JPH10182168A - ガラスゴブの製造方法 - Google Patents

ガラスゴブの製造方法

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JPH10182168A
JPH10182168A JP34764096A JP34764096A JPH10182168A JP H10182168 A JPH10182168 A JP H10182168A JP 34764096 A JP34764096 A JP 34764096A JP 34764096 A JP34764096 A JP 34764096A JP H10182168 A JPH10182168 A JP H10182168A
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glass
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molten glass
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JP34764096A
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Hiroyuki Kubo
裕之 久保
Tamakazu Yogo
瑞和 余語
Masayuki Tomita
昌之 冨田
Isamu Shigyo
勇 執行
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B7/00Distributors for the molten glass; Means for taking-off charges of molten glass; Producing the gob, e.g. controlling the gob shape, weight or delivery tact
    • C03B7/005Controlling, regulating or measuring

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス溶融炉の流出パイプから流出された溶
融ガラスを、受け型に受けて、所望重量のガラスゴブを
取り分ける際に、高精度、かつ、高効率で連続的に生産
することを可能とする溶融ガラスゴブの製造方法を提供
する。 【解決手段】 溶融ガラスを流出口から連続的に流出
し、これを、複数のガラス受け型で、順次、受けて、所
定の重量のガラスゴブを連続的に製造する方法におい
て、前記受け型に受けたガラスゴブの重量測定値をもと
に、制御パラメータとしての、受け型の受け取り成形時
間(タクト)、流出ガラスの流出量、溶融ガラスの流出
圧力を複合的に(重量バラツキ精度の範囲内に制御パラ
メータを選択する)制御し、ガラスゴブの重量制御をす
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学ガラスを溶融
し、流出パイプを使って流出させ、これを、複数の受け
型で、順次、受けることで、精密なガラスゴブを連続的
に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガラス光学素子をプレス成形
するに先立って、所定重量のガラスゴブを得るために、
溶融ガラスをガラス流出槽の流出パイプから流出させ、
流出パイプから自重で落下してくる所望の量の溶融ガラ
スを、複数の受け型にて、順次に受け取る方式が採用さ
れている。
【0003】一般的なガラスゴブの製造方法において
は、受け型によって受けられたガラスゴブの重量が、所
定の流出槽の液面レベル、流出パイプの温度、受け型温
度、受け型の上下動作、タイミングなどに影響されるの
で、これらを制御することで、その成形されたゴブが、
その後の工程である精密プレス成形用のブランクとして
確実に使用できるように、精密な重量管理がなされてい
る。そして、このガラスゴブの重量管理には、一般に、
成形品を人手や機械的な手段を使う重量選別方式が採用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記のようなガラスゴブの製造方法においては、下記の課
題があり、成形されたゴブの重量に可成りのバラツキ
(成形品重量の3〜5%)が発生し、これが量産性の低
下につながってしまう。
【0005】・ 溶融炉の稼働初期の常温状態から、ガ
ラス流出までの炉本体、溶融るつぼ、流出パイプの各温
度が平衡状態(所要の温度)に安定するまで、流出パイ
プの先端位置と、ゴブ受け型との相対的な距離は、熱膨
張などの影響により、変化してしまう。これは、溶融ガ
ラスの括れ位置を変位し、ゴブの重量のバラツキをもた
らす。
【0006】また、各装備の温度が平衡状態に安定した
後、雰囲気温度、気流の変化などの外乱によって、流出
パイプ〜受け型での、ガラスゴブの成形プロセスに微妙
な温度変化が経時的に起きてしまう(これにより、上述
と同様に、流出パイプ先端におけるガラスの括れ、即
ち、切れ方に影響がある)。このことにより、ガラスゴ
ブを生産するに当たり、数時間〜数日単位、あるいは、
何か月単位の長期に渡って、重量のバラツキ精度をチェ
ックし、所望の重量精度の範囲に納まるような条件設定
を探って、温度制御を実施して行かなければならない。
【0007】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、ガラス溶融炉の流出パ
イプから流出された溶融ガラスを、受け型に受けて、所
望重量のガラスゴブを取り分ける際に、高精度、かつ、
高効率で連続的に生産することを可能とする溶融ガラス
ゴブの製造方法を提供することにある。
【0008】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、溶融ガラスを流出口から連続的に流出
し、これを、複数のガラス受け型で、順次、受けて、所
定の重量のガラスゴブを連続的に製造する方法におい
て、前記受け型に受けたガラスゴブの重量測定値をもと
に、制御パラメータとしての、受け型の受け取り成形時
間(タクト)、流出ガラスの流出量、溶融ガラスの流出
圧力を複合的に(重量バラツキ(変動)精度に合わせた
制御パラメータを選択)制御し、ガラスゴブの重量制御
をすることを特徴とする。
【0009】この場合、受けたガラスゴブの重量測定値
を、予め設定した所望のガラスゴブの重量値と比較演算
し、それぞれ、重量変動率が異なっている前記制御パラ
メータについて、優先順位をつけて、その優先順位に従
って、ガラスゴブの重量制御をするとよい。また、流出
口からの流出ガラスの流出量を制御する手段として、導
電性の流出パイプを温度制御するために、直接通電加熱
することが、また、溶融ガラスの流出圧力を制御する手
段として、ガラス流出口から溶融ガラス液面までの高さ
位置を制御することが、更には、受け型での受け取り・
成形時間(タクト)を制御する手段として、受け型の受
け取り操作を行う機構の駆動動作時間を制御すること
が、本発明の実施の形態として好ましい。
【0010】このように、ガラスゴブを重量測定するこ
とによって、炉本体、溶融るつぼ、流出パイプの熱膨張
差に伴う、受け型の位置との相対距離の変動などで、ガ
ラスゴブの重量バラツキを、常に、フィードバック制御
することにより、ガラス溶融炉の初期の加熱に際して、
その温度平衡状態までに発生する重量調整不良のガラス
ゴブを減少し、確実かつ安定したガラスゴブの連続生産
を実現する。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)以下、本発明の第1の実施の形態を、
添付図面を参照して具体的に説明する。ここで、符号1
はガラスの溶解清澄槽であり、2は流出槽、3は溶解清
澄槽1と流出槽2とを結ぶ接続パイプ、4は流出槽2の
下部に取り付けられている流出パイプであり、これら
は、全て白金または白金合金で作られている。また、溶
解清澄槽1、流出槽2、接続パイプ3のまわりは、図示
のように耐火レンガなどで作られた断熱部材5で覆われ
ており、ガラス溶融時の高熱が外部に漏れないようにな
っている。また、溶解清澄槽1、流出槽2、接続パイプ
3の間には、ヒーター(図示せず)が設置されている。
流出パイプ4は、上下に電極(図示せず)が取り付けら
れており、その電極に電力線40から電力を供給するこ
とで、直接、流出パイプ4に通電加熱制御がなされ、夫
々の機能に適した温度に設定することができるようにな
っている。
【0012】流出槽2には、均質化のために、攪拌翼6
が設けられており、駆動機構(図示せず)により、矢印
に示す方向で回転できるようになっている。符号7はガ
ラス原料をストックしておくホッパーであり、ホッパー
7の下部にはガラス原料を秤量し、溶解清澄槽1に供給
するためのチャージャー8が設けられている。
【0013】符号12は溶融ガラスの液面レベルを検出
するための可動接針センサーである。この接針センサー
12は、断熱部材5の上部の架台6に取り付けられてい
る、モーター駆動のための、上下駆動機構14の駆動シ
ャフト15に、クランプホルダー13を介して取り付け
られており、その接針センサー12の先端が溶融ガラス
51の液面52に自由に接離することができるようにな
っている。また、接針センサー12は白金または白金合
金で作られており、その先端は接触した溶融ガラスの切
れ(液切れ)を良くするために、先細りの形状になって
いる。なお、この実施の形態では、接針センサー12の
断面形状は円形を採用したが、特にその形状は限定され
るものではない。
【0014】また、接針センサー12の先端と溶融ガラ
ス51の液面52との接触の有無を、ガラス液面レベル
検出器18から出ていて、それぞれ、流出パイプ4と接
針センサー12に接続されている、導通検出用のリード
線21、22の間の導通で検出している。
【0015】符号19はリニアスケールであり、駆動シ
ャフト15の変位を測定することで接針センサー12の
位置を検出して、接針センサーよりガラス液面レベルを
検出し、その位置情報を信号線23を介してガラス液面
レベル検出器18に伝えのであり、同位置情報は、信号
線20を介して重量フィードバック演算器26に伝えら
れる。また、上下駆動機構14を駆動し、接針センサー
12を上下に動かす動力線24が、図示のように繋がれ
ている。
【0016】また、重量フィードバック演算器26に
は、計量器32から出た信号線33が繋ぎ込まれてい
て、受け型30で受けられたガラス塊54の重量の測定
結果が計量器32から重量フィードバック演算器26に
送られるようになっている。
【0017】更に、重量フィードバック演算器26は、
計量器32で得られた複数の計量サンプルの中から一個
当たりの平均重量を算出し、時間当たりのガラス流量を
概算し、その流量が、ガラス塊一個当たり±0.2%以
内の重量変動バラツキに抑制するように、具体的には、
ガラス液面52と流出パイプ4の最下端の距離H(つま
り、ガラス液面のヘッド長)を調整してガラスの流出圧
力を変化させるように、ガラス原料秤量装置17への、
所望のガラス原料53の供給量を制御線20aを介して
指示している。更に、ガラス原料秤量装置17には、決
定された量のガラス原料53をチャージャー8に供給す
るための制御線25が繋がれている。
【0018】また、符号37、38は信号線であり、こ
れによって、流出パイプ4の測温データが測温検出器3
5を介して重量フィードバック演算器26へ伝えられる
ようになっている。
【0019】更に、重量フィードバック演算器26は、
計量器32で得られた複数の計量サンプルの中から一個
当たりの平均重量を算出し、時間当たりのガラス流量を
概算し、その流量が、ガラス塊一個当たり±0.2%以
内の重量変動バラツキに抑制するように、ガラスの流出
量を演算した後に、電力制御器36へ流出パイプ4の所
望のパイプ温度を、制御線39を介して指示している。
更に、電力制御器36には、決定されたパイプ温度にな
るように、電力線40を介して流出パイプへ所望の電力
を供給している。
【0020】符号30は、光学成形素材であるガラス塊
を、所望の形状に受け取る受け型である。この受け型3
0には、NC駆動制御器31が取り付けられており、上
下左右方向に駆動できるようになっている。また、前述
同様に、重量フィードバック演算器26は、計量器32
で得られた複数の計量サンプルの中から一個当たりの平
均重量を算出し、ガラスが切断してから次の切断までの
時間である成形タクトが、ガラス塊一個当たり±0.2
%〜±2.0%以内の重量変動バラツキに抑制するよう
に、成形タクトを演算した後、NC駆動制御器31へ所
望の成形タクトを制御線34を介して指示している。
【0021】次に、前述したシステムを使用して、光学
素子用のガラスを溶融流出させ、連続的にガラス塊を成
形した時のフィードバック制御法を、図1を用いて具体
的に説明する。
【0022】なお、溶融ガラスの原料には、比重が3.
05であり、温度が1200℃の時に101.8dPa・
s、1100℃の時に101.8dPa・s、1000℃
の時に102.2dPa・s、890℃の時に102.9dP
a・s、また、 610℃の時に107.6dPa・s、
更には、498℃の時に1013dPa・sとなる粘度を
示す粘性特性を持ったB23−SiO2−BaO系のガ
ラスを一旦ラフメルトしたものを用いた。
【0023】初めに、ガラス塊54が成形されるまでの
手順を説明する。まず、炉の各部の温度を、それぞれ、
溶解清澄槽を1300℃、連結パイプ3を1200℃、
流出槽2を1100℃、流出パイプ4の先端部を110
0℃、また、流出パイプ全体を950〜1100℃の間
とし、後工程で必要となるガラス量が得られるように任
意に変化させた。
【0024】この温度に設定することにより、チャージ
ャー8によって供給されたガラス原料53は、溶融清澄
槽1の中で溶解、脱泡され、内部にみじん泡、脈理を含
んだ溶融ガラス51となる。その後、均質化された溶融
ガラス51は流出槽2内で攪拌翼6の回転により、攪拌
均質化されると同時に、温度が下げられることで、内部
に残っていたみじん泡もガラス中に吸収され、泡や脈理
を含まない均質な溶融ガラス51となる。その後、均質
化された溶融ガラス51は、流出パイプ4の先端から、
流出パイプ4の温度に応じた流量で流出する。
【0025】更に、流出パイプ4から流出した溶融ガラ
ス51は、受け型30で受け止められて、流出パイプ4
の先端から切り離され、その後、そのまま、受け型30
の上で冷却され、ガラス塊に成形される。この流出パイ
プ4の先端から溶融ガラス51を切り離す方法として
は、流出パイプ4の先端近くで、流出する溶融ガラス5
1を受け型30上に一定量、受けた後、受け型30を流
出パイプ4から引き離すことにより切断するシャーレス
切断方法を用いた。
【0026】このようにして成形されたガラス塊54
を、1分間に平均15個を得る速度で連続的に成形し、
ガラス塊54を計量器32を用いて、その成形の都度に
測定し、1分間に1回、即ち、15個に1回の割合でガ
ラス塊の平均重量を重量フィードバック演算器26で算
出した。その結果、ガラス塊54の平均重量は、1個当
たり約2gf/分であり、成形タクト約4秒/ケ、溶融
ガラス51の流出量は約30gf/分であった。因み
に、この流出量については、ガラス原料53を供給しな
いと、ガラス液面52のレベルが0.4mm/分の速度
で減少し、同時にレベルの減少につれてガラス塊54の
重量も同様に減少するという状況である。
【0027】また、ガラス液面52の液面レベルについ
ては、所定の、前記ヘッド長のH(300mm)を設定
し、そのレベル位置を中心に、接針センサー12の下端
が1分間に5回の上下幅20mmの振幅を描くように、
上下駆動機構14をガラス液面レベル検出器18の検出
結果で駆動する際、接針センサー12と流出パイプ4と
の導通による液面レベル52の位置検出を行った。ま
た、その位置データをもとに、重量フィードバック演算
器26、ガラス原料秤量装置17、チャージャー8を用
いて、ガラス原料53を1分間隔で供給し、前記ヘッド
長H=300mm±0.5mmになるように制御を行っ
た。
【0028】なお、上記のようなガラス原料53の供給
の制御は、所定の液面レベルの位置や、リニアスケール
19のデータを読み込んだり、導通位置による供給の量
を演算し、供給量を決定したりするプログラムを、予
め、ガラス原料秤量装置17、ガラス液面レベル検出器
18、重量フィードバック演算器26にインプットして
おくことにより、全て自動で行った。
【0029】次に、ガラス塊54のシャーレス切断方法
を、工程説明図を用いて説明する。ここで、符号54a
は、受け型部材30の成形面30aの上に供給された切
断前の溶融ガラス塊を、符号54bは、切断のための溶
融ガラス51と切断前の溶融ガラス塊54aの間に作ら
れるくびれを表し、また、ガラス塊54は成形面30a
上に得られたものである。
【0030】まず、前述の方法で用意された溶融ガラス
を、流出パイプ4の先端を1200℃の温度に設定して
流出させると共に、受け型30を直下に持って行き、図
2の(a)に示すように下方向へ少し下げ、溶融ガラス
51と切断前の溶融ガラス塊54aの間にくびれ54b
を発生させ、くびれ54bがガラスの自重と表面張力に
より自然に切断するようにする。このために、切断部に
切断痕が残らずに、ガラス塊54の表面には有害な欠陥
が生じることがなくなる。
【0031】また、この工程において、ガラス塊54の
重量は、流出パイプ4の温度(その時のガラス流出量)
に合わせて、図2のa〜cの切断から次の切断までの時
間、つまり、成形タクト時間を0.001秒単位で制御
を行った。その結果、ガラス塊54、1個当たりの重量
の最高±0.2%間で重量制御を行うことができた。
【0032】なお、上記のような受け型30の上下左右
のNC駆動制御は、所定のNC駆動装置31のデータを
読み込んだり、NC駆動の量を演算し、駆動量を決定し
たりするプログラムを、予め、NC駆動制御器31、重
量フィードバック演算器26にインプットしておくこと
により、全て自動で行った。
【0033】以上、説明した、ガラス流出圧力(液面ヘ
ッド)制御、成形タクト制御、ガラス流量(流出パイプ
温度)の各重量フィードバック制御方法を組み合わせ
て、また、ガラス塊54の重量精度のバラツキ範囲に応
じて、各重量フィードバック制御を行った結果、図3の
ような重量精度グラフが得られた。
【0034】因みに、図3に示した成形時間は、約1時
間程度であるが、この方式で8時間連続の重量フィード
バック成形テストを行った結果、ガラス重量1個当たり
平均2.0gr±0.5%の重量バラツキ精度の範囲
で、高精度な連続成形を達成した。
【0035】また、図4に重量フィードバック制御をし
ない場合の重量変化(従来例として)のグラフを示す。
このグラフにおける重量変動の要因としては、下記の点
が挙げられる。
【0036】(1)ガラス流出開始直後(5〜15分程
度)の重量バラツキが大きい。その理由としては、流出
開始直後は、流出パイプ内にある比較的温度の低いガラ
ス流が始めに流れ出て、徐々に流出槽の高温のガラス流
が流れ出ることにより、流出パイプ内の温度上昇および
温度バラツキが、それが安定流になるまで、起きること
が指摘できる。
【0037】(2)長期的な重量変動(数時間〜1日
(あるいは月)単位での変動)がある。その理由として
は、炉体周辺の、特に、流出パイプ先端付近の気流など
の外乱による温度変化に伴い、ガラス流のシャーレス切
断タイミングの微妙なズレなどにより、長期的にガラス
塊重量が変動することが指摘できる。
【0038】(実施の形態2)また、この実施の形態で
は、ガラス塊の1個当たりの目標成形重量を、前述の約
2grから、重量フィードバック制御を用いて連続的
に、その重量を約3gr(50%重量増)の重量値に変
更して、フィードバック成形を実施したところ、次のよ
うな結果が得られた。
【0039】先ず、流出パイプ4の温度を、960℃か
ら985℃に上昇制御すると、2分後に成形重量2.9
6gr/1ケ平均(=目標重量の−1.5%)となり、
続いて、成形タクトを平均4.2秒/1ケから同4.3
0〜4.35秒/ケの範囲内での成形タクト制御に切り
替わった。この時の成形重量2.96gr〜2.997
gr/1ケ平均(=目標重量の−1.5%〜−0.1%
内の重量バラツキ精度)であり、その制御時間は2分間
であった。
【0040】その後、目標重量の±0.3%〜±0.5
%の重量バラツキ精度の範囲内で、成形タクト制御、お
よび、流出圧力(液面ヘッド)制御を繰り返し、重量フ
ィードバック成形を連続的に行った。目標重量2.0g
rから3.0gr±0.5%重量バラツキ精度への、上
記フィードバック制御の切換所要時間は、僅か約3分で
あった。
【0041】なお、本発明の上述の実施の形態以外で
も、同様な制御方法で、その目標重量3.0grから
4.0grへ、4.0grから2.5grへ、更には
2.5grから1.5grへなど、連続的に、上昇およ
び下降重量値変更制御を実施して、目標重量の±0.5
%重量バラツキ精度の範囲内までの制御所要時間を、そ
れぞれ約2.5分〜3.5分とすることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、受け型
に受けたゴブの重量測定値をもとに、受け型の受け取り
成形時間(タクト)、流出ガラスの粘性、溶融ガラスの
流出圧力の、少なくとも一つ以上の制御パラメータを制
御し、ガラスゴブの重量制御をすることにより、高精
度、高効率生産を可能にできる。更に、ゴブの重量測定
値を、所望のゴブ重量値と比較演算し、各重量変動率が
異なった、制御パラメータに優先順位をつけて、ガラス
ゴブの重量制御をすることにより、より高精度、高効率
生産を可能にできる。
【0043】この場合、流出ガラスの粘性を制御する手
段として、導電性のパイプを直接通電加熱し、流出パイ
プの温度を制御することが、ガラス流出圧力を制御する
手段として、ガラス流出口から溶融ガラス液面までの高
さ位置を制御することが、更に、受け型の受け取り成形
時間を制御する手段として、受け型の受け取り操作のた
めの駆動機構の動作時間を制御することが、高精度、高
効率生産の上で、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す連続ガラス溶
融炉の固定方法での成形装置の概略側面図である。
【図2】同じく、その工程を表す図である。
【図3】同じく、その工程を表すグラフである。
【図4】従来の工程を表すグラフである。
【符号の説明】
1 溶解清澄槽 2 流出槽 3 連結パイプ 4 流出パイプ 5 断熱部材 6 攪拌翼 7 ホッパー 8 チャージャー 12 可動接針センサー 13 クランプホルダー 14 上下駆動装置 15 駆動シャフト 16 架台 17 ガラス原料秤量装置 18 ガラス液面レベル検出器 19 リニアスケール 20 信号線 20a 制御線 21、22 リード線 23 信号線 24 動力線 25 制御線 26 重量フィードバック演算器 30 受け型 31 NC駆動制御器 32 計量器 33 信号線 34 制御線 35 測温検出器 36 電力制御器 37、38 信号線 49 制御線 51 溶融ガラス 52 ガラス液面 53 ガラス原料 54 ガラス塊
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 執行 勇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラスを流出口から連続的に流出
    し、これを、複数のガラス受け型で、順次、受けて、所
    定の重量のガラスゴブを連続的に製造する方法におい
    て、前記受け型に受けたガラスゴブの重量測定値をもと
    に、制御パラメータとしての、受け型の受け取り成形時
    間(タクト)、流出ガラスの流出量、溶融ガラスの流出
    圧力を複合的に(重量バラツキ(変動)精度に合わせた
    制御パラメータを選択)制御し、ガラスゴブの重量制御
    をすることを特徴とするガラスゴブの製造方法。
  2. 【請求項2】 受けたガラスゴブの重量測定値を、予め
    設定した所望のガラスゴブの重量値と比較演算し、それ
    ぞれ、重量変動率が異なっている前記制御パラメータに
    ついて、優先順位をつけて、その優先順位に従って、ガ
    ラスゴブの重量制御をすることを特徴とする請求項1に
    記載のガラスゴブの製造方法。
  3. 【請求項3】 流出口からの流出ガラスの流出量を制御
    する手段として、導電性の流出パイプを温度制御するた
    めに、直接通電加熱することを特徴とする請求項1もし
    くは2に記載のガラスゴブの製造方法。
  4. 【請求項4】 溶融ガラスの流出圧力を制御する手段と
    して、ガラス流出口から溶融ガラス液面までの高さ位置
    を制御することを特徴とする請求項1あるいは2に記載
    のガラスゴブの製造方法。
  5. 【請求項5】 受け型での受け取り・成形時間(タク
    ト)を制御する手段として、受け型の受け取り操作を行
    う機構の駆動動作時間を制御することを特徴とする請求
    項1あるいは2に記載のガラスゴブの製造方法。
JP34764096A 1996-12-26 1996-12-26 ガラスゴブの製造方法 Pending JPH10182168A (ja)

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