素ナトリウムに
対して、2分の1〜7分の1モルのオキシム化合物
(6)を加えて、室温にて1〜6時間、加熱還流下1〜
6時間反応させれば、ベンジルアミン体(7)が得られ
る(この合成手順は「N. Umine et al., Chem. Pharm.
Bull., Vol. 26, 2897(1978)」記載の方法に準じてい
る)。
オロアセトキシホウ素ナトリウム〔NaBH3(OCO
CF3)〕を用いて行うこともできる。すなわち、テト
ラヒドロフラン中に水素化ホウ素ナトリウムを懸濁して
おき、室温にて、水素化ホウ素ナトリウムと等モルのト
リフルオロ酢酸を加えた後、水素化ホウ素ナトリウムに
対して、2分の1〜7分の1モルのオキシム化合物
(6)を加えて、室温にて1〜6時間、加熱還流下1〜
6時間反応させれば、ベンジルアミン体(7)が得られ
る(この合成手順は「N. Umine et al., Chem. Pharm.
Bull., Vol. 26, 2897(1978)」記載の方法に準じてい
る)。
【0030】第4工程の反応は、適当な溶媒中で行われ
る。ここで使用される溶媒は反応に影響を与えないもの
であれば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン等の炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。特
に反応はベンジルアミン体(7)に対して等モルのイソ
シアネート(8)を用い、溶媒として、ベンゼンあるい
はトルエンを用い、反応温度は室温〜150℃、反応時
間は1〜24時間で行うことが好ましい。
る。ここで使用される溶媒は反応に影響を与えないもの
であれば特に限定はなく、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン等の炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。特
に反応はベンジルアミン体(7)に対して等モルのイソ
シアネート(8)を用い、溶媒として、ベンゼンあるい
はトルエンを用い、反応温度は室温〜150℃、反応時
間は1〜24時間で行うことが好ましい。
【0031】
【化4】
【0032】〔式中、R1 〜R4 及びnは前記と同じも
のを示し、Xはハロゲン原子を示す〕
のを示し、Xはハロゲン原子を示す〕
【0033】まず、本方法は上記反応式に示すように、
ヒドロキシベンズアルデヒド化合物(2)を、化合物
(5)と反応させて(第1工程)O−メチルオキシム体
(9)を得る。次いで(9)を還元することにより(第
2工程)ベンジルアミン体(10)を得る。また、別
途、ヒドロキシベンズアルデヒド化合物(2)を還元し
て直接ベンジルアミン体(10)を得ることもできる
(第3工程)。更にベンジルアミン体(10)をイソシ
アナート(8)と反応させて(第4工程)尿素誘導体
(11)とする。次いで、(11)とハロゲン化合物
(3)あるいはアルコール体(3′)とを反応させれば
(第5工程)本発明化合物(1)が得られる。
ヒドロキシベンズアルデヒド化合物(2)を、化合物
(5)と反応させて(第1工程)O−メチルオキシム体
(9)を得る。次いで(9)を還元することにより(第
2工程)ベンジルアミン体(10)を得る。また、別
途、ヒドロキシベンズアルデヒド化合物(2)を還元し
て直接ベンジルアミン体(10)を得ることもできる
(第3工程)。更にベンジルアミン体(10)をイソシ
アナート(8)と反応させて(第4工程)尿素誘導体
(11)とする。次いで、(11)とハロゲン化合物
(3)あるいはアルコール体(3′)とを反応させれば
(第5工程)本発明化合物(1)が得られる。
【0034】以下、各工程について述べる。
【0035】製造法2に於いて、その第1工程の合成は
製造法1の第2工程の合成法に準じて行うことができ、
更に同様に第2工程は製造法1の第3工程の、第4工程
は製造法1の第4工程の、第5工程の脱ハロゲン化水素
反応は製造法1の第1工程のそれぞれ合成法に準じて合
成を行うことができる。
製造法1の第2工程の合成法に準じて行うことができ、
更に同様に第2工程は製造法1の第3工程の、第4工程
は製造法1の第4工程の、第5工程の脱ハロゲン化水素
反応は製造法1の第1工程のそれぞれ合成法に準じて合
成を行うことができる。
【0036】第3工程は、ヒドロキシベンズアルデヒド
化合物(2)を10%アンモニア水に溶解し、(2)に
対して重量比30%のラネーニッケル(W−2)を加え
て、水素雰囲気下35〜40℃にて12時間攪拌する方
法によることが好ましく、本方法によりベンジルアミン
体(10)を直接得ることができる(この合成手順は
「特開平5−310653号公報」記載の方法に準じて
いる)。
化合物(2)を10%アンモニア水に溶解し、(2)に
対して重量比30%のラネーニッケル(W−2)を加え
て、水素雰囲気下35〜40℃にて12時間攪拌する方
法によることが好ましく、本方法によりベンジルアミン
体(10)を直接得ることができる(この合成手順は
「特開平5−310653号公報」記載の方法に準じて
いる)。
【0037】また、第5工程のうちアルコール体
(3′)を用いる脱水縮合反応は、通常の光延反応の条
件で行うことが好ましい。すなわち、この反応は脱水縮
合剤として、1〜2当量のアゾジカルボン酸ジエチルと
トリフェニルフォスフィンを用い、窒素、アルゴン等の
不活性気体雰囲気下で行うことが好ましい。ここで使用
される溶媒としては、反応に影響を与えないものであれ
ば特に限定はなく、例えば、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル類、あるいはクロロホルム、
塩化メチレン等のハロゲン化炭素類が挙げられる。また
反応温度は0〜100℃で反応時間は1〜24時間程度
とすることが好ましい。
(3′)を用いる脱水縮合反応は、通常の光延反応の条
件で行うことが好ましい。すなわち、この反応は脱水縮
合剤として、1〜2当量のアゾジカルボン酸ジエチルと
トリフェニルフォスフィンを用い、窒素、アルゴン等の
不活性気体雰囲気下で行うことが好ましい。ここで使用
される溶媒としては、反応に影響を与えないものであれ
ば特に限定はなく、例えば、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル等のエーテル類、あるいはクロロホルム、
塩化メチレン等のハロゲン化炭素類が挙げられる。また
反応温度は0〜100℃で反応時間は1〜24時間程度
とすることが好ましい。
【0038】
【化5】
【0039】〔式中、R1 〜R4 、nは前記と同じもの
を示し、R5 は低級アルキル基を示す〕
を示し、R5 は低級アルキル基を示す〕
【0040】まず、本方法は、上記反応式に示すよう
に、ヒドロキシフェニル酢酸エステル体(12)にハロ
ゲン化合物(3)を反応させる(第1工程)。次いで化
合物(13)を加水分解して(第2工程)、カルボン酸
(14)とし、カルボン酸(14)を化合物(15)と
反応させて(第3工程)、アジド(16)とした後、ク
ルチウス転位(第4工程)にてイソシアナート(17)
を得る。更に、イソシアナート(17)とアミン(1
8)を反応させる(第5工程)ことにより本発明化合物
(1)が得られる。
に、ヒドロキシフェニル酢酸エステル体(12)にハロ
ゲン化合物(3)を反応させる(第1工程)。次いで化
合物(13)を加水分解して(第2工程)、カルボン酸
(14)とし、カルボン酸(14)を化合物(15)と
反応させて(第3工程)、アジド(16)とした後、ク
ルチウス転位(第4工程)にてイソシアナート(17)
を得る。更に、イソシアナート(17)とアミン(1
8)を反応させる(第5工程)ことにより本発明化合物
(1)が得られる。
【0041】以下、各工程について詳述する。
【0042】製造法3に於いてその第1工程の反応は製
造法1の第1工程の合成法に準じて行うことができる。
造法1の第1工程の合成法に準じて行うことができる。
【0043】第2工程の加水分解反応は通常の加水分解
の方法で行われる。すなわち、1〜10規定の水酸化ナ
トリウム又は水酸化カリウム水溶液中で反応を行えばよ
いが、化合物(13)の溶解性の問題により、メタノー
ル、エタノール、ジオキサン等の溶媒を更に加えた方が
よい場合もある。反応温度は室温〜100℃で反応時間
は0.5〜24時間とすることが好ましい。
の方法で行われる。すなわち、1〜10規定の水酸化ナ
トリウム又は水酸化カリウム水溶液中で反応を行えばよ
いが、化合物(13)の溶解性の問題により、メタノー
ル、エタノール、ジオキサン等の溶媒を更に加えた方が
よい場合もある。反応温度は室温〜100℃で反応時間
は0.5〜24時間とすることが好ましい。
【0044】第3工程のアジド化及び第4工程のクルチ
ウス転位は途中で単離精製することなくそのままワンポ
ット(one pot)で行うことができる。第3工程、第4
工程の反応は、通常、適当な塩基及び溶媒の存在下で行
われる。ここで使用される溶媒としては、反応に影響を
与えないものであれば特に限定はなく、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素類などが挙げられ
る。また塩基としてはトリエチルアミン、ピロリジン、
ピペリジン、ピリジン等が挙げられるが、トリエチルア
ミンが最も好適である。
ウス転位は途中で単離精製することなくそのままワンポ
ット(one pot)で行うことができる。第3工程、第4
工程の反応は、通常、適当な塩基及び溶媒の存在下で行
われる。ここで使用される溶媒としては、反応に影響を
与えないものであれば特に限定はなく、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素類などが挙げられ
る。また塩基としてはトリエチルアミン、ピロリジン、
ピペリジン、ピリジン等が挙げられるが、トリエチルア
ミンが最も好適である。
【0045】反応は、室温〜加熱還流下で行い、反応時
間は、0.5〜8時間とすることが好ましい。特にトル
エン中カルボン酸(14)に対して等モルの化合物(1
5)を用いて1〜2当量のトリエチルアミンを加え、反
応温度80℃にて攪拌を1〜3時間行うことが好まし
い。
間は、0.5〜8時間とすることが好ましい。特にトル
エン中カルボン酸(14)に対して等モルの化合物(1
5)を用いて1〜2当量のトリエチルアミンを加え、反
応温度80℃にて攪拌を1〜3時間行うことが好まし
い。
【0046】第5工程の反応は、第3工程及び第4工程
で得られた反応混合物中でワンポットにて行うことがで
きる。第5工程で使用されるアミノ化合物(18)はカ
ルボン酸(14)に対して1〜2当量用いることが好ま
しく、反応温度は室温〜150℃、反応時間は1〜24
時間とすることが好ましい。
で得られた反応混合物中でワンポットにて行うことがで
きる。第5工程で使用されるアミノ化合物(18)はカ
ルボン酸(14)に対して1〜2当量用いることが好ま
しく、反応温度は室温〜150℃、反応時間は1〜24
時間とすることが好ましい。
【0047】上記反応に於ける目的化合物(1)の単
離、精製は常法、例えば洗浄、抽出、再結晶、クロマト
グラフィー等により行うことができる。また、塩又は溶
媒和物への変換も常法に従って行うことができる。
離、精製は常法、例えば洗浄、抽出、再結晶、クロマト
グラフィー等により行うことができる。また、塩又は溶
媒和物への変換も常法に従って行うことができる。
【0048】このようにして得られる本発明化合物
(1)は、動脈硬化症、それに関連する諸疾患、例えば
脳梗塞、一過性虚血発作、狭心症、末梢性血栓、末梢性
閉塞等の予防及び治療に有用である。
(1)は、動脈硬化症、それに関連する諸疾患、例えば
脳梗塞、一過性虚血発作、狭心症、末梢性血栓、末梢性
閉塞等の予防及び治療に有用である。
【0049】本発明化合物をこのような医薬として用い
る場合は、当該技術分野で公知の固体又は液体の担体と
混合し、非経口投与、経口投与又は外部投与に適した医
薬組成物(医薬製剤)とすればよい。医薬製剤としては
注射剤、吸入剤、シロップ剤もしくは乳剤等の液剤、錠
剤、カプセル剤もしくは粒剤等の固形剤、軟膏、坐剤等
の外用剤などが挙げられる。また、これらの製剤には必
要に応じて助剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤
又は界面活性剤等の通常使用される添加剤が含まれてい
てもよい。添加剤としては、注射用蒸留水、リンゲル
液、グルコース、ショ糖シロップ、ゼラチン、食用油、
カカオ脂、ステアリン酸マグネシウム又はタルク等が挙
げられる。
る場合は、当該技術分野で公知の固体又は液体の担体と
混合し、非経口投与、経口投与又は外部投与に適した医
薬組成物(医薬製剤)とすればよい。医薬製剤としては
注射剤、吸入剤、シロップ剤もしくは乳剤等の液剤、錠
剤、カプセル剤もしくは粒剤等の固形剤、軟膏、坐剤等
の外用剤などが挙げられる。また、これらの製剤には必
要に応じて助剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤
又は界面活性剤等の通常使用される添加剤が含まれてい
てもよい。添加剤としては、注射用蒸留水、リンゲル
液、グルコース、ショ糖シロップ、ゼラチン、食用油、
カカオ脂、ステアリン酸マグネシウム又はタルク等が挙
げられる。
【0050】本発明化合物を動脈硬化予防及び治療剤と
して使用する場合の投与量は、投与法、患者の年齢、体
重、容態によって異なるが、成人患者に対して経口投与
の場合、1日あたり0.1〜1000mgとすることが好
ましい。
して使用する場合の投与量は、投与法、患者の年齢、体
重、容態によって異なるが、成人患者に対して経口投与
の場合、1日あたり0.1〜1000mgとすることが好
ましい。
【0051】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0052】参考例1 3−(4−ニトロベンジルオキシ)ベンジルアミンの合
成 水素化ホウ素ナトリウム3.783g(0.100mo
l)を無水テトラヒドロフラン160mlに懸濁してお
き、ここへトリフルオロ酢酸11.402g(0.10
0mol)の無水テトラヒドロフラン20ml溶液を室温で
滴下し、10分間攪拌した。ここへO−メチル 3−
(4−ニトロベンジルオキシ)ベンズアルドキシム5.
726g(0.02mol)の無水テトラヒドロフラン2
0ml溶液を滴下し、室温で3時間攪拌し、更に2時間加
熱還流した。冷後、氷冷下水20mlを加えた後、減圧下
溶媒を留去し、残留物からクロロホルム抽出し、減圧下
溶媒を留去し粗生成物を得た。このものを2N塩酸80
0mlに溶解し、クロロホルムで洗浄後、50%水酸化ナ
トリウムにて中和し、クロロホルム抽出した。減圧下溶
媒を留去し、標題化合物4.234g(収率82%)を
得た。MS(FAB,Pos.) m/z 259(M
+1)
成 水素化ホウ素ナトリウム3.783g(0.100mo
l)を無水テトラヒドロフラン160mlに懸濁してお
き、ここへトリフルオロ酢酸11.402g(0.10
0mol)の無水テトラヒドロフラン20ml溶液を室温で
滴下し、10分間攪拌した。ここへO−メチル 3−
(4−ニトロベンジルオキシ)ベンズアルドキシム5.
726g(0.02mol)の無水テトラヒドロフラン2
0ml溶液を滴下し、室温で3時間攪拌し、更に2時間加
熱還流した。冷後、氷冷下水20mlを加えた後、減圧下
溶媒を留去し、残留物からクロロホルム抽出し、減圧下
溶媒を留去し粗生成物を得た。このものを2N塩酸80
0mlに溶解し、クロロホルムで洗浄後、50%水酸化ナ
トリウムにて中和し、クロロホルム抽出した。減圧下溶
媒を留去し、標題化合物4.234g(収率82%)を
得た。MS(FAB,Pos.) m/z 259(M
+1)
【0053】実施例1 3−(4−ニトロベンジルオキシ)ベンジルアミン2.
58g(10.0mmol)をトルエン110mlに懸濁し、
室温にて2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネー
ト2.03g(10.0mmol)のトルエン10ml溶液を
滴下し、その後1時間加熱還流を行った。次いで放冷
後、析出した結晶を濾取し、トルエン洗浄後、減圧乾燥
して目的物である1−(2,6−ジイソプロピルフェニ
ル)−3−〔3−(4−ニトロベンジルオキシ)ベンジ
ル〕ウレア(化合物1)の無色結晶3.90g(収率8
4.6%)を得た。化合物1のデータを表1に示す。
58g(10.0mmol)をトルエン110mlに懸濁し、
室温にて2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネー
ト2.03g(10.0mmol)のトルエン10ml溶液を
滴下し、その後1時間加熱還流を行った。次いで放冷
後、析出した結晶を濾取し、トルエン洗浄後、減圧乾燥
して目的物である1−(2,6−ジイソプロピルフェニ
ル)−3−〔3−(4−ニトロベンジルオキシ)ベンジ
ル〕ウレア(化合物1)の無色結晶3.90g(収率8
4.6%)を得た。化合物1のデータを表1に示す。
【0054】参考例2 1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−(3−
ヒドロキシ−4−メトキシベンジル)ウレアの合成 3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジルアミン600mg
(3.92mmol)、2,6−ジイソプロピルフェニルイ
ソシアネート810mg(3.90mmol)をトルエン40
ml中に加え、8時間還流攪拌した。冷後、析出結晶を濾
取し、エーテル洗浄後風乾して、目的物の結晶1.03
g(収率74.1%)を得た。 MS(FAB,Pos.) m/z 357(M+1)
ヒドロキシ−4−メトキシベンジル)ウレアの合成 3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジルアミン600mg
(3.92mmol)、2,6−ジイソプロピルフェニルイ
ソシアネート810mg(3.90mmol)をトルエン40
ml中に加え、8時間還流攪拌した。冷後、析出結晶を濾
取し、エーテル洗浄後風乾して、目的物の結晶1.03
g(収率74.1%)を得た。 MS(FAB,Pos.) m/z 357(M+1)
【0055】実施例2 1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−(3−
ヒドロキシ−4−メトキシベンジル)ウレア270mg
(0.758mmol)、1−ブロモ−3−フェニルプロパ
ン160mg(0.804mmol)及び炭酸カリウム250
mg(1.81mmol)をジメチルホルムアミド15ml中に
加え、室温にて24時間攪拌した。次いで反応混液中の
ジメチルホルムアミドを減圧留去後、残渣をクロロホル
ムに溶解し、水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
更に、クロロホルムを減圧留去し、析出結晶をエーテル
にて粉砕後、濾取することにより、目的物である1−
(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−〔4−メト
キシ−3−(3−フェニルプロポキシ)ベンジル〕ウレ
ア(化合物8)の無色結晶263mg(収率73.3%)
を得た。化合物8のデータを表2に示す。
ヒドロキシ−4−メトキシベンジル)ウレア270mg
(0.758mmol)、1−ブロモ−3−フェニルプロパ
ン160mg(0.804mmol)及び炭酸カリウム250
mg(1.81mmol)をジメチルホルムアミド15ml中に
加え、室温にて24時間攪拌した。次いで反応混液中の
ジメチルホルムアミドを減圧留去後、残渣をクロロホル
ムに溶解し、水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
更に、クロロホルムを減圧留去し、析出結晶をエーテル
にて粉砕後、濾取することにより、目的物である1−
(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−〔4−メト
キシ−3−(3−フェニルプロポキシ)ベンジル〕ウレ
ア(化合物8)の無色結晶263mg(収率73.3%)
を得た。化合物8のデータを表2に示す。
【0056】参考例3 4−(4−ニトロベンジルオキシ)フェニル酢酸の合成 4−(4−ニトロベンジルオキシ)フェニル酢酸エチル
3.15g(10.0mmol)をメタノール50ml及び
1,4−ジオキサン50mlの混合溶媒に溶解後1規定水
酸化ナトリウム水溶液70mlを加えて室温にて2時間攪
拌した。反応終了後、希塩酸にて反応混液を酸性とし、
クロロホルム抽出後無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。
次いでクロロホルムを減圧留去後、析出結晶をエーテル
にて粉砕し、目的物の結晶2.64g(収率92.0
%)を得た。 MS(FAB,Pos.) m/z 288(M+1)
3.15g(10.0mmol)をメタノール50ml及び
1,4−ジオキサン50mlの混合溶媒に溶解後1規定水
酸化ナトリウム水溶液70mlを加えて室温にて2時間攪
拌した。反応終了後、希塩酸にて反応混液を酸性とし、
クロロホルム抽出後無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。
次いでクロロホルムを減圧留去後、析出結晶をエーテル
にて粉砕し、目的物の結晶2.64g(収率92.0
%)を得た。 MS(FAB,Pos.) m/z 288(M+1)
【0057】実施例3 4−(4−ニトロベンジルオキシ)フェニル酢酸350
mg(1.22mmol)、ジフェニルホスホリルアジド34
0mg(1.24mmol)及びトルエン30mlの混合物中
に、トリエチルアミン0.50ml(3.59mmol)を加
え、内温80℃にて3時間攪拌を行った。次いで反応混
液中に2,6−ジイソプロピルアミン250mg(1.4
1mmol)を加え、同温度にて6時間攪拌を行った。冷
後、反応混液中のトルエンを減圧留去し、残渣をクロロ
ホルム及びメタノールの混合溶媒に溶解後、水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いでクロロホルムを減
圧留去後、シリカゲルカラムクロマトに付し、クロロホ
ルム溶出部を減圧留去することにより、目的物である1
−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−〔4−
(4−ニトロベンジルオキシ)ベンジル〕ウレア(化合
物17)の無色結晶194mg(収率34.5%)を得
た。化合物17のデータを表5に示す。
mg(1.22mmol)、ジフェニルホスホリルアジド34
0mg(1.24mmol)及びトルエン30mlの混合物中
に、トリエチルアミン0.50ml(3.59mmol)を加
え、内温80℃にて3時間攪拌を行った。次いで反応混
液中に2,6−ジイソプロピルアミン250mg(1.4
1mmol)を加え、同温度にて6時間攪拌を行った。冷
後、反応混液中のトルエンを減圧留去し、残渣をクロロ
ホルム及びメタノールの混合溶媒に溶解後、水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いでクロロホルムを減
圧留去後、シリカゲルカラムクロマトに付し、クロロホ
ルム溶出部を減圧留去することにより、目的物である1
−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−〔4−
(4−ニトロベンジルオキシ)ベンジル〕ウレア(化合
物17)の無色結晶194mg(収率34.5%)を得
た。化合物17のデータを表5に示す。
【0058】実施例4 窒素ガス雰囲気下、1−(2,6−ジイソプロピルフェ
ニル)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジ
ル)ウレア356mg(1.00mmol)、3−フリルメチ
ルアルコール147mg(1.50mmol)及びトリフェニ
ルフォスフィン393mg(1.50mmol)をTHF(テ
トラヒドロフラン)20mlに溶解し、ここへアゾジカル
ボン酸ジエチル261mg(1.50mmol)のTHF5ml
溶液を室温攪拌下滴下した。次いで4時間攪拌後、反応
混液を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトに
付し、クロロホルム:メタノール=100:1溶出部を
減圧留去することにより目的物の1−(2,6−ジイソ
プロピルフェニル)−3−〔4−(3−フリルメチルオ
キシ)−3−メトキシベンジル〕ウレア(化合物33)
の無色結晶409mg(収率93.6%)を得た。化合物
33のデータを表9に示す。
ニル)−3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジ
ル)ウレア356mg(1.00mmol)、3−フリルメチ
ルアルコール147mg(1.50mmol)及びトリフェニ
ルフォスフィン393mg(1.50mmol)をTHF(テ
トラヒドロフラン)20mlに溶解し、ここへアゾジカル
ボン酸ジエチル261mg(1.50mmol)のTHF5ml
溶液を室温攪拌下滴下した。次いで4時間攪拌後、反応
混液を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトに
付し、クロロホルム:メタノール=100:1溶出部を
減圧留去することにより目的物の1−(2,6−ジイソ
プロピルフェニル)−3−〔4−(3−フリルメチルオ
キシ)−3−メトキシベンジル〕ウレア(化合物33)
の無色結晶409mg(収率93.6%)を得た。化合物
33のデータを表9に示す。
【0059】実施例5 1−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−3−〔3−
メトキシ−4−(4−メトキシカルボニルベンジルオキ
シ)ベンジル〕ウレア(化合物27)252mg(0.5
0mmol)をジオキサン5ml及びメタノール5mlに溶解
し、更に、1規定水酸化ナトリウム水溶液3mlを加え室
温で4時間攪拌した。次いで2規定塩酸でpHを3〜4と
し、減圧下溶媒を留去して得られた残渣からクロロホル
ム抽出した。更に、クロロホルム抽出液を濾過後、減圧
下溶媒を留去し、目的物の1−(2,6−ジイソプロピ
ルフェニル)−3−〔4−(4−カルボキシベンジルオ
キシ−3−メトキシベンジル〕ウレア(化合物34)の
無色結晶238mg(収率97.0%)を得た。化合物3
4のデータを表9に示す。
メトキシ−4−(4−メトキシカルボニルベンジルオキ
シ)ベンジル〕ウレア(化合物27)252mg(0.5
0mmol)をジオキサン5ml及びメタノール5mlに溶解
し、更に、1規定水酸化ナトリウム水溶液3mlを加え室
温で4時間攪拌した。次いで2規定塩酸でpHを3〜4と
し、減圧下溶媒を留去して得られた残渣からクロロホル
ム抽出した。更に、クロロホルム抽出液を濾過後、減圧
下溶媒を留去し、目的物の1−(2,6−ジイソプロピ
ルフェニル)−3−〔4−(4−カルボキシベンジルオ
キシ−3−メトキシベンジル〕ウレア(化合物34)の
無色結晶238mg(収率97.0%)を得た。化合物3
4のデータを表9に示す。
【0060】実施例6〜36 実施例1、2、3又は4と同様にして化合物2〜7、化
合物9〜16、化合物18〜32、化合物35、36を
製造した。上記化合物データを表1〜10に示す。
合物9〜16、化合物18〜32、化合物35、36を
製造した。上記化合物データを表1〜10に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】
【表10】
【0071】試験例1 本発明化合物(1)について、その薬理作用を試験し
た。結果は次の通りである。
た。結果は次の通りである。
【0072】i)J774細胞を用いたACAT阻害活
性試験 J774細胞のACAT活性は、培養液中に添加した[
14C]オレイン酸とコレステロールより生成するコレス
テリルオレエートの放射活性として測定した。すなわ
ち、培養J774細胞を24F培養プレートに無血清R
PMI 1640培地で1×10-6Cell/wellとし、こ
れに[14C]オレイン酸、脱脂BSA(ウシ血清アルブ
ミン)、再構成リボソーム(コレステロール/フォスフ
ァチジルコリン=2/1(重量比)を含む0.3Mグル
コース溶液)及び25−ヒドロキシコレステロールを加
え、5%CO2下37℃で4時間培養した。培養後1%S
DS(ドデシル硫酸ナトリウム)溶液で細胞を破砕し、
破砕液中の脂質をヘキサンにて抽出し、これを減圧乾固
した。次いで残渣をTLC(薄層クロマトグラフィー)
で展開(展開溶媒:ジエチルエーテル/ヘキサン/酢酸
=80/20/1)した後、生成したコレステリルオレ
エート量をイメージングプレートで定量した。検体は、
DMSO(ジメチルスルホキシド)溶液を培養液に対し
て1%添加し、DMSOコントロールとの比較から酵素
活性阻害率を求めた。
性試験 J774細胞のACAT活性は、培養液中に添加した[
14C]オレイン酸とコレステロールより生成するコレス
テリルオレエートの放射活性として測定した。すなわ
ち、培養J774細胞を24F培養プレートに無血清R
PMI 1640培地で1×10-6Cell/wellとし、こ
れに[14C]オレイン酸、脱脂BSA(ウシ血清アルブ
ミン)、再構成リボソーム(コレステロール/フォスフ
ァチジルコリン=2/1(重量比)を含む0.3Mグル
コース溶液)及び25−ヒドロキシコレステロールを加
え、5%CO2下37℃で4時間培養した。培養後1%S
DS(ドデシル硫酸ナトリウム)溶液で細胞を破砕し、
破砕液中の脂質をヘキサンにて抽出し、これを減圧乾固
した。次いで残渣をTLC(薄層クロマトグラフィー)
で展開(展開溶媒:ジエチルエーテル/ヘキサン/酢酸
=80/20/1)した後、生成したコレステリルオレ
エート量をイメージングプレートで定量した。検体は、
DMSO(ジメチルスルホキシド)溶液を培養液に対し
て1%添加し、DMSOコントロールとの比較から酵素
活性阻害率を求めた。
【0073】
【表11】
【0074】
【化6】
【0075】ii)ラット肝ミクロゾームを用いたACA
T阻害活性試験 ラット肝ミクロゾームのACAT活性は[14C]オレオ
イル−CoAと内在性のコレステロールより生成するコ
レステリルオレエートの放射活性として測定した。すな
わち、常法にて調製したラット肝ミクロゾーム画分に[
14C]オレオイル−CoA、脱脂BSAを加え、37℃
で5分間反応後、反応液中の脂質をヘキサンにて抽出
し、これを減圧乾固した。次いで残渣をTLCで展開
(展開溶媒:ジエチルエーテル/ヘキサン/酢酸=80
/20/1)した後、生成したコレステリルオレエート
量をイメージングプレートで定量した。検体は、DMS
O溶液を反応液に対し1%で添加し、DMSOコントロ
ールとの比較から酵素活性阻害率を求めた。
T阻害活性試験 ラット肝ミクロゾームのACAT活性は[14C]オレオ
イル−CoAと内在性のコレステロールより生成するコ
レステリルオレエートの放射活性として測定した。すな
わち、常法にて調製したラット肝ミクロゾーム画分に[
14C]オレオイル−CoA、脱脂BSAを加え、37℃
で5分間反応後、反応液中の脂質をヘキサンにて抽出
し、これを減圧乾固した。次いで残渣をTLCで展開
(展開溶媒:ジエチルエーテル/ヘキサン/酢酸=80
/20/1)した後、生成したコレステリルオレエート
量をイメージングプレートで定量した。検体は、DMS
O溶液を反応液に対し1%で添加し、DMSOコントロ
ールとの比較から酵素活性阻害率を求めた。
【0076】
【表12】
【0077】i)及びii)の結果から明らかなように、
本発明化合物(1)は、肝ミクロゾームに於けるACA
T阻害活性に比べ、はるかにマウスのマクロファージ様
細胞に於けるACAT阻害活性が強い。このことは、直
接、動脈壁に於けるコレステロールエステルの蓄積及び
貯蔵を減少させ、アテローム性動脈硬化病変の形成又は
発展を抑制することを意味しており、動脈硬化症と合わ
せて、それに関連する諸疾患、例えば脳梗塞、一過性虚
血発作、狭心症、末梢性血栓、末梢性閉塞等の予防及び
治療に有用である。
本発明化合物(1)は、肝ミクロゾームに於けるACA
T阻害活性に比べ、はるかにマウスのマクロファージ様
細胞に於けるACAT阻害活性が強い。このことは、直
接、動脈壁に於けるコレステロールエステルの蓄積及び
貯蔵を減少させ、アテローム性動脈硬化病変の形成又は
発展を抑制することを意味しており、動脈硬化症と合わ
せて、それに関連する諸疾患、例えば脳梗塞、一過性虚
血発作、狭心症、末梢性血栓、末梢性閉塞等の予防及び
治療に有用である。
【0078】
【発明の効果】本発明の化合物は、マクロファージ中の
ACATを選択的に強く阻害するため、動脈硬化の予防
及び治療剤として有用である。
ACATを選択的に強く阻害するため、動脈硬化の予防
及び治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/44 A61K 31/44 C07C 309/51 C07C 309/51 311/37 311/37 317/32 317/32 323/44 323/44 C07D 213/30 C07D 213/30 307/42 307/42 333/16 333/16 (72)発明者 甲本 照夫 千葉県千葉市稲毛区山王町1−22 (72)発明者 内藤 博之 千葉県成田市美郷台1−4−7 サニーヒ ルA101 (72)発明者 橘 公一 千葉県成田市吾妻2−1−21−407 (72)発明者 大塚 真理 千葉県習志野市谷津4−7−15−704 (72)発明者 石井 二三夫 宮城県仙台市青葉区子平町3−15−106 (72)発明者 佐藤 進 千葉県成田市玉造6−15−5
Claims (4)
- 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は、同一又は異なって水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシル基を示し、
R3 は置換基を有していてもよいフェニル又は複素環基
を示し、nは1〜6の整数を示し、R4 は置換基を有し
ていてもよいフェニル基を示す〕で表わされる置換ベン
ジル尿素誘導体又はその塩。 - 【請求項2】 一般式(1)中、R1 及びR2 が、同一
又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは
分岐鎖のC1-6アルキル基又は直鎖もしくは分岐鎖のC
1-6アルコキシル基であり、R3 がハロゲン原子、ハロ
ゲノC1-6アルキル基、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルコキ
シル基、アミノ基、モノ−又はジ−C1 -6アルキルアミ
ノ基、水酸基、C7-16アラルキルオキシ基、メチレンジ
オキシ基、シアノ基、ベンゾイル基、C1-6アルカノイ
ル基、カルバモイル基、カルボキシル基、C1-6アルコ
キシ−カルボニル基、C1-6アルカノイルオキシ基、ニ
トロ基、スルホン酸基、スルホンアミド基、チオール
基、C1-6アルキルチオ基、C1 -6アルキルスルホニル
基、直鎖又は分岐鎖のC1-6アルキル基、C1-6アルカノ
イルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ヒドロキシC1-6
アルキル基、カルボキシC1 -6アルキル基、カルボキシ
C1-6アルコキシル基及びC2-6アルケニル基から選ばれ
る1〜3個の基が置換していてもよいフェニル、フリ
ル、チエニル、ピロリル、ピリジル、イミダゾリル、チ
アゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリ
ル、インドリル、キノリル又はイソキノリル基であり、
R4 が、ハロゲン原子、ハロゲノC1-6アルキル基、直
鎖又は分岐鎖のC1-6アルコキシル基、アミノ基、モノ
−又はジ−C1-6アルキルアミノ基、水酸基、C7-16ア
ラルキルオキシ基、メチレンジオキシ基、シアノ基、ベ
ンゾイル基、C1-6アルカノイル基、カルバモイル基、
カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C
1-6アルカノイルオキシ基、ニトロ基、スルホン酸基、
スルホンアミド基、チオール基、C1-6アルキルチオ
基、C1-6アルキルスルホニル基、直鎖又は分岐鎖のC
1-6アルキル基、C1-6アルカノイルアミノ基、ベンゾイ
ルアミノ基、ヒドロキシC1-6アルキル基、カルボキシ
C1-6アルキル基、カルボキシC1-6アルコキシル基及び
C2-6アルケニル基から選ばれる1〜3個の基が置換し
ていてもよいフェニル基である請求項1記載の置換ベン
ジル尿素誘導体又はその塩。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の置換ベンジル尿素
誘導体又はその塩を有効成分とする医薬。 - 【請求項4】 動脈硬化予防及び治療剤である請求項3
記載の医薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9266098A JPH10182588A (ja) | 1996-10-30 | 1997-09-30 | 置換ベンジル尿素誘導体及びこれを含有する医薬 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-288216 | 1996-10-30 | ||
JP28821696 | 1996-10-30 | ||
JP9266098A JPH10182588A (ja) | 1996-10-30 | 1997-09-30 | 置換ベンジル尿素誘導体及びこれを含有する医薬 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182588A true JPH10182588A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=26547304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9266098A Withdrawn JPH10182588A (ja) | 1996-10-30 | 1997-09-30 | 置換ベンジル尿素誘導体及びこれを含有する医薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10182588A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006506454A (ja) * | 2002-10-24 | 2006-02-23 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング | メチレン尿素誘導体 |
JP2009502846A (ja) * | 2005-07-29 | 2009-01-29 | ノスシラ、ソシエダッド、アノニマ | Gsk−3阻害剤 |
WO2017038871A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 東レ株式会社 | 尿素誘導体及びその用途 |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP9266098A patent/JPH10182588A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006506454A (ja) * | 2002-10-24 | 2006-02-23 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング | メチレン尿素誘導体 |
JP2010254714A (ja) * | 2002-10-24 | 2010-11-11 | Merck Patent Gmbh | メチレン尿素誘導体 |
JP4690889B2 (ja) * | 2002-10-24 | 2011-06-01 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | メチレン尿素誘導体 |
JP2009502846A (ja) * | 2005-07-29 | 2009-01-29 | ノスシラ、ソシエダッド、アノニマ | Gsk−3阻害剤 |
WO2017038871A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 東レ株式会社 | 尿素誘導体及びその用途 |
US10519106B2 (en) | 2015-08-31 | 2019-12-31 | Toray Industries, Inc. | Urea derivative and use therefor |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041207 |