JPH10179738A - シリンジ安全針 - Google Patents

シリンジ安全針

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JPH10179738A
JPH10179738A JP8341157A JP34115796A JPH10179738A JP H10179738 A JPH10179738 A JP H10179738A JP 8341157 A JP8341157 A JP 8341157A JP 34115796 A JP34115796 A JP 34115796A JP H10179738 A JPH10179738 A JP H10179738A
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hole
syringe
needle
cap
injection
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Hiroaki Nakajima
弘明 中島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】意に反して注射針が手指に刺さってしまうこと
が危惧されるものであり、衛生面若しくは安全性の見地
からしても好ましくない。 【解決手段】下端側が解放された筒蓋状の注射筒1と、
該注射筒1の先端側に気密状態で、かつ、変位自在に組
み付けられたキャップ2と、該キャップ2の取付孔2a
から先端側に向けて出没自在に配設された注射針3とを
備えている。注射筒1は、先端面に孔径の異なる第1透
孔1aと第2透孔1bとが形成されている。第1透孔1
aは、注射薬や血液等の内容液を出入するための貫通孔
であり、注射針3の下端側に取り付けられた針基3aの
大径部よりも小さな孔径に形成されている。一方、第2
透孔1bは、同針基3aの大径部よりも大きな孔径に形
成されており、前記キャップ2の操作により、針基3a
が第2透孔1b上に変位されるや否や、注射針3は自重
で下方の注射筒1内に落下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済みの注射針
を安全に廃棄することができるシリンジ安全針に関し、
更に詳しくは、キャップの回動操作だけで使用済み注射
針を簡単かつ確実に注射筒内に収納保持することができ
る有用なシリンジ安全針に存する。
【0002】
【従来の技術】従来、斯かる使用済み注射針の捨収納容
器としては、例えば、特開平1−136665号報に開
公示されたものが従来例として周知である。この使用済
み注射針の捨収納容器は、図7に示すように、容器本体
7の上部開口を閉じる覆板8に、注射針9の基端側フラ
ンジ9aが入る広幅部10aと、前記フランジ9aが係
合する狭幅部10bとを備えた取り外し用の長孔10を
形成してなり、該長孔10の広幅部10aから注射針9
を容器本体7内に挿着した後、同注射針9の前記フラン
ジ9aを前記覆板8の下面に係合させるべく注射筒11
を狭幅部10bに移動させて上方へ引き上げることによ
り、注射針9が注射筒11から欠落し容器本体7内へと
取捨させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平1−136665号公報に開示されている使用
済み注射針の収納容器にあっては、注射器とは別に用意
しなければならないため、その分の製造コストが嵩むと
共に、注射針9を容器本体7の長孔8に差し入れる際
に、意に反して注射針9が容器本体7を握持する手指に
刺さってしまうことが危惧されるものであり、衛生面若
しくは安全性の見地からしても好ましいものではなかっ
た。
【0004】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、使い捨てになされる注射器(詳しく
は、注射筒)をそのまま注射針の廃棄容器として有効利
用することができると共に、従来の如き意に反して手指
に刺してしまうといった刺針事故の危惧を解消させるべ
く、使用後の注射針がそのままキャップの操作だけで、
簡単に注射筒内に廃棄保持される有用なシリンジ安全針
の提供を目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題点
を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とす
る構成は、先端面に孔径の異なる第1透孔と第2透孔と
を形成してなる注射筒と、該注射筒の先端側に気密状態
で、かつ、変位自在に組み付けられたキャップと、該キ
ャップに形成された取付孔から先端側に向けて出没自在
に配設されると共に、前記キャップの変位操作に応じて
前記第1透孔若しくは第2透孔に選択的に連通されて前
記注射筒内に収納保持される注射針とを備えてなるシリ
ンジ安全針に存する。
【0006】また、前記第1透孔は、注射針の下端側に
取り付けられた針基の大径部よりも小さく開口されると
共に、前記第2透孔は、同大径部よりも大きく開口され
るのが良い。
【0007】更に、前記注射針は、基端側が前記キャッ
プと注射筒との間に変位自在に狭持されると共に、第1
透孔上に変位重合された際、互いに気密状態に保持され
て注射若しくは採血可能状態に前記注射筒内と連通さ
れ、前記第2透孔上に変位重合された際、同注射筒内に
落ち込み可能状態に連通されるのが良い。
【0008】また、前記注射筒の先端面には、少なくと
も第1透孔から第2透孔に至る針基移動溝を形成するの
が好ましく、延いてはこの針基移動溝内に第1透孔若し
くは第2透孔を形成するのが良い。
【0009】更に、前記キャップの内面には、注射筒の
先端面に嵌合される閉塞突起を形成するのが良く、延い
てはこの閉塞突起を合成樹脂材若しくは合成ゴム等のシ
ールド部材にて形成するのが好ましい。
【0010】また、前記注射筒の内周面にピストンの抜
け止めをなす突起を形成したり、更には先端側に向かう
に連れて次第に拡径する逆テーパー状の大径部を有する
注射筒に、該大径部に回動自在に密嵌される逆テーパー
状の内周面を有するキャップを取り付けても良い。
【0011】このように構成される本発明のシリンジ安
全針は、先端面に孔径の異なる第1透孔と第2透孔とを
形成してなる注射筒と、該注射筒の先端側に気密状態
で、かつ、変位自在に組み付けられたキャップと、該キ
ャップに形成された取付孔から先端側に向けて出没自在
に配設されると共に、前記キャップの変位操作に応じて
前記第1透孔若しくは第2透孔に選択的に連通されて前
記注射筒内に収納保持される注射針とを備えたことによ
って、使用後は、注射筒をそのまま注射針の廃棄容器と
して有効利用することが可能となり、従来の如き意に反
して手指に刺さってしまうといった刺針事故の危惧をも
解消し得ることとなる。
【0012】また、前記注射針は、基端側が前記キャッ
プと注射筒との間に変位自在に狭持されると共に、第1
透孔上に変位整合された際、互いに気密状態に保持され
て注射若しくは採血可能状態に連通されることにより、
前記キャップの操作だけで、簡単に注射針の取り付けが
なされることとなる。
【0013】更に、前記注射針は、基端側が前記キャッ
プと注射筒との間に変位自在に狭持されると共に、前記
第2透孔上に変位重合された際、注射筒内に落ち込み可
能状態に連通されることにより、ピストンを引き下げる
だけで、使用後の注射針を簡単に注射筒内へと取捨し得
ることとなる。
【0014】また、前記第2透孔は、少なくとも注射針
の下端側に取り付けられた針基の大径部よりも大きな孔
径に形成することにより、前記針基が第2透孔上に変位
されるや否や、注射針は下方の注射筒内に落ち込むこと
となる。
【0015】更に、前記注射筒の先端面に、少なくとも
第1透孔から第2透孔に至る針基移動溝を形成すれば、
注射針の変位操作がより円滑になし得ることとなる。
【0016】延いては、この針基移動溝内に第1透孔若
しくは第2透孔を形成すれば、同溝内に針基が接合され
ることとなり、より透孔とのシールド性を高めることと
なる。
【0017】また、前記キャップの内面に、注射筒の先
端面に嵌合される閉塞突起を形成すれば、両者(キャッ
プと注射筒)間の気密を保持し得ることとなる。
【0018】更に、前記閉塞突起を合成樹脂材若しくは
合成ゴム等のシールド部材にて形成すれば、気密性を保
持しながらキャップの回動操作をなし得ることとなる。
【0019】また、前記注射筒の内周面に、ピストンの
抜け止めをなす突起を形成すれば、ピストンの引き下げ
限界位置を決定し得ることとなり、安易に注射筒から抜
け落ちることがない。
【0020】更に、先端側に向かうに連れて次第に拡径
する逆テーパー状の大径部を有する注射筒に、該大径部
に回動自在に密嵌される逆テーパー状の内周面を有する
キャップを取り付けることにより、キャップは注射筒の
周方向に変位可能状態でありながらも気密に抜け止めさ
れることとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第1実施例を図1
〜図5を参照しながら説明する。図中Aは、本発明に係
るシリンジ安全針であり、このシリンジ安全針Aは、図
1に示すように、下端側が解放された筒蓋状の注射筒1
と、該注射筒1の先端側に組み付けられたキャップ2
と、該キャップ2の先端側に向けて出没自在に配設され
た注射針3と、前記注射筒1の下端側に摺動自在に挿着
されたピストン(押し子)4とを備えている。
【0022】前記注射筒1は、ガラスや合成樹脂材等の
適宜素材から成形されており、先端面(頂端面)に孔径
の異なる第1透孔1aと第2透孔1bとが形成されてい
る。第1透孔1aは、注射薬や血液等の内容液を出入す
るための貫通孔であり、後述する注射針3の下端側(詳
しくは、針基3aの大径部)の外径よりも小さな孔径に
形成されている。
【0023】従って、この第1透孔1aは、注射針3の
下端面と整合された際、針孔3bと同心状に連通され、
注射若しくは採血可能状態となるものである。
【0024】一方、第2透孔1bは、注射針3の下端側
に取り付けられた針基3aよりも大きな孔径に形成され
ており、針基3aが第2透孔1b上に変位されるや否
や、注射針3は、自重で下方の注射筒1内に落下するよ
うに形成されている。
【0025】更に、この注射筒1の先端面には、針基移
動溝1cと嵌合溝1dとが凹設されている。針基移動溝
1cは、同注射筒1の先端面よりも一段低く形成された
段差凹溝からなり、キャップ2の回動操作に応じて注射
針3の針基3aが第2透孔1bに向けて円滑に移動し得
るように半弧状に形成されている。
【0026】また、前記嵌合溝1dは、後述するキャッ
プ2の閉塞突起2bと気密に整合するように形成されて
いるものであり、斯かる嵌合溝1dと閉塞突起2bとが
お互いに嵌合することにより、注射筒1とキャップ2と
の気密性を保持している。
【0027】他方、キャップ2は、前記注射筒1の周方
向に回動するように外接嵌合されるものであり、先端面
に注射針3を抜け止め挿通するための取付孔2aが形成
されている。
【0028】また、このキャップ2の中底面には、内方
に向けて突出する閉塞突起2bが形成されている。この
閉塞突起2bは、図2に示すように、中心より三方に放
射した形状を呈しており、その二方の閉塞突起2b1 ,
2b2 で前記取付孔2aを囲繞すべく区画している。
【0029】従って、この閉塞突起2bと前記注射筒1
の嵌合溝1dとが整合されることにより、注射筒1とキ
ャップ2との気密性が保持されると共に、内容液が前述
した針落とし用の第2透孔1bの方に漏れないように第
1透孔1aの周りをシールドするものである。
【0030】また、注射針3は、例えば、クロム鋼製の
如き常套な金属針からなり、下端側に針基3aが装着さ
れている。この針基3aは、使用時にのみ前記キャップ
2の取付孔2aに気密かつ確実に接合し得るように、下
方に向けて次第に拡径しているものであり、下端面に針
孔3bを臨ませている。
【0031】更に、ピストン4は、先端側に注射筒1の
内周面と気密に接合する大きさに形成されたピストンヘ
ッド4aを突設してなり、該ピストン4の出し入れによ
って、内容液の吸い入れ、押し出しをなすものである。
【0032】尚、このピストン4は、注射筒1内から安
易に抜け落ちないように、注射筒1の下端内周面に突起
1e,1eが突設されており、前記ピストンヘッド4a
の引き下げ限界位置が決定されている。
【0033】このように構成される本発明のシリンジ安
全針Aは、まず、使用する際(注射又は採血の時)は、
図2に示すように、注射針3がキャップ2の先端から突
出すべく取付孔2a内に挿通させた状態で、注射筒1の
先端側に同キャップ2を整合するだけで、前記注射針3
の針基3aが針基移動溝1c内に変位自在に狭持される
と共に、前記閉塞突起2bと嵌合溝1dとが互いに整合
して注射筒1とキャップ2との気密性を保持させた状態
で、針基3aを第1透孔1a上に取り付けでき注射又は
採血可能状態にセットできる(図3参照)。
【0034】また、使用後は、図3に示すように、ピス
トン4を押し下げた状態で、前記キャップ2を右方向に
回動操作するだけで、簡単に注射針3を前記第2透孔1
b上に変位できると共に、前記第1透孔1aを閉塞し、
注射筒1を立てておけば、針基3aが同第2透孔1bと
重合すると略同時に、注射針3は自重により注射筒1内
に落下するのである(図4参照)。
【0035】そして、更に前記キャップ2を同方向に回
動させれば、前記第1透孔1aと同様に第2透孔1bも
同キャップ2の未開孔部分との重合により閉塞され、注
射針3を注射筒1内に廃棄保持できるのである(図5参
照)。
【0036】また、注射針3は、注射筒1内に保持され
た状態のままで廃棄処分されるものであるが、必要に応
じ、ピストン4の余剰な部分を折って取捨しても良いも
のである。
【0037】次に、本発明に係るシリンジ安全針の第2
実施例を図6を参照しながら説明する。尚、理解を容易
にするため、前述した第1実施例と同一部分は同一符号
で示し、構成の異なる処のみを新たな番号を付して以下
に説明する。
【0038】図6は、注射筒1とキャップ2の要部を示
す斜視図であり、注射筒1の先端側には、先端面に向か
うに連れて次第に拡径する逆テーパー状の大径部1fが
周設されている。
【0039】この注射筒1の大径部1fは、キャップ2
の抜け落ちを阻止するための傾斜付けであり、後述する
同キャップ2内の逆テーパー状の内周面2cと整合する
ように面処理されている。
【0040】また、注射筒1の先端面(頂面)には、椀
状に窪んだ嵌合凹部1gが形成されている。この嵌合凹
部1gは、第2透孔1bと略同径になるように凹設され
ており、後述する如く所定位置でキャップ2の閉塞突起
2eと重合するように位置決めされている。
【0041】一方、キャップ2は、弾力性若しくは可撓
性を有する合成樹脂材等の適宜素材から筒蓋状に成形さ
れており、内周面に前記注射筒1の大径部1fと回動自
在に密嵌される逆テーパー状の内周面2cが形成されて
いる。
【0042】この内周面2cは、キャップ2の遊端開口
2dから先端面に向けて(奥行き方向に)次第に拡径す
べく形成されており、一旦、注射筒1の大径部1fに嵌
合した後は容易に抜けないように包持されると共に、大
径部1f全周への面接触で注射筒1の第1透孔1a及び
第2透孔1bをシールドすべく互いに接合される。
【0043】更に、キャップ2内の先端面(突当面)に
は、閉塞突起2eが突設されている。この閉塞突起2e
は、内側に向けて半球状に突出してなるものであり、キ
ャップ2の回動操作に応じて前記注射筒1の第1透孔1
a、第2透孔1b、嵌合凹部1gと整合するように位置
決めされている。
【0044】すなわち、斯かる閉塞突起2eは、注射筒
1の第1透孔1aとキャップ2の取付孔2aとが整合す
る位置、換言すれば、注射針3と第1透孔1aとが注射
若しくは採血可能状態に連通する位置(図3参照)では
第2透孔1b上に重合されて同第2透孔1bを気密に閉
塞し、注射針3と第2透孔1bとが連通する位置(図4
参照)では前記嵌合凹部1g内に嵌入保持されるように
位置決めされている。
【0045】更に、前記両透孔(第1透孔1aと第2透
孔1b)の何れもがキャップ2の未開孔部分で閉塞され
る位置(図5参照)では、第1透孔1aと針基移動溝1
cとからなる窪みに閉塞突起2eが係合され、キャップ
2の意に反した安易な回動操作を阻止するものである。
【0046】このように構成される本実施例のシリンジ
安全針Bは、第1実施例と同様、まず、使用する際(注
射又は採血の時)は、注射針3がキャップ2の先端から
突出すべく取付孔2a内に挿通させた後(図2参照)、
同キャップ2を拡径させながら注射筒1の大径部1fに
嵌合するだけで、両者(注射筒1とキャップ2)は回動
自在に抜け止めされ、仮令、ピストン4の押し込み操作
で加圧されても、先端方向へ微動だにすることがなく、
まして抜け落ちることはない。
【0047】しかも、同キャップ2が注射筒1に正しく
整合されることで、前記注射針3の針基3aが針基移動
溝1c内に変位自在に狭持されると共に、閉塞突起2e
が第2透孔1bを閉塞させた、所謂、気密保持の状態
で、前記針基3aと第1透孔1aとを注射又は採血可能
状態に連通する(図3参照)。
【0048】また、使用後は、ピストン4を押し下げた
状態で、前記キャップ2を右方向に回動操作するだけ
で、簡単に注射針3を前記第2透孔1b上に重合変位さ
せることができると共に、前記閉塞突起2eが嵌合凹部
1g内に係合されてキャップ2を保持せしめ、注射筒1
を立てることにより、注射針3は自重により注射筒1内
に落下するのである(図4参照)。
【0049】そして、更に前記キャップ2を同方向に回
動させれば、前記第1透孔1aと同様に第2透孔1bも
同キャップ2の未開孔部分との重合により閉塞され、注
射針3を注射筒1内に廃棄保持できるのである(図5参
照)。
【0050】尚、本発明のシリンジ安全針Aは、本実施
例(第1及び第2実施例)に限定されることなく、本発
明の目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、
本発明はそれらの全てを包摂するものである。例えば、
このシリンジ安全針は、注射器や採血器等の医療用穿刺
具のみならず、ピストンの出し入れによって気体、液体
等の流体物の吸い入れ、押し出しをなす注入器等にも応
用できるものであり、本発明はこれらの全てを包摂する
ものである。
【0051】
【発明の効果】本発明は上述のように構成され、先端面
に孔径の異なる第1透孔と第2透孔とを形成してなる注
射筒と、該注射筒の先端側に気密状態で、かつ、変位自
在に組み付けられたキャップと、該キャップに形成され
た取付孔から先端側に向けて出没自在に配設された注射
針と備えてなり、該注射針は、前記キャップの変位操作
に応じて前記第1透孔若しくは第2透孔に選択的に連通
されて前記注射筒内に収納保持されることによって、注
射筒をそのまま注射針の廃棄容器として有効利用するこ
とができると共に、従来の如き、注射針が意に反して手
指に刺さってしまうといった刺針事故の危惧をも解消で
きるといった効果を奏するものでる。
【0052】また、前記注射針は、基端側が前記キャッ
プと注射筒との間に変位自在に狭持されると共に、第1
透孔上に変位整合された際、互いに気密状態に保持され
て注射若しくは採血可能状態に連通されるため、前記キ
ャップの操作だけで、注射針を簡単かつ正確に取り付け
できるといった効果を奏するものである。
【0053】更に、前記注射針は、基端側が前記キャッ
プと注射筒との間に変位自在に狭持されると共に、前記
第2透孔上に変位重合された際、注射筒内に落ち込み可
能状態に連通されるため、ピストンを引き下げるだけ
で、使用後の注射針を簡単かつ安全に注射筒内へ取捨で
きるといった効果を奏するものである。
【0054】また、前記第2透孔を、少なくとも注射針
の下端側に取り付けられた針基の大径部よりも大きな孔
径に形成することにより、前記針基が第2透孔上に変位
重合されるや否や、注射針は自重により下方の注射筒内
に落ち込むため、手指に一切触れることなく注射針を注
射筒内に取捨できるといった効果を奏するのである。
【0055】更に、前記注射筒の先端面に、少なくとも
第1透孔から第2透孔に至る針基移動溝を形成すること
により、注射針の変位操作がより円滑にできると共に、
この針基移動溝内に第1透孔若しくは第2透孔を形成す
れば、同移動溝内に落ち込んだ状態で針基が座着接合す
るため、斯かる透孔とのシールド性を更に高めることが
できるといった効果を奏するものである。
【0056】また、前記キャップの内面に、注射筒の先
端面に嵌合される閉塞突起を形成すれば、両者(キャッ
プと注射筒)間の気密を効果的に保持でき、更に、前記
閉塞突起を合成樹脂材若しくは合成ゴム等のシールド部
材にて形成すれば、気密性を保持しながらキャップを容
易に操作できるといった効果を奏するものである。
【0057】また、前記注射筒の内周面に、ピストンの
抜け止めをなす突起を形成すれば、ピストンの引き下げ
限界位置を決定でき、安易に注射筒から抜け落ちるを阻
止できるといった効果を奏するものである。
【0058】更に、先端側に向かうに連れて次第に拡径
する逆テーパー状の大径部を有する注射筒に、該大径部
に回動自在に密嵌される逆テーパー状の内周面を有する
キャップを取り付けることにより、キャップは注射筒の
周方向に変位可能状態でありながらも気密に抜け止めさ
れるため、仮令、ピストンが押し込み操作されても、内
圧によりキャップが注射筒から抜け落ちることがなく、
より安全性を高めることができるといった効果を奏する
ものである。
【0059】このように本発明のシリンジ安全針は、使
い捨てになされる注射器(詳しくは、注射筒)をそのま
ま注射針の廃棄容器として有効利用することができると
共に、従来の如き意に反して手指に刺してしまうといっ
た刺針事故の危惧をも一掃させることができたものであ
り、また、本発明は、構成が単純であるため大量生産に
適し、価格も低廉なものとして需要者に提供できるな
ど、本発明を実施することはその実益的価値が甚だ大で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリンジ安全針の第1実施例を示
す斜視図である。
【図2】同シリンジ安全針の組立分解斜視図である。
【図3】同シリンジ安全針のキャップ操作を示す説明図
である。
【図4】同シリンジ安全針に使用される注射針の欠落状
態を示す説明図である。
【図5】同シリンジ安全針に使用される注射針の廃棄保
持状態を示す説明図である。
【図6】本発明に係るシリンジ安全針の第2実施例を示
す要部説明図である。
【図7】従来の注射針収納容器を示す説明図である。
【符号の説明】
1 注射筒 1a 第1透孔 1b 第2透孔 1c 針基移動溝 1d 嵌合溝 1e 突起 1f 大径部 1g 嵌合凹部 2 キャップ 2a 取付孔 2b 閉塞突起 2c 内周面 2d 遊端開口 2e 閉塞突起 3 注射針 3a 針基 3b 針孔 4 ピストン 4a ピストンヘッド

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端面に孔径の異なる第1透孔と第2透孔
    とを形成してなる注射筒と、該注射筒の先端側に気密状
    態で、かつ、変位自在に組み付けられたキャップと、該
    キャップに形成された取付孔から先端側に向けて出没自
    在に配設されると共に、前記キャップの変位操作に応じ
    て前記第1透孔若しくは第2透孔に選択的に連通されて
    前記注射筒内に収納保持される注射針とを備えてなるこ
    とを特徴とするシリンジ安全針。
  2. 【請求項2】前記第1透孔は、注射針の下端側に取り付
    けられた針基の大径部よりも小さく開口されると共に、
    前記第2透孔は、同大径部よりも大きく開口されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のシリンジ安全針。
  3. 【請求項3】前記注射針は、基端側が前記キャップと注
    射筒との間に変位自在に狭持されると共に、第1透孔上
    に変位重合された際、互いに気密状態に保持されて注射
    若しくは採血可能状態に前記注射筒内と連通されること
    を特徴とする請求項1に記載のシリンジ安全針。
  4. 【請求項4】前記注射針は、基端側が前記キャップと注
    射筒との間に変位自在に狭持されると共に、前記第2透
    孔上に変位重合された際、注射筒内に落ち込み可能状態
    に連通されることを特徴とする請求項1に記載のシリン
    ジ安全針。
  5. 【請求項5】前記注射筒の先端面には、少なくとも第1
    透孔から第2透孔に至る針基移動溝が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシリンジ安全針。
  6. 【請求項6】前記針基移動溝内には第1透孔若しくは第
    2透孔が形成されていることを特徴とする請求項5に記
    載のシリンジ安全針。
  7. 【請求項7】前記キャップの内面には、注射筒の先端面
    側に嵌合される閉塞突起が形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のシリンジ安全針。
  8. 【請求項8】前記閉塞突起は、合成樹脂材若しくは合成
    ゴム等のシールド部材にて形成されていることを特徴と
    する請求項7に記載のシリンジ安全針。
  9. 【請求項9】前記注射筒の内周面には、ピストンの抜け
    止めをなす突起が形成されていることを特徴とする請求
    項1又は5に記載のシリンジ安全針。
  10. 【請求項10】先端側に向かうに連れて次第に拡径する逆
    テーパー状の大径部を有する注射筒に、該大径部に回動
    自在に密嵌される逆テーパー状の内周面を有するキャッ
    プを取り付けてなることを特徴とする請求項1、5又は
    7に記載のシリンジ安全針。
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