JPH10179018A - 脱水シート - Google Patents

脱水シート

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Publication number
JPH10179018A
JPH10179018A JP34367296A JP34367296A JPH10179018A JP H10179018 A JPH10179018 A JP H10179018A JP 34367296 A JP34367296 A JP 34367296A JP 34367296 A JP34367296 A JP 34367296A JP H10179018 A JPH10179018 A JP H10179018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
water
acid anhydride
laminated film
polyolefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34367296A
Other languages
English (en)
Inventor
Yohei Kageyama
陽平 蔭山
Eikichi Kogure
栄吉 小暮
Takeshi Banba
武 番場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透水性半透膜との熱接着性に優れ、かつ経済
性も良好な材料を使用した脱水シートを提供する。 【解決手段】 高浸透圧物質および水溶性糊料を、普通
セロファンからなる一面と非透水性膜からなる他の面と
で構成される支持材料で被覆し、その周縁部を熱接着に
より密閉してなる脱水シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚、肉、野菜など
の乾燥、食品冷凍の前処理、食品保存、食品加工、調理
など幅広い分野に適用することができる浸透圧を利用し
た脱水シートに関する。
【0002】
【従来の技術】半透膜と高浸透圧物質を組合せ、浸透圧
の差を利用して食品中の水分調整を行う接触脱水シート
に関しては、従来から数多くの提案がある(例えば、特
開昭56−124404号公報、米国特許第43833
76号、米国特許第4645698号、米国特許第46
86776号、特開平1−130730号公報等)。こ
れらに実質的に用いられる支持材料としては、熱接着性
を有する透水性半透膜であるポリビニルアルコール(以
下「PVA」という)に限られているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PVA
は製造方法が複雑、かつ高価であるから、ワンウェイで
用いる用途にはコスト的にも不利である。また、接触脱
水シートの利用方法は、主として食材を包み込むことに
より接触するものであるから、脱水性能を有する面は一
面のみで十分であることが多く、他面が透水性半透膜で
ある必然性はない。さらに、両面がPVAフィルムで構
成された脱水シートの場合、重ねて冷凍保存するとフィ
ルム同士が凍結互着し、剥離時にシートが破損する恐れ
がある。また、半透性膜として普通セロファンが挙げら
れるが、熱接着性が劣るためにシート周縁部の熱接着に
よる密閉が困難であった。本発明は、かかる状況に鑑み
てなされたものであり、凍結互着の恐れが無く、かつ経
済的にも有利な脱水シートを提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、酸無水物基を含有するポリオレフィンに
より上記目的を達成しうることを見いだし、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は 高浸透圧物質および水溶性糊料を、普通セロファン
からなる一面と非透水性膜からなる他の面とで構成され
る支持材料で被覆し、その周縁部を熱接着により密閉し
てなる脱水シートを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における浸透圧物質は、食
品より水分を除く(脱水する)ことができる浸透圧を有
する物質である。食品から水分を除くには、実際上は1
0気圧以上の浸透圧を要し、かかる高浸透圧物質として
は、水飴、蔗糖、異性化糖、プルラン、グルコース、フ
ラクトース、マンニトール、ソルビトール、マルゲトー
ル等の食用糖類の水溶液やグリセリン、プロピレングリ
コール等の化合物が挙げられる。とりわけ、本発明の用
途には分子量数十〜数百の食用糖類の水溶液が好適であ
る。
【0006】また、本発明における水溶性糊料として
は、アルギン酸、アルギン酸ソーダ、アルギン酸プロピ
レングリコールエステル、澱粉、澱粉リン酸エステルナ
トリウム、カラギーナン、グルテン、グアーガム、キサ
ンタンガム、アラビアガム、トラカントガム、ローカス
トビーンガム、澱粉グリコール酸ソーダ等の天然多糖類
及びその誘導体、カゼイン、カゼインソーダ等の天然タ
ンパク質、ポリアクリル酸ソーダ、メチルセルローズ、
カルボキシメチルセルローズ等の合成高分子が用いられ
る。これらは、水に溶解し増粘効果を示す、分子量数千
〜数万の線状高分子化合物である。これらは単独でも、
2種以上を混合して用いてもよい。
【0007】また、本発明に用いる普通セロファンは、
ビスコースを細いスリットから凝固浴中に押出して得ら
れるフィルム状の再生繊維素であり、包装材料として従
来から多方面に使用されているものである。普通セロフ
ァンの厚みとしては10〜30μmが好ましい。
【0008】さらに、本発明における非透水性膜として
は、実質的に水分が透過せず、かつセロファンとの熱接
着性に優れる熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。好ま
しいものの例としては、酸無水物基を含有するポリオレ
フィン(変性ポリオレフィン)が挙げられる。ポリオレ
フィンとしてはポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げ
られる。本発明の変性ポリオレフィンとしては、ポリオ
レフィンに後記の酸無水物をグラフト反応により変性し
たものでも、オレフィンと酸無水物を直接共重合したも
のでもよい。変性ポリオレフィンにおける酸無水物の含
有量としては、前者のグラフト体では0.02〜0.3
重量%、後者の共重合体では0.1〜20重量%が好ま
しい。本発明に用いる酸無水物としては、無水マレイン
酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水エンディック
酸等が挙げられる。これらの中でも無水マレイン酸が好
ましい。また、本発明の非透水性膜としては、上記熱可
塑性樹脂フィルムを内層としてその外側に他の材料、例
えば、他の樹脂フィルム、金属箔、紙等にラミネートし
た多層フィルムあるいは多層シートとして用いることも
できる。
【0009】本発明の脱水シートは、高浸透圧物質と水
溶性糊料との混合物を普通セロファンあるいは非透水性
膜の一方の上に狭幅に載置し、その上から他方の膜を被
せて周縁部を熱接着する方法、あるいは予め3方を熱接
着した袋を作成しておき、上記混合物を充填した後、充
填口を熱接着する方法などにより得ることができる。熱
接着方法としては、熱板式あるいはインパルス式装置を
用いることができ、シール温度は一般に140〜200
℃である。
【0010】本発明における高浸透圧物質と水溶性糊料
との混合割合は、対象とする食品の種類及び所望の脱水
量によって適宜選択すればよいが、通常、水溶性糊料の
割合は0.5〜5重量%程度である。混合物の硬さは、
使用する条件にもよるが、一般には100〜500ポア
ズ程度の粘度を有することが好ましい。500ポアズを
超えると食品との密着が悪くなる傾向があり、一方10
0ポアズ未満では柔らかすぎてシートの中で移動が起こ
り、厚みに片寄りができ、脱水が不均一になる恐れがあ
る。
【0011】さらに、本発明の脱水シートには、高浸透
圧物質及び水溶性糊料の他に、保湿剤として親水性アル
コール、例えば、グリセリン、プロピレングリコール等
を添加するのが好ましく、これによって脱水シートの保
管及び使用時における過度の乾燥を防止することがで
き、一定の柔軟性を維持する上で有効である。また、エ
タノール、卵白リゾチーム、アミノ酸、有機酸等の制菌
作用を有する物質を添加することも衛生管理上有効であ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。なお、脱水率は、脱水シートの重量を測定し、
その増加分が食品からの脱水量とみなして重量%で表し
た。熱接着強度及び凍結互着強度は15mm幅に裁断し
た試験片をJIS Z1707に準拠して引張試験機を
用いて測定した。また、高浸透圧物質として水飴(東和
化成工業社製、アマミール)、水溶性糊料としてアルギ
ン酸ソーダ(紀文フードケミファー社製、ダックアルギ
ン)、制菌材としてエタノール(東京田辺製薬社製、コ
ーヘルシンA)及び保湿材としてグリセリン(坂本薬品
社製)を用いた。透水性半透膜として厚さが30μmで
ある普通セロファン(二村化学社製、PT#300)を
用いた。
【0013】実施例1 非透水性膜として厚さが20μmである無水マレイン酸
グラフトポリエチレン(日本ポリオレフィン社製、アド
テックスER510E)フィルムを用い、普通セロファ
ンとの2枚の材料を各々26×37cmに裁断し、その
間に下記混合物12.88gを充填展伸し、4方を温度
160℃で熱板式ヒートシール装置で熱接着し、脱水シ
ートを作製した。得られた脱水シートの熱接着強度を測
定した。また、脱水シートの普通セロファン面上に生サ
バのフィレー200gの魚肉面を接触させ、ポリ袋で密
閉した後、5℃の冷蔵庫内で静置し24時間後の脱水率
を測定した。 混合物の配合割合 高浸透圧物質 100重量部 水溶性糊料 3重量部 制菌材 1.2重量部 保湿材 3重量部 また、同様にして生サバを包んだ脱水シートのサンプル
を2個非透水性膜面が接するように重ね合わせ−10℃
の冷凍庫内に24時間凍結させたのち非透水性膜の互着
部分の凍結互着強度を測定した。
【0014】実施例2 非透水性膜として、厚さが10μmである上記アドテッ
クスと厚さが40μmであるポリアミド6(東レ社製、
アミランCM1021)とからなる多層フィルムを用い
た以外は実施例1と同様に行った。
【0015】実施例3 非透水性膜として、厚さが10μmである上記アドテッ
クスと厚さが50μmであるアルミ箔からなるラミネー
トフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして行っ
た。
【0016】比較例1 2枚の普通セロファンを用いて脱水シートの作製を試み
たが、熱接着性がなく製品に至らなかった。
【0017】比較例2 2枚のポリビニルアルコールフィルム(東セロ社製、L
H#18,厚さ18μm)間に実施例と同配合の混合物
が同量充填された市販の脱水シート(昭和電工社製、ピ
チットシート家庭用大サイズ)を用いて実施例と同様の
試験を行った。以上の結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の脱水シートは、コスト面及び半
透膜性能に優れた普通セロファンを食品接触面に用いて
いるので、凍結互着の恐れが無く、かつ経済的にも有利
であるので有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高浸透圧物質および水溶性糊料を、普通
    セロファンからなる一面と非透水性膜からなる他の面と
    で構成される支持材料で被覆し、その周縁部を熱接着に
    より密閉してなる脱水シート。
  2. 【請求項2】 非透水性膜が酸無水物基を含有するポリ
    オレフィン、または該ポリオレフィンを内層とする積層
    フィルムもしくはシートである請求項1記載の脱水シー
    ト。
  3. 【請求項3】 積層フィルムもしくはシートの外層がポ
    リアミド、ポリエチレンテレフタレート、アルミ箔及び
    紙からなる群から選ばれた1種である請求項2記載の脱
    水シート。
JP34367296A 1996-12-24 1996-12-24 脱水シート Pending JPH10179018A (ja)

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JP34367296A JPH10179018A (ja) 1996-12-24 1996-12-24 脱水シート

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ID=18363354

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003067996A1 (fr) * 2002-02-13 2003-08-21 Antoine Koyazounda Procede de stabilisation d'une pulpe de fruit ou d'une chair de legume, notamment une pulpe d'avocat

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003067996A1 (fr) * 2002-02-13 2003-08-21 Antoine Koyazounda Procede de stabilisation d'une pulpe de fruit ou d'une chair de legume, notamment une pulpe d'avocat

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