JPH0374585B2

JPH0374585B2 -

Info

Publication number: JPH0374585B2
Application number: JP62333234A
Authority: JP
Priority date: 1987-12-29
Filing date: 1987-12-29
Publication date: 1991-11-27
Also published as: JPH01175863A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、注射器から使用済の注射針を抜き取
り収納する注射針抜脱器具に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、血液検査等を行う場合、注射針から感
染しないように、被検査人毎に未使用の注射針に
取り替えて行つていた。

従来、注射器から使用済の注射針を抜き取るに
は、注射針を指で摘んで抜き取り、その後所定の
回収用の容器に収納するようになつていた。

さらに、最近、注射針による事故を防止するた
めに、注射針を蓋で挟んで抜脱させるようにした
容器や、注射針を係合穴に係合させて抜脱させる
ようにした容器があつた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前述した注射針を指で摘んで抜脱する方法で
は、注射針で指、掌等を傷つける恐れがあり、極
めて危険なものであつた。

また、前記抜脱容器では、注射針を単に挟んだ
り、短形の係合穴に係合させるのみであるので、
抜脱が確実にできず抜脱作業が面倒であつた。

本発明は、上記問題点を解決し、極めて安全か
つ容易に注射針を抜脱できる注射針抜脱器具を提
供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、上記目的を達成するためになされた
もので、注射針を抜脱させる抜脱部と、該抜脱部
と嵌合可能に形成され抜脱された注射針を収納す
る収納部とを有し、該抜脱部は、二等辺三角形状
に穿設されその内側面に注射針を係止する複数の
係合凹部を有する係合孔と、該係合孔を封鎖可能
な蓋部と、係合孔の奥へ行くに従つて厚肉に形成
された係合孔の両側のテーパー部とを具備してい
ることを特徴として注射針抜脱器具を構成したも
のである。

係合孔は、注射針をテーパー部に当接させるこ
とができる形状で、二等辺三角形状に穿設され
る。この二等辺三角形状の係合孔は、その内側面
の係合凹部により、注射針の周方向の回動を妨げ
るので、真空採血用及び歯科用の注射針を係合さ
せて、ホルダーとの螺着を解除することができ、
また同様に通常の注射針のシリンジへの嵌着を緩
めることができる。係合凹部は、注射針を係止で
きる形状であればよいが、ノコ刃状に形成するこ
とが好ましい。

蓋部は、係合孔に密着して封鎖できるものであ
ればよい。

テーパー部は、注射針を押し下げてシリンジか
ら抜き去るためのものであり、その角度、形状等
は任意に変更できる。

収納部は、抜脱部と嵌合可能で、注射針を収納
できる箱状であれば、各種形状をとることができ
る。また、安全性のため消毒液を充填してもよ
い。

このような注射針抜脱器具は、プラスチツク、
金属、ゴム等種々の材料で形成することができ
る。また、収納部と抜脱部を一体に形成してもよ
いし、別体に形成してもよい。

この注射針抜脱器具で抜脱できる注射針は、嵌
着式の通常の注射針の他、螺着式の真空採血用、
歯科用の注射針にも適用できる。

〔作用〕

本発明の注射針抜脱器具では、嵌着式の注射針
を係合孔の奥へ移動させるにつれて、テーパー部
が注射針を徐々に押し下げシリンジ等から抜き去
る。また、螺着式の注射針を、二等辺三角形状の
係合孔に当接させて回動しないようにした状態で
シリンジ等を回転させることにより、シリンジ等
から抜き去る。その際、係合凹部を有する二等辺
三角形状の係合孔は、螺着式の注射針の外径が係
合孔に入る範囲内であれば、どのような外径・形
状のものでも当接して確実に回動を阻止する。さ
らに、抜き去つた注射針を、抜脱部と嵌合させた
収納部にて収納する。そして、蓋部が係合孔を封
鎖することにより、収納部内を密封状態とし、収
納した注射針から血液・薬品等が収納部内に滴下
した場合でも、その血液・薬品等及びそれから発
生する悪臭等が収納部外方に漏れるのを防止す
る。

〔実施例〕

本発明の注射針抜脱器具の一実施例を第１図か
ら第３図に基づいて説明する。

第１図は注射針抜脱器具の斜視図、第２図は同
上抜脱部の平面図、第３図は同上抜脱部の拡大断
面図である。

第１図において、符号１は注射針をシリンジ又
はホルダーより抜脱させる抜脱部、符号２は抜き
取つた注射針を収納する収納部である。

上記抜脱部１は、第２図に示すように、略円形
の挿入孔３が穿設され、この挿入孔３には長方形
状の係合孔４と三角形状の係合部５が対向して穿
設されている。この係合孔４は、第３図に示すよ
うに、その両側壁が開口部から奥に行くに従つて
厚肉となる三角形状のテーパー部６，６が形成さ
れている。また、もう一方の係合孔５もテーパー
部１９，１９が形成されるとともに、一方の側壁
に三角形状の係合凹部７，７が穿設されている。
なお、これら係合孔４，５は一段突出した段部８
に形成されており、この段部８に嵌合自在に密着
する蓋部９が屈曲自在に設けられている。

次に、シリンジに嵌着する通常の注射針をシリ
ンジから抜脱する方法について説明する。

通常の注射針１１は、第４図に示すように、針
部１２と、この針部１２の基端に設けられた略十
字状に形成された係合片部１３と、この係合片部
１３と一体に形成された嵌着部１４とで構成され
ている。そして、針部１２にはキヤツプ１５が被
嵌されている。

このような通常の注射針１１は、キヤツプ１５
を付けた状態でシリンジに嵌着した後、キヤツプ
１５を外し、血液を採集する。

この血液の採集が終わつた注射針１１を抜脱す
るには、第２図に示すように、係合片部１３を挿
入孔３に挿入した後水平方向にスライドさせて係
合孔４に係合させる。次に、シリンジ１７を回転
させると、このとき注射針１１は係合孔４で周方
向の回転を妨げられているので、シリンジ１７の
みが回転しシリンジ１７と注射針１１間の嵌着が
緩くなる。

そして、この状態で一旦係合孔４より抜き出
し、次に、第３図に示すように、嵌着部１４とシ
リンジ１７間にテーパー部６の先端が位置するよ
うにした後係合孔４へ押し込む。すると、嵌着部
１４の端面がテーパー部６で下方へ押し下げら
れ、ついにはシリンジ６から外れ下方に落下す
る。

シリンジ６から外れた注射針１１は、抜脱部１
に嵌合させた収納部２に収納される。そして、蓋
部９を屈曲させて段部８に嵌合・密着させること
により、係合孔４，５を封鎖して収納部２内を密
封状態とする。これにより、収納部２内に収納し
た注射針１１から血液・薬品等が滴下した場合で
も、その血液・薬品及びそれから発生する悪臭が
収納部２の外方に漏れることはない。

なお、上述した方法では予め注射針１１とシリ
ンジ１７との嵌着を緩めてテーパー部６で外した
が、直接テーパー部６で外してもよい。また、嵌
着を緩める場合でも、係合孔５を用い、係合凹部
７に係合片部１３を係合させた状態でシリンジ１
７を回転させて嵌着を緩めるようにしてよもい。

次に、ホルダーに螺着する真空採血用の注射針
をホルダーから抜脱する方法について説明する。

真空採血用の注射針２１は、第５図に示すよう
に、人体側針部２２と真空採血管側針部２３部
と、これらの間に設けられた係合片部２４とねじ
部２５とで構成されている。そして、人体側針部
２２が人体側キヤツプ２６で被嵌されるととも
に、真空採血管側針部２２が採血管側キヤツプ２
７で被嵌されている。

このような真空採血用の注射針２１は、採血管
側キヤツプ２６を外し人体側キヤツプ２６を回し
てねじ部２５をホルダー２８に螺着する。そし
て、人体側針部２２を静脈に挿入した後、真空採
血管側針部２３を真空採血管に挿入し血液を吸引
する。

この採血が終わつた注射針２１を抜脱するに
は、前述した通常の注射針１１の嵌着を緩める場
合と同様に、第２図に示すように、係合片部２４
を係合孔４に挿入して係合させ、係合孔４で注射
針２１の回転を妨げることによりホルダー２８の
みを回転させ、これにより注射針２１とホルダー
２８の螺着を解除する。

ホルダー２８との螺着を解除された注射針２１
は、抜脱部１に嵌合された収納部２に収納され
る。そして、蓋部９を屈曲させて段部８に嵌合・
密着させることにより、係合孔４，５を封鎖して
収納部２内を密封状態とする。これにより、収納
部２内に収納した注射針２１から血液・薬品等が
滴下した場合でも、その血液・薬品等及びそれか
ら発生する悪臭が収納部２の外方に漏れることは
ない。

第６図は他の実施例の抜脱部の平面図である。

この図において、係合孔３１は、その両側壁３
３，３３が平面視にて二等辺三角形の等しい二辺
となるように二等辺三角形状に穿設されており、
その両側壁３３，３３にテーパー部３２，３２が
形成されている。この係合孔３１は、螺着式の注
射針を両側壁３３，３３に当接させて注射針の回
転を妨げることにより、シリンジ等のみを回転さ
せ、シリンジ等から外し、かつ、嵌着式の注射針
を係合孔３１内をテーパー部３２，３２に沿つて
摺動させ、注射針を下方に押圧して押し下げるこ
とによりシリンジ等から外す。

〔発明の効果〕

本発明は内側面に係合凹部を有する係合孔を二
等辺三角形状に穿設するとともに、両側壁をテー
パー状に形成することにより、嵌着式の注射針の
場合は係合孔内をテーパー部に沿つて摺動させ、
注射針を押圧して下方へ移動させることができ、
かつ、螺着式の注射針の場合は、係合孔の係合凹
部に当接させて確実にその回動を阻止することが
でき、これにより係合孔に入る外径の注射針があ
ればどのようなものでも、極めて安全かつ確実で
しかも容易にシリンジ等から抜脱できる。

さらに、本発明は、収納部と嵌合した抜脱部の
係合孔を蓋部にて封鎖することにより、収納部内
を密封状態とすることができ、これにより収納部
内に収納した注射針等から血液・薬品等が滴下し
た場合でも、その血液・薬品等及びそれから発生
した悪臭等が収納部外方へ漏れるのを防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による注射針抜脱器具の一実施
例の斜視図、第２図は同上抜脱部の拡大平面図、
第３図は同上抜脱部の拡大断面図、第４図は通常
の注射針の平面図、第５図は真空採血用の注射針
の平面図、第６図は他の実施例の抜脱部の平面図
である。１……抜脱部、２……収納部、４，５，３１…
…係合孔、６，１９，３２……テーパー部、７…
…係合凹部、９……蓋部、１１……通常の注射
針、２１……真空採血用注射針。

Claims

【特許請求の範囲】

１注射針を抜脱させる抜脱部と、該抜脱部と嵌
合可能に形成され抜脱された注射針を収納する収
納部とを有し、該抜脱部は、二等辺三角形状に穿
設されその内側面に注射針を係止する複数の係合
凹部を有する係合孔と、該係合孔を封鎖可能な蓋
部と、係合孔の奥へ行くに従つて厚肉に形成され
た係合孔の両側のテーパー部とを具備しているこ
とを特徴とする注射針抜脱器具。