JPH10176698A - 空調装置用送風機 - Google Patents
空調装置用送風機Info
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- JPH10176698A JPH10176698A JP33962896A JP33962896A JPH10176698A JP H10176698 A JPH10176698 A JP H10176698A JP 33962896 A JP33962896 A JP 33962896A JP 33962896 A JP33962896 A JP 33962896A JP H10176698 A JPH10176698 A JP H10176698A
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Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 クロスフローファンを用いて送風機の薄幅化
を維持しつつ、送風機の吐出圧力を向上させる。 【解決手段】 スクロールケーシング3の巻角Q1 を1
80°以上とするとともに、スタビライザ角Q2 を45
°以下とする。これにより、クロスフローファン1から
吹き出す空気をより多く集合させることができるととも
に、その集合させた空気の運動エネルギより多く圧力の
エネルギに変換することができる。さらに、ファン1内
部の圧力変動が抑えられるので、吹出口4の有効面積が
増えるため送風量を向上させることができる。
を維持しつつ、送風機の吐出圧力を向上させる。 【解決手段】 スクロールケーシング3の巻角Q1 を1
80°以上とするとともに、スタビライザ角Q2 を45
°以下とする。これにより、クロスフローファン1から
吹き出す空気をより多く集合させることができるととも
に、その集合させた空気の運動エネルギより多く圧力の
エネルギに変換することができる。さらに、ファン1内
部の圧力変動が抑えられるので、吹出口4の有効面積が
増えるため送風量を向上させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調装置用送風機
(以下、送風機と略す。)に関するもので、後部座席用
空調装置(以下、リアエアコンと呼ぶ。)に適用して有
効である。
(以下、送風機と略す。)に関するもので、後部座席用
空調装置(以下、リアエアコンと呼ぶ。)に適用して有
効である。
【0002】
【従来の技術】リアエアコンの構造は、センターコンソ
ール部やグローボックスの下方部位に配設された、通常
の車両用空調装置(以下、フロントエアコンと呼ぶ。)
と同様に、送風機およびエバポレータ(蒸発器)等の空
調手段を収納する空調ケーシング等から構成されてお
り、空調ケーシングから吹き出す空調後の空気は、通風
ダクトを介して車室内に向けて送風される。
ール部やグローボックスの下方部位に配設された、通常
の車両用空調装置(以下、フロントエアコンと呼ぶ。)
と同様に、送風機およびエバポレータ(蒸発器)等の空
調手段を収納する空調ケーシング等から構成されてお
り、空調ケーシングから吹き出す空調後の空気は、通風
ダクトを介して車室内に向けて送風される。
【0003】ところで、リアエアコンは、通常、車両の
側面側の外板と内板(トリム)との間に形成される側面
空間に配設されているので、特に、リアエアコンのうち
車両幅方向に対応する部位の小型化(以下、この小型化
を薄幅化いう。)を図る必要性がある。この必要性を実
現すべく、例えば特公平7−75939号公報では、送
風機として横流ファン(クロスフローファン)を用いて
いる。
側面側の外板と内板(トリム)との間に形成される側面
空間に配設されているので、特に、リアエアコンのうち
車両幅方向に対応する部位の小型化(以下、この小型化
を薄幅化いう。)を図る必要性がある。この必要性を実
現すべく、例えば特公平7−75939号公報では、送
風機として横流ファン(クロスフローファン)を用いて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的に、ク
ロスフローファンの吐出圧力はシロッコファンに比べて
小さいため、リアエアコン等のように圧力損失の大きい
通風系では、十分な送風量を得ることが困難であった。
本発明は、上記点に鑑み、横流ファン(クロスフローフ
ァン)を用いて送風機の薄幅化を維持しつつ、送風機の
吐出圧力を向上させることを目的とする。
ロスフローファンの吐出圧力はシロッコファンに比べて
小さいため、リアエアコン等のように圧力損失の大きい
通風系では、十分な送風量を得ることが困難であった。
本発明は、上記点に鑑み、横流ファン(クロスフローフ
ァン)を用いて送風機の薄幅化を維持しつつ、送風機の
吐出圧力を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1ま
たは2に記載の発明では、スクロールケーシング(3)
の巻き始め(3a)から巻き終わり(3b)まで至る、
スクロールケーシング(3)の巻角(Q1 )を180°
以上とすることを特徴とする。
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1ま
たは2に記載の発明では、スクロールケーシング(3)
の巻き始め(3a)から巻き終わり(3b)まで至る、
スクロールケーシング(3)の巻角(Q1 )を180°
以上とすることを特徴とする。
【0006】これにより、横流ファン(1)から吹き出
す空気をより多く集合させることができるとともに、そ
の集合させた空気の運動エネルギより多く圧力のエネル
ギに変換することができる。したがって、速度三角形の
周方向速度成分である送風空気の圧力を向上させること
ができるので、空調装置用送風機の吐出圧力を向上させ
ることができる。
す空気をより多く集合させることができるとともに、そ
の集合させた空気の運動エネルギより多く圧力のエネル
ギに変換することができる。したがって、速度三角形の
周方向速度成分である送風空気の圧力を向上させること
ができるので、空調装置用送風機の吐出圧力を向上させ
ることができる。
【0007】ところで、エバポレータやヒータコア等の
熱交換器は、圧力損失が比較的大きいため、両熱交換器
を空調空気の通路を形成する空調ケーシング内に配設す
ると、圧力損失の大きい通風系となってしまう。このた
め、フロントエアコンでは、周知のごとく、吐出圧力の
大きいシロッコファンを用いた送風機を使用している。
熱交換器は、圧力損失が比較的大きいため、両熱交換器
を空調空気の通路を形成する空調ケーシング内に配設す
ると、圧力損失の大きい通風系となってしまう。このた
め、フロントエアコンでは、周知のごとく、吐出圧力の
大きいシロッコファンを用いた送風機を使用している。
【0008】一方、リアエアコンでは、「従来の技術」
の欄で述べたようにリアエアコンの薄幅化を図るべく、
横流ファン(クロスフローファン)を用いる必要性があ
ることに加えて、クロスフローファンの吐出圧力が小さ
いため、従来は、エバポレータとヒータコアとを備え、
かつ、薄幅なリアエアコンを実現することが困難であっ
た。
の欄で述べたようにリアエアコンの薄幅化を図るべく、
横流ファン(クロスフローファン)を用いる必要性があ
ることに加えて、クロスフローファンの吐出圧力が小さ
いため、従来は、エバポレータとヒータコアとを備え、
かつ、薄幅なリアエアコンを実現することが困難であっ
た。
【0009】これに対して、本発明によれば、後述のご
とく、横流ファン(1)を用いた送風機であっても、シ
ロッコファンを用いた送風機と同等以上の吐出圧力およ
び送風量を得ることができるので、本発明に係る空調装
置用送風機をリアエアコンに採用すれば、薄幅化を維持
しつつ、エバポレータとヒータコアとを備えるリアエア
コンを実現することができる。
とく、横流ファン(1)を用いた送風機であっても、シ
ロッコファンを用いた送風機と同等以上の吐出圧力およ
び送風量を得ることができるので、本発明に係る空調装
置用送風機をリアエアコンに採用すれば、薄幅化を維持
しつつ、エバポレータとヒータコアとを備えるリアエア
コンを実現することができる。
【0010】請求項2に記載の発明では、スタビライザ
部(6)の端部と回転中心(O)とを通る第1基準線
(L1 )と、巻き終わり(3b)と回転中心(O)とを
通る第2基準線(L2 )に直交する第3基準線(L3 )
とのなす角(Q2 )は、45°以下であることを特徴と
する。これにより、後述するように、横流ファン(1)
内部の圧力変動が抑えられるので、安定したファン特性
とすることができるとともに、吹出口(4)の有効面積
が増えるため送風量を向上させることができる。
部(6)の端部と回転中心(O)とを通る第1基準線
(L1 )と、巻き終わり(3b)と回転中心(O)とを
通る第2基準線(L2 )に直交する第3基準線(L3 )
とのなす角(Q2 )は、45°以下であることを特徴と
する。これにより、後述するように、横流ファン(1)
内部の圧力変動が抑えられるので、安定したファン特性
とすることができるとともに、吹出口(4)の有効面積
が増えるため送風量を向上させることができる。
【0011】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施の形
態について説明する。 (第1実施形態)図1は、本実施形態に係る送風機を、
いわゆるワンボックス型車両の後部座席側に向けて吹き
出す空気の調和を図るリアエアコン100に適用した状
態を示す平面図であり、図2はリアエアコン100の正
面図である。
態について説明する。 (第1実施形態)図1は、本実施形態に係る送風機を、
いわゆるワンボックス型車両の後部座席側に向けて吹き
出す空気の調和を図るリアエアコン100に適用した状
態を示す平面図であり、図2はリアエアコン100の正
面図である。
【0013】図1、2中、1は回転軸に直角な断面内を
空気が貫流する横流ファン(クロスフローファン)であ
り、2はクロスフローファン1を駆動する電動モータで
あり、3はクロスフローファン(以下、ファンと略
す。)1を収納する樹脂製のスクロールケーシング(以
下、スクロールと略す。)である。このスクロール3
は、ファン1の径外方側にから吹き出す空気を順次集合
させながら下流側に導く空気流路31(図3参照)を形
成するとともに、ファン1から、その周速に近い絶対速
度でもって吹き出された空気の運動エネルギの一部を圧
力のエネルギに変換している。
空気が貫流する横流ファン(クロスフローファン)であ
り、2はクロスフローファン1を駆動する電動モータで
あり、3はクロスフローファン(以下、ファンと略
す。)1を収納する樹脂製のスクロールケーシング(以
下、スクロールと略す。)である。このスクロール3
は、ファン1の径外方側にから吹き出す空気を順次集合
させながら下流側に導く空気流路31(図3参照)を形
成するとともに、ファン1から、その周速に近い絶対速
度でもって吹き出された空気の運動エネルギの一部を圧
力のエネルギに変換している。
【0014】このため、スクロール3は、図3に示すよ
うに、空気流路31の下流側に向かうほど、空気流路3
1の断面積が拡大するように渦巻き状に形成され、か
つ、スクロール3の巻き始め3aから巻き終わり3bま
で至るスクロールの巻角(以下、巻角と略す。)Q1 が
180°以上(本実施形態では、195°)となるよう
に形成さてている。
うに、空気流路31の下流側に向かうほど、空気流路3
1の断面積が拡大するように渦巻き状に形成され、か
つ、スクロール3の巻き始め3aから巻き終わり3bま
で至るスクロールの巻角(以下、巻角と略す。)Q1 が
180°以上(本実施形態では、195°)となるよう
に形成さてている。
【0015】また、空気流路31の上流側であるスクロ
ール3の巻き始め3a側には、ファン1の径方向側に向
けて開口する吸入口4が形成され、一方、空気流路31
の下流側である巻き終わり3b側には、後述するヒータ
コアに向けて空気を吹き出す吹出口5が形成されてい
る。そして、巻き終わり3bより空気下流側には、吸入
口4と吹出口5とを区画するとともに、空気流路31内
を上流側から下流側に向けて流通してきた空気が吸入口
4に逆流することを防止するスタビライザ部6がスクロ
ール3に一体成形されている。
ール3の巻き始め3a側には、ファン1の径方向側に向
けて開口する吸入口4が形成され、一方、空気流路31
の下流側である巻き終わり3b側には、後述するヒータ
コアに向けて空気を吹き出す吹出口5が形成されてい
る。そして、巻き終わり3bより空気下流側には、吸入
口4と吹出口5とを区画するとともに、空気流路31内
を上流側から下流側に向けて流通してきた空気が吸入口
4に逆流することを防止するスタビライザ部6がスクロ
ール3に一体成形されている。
【0016】そして、スタビライザ部6のうち吹出口5
側の空気流れ上流側端部6aと、ファン1の回転中心O
とを通る第1基準線L1 と、巻き終わり3bと回転中心
Oとを通る第2基準線L2 に直交する第3基準線L3 と
のなす角(以下、スタビライザ角と呼ぶ。)Q2 は、4
5°以下となるようにスタビライザ部6が形成されてい
る。
側の空気流れ上流側端部6aと、ファン1の回転中心O
とを通る第1基準線L1 と、巻き終わり3bと回転中心
Oとを通る第2基準線L2 に直交する第3基準線L3 と
のなす角(以下、スタビライザ角と呼ぶ。)Q2 は、4
5°以下となるようにスタビライザ部6が形成されてい
る。
【0017】なお、スタビライザ角Q2 を小さくしてい
くと、吸入口4の開口面積が縮小して風量低下を招くの
で、実用的には、スタビライザ角Q2 は、45°≧Q2
≧20°が望ましく、本実施形態では、約45°ある。
また、図1、2中、7は吹出口5から吹き出した空気を
冷却する、周知のエバポレータであり、8はエンジン
(図示せず)の冷却水を熱源とするヒータコアである。
9はヒータコア8を迂回するバイパス流路であり、10
はバイパス流路9およびヒータコア8に流通する風量割
合を調節して車室内に吹き出す空気の温度を調節する周
知のエアミックドアである。
くと、吸入口4の開口面積が縮小して風量低下を招くの
で、実用的には、スタビライザ角Q2 は、45°≧Q2
≧20°が望ましく、本実施形態では、約45°ある。
また、図1、2中、7は吹出口5から吹き出した空気を
冷却する、周知のエバポレータであり、8はエンジン
(図示せず)の冷却水を熱源とするヒータコアである。
9はヒータコア8を迂回するバイパス流路であり、10
はバイパス流路9およびヒータコア8に流通する風量割
合を調節して車室内に吹き出す空気の温度を調節する周
知のエアミックドアである。
【0018】11はバイパス流路9を流通する冷風とヒ
ータコア8を流通する温風との混合を図る空間(エアミ
ックチャンバー)であり、12は車両天井に形成さた空
気吹出口13(図4参照)にダクト14を介して連通す
るフェイス吹出口であり、15は車両下方に形成された
空気吹出口16(図4参照)にダクト17を介して連通
するフット吹出口である。なお、18はフェイス吹出口
12とフット吹出口とを切り換え開閉して吹き出しモー
ドを切り換える吹出モードドアである。
ータコア8を流通する温風との混合を図る空間(エアミ
ックチャンバー)であり、12は車両天井に形成さた空
気吹出口13(図4参照)にダクト14を介して連通す
るフェイス吹出口であり、15は車両下方に形成された
空気吹出口16(図4参照)にダクト17を介して連通
するフット吹出口である。なお、18はフェイス吹出口
12とフット吹出口とを切り換え開閉して吹き出しモー
ドを切り換える吹出モードドアである。
【0019】ところで、リアエアコン100は、図1に
示すように、車両の側面側の外板110と内板(トリ
ム)120との間に形成される側面空間130内に配設
されている。そして、内板120には、車室内と側面空
間130とを連通させる車室内吸入口140が形成され
ており、この車室内吸入口140には、吸入空気の塵埃
を取り除くフィルタ150が配設されている。
示すように、車両の側面側の外板110と内板(トリ
ム)120との間に形成される側面空間130内に配設
されている。そして、内板120には、車室内と側面空
間130とを連通させる車室内吸入口140が形成され
ており、この車室内吸入口140には、吸入空気の塵埃
を取り除くフィルタ150が配設されている。
【0020】このため、本実施形態では、リアエアコン
100(送風機)は、車室内空気をダクト等を介して直
接的に吸入するのではなく、側面空間130内の空気を
吸入することにより、間接的に車室内空気を吸入してい
る。また、リアエアコン100(送風機)は、電動モー
タ2の回転軸2aが車両幅方向に平行であって、かつ、
吸入口4が、車両前方斜め下方側に向いて開口するよう
に側面空間130内に配設されている。
100(送風機)は、車室内空気をダクト等を介して直
接的に吸入するのではなく、側面空間130内の空気を
吸入することにより、間接的に車室内空気を吸入してい
る。また、リアエアコン100(送風機)は、電動モー
タ2の回転軸2aが車両幅方向に平行であって、かつ、
吸入口4が、車両前方斜め下方側に向いて開口するよう
に側面空間130内に配設されている。
【0021】次に、本実施形態の特徴を述べる。本実施
形態では、巻角Q1 が180°以上となるようにスクロ
ール3が形成されているので、ファン1から吹き出す空
気をより多く集合させることができるとともに、その集
合させた空気の運動エネルギより多く圧力のエネルギに
変換することができる。
形態では、巻角Q1 が180°以上となるようにスクロ
ール3が形成されているので、ファン1から吹き出す空
気をより多く集合させることができるとともに、その集
合させた空気の運動エネルギより多く圧力のエネルギに
変換することができる。
【0022】したがって、速度三角形の周方向速度成分
である送風空気の圧力を向上させることができるので、
送風機の吐出圧力を向上させることができる。また、ス
タビライザ角Q2 が45°以下となっているので、ファ
ン1の内部に発生する渦の位置が、ファン1の内部の下
方に移動して圧力変動が抑えられるので、安定したファ
ン特性とすることができるとともに、渦が下方へ移動す
ることにより吹出口4の有効面積が増えるため送風量を
向上させることができる。
である送風空気の圧力を向上させることができるので、
送風機の吐出圧力を向上させることができる。また、ス
タビライザ角Q2 が45°以下となっているので、ファ
ン1の内部に発生する渦の位置が、ファン1の内部の下
方に移動して圧力変動が抑えられるので、安定したファ
ン特性とすることができるとともに、渦が下方へ移動す
ることにより吹出口4の有効面積が増えるため送風量を
向上させることができる。
【0023】なお、図5は、本実施形態に係る送風機お
よびシロッコファンを用いた送風機の風量と静圧との関
係を調査した試験結果であり、破線は本実施形態に係る
送風機の特性を示すグラフであり、実線はシロッコファ
ンを用いた送風機の特性を示すグラフである。因みに、
一点鎖線は、クール・フェイス(Cool−fac
e)、クール・フット(Cool−foot)、ホット
・フェイス(Hot−face)およびホット・フット
(Hot−foot)の各吹き出しモードにおける通風
抵抗曲線を示しており、各特性グラフと通風抵抗曲線と
の交点が実風量である。
よびシロッコファンを用いた送風機の風量と静圧との関
係を調査した試験結果であり、破線は本実施形態に係る
送風機の特性を示すグラフであり、実線はシロッコファ
ンを用いた送風機の特性を示すグラフである。因みに、
一点鎖線は、クール・フェイス(Cool−fac
e)、クール・フット(Cool−foot)、ホット
・フェイス(Hot−face)およびホット・フット
(Hot−foot)の各吹き出しモードにおける通風
抵抗曲線を示しており、各特性グラフと通風抵抗曲線と
の交点が実風量である。
【0024】そして、図5から明らかなように、本実施
形態に係る送風機は、シロッコファンを用いた送風機に
比べて、開放点風量(a)、および各吹き出しモードに
おける実風量を大きくすることができるとともに、締切
点静圧(b)をシロッコファンを用いた送風機と同等に
するこができる。また、送風量の向上とともに送風機の
効率が向上するので、騒音を低減することができる。な
お、発明者等の確認試験によれば、本実施形態に係る送
風機は、シロッコファンを用いた送風機に比べて、同一
風量で約3.5dB(A)騒音を低減することができ
た。
形態に係る送風機は、シロッコファンを用いた送風機に
比べて、開放点風量(a)、および各吹き出しモードに
おける実風量を大きくすることができるとともに、締切
点静圧(b)をシロッコファンを用いた送風機と同等に
するこができる。また、送風量の向上とともに送風機の
効率が向上するので、騒音を低減することができる。な
お、発明者等の確認試験によれば、本実施形態に係る送
風機は、シロッコファンを用いた送風機に比べて、同一
風量で約3.5dB(A)騒音を低減することができ
た。
【0025】ところで、エバポレータ7やヒータコア8
等の熱交換器は、圧力損失が比較的大きいため、両熱交
換器7、8を空調空気の通路を形成する空調ケーシング
内に配設すると、圧力損失の大きい通風系となってしま
う。このため、フロントエアコンでは、周知のごとく、
吐出圧力の大きいシロッコファンを用いた送風機を使用
している。
等の熱交換器は、圧力損失が比較的大きいため、両熱交
換器7、8を空調空気の通路を形成する空調ケーシング
内に配設すると、圧力損失の大きい通風系となってしま
う。このため、フロントエアコンでは、周知のごとく、
吐出圧力の大きいシロッコファンを用いた送風機を使用
している。
【0026】一方、リアエアコンでは、「従来の技術」
の欄で述べたようにリアエアコンの薄幅化を図るべく、
クロスフローファンを用いる必要性があることに加え
て、クロスフローファンの吐出圧力が小さいため、従来
は、エバポレータ7とヒータコア8とを備え、かつ、薄
幅なリアエアコンを実現することが困難であった。これ
に対して、本実施形態によれば、前述のごとく、クロス
フローファン1を用いた送風機であっても、シロッコフ
ァンを用いた送風機と同等以上の吐出圧力および送風量
を得ることができるので、リアエアコン100(送風
機)の薄幅化を維持しつつ、エバポレータ7とヒータコ
ア8とを備えるリアエアコンを実現することができる。
の欄で述べたようにリアエアコンの薄幅化を図るべく、
クロスフローファンを用いる必要性があることに加え
て、クロスフローファンの吐出圧力が小さいため、従来
は、エバポレータ7とヒータコア8とを備え、かつ、薄
幅なリアエアコンを実現することが困難であった。これ
に対して、本実施形態によれば、前述のごとく、クロス
フローファン1を用いた送風機であっても、シロッコフ
ァンを用いた送風機と同等以上の吐出圧力および送風量
を得ることができるので、リアエアコン100(送風
機)の薄幅化を維持しつつ、エバポレータ7とヒータコ
ア8とを備えるリアエアコンを実現することができる。
【0027】また、送風機は、電動モータ1の回転軸1
aが車両幅方向と平行になるように側面空間130内に
配設されているので、薄幅化を維持しつつ、ファン1の
外径寸法の拡大を図ることができる。したがって、薄幅
化を維持しつつ、送風機の吐出圧力の向上を図ることが
できる。因みに、図6は、等しいファン1において、巻
角Q1 を195°とし、スタビライザ角Q2 を45°と
した(□印で示す)場合と、巻角Q1 を100°とし、
スタビライザ角Q2 を60°とした(○印で示す)場合
とのファン特性の相違を示す試験結果である。因みに、
ファン1の外径はφ62mm、全長は309mmであ
る。
aが車両幅方向と平行になるように側面空間130内に
配設されているので、薄幅化を維持しつつ、ファン1の
外径寸法の拡大を図ることができる。したがって、薄幅
化を維持しつつ、送風機の吐出圧力の向上を図ることが
できる。因みに、図6は、等しいファン1において、巻
角Q1 を195°とし、スタビライザ角Q2 を45°と
した(□印で示す)場合と、巻角Q1 を100°とし、
スタビライザ角Q2 を60°とした(○印で示す)場合
とのファン特性の相違を示す試験結果である。因みに、
ファン1の外径はφ62mm、全長は309mmであ
る。
【0028】なお、図6に示す試験結果は、横軸に風量
(m3 /min)を取り、縦軸に、静圧(mmAq)、
回転数(rpm)、電流値(A)、消費電力(W)およ
び効率を取り上げている。そして、図6から明らかなよ
うに、本実施形態に係る送風機は、比較試験対象品に比
べて、開放点風量(a)で1.15倍、締切点静圧
(b)で4.33倍、効率では4倍となり、ファン特性
が大幅に向上していることた判る。
(m3 /min)を取り、縦軸に、静圧(mmAq)、
回転数(rpm)、電流値(A)、消費電力(W)およ
び効率を取り上げている。そして、図6から明らかなよ
うに、本実施形態に係る送風機は、比較試験対象品に比
べて、開放点風量(a)で1.15倍、締切点静圧
(b)で4.33倍、効率では4倍となり、ファン特性
が大幅に向上していることた判る。
【0029】(第2実施形態)上述の実施形態では、電
動モータ1の回転軸1aが車両幅方向と平行になるよう
に送風機を側面空間130内に配設したが、本実施形態
では、図7、8に示すように、回転軸1aを車両上下方
向と平行になるように配設したものである。これによ
り、吸入口4の開口面積、およびファン1を車両上下方
向に拡大することができるので、吸入空気量を増大させ
て吐出風量を増大させることができる。
動モータ1の回転軸1aが車両幅方向と平行になるよう
に送風機を側面空間130内に配設したが、本実施形態
では、図7、8に示すように、回転軸1aを車両上下方
向と平行になるように配設したものである。これによ
り、吸入口4の開口面積、およびファン1を車両上下方
向に拡大することができるので、吸入空気量を増大させ
て吐出風量を増大させることができる。
【0030】ところで、通常、冷房モード(Cool−
face、Cool−foot)では風量を増大させ、
暖房モードではストーブ比(暖房能力と風量の比)を上
げるため風量を減少させる。このため、シロッコファン
を用いた送風機では、暖房モード時に電気抵抗(ブロワ
レジスタ)を用いて送風機の電動モータの回転を低下さ
せる必要があった。
face、Cool−foot)では風量を増大させ、
暖房モードではストーブ比(暖房能力と風量の比)を上
げるため風量を減少させる。このため、シロッコファン
を用いた送風機では、暖房モード時に電気抵抗(ブロワ
レジスタ)を用いて送風機の電動モータの回転を低下さ
せる必要があった。
【0031】これに対して、本実施形態に係る送風機
は、図9に示すように、シロッコファンを用いた送風機
に比べて、暖房モードでは風量が小さく、冷房モードで
は風量が大きいので、電気抵抗等を用いることなく、各
モードに適した風量とすることができる。したがって、
リアエアコン100の部品点数の低減を図ることができ
るので、リアエアコン100の製造原価低減を図ること
ができる。
は、図9に示すように、シロッコファンを用いた送風機
に比べて、暖房モードでは風量が小さく、冷房モードで
は風量が大きいので、電気抵抗等を用いることなく、各
モードに適した風量とすることができる。したがって、
リアエアコン100の部品点数の低減を図ることができ
るので、リアエアコン100の製造原価低減を図ること
ができる。
【0032】なお、図9は、本実施形態に係る送風機お
よびシロッコファンを用いた送風機の風量と静圧との関
係を調査した試験結果であり、破線は本実施形態に係る
送風機の特性を示すグラフであり、実線はシロッコファ
ンを用いた送風機の特性を示すグラフであり、一点鎖線
は各吹き出しモードに対応する通風抵抗曲線である。因
みに、上述の説明および図5、9から明らかなように、
回転軸2aを車両幅方向に平行に配設する場合と車両上
下方向に平行に配設する場合とでは、送風機の特性が異
なるので、クロスフローフアン1を用いたリアエアコン
100においては、リアエアコン100の要求仕様に応
じて適宜、回転軸2aの方向を決定する必要がある。
よびシロッコファンを用いた送風機の風量と静圧との関
係を調査した試験結果であり、破線は本実施形態に係る
送風機の特性を示すグラフであり、実線はシロッコファ
ンを用いた送風機の特性を示すグラフであり、一点鎖線
は各吹き出しモードに対応する通風抵抗曲線である。因
みに、上述の説明および図5、9から明らかなように、
回転軸2aを車両幅方向に平行に配設する場合と車両上
下方向に平行に配設する場合とでは、送風機の特性が異
なるので、クロスフローフアン1を用いたリアエアコン
100においては、リアエアコン100の要求仕様に応
じて適宜、回転軸2aの方向を決定する必要がある。
【0033】ところで、本発明は、スタビライザ部6の
端部6aに、図10に示すように、吸入口4側に折り返
した折り返し部6bを設けてもよい。
端部6aに、図10に示すように、吸入口4側に折り返
した折り返し部6bを設けてもよい。
【図1】第1実施形態に係るリアエアコンの平面図であ
る。
る。
【図2】第1実施形態に係るリアエアコンの正面図であ
る。
る。
【図3】スクロールケーシングの断面図である。
【図4】リアエアコンの実装状態を示す斜視図である。
【図5】送風機の風量と圧力との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図6】送風機の風量と圧力等との関係を示すグラフで
ある。
ある。
【図7】第2実施形態に係るリアエアコンの平面図であ
る。
る。
【図8】第2実施形態に係るリアエアコンの正面図であ
る。
る。
【図9】送風機の風量と圧力との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図10】スタビライザ部に折り返し部を設けた例を示
す断面図である。
す断面図である。
1…横流ファン(クロスフローファン)、2…電動モー
タ、3…スクロールケーシング、4…吸入口、5…吹出
口、6…スタビライザ部。
タ、3…スクロールケーシング、4…吸入口、5…吹出
口、6…スタビライザ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪井 利信 岐阜県大垣市久徳町100番地 太平洋工業 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 車両の側面側の外板(110)と内板
(120)との間に形成される側面空間(130)内に
配設され、車室内に向けて送風される空気の調和を図る
車両空調装置に適用される空調装置用送風機であって、 回転軸(2a)に直角な断面内を空気が貫流する横流フ
ァン(1)と、 前記横流ファン(1)を収納する渦巻き状のスクロール
ケーシング(3)と、 前記スクロールケーシング(3)の巻き始め(3a)側
に形成され、前記横流ファン(1)の径方向側に向けて
開口する吸入口(4)と、 前記スクロールケーシング(3)の巻き終わり(3b)
側に形成され、空気を吹き出す吹出口(5)とを備え、 前記スクロールケーシング(3)の巻き始め(3a)か
ら巻き終わり(3b)まで至る、前記スクロールケーシ
ング(3)の巻角(Q1 )は、180°以上であること
を特徴とする空調装置用送風機。 - 【請求項2】 前記スクロールケーシング(3)のう
ち、前記巻き終わり(3b)より空気下流側には、前記
吸入口(4)と前記吹出口(5)とを区画するスタビラ
イザ部(6)が形成されており、 前記スタビライザ部(6)のうち前記吹出口(5)側の
空気流れ上流側端部(6a)と前記横流ファン(1)の
回転中心(O)とを通る第1基準線(L1 )と、前記巻
き終わり(3b)と前記回転中心(O)とを通る第2基
準線(L2 )に直交する第3基準線(L3 )とのなす角
(Q2 )は、45°以下であることを特徴とする請求項
1に記載の空調装置用送風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33962896A JPH10176698A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 空調装置用送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33962896A JPH10176698A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 空調装置用送風機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10176698A true JPH10176698A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18329304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33962896A Pending JPH10176698A (ja) | 1996-12-19 | 1996-12-19 | 空調装置用送風機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10176698A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2471556A (en) * | 2009-06-30 | 2011-01-05 | Intel Corp | Crossflow blower for use in confined enclosures |
CN103528132A (zh) * | 2012-07-02 | 2014-01-22 | 日立空调·家用电器株式会社 | 空调机的室内机 |
US9249803B2 (en) | 2010-06-30 | 2016-02-02 | Intel Corporation | Integrated crossflow blower motor apparatus and system |
-
1996
- 1996-12-19 JP JP33962896A patent/JPH10176698A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10914308B2 (en) | 2009-01-05 | 2021-02-09 | Intel Corporation | Crossflow blower apparatus and system |
GB2471556A (en) * | 2009-06-30 | 2011-01-05 | Intel Corp | Crossflow blower for use in confined enclosures |
GB2471556B (en) * | 2009-06-30 | 2012-02-08 | Intel Corp | Crossflow blower apparatus and system |
US9249803B2 (en) | 2010-06-30 | 2016-02-02 | Intel Corporation | Integrated crossflow blower motor apparatus and system |
CN103528132A (zh) * | 2012-07-02 | 2014-01-22 | 日立空调·家用电器株式会社 | 空调机的室内机 |
CN103528132B (zh) * | 2012-07-02 | 2017-04-26 | 江森自控日立空调技术(香港)有限公司 | 空调机的室内机 |
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