JPH10181424A - 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置 - Google Patents

自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置

Info

Publication number
JPH10181424A
JPH10181424A JP34400296A JP34400296A JPH10181424A JP H10181424 A JPH10181424 A JP H10181424A JP 34400296 A JP34400296 A JP 34400296A JP 34400296 A JP34400296 A JP 34400296A JP H10181424 A JPH10181424 A JP H10181424A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical axis
vehicle body
signal
axis angle
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34400296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Hasumi
博文 蓮見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ichikoh Industries Ltd filed Critical Ichikoh Industries Ltd
Priority to JP34400296A priority Critical patent/JPH10181424A/ja
Publication of JPH10181424A publication Critical patent/JPH10181424A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より正確な光軸調整。アクチュエータの耐久
性の向上。 【解決手段】 マイクロコンピュータ3等において、各
変位量検出部1、2からの検出信号a、bをそれぞれ複
数個入力しかつ平均して車体傾き角θ°を算出し、その
車体傾き角θ°に対応した光軸角度設定制御信号c、
c′を出力し、アクチュエータ6、7を介して前照灯R
H、LHの光軸を調整する。この結果、1個の検出信号
で光軸調整を行う装置と比較して、算出された車体傾き
角θ°が実際の車体傾き角に極めて近くなるので、より
正確な光軸調整を行うことができ、またアクチュエータ
6、7を頻繁に作動させる必要が無いので、アクチュエ
ータ6、7の耐久性が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体の前後の傾き
角(本明細書においては単に車体傾き角と称する)を検
出して前照灯の上下の光軸角度(本明細書においては単
に光軸角度と称する)を適正に自動調整する装置に係
り、特に、より正確な光軸調整を行うことができ、また
アクチュエータの耐久性が向上される自動車用前照灯の
光軸角度自動調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の路面に対する前後の傾き(例え
ば車体の前上がり前下がりの傾き)は、その自動車に乗
車する人数や積載する荷重の多寡あるいはそれらの分布
状態等に伴って変化し、これにより前照灯の光軸の上下
の向きも変化する。このことは、知らずして、前照灯の
光軸が上方に向き過ぎて自車の前照灯で対向車を眩惑し
ていたり、前照灯の光軸が下方に向き過ぎて視界が低下
することがあることを意味する。従って、車体の前後の
傾きに対応して前照灯の光軸を上下に適正に自動調整で
きることは、自車及び対向車の安全性確保に極めて有用
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、車体傾き角を
検出して光軸角度を適正に自動調整する自動車用前照灯
の光軸角度自動調整装置が種々出願されている。この光
軸角度自動調整装置は、例えば、自動車の路面に対する
前後の傾き角を求める手段として、自動車の前端部及び
後端部に距離センサとしての超音波センサを設け、各々
の箇所で路面との距離を測定し、それらの値に基づいて
車体傾き角を求め、この車体傾き角に対応して光軸角度
を適正に自動調整するものである。
【0004】本発明は、上述の自動車用前照灯の光軸角
度自動調整装置の改良に係り、その目的は、より正確な
光軸調整を行うことができ、またアクチュエータの耐久
性が向上される自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、車体前部と路面との変位量を検出して
検出信号として出力する車体前部変位量検出部と、車体
後部と路面との変位量を検出して検出信号として出力す
る車体後部変位量検出部と、前記各変位量検出部からの
各検出信号をそれぞれ入力し、その各検出信号がそれぞ
れ複数個溜まった時点で平均し、その車体前部後部と路
面との変位量の平均値から車体傾き角を算出し、その車
体傾き角に対応した光軸角度設定制御信号を出力する制
御手段と、前記制御手段からの前記光軸角度設定制御信
号を入力し、光軸角度を制御するアクチュエータと、を
備えたことを特徴とする。
【0006】この結果、本発明の自動車用前照灯の光軸
角度自動調整装置は、制御手段において、各変位量検出
部からの検出信号をそれぞれ複数個入力しかつ平均して
車体傾き角を算出し、その車体傾き角に対応した光軸角
度設定制御信号を出力し、アクチュエータを介して前照
灯の光軸を制御するものであるから、1個の検出信号で
光軸調整を行う装置と比較して、算出された車体傾き角
が実際の車体傾き角に極めて近くなるので、より正確な
光軸調整を行うことができ、またアクチュエータを頻繁
に作動させる必要が無いので、アクチュエータの耐久性
が向上される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自動車用前照灯の
光軸角度自動調整装置の実施の形態のうちの4例を添付
図面を参照して説明する。
【0008】[第1の実施の形態]図1乃至図7は本発
明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の第1の実
施の形態を示す。図1は本発明の自動車用前照灯の光軸
角度自動調整装置の第1の実施の形態を示したブロック
図、図2は図1に示す本発明の自動車用前照灯の光軸角
度自動調整装置が装備された自動車の擬略図である。
【0009】図1及び図2において、1及び2は車体前
部変位量検出部及び車体後部変位量検出部である。この
各変位量検出部1、2は、超音波センサ1−及び2−
と、送信部(送信回路)1−及び2−と、受信部
(受信回路)1−及び2−と、からそれぞれ構成さ
れている。前記各超音波センサ1−、2−は、送信
用及び受信用の一対の超音波振動子等からなり、車体C
の前方部及び後方部の底面にそれぞれ路面Gに対向して
設けられている。前記各送信部1−、2−は、前記
各超音波センサ1−、2−を、例えば、10mse
cの一定周期で、40KHzの高周波数で、0.1ms
ecの一定の時間、振動させるものである。すなわち、
前記各超音波センサ1−、2−から超音波を路面G
に向けて発射させるものである。前記各受信部1−、
2−は、前記各超音波センサ1−、2−で受信
(キャッチ)し、かつ前記各送信部1−、2−と前
記各超音波センサ1−、2−との接続部から引出さ
れる反射波を増幅及び波形整形し、その増幅整形した波
形を検出信号a及びbとして出力するものである。
【0010】図1及び図2において、3は制御手段のマ
イクロコンピュータである。このマイクロコンピュータ
3は、カウンタ、D/A変換器、A/D変換器等から構
成されており、前記各変位量検出部1、2からの検出信
号a、bをそれぞれ一定周期で入力(サンプリング)
し、その各検出信号a、bがそれぞれ複数個、この例で
は同数の10個溜まった時点で平均し、その車体前部後
部と路面Gとの変位量の平均値から車体傾き角θ°を算
出し、その車体傾き角θ°に対応した後述する前照灯R
H、LHの光軸角度を設定し、その設定信号c(例えば
アナログ電圧)を出力するものである。
【0011】図1及び図2において、4及び5は右モー
タ制御部及び左モータ制御部である。この左右モータ制
御部4、5は、前記マイクロコンピュータ3からの設定
信号cをそれぞれ入力し、一方後述する左右アクチュエ
ータ6、7の位置センサから出力される位置信号s1、
s2(例えばアナログ電圧)を前記設定信号cとそれぞ
れ比較し、後述する左右アクチュエータ6、7のDCモ
ータの駆動停止をそれぞれ制御する光軸角度設定制御信
号(以下、単に制御信号と称する)c′を出力するもの
である。この制御信号c′および上述の設定信号cが光
軸角度設定制御信号である。
【0012】この左右モータ制御部4、5及びマイクロ
コンピュータ3は、制御手段を構成するものである。な
お、この左右モータ制御部4、5は、前記位置信号s
1、s2を前記設定信号cと比較してDCモータを制御
する制御信号c′を出力するものであるが、この左右モ
ータ制御部4、5において行なわれる比較制御を、前記
マイクロコンピュータ3において行なうことも可能であ
る。この場合、前記左右モータ制御部4、5を省略する
ことができ、マイクロコンピュータ3から左右アクチュ
エータ6、7に直接制御信号c′が出力される。この場
合の制御信号c′が光軸角度設定制御信号である。
【0013】図1及び図2において、6及び7は右側の
アクチュエータ(L/A)及び左側のアクチュエータ
(L/A)である。この左右アクチュエータ6、7は、
前記左右モータ制御部4、5からの制御信号c′を入力
し、後述する前照灯RH、LHの光軸を制御するDCモ
ータ(図示せず)と、後述する前照灯RH、LHの光軸
位置を検出してアナログ電圧を出力し、このアナログ電
圧の出力を位置信号s1、s2として出力する位置セン
サと、から構成されている。なお、上述の位置センサと
しては、例えば、ポテンショメータからなり、上述の左
右アクチュエータ6及び7の後述する前照灯RH、LH
の光軸を上下動させるロッド等と共に連動して、位置信
号(アナログ電圧)s1、s2を出力するものである。
【0014】図1及び図2において、RH及びLHは右
側の前照灯及び左側の前照灯である。この前照灯RH、
LHは、例えばリフレクタ可動タイプの前照灯であっ
て、ランプハウジング及びレンズにより灯室が画成され
ており、この灯室内に光源バルブ及びリフレクタが少な
くとも水平軸回りに上下方向に回動可能に設けられてい
る。前記左右アクチュエータ6、7の制御により、リフ
レクタ及び光源バルブが上下に回動して、この前照灯R
H、LHの光軸角度が制御されるものである。なお、上
述の前照灯RH、LHにおいては、上述のリフレクタ可
動タイプの他に前照灯全体が車体Cに対して回動するラ
ンプユニット可動タイプがある。また、上述の水平軸回
りに上下方向に回動する前照灯の他に、垂直軸回りに左
右にも回動する前照灯もある。
【0015】この第1の実施の形態における本発明の自
動車用前照灯の光軸角度自動調整装置は、以上の如き構
成からなり、以下その作動について図3乃至図7を参照
して説明する。本発明の装置に電源が投入されると、各
変位量検出部1、2の各送信部1−、2−は、各超
音波センサ1−、2−を、10msecの一定周期
で、40KHzの高周波数で、0.1msecの一定の
時間、振動させる。このときの各送信部1−、2−
の出力波形は、図3(A)に示す。この各送信部1−
、2−の作動により、各超音波センサ1−、2−
は路面Gに向って超音波を発射させる。
【0016】ここで、上述の超音波の発射周期T1は下
式(1)の条件を満たさなければならない。 T1>2Lo/v=2Lo/331.5+0.607t(sec)…(1) 但し、Lo:車体無積載時の各超音波センサ1−、2−と路面Gとの間の 距離 v:音速(m/sec) t:周囲温度(°C) である。上述の車体無積載時の各超音波センサ1−、
2−と路面Gとの間の距離Loは最大でも0.5mで
あり、また周囲温度を例えば20°Cとすると、上述の
超音波の発射周期T1=10msecは充分に成立す
る。
【0017】上述の各送信部1−、2−の作動によ
り振動した各超音波センサ1−、2−は、図3
(B)に示す波形の超音波を路面Gに向って一定周期T
1毎に発射させ、そして、2Lo/331.5+0.6
07tsec後に、図3(C)に示す波形の反射波を受
信する。
【0018】各超音波センサ1−、2−で反射波を
受信すると、各受信部1−、2−は、上述の反射波
を増幅及び波形整形し、その増幅整形した波形、すなわ
ち図3(D)に示す波形を検出信号a、bとしてマイク
ロコンピュータ3に、一定周期で(各超音波センサ1−
、2−からの超音波発射毎に)出力する。上述の図
3(D)に示す検出信号a、bは、各超音波センサ1−
、2−から路面Gまでの距離に応じて時間幅が変化
する距離−時間信号であって、図3(A)の各送信部1
−、2−の作動開始時点t1、すなわち図3(B)
の各超音波センサ1−、2−の超音波発射開始時点
t2から図3(C)の各超音波センサ1−、2−の
反射波受信開始時点t3までの時間(反射波若しくは受
信波の時間であって、各超音波センサ1−、2−か
ら路面Gまでの距離に対応して変化する時間)が「H
I」レベルの信号である。
【0019】上述の各変位量検出部1、2の作動に続い
て、上述のマイクロコンピュータ3の作動について図4
の作動フローチャートを参照して説明する。
【0020】まず、において、マイクロコンピュータ
3には、上述の各変位量検出部1、2の各受信部1−
、2−からの各検出信号a、bが一定周期で入力さ
れる(図5(a)及び(b)参照)。この各検出信号
a、bはマイクロコンピュータ3のカウンタで複数個計
測される。すなわち、複数個の各検出信号a、bの「H
I」レベル時間が加算される。 図4−「車体前部受信波計測 車体後部受信波計
測」。
【0021】次に、に進み、マイクロコンピュータ3
においては、予め上述の各検出信号a、bの計測個数
(回数)が設定されており(この例ではN=10個)、
各検出信号a、bが何個計測されたかをカウントしかつ
比較する。計測個数が10個に満たない場合には、再び
各検出信号a、bの計測を行う。すなわち、各検出信号
a、bが10個計測されるまで、複数個の各検出信号
a、bの「HI」レベル時間が加算続けられる。 図4−「データN個たまったか?」。
【0022】上述の各検出信号a、bの計測個数が10
個に達すると(図5(a)及び(b)中のt1に示す時
点)、及びに進み、下式(2)及び(3)により、
車体前部と路面Gとの変位量の平均値τF及び車体後部
と路面Gとの変位量の平均値τRをそれぞれ算出する。
すなわち、10個加算された各検出信号a、bの「H
I」レベル時間を10で割る。 τF=(τf1+τf2+……+τf9+τf10)/10…(2) τR=(τr1+τr2+……+τr9+τr10)/10…(3) 上述の車体前部の平均値τF及び車体後部の平均値τR
は、上述の10個加算された検出信号a、bの「HI」
レベル時間の平均値であって、図6(a)及び(b)に
示すように、上述の反射波若しくは受信波の平均時間を
示す。 図4−「車体前部受信波計測値N個分平均」 図4−「車体後部受信波計測値N個分平均」。
【0023】それから、に進み、上述の車体前部と路
面Gとの変位量(距離)の平均値τF及び車体後部と路
面Gとの変位量(距離)の平均値τRから車体傾き角θ
°を算出する。すなわち、車体前部変位量検出部1の超
音波センサ1−と車体後部変位量検出部2の超音波セ
ンサ2−との間の距離をXm、車体前部における変位
量の平均値τFと車体後部における変位量の平均値τR
との差をτsec、算出する車体傾き角をθ°とする。
ここで、車体前部における変位量の平均値τFと車体後
部における変位量の平均値τRとの差τsecは、車体
Cの前部と後部との(平均)変位量であって、時間で表
されているので、これを距離Ymに換算すると、 Y=τ(sec)×v(m/sec)=τ×(331.5+0.607t) [m]…(4) となる。
【0024】上述の車体傾き角θ°は、 tanθ=Y/X…(5) この結果、 θ=tanー1(Y/X) [°]…(6) となる。 図4−「車体傾き算出」。
【0025】そして、に進み、上述のようにして算出
された車体傾き角θ°に対応した光軸角設定値電圧d0
〜d6を設定信号cとして左右モータ制御部4、5にそ
れぞれ出力する。 図4−「光軸角設定値電圧を出力」。
【0026】ここで、図7において、車体傾き平均値
(上述のようにしてマイクロコンピュータ3で算出され
た車体傾き角θ°の平均値)と、設定値電圧d0〜d6
(左右モータ制御部4、5にそれぞれ設定信号cとして
出力される例えばアナログ電圧)と、光軸制御角度(前
照灯RH、LHの光軸を上下に制御する角度)との相関
関係を示す。この図7から明らかなように、車体Cが上
向き(前上がり)となると前照灯RH、LHの光軸が下
向きに制御され、車体Cが下向き(前下がり)となると
前照灯RH、LHの光軸が上向きに制御され、車体Cの
上向き角下向き角の大きさに応じた大きさの制御角度で
前照灯RH、LHの光軸が上下に制御される。なお、上
述の図7において、車体Cが路面Gに対してほぼ平行状
態にある場合を「0」とし、車体傾き平均値が車体上向
きの場合を「+」とし、車体傾き平均値が車体下向きの
場合を「−」とし、光軸制御角度が光軸下向き制御の場
合を「−」とし、光軸制御角度が光軸上向き制御の場合
を「+」とする。
【0027】上述の図7において、光軸制御角度は0.
4°のブロックで制御されている。この結果、光軸制御
角度(例えば、0°)は、車体傾き平均値(例えば、−
0.2°〜0°〜+0.2)に対して、±0.2°の幅
を有する。しかしながら、この±0.2°の幅は、対向
車に眩惑を与えたり、視界が低下したりするような虞は
無い。なお、上述の光軸制御角度のブロックの幅を細か
くすれば、前照灯RH、LHの光軸制御角度を細かく制
御することができる。この光軸制御角度の刻み幅は、左
右アクチュエータ6、7の作動頻度との兼合で決定す
る。
【0028】上述のマイクロコンピュータ3の作動に続
いて、上述の左右モータ制御部4、5及び左右アクチュ
エータ6、7の作動について説明する。上述の左右モー
タ制御部4、5は、上述のマイクロコンピュータ3から
の設定信号cと、左右アクチュエータ6、7の位置セン
サからの位置信号s1、s2とを比較し、両信号が等し
くなるまで、制御信号c′を左右アクチュエータ6、7
のDCモータにそれぞれ出力し、上述の両信号が等しく
なったところで、上述のDCモータへの制御信号c′の
出力をそれぞれ停止させる。上述の左右アクチュエータ
6、7のDCモータは、上述の左右モータ制御部4、5
から出力される制御信号c′によりそれぞれ駆動し(図
5(a)及び(b)に中t2の時点から駆動を開始す
る)、かつその制御信号c′の出力停止によりそれぞれ
停止する。この結果、前照灯RH、LHの光軸角度は、
車体傾き角に対応して適正に自動制御される。
【0029】このように、この第1の実施の形態におけ
る本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置は、
各変位量検出部1、2からの検出信号a、bをそれぞれ
10個ずつ入力しかつ平均化して車体傾き角θ°を算出
することにより、算出された車体傾き角θ°が実際の車
体傾き角に極めて近くなるので、より正確な光軸調整を
行うことができ、またアクチュエータ6、7を頻繁に作
動させる必要が無いので、アクチュエータ6、7の耐久
性が向上される。
【0030】また、この第1の実施の形態においては、
各変位量検出部1、2からの検出信号a、bを入力する
個数が同数の10個であるから、その検出信号a、bの
入力を同期させることができ、マイクロコンピュータ3
における演算上好適である。なお、上述の検出信号a、
bを入力する個数は、上述の同数の10個以外にも、車
体前部側の検出信号を入力する個数と車体後部側の検出
信号を入力する個数とが若干異なっていても良い。
【0031】さらに、この第1の実施の形態において
は、各変位量検出部1、2からの検出信号a、bを10
msecの一定周期で入力(サンプリング)しているの
で、マイクロコンピュータ3における演算上好適であ
る。なお、上述の検出信号a、bを入力する周期は、上
述の10msecの一定周期以外にも、異なった周期毎
に入力しても良い。
【0032】[第2の実施の形態]図8乃至図12は本
発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の第2の
実施の形態を示す。図中、図1乃至図7と同符号は同一
のものを示す。図8は本発明の自動車用前照灯の光軸角
度自動調整装置の第2の実施の形態を示すブロック図、
図9は図8に示す本発明の自動車用前照灯の光軸角度自
動調整装置が装備された自動車の擬略図である。
【0033】この第2の実施の形態における各変位量検
出部1、2は、図8及び図9に示すように、車体Cの前
輪部のサスペンションアーム(図示せず)及び後輪部の
サスペンションアーム(図示せず)にそれぞれ装着さ
れ、その各サスペンションアームの変位量を検出して出
力し、その各出力を検出信号e、fとしてマイクロコン
ピュータ3′にそれぞれ出力するサスペンションセンサ
1−及び2−から構成されている。上述の各サスペ
ンションセンサ1−、2−は、各サスペンションア
ームの変位量を検出してアナログ電圧をそれぞれ出力す
るものであって、この各アナログ電圧の出力を検出信号
e、fとして出力する所謂ボリューム式センサである。
なお、上述のボリュームの中点は、無積載時に丁度全抵
抗値の半分程度なるように設定する。これは、走行時の
車体傾きに対応させるためである。
【0034】この第2の実施の形態におけるマイクロコ
ンピュータ3′は、カウンタ、D/A変換器、A/D変
換器等から構成されており、前記各サスペンションセン
サ1−、2−からの検出信号e、fを10msec
の一定周期で入力(サンプリング)してA/D変換する
ものである。
【0035】以下、この第2の実施の形態における本発
明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の作動を、
図11のマイクロコンピュータ3′の作動フローチャー
トを参照して説明する。
【0036】まず、′において、本発明の装置に電源
が投入されると、マイクロコンピュータ3′において、
図10に示すように、上述の各サスペンションセンサ1
−、2−からの出力が検出信号e、fとして10m
secの一定周期で入力されてA/D変換される。 図11−′「前輪サスペンションセンサ出力を一定周
期で読み込み 後輪サスペンションセンサ出力を一定周
期で読み込み」。
【0037】次に、に進み、上述の第1の実施の形態
と同様に、計測個数(回数)判断処理を行う。 図11−「データN個たまったか?」。
【0038】上述の各検出信号e、fの計測個数が10
個に達したところで、′及び′に進み、下式(7)
及び(8)、すなわち、 Vf=(Vf1+Vf2+……+Vf9+Vf10)/10…(7) Vr=(Vr1+Vr2+……+Vr9+Vr10)/10…(8) により、前輪サスペンションセンサ1−の出力平均値
Vf(前輪部のサスペンションアームの変位量の平均値
であって、車体前部と路面Gとの変位量の平均値)及び
後輪サスペンションセンサ2−の出力平均値Vr(後
輪部のサスペンションアームの変位量の平均値であっ
て、車体後部と路面Gとの変位量の平均値)をそれぞれ
算出する。 図11−′「前輪サスペンションセンサ出力をN個分
平均」 図11−′「後輪サスペンションセンサ出力をN個分
平均」。
【0039】それから、′に進み、上述前輪サスペン
ションセンサ出力平均値Vf及び後輪サスペンションセ
ンサ出力平均値Vrから車体Cの前後の傾き角θ°を、
図12の換算図に基づいて、算出する。 図11−′「車体傾き算出」。
【0040】上述の換算図の図12は、サスペンション
センサ変位量(すなわち、上述の前輪サスペンションセ
ンサ出力平均値Vfと後輪サスペンションセンサ出力平
均値Vrとの変位量)と車体Cの前後方向の変位距離と
の換算図である。このサスペンションセンサ変位量と車
体Cの前後方向の変位距離との換算値は、データ収集及
び解析結果から算出し、マイクロコンピュータ3′内に
下式(9)の換算式として格納されている。すなわち、
前輪サスペンションセンサ出力平均値Vfと後輪サスペ
ンションセンサ出力平均値Vrとの差(変位量)をVf
−Vr=Vz、この差Vzを車体Cの前後方向の変位距
離に換算した値をP、PとVzとの傾きαとすると、 P=αVz [m]…(9) と言う換算式が成り立つ。この換算式(9)から上述の
図12の換算図が得られる。
【0041】ここで、ホイールベースをX′mとする
と、車体傾き角θ°は、 tanθ=P/X′…(10) この結果、 θ=tanー1(P/X′) [°]…(11) となる。
【0042】そして、に進み、上述のようにして算出
された車体傾き角θ°に対応した光軸角設定値電圧d0
〜d6を設定信号cとして右モータ制御部4、左モータ
制御部5にそれぞれ出力する。 図11−「光軸角設定値電圧を出力」 それから、上述の第1の実施の形態と同様に、左右モー
タ制御部4、5及び左右アクチュエータ6、7の作動に
より、前照灯RH、LHの光軸角度は、車体傾き角に対
応して適正に自動制御される。
【0043】この第2の実施の形態の装置は、上述の第
1の実施の形態の装置と同様の作用効果を達成すること
ができる。特に、この第2の実施の形態の装置は、各変
位量検出部1、2としてサスペンションセンサ1−、
2−を使用するものであるから、車体Cの前部及び後
部における変位量の検出において、風等の周囲環境に影
響されない効果がある。
【0044】また、この第2の実施の形態においては、
各変位量検出部1、2からの検出信号e、fを入力する
個数が同数の10個であるから、その検出信号e、fの
入力を同期させることができ、マイクロコンピュータ
3′における演算上好適である。なお、上述の検出信号
e、f入力する個数は、上述の同数の10個以外にも、
車体前部側の検出信号を入力する個数と車体後部側の検
出信号を入力する個数とが若干異なっていても良い。
【0045】さらに、この第2の実施の形態において
は、各変位量検出部1、2からの検出信号e、fを10
msecの一定周期で入力(サンプリング)しているの
で、マイクロコンピュータ3′における演算上好適であ
る。なお、上述の検出信号e、fを入力する周期は、上
述の10msecの一定周期以外にも、異なった周期毎
に入力しても良い。
【0046】[第3の実施の形態]図13乃至図16は
本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の第3
の実施の形態を示す。図中、図1乃至図12と同符号は
同一のものを示す。図13は本発明の自動車用前照灯の
光軸角度自動調整装置の第3の実施の形態を示すブロッ
ク図である。
【0047】この第3の実施の形態における右側のアク
チュエータ(L/A)10及び左側のアクチュエータ
(L/A)11はステッピングモータを使用する。この
ステッピングモータは、例えば、4相、ステップ角7.
5°、駆動部の励磁方式が2−2相励磁方式のものであ
る。一方、上述の左右アクチュエータ10、11は、ス
テッピングモータが1回転することにより、前照灯R
H、LHの光軸を0.4°上下に回動制御するものであ
る。
【0048】また、この第3の実施の形態における制御
手段は、マイクロコンピュータ3cと、左右ステッピン
グモータ制御部8、9とから構成されている。
【0049】上述のマイクロコンピュータ3cは、カウ
ンタ、D/A変換器、A/D変換器等から構成されてお
り、前記各検出信号a、b(e、f)のN個、この実施
の形態においては30個の平均値から車体傾き角を算出
し、その車体傾き角に対応した前照灯RH、LHの光軸
角度を設定し、その設定光軸角度(図15中の光軸制御
角度)に対応する前記ステッピングモータの回転数を決
めるパルス数gと、正転逆転信号hとを出力するもので
ある。
【0050】上述の左右ステッピングモータ制御部8、
9は、上述のマイクロコンピュータ3cからのパルス数
gと正転逆転信号hとに基づいて、前記ステッピングモ
ータの駆動停止を制御する制御信号φ1 、φ2 、φ3
φ4 を、前記左右アクチュエータ10、11のステッピ
ングモータにそれぞれ出力するものである。
【0051】上述のマイクロコンピュータ3c及び左右
ステッピングモータ制御部8、9及び左右アクチュエー
タ10、11は、図2及び図9に示すように、自動車C
にそれぞれ装備されている。
【0052】以下、この第3の実施の形態における本発
明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の作動を、
図14のマイクロコンピュータ3cの作動フローチャー
トを参照して説明する。
【0053】まず、、、、、において、本発
明の装置に電源が投入されると、マイクロコンピュータ
3cは、上述の第1の実施の形態の装置(又は第2の実
施の)形態の装置と同様に、各検出信号a、b(e、
f)を一定周期で入力し、その各検出信号a、b(e、
f)がN個、この実施の形態においては30個溜まった
ら平均し、車体傾き角を算出する。 図14−「車体前部変位量検出部出力を一定周期で読
み込み 車体前部変位量検出部出力を一定周期で読み込
み」(若しくは図11−′) 図14−「データN個たまったか?」 図14−「車体前部変位量検出部出力N個分平均」
(若しくは図11−′) 図14−「車体後部変位量検出部出力N個分平均」
(若しくは図11−′) 図11−「車体傾き算出」(若しくは図11−
′)。
【0054】そして、′に進み、上述のようにして算
出された車体傾き角θ°に対応した前照灯RH、LHの
光軸角度を設定し、その設定光軸角度に対応する前記ス
テッピングモータの回転数を決めるパルス数gと、正転
逆転信号hとを、左右ステッピングモータ制御部8、9
にそれぞれ出力する。 図14−′「光軸変位角に応じたパルス数正転逆転信
号を出力」。
【0055】それから、上述の左右ステッピングモータ
制御部8、9は、上述のマイクロコンピュータ3cから
のパルス数gと正転逆転信号hとに基づいて、制御信号
φ1、φ2 、φ3 、φ4 を、左右アクチュエータ10、
11のステッピングモータにそれぞれ出力する。上述の
左右アクチュエータ10、11のステッピングモータ
は、上述の左右ステッピングモータ制御部8、9からの
制御信号φ1 、φ2 、φ3 、φ4 により駆動する。この
結果、前照灯RH、LHの光軸角度は、車体傾き角に対
応して適正に自動制御される。
【0056】この第3の実施の形態の作動を、図15及
び図16を参照してさらに具体的に説明する。今、車体
傾き平均値θ°が−0.2°≦θ<+0.2°の範囲に
あり、光軸制御角度が0°にあるとき、すなわち、車体
Cが路面Gに対してほぼ平行状態にあるとする(図16
中t1の時点よりも以前)。そして、図16中t1の時
点で算出された車体傾き平均値が+0.2°≦θ<+
0.6°の範囲となり、光軸制御角度を下向きに−0.
4°回動制御する時、マイクロコンピュータ3cのパル
ス出力gからは2.5msecの周期のパルス信号が、
またマイクロコンピュータ3cの正転逆転信号hからは
正転信号が、左右ステッピングモータ制御部8、9にそ
れぞれ出力される。なお、上述の正転逆転信号hにおい
て、光軸下向き制御を「HI」レベルとする。
【0057】上述の信号を受けた左右ステッピングモー
タ制御部8、9は、左右アクチュエータ10、11のス
テッピングモータに制御信号φ1 、φ2 、φ3 、φ4
それぞれ出力し、そのステッピングモータを駆動させ
る。このステッピングモータは、1パルスで1ステップ
(7.5°)回転する。上述のように、このステッピン
グモータの1回転(360°)で前照灯RH、LHの光
軸が上下に0.4°回動制御されるものであるから、こ
のステッピングモータに正転方向に48パルスを与えれ
ば、このステッピングモータは1回転して前照灯RH、
LHの光軸が下向きに0.4°回動制御される。この前
照灯RH、LHの光軸が下向きに0.4°回動制御され
た時点が図16中のt2である。上述の車体傾き平均値
を算出するには、上述の第1及び第2の実施の形態の場
合は10個の各検出信号a、b(e、f)から算出する
ので約0.1secを要するが、この第3の実施の形態
の場合は30個の各検出信号a、b(e、f)から算出
するので約0.1secを要する。したがって、図16
に示すように、先の車体傾き平均値算出時t1から0.
3sec後のt3の時点で後の車体傾き平均値が算出さ
れ、前照灯RH、LHの光軸が車体傾きに対応して適正
に自動制御される。
【0058】なお、上述の第3の実施の形態において、
前照灯RH、LHの光軸を±1.2°以上回動制御する
場合は、0.36secを要するので、図16中のt1
において算出された先の車体傾き平均値に基づいて前照
灯RH、LHの光軸が回動制御されている途中で、図1
6中のt1から0.3sec後のt3において算出され
た後の車体傾き平均値をキャンセルすることにより、t
1において算出された先の車体傾き平均値に基づいて前
照灯RH、LHの光軸を回動制御することができるの
で、前照灯RH、LHの光軸角度が車体傾きに対応して
適正に自動制御される。
【0059】このように、この第3の実施の形態の装置
は、上述の第1及び第2の実施の形態の装置と同様の作
用効果を達成することができる。特に、この第3の実施
の形態の装置は、左右アクチュエータ10、11の駆動
源としてステッピングモータを使用し、オープンループ
制御をしたことにより、左右アクチュエータ10、11
内の位置センサが不要となり、その分前照灯RH、LH
の軽量化、光軸角度自動調整装置の簡素化を図ることが
できる。しかも、このステッピングモータはDCモータ
よりも耐久性に優れている。
【0060】[第4の実施の形態]図17乃至図20は
本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の第4
の実施の形態を示す。図中、図1乃至図16と同符号は
同一のものを示す。図17は本発明の自動車用前照灯の
光軸角度自動調整装置の第4の実施の形態を示すブロッ
ク図である。
【0061】この第4の実施の形態における右側のアク
チュエータ(L/A)12及び左側のアクチュエータ
(L/A)13は、駆動源として上述の第3の実施の形
態の装置と同様のステッピングモータをそれぞれ使用す
ると共に、上述の第1及び第2の実施の形態の装置と同
様の位置センサをそれぞれ装備するものである。
【0062】また、この第4の実施の形態における制御
手段のマイクロコンピュータ3dは、カウンタ、D/A
変換器、A/D変換器等から構成されており、前記各検
出信号a、b(e、f)N個(30個)の平均値から車
体傾き角を算出し、その車体傾き角に対応した前照灯R
H、LHの光軸角度を設定し、その設定光軸角度(図1
9中の光軸制御角度)に対応する前記ステッピングモー
タの回転数を決めるパルス数gと、正転逆転信号hとを
出力すると共に、上述の左右アクチュエータ12、13
の位置センサからの位置信号s1、s2を入力して前記
ステッピングモータの脱調を監視するものである。この
ステッピングモータの脱調を監視する手段としては、例
えば、図19に示す光軸制御角度に対応する設定電圧d
0〜d6と、上述の位置センサからの位置信号s1、s
2とを比較して、両者が等しくなければ、両者が等しく
なるまでパルス信号gを出力し続けるものである。
【0063】上述のマイクロコンピュータ3d及び左右
ステッピングモータ制御部8、9及び左右アクチュエー
タ12、13は、図2及び図9に示すように、自動車C
にそれぞれ装備されている。
【0064】以下、この第4の実施の形態における本発
明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置の作動を、
図18のマイクロコンピュータ3dの作動フローチャー
トを参照して説明する。
【0065】まず、、、、、、′におい
て、本発明の装置に電源が投入されると、マイクロコン
ピュータ3dは、上述の第3の実施の形態の装置と同様
の作動を行い、マイクロコンピュータ3dからパルス信
号gと正転逆転信号hが左右ステッピングモータ制御部
8、9にそれぞれ出力され、その左右ステッピングモー
タ制御部8、9から制御信号φ1 、φ2 、φ3 、φ4
左右アクチュエータ12、13のステッピングモータに
それぞれ出力され、そのステッピングモータが駆動し、
前照灯RH、LHの光軸が上下に回動制御される。
【0066】ここで、図20中のt2〜t3の間におい
て、マイクロコンピュータ3dからパルス信号gが出力
されているのにも拘らず、ステッピングモータが脱調
し、前照灯RH、LHの光軸が回動されない状態にある
とする。すると、図20中のt4の時点(ステッピング
モータが正常に作動し、前照灯RH、LHの光軸が下向
き0.4°となり、マイクロコンピュータ3dからのパ
ルス信号gの出力が停止してステッピングモータの駆動
が停止する時点)において、マイクロコンピュータ3d
は、光軸制御角度(この例では、下向きに−0.4°)
に対応する設定電圧(この例ではd4)と、左右アクチ
ュエータ12、13の位置センサからの位置信号(アナ
ログ電圧)s1、s2とを比較して、両者が等しいかを
判断する。 図18−「設定光軸変位角の位置センサ出力と等しい
か」。
【0067】上述の図20中のt4の時点においては、
位置センサ出力電圧<d4で等しくないため、に進
み、マイクロコンピュータ3dは位置センサ出力電圧が
d4と等しくなるまでパルス信号gを出力し続ける。 図18−「パルス出力」。
【0068】図20中のt5の時点において、上述の
の判断で、位置センサ出力電圧とd4とが等しくなる
と、に進み、マイクロコンピュータ3dからのパルス
信号gの出力が停止し、ステッピングモータの駆動が停
止する。 図18−「ステッピングモータ動作停止」。
【0069】このように、この第4の実施の形態の装置
は、上述の第1乃至第3の実施の形態の装置と同様の作
用効果を達成することができる。特に、この第4の実施
の形態の装置は、マイクロコンピュータ3dにおいて、
左右アクチュエータ12、13の位置センサからの位置
信号s1、s2を入力して光軸が設定の位置に到達した
かを監視し、到達していない場合には到達するまでステ
ッピングモータを駆動させるものであるから、すなわ
ち、ステッピングモータの脱調を監視するものであるか
ら、ステッピングモータの脱調により光軸が誤った位置
で停止することが無い。また、ステッピングモータの誤
差も蓄積されなくない。この結果、正確な光軸調整が行
われることとなる。
【0070】なお、上述の実施の形態において、装置へ
の電源投入手段としては、例えば、イグニッションスイ
ッチ及びスモールランプスイッチが共にオンの時には装
置に電源が投入されて車体傾き角θ°を算出し、ヘッド
ランプスイッチがオンの時には設置信号c及び制御信号
c′を出力して左右アクチュエータ6、7を作動するよ
うに構成されたものを使用すれば、無駄な消費電力や無
駄な左右アクチュエータ6、7の作動が省略できる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動車用
前照灯の光軸角度自動調整装置は、各変位量検出部から
の検出信号をそれぞれ複数個入力しかつ平均化して車体
の前後の傾き角を算出し、その車体傾き角に対応した光
軸角度設定制御信号を出力し、アクチュエータを介して
前照灯の光軸を調整するものであるから、1個の検出信
号で光軸調整を行う装置と比較して、算出された車体の
前後の傾き角が実際の車体の前後の傾き角に極めて近く
なるので、より正確な光軸調整を行うことができ、また
アクチュエータを頻繁に作動させる必要が無いので、ア
クチュエータの耐久性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装
置の第1の実施の形態を示したブロック図である。
【図2】図1における本発明の自動車用前照灯の光軸角
度自動調整装置が装備された自動車の擬略図である。
【図3】各変位量検出部の各部の作動を示した信号波形
図である。
【図4】マイクロコンピュータにおける作動順序を示し
フローチャートである。
【図5】(a)及び(b)はマイクロコンピュータにお
いて各変位量検出部からの検出信号が10個溜まった状
態を示した波形図である。
【図6】(a)及び(b)はマイクロコンピュータにお
いて10個溜まった各変位量検出部からの検出信号の平
均値を示した波形図である。
【図7】車体傾き平均値と設定値電圧と光軸制御角度と
の相関関係を示した説明図である。
【図8】本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整装
置の第2の実施の形態を示したブロック図である。
【図9】図8における本発明の自動車用前照灯の光軸角
度自動調整装置が装備された自動車の擬略図である。
【図10】前輪サスペンションセンサ出力及び後輪サス
ペンションセンサ出力をマイクロコンピュータに一定周
期で読み込むタイミングを示す説明図である。
【図11】マイクロコンピュータにおける作動順序を示
しフローチャートである。
【図12】サスペンションセンサ変位量と車体変位距離
との換算値を示した説明図である。
【図13】本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整
装置の第3の実施の形態を示したブロック図である。
【図14】マイクロコンピュータにおける作動順序を示
しフローチャートである。
【図15】車体傾き平均値と出力パルスと光軸制御角度
との相関関係を示した説明図である。
【図16】マイクロコンピュータとステッピングモータ
駆動部との相関関係を示したタイミングチャートであ
る。
【図17】本発明の自動車用前照灯の光軸角度自動調整
装置の第4の実施の形態を示したブロック図である。
【図18】マイクロコンピュータにおける作動順序を示
しフローチャートである。
【図19】車体傾き平均値と出力パルスと設定電圧と光
軸制御角度との相関関係を示した説明図である。
【図20】マイクロコンピュータとステッピングモータ
駆動部との相関関係を示したタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
1…車体前部変位量検出部、2…車体後部変位量検出
部、1−、2−…超音波センサ、1−、2−…
送信部(送信回路)、1−、2−…受信部(受信回
路)、1−、2−…サスペンションセンサ、3、
3′、3c、3d…マイクロコンピュータ(制御手
段)、4、5…モータ制御部(制御手段)、6、7…ア
クチュエータ(DCモータ及び位置センサ装備)、8、
9…ステッピングモータ制御部(制御手段)、10、1
1…アクチュエータ(ステッピングモータ装備)、1
2、13…アクチュエータ(ステッピングモータ及び位
置センサ装備)a、b、e、f…検出信号、c…設定信
号、g…パルス数信号、h…正転逆転信号、c′、φ
1 、φ2 、φ3 、φ4 …制御信号(光軸角度設定制御信
号)、C…自動車(車体)、G…路面、L/A…アクチ
ュエータ、RH、LH…前照灯、s1、s2…位置信
号、X…前後超音波センサ間の距離、X′…ホイールベ
ース。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前後の傾き角を検出して前照灯の
    上下の光軸角度を適正に自動調整する装置において、 車体前部と路面との変位量を検出して検出信号として出
    力する車体前部変位量検出部と、 車体後部と路面との変位量を検出して検出信号として出
    力する車体後部変位量検出部と、 前記各変位量検出部からの各検出信号をそれぞれ入力
    し、その各検出信号がそれぞれ複数個溜まった時点で平
    均し、その平均値から車体傾き角を算出し、その車体傾
    き角に対応した光軸角度設定制御信号を出力する制御手
    段と、 前記制御手段からの前記光軸角度設定制御信号を入力
    し、光軸角度を制御するアクチュエータと、 を備えたことを特徴とする自動車用前照灯の光軸角度自
    動調整装置。
  2. 【請求項2】 前記各変位量検出部は、車体の前方部及
    び後方部の底面に路面に対向してそれぞれ設けられた超
    音波センサと、その各超音波センサを一定周期で高周波
    数で一定の時間それぞれ振動させる送信部と、前記各送
    信部と前記各超音波センサとの接続部から引出される反
    射波を増幅及び波形整形し、その増幅整形した波形を検
    出信号として前記制御手段に一定周期でそれぞれ出力す
    る受信部と、から構成されており、 前記制御手段は、前記各超音波センサから路面までの距
    離に応じて時間幅が変化する距離−時間信号である前記
    各検出信号が一定周期で入力され、かつ複数個溜まった
    時点で平均し、前記光軸角度設定制御信号を出力するも
    のから構成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用前照灯の光
    軸角度自動調整装置。
  3. 【請求項3】 前記各変位量検出部は、車体の前輪部及
    び後輪部のサスペンションアームにそれぞれ装着され、
    その各サスペンションアームの変位量を検出して検出信
    号として前記制御手段にそれぞれ出力するサスペンショ
    ンセンサから構成されており、 前記制御手段は、アナログ電圧の出力である前記各検出
    信号を一定周期で入力し、かつその入力した各検出信号
    が複数個溜まった時点で平均し、前記光軸角度設定制御
    信号を出力するものから構成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用前照灯の光
    軸角度自動調整装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータは、前記制御手段か
    らの前記光軸角度設定制御信号を入力し、光軸角度を制
    御するDCモータと、前照灯の光軸位置を検出して位置
    信号として出力する位置センサと、から構成されてお
    り、 前記制御手段は、前記各検出信号の複数個の平均値から
    車体傾き角を算出し、その車体傾き角に対応した光軸角
    度を設定し、その設定信号を出力するマイクロコンピュ
    ータと、前記位置信号を前記設定信号と比較して前記D
    Cモータを制御する前記光軸角度設定制御信号を出力す
    るモータ制御部と、から構成されている、 ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の自動車
    用前照灯の光軸角度自動調整装置。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータは、前記制御手段か
    らの前記光軸角度設定制御信号を入力し、光軸角度を制
    御するステッピングモータから構成されており、 前記制御手段は、前記各検出信号の複数個の平均値から
    車体傾き角を算出し、その車体傾き角に対応した光軸角
    度を設定し、その設定光軸角度に対応する前記ステッピ
    ングモータの回転数を決めるパルス数及び正転逆転信号
    をそれぞれ出力するマイクロコンピュータと、前記パル
    ス数及び前記正転逆転信号に基づいて前記ステッピング
    モータを制御する前記光軸角度設定制御信号を出力する
    ステッピングモータ制御部と、から構成されている、 ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の自動車
    用前照灯の光軸角度自動調整装置。
  6. 【請求項6】 前記アクチュエータは、前記制御手段か
    らの前記光軸角度設定制御信号を入力し、光軸角度を制
    御するステッピングモータと、前照灯の光軸位置を検出
    して位置信号として出力する位置センサと、から構成さ
    れており、 前記制御手段は、前記各検出信号の複数個の平均値から
    車体傾き角を算出し、その車体傾き角に対応した光軸角
    度を設定し、その設定光軸角度に対応する前記ステッピ
    ングモータの回転数を決めるパルス数及び正転逆転信号
    をそれぞれ出力すると共に、前記位置信号を入力して前
    記ステッピングモータの脱調を監視するマイクロコンピ
    ュータと、前記パルス数及び前記正転逆転信号に基づい
    て前記ステッピングモータを制御する前記光軸角度設定
    制御信号を出力するステッピングモータ制御部と、から
    構成されている、 ことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の自動車
    用前照灯の光軸角度自動調整装置。
JP34400296A 1996-12-24 1996-12-24 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置 Pending JPH10181424A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34400296A JPH10181424A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34400296A JPH10181424A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10181424A true JPH10181424A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18365907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34400296A Pending JPH10181424A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10181424A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001058539A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Koito Mfg Co Ltd 自動車用ヘッドランプのオートレベリング装置
US7178953B2 (en) 2003-06-06 2007-02-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Vehicle headlight optical axis control unit

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001058539A (ja) * 1999-08-23 2001-03-06 Koito Mfg Co Ltd 自動車用ヘッドランプのオートレベリング装置
US7178953B2 (en) 2003-06-06 2007-02-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Vehicle headlight optical axis control unit

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6229263B1 (en) Lighting-direction control unit for vehicle lamp
JP5787649B2 (ja) 車両用灯具の制御装置および車両用灯具システム
JP3128611B2 (ja) 車輌用灯具の照射方向制御装置
JP3128609B2 (ja) 車輌用灯具の照射方向制御装置
JPH09207654A (ja) 車輌用灯具の照射方向制御装置
JP3849960B2 (ja) 自動車用ヘッドランプのオートレベリング装置
JPH11105620A (ja) 車両用前照灯の光軸調整装置
JP4184159B2 (ja) 車両用ヘッドライト光軸制御装置
JP2019172260A (ja) 車両姿勢角度を算出する方法
JP3975497B2 (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JP3128613B2 (ja) 車輌用灯具の照射方向制御装置
KR100561764B1 (ko) 차량용 헤드 램프의 광축조정 시스템
EP0652134B1 (en) Electronic system for automatically adjusting the inclination of the headlights of a vehicle, in particular a motor vehicle
JPH10181424A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JP2000229533A (ja) 車両用前照灯の光軸調整装置
JPH10181428A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JPH1128974A (ja) 車両のヘッドランプの光軸調整装置
JP2001116841A (ja) 乗員検知装置
KR20020007646A (ko) 자동차용 미러 각도 자동 조정 장치
JPH10181426A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JPH06138232A (ja) 車両用レーダ装置
JPH11342787A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JPH10181425A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JPH11342786A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置
JPH10181429A (ja) 自動車用前照灯の光軸角度自動調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060811

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070213