JPH10177882A - 雑音・サージ複合防護用emcコネクタ - Google Patents

雑音・サージ複合防護用emcコネクタ

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JPH10177882A
JPH10177882A JP8353792A JP35379296A JPH10177882A JP H10177882 A JPH10177882 A JP H10177882A JP 8353792 A JP8353792 A JP 8353792A JP 35379296 A JP35379296 A JP 35379296A JP H10177882 A JPH10177882 A JP H10177882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 数百A〜千数百Aのサージ吸収能力を有し、
かつコモンモード電磁ノイズを低減でき、数十MHzま
で優れた伝送特性を有する雑音・サージ複合防護用EM
Cコネクタを提供する。 【解決手段】 双方向性2端子サイリスタからなる半導
体雷サージ防護素子をコネクタの通信線に並列に設置
し、かつコモンモードチョークコイルを通信線と直列に
設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信機器等に使用
されるコネクタに関し、特に、雷等の高電圧・大電流サ
ージから通信機器等を保護すると共に、高周波電磁ノイ
ズを低減する雑音・サージ複合防護用EMC(電磁適合
性)コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、コネクタは、通信線路と通信機器とを接続する機能
を単に有するものであり、通信線路に誘起された高電圧
サージや電磁ノイズは、このコネクタを介してそのまま
通信機器に伝送されるので、これに接続された通信機器
に損傷を及ぼしたり通信品質の劣化を招くことがあっ
た。
【0003】本出願人によって出願され、既に公開され
ている特開平7−106138号公報は、通信線路から
流入する電磁ノイズ、特にコモンモードノイズを広帯域
にわたり低減する多線条平衡通信線用EMCフィルタを
開示している。この公報には、多線条平衡通信線用EM
Cフィルタの実施形態として、モジュラージャックのハ
ウジング内にコモンモードチョークコイルを設けたもの
が記載されている。このコモンモードチョークコイル
は、閉磁路を構成する扁平形状の閉磁路コアと、少なく
とも1対の通信線からなる複数のコイルとを備えてお
り、対となる通信線は互いに近接して位置しておりかつ
それぞれのコイルの対となる通信線に同一方向に電流が
流れたときに閉磁路内を磁束が同一方向に流れるように
閉磁路コアに捲回されている。さらに、これら通信線は
コイルの信号入力端から信号出力端へ向かって一方向に
進んでいる。
【0004】このようなコイル巻線中をコモンモードノ
イズ電流が流れると、各コイルによって形成された磁束
が閉磁路コア内で足し合わされるので、非常に大きなイ
ンダクタンスが得られることとなり、ノイズの侵入が阻
止される。コイル巻線を信号電流(ノーマルモード又は
ディファレンシャルモード電流)が流れると、各コイル
によって形成された磁束が閉磁路コア内で互いに打ち消
し合うので、漏洩インダクタンスが非常に小さくなり信
号の伝送は妨げられない。
【0005】このような公知のモジュラージャックによ
れば、通信線路から流入する高周波電磁ノイズを効果的
に除去できる。しかしながら、雷サージ等の高電圧・大
電流を除去することができず、通過する高電圧・大電流
によってモジュラージャックの後段に接続された通信機
器を破損することがあった。
【0006】一方、電磁ノイズ(コモンモードノイズ)
とサージ電流との両方を低減する方法として、バリスタ
とコモンモードチョークコイルとの組み合わせをモジュ
ラージャック内に設置する方法がある。
【0007】しかしながら、数十kV・数百A以上(例
えば、30kV、1500A)の雷サージを吸収するた
めにはかなり大型のバリスタが必要となり、これをモジ
ュラージャックのスリット数に対応した数だけ組み込む
ことは困難であった。さらに、このクラスのサージ耐量
を有するバリスタは静電容量が大きく、ノーマルモード
の伝送特性(挿入損失)が劣化するため、使用可能な周
波数帯域が著しく限定され、高速通信回線に適用できな
いという問題があった。これを回避するため、バリスタ
の面積を減らして静電容量を小さくすると、サージ耐量
が小さくなって雷サージ吸収能力が低下してしまい、良
好な伝送特性と高サージ耐量及びモジュラージャックに
実装可能な寸法を同時に実現することは困難となる。
【0008】例えば、モジュラージャックに実装可能な
寸法で制限電圧120V、サージ耐量500A程度のバ
リスタを想定すると、バリスタの厚さを薄くしなければ
ならないため、静電容量は1000pF程度となる。こ
れを特性インピーダンス110Ωの線路に並列に接続し
た場合、挿入損失が3dBとなる周波数は約1.2MH
zとなる。これは直列に接続されたチョークコイルの損
失をゼロとした理想的な場合であり、実際の周波数特性
はこれよりも劣ることになる。従って、ISDNの基本
インターフェースである64kb/sの伝送には使用可
能であるが、それ以上の高速伝送機器(1.5Mb/s
の1次群インターフェース、10Mb/s以上の高速L
AN)に適用することはできない。
【0009】さらに、バリスタの制限電圧は、図1の電
流−端子電圧特性に示すように電流依存性が大きく、サ
ージ電流の大きさによって端子電圧が大幅に変わるとい
う欠点がある。例えば、1500Aにおける制限電圧は
1mAのときの約2倍になる。即ち、侵入する雷サージ
電流の大きさによって素子の端子電圧が大幅に変化する
ことになり、高精度の設計が困難であった。
【0010】バリスタは、以上のごとき欠点を有してい
るため、モジュラージャック内に組み込んだとしても有
効なサージ防護機能を果たすことができない。仮に、モ
ジュラージャック内に実装して高速通信回線に適用する
とすれば、サージ耐量はたかだか数十A度に限定され
る。
【0011】従って本発明は、数百A〜千数百Aのサー
ジ吸収能力を有し、かつコモンモード電磁ノイズを低減
でき、数十MHzまで優れた伝送特性(挿入損失=ノー
マルモード減衰量)を有する雑音・サージ複合防護用E
MCコネクタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、双方向性2端
子サイリスタからなる半導体雷サージ防護素子をコネク
タの通信線に並列に設置し、かつコモンモードチョーク
コイルを通信線と直列に設置することにより、コネクタ
出力における雷サージ電流(電圧)と電磁ノイズを低減
させるようにしたものである。
【0013】小型で高サージ耐量・低静電容量の半導体
素子、特に双方向性2端子サイリスタをサージ防護素子
として使用し、かつ前述した公報に記載されているコモ
ンモード雑音除去コイルを採用することにより、コネク
タ出力端において、雷サージ電流(電圧)を37dB〜
40dB減衰させ、さらにコモンモードノイズ減衰量を
20dB以上とし、かつ挿入損失が20MHzまで殆ど
ゼロの雑音・サージ複合防護用EMCコネクタを実現す
ることができる。
【0014】対となる通信線間に双方向性2端子サイリ
スタが接続されていると共に該各通信線と接地端子間に
双方向性2端子サイリスタが接続されているが好まし
い。
【0015】コネクタが複数対の通信線で構成されてお
り、双方向性2端子サイリスタがこれら複数対の通信線
のうちの所望の対の通信線のみに接続されているか、又
は全ての複数対の通信線に接続されていることが好まし
い。
【0016】コモンモードチョークコイルは、全ての通
信線に直列に接続されていることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の雑音・サージ複
合防護用EMCコネクタの一実施形態を表わす等価回路
図である。
【0018】この実施形態は、8スリット8線のモジュ
ラージャックの例であり、モジュラージャックのハウジ
ング内にサージ防護素子として双方向性2端子サイリス
タを、コモンモードノイズ除去用としてチョークコイル
をそれぞれ組み込んだものである。
【0019】同図において、1〜8は入力側接続端子、
1’〜8’は出力側接続端子、9は接地端子をそれぞれ
示している。通信線路の入力側接続端子1〜8のうち、
任意のペア線伝送路となる端子のみ(ここでは端子4及
び5をその例としている)に双方向性2端子サイリスタ
Zd1、Zc1及びZc2が並列接続されており、全て
の端子1〜8にコモンモードチョークコイルL1〜L8
がそれぞれ直列接続されている。ただし、双方向性2端
子サイリスタZd1は端子4及び5間に接続されてお
り、双方向性2端子サイリスタZc1及びZc2は端子
4及び5と接地端子9との間にそれぞれ接続されてい
る。
【0020】双方向性2端子サイリスタZd1はノーマ
ルモードとして侵入してくるサージに有効であり、双方
向性2端子サイリスタZc1及びZc2はコモンモード
として入力されるサージに対して有効となる。一般的
に、雷サージ電圧はコモンモードとして線路に誘起され
るため、入力サージは双方向性2端子サイリスタZc1
及びZc2を介して接地端子9にバイパスされる。従っ
て、通信線4及び5に入力された雷サージ電圧はモジュ
ラージャックの出力端子4’及び5’に現れることな
く、次段に接続される機器を高電圧・大電流サージから
防護することができる。
【0021】全ての通信線に直列に接続されたコモンモ
ードチョークコイルL1〜L8は、前述した公報に記載
されているものであり、扁平(矩形)形状のコアには、
各対となる通信線が隣り合う巻線間にスペースを持たせ
分布して捲回されている分布巻線部分が設けられてい
る。このように隣り合う巻線間にスペースを持たせてコ
アに分布捲回することにより、対線の巻線間の浮遊キャ
パシタンスを小さくすることができ、高周波領域におい
ても通信線に侵入してくるコモンモードノイズに対する
良好な阻止特性を得ることができる。また、隣り合う巻
線間にスペースなしに集中して捲回されている集中巻線
部分が設けられることもある。対となる通信線をこのよ
うに集中捲回することにより、巻数を増やして低周波領
域における自己インダクタンスを増大させることがで
き、その結果、低周波領域においてもコモンモードノイ
ズ電流に対する良好な阻止特性を得ることができる。分
布巻線部分と集中巻線部分の両方を設けることにより、
集中巻線部分で浮遊キャパシタンスが増加するが分布巻
線部分も存在するために全体としてはさほど大きな浮遊
キャパシタンスとはならず、また集中巻線部分による自
己インダクタンスの増加も相まって、広帯域で優れたノ
イズ抑制能力を得ることができる。
【0022】図3は、本発明の雑音・サージ複合防護用
EMCコネクタの他の実施形態を表わす等価回路図であ
る。
【0023】この実施形態も、8スリット8線のモジュ
ラージャックの例であり、モジュラージャックのハウジ
ング内にサージ防護素子として双方向性2端子サイリス
タを、コモンモードノイズ除去用としてチョークコイル
を組み込んだものである。同図において、1〜8は入力
側接続端子、1’〜8’は出力側接続端子、9は接地端
子をそれぞれ示している。通信線路の入力側接続端子1
〜8のうちのペア線伝送路となる端子間に双方向性2端
子サイリスタZd1〜Zd4が接続されており、全ての
端子1〜8と接地端子9と間に双方向性2端子サイリス
タZc1〜Zc8がそれぞれ接続されており、さらに、
全ての端子1〜8にコモンモードチョークコイルL1〜
L8がそれぞれ直列接続されている。
【0024】双方向性2端子サイリスタZd1〜Zd4
はノーマルモードとして侵入してくるサージに有効であ
り、双方向性2端子サイリスタZc1〜Zc8はコモン
モードとして入力されるサージに対して有効となる。一
般的に、雷サージ電圧はコモンモードとして線路に誘起
されるため、入力サージは双方向性2端子サイリスタZ
c1〜Zc8を介して接地端子9にバイパスされる。従
って、通信線1〜8に入力された雷サージ電圧はモジュ
ラージャックの出力端子1’〜8’に現れることなく、
次段に接続される機器を高電圧・大電流サージから防護
することができる。
【0025】接続されたコモンモードチョークコイルL
1〜L8の構成及び作用効果は、図2の実施形態の場合
と同様である。
【0026】図4は、上述した実施形態で用いている双
方向性2端子サイリスタの電圧−電流特性である。通常
状態では、この素子の端子間電圧はブレークオーバ電圧
VBO以下であるため(VBOは通常100V〜270
V程度に設定)、電流は流れない。即ち、解放状態と等
価になる。一方、雷サージ等で誘起された高電圧が端子
間に加わり、端子間電圧がブレークオーバ電圧VBO以
上になると、図4に示すように素子が導通状態にスイッ
チングし、大電流が流れる。この素子は双方向特性を有
するため、正負いずれの電圧に対してもブレークオーバ
電圧を越えれば、導通状態にスイッチングすることがで
きる。
【0027】図5は、この双方向性2端子サイリスタの
サージ応答特性である。同図(B)に示すごとき特性の
サージ電流(電圧)が入力されると、素子の応答電圧
(端子電圧)は、同図(A)のようになり、端子電圧が
VBOを越えると、瞬時に導通状態にスイッチングす
る。スイッチング時間は100nsecのオーダであ
る。しかも、バリスタと異なり、入力電圧の大きさによ
ってVBOが変動することがなく、また、入力サージ波
形によってVBOが変動することもない。
【0028】図6は図2の実施形態におけるモジュラー
ジャックの構造例を具体的に示す外観斜視図であり、図
7はその展開構造を示す分解斜視図である。
【0029】図6及び図7において、10はハウジング
ベース、11はハウジングカバーを示している。ハウジ
ングベース10には、スプリング端子アセンブリ15
と、分割されたコア12、コイルボビン13及び図示し
ないコイルからなるコモンモードチョークコイルと、サ
ージ防護アセンブリ14とが組み込まれている。スプリ
ング端子アセンブリ15は、接続されるべき通信線路の
線数と同数のスプリングコンタクト端子15aを備えて
いる。コイルボビン13は、コイル巻線部13a、スプ
リングコンタクト端子接続用端子13b及びプリント配
線板接続用端子13cを備えている。図示しない各コイ
ルの両端は、端子13b及び13cにそれぞれ電気的に
接続される。端子13bは、スプリングコンタクト端子
15aにそれぞれ電気的に接続される。
【0030】サージ防護アセンブリ14は、双方向性2
端子サイリスタZd1に双方向性2端子サイリスタZc
1及びZc2をコの字に接続し、双方向性2端子サイリ
スタZc1及びZc2の各々の一端を接地端子9に接続
して構成されており、このサージ防護アセンブリ14が
コイルボビン13のコイル巻線部13a内に実装され
る。これによりスペースが有効に利用でき、小型化を図
ることができる。
【0031】このモジュラージャックを組み立てる場
合、スプリング端子アセンブリ15がまずハウジングベ
ース10に組み込まれる。次いで、サージ防護アセンブ
リ14が実装されたコモンモードチョークコイルをスプ
リング端子15aに電気的に接続したものがハウジング
の背面側に組み込まれる。その後、ハウジングカバー1
1が取り付けられ、モジュラージャックを例えばプリン
ト板に固定する固定ピン16及び16’が打ち込まれ固
定される。
【0032】この実施形態による雑音・サージ複合防護
用EMCコネクタの出力端子を110Ωで終端し、入力
端子にサージ電圧(1.2/50μs)を印加した結
果、出力端子におけるサージ電流の減衰量は約38dB
であった。即ち、この雑音・サージ複合防護用EMCコ
ネクタによれば、入力サージ電流を約1/100に低減
することができる。電圧については素子のブレークオー
バ電圧で規定されるため、仮に30kVの電圧が入力さ
れても、100V程度の電圧にすることが可能である。
【0033】雑音・サージ複合防護用EMCコネクタの
サージ耐量は、双方向性2端子サイリスタのチップサイ
ズとして、厚さ220μm及び面積2.0×2.0mm
2 の素子を用いたとき800A、厚さ220μm及び面
積2.8×2.8mm2 の素子を用いたとき1700A
であった。これは、例えば本出願人により既に出願され
公知となっている特開平5−74321号公報及び特開
平6−53487号公報に記載されているごとき小型・
高サージ耐量の双方向性2端子サイリスタを用いること
によって容易に実現可能である。
【0034】図8は、この実施形態によるEMCコネク
タの伝送特性の一例である。同図から明らかのように、
ノーマルモードの減衰量、即ち挿入損失は20MHzま
で殆どゼロであり、優れた伝送特性を示している。これ
は、通信線に並列に挿入されている双方向性2端子サイ
リスタの静電容量が小さいために実現できたものであ
る。コモンモード減衰量は20MHzまで約25dBで
あり、優れた雑音抑圧特性を有している。これは、通信
線に直列に挿入されているコモンモードチョークコイル
によって達成されている。
【0035】図9は、図6及び図7に示したモジュラー
ジャックの構造例の変更態様の一部を示す分解斜視図で
ある。この変更態様においては、図7に示したサージ防
護アセンブリ14をボビン13のコイル巻線部13aの
巻線端子とは反対側の内部に実装するように構成されて
いる。その他の構造及び作用効果は図6及び図7の場合
と全く同じである。
【0036】図10は、図6及び図7のモジュラージャ
ックの構造例のさらに他の変更態様の一部を示す分解斜
視図である。この変更態様においては、サージ防護アセ
ンブリを2つに(14a’及び14b’)に分割して構
成し、双方向性2端子サイリスタZd1をボビン13の
コイル巻線部13aの巻線端子側の内部に、双方向性2
端子サイリスタZc1及びZc2をコイル巻線部13a
の巻線端子とは反対側の内部に実装するように構成され
ている。このように構成すれば、スペースがさらに有効
に利用でき、より小型化を図ることができる。その他の
構造及び作用効果は図6及び図7の場合と全く同じであ
る。
【0037】図11は、図3の実施形態におけるモジュ
ラージャックの構造例を具体的に示す一部破断斜視図で
あり、図12はその内部構造を示す断面図である。
【0038】これらの図において、図6及び図7と同じ
構成要素には同じ参照番号が付与されている。この構造
例では、サージ防護アセンブリとコモンモードチョーク
コイルとが一体的に実装されておらず、互いに独立した
基板として実装されている。即ち、双方向性2端子サイ
リスタZd1〜Zd4及びZc1〜Zc8はサブ基板1
7に、コモンモードチョークコイルはメイン基板18に
それぞれ実装されており、これらサブ基板17及びメイ
ン基板18がモジュラージャックのハウジング内に収容
されている。この実施形態における作用効果は前述した
実施形態の場合と全く同じである。
【0039】図13は、本発明の他の実施形態における
コネクタの構造例を具体的に示す一部破断斜視図であ
る。
【0040】この構造例では、フラットコネクタ20内
に双方向性2端子サイリスタZd1、Zd2、及びZc
1〜Zc4とコモンモードチョークコイル21とを組み
込んでいる。同図において、T1〜T4は4線からなる
通信線路の入力側接続端子、T1’〜T4’は出力側接
続端子である。この例は、接続端子T1及びT2と、接
続端子T3及びT4とがそれぞれ対線となっている場合
である。即ち、ノーマルモードサージ防護用の双方向性
2端子サイリスタZd1及びZd2が対線端子T1−T
2間及びT3−T4間にそれぞれ接続されていると共
に、コモンモードサージ防護用の双方向性2端子サイリ
スタZc1〜Zc4の一端がT1〜T4のにそれぞれ接
続され、双方向性2端子サイリスタZc1〜Zc4の他
端が共通接続されて図示しない接地端子等に接続されて
接地されている。この実施形態における作用効果は前述
した実施形態の場合と全く同じである。
【0041】図14は、本発明のさらに他の実施形態に
おけるコネクタの構造例を具体的に示す一部破断斜視図
である。
【0042】この構造例では、フラットコネクタ22内
に双方向性2端子サイリスタZd1、Zc1、及びZc
2とコモンモードチョークコイル23とを組み込んでい
る。同図において、T1及びT2は2線からなる通信線
路の入力側接続端子、T1’及びT2’は出力側接続端
子である。この例は、接続端子T1及びT2が1組の対
線となっている場合である。即ち、ノーマルモードサー
ジ防護用の双方向性2端子サイリスタZd1が対線端子
T1−T2間に接続されていると共に、コアの両側スペ
ースに組み込まれたコモンモードサージ防護用の双方向
性2端子サイリスタZc1及びZc2の一端がT1及び
T2にそれぞれ接続され、これら双方向性2端子サイリ
スタZc1及びZc2の他端が共通接続されて図示しな
い接地端子等に接続されて接地されている。この実施形
態における作用効果は前述した実施形態の場合と全く同
じである。
【0043】図15は、本発明のまたさらに他の実施形
態におけるコネクタの構造例を具体的に示す一部破断斜
視図である。
【0044】この構造例では、Dサブコネクタ24内に
複数の双方向性2端子サイリスタZdi及びZciとコ
モンモードチョークコイル25とが組み込まれている。
同図において、26は信号が入力されるケーブル、27
は出力側コネクタピンである。複数の双方向性2端子サ
イリスタZdi及びZci、及びコモンモードチョーク
コイル25はプリント基板28に実装されており、Dサ
ブコネクタ24のハウジング内に収容されている。この
実施形態における作用効果は前述した実施形態の場合と
全く同じである。
【0045】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、通
信用コネクタに小型・高サージ耐量の双方向性2端子サ
イリスタとコモンモードチョークコイルとを組み込み、
前者を通信線と並列に、後者を通信線と直列に接続して
いるため、優れたサージ防護能力とコモンモードノイズ
抑圧効果を実現できる。特に、サージ防護素子として機
能し、通信線と並列に挿入される双方向性2端子サイリ
スタは、小さなチップサイズで高サージ耐量が得られる
ため、低静電容量化が可能となり、その結果、高周波領
域まで優れた挿入損失特性が得られる。従って、本発明
の雑音・サージ複合防護用EMCコネクタは10Mb/
sの高速LAN回線等へ適用することが可能となる。
【0047】さらに、双方向性2端子サイリスタは小型
であることから、複数個の素子を通信用コネクタ内に容
易に実装することが可能であり、雑音・サージ複合防護
用EMCコネクタの小型化に寄与すると共に、実装基板
の小型化によって周波数特性の向上にも寄与している。
【図面の簡単な説明】
【図1】バリスタの制限電圧の電流依存性を示す図であ
る。
【図2】本発明の雑音・サージ複合防護用EMCコネク
タの一実施形態を表わす等価回路図である。
【図3】本発明の雑音・サージ複合防護用EMCコネク
タの他の実施形態を表わす等価回路図である。
【図4】図2及び図3の実施形態で用いている双方向性
2端子サイリスタの電圧−電流特性である。
【図5】双方向性2端子サイリスタのサージ応答特性を
示す特性図である。
【図6】図2の実施形態におけるモジュラージャックの
構造を具体的に示す外観斜視図である。
【図7】図6のモジュラージャックの展開構造を示す分
解斜視図である。
【図8】この実施形態による雑音・サージ複合防護用E
MCコネクタの伝送特性の一例を示す特性図である。
【図9】図6及び図7のモジュラージャックの構造例の
変更態様の一部を示す分解斜視図である。
【図10】図6及び図7のモジュラージャックの構造例
のさらに他の変更態様の一部を示す分解斜視図である。
【図11】図3の実施形態におけるモジュラージャック
の構造例を具体的に示す一部破断斜視図である。
【図12】図11のモジュラージャックの内部構造を示
す断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態におけるコネクタの構
造例を具体的に示す一部破断斜視図である。
【図14】本発明のさらに他の実施形態におけるコネク
タの構造例を具体的に示す一部破断斜視図である。
【図15】本発明のまたさらに他の実施形態におけるコ
ネクタの構造例を具体的に示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
Zc1〜Zc8、Zd1〜Zd4 双方向性2端子サイ
リスタ L1〜L8、21、23、25 コモンモードチョーク
コイル 1〜8 入力側接続端子 1’〜8’ 出力側接続端子 9 接地端子 10 ハウジングベース 11 ハウジングカバー 12 コア 13 コイルボビン 13a コイル巻線部 13b スプリングコンタクト端子接続用端子 13c プリント配線板接続用端子 14、14a’、14b’ サージ防護アセンブリ 15 スプリング端子アセンブリ 15a スプリング端子 16、16’ 固定ピン 17 サブ基板 18 メイン基板 20、22 フラットコネクタ 24 Dサブコネクタ 26 ケーブル 27 ピン 28 プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 国主男 東京都武蔵野市御殿山一丁目1番3号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1対の通信線で構成されるコ
    ネクタにおいて、該通信線と直列にコモンモードチョー
    クコイルを接続し、かつ該通信線と並列に双方向性2端
    子サイリスタを接続したことを特徴とする雑音・サージ
    複合防護用EMCコネクタ。
  2. 【請求項2】 対となる通信線間に双方向性2端子サイ
    リスタが接続されていると共に該各通信線と接地端子間
    に双方向性2端子サイリスタが接続されていることを特
    徴とする請求項1に記載のEMCコネクタ。
  3. 【請求項3】 当該コネクタが複数対の通信線で構成さ
    れており、前記双方向性2端子サイリスタが前記複数対
    の通信線のうちの所望の対の通信線のみに接続されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載のEMCコネ
    クタ。
  4. 【請求項4】 当該コネクタが複数対の通信線で構成さ
    れており、前記双方向性2端子サイリスタが全ての前記
    複数対の通信線に接続されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のEMCコネクタ。
  5. 【請求項5】 前記コモンモードチョークコイルが全て
    の通信線に直列に接続されていることを特徴とする請求
    項1から4のいずれか1項に記載のEMCコネクタ。
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