JP2814950B2 - 血糖降下剤 - Google Patents

血糖降下剤

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JP2814950B2
JP2814950B2 JP10985895A JP10985895A JP2814950B2 JP 2814950 B2 JP2814950 B2 JP 2814950B2 JP 10985895 A JP10985895 A JP 10985895A JP 10985895 A JP10985895 A JP 10985895A JP 2814950 B2 JP2814950 B2 JP 2814950B2
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正徳 稲益
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血糖降下剤に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病の治療においては食事療法が必須
であるが、これだけで充分なコントロールが得られない
ときは、必要に応じてインスリンまたは経口糖尿病薬が
使用される。糖尿病薬としては、従来より、ビグアナイ
ド系化合物及びスルホニルウレア系化合物が用いられて
いる。しかしながら、ビグアナイド系化合物には乳酸ア
シドーシス、スルホニルウレア系化合物には重篤な低血
糖という副作用があり、このような欠点のない新しい糖
尿病治療剤の開発が望まれている。
【0003】近年、糖尿病の発症、並びに進展に高血糖
自身が関与するというグルコース・トキシシティー・セ
オリー(Glucose toxicity theo
ry)が提唱されている。すなわち、慢性的な高血糖が
インスリン分泌とインスリン作用の両方に異常を引き起
こし、これがさらに血糖を高め、糖尿病が進展するとい
うものである〔ジアベトロジア(Diabetolog
ia)第28巻、第119頁(1985年)〕。
【0004】この理論は、次のようにして検証されてい
る。すなわち、糖尿病動物の血糖をインスリンを用いず
に長期間正常に保つと糖尿病動物の病態が改善され、正
常化することが確認された〔ジャーナル・オブ・クリニ
カル・インベスチゲーション(J.Clin.Inve
st.)第79巻、第1510頁(1987年)、同第
80巻、第1037頁(1987年)、同第87巻、第
561頁(1991年)等〕。これらの検証実験で、血
糖を正常に保つ試薬としてフロリジンが皮下投与で用い
られている。
【0005】フロリジンは、リンゴやナシ等のバラ科植
物の樹皮や根皮に含まれる配糖体であり、すでに前世紀
に発見され、種々研究されてきた。最近、腸管と腎臓の
絨毛膜にのみ存在するNa+ −グルコース共輸送体の阻
害剤であることがわかり、この実験では、フロリジンは
腎臓での糖の再吸収を阻害し、糖の排泄を促進して高血
糖を是正したものと解釈される。
【0006】しかしながら、フロリジンを経口投与する
と、大部分はアグリコンであるフロレチンとグルコース
に加水分解され、フロリジンとして吸収される割合は小
さく、尿糖排泄作用は非常に弱い。また、アグリコンで
あるフロレチンは促通拡散型の糖輸送担体を強力に阻害
することが知られており、例えば、フロレチンを静脈内
投与すると脳内グルコース濃度が減少することが報告さ
れている〔ストローク(Stroke)、第14巻、第
388頁(1983年)〕ので、長期にわたりこれを使
用すると、いろいろな組織に悪い影響が及ぶことが考え
られる。そのためか、これまでフロリジンを糖尿病治療
薬として用いようという試みはなされていない。又、
2’−β−D−グルコピラノシルオキシ−4,6’−ジ
ヒドロキシジヒドロカルコンは、腎臓でのNa+ −グル
コース共輸送体を阻害することも知られている〔例え
ば、ビオキミカ・エ・ビオフィジカ・アクタ(Bioc
him.Biophys.Acta)、第71巻、第6
88頁(1963年)〕。しかし、上記化合物が経口投
与でも尿糖増加作用を有することについては何も記載さ
れていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、経口投与で
も優れた尿糖増加作用を有し、かつそのアグリコンは促
通拡散型の糖輸送担体の阻害作用が著しく弱いジヒドロ
カルコン誘導体を有効成分とする血糖降下剤を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【0009】
【化5】
【0010】〔但し、Arはアリール基であり、R1
水素原子又はアシル基であり、R2 は水素原子又はアシ
ル基であるか、或いはR1 とR2 が互いに結合して置換
基を有していてもよいメチレン基を形成し、R3 及びR
4 は同一又は異なって水素原子又はアシル基であり、O
5 は保護されていてもよい水酸基又は低級アルコキシ
基を表す(但し、R1 、R2 、R3 及びR4 は同時に水
素原子ではない)。〕で示されるジヒドロカルコン誘導
体及びその薬理的に許容しうる塩を有効成分とする血糖
降下剤に関する。
【0011】本発明の有効成分であるジヒドロカルコン
誘導体〔I〕は、尿糖増加作用に基づく優れた血糖降下
作用を奏する。例えば、本発明の有効成分〔I〕をラッ
トに投与した場合、24時間に尿中に排泄されたグルコ
ース量はフロリジンを投与した場合の約5〜35倍であ
った。また、本発明の有効成分をグルコース負荷糖尿マ
ウスに経口投与した場合,血糖値の上昇を顕著に抑制し
た。従って、本発明の血糖降下剤は糖尿病の治療・予防
に有用である。本発明の有効成分〔I〕のこのような尿
糖増加作用は腎臓でのグルコースの再吸収阻害によると
考えられ、従来の血糖降下剤にない特徴を有する。
【0012】また、本発明の有効成分であるジヒドロカ
ルコン誘導体は低毒性であり、医薬として高い安全性を
示す。例えば、4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’
−(2,3−ジ−O−エトキシアセチル−β−D−グル
コピラノシルオキシ)ジヒドロカルコンを1000mg
/kgの割合で、ラットに28日間連日経口投与し、観
察しても死亡例は認められなかった。
【0013】更に本発明の有効成分の加水分解物である
アグリコンは、フロレチンと異なり、糖とりこみ阻害作
用が著しく弱いという特徴も有する。例えば、ヒト赤血
球とD−〔3− 3H〕グルコースを1分間インキュベー
トし、赤血球の放射能を測定して赤血球における糖とり
こみを調べたところ、検体化合物非添加時を100とし
た場合、本発明の有効成分のアグリコンである2’,
4,6’−トリヒドロキシジヒドロカルコンは92.7
であり、2’,6’−ジヒドロキシ−4−メトキシジヒ
ドロカルコンは91.0であり、一方、フロレチンは1
3.7であった。
【0014】従って、本発明の有効成分のアグリコンの
ヒト赤血球における糖とりこみ阻害作用はフロリジンの
アグリコンであるフロレチンに比べて著しく小さく、本
発明の有効成分が一部加水分解を受けたとしても糖の組
織内濃度の減少は非常に起こりにくいと考えられる。
【0015】本発明の有効成分であるジヒドロカルコン
誘導体〔I〕において、アリール基としては、炭化水素
系アリール基があげられ、アシル基としては、脂肪族ア
シル基又は芳香族アシル基があげられる。
【0016】上記の炭化水素系アリール基としては、置
換基を有していてもよいフェニル基があげられる。ま
た、脂肪族アシル基としては、置換基を有していてもよ
い低級アルカノイル基又は置換基を有していてもよい低
級アルコキシカルボニル基があげられ、芳香族アシル基
としては、アリールカルボニル基又はアリールオキシカ
ルボニル基があげられる。
【0017】さらに、置換基を有していてもよいフェニ
ル基としては、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基又は
低級アルコキシカルボニルオキシ基で置換されていても
よいフェニル基があげられ、置換基を有していてもよい
低級アルカノイル基としては水酸基、低級アルコキシ
基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、カルボキシル
基、低級アルカノイルアミノ基、フェノキシ基、フェニ
ル基及び保護されていてもよいアミノ基から選ばれる1
〜2個の基で置換されていてもよい低級アルカノイル基
があげられ、置換基を有していてもよい低級アルコキシ
カルボニル基としては低級アルコキシ基及びフェニル基
から選ばれる基で置換されていてもよい低級アルコキシ
カルボニル基があげられる。又アリールカルボニル基と
しては、例えばベンゾイル基があげられ、アリールオキ
シカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル
基があげられる。
【0018】又、置換基を有していてもよい低級アルカ
ノイル基が保護されたアミノ基で置換された低級アルカ
ノイル基である場合、該アミノ基の保護基としてはアミ
ノ基の保護基となりうるものであればよく、例えばアセ
チル基、プロピオニル基等の低級アルカノイル基又はベ
ンジルオキシカルボニル基等のフェニル低級アルコキシ
カルボニル基等のアシル基があげられる。
【0019】又、置換基を有していてもよい低級アルカ
ノイル基は、α−アミノ酸のカルボキシル基から水酸基
を除いた基であってもよく、例えば、イソロイシン、フ
ェニルアラニン、バリン、アラニン、プロリン、ロイシ
ン等の天然アミノ酸、その対掌体もしくはラセミ体のカ
ルボキシル基1個から水酸基を除いた基が上げられる。
【0020】ジヒドロカルコン誘導体〔I〕において、
1 及びR2 が互いに結合して置換基を有するメチレン
基を形成する場合、該メチレン基上の置換基としては、
フェニル基、低級アルカノイルオキシ基、低級アルコキ
シ基及びオキソ基が好適にあげられ、とりわけフェニル
基をあげることができる。また、該メチレン基はこれら
置換基から選ばれる1〜2個の基で置換されていてもよ
い。
【0021】又、ジヒドロカルコン誘導体〔I〕におい
て、OR5 で示された基が保護された水酸基の場合、該
保護基としては、フェノール性水酸基の保護基となりう
るものであればよく、例えばアセチル基、プロピオニル
基、ピバロイル基等の低級アルカノイル基;ベンジルオ
キシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のフェ
ニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニ
ル基;フェノキシカルボニル基;又はベンゾイル基等の
アシル基等があげられる。
【0022】本発明の有効成分であるジヒドロカルコン
誘導体〔I〕の具体例としては、(1)Arが置換基を
有していてもよいフェニル基であり、OR5 が保護され
ていてもよい水酸基又は低級アルコキシ基であり、R1
及びR2 が共に水素原子又は互いに結合して置換基を有
するメチレン基を形成し、R3 及びR4 が同一又は異な
って水素原子、置換基を有していてもよい低級アルカノ
イル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシカル
ボニル基、アリールカルボニル基又はアリールオキシカ
ルボニル基である(但し、R1 、R2 、R3 及びR4
同時に水素原子ではない)化合物、或いは、(2)Ar
が置換基を有していてもよいフェニル基であり、OR5
が保護されていてもよい水酸基又は低級アルコキシ基で
あり、R1 が置換基を有していてもよい低級アルカノイ
ル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシカルボ
ニル基、アリールカルボニル基又はアリールオキシカル
ボニル基であり、R2 、R3 及びR4 が同一又は異なっ
て、水素原子、置換基を有していてもよい低級アルカノ
イル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシカル
ボニル基、アリールカルボニル基又はアリールオキシカ
ルボニル基である化合物をあげることができる。
【0023】上記(1)〜(2)で上げた化合物のフェ
ニル基、メチレン基、低級アルカノイル基及び/又は低
級アルコキシカルボニル基が置換基を有する場合、これ
らの基の置換基としては、前記で説明したものと同様の
基を用いることができる。
【0024】本発明の有効成分〔I〕の他の具体例とし
ては、(1)一般式〔I−a〕
【0025】
【化6】
【0026】(但し、R11はアシル基を表わし、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物、
(2)一般式〔I−b〕
【0027】
【化7】
【0028】(但し、R21はアシル基を表わし、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物、
(3)一般式〔I−c〕
【0029】
【化8】
【0030】(但し、R31及びR41は同一又は異なって
アシル基を表わし、他の記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物、(4)一般式〔I−d〕
【0031】
【化9】
【0032】(但し、R13、R23、R33及びR43は同一
又は異なってアシル基を表し、他の記号は前記と同一意
味を有する。)で示される化合物、(5)一般式〔I−
e〕
【0033】
【化10】
【0034】(但し、R1 〜R4 は前記と同一意味を有
し、R6 はアシル基又は低級アルキル基を表す。)で示
される化合物、或いは(6)一般式〔I−f〕
【0035】
【化11】
【0036】(但し、B1 及びB2 は同一又は異なっ
て、水素原子、フェニル基、低級アルカノイルオキシ基
又は低級アルコキシ基を表すか、或いはB1 とB2 が=
Oで示される基を形成していることを表し、他の記号は
前記と同一意味を有する。)で示される化合物があげら
れる。
【0037】これら〔I−a〕〜〔I−d〕において、
11〜R41、R13〜R43で示されるアシル基としては、
1 〜R4 で示される基で説明したアシル基と同様なア
シル基をあげることができる。
【0038】又、一般式〔I−e〕で示される化合物に
おいて、R6 がアシル基である場合、該アシル基は化合
物〔I〕においてOR5 の保護基としてあげた基であっ
てもよく、具体的には、例えばアセチル基、プロピオニ
ル基、ピバロイル基等の低級アルカノイル基;ベンジル
オキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等のフ
ェニル基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボ
ニル基;フェノキシカルボニル基;又はベンゾイル基等
のアシル基があげられる。
【0039】化合物〔I−a〕のより具体的な例として
は、Arがハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基及び低級ア
ルコキシカルボニルオキシ基から選ばれる基で置換され
ていてもよいフェニル基であり、OR5 が保護されてい
てもよい水酸基又は低級アルコキシ基であり、R11が水
酸基、低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキ
シ基、カルボキシル基、低級アルカノイルアミノ基、フ
ェノキシ基、フェニル基及び保護されていてもよいアミ
ノ基から選ばれる1〜2個の基で置換されていてもよい
低級アルカノイル基;低級アルコキシ基及びフェニル基
から選ばれる基で置換されていてもよい低級アルコキシ
カルボニル基;ベンゾイル基;又はフェノキシカルボニ
ル基である化合物があげられる。
【0040】化合物〔I−b〕のより具体的な例として
は、Arがハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基及び低級ア
ルコキシカルボニルオキシ基から選ばれる基で置換され
ていてもよいフェニル基であり、OR5 が保護されてい
てもよい水酸基又は低級アルコキシ基であり、R11及び
21が同一又は異なって水酸基、低級アルコキシ基、低
級アルコキシ低級アルコキシ基、カルボキシル基、低級
アルカノイルアミノ基、フェノキシ基、フェニル基及び
保護されていてもよいアミノ基から選ばれる1〜2個の
基で置換されていてもよい低級アルカノイル基;低級ア
ルコキシ基及びフェニル基から選ばれる基で置換されて
いてもよい低級アルコキシカルボニル基;ベンゾイル
基;又はフェノキシカルボニル基である化合物があげら
れる。
【0041】化合物〔I−c〕のより具体的な例として
は、Arがハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基及び低級ア
ルコキシカルボニルオキシ基から選ばれる基で置換され
ていてもよいフェニル基であり、OR5 が保護されてい
てもよい水酸基又は低級アルコキシ基であり、R31及び
41が同一又は異なって水酸基、低級アルコキシ基、低
級アルコキシ低級アルコキシ基、カルボキシル基、低級
アルカノイルアミノ基、フェノキシ基、フェニル基及び
保護されていてもよいアミノ基から選ばれる1〜2個の
基で置換されていてもよい低級アルカノイル基;低級ア
ルコキシ基及びフェニル基から選ばれる基で置換されて
いてもよい低級アルコキシカルボニル基;ベンゾイル
基;又はフェノキシカルボニル基である化合物があげら
れる。
【0042】化合物〔I−d〕のより具体的な例として
は、Arがハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基及び低級ア
ルコキシカルボニルオキシ基から選ばれる基で置換され
ていてもよいフェニル基であり、OR5 が保護されてい
てもよい水酸基又は低級アルコキシ基であり、R13、R
23、R33及びR43が同一又は異なって水酸基、低級アル
コキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、カルボキ
シル基、低級アルカノイルアミノ基、フェノキシ基、フ
ェニル基及び保護されていてもよいアミノ基から選ばれ
る1〜2個の基で置換されていてもよい低級アルカノイ
ル基;低級アルコキシ基及びフェニル基から選ばれる基
で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基;
ベンゾイル基;又はフェノキシカルボニル基である化合
物があげられる。
【0043】化合物〔I−f〕のより具体的な例として
は、B1 がフェニル基であり、Bが水素原子である化
合物があげられる。
【0044】又、化合物〔I−a〕〜〔I−e〕におい
て、アシル基はα−アミノ酸のカルボキシル基から水酸
基を除いた基であってもよく、例えば、イソロイシン、
フェニルアラニン、バリン、アラニン、プロリン、ロイ
シン等の天然アミノ酸、その対掌体もしくはラセミ体の
カルボキシル基から水酸基を除いた基が上げられる。
【0045】有効成分〔I〕において薬効的に好ましい
化合物としては、R及びR2 が同一または異なっ
て、水素原子又はアシル基である化合物があげられ、な
かでも一般式〔I−a〕、〔I−b〕又は〔I−c〕で
示される化合物があげられる。
【0046】これら化合物のうち、優れた治療効果を奏
する化合物としては、一般式〔I−a〕において、Ar
が低級アルコキシ基置換フェニル基であり、R11がアミ
ノ基もしくは低級アルコキシ基で置換された低級アルカ
ノイル基又はベンゾイル基である化合物、一般式〔I−
b〕において、Arがフェニル基であり、R11及びR21
が低級アルコキシ基置換低級アルカノイル基である化合
物、又は一般式〔I−c〕において、Arがハロゲン原
子、水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アルカノイルオキシ基及び低級アルコキシカルボニルオ
キシ基から選ばれる基で置換されていてもよいフェニル
基であり、OR5 は保護されていてもよい水酸基であ
り、R31及びR41が同一又は異なって低級アルコキシ
基、低級アルコキシ低級アルコキシ基及びアミノ基から
選ばれる基で置換されていてもよい低級アルカノイル
基、低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アル
コキシカルボニル基、ベンゾイル基又はフェノキシカル
ボニル基である化合物があげられる。
【0047】さらに優れた治療効果を奏する化合物とし
ては、一般式〔I−a〕においてArが低級アルコキシ
基置換フェニル基であり、R11がベンゾイル基である化
合物、又は一般式〔I−c〕において、Arが低級アル
キル基又は低級アルコキシ基で置換されていてもよいフ
ェニル基であり、OR5 が水酸基または低級アルカノイ
ル基で保護された水酸基、R31及びR41が低級アルカノ
イル基、低級アルコキシ基置換低級アルカノイル基、ア
ミノ基置換低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボ
ニル基又はフェノキシカルボニル基である化合物があげ
られ、とりわけ一般式〔I−c〕においてArが低級ア
ルコキシ基置換フェニル基、R31及びR41が低級アルコ
キシ基置換低級アルカノイル基である化合物があげられ
る。
【0048】ジヒドロカルコン誘導体〔I〕は、遊離の
形でも又その薬理的に許容しうる塩の形でも本発明の目
的に用いることが出来る。
【0049】そのような塩としては、塩酸塩、硫酸塩等
の鉱酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩等の有機酸塩等
があげられる。
【0050】本発明の血糖降下剤は、経口的にも非経口
的にも投与することができ、経口及び非経口投与に通常
用いられる医薬担体を用いて、適当な製剤とすることが
できる。かかる医薬担体としては、例えば、結合剤(シ
ロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガ
ント、ポリビニルピロリドン等)、賦形剤(乳糖、砂
糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、ソルビット、グ
リシン等)、潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム、タル
ク、ポリエチレングリコール、シリカ等)、崩壊剤(バ
レイショデンプン等)及び湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリ
ウム等)等をあげることができる。また、これら医薬製
剤は、経口投与する場合には、錠剤、カプセル剤、散
剤、顆粒剤の如き固形製剤であってもよく、溶液、懸濁
液、乳液の如き液体製剤であってもよい。一方、非経口
投与する場合には、例えば注射用蒸留水、生理的食塩
水、ブドウ糖水溶液等を用いて、注射剤や点滴剤とする
ことができる。
【0051】投与量は、投与方法、患者の年齢・体重・
状態あるいは疾患の程度により異なるが、通常1日当た
りの投与量は、経口投与の場合には、1〜100mg/
kg、とりわけ5〜40mg/kg、非経口投与の場合
には、0.1〜50mg/kg、とりわけ0.5〜10
mg/kgとするのが好ましい。
【0052】本発明の有効成分であるジヒドロカルコン
誘導体〔I〕は以下の様にして製造することが出来る。
【0053】(1)一般式〔I〕で示されるジヒドロカ
ルコン誘導体は、一般式〔VIII〕
【0054】
【化12】
【0055】〔但し、記号は前記と同一意味を有す
る。〕で示されるカルコン誘導体を還元することにより
製造することができる。
【0056】本還元反応は常法に従い、金属水素化物に
よる還元、接触水素還元等により冷却下〜加熱下(とり
わけ10℃〜30℃)で実施することができる。例え
ば、金属水素化物による還元では、溶媒中、金属水素化
物〔例えば、水素化テルルナトリウム(Sodium
hydrogen telluride)等〕を用い
て、また、接触水素還元では、溶媒中、常圧水素気流下
で触媒(例えばパラジウム−炭素等)を用いて接触還元
して実施することができる。
【0057】溶媒は、反応に不活性な慣用の溶媒(例え
ばエタノール、酢酸等)を用いることができる。
【0058】(2)一般式〔I−a〕で示されるジヒド
ロカルコン誘導体は、一般式〔II〕
【0059】
【化13】
【0060】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物のグルコピラノシル基の6位水
酸基をアシル化することにより製造することができる。
【0061】(3)一般式〔I−b〕で示されるジヒド
ロカルコン誘導体は、一般式〔I−g〕
【0062】
【化14】
【0063】(但し、R32及びR42は水酸基の保護基を
表わし、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示さ
れる化合物のグルコピラノシル基の4位及び6位水酸基
をアシル化し、保護基を除去することにより製造するこ
とができる。
【0064】(4)一般式〔I−c〕で示されるジヒド
ロカルコン誘導体は、一般式〔I−h〕
【0065】
【化15】
【0066】(但し、R12及びR22は水酸基の保護基を
表わし、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示さ
れる化合物のグルコピラノシル基の2位及び3位水酸基
をアシル化し、保護基を除去することにより製造するこ
とができる。
【0067】(5)一般式〔I−d〕で示されるジヒド
ロカルコン誘導体は、一般式〔I−i〕
【0068】
【化16】
【0069】(但し、R14、R24、R34及びR44は、少
なくともそのうちの1つの基は水素原子であり、その他
の基はアシル基であることを表し、他の記号は前記と同
一意味を有する。)で示される化合物のグルコピラノシ
ル基の水酸基をアシル化することにより製造することが
できる。
【0070】(6)一般式〔I−e〕で示されるジヒド
ロカルコン誘導体は、一般式〔I−j〕
【0071】
【化17】
【0072】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と一般式〔IV〕
【0073】
【化18】
【0074】(但し、R6 は低級アルキル基又はアシル
基を表す。)で示される化合物又はその反応性誘導体と
を反応させることにより製造することができる。
【0075】上記(3)及び(4)のアシル化反応にお
いて、化合物〔I−g〕及び〔I−h〕の水酸基の保護
基としては、水酸基の保護基となりうるものであれば良
く、例えばベンジルオキシカルボニル基等のアシル基、
或いは、R12とR22が互いに結合してベンジリデン基等
を形成しているものがあげられ、更に、前記OR5 で説
明した保護基も使用することができる。
【0076】上記(2)〜(5)のアシル化反応は、所
望のアシル基に対応する有機酸(例えば、置換基を有し
ていてもよい低級アルキルカルボン酸、置換基を有して
いてもよい低級アルコキシカルボン酸等)、その塩(例
えば、ナトリウム塩、カルシウム塩等のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩)又はその反応性誘導体(例え
ば酸ハライド、酸無水物、活性エステル等)と原料化合
物を反応させることにより、実施することができる。ア
シル基に対応する有機酸化合物又はその塩の反応は常法
に従い、慣用の縮合剤(例えば、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド等)の存在または非存在下に、また、酸化合
物の反応性誘導体と原料化合物の反応は、脱酸剤(例え
ば;水酸化アルカリ金属;炭酸アルカリ金属;炭酸水素
アルカリ金属等の無機塩基又はトリ低級アルキルアミ
ン;ピリジン等の有機塩基)の存在または非存在下に、
それぞれ慣用の溶媒中(例えば、ジクロロメタン、ジメ
チルホルムアミド、テトラヒドロフラン等)、冷却下〜
加熱下(とりわけ0℃〜50℃)で適宜実施することが
できる。
【0077】上記反応では、原料化合物の水酸基のまわ
りの立体的な環境の相違或いは有機酸化合物、その塩又
はその反応性誘導体の使用量を調節することにより、化
合物〔II〕から化合物〔I−a〕又は〔I−d〕を任
意に製することができる。
【0078】なお、生成物において、R11〜R41又はR
13〜R43が保護されたアミノ基を有するアシル基である
場合、或いはOR5 が保護された水酸基である場合、こ
れらの保護基は所望により除去してもよい。該保護基の
除去はその種類に応じ、適宜実施することができる。
【0079】製法(6)においてR6 がアシル基である
化合物〔IV〕と化合物〔I−j〕の反応は製法(2)
〜(5)と同様に実施することが出来、化合物〔IV〕
の反応性誘導体としては酸ハライド、酸無水物等をあげ
ることができる。
【0080】又、R6 が低級アルキル基である化合物
〔IV〕と化合物〔I−j〕の反応は常法に従い、溶媒
中、脱酸剤の存在又は非存在下に実施することが出来、
化合物〔IV〕の反応性誘導体としては低級アルキルハ
ライド、又は低級アルキルp−トルエンスルホネート、
低級アルキルメタンスルホネート等の低級アルキルスル
ホネートがあげられる。
【0081】また溶媒及び脱酸剤としては、製法(2)
〜(5)であげたものと同様なものをあげることができ
る。
【0082】(7)有効成分〔I〕のうち、一般式〔I
−f〕又は一般式〔I−k〕
【0083】
【化19】
【0084】(但し、B3 は水素原子、フェニル基、低
級アルカノイルオキシ基又は低級アルコキシ基を表し、
他の記号は前記と同一意味を有する。)で示されるジヒ
ドロカルコン誘導体は一般式〔II〕で示される化合物
と一般式〔III−a〕
【0085】
【化20】
【0086】(但し、Xは反応性残基を表し、他の記号
は前記と同一意味を有する。)で示される化合物又は一
般式〔III−b〕
【0087】
【化21】
【0088】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とを反応させることにより製造
することができる。
【0089】化合物〔II〕と化合物〔III−a〕又
は〔III−b〕との反応は、溶媒中(例えばジクロロ
メタン、テトラヒドロフラン等)、酸触媒(例えば塩化
亜鉛等のルイス酸、塩酸、硫酸等の鉱酸、パラトルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸等)の存在下
に、又は脱酸剤(例えば炭酸アルカリ金属、炭酸水素ア
ルカリ金属等の無機塩基、又はトリ低級アルキルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基)の存在下に冷却下〜加熱下
(とりわけ10℃〜40℃)で実施することができる。
【0090】一般式〔II〕で示される原料化合物は、
一般式〔V〕
【0091】
【化22】
【0092】〔但し、記号は前記と同一意味を有す
る。〕で示されるカルコン誘導体を還元し、所望により
保護基を除去することにより製造することができる。
【0093】本還元反応は化合物〔VIII〕の還元反
応(1)と同様の方法により、実施することができる。
【0094】一般式〔V〕で示される原料化合物は、一
般式〔VI〕
【0095】
【化23】
【0096】(但し、OZ1 、OZ2 、OZ3 及びOZ
4 は保護されていてもよい水酸基を表し、他の記号は前
記と同一意味を有する。)で示されるアセトフェノン誘
導体と、一般式〔VII〕
【0097】
【化24】
【0098】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアルデヒド化合物を縮合させた後、要
すれば保護基を除去し、所望により、水酸基をアシル化
するか、化合物〔III−a〕と反応させるか、或いは
化合物〔III−b〕と反応させることにより製造する
ことができる。
【0099】原料化合物〔VI〕において、OZ1 〜O
4 が保護された水酸基である場合保護された水酸基と
しては、低級アルカノイル基等慣用の保護基で保護され
た水酸基をあげることができる。該保護基の除去は加水
分解等の常法に従って行うことが出来る。
【0100】アセトフェノン誘導体〔VI〕とアルデヒ
ド化合物〔VII〕との縮合反応は、常法により、例え
ば、溶媒中(メタノール、エタノール等の有機溶媒又は
これら有機溶媒と水との混合溶媒)、塩基(水酸化アル
カリ金属等)の存在下に冷却下〜加熱下(とりわけ10
℃〜30℃)で実施することが出来る。
【0101】本発明の出発原料化合物〔VI〕は、ジャ
ーナル・オブ・メディシナル・アンド・ファーマシュー
ティカル・ケミストリー(J.Med.Pharm.C
hem.)第5巻、1054頁(1962年)に記載の
方法に準じ製することができる。
【0102】一般式〔I−g〕で示される化合物は、例
えば、一般式〔I−f〕においてB1 がフェニル基、B
2 が水素原子である化合物のグルコピラノシル基の2及
び3位水酸基を保護したのち、グルコピラノシル基の4
及び6位の水酸基の置換基を除去することにより製する
ことができる。
【0103】一般式〔I−h〕で示される化合物は、例
えば、一般式〔I−g〕で示される化合物のグルコピラ
ノシル基の4及び6位の水酸基を保護した後、グルコピ
ラノシル基の2及び3位水酸基の保護基を除去すること
により製することができる。
【0104】上記反応において、グルコピラノシル基の
水酸基を保護する際、保護基としては、加水分解、還
元、酸処理等の常法に従い容易に除去することができる
基をいずれも用いることができる。
【0105】原料化合物〔VIII〕は、(i)化合物
〔V〕の水酸基の一部もしくは全部をアシル化するか、
(ii)化合物〔V〕と化合物〔III−a〕もしくは
〔III−b〕を反応させるか、(iii)上記(i)
及び(ii)の両反応を任意の順序で行うか、或いは
(iv)一般式〔IX〕
【0106】
【化25】
【0107】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアセトフェノン化合物と化合物〔VI
I〕を縮合させ、必要により更に上記(i)又は(i
i)の反応に付すことにより製することができる。
【0108】化合物〔IX〕は、ジャーナル・オブ・メ
ディシナル・アンド・ファーマシューティカル・ケミス
トリー(J.Med.Pharm.Chem.)第5
巻、1054頁(1962年)に記載の方法に準じて製
することができる。
【0109】本発明において、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基としては例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、t−
ブトキシ基、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等
炭素数1〜6のものをあげることができ、とりわけ炭素
数1〜4のものが好ましい。低級アルカノイル基として
は例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、2
−メチルプロピオニル基、バレリル基、ピバロイル基等
炭素数2〜7のものをあげることができ、とりわけ炭素
数2〜5のものが好ましい。
【0110】また、本明細書中、ジヒドロカルコンとは
下記式
【0111】
【化26】
【0112】で示される構造を表す。
【0113】
【作用】
実験例 (マウスにおける血糖降下作用) (実験方法)一夜絶食した6週齢の雄性ddY系マウス
(一群5匹)に検体懸濁液を経口投与 (投与量:100
mg/kg)し、その直後にグルコースを皮下投与(1
g/kg/5ml生理食塩水)した。検体懸濁液は検体
を0.1%NIKKOL HCO−60(日本ケミカル
(株)製)水溶液に懸濁することにより調製した。な
お、対照群には検体懸濁液の代わりに0.1%NIKK
OL水溶液を経口投与した。投与直前及び投与一定時間
後に尾部血管より採血し、血糖値をグルコース・オキシ
ターゼ法により測定した。
【0114】結果は第1表記載の通りである。
【0115】(検体化合物) 4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(2,3−ジ
−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)ジ
ヒドロカルコン(製造例10記載の化合物) 4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(2,3−ジ
−O−エトキシアセチル−β−D−グルコピラノシルオ
キシ)ジヒドロカルコン(製造例15記載の化合物) 3−メチル−6’−ヒドロキシ−2’−(2,3−ジ−
O−エトキシアセチル−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)ジヒドロカルコン(製造例42記載の化合物)
【0116】
【表1】
【0117】上記結果から、検体投与群では、検体非投
与群に対し、有意に血糖値が低下していることがわか
る。
【0118】(ラットにおける尿糖増加作用) (実験方法)雄性SD系ラット(6週齢、1群3〜5
匹)に検体投与液を8時間間隔で2回、5ml/kgの
割合で経口投与(投与量:100mg/kg)した。検
体投与液は検体にTween80(ナカライテスク
(株)製、終濃度0.5%水溶液)を添加後、精製水中
に懸濁して調製した。一方、対照群には0.5%Twe
en80水溶液を添加した精製水のみを投与した。初回
投与後24時間、ラットを代謝ゲージに入れて尿を採取
した。尿は尿量を測定した後、遠心分離により混雑物を
除いてからグルコース・アナライザー(アペック社製)
で尿糖濃度を測定した。尿量(ml)と尿糖濃度(mg
/dl)から24時間に排泄された尿糖(mg)を算出
した。なお、対照群の24時間中の尿糖は0−6mgで
あった。
【0119】結果は第2表記載の通りである。
【0120】
【表2】
【0121】上記結果から明らかな通り、本発明の有効
成分であるジヒドロカルコン誘導体〔I〕を投与した群
は、フロリジン投与の群と比較して、約5〜35倍尿糖
が増加していることがわかる。
【0122】製造例1 4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−β−D−グル
コピラノシルオキシジヒドロカルコン2.79gをジオ
キサン−塩化メチレン混液(20−100ml)に加
え、攪拌しながらベンズアルデヒドジメチルアセタール
1.47g,p−トルエンスルホン酸120mgを加
え、室温で20時間攪拌反応する。反応液を水洗、乾燥
後、ろ過し、ろ液を減圧下濃縮する。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタ
ノール)で精製することにより、4−メトキシ−6’−
ヒドロキシ−2’−(4,6−O−ベンジリデン−β−
D−グルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコン2.6
5gを白色粉末として得る。
【0123】m.p.:126〜130℃ FABMS(m/z):545〔(M+Na)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:2.84(2H,t,J
=7.6Hz),3.19(2H,t,J=7.6H
z),3.3〜3.7(5H,m),3.72(3H,
s),4.21(1H,d,J=4.9Hz),5.1
6(1H,d,J=7.8Hz),5.48(1H,
d,J=5.4Hz),5.59(1H,d,J=5.
4Hz),5.60(1H,s),6.57(1H,
d,J=7.8Hz),6.72(1H,d,J=8.
3Hz),6.84(2H,ddd,J=2.0,2.
9,8.8Hz),7.17(2H,ddd,J=2.
0,2.7,8.3Hz),7.25(1H,t,J=
8.3Hz),7.40(5H,m),10.85(1
H,s)。
【0124】製造例2−8 製造例1と同様にして、対応する原料化合物から、第3
表記載の化合物を得る。
【0125】
【表3】
【0126】
【表4】
【0127】製造例9 (1)4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(4,
6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)ジヒドロカルコン1.86gをピリジン40mlに
溶解し、無水酢酸10mlを加え、室温で3時間反応
後、減圧下濃縮し、残渣にイソプロピルエーテルを加
え、析出した粉末をろ取、洗浄、乾燥することにより4
−メトキシ−6’−アセトキシ−2’−(2,3−ジ−
O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−グ
ルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコン2.06gを
白色粉末として得る。
【0128】m.p.:175.5〜176.5℃ FABMS(m/z):649(MH+ )。
【0129】(2)上記の4−メトキシ−6’−アセト
キシ−2’−(2,3−ジ−O−アセチル−4,6−O
−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキシ)ジ
ヒドロカルコン1.00gを80%酢酸水溶液30ml
に加え、70℃で2時間加熱撹拌する。減圧下反応液を
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒:クロロホルム/メタノール)で精製することに
より、4−メトキシ−6’−アセトキシ−2’−(2,
3−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)ジヒドロカルコン820mgを白色無定形粉末とし
て得る。
【0130】 FABMS(m/z):583〔(M+Na)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:1.89(3H,s),
2.00(3H,s),2.06(3H,s),2.7
7(2H,m),2.88(2H,m),3.4〜3.
8(4H,m),3.71(3H,s),4.76(1
H,t,J=5.9Hz),4.88(1H,dd,J
=7.8,9.8Hz),5.11(1H,dd,J=
9.3,9.8Hz),5.50(1H,d,J=7.
8Hz),5.59(1H,d,J=5.9Hz),
6.84(2H,ddd,J=2.0,2.9,8.3
Hz),6.88(1H,d,J=8.3Hz),7.
13(2H,ddd,J=2.0,2.9,8.3H
z),7.15(1H,d,J=7.8Hz),7.4
4(1H,t,J=8.3Hz)。
【0131】製造例10 (1)4−メトキシ−6’−アセトキシ−2’−(2,
3−ジ−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−β
−D−グルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコン1.
05g、炭酸水素ナトリウム272mgをメタノール−
テトラヒドロフラン混液(30−100ml)に加え、
室温で4時間、40℃で30分間撹拌後、減圧下濃縮
し、残渣に酢酸エチル、水を加え、撹拌後有機層を分取
し、水洗、乾燥する。ろ過し、ろ液を濃縮後、残渣にイ
ソプロピルエーテルを加え、析出した白色粉末をろ取、
洗浄、乾燥することにより4−メトキシ−6’−ヒドロ
キシ−2’−(2,3−ジ−O−アセチル−4,6−O
−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキシ)ジ
ヒドロカルコン911mgを得る。
【0132】m.p.:149〜151℃ FABMS(m/z):607(MH+ )。
【0133】(2)上記の4−メトキシ−6’−ヒドロ
キシ−2’−(2,3−ジ−O−アセチル−4,6−O
−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキシ)ジ
ヒドロカルコン900mgを製造例9−(2)と同様に
反応、処理することにより4−メトキシ−6’−ヒドロ
キシ−2’−(2,3−ジ−O−アセチル−β−D−グ
ルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコン640mgを
白色粉末として得る。
【0134】m.p.:136〜138℃ FABMS(m/z):541〔(M+Na)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:1.93(3H,s),
2.00(3H,s),2.76(2H,m),2.9
0(2H,m),3.4〜3.8(4H,m),3.7
1(3H,s),4.73(1H,t,J=5.6H
z),4.85(1H,dd,J=7.8,9.8H
z),5.09(1H,dd,J=8.8,9.8H
z),5.35(1H,d,J=7.8Hz),5.5
6(1H,d,J=5.4Hz),6.57(1H,
d,J=7.8Hz),6.67(1H,d,J=8.
3Hz),6.83(2H,ddd,J=2.0,2.
9,8.8Hz),7.13(2H,ddd,J=2.
4,2.9,8.8Hz),7.19(1H,t,J=
8.3Hz),10.26(1H,s)。
【0135】製造例11 (1)4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(4,
6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)ジヒドロカルコン1.045gをピリジン20ml
に溶解し、冷却撹拌下、n−ブチリルクロリド1.28
gを滴下する。室温で2時間反応後、減圧下濃縮し、残
渣に酢酸エチル、氷冷した希塩酸を加え、撹拌後有機層
を分取し、水洗、乾燥後、ろ過、濃縮する。残渣にメタ
ノール20ml、炭酸水素ナトリウム0.84gを加
え、40℃で4時間撹拌する。濃縮し、残渣に酢酸エチ
ル、水を加え、撹拌後有機層を分取する。乾燥後、ろ
過、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製すること
により4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(2,
3−ジ−O−ブチリル−4,6−O−ベンジリデン−β
−D−グルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコンを白
色粉末として得る。
【0136】 FABMS(m/z):662(MH+ )。
【0137】(2)上記の4−メトキシ−6’−ヒドロ
キシ−2’−(2,3−ジ−O−ブチリル−4,6−O
−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキシ)ジ
ヒドロカルコンを80%酢酸水溶液50mlに加え、7
0℃で2時間加温し、製造例9−(2)と同様に処理す
ることにより4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−
(2,3−ジ−O−ブチリル−β−D−グルコピラノシ
ルオキシ)ジヒドロカルコン0.54gを白色粉末とし
て得る。
【0138】m.p.:126〜127℃ FABMS(m/z):597〔(M+Na)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:0.79(3H,t,J
=7.3Hz),0.87(3H,t,J=7.3H
z),1.3〜1.6(4H,m),2.1〜2.3
(4H,m),2.7〜2.9(4H,m),3.5〜
3.7(4H,m),3.71(3H,s),4.73
(1H,t,J=5.9Hz),4.89(1H,t,
J=7.8Hz),5.12(1H,t,J=8.8H
z),5.38(1H,d,J=7.8Hz),5.5
3(1H,d,J=5.9Hz),6.56(1H,
d,J=8.3Hz),6.67(1H,d,J=8.
3Hz),6.83(2H,d,J=8.3Hz),
7.13(2H,d,J=8.3Hz),7.18(1
H,t,J=8.3Hz),10.26(1H,s)。
【0139】製造例12〜51 製造例9,10,11と同様にして、対応する原料化合
物から第4〜10表記載の化合物を得る。
【0140】
【表5】
【0141】
【表6】
【0142】
【表7】
【0143】
【表8】
【0144】
【表9】
【0145】
【表10】
【0146】
【表11】
【0147】
【表12】
【0148】
【表13】
【0149】
【表14】
【0150】
【表15】
【0151】
【表16】
【0152】
【表17】
【0153】
【表18】
【0154】
【表19】
【0155】製造例52 (1)4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(4,
6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)ジヒドロカルコン1.5g,ベンジルオキシ酢酸ク
ロリド2.0gより製造例11−(1)と同様にして4
−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−(2,3−ジ−
O−ベンジルオキシアセチル−4,6−O−ベンジリデ
ン−β−D−グルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコ
ン0.90gを白色粉末として得る。
【0156】(2)上記の4−メトキシ−6’−ヒドロ
キシ−2’−(2,3−ジ−O−ベンジルオキシアセチ
ル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノ
シルオキシ)ジヒドロカルコン0.90gをエタノール
20ml、酢酸20mlに溶解し、10%パラジウム−
炭素0.4gを加え、常圧撹拌下、一夜水素還元を行
う。ろ過し、ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノール)
で精製することにより4−メトキシ−6’−ヒドロキシ
−2’−(2,3−ジ−O−ヒドロキシアセチル−β−
D−グルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコン460
mgを白色粉末として得る。物理的データは第11表記
載の通りである。
【0157】製造例53 4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−β−D−グル
コピラノシルオキシジヒドロカルコン1.30gをピリ
ジン13mlに溶解し、氷冷撹拌下、ベンゾイルクロリ
ド0.90gを30分間かけて滴下する。氷冷2時間撹
拌後、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。有機層を水
洗、乾燥後、ろ過、濃縮する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノー
ル)で精製することにより4−メトキシ−6’−ヒドロ
キシ−2’−(6−O−ベンゾイル−β−D−グルコピ
ラノシルオキシ)ジヒドロカルコン0.80gを無色無
定形粉末として得る。物理的データは第11表記載の通
りである。
【0158】
【表20】
【0159】製造例54 4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−β−D−グル
コピラノシルオキシジヒドロカルコン1.0gをピリジ
ン20mlに溶解し、無水酢酸5mlを加える。室温で
2日間撹拌後、濃縮し、残渣に酢酸エチル、希塩酸を加
え、撹拌後有機層を分取する。水洗、乾燥後、ろ過、濃
縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
媒:クロロホルム/酢酸エチル)で精製することにより
4−メトキシ−6’−アセトキシ−2’−(2,3,
4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノ
シルオキシ)ジヒドロカルコン1.21gを白色粉末と
して得る。物理的データは第12表記載の通りである。
【0160】製造例55 4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−β−D−グル
コピラノシルオキシジヒドロカルコン869mgをピリ
ジン10mlに溶解し、氷冷撹拌下、メトキシ酢酸クロ
リド1.30gを滴下する。室温で2時間反応後、減圧
下で濃縮し、残渣に酢酸エチル、氷冷希塩酸を加え、撹
拌後、有機層を分取する。水洗、乾燥後、ろ過、濃縮
し、残渣をメタノール20mlに溶解する。炭酸水素ナ
トリウム840mgを加え、室温で30分間撹拌後、酢
酸エチル100mlを加え、不溶物をろ別する。ろ液を
水洗、乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮する。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/
メタノール)で精製することにより4−メトキシ−6’
−ヒドロキシ−2’−(2,3,4,6−テトラ−O−
メトキシアセチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)
ジヒドロカルコン882mgを淡黄色油状物として得
る。物理的データは第12表記載の通りである。
【0161】
【表21】
【0162】製造例56 4−メトキシ−6' −ベンジロキシカルボキシ−2'
(2,3−ジ−O−ベンジロキシカルボニル−β−D−
グルコピラノシルオキシ)ジヒドロカルコン569mg
をピリジン5mlに溶解し室温下、無水酢酸278mg
を滴下する。室温で2時間反応後、減圧下で濃縮し、残
渣に酢酸エチルを加え攪拌後有機層を分取する。水洗、
乾燥後、ろ過、濃縮し残渣をエタノール−酢酸エチル混
液(5ml−5ml)に溶解する。10%パラジウム−
炭素を触媒に用いて常圧下水素還元を行う。触媒をろ去
し、ろ液を減圧下濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノール)で精
製することにより、4−メトキシ−6' −ヒドロキシ−
' −(4,6−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピ
ラノシルオキシ)ジヒドロカルコン251mgを白色無
定形粉末として得る。
【0163】m.p.:108〜112℃ FABMS(m/z):519〔(M+H)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:1.94(3H,s),
2.05(3H,s),2.83(2H,t,J=7.
1Hz),3.18(2H,m),3.32(1H,
m),3.53(1H,m),3.71(3H,s),
3.90(1H,m),3.96(1H,dd,J=
2.2,12.4Hz),4.09(1H,dd,J=
5.7,12.0Hz),4.69(1H,dd,J=
9.5,9.8Hz),5.08(1H,d,J=7.
8Hz),5.47(1H,d,J=5.7Hz),
5.58(1H,d,J=5.6Hz),6.57(1
H,d,J=8.1Hz),6.66(1H,d,J=
8.1Hz),6.82(2H,ddd,J=2.1,
3.0,8.7Hz),7.16(2H,ddd,J=
2.0,3.0,8.6Hz),7.24(1H,t,
J=8.3Hz),10.82(1H,s)。
【0164】製造例57〜59 製造例56と同様にして対応する原料化合物から第13
表記載の化合物を得る。
【0165】
【表22】
【0166】
【表23】
【0167】製造例60 4−メトキシ−6' −ヒドロキシ−2' −β−D−グル
コピラノシルオキシジヒドロカルコン9.22gをアセ
トン50mlに溶解し、炭酸カリウム14.64gを加
え撹拌下、ベンジルブロミド4.36gを滴下する。室
温で1時間撹拌後、2.5時間加熱還流する。反応混合
物を酢酸エチルにて希釈し炭酸カリウムをろ去後、水
洗、乾燥後溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メタノール)
で精製後、酢酸エチル−イソプロピルエーテルより結晶
化し白色粉末状物質8.62gを得る。
【0168】本生成物525mgとカルボベンジロキシ
フェニルアラニン359mgをピリジン30mlに溶解
し減圧下15ml迄濃縮後、N,N−ビス(2−オキソ
−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド636
mgを加える。一昼夜室温にて攪拌後、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出する。有機
層を水洗、乾燥後、ろ過、減圧下濃縮することにより4
−メトキシ−6’−ベンジロキシ−2’−{6−O−
〔N−カルボベンジロキシ)−L−フェニルアラニル〕
−β−D−グルコピラノシルオキシ}ジヒドロカルコン
456mgを無色泡状物として得る。
【0169】 FABMS(m/z):828〔(M+Na)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:2.78(3H,m),
2.9−3.4(6H,m),3.65(1H,m),
3.68(3H,s),4.11(1H,dd,J=
7.5,11.8Hz),4.29(1H,m),4.
38(1H,d,J=10.6Hz),4.93(1
H,d,J=7.7Hz),4.96(2H,s),
5.04(2H,s),5.22(1H,d,J=5.
0Hz),5.31(1H,d,J=3.8Hz),
5.33(1H,d,J=3.6Hz),6.74(2
H,d,J=8.7Hz),6.75(1H,d,J=
8.5Hz),6.84(1H,d,J=8.5H
z),7.07(2H,d,J=8.6Hz),7.2
−7.4(16H,m),7.76(1H,d,J=
8.4Hz)。
【0170】製造例61 4−メトキシ−6' −ベンジロキシ−2' −{6−O−
〔N−(カルボベンジロキシ)−L−フェニルアラニ
ル〕−β−D−グルコピラノシルオキシ}ジヒドロカル
コン877mgを、エタノール−テトラヒドロフラン混
液(14ml−6ml)に溶解し10%パラジウム−炭
素を触媒に用い、小過剰量の塩酸存在下、常圧下、接触
水素還元を行う。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し残
渣をエーテルにて洗浄することにより、4−メトキシ−
' −ヒドロキシ−2' −〔6−O−(L−フェニルア
ラニル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕ジヒドロ
カルコン・塩酸塩495mgを淡褐色無定形粉末として
得る。
【0171】 FABMS(m/z):604〔(M+Na)+ 〕 NMR(d6 −DMSO)δ:2.83(2H,t,J
=7.2Hz),3.0−3.4(7H,m),3.7
0(1H,m),3.71(3H,s),4.18(1
H,dd,J=6.3,12.3Hz),4.30(1
H,t,J=6.1Hz),4.42(1H,d,J=
10.9Hz),5.01(1H,d,J=7.5H
z),5.35(1H,d,J=4.1Hz),5.3
8(1H,d,J=5.4Hz),5.42(1H,
d,J=5.3Hz),6.52(1H,d,J=8.
1Hz),6.71(1H,d,J=8.4Hz),
6.82(2H,ddd,J=2.1,3.2,8.7
Hz),7.1−7.3(8H,m),8.58(3
H,broad),10.87(1H,s) 製造例62〜67 製造例60、61と同様にして対応する原料化合物から
第14表記載の化合物を得る。
【0172】
【表24】
【0173】
【表25】
【0174】
【表26】
【0175】製造例68 (1)4−メトキシ−6’−ヒドロキシ−2’−β−D
−グルコピラノシルオキシカルコンを製造例54と同様
に処理することにより、4−メトキシ−6’−アセトキ
シ−2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−
β−D−グルコピラノシルオキシ)カルコンを得る。
【0176】(2)該化合物をエタノール溶媒中、10
%パラジウム−炭素を溶媒として、常圧水素還元を行
う。触媒をろ去し、ろ液を濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製することにより、4−メ
トキシ−6’−アセトキシ−2’−(2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)ジヒドロカルコンを得る。物理的データは製造例5
4記載の通りである。
【0177】参考例1 6’−ヒドロキシ−2’−(2,3,4,6−テトラ−
O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)アセ
トフェノン2.41g,p−アニスアルデヒド1.36
g,エタノール25mlの混合物に撹拌下、50%水酸
化カリウム水溶液2.5mlを滴下し、室温で一夜撹拌
する。減圧下濃縮し、残渣に水100ml、エーテル5
0mlを加え、撹拌後、水層を分取する。氷冷下水層を
10%塩酸で中和し、酢酸エチル200mlを加え、撹
拌後、有機層を分取し、水洗、乾燥後、ろ過する。ろ液
を減圧下濃縮し、粗製の4−メトキシ−6’−ヒドロキ
シ−2’−β−D−グルコピラノシルオキシカルコンを
得る。該化合物をエタノール50mlに溶かし、10%
パラジウム−炭素を触媒に用いて常圧下水素還元を行
う。触媒をろ去しろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム/メ
タノール)で精製することにより4−メトキシ−6’−
ヒドロキシ−2’−β−D−グルコピラノシルオキシジ
ヒドロカルコン1.02gを白色結晶性粉末として得
る。
【0178】m.p.:127〜129℃ FABMS(m/z):435(MH+ ) NMR(d6 −DMSO)δ:2.84(2H,t,J
=7.3Hz),3.19〜3.49(7H,m),
3.7(1H,m),3.71(3H,s),4.56
(1H,t,J=5.4Hz),4.91(1H,d,
J=7.3Hz),5.03(1H,d,J=4.9H
z),5.10(1H,d,J=4.4Hz),5.2
2(1H,d,J=4.9Hz),6.55(1H,
d,J=8.3Hz),6.67(1H,d,J=8.
3Hz),6.81(2H,d,J=8.8Hz),
7.17(2H,d,J=8.8Hz),7.24(1
H,t,J=8.3Hz),10.99(1H,s)。
【0179】参考例2〜6 参考例1と同様にして、対応する原料化合物から第15
表記載の化合物を得る。
【0180】
【表27】
【0181】
【表28】
【0182】参考例7 (1)ジメチルホルムアミド50mlに2’−(2,
3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピ
ラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシアセトフェノン
4.82g、炭酸カリウム4.14gを加え、撹拌下、
ベンジルブロミド2.56gを滴下し、室温で2時間撹
拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣に酢酸エチ
ルと水を加え、撹拌後有機層を分取する。得られた有機
層を水洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して、6’−ベンジル
オキシ−2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチ
ル−β−D−グルコピラノシルオキシ)アセトフェノン
3.2gを得る。
【0183】 FABMS(m/z):595〔(M+Na)+ 〕。
【0184】(2)6’−ベンジルオキシ−2’−
(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グ
ルコピラノシルオキシ)アセトフェノン2.9g及び4
−テトラヒドロピラニルオキシベンズアルデヒド1.5
6gをエタノール30mlに加え、撹拌下50%水酸化
カリウム水溶液3mlを滴下し、室温で一晩撹拌する。
減圧下溶媒を留去し、残渣に水とジエチルエーテルを加
え、撹拌し、水層を分取する。氷冷下水層を10%塩酸
で中和した後、酢酸エチルで抽出する。得られた有機層
を水洗、乾燥後、溶媒を留去して、得られた粗製物を酢
酸−水−テトラヒドロフラン(2:1:2)溶液50m
lに溶解し、50℃で3時間加熱後、減圧下濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、
6’−ベンジルオキシ−2’−(β−D−グルコピラノ
シルオキシ)−4−ヒドロキシカルコン1.20gを得
る。
【0185】 FABMS(m/z):531〔(M+Na)+ 〕。
【0186】(3)6’−ベンジルオキシ−2’−(β
−D−グルコピラノシルオキシ)−4−ヒドロキシカル
コン0.79g、トリエチルアミン0.19gをジメチ
ルアセトアミド30mlに溶解し、氷冷撹拌下、クロロ
炭酸エチル0.20gを滴下する。室温で1時間撹拌
後、酢酸エチルと水を加え、撹拌後有機層を分取する。
得られた有機層を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、6’
−ベンジルオキシ−4−エトキシカルボニルオキシ−
2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)カルコン
0.73gを得る。
【0187】 FABMS(m/z):603〔(M+Na)+ 〕。
【0188】(4)6’−ベンジルオキシ−4−エトキ
シカルボニルオキシ−2’−(β−D−グルコピラノシ
ルオキシ)カルコン0.70gをエタノールに溶かし、
10%パラジウム−炭素を触媒に用いて、常圧下、接触
水素還元を行う。触媒をろ去後、減圧下に濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、4
−エトキシカルボニルオキシ−2’−(β−D−グルコ
ピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシジヒドロカルコ
ン0.48gを得る。
【0189】m.p.:65℃〜(徐々に融解) FABMS(m/z):515〔(M+Na)+ 〕 NMR(DMSO−d6 )δ:1.28(3H,t,J
=7.1Hz),2.92(2H,t,J=7.1H
z),3.1−3.3(6H,m),3.4−3.5
(1H,m),3.6−3.7(1H,m),4.23
(2H,q,J=7.1Hz),4.57(1H,t,
J=5.7Hz),4.91(1H,d,J=7.3H
z),5.03(1H,d,J=5.3Hz),5.1
0(1H,d,J=4.7Hz),5.27(1H,
d,J=5.2Hz),6.55(1H,d,J=8.
2Hz),6.68(1H,d,J=8.3Hz),
7.10(2H,d,J=8.6Hz),7.24(1
H,t,J=8.3Hz),7.31(2H,d,J=
8.6Hz),10.94(1H,s)。
【0190】
【発明の効果】本発明の有効成分であるジヒドロカルコ
ン誘導体〔I〕及びその薬理的に許容し得る塩は、腎臓
でのグルコース再吸収阻害に基づくと思われる尿糖増加
作用を有し、それによって優れた血糖降下作用を示す。
更に、本発明の有効成分〔I〕は、前記フロリジンと異
なり、腸管での加水分解を受けにくいため、経口及び非
経口投与のいずれでも糖尿病〔例えばインスリン依存性
糖尿病(I型糖尿病)、インスリン非依存性糖尿病(I
I型糖尿病)等の真性糖尿病等〕の予防・治療に効果的
に使用することができる。また、本発明の有効成分
〔I〕は毒性が低いとともに、その加水分解物であるア
グリコンは、促通拡散型の糖輸送担体の阻害作用が著し
く弱いという特徴も有し、医薬として安全性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲益 正徳 埼玉県三郷市早稲田3丁目4番地3号棟 407号 (72)発明者 荒川 健司 埼玉県浦和市別所2丁目38番2号508 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/70 C07H 15/203 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔但し、Arはアリール基であり、R1 は水素原子又は
    アシル基であり、R2 は水素原子又はアシル基である
    か、或いはR1 とR2 が互いに結合して置換基を有して
    いてもよいメチレン基を形成し、R3 及びR4 は同一又
    は異なって水素原子又はアシル基であり、OR5 は保護
    されていてもよい水酸基又は低級アルコキシ基を表す
    (但し、R1 、R2 、R3 及びR4 は同時に水素原子で
    はない)。〕で示されるジヒドロカルコン誘導体又はそ
    の薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる血糖降下
    剤。
  2. 【請求項2】 アリール基が炭化水素系アリール基で
    あり、アシル基が脂肪族アシル基又は芳香族アシル基で
    ある請求項1記載の血糖降下剤。
  3. 【請求項3】 炭化水素系アリール基が置換基を有し
    ていてもよいフェニル基であり、脂肪族アシル基が置換
    基を有していてもよい低級アルカノイル基又は置換基を
    有していてもよい低級アルコキシカルボニル基であり、
    芳香族アシル基がアリールカルボニル基又はアリールオ
    キシカルボニル基である請求項2記載の血糖降下剤。
  4. 【請求項4】 置換基を有していてもよいフェニル基
    が、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基、低級アルカノイルオキシ基又は低級アルコキ
    シカルボニルオキシ基で置換されていてもよいフェニル
    基であり、置換基を有していてもよい低級アルカノイル
    基が水酸基、低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級ア
    ルコキシ基、カルボキシル基、低級アルカノイルアミノ
    基、フェノキシ基、フェニル基及び保護されていてもよ
    いアミノ基から選ばれる1〜2個の基で置換されていて
    もよい低級アルカノイル基又はα−アミノ酸のカルボキ
    シル基から水酸基を除いた基であり、置換基を有してい
    てもよい低級アルコキシカルボニル基が低級アルコキシ
    基及びフェニル基から選ばれる基で置換されていてもよ
    い低級アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基
    がベンゾイル基、アリールオキシカルボニル基がフェノ
    キシカルボニル基であり、置換基を有していてもよいメ
    チレン基がフェニル基、低級アルカノイルオキシ基、低
    級アルコキシ基及びオキソ基から選ばれる1〜2個の基
    で置換されていてもよいメチレン基である請求項3記載
    の血糖降下剤。
  5. 【請求項5】 一般式〔I−a〕 【化2】 (但し、Arはアリール基、R11はアシル基を表わし、
    OR5 は保護されていてもよい水酸基又は低級アルコキ
    シ基を表す。)で示されるジヒドロカルコン誘導体又は
    その薬理的に許容しうる塩を有効成分としてなる血糖降
    下剤。
  6. 【請求項6】 一般式〔I−b〕 【化3】 (但し、Arはアリール基、R11はアシル基を表わし、
    21はアシル基を表わし、OR5 は保護されていてもよ
    い水酸基又は低級アルコキシ基を表す。)で示されるジ
    ヒドロカルコン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩を
    有効成分としてなる血糖降下剤。
  7. 【請求項7】 一般式〔I−c〕 【化4】 (但し、Arはアリール基、R31及びR41は同一又は異
    なってアシル基を表わし、OR5 は保護されていてもよ
    い水酸基又は低級アルコキシ基を表す。)で示されるジ
    ヒドロカルコン誘導体又はその薬理的に許容しうる塩を
    有効成分としてなる血糖降下剤。
  8. 【請求項8】 Arがハロゲン原子、水酸基、低級ア
    ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ
    基及び低級アルコキシカルボニルオキシ基から選ばれる
    基で置換されていてもよいフェニル基であり、OR5
    保護されていてもよい水酸基又は低級アルコキシ基であ
    り、R11が水酸基、低級アルコキシ基、低級アルコキシ
    低級アルコキシ基、カルボキシル基、低級アルカノイル
    アミノ基、フェノキシ基、フェニル基及び保護されてい
    てもよいアミノ基から選ばれる1〜2個の基で置換され
    ていてもよい低級アルカノイル基;低級アルコキシ基及
    びフェニル基から選ばれる基で置換されていてもよい低
    級アルコキシカルボニル基;ベンゾイル基;フェノキシ
    カルボニル基;又はα−アミノ酸のカルボキシル基から
    水酸基を除いた基である請求項5記載の血糖降下剤。
  9. 【請求項9】 Arがハロゲン原子、水酸基、低級ア
    ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキシ
    基及び低級アルコキシカルボニルオキシ基から選ばれる
    基で置換されていてもよいフェニル基であり、OR5
    保護されていてもよい水酸基又は低級アルコキシ基であ
    り、R11及びR21が同一又は異なって水酸基、低級アル
    コキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、カルボキ
    シル基、低級アルカノイルアミノ基、フェノキシ基、フ
    ェニル基及び保護されていてもよいアミノ基から選ばれ
    る1〜2個の基で置換されていてもよい低級アルカノイ
    ル基;低級アルコキシ基及びフェニル基から選ばれる基
    で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基;
    ベンゾイル基;フェノキシカルボニル基;又はα−アミ
    ノ酸のカルボキシル基から水酸基を除いた基である請求
    項6記載の血糖降下剤。
  10. 【請求項10】 Arがハロゲン原子、水酸基、低級
    アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキ
    シ基及び低級アルコキシカルボニルオキシ基から選ばれ
    る基で置換されていてもよいフェニル基であり、OR5
    は保護されていてもよい水酸基又は低級アルコキシ基で
    あり、R31及びR41が同一又は異なって水酸基、低級ア
    ルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、カルボ
    キシル基、低級アルカノイルアミノ基、フェノキシ基、
    フェニル基及び保護されていてもよいアミノ基から選ば
    れる1〜2個の基で置換されていてもよい低級アルカノ
    イル基;低級アルコキシ基及びフェニル基から選ばれる
    基で置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル
    基;ベンゾイル基;フェノキシカルボニル基;又はα−
    アミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除いた基である
    請求項7記載の血糖降下剤。
  11. 【請求項11】 Arがハロゲン原子、水酸基、低級
    アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルカノイルオキ
    シ基及び低級アルコキシカルボニルオキシ基から選ばれ
    る基で置換されていてもよいフェニル基であり、OR5
    は保護されていてもよい水酸基であり、R31及びR41
    同一又は異なって低級アルコキシ基、低級アルコキシ低
    級アルコキシ基及びアミノ基から選ばれる基で置換され
    ていてもよい低級アルカノイル基、低級アルコキシ基で
    置換されていてもよい低級アルコキシカルボニル基、ベ
    ンゾイル基又はフェノキシカルボニル基である請求項1
    0記載の血糖降下剤。
  12. 【請求項12】 Arが低級アルキル基又は低級アル
    コキシ基で置換されていてもよいフェニル基であり、O
    5 が水酸基または低級アルカノイル基で保護された水
    酸基、R31及びR41が低級アルカノイル基、低級アルコ
    キシ基置換低級アルカノイル基、アミノ基置換低級アル
    カノイル基、低級アルコキシカルボニル基又はフェノキ
    シカルボニル基である請求項11記載の血糖降下剤。
  13. 【請求項13】 Arが低級アルコキシ基置換フェニ
    ル基、R31及びR41が低級アルコキシ基置換低級アルカ
    ノイル基である請求項12記載の血糖降下剤。
  14. 【請求項14】 糖尿病の予防・治療剤である請求項
    1〜13記載の血糖降下剤。
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