JPH10179351A - 額縁を備えたバックライト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示部の縁における照明むらを防止すること
ができる、額縁を備えたバックライト装置を提供するこ
と。 【解決手段】 表示すべきシート１を後方から照明する
バックライト装置２において、額縁３、４の発光部分に
対向する裏面、あるいは発光部分の周辺部のみを覆う台
紙の裏面の少なくとも発光部分近傍において、光の反射
を防止する暗色の反射防止シート１０あるいは暗色の塗
装のような反射防止手段を設ける。本発明においては、
反射防止手段が額縁の発光部分に対向する裏面からの光
の反射を防止するので、額縁の縁における照明むらが無
くなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は額縁を備えたバック
ライト装置に関し、特に、発光部分の縁における照明む
らを防止することができる、額縁を備えたバックライト
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は、従来の展示用パネルである、額
縁を備えたバックライト装置を水平面で切断した横断面
図である。展示用パネルは額縁３、４と、バックライト
装置２からなり、バックライト装置２は図示しない留め
金によって額縁３、４に固定されている。バックライト
装置２のキャビネットには、表示すべき絵や写真等を印
刷した透明なフィルム１、導光板５、反射板（紙）９が
収納されている。導光板５の側面には、光源である冷陰
極放電管７および反射フィルム８が設けられる。そし
て、該冷陰極放電管７は、図示しないインバータから供
給される高電圧の交流によって駆動され、白色光を放出
する。

【０００３】導光板５の裏面には、印刷によって形成さ
れた白色の点の集合である反射パターン６が設けられて
いる。冷陰極放電管７から放出された光は、導光板５の
内部を進行し、表側の表面あるいはパターン６の存在し
ない裏面においては全反射し、また裏面のパターン６の
存在する箇所においては乱反射する。従って、パターン
６から前面に向かって光が反射し、フィルム１を裏面か
ら照明する。なお、放電管７からの距離が離れるほど単
位面積当たりの反射パターン６の面積比率が大きくなる
ように、反射パターン６の点の密度や大きさを変えて、
全面において明るさが均一になるように構成されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】図４は、図３に示した
額縁を備えたバックライト装置の、額縁４の近傍におけ
る横断面図である。導光板５の内部を進行してきた光は
裏面の反射パターン６によって乱反射し、図示するよう
にバックライト装置の表面に進行する。この時、額縁４
の裏面４１にも導光板５からの光が照射されることにな
る。ところが、従来木製の額縁４の裏面４１は切削され
たままの明るい素材色であり、裏面４１に当たった光が
乱反射し、更にフィルム１や導光板５の表面で反射し
て、額縁４の近傍のみが明るくなり、照明むらが生じる
という問題点があった。本発明の目的は、前記のような
従来技術の問題点を解決し、額縁を備えたバックライト
装置において、額縁あるいは台紙の近傍における照明む
らを防止することができるバックライト装置を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、額縁を備えた
バックライト装置において、額縁の発光部分に対向する
裏面あるいは発光部分の周辺部のみを覆う台紙の裏面の
少なくとも発光部分近傍に、光の反射を防止する反射防
止手段を設けたことを特徴とする。本発明においては、
反射防止手段が額縁の発光部分に対向する裏面への光の
到達あるいは該裏面からの光の反射を防止するように作
用する。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図１は、本発明を適用し
た、展示用パネルの第１の実施例を水平面で切断した横
断面図である。図１の上側が展示用パネルの表側とな
る。展示用パネルは、額縁３、４と、裏蓋（キャビネッ
ト）を兼ねるバックライト装置２からなり、バックライ
ト装置２は図示しない留め金によって額縁３、４に固定
される。

【０００７】バックライト装置２のキャビネットには、
表示すべき絵や写真等を印刷した透明なフィルム１、透
明なアクリル板等からなる導光板５、光を展示用パネル
の表側に反射する反射板９が収納されている。なお、フ
ィルム１と導光板５の間に拡散紙を挟んでもよい。導光
板５の側面には、冷陰極放電管７および光を導光板５の
方向へ反射する反射フィルム８が設けられる。そして、
該冷陰極放電管７は、図示しないインバータから供給さ
れる高電圧の交流によって駆動され、白色光を放出す
る。

【０００８】導光板５の裏面には、印刷によって形成さ
れた白色の点の集合である反射パターン６（あるいはＶ
字状の溝）が設けられている。冷陰極放電管７から放出
され、導光板５の内部に進入した光は、導光板５の表側
の表面あるいはパターン６の存在しない裏面においては
全反射し、また裏面のパターン６の存在する箇所におい
ては乱反射する。従って、パターン６から前面に向かっ
て光が反射し、フィルム１を裏面から照明する。なお、
冷陰極放電管７からの距離が離れるほど反射パターン６
の面積比率が大きくなるように、反射パターン６の点の
密度や大きさを変えて、全面において照明の明るさが均
一になるように構成されている。

【０００９】第１実施例における反射防止手段である反
射防止シート１０は、額縁３、４とフィルム１の間に設
けられた、額縁３、４の発光部分に対向する裏面（４
１）と同じ形状の表示用開口部を有する暗色のシート状
部材である。材質は紙、プラスティックフィルムなど任
意のものが使用可能であり、色も黒を始め、光が反射し
ない暗い色であれば効果がある。この反射防止シート１
０を額縁３、４とシート１の間、またはシート１と導光
板５の間に挟むことにより、図４の額縁の裏面４１に照
射される光を吸収する。従って裏面４１からの乱反射に
よる額縁の縁の近傍の照明むらがなくなり、バックライ
ト装置の商品性が向上する。

【００１０】図２は、本発明の第２の実施例であり、台
紙付きの額縁を備えたバックライト装置に本発明を適用
した例である。額縁３、４およびバックライト装置２の
構成は図１の第１の構成と同一である。台紙２０は額縁
より小さい表示用開口部を有する板状の部材であり、例
えば厚紙等によって作成される。反射防止シート２１
は、台紙と同じ形状の表示用開口部を有する暗色のシー
ト状部材であり、第１実施例と同様に紙やフィルムから
なる。この反射防止シート２１を台紙２０とシート１の
間、またはシート１と導光板５の間に挟むことにより、
図４の額縁の裏面４１に照射される光を吸収する。従っ
て裏面４１からの乱反射による額縁の縁の近傍の照明む
らがなくなり、バックライト装置の商品性が向上する。

【００１１】図５は、本発明の他の実施例の構成を示す
展示用パネルの部分横断面図である。図５（ａ）は、図
１あるいは図２の第１、２実施例に相当する構造であ
り、額縁４あるいは台紙２０とフィルム１の間に反射防
止シート３０を挟んだ例である。反射防止シート３０
は、前記したように、シート１と導光板５の間に挟んで
もよい。この場合、額縁４、シート１あるいは導光板５
に反射防止シート３０を接着してもよい。図５（ｂ）
は、例えば厚紙の裏側に暗色のシート部材３１を積層し
た複合材料を使用して台紙２０を作成した例である。こ
のような複合材料を使用すれば、従来の展示用パネルの
製造工程のままで本発明を実施可能である。なお、額縁
４の裏面（４１）に暗色のシート状部材３１を積層（接
着）してもよい。

【００１２】図５（ｃ）は、額縁４の裏面４１あるいは
台紙２０の少なくとも発光部分の近傍を暗色で塗装した
例である。額縁４を塗装する場合には、額縁の塗装色が
暗色であれば、裏面４１も同時に塗装可能であるが、そ
うでない場合には塗装工程が増加する。図５（ｄ）は、
導光板５の、額縁４の裏面４１に対向する部分を塗装し
た例である。この場合には、塗装色は暗色の方が好まし
いが、光を透過しないものであれば暗色でなくても効果
はある。以上のいずれの実施例においても、額縁４ある
いは台紙２０の裏面からの光の反射を防止し、額縁ある
いは台紙の縁における照明むらを防止することができ
る。

【００１３】以上、実施例を開示したが、本発明におい
ては以下に示すような変形例も考えられる。図５
（ｃ）、（ｄ）に、塗装により反射防止手段を構成する
例を開示したが、シート１の表面あるいは裏面における
額縁４の裏面４１に対向する部分に暗色の塗装を施して
も同様の効果がある。実施例においては冷陰極放電管を
使用したサイドライト型のバックライト装置を使用する
例を開示したが、本発明においては、例えばエレクトロ
ルミネッセンス素子や通常の蛍光灯を使用したバックラ
イト、あるいは自然光を利用したバックライト等任意の
バックライト手段を使用可能である。

【００１４】

【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
簡単な構成によって、反射防止シートや塗装等の反射防
止手段が額縁の発光部分に対向する裏面からの光の反射
を防止するので、裏面からの乱反射による額縁あるいは
台紙の縁の近傍の照明むらを防止することができ、バッ
クライト装置の商品性が向上するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のバックライト装置の第１実施例の横断
面図である。

【図２】本発明のバックライト装置の第２実施例の横断
面図である。

【図３】従来のバックライト装置の横断面図である。

【図４】従来のバックライト装置の額縁４の近傍の横断
面図である。

【図５】他の実施例における額縁４の近傍の部分横断面
図である。

【符号の説明】

１…透明フィルム、２…バックライト装置、３、４…額
縁、５…導光板、６…反射パターン、７…冷陰極放電
管、８…反射フィルム、９…反射板、１０、２１…反射
防止シート、２０…台紙

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 額縁および後方から照明する手段を備え
   たバックライト装置において、 額縁の発光部分に対向する裏面あるいは発光部分の周辺
   部のみを覆う台紙の裏面の、少なくとも発光部分近傍
   に、光の反射を防止する反射防止手段を設けたことを特
   徴とする額縁を備えたバックライト装置。
2. 【請求項２】 前記反射防止手段は、額縁と後方から照
   明する手段との間に設けられた、額縁の発光部分に対向
   する裏面あるいは発光部分の周辺部のみを覆う台紙の裏
   面と同じ形状の発光用開口部を有する暗色のシート状部
   材であることを特徴とする請求項１に記載の額縁を備え
   たバックライト装置。
3. 【請求項３】 前記反射防止手段は、額縁の発光部分に
   対向する裏面、発光部分の周辺部のみを覆う台紙の裏
   面、表示しようとするシート部材の表面または裏面ある
   いは後方から照明する手段の表面の内の少なくとも１ヶ
   所に施された、暗色の塗装であることを特徴とする請求
   項１に記載の額縁を備えたバックライト装置。