JPH10176804A - 竪型排熱回収ボイラとその運転方法 - Google Patents

竪型排熱回収ボイラとその運転方法

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JPH10176804A
JPH10176804A JP33340496A JP33340496A JPH10176804A JP H10176804 A JPH10176804 A JP H10176804A JP 33340496 A JP33340496 A JP 33340496A JP 33340496 A JP33340496 A JP 33340496A JP H10176804 A JPH10176804 A JP H10176804A
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JP
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heat transfer
circulation line
transfer tube
water
circulation
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JP33340496A
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Yukako Satake
由香子 佐竹
Takashi Tomii
隆 富井
Shinichiro Katsumura
信一郎 勝村
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶水の伝熱管内などでのキャビテーションを
防止すると共に、ボイラ起動時に低負荷時に発生するス
チーミングを防止することにより安定した循環運転を達
成できる竪型排熱回収ボイラとその運転方法を提供する
こと。 【解決手段】 ボイラの起動時または低負荷時には、節
炭器2内のスチーミングの発生を防ぐために、ミニマム
フローの缶水を汽水胴から蒸発器5に至る缶水の強制循
環ライン11から節炭器循環ライン13に流して節炭器
2への給水量を補い、竪型排熱回収ボイラ20の起動後
または負荷の上昇に伴い強制循環ライン11から自然循
環ライン12へと缶水の流通を漸次切り替えると共に、
この間も循環ポンプ10のキャビテーションの発生を防
ぐに十分な量の缶水を強制循環ライン11から節炭器循
環ライン13に流し続ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強制循環系統と自
然循環系統との両系統を有する竪型排熱回収ボイラに係
り、特に、強制循環系統から自然循環系統に循環系統を
切り換える際に、循環ポンプでのキャビテーションの発
生がなく、また低負荷時での節炭器でのスチーミングの
発生がない安定した運転を行うのに好適な竪型排熱回収
ボイラおよびその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンからの排ガスを利用し、蒸
発器、過熱器等の伝熱管を通して熱回収し蒸気を発生さ
せる排熱回収ボイラのうち、竪型排熱回収ボイラは、排
ガスを縦方向に流すと共に、伝熱管を横置きに配置して
いる。これに対して、横型排熱回収ボイラは、排ガスを
横方向に流すと共に、伝熱管を縦置きに配置している。
【0003】このうち、横型排熱回収ボイラでは、伝熱
管を縦置きに配置しているので、蒸発器で発生した蒸気
が伝熱管内を上昇し、汽水胴側へ流れるために比較的に
缶水の自然循環力が得やすいが、これに対して、竪型排
熱回収ボイラでは、伝熱管が横置きに配置されているた
めに缶水の自然循環力を得難い。
【0004】従来の竪型排熱回収ボイラを、図2〜図4
で説明する。図3は従来より提案されている自然循環方
式による竪型排熱回収ボイラ201であり、排熱回収ボ
イラ201内に、過熱器6、蒸発器5、節炭器2などの
伝熱管が横置きに配置されていて、排熱回収ボイラ20
1を縦方向に流れる排ガス8との熱回収によって蒸気を
発生させるものである。また、汽水胴3がヘッド差を得
られるように竪型排熱回収ボイラ201の比較的高い位
置に配置され、給水ポンプ1からの給水が前記節炭器2
を経てボイラ201内に供給される。さらに、給水は汽
水胴3から降水管4を経て前記蒸発器5に供給され、排
ガス8との熱交換によって蒸気を発生し、汽水混合物と
なって前記汽水胴3に循環される。汽水胴3では、汽水
混合物が蒸気と水に分離され、このうち水は再び降水管
4に循環され、蒸気は過熱器6を通り主蒸気管7へ導か
れる。
【0005】このような自然循環方式の排熱回収ボイラ
201では、水および汽水混合物の温度差あるいは比容
積差による比重差を利用したもので、比重の大きい水は
下がり、比重の小さい汽水混合物は上昇するという自然
循環力を得て循環させるものである。しかしながら、比
重差のみによる循環力に依存する自然循環方式の排熱回
収ボイラ201では次のような問題点があった。
【0006】すなわち、上記ボイラ201において、蒸
気あるいは高温水と、それらと比較して温度の低い給水
との温度差により、比重差が大となる通常運転時には大
きな給水などの循環力が得られ、安定した循環が行える
が、温度差や比重差が小となる起動時や低負荷時には安
定した循環が行えないといった解決すべき課題があっ
た。
【0007】次に、図2には従来より採用されている強
制循環方式による竪型排熱回収ボイラ202の概略図を
示す。排熱回収ボイラ202内に図3で説明したのと同
様に、過熱器6、蒸発器5、節炭器2などの伝熱管が横
置きに配置されていて、排熱回収ボイラ202を縦方向
に流れる排ガス8との熱回収によって蒸気を発生させる
ものである。また、汽水胴3がヘッド差を得られるよう
に竪型排熱回収ボイラ202の比較的高い位置に配置さ
れ、給水ポンプ1からの給水が前記節炭器2を経てボイ
ラ202内に供給されることも図2に示す自然循環式の
排熱回収ボイラ201と同様である。さらに、給水は汽
水胴3から降水管4と蒸発器5を結ぶ配管系に設けられ
た循環ポンプ10により蒸発器5に供給され、排ガス8
との熱交換によって蒸気を発生し、汽水混合物となって
前記汽水胴3に循環され、汽水胴3では、汽水混合物が
蒸気と水に分離され、このうち水は再び降水管4に循環
され、蒸気は過熱器6を通り主蒸気管7へ導かれる。
【0008】この強制循環方式では、循環ポンプ10を
用いて給水は循環力を得るようにしているので、水平配
置の蒸発器5への缶水の循環を確実に行うことができ
る。しかしながら、循環ポンプ10が故障したときに
は、ボイラ202を停止せざるを得なくなることから、
循環ポンプ10の他に予備ポンプ10’を1台を設けて
おく必要がある。従って、2台の循環ポンプ10、1
0’の設置が必要となり、設置スペース、動力用電源、
維持管理などの面で問題があった。
【0009】次に、図4は従来より提案されている竪型
排熱回収ボイラ203で、汽水胴3から蒸発器5に至る
自然循環ライン12に、循環ポンプ10を有する強制循
環ライン11を並行に設けたものである。図4に示す竪
型排熱回収ボイラ203は、いわゆる強制循環方式と自
然循環方式に組み合わせたものである。すなわち、図
2、図3に示したものと同様に、排熱回収ボイラ203
内には過熱器6、蒸発器5、節炭器2などの伝熱管が横
置きに配置されていて、また、汽水胴3もヘッド差を得
られるようにボイラ203の比較的高い位置に配置さ
れ、給水ポンプ1からの給水が前記節炭器2を経てボイ
ラ内に供給されることも図3に示す自然循環式の排熱回
収ボイラ201と同様である。しかし、汽水胴3から降
水管4に至る缶水は、逆止弁16を備えた自然循環ライ
ン12を使用して循環運転される部分と降水管4と蒸発
器5を結ぶ前記自然循環ライン12に並列状に設けられ
た強制循環ライン11にある循環ポンプ10により蒸発
器5に強制循環する供給される部分に分けることができ
る。
【0010】図4に示す排熱回収ボイラ203は起動時
や低負荷時の缶水の循環力が得にくい運転状態におい
て、強制循環ライン11の切換弁9、9’を開くと共
に、循環ポンプ10を運転して強制循環力を得て、主と
して強制循環ライン11を使用して缶水を循環運転さ
せ、起動後または負荷が上昇し安定した自然循環が得ら
れる状態になった場合には、循環ポンプ10を停止する
ことで、主として自然循環ライン12を使用して缶水を
循環運転させる。
【0011】ここで、循環ポンプ10を運転するのは起
動時や低負荷時などに限られるため、常に全循環量を確
保するために運転する場合と比較してその使用率は低
く、故障などのトラブルが発生する割合は低い。図4の
竪型排熱回収ボイラ203によれば、図2や図3で説明
したボイラ202、201の有する問題点は解消でき
る。
【0012】しかしながら、この強制循環方式と自然循
環方式を併用した図4に示す竪型排熱ボイラ203で
は、強制循環方式から自然循環方式への切換時には、循
環ポンプ10は、一定流量以上の缶水が自然循環ライン
12側に流れるまで、蒸発器5への循環量を補うために
運転を続ける必要がある。このため、循環ポンプ10の
入口側の切換弁9’は開のままで、出口側の切換弁9を
徐々に閉めていくが、このとき循環ポンプ10でのキャ
ビテーションが発生することがあった。
【0013】また、ガスタービンの特性上、負荷に係わ
らず、節炭器2での熱吸収量がほぼ同等となる排ガス量
が送気されることから、特に、起動時や低負荷時の給水
量が絞られた状態では、節炭器においてスチーミングが
発生することがあった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の排熱回
収ボイラ203では、強制循環方式から自然循環方式へ
の給水系統の切換時に、循環ポンプ10の出口の切換弁
9を徐々に閉め、循環ポンプ10を通る循環水量を減少
させると、循環ポンプ10の機内圧の上昇と共に、強制
循環ライン11を流れる循環水の運動エネルギーの一部
が熱エネルギーに変わる。このとき、前記循環ポンプ1
0への給水の温度と飽和蒸気温度との差が少ないことか
ら、強制循環ライン11を流れる循環水は、短時間で蒸
気が発生する温度に上昇しやすい状態にある。さらに、
循環ポンプ10の運転を続けて、ついには、切換弁9が
全閉となると、強制循環ライン11に循環水が流れなく
なり、その結果、強制循環ライン11を流れていた循環
水からは熱エネルギーにより蒸気が発生する。この蒸気
が循環ポンプ10のインペラを叩き、摩耗させるキャビ
テーションを起こす。
【0015】また、ボイラ203の起動時や低負荷時に
おいてもガスタービンの運転特性上、通常負荷運転時と
ほぼ同等の熱吸収が節炭器2において行われるため、温
度差が小さく循環力が安定しておらず、しかも給水量が
絞られた節炭器2には、給水量に比較して過剰な入熱が
加えられることにより、伝熱管内においていわゆるスチ
ーミングと称する沸騰現象が発生し、局部的な体積膨張
などのため汽水胴レベルが変動し、安定した缶水の循環
が得られないなどの問題点が発生する。
【0016】本発明の課題は、ボイラ缶水の循環を強制
循環方式から自然循環方式へ切換える時に発生する缶水
の伝熱管内などでのキャビテーションを防止する共に、
ボイラ起動時に低負荷時に発生するスチーミングを防止
することにより安定した循環運転を達成できる竪型排熱
回収ボイラとその運転方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次
の構成によって解決される。すなわち、伝熱管を横置き
に配置し、縦方向に排ガス流路を設け、該排ガス流路の
外部に配置された汽水胴から前記伝熱管に至る缶水の循
環系統として、自然循環ラインと循環ポンプを有する強
制循環ラインとの両方の循環ラインを設けた竪型排熱回
収ボイラにおいて、前記両方の循環ラインを漸次切換え
可能に並列に設けると共に、前記強制循環ラインには、
循環ポンプの出口側から分岐し、缶水の一部を伝熱管に
戻す伝熱管循環ラインを設けた竪型排熱回収ボイラであ
る。
【0018】また、前記竪型排熱回収ボイラにおいて、
ボイラの起動時または低負荷時には、伝熱管内のスチー
ミングの発生を防ぐために、ミニマムフローの缶水を前
記強制循環ラインから伝熱管循環ラインに流して伝熱管
への給水量を補い、ボイラの起動後または負荷の上昇に
伴い強制循環ラインから自然循環ラインへと缶水の流通
を漸次切り換えると共に、この間も循環ポンプのキャビ
テーションの発生を防ぐのに十分な量の缶水を強制循環
ラインから伝熱管循環ラインに流し続ける竪型排竪型排
熱回収ボイラ熱回収ボイラの運転方法も本発明に含まれ
る。
【0019】本発明竪型排熱回収ボイラはガスタービ
ン、ごみ焼却炉、製鉄プラント排ガスなどの排熱源から
の排ガスからの熱を回収するものであるが、ボイラ内に
配置される伝熱管は過熱器、蒸発器、節炭器などであ
る。そして、これらの伝熱管のいずれに本発明の自然循
環ライン、強制循環ラインまたは伝熱管循環ラインを接
続してもよいが、望ましくは前記伝熱管循環ラインが接
続する伝熱管は節炭器とし、強制循環ラインまたは自然
循環ラインが接続する伝熱管は蒸発器とする。
【0020】また、伝熱管循環ラインは、伝熱管への給
水系統に合流させ、該合流点より上流側の伝熱管循環ラ
インには伝熱管への給水流量を調節する流量調整弁と伝
熱管への給水系統から伝熱管循環ラインへ給水が逆流す
ることを防ぐ逆止弁を設けることが望ましい。こうし
て、前記流量調整弁の開度の調節により、ボイラ起動後
の低負荷時の強制循環運転から自然循環運転に徐々に切
換える際、前記強制循環ラインから伝熱管循環ラインへ
のミニマムフローの缶水を流すことができ、循環ポンプ
の送水が確保できるため、循環ポンプの機内圧が上昇す
ることがない。これにより、循環ポンプにキャビテーシ
ョンが発生することがなく、循環ポンプの安全性を確保
できる。さらに、前記逆止弁により、水が逆流するのを
防止できる。
【0021】また、ボイラ起動時および低負荷時の強制
循環運転時において、節炭器への給水ポンプからの給水
量が少ないときには、前記節炭器循環ラインが給水ポン
プからの節炭器への給水系統と合流する上流側に設けた
調整弁により、強制循環ラインから節炭器循環ラインに
缶水の一部を流通させ、前記節炭器への給水量に増加す
ることができる。これにより、節炭器内の熱吸収がスチ
ーミングを発生することなく行え、汽水胴のレベルも安
定する。
【0022】また、本発明の伝熱管循環ラインは、伝熱
管への給水系統に合流させないで、直接伝熱管に接続し
ても良い。この場合には伝熱管循環ラインに逆止弁を設
ける必要がなく、また流量調節弁は必ずしも必要ではな
く、循環ポンプにより直接が該伝熱管循環ラインに供給
する缶水の循環量を調整しても良い。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明による竪型排熱回収ボイラ
の実施例を図1に示す。図1において、従来技術と同様
に排熱回収ボイラ20内に、過熱器6、蒸発器5及び節
炭器2などの伝熱管が横置きに配置され、排ガス8は排
熱回収ボイラ20の下部から導入され、上部から排出
し、その間、前記伝熱管内の給水は排ガスからの熱回収
によって蒸気を発生させる。また、ヘッド差を得られる
ようにボイラ20の比較的高い位置に配置されている汽
水胴3には給水ポンプ1からの給水が前記節炭器2を経
て供給される。
【0024】さらに、給水は汽水胴3から降水管4を経
て前記蒸発器5に供給されるが、本実施例においては、
降水管4から蒸発器5に至る給水系には、逆止弁16を
有する自然循環ライン12と、循環ポンプ10、入口側
切換弁9’および出口側の切換弁9を有する強制循環ラ
イン11が並列配置されている。
【0025】さらに、本実施例においては、強制循環ラ
イン11には循環ポンプ10の出口側から節炭器2に缶
水を供給する節炭器循環ライン13が設けられおり、循
環ポンプ10から節炭器2に至る節炭器循環ライン13
には、節炭器2の入口側に流量調整弁15と逆止弁14
を設け、これを介して給水ポンプ1から節炭器2への給
水ライン17に合流させている。
【0026】前記蒸発器5では、排ガス8との熱交換に
よって給水から蒸気が発生し、汽水混合物となって前記
汽水胴3に循環される。汽水胴3では、汽水混合物が蒸
気と水に分離され、このうち水は再び降水管4から過熱
器6を通り、主蒸気管7へ導かれる。さらに、蒸発量に
見合う水を供給するために給水ポンプ1より給水ライン
17を経由して伝熱管系に給水が行われる。
【0027】本実施例によれば、前記構成の竪型排熱回
収ボイラ20において、ボイラ起動時および低負荷時に
は、強制循環ライン11の切換弁9、9’が開となり、
循環ポンプ10が運転され、汽水胴3の缶水は降水管
4、強制循環ライン11、蒸発器5を順次通って汽水胴
3に強制循環される。
【0028】このとき、節炭器2では熱吸収量に対して
給水量が不足するため、スチーミングが起きやすい状態
にあるが、調整弁15により強制循環ライン11の缶水
の一部を節炭器循環ライン13から節炭器2に循環させ
ることにより、節炭器2を流通する水量が増加し、スチ
ーミングが防止される。
【0029】また、本実施例によれば、自然循環ライン
12には逆止弁16を設けているが、特に流量の調整手
段は設けていない。ボイラ起動時および低負荷時の蒸発
量に見合うだけの循環量が得られない間は、ほとんどの
缶水は強制循環ライン11側に循環される。また、強制
循環ポンプ10による強制循環で負荷が上昇し、蒸発器
5で蒸発するか、あるいは高温になった水と給水との温
度差が大きくなり、汽水胴3において缶水と汽水混合物
との比重差および比容積差による自然循環力が安定して
くると、自然循環ライン12への切換を行うために、切
換弁9を徐々に閉じていく。循環ポンプ10は安定した
自然循環流量が確保できるようになるまで運転を続ける
必要があるため、切換弁9’は開のままとする。
【0030】ここで、循環ポンプ10では機内圧が上昇
しようとするが、前記節炭器循環ライン13の調整弁1
5により、循環ポンプ10でのキャビテーションの発生
を防止するためのミニマムフローが確保される。例え
ば、吐出量365m3/hrの循環ポンプでは、約11
0m3/hrのミニマムフローが必要となる。
【0031】また、本実施例によれば、前記逆止弁14
により給水系から節炭器循環ライン13への給水の流入
あるいは缶水の逆流が防止される。なお、前記切換弁
9、9’は、缶水の流れに外乱を与えずに切り換え可能
であれば良く、機能を達成できれば流量調節弁を使用し
ても構わない。
【0032】図5に、図1に示す本実施例による、ボイ
ラ起動時からの缶水の強制循環運転から、自然循環運転
に移行するときの、主蒸気流量、ボイラ負荷、強制循環
ライン11から蒸発器5に循環される流量および自然循
環ライン12から蒸発器5に循環される流量のタイミン
グチャートを示す。
【0033】図5において、ガスタービンの点火、ボイ
ラへの併入から負荷上昇に至るまでは、缶水は循環ポン
プ10による強制循環ライン11のみに循環している。
さらに、負荷が上昇し、例えば、負荷が60%以上にな
ると、自然循環ライン12への切り換えを行っている。
この切り換えは、負荷が上昇して全負荷(負荷100
%)となり、必要な自然循環流量が得られるまで徐々に
行われる。
【0034】この場合、缶水の強制循環および自然循環
流量は、それぞれのライン11、12に流量計を設ける
ことによって計測できるので、試運転時に各流量と負荷
との関係を求めておくようにすれば、ガスタービンの負
荷による切換弁9、9’の自動切り換えが可能となる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、強制循環ラインと自然
循環ラインとを有し、起動時および低負荷時には強制循
環ライン、高負荷時には自然循環ラインへと切り換えて
運転する竪型排熱回収ボイラにおいて、切り換え時に循
環ポンプに発生するキャビテーションを防止することが
できる。また、給水量が不足する節炭器に缶水を循環さ
せ給水量を補うことができるので、節炭器のスチーミン
グを防止できる。また、逆止弁により給水系からの逆流
が防止できる。以上のことにより、安定した循環運転が
行えることから、運転性能が高く、しかも経済性が高い
竪型排熱回収ボイラが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例となる竪型回収ボイラの水
/蒸気の循環系統図である。
【図2】 従来例となる強制循環方式による竪型回収ボ
イラの水/蒸気の循環系統図である。
【図3】 従来例となる自然循環方式による竪型回収ボ
イラの水/蒸気の循環系統図である。
【図4】 従来例となる自然/強制循環方式による竪型
回収ボイラの水/蒸気の循環系統図である。
【図5】 図1に示す本発明の実施例による、起動時か
らの強制循環運転から、自然循環運転に移行するとき
に、主蒸気流量、ボイラ負荷、強制循環ラインから蒸発
器への流量および自然循環ラインから蒸発器への流量の
タイミングチャートを示す。
【符号の説明】
1 給水ポンプ 2 節炭器 3 汽水胴 4 降水管 5 蒸発器 6 過熱器 7 主蒸気管 8 排ガス 9、9’切換弁 10 循環ポン
プ 11 強制循環ライン 12 自然循環
ライン 13 節炭器循環ライン 14、16 逆
止弁 15 流量調整弁 17 給水ライ
ン 20 排熱回収ボイラ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝熱管を横置きに配置し、縦方向に排ガ
    ス流路を設け、該排ガス流路の外部に配置された汽水胴
    から前記伝熱管に至る缶水の循環系統として、自然循環
    ラインと循環ポンプを有する強制循環ラインとの両方の
    循環ラインを設けた竪型排熱回収ボイラにおいて、 前記両方の循環ラインを漸次切換え可能に並列に設ける
    と共に、前記強制循環ラインには、循環ポンプの出口側
    から分岐し、缶水の一部を伝熱管に戻す伝熱管循環ライ
    ンを設けたことを特徴とする竪型排熱回収ボイラ。
  2. 【請求項2】 伝熱管循環ラインは、伝熱管への給水系
    統に合流させ、該合流点より上流側の伝熱管循環ライン
    には伝熱管への給水流量を調節する流量調整弁と伝熱管
    への給水系統から伝熱管循環ラインへ給水が逆流するこ
    とを防ぐ逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の竪型排熱回収ボイラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の竪型排熱回収ボ
    イラにおいて、ボイラの起動時または低負荷時には、伝
    熱管内のスチーミングの発生を防ぐために、ミニマムフ
    ローの缶水を前記強制循環ラインから伝熱管循環ライン
    に流して伝熱管への給水量を補い、ボイラの起動した後
    または負荷の上昇に伴い強制循環ラインから自然循環ラ
    インへと缶水の流通を漸次切り替えると共に、この間も
    循環ポンプのキャビテーションの発生を防ぐに十分な量
    の缶水を強制循環ラインから伝熱管循環ラインに流し続
    けることを特徴とする竪型排熱回収ボイラの運転方法。
  4. 【請求項4】 伝熱管循環ラインに流す給水流量は調節
    可能とし、また、伝熱管への給水系統から伝熱管循環ラ
    インへ給水が逆流することを防ぐことを特徴とする請求
    項3記載の竪型排熱回収ボイラの運転方法。
JP33340496A 1996-12-13 1996-12-13 竪型排熱回収ボイラとその運転方法 Pending JPH10176804A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102022718A (zh) * 2010-09-21 2011-04-20 中国石油化工股份有限公司 一种余热锅炉低温省煤器的更换方法
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